JP2005173381A - 照明光学系および撮像装置 - Google Patents

照明光学系および撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005173381A
JP2005173381A JP2003415298A JP2003415298A JP2005173381A JP 2005173381 A JP2005173381 A JP 2005173381A JP 2003415298 A JP2003415298 A JP 2003415298A JP 2003415298 A JP2003415298 A JP 2003415298A JP 2005173381 A JP2005173381 A JP 2005173381A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
light beam
light source
optical system
angle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003415298A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4185856B2 (ja
Inventor
Nobuhisa Kojima
信久 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2003415298A priority Critical patent/JP4185856B2/ja
Priority to US11/004,447 priority patent/US7204601B2/en
Priority to CNB2004101002829A priority patent/CN100428045C/zh
Publication of JP2005173381A publication Critical patent/JP2005173381A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4185856B2 publication Critical patent/JP4185856B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/56Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof provided with illuminating means

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Stroboscope Apparatuses (AREA)
  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)

Abstract

【課題】 反射部材の形状を工夫することにより、光の照射範囲内で均一な配光特性が得られるようにしつつ、照明光学系の小型化を図る。
【解決手段】 照明光学系は、光源5と、該光源の中心Oから射出された光束であって、照射光軸AXLに対する光源からの射出角度が所定角度より大きい第1の光束を被照射側に向けて反射する反射部材とを有する。該反射部材は、第1の光束のうち前記射出角度が第1の射出角度である光線および該第1の射出角度より小さい第2の光源射出角度である光線をそれぞれ第1の光線および第2の光線とし、該反射部材での反射の前後における第1および第2の光線のそれぞれがなす角度をθ1,θ2とするとき、θ1<θ2なる条件を満足する。さらに、反射部材は、第1の光束のうち上記射出角度が最大である光線を照射光軸に対して交差する方向に反射する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、撮像装置等に用いられる照明光学系に関するものである。
従来のカメラ等の撮像装置に用いられる照明光学系(例えば、ストロボ光学系)は、光源と、この光源から発せられた光束を前方(被写体側)に導く反射鏡やフレネルレンズ等の光学部品とで構成されている。
このような照明光学系のうち、光源から様々な方向に射出した光束を、小型で効率良く必要照射画角内に集光させるようにしたものが、種々提案されている。
特に、近年では、光源の前側(被写体側)に配置されていたフレネルレンズの代わりに、プリズムやライトガイド等の全反射作用を利用した光学部材を配置することによって、集光効率の向上や小型化を図ったものが提案されている。
例えば、特許文献1,2には、光源と、該光源からの光束を被照射側に照射するための光学プリズムとを有した照明光学系が提案されている。該光学系において、光学プリズムは、光源からの光束のうち照射光軸近傍に射出した光束を入射させる第1の入射面と、該第1の入射面からの光束を射出する射出面と、該光源からの光束のうち照射光軸近傍より大きな角度で射出した一部の光束を入射させる第2の入射面と、該第2の入射面からの光束を傾斜させて該射出面より射出させる反射面とを有する。そして、これらの各面は、光源中心から射出した光線が照射光軸に対してなす角度と該射出面を通過後の該照射光軸に対する射出角度との間にある一定の相関関係を持たせるようにした面形状で構成されている。
ここで、光学プリズムの材料としては、成形性やコストの面から、アクリル樹脂等の光学樹脂材料を用いることが多い。
特開2000−250102号公報(段落0050〜0078、図1,2等) 特開2003−287792号公報(段落0042〜0052、図1,2等)
しかしながら、この種の照明光学系においては、光源から光の発生と同時に多量の熱が発生される。この熱の影響を、一回の発光に発生する熱エネルギと最短発光周期とを考慮して、光学材料の選定および放熱空間の設定を行う必要がある。
したがって、上記特許文献1にて提案されている照明光学系は、光源からの光束を被照射側に照射する光学プリズムにおいて、光源と第2の入射面との距離をある程度確保する必要があり、光学プリズムの高さ方向を小型化することが難しかった。
本発明は、特に、照明光学系に用いられる反射部材(反射鏡)の形状を工夫することにより、光の照射範囲内で均一な配光特性が得られるようにしつつ、照明光学系の小型化を図ることを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明の照明光学系は、光源と、該光源から射出された光束であって、照射光軸に対する光源からの射出角度が所定角度より大きい第1の光束を被照射側に向けて反射する反射部材とを有する。該反射部材は、第1の光束のうち前記射出角度が第1の射出角度である光線および該第1の射出角度より小さい第2の光源射出角度である光線をそれぞれ第1の光線および第2の光線とし、該反射部材での反射の前後における第1および第2の光線のそれぞれがなす角度をθ1,θ2とするとき、
θ1<θ2
なる条件を満足する形状を有する。さらに、反射部材は、第1の光束のうち上記射出角度が最大である光線を照射光軸に対して交差する方向に反射する。
以上説明したように、本発明によれば、反射部材の形状を、上記2つの条件を満たすように設定することにより、該反射部材で反射した光束(第1の光束)を均一な配光特性が得易いように制御でき、かつ照明光学系全体の小型化(特に照射光軸に直交する方向の小型化)にも寄与することができる。
特に、反射部材で反射された光束に対して正の屈折作用を与える(集光する)ために、反射部材よりも被照射側に光学部材を設ける場合、本発明の反射部材を用いて該光学部材に入射する光束の方向を制御することで、光学部材を有する照明光学系を従来に比べて大幅に小型化することができる。
したがって、照明光学系を使用する撮像装置の小型化および軽量化も達成することができる。
なお、第2の光束の光学部材からの射出後の前記照射光軸に対する最大角度をαmaxとし、第1の光束の光学部材からの射出後の前記照射光軸に対する最大角度をβmaxとするとき、
0.8≦|βmax/αmax|≦1.2
なる条件を満足するように、すなわちαmaxとβmaxとが概ね等しくなる設定とすることにより、上記第1および第2の光束の組み合わせによる配光特性の設定をし易くすることができる。
また、光源の直径をφとし、光源と光学部材の入射面までの最小距離をdとするとき、
φ/10≦d≦φ/2
なる条件を満足するように、光学部材と光源とを可能な限り接近させることにより、照明光学系の照射光軸方向の小型化も達成することができる。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1(A),(B)には、本発明の実施例である照明光学系を用いたコンパクトカメラおよびカード型カメラ(撮像装置)を示している。これらの図において、1はカメラ本体である。2はカメラ本体1の前面中央に設けられたレンズ鏡筒部であり、不図示の撮影レンズを保持している。3はファインダである。
4は本発明の照明光学系を有するストロボ発光ユニットであり、正面視においてカメラ本体1の右上部に設けられている。9はカメラ本体1内に配置されたCCD、CMOSセンサ等の撮像素子であり、撮影レンズにより形成された被写体像(ストロボ照明光によって照明された被写体の像)を光電変換して撮像する。
図2に示すように、ストロボ発光ユニット4は、光源として照明光束を発する円筒形状の発光放電管5と、発光放電管5からの射出光束の一部を被写体側(被照射側)に反射する反射鏡(反射部材)6と、発光放電管5から被写体側に射出した光束および反射鏡6で反射した光束を、所定形状の光束となるように集光制御し、被写体側へ効率良く照射する光学部材7とを有する。
反射鏡6は、その内面が高反射率を有する光輝アルミ等の金属材料で形成されている。反射鏡6は、一次元方向に曲率を有し、発光放電管5からの射出光束のうち、前方(被写体側)以外の方向に射出した光束を被写体側へ反射し、かつ集光する
光学部材7は、光学ガラスやアクリル樹脂等の透過率の高い光学材料で構成されている。光学部材7の被写体側の面(射出面)には、左右方向(X方向)の配光特性を制御するプリズム面7bが形成されている。また、上下方向(Y方向)の配光特性の制御は、図3に示す入射面7aにより行う。該入射面7aは、発光放電管5から前方に照射された光束のうち照射光軸AXL近傍に射出された光束(第2の光束)に屈折作用を与え、所望の配光特性の光束に変換する。また、発光放電管5から照射光軸AXLに対して上下方向に射出された光束(第1の光束)には、反射鏡6の反射面(第1の反射部)6aと入射面7aとにより所望の配光特性を有する光束に変換される。これら反射鏡6および光学部材7の形状に関しては後で詳しく説明する。
本実施例では、特に上下方向(Y方向)の配光特性を最適化しつつ、同方向の小型化を図るため、反射鏡6および光学部材7の形状を設定している。以下、図3,4を用いて光学部材7および反射鏡6の最適形状の設定方法に関して詳しく説明する。
図3,4は、ストロボ発光ユニット4の発光放電管5の径方向(X方向)の縦断面図である。なお、図3,4には、光源である発光放電管5の中心から前方に射出した光束のうち照射光軸AXL近傍に射出された光束、すなわち発光放電管5の中心から照射光軸AXLに対して所定角度より小さい射出角度で射出する光束(第2の光束)と、それよりも大きい射出角度で射出した光束(第1の光束)の光線トレース図も併せて示している。
また、図3,4において、発光放電管5、反射鏡6および光学部材7は、照射光軸AXLに対して上下で対称形状をしている。したがって、光線トレース図も上下対称になるので、図面上では、光源中心から照射光軸AXLの上方に射出した光束のみ光線トレース図に示している。なお、図3,4では、光線以外のすべての光学系の構成および形状は同一である。
本実施例では、上下方向(Y方向)の配光特性を均一に保ちつつ、上下方向の開口高さを小さくできるという特徴を有する。以下、その形状の特徴およびこれによるの光線の振る舞いについて説明する。
図3,4において、発光放電管5はガラス管の内外径を示している。この種の照明光学系における実際の発光放電管の発光現象としては、効率を向上させるため、内径一杯に発光させる場合が多く、本実施例においても発光放電管5の内径一杯にほぼ均一に発光していると考えて差し支えない。
しかし、設計段階では、この発光放電管5から射出される光を効率良く制御するためには、内径全部の光束を同時に考えるより、理想的に光源中心Oに点光源があることを仮定して設計し、その後に、光源が有限の大きさを持っていること考慮した補正を行えばよい。 本実施例でもこの考え方に基づき、発光放電管5の発光中心を、反射鏡6および光学部材7の形状決定の基準と考える。
まず、光学部材7の材料としては、成形性およびコストの面からアクリル樹脂等の光学樹脂材料を用いることが最適である。しかし、この種の照明光学系においては、光源から光の発生と同時に多量の熱が発生される。この熱の影響を、一回の発光に発生する熱エネルギと最短発光周期とを考慮して、光学材料の選定及び放熱空間の設定を行う必要がある。
このとき、実際に最も熱の影響を受けやすいのは、光源から最も近くに位置する光学部材7の入射面7aであり、光源とこの入射面7aとの最小距離をまず最初に決める必要がある。本実施例では、光源中心Oからの照射光軸AXLに対する射出角度が所定角度より小さい成分(第2の光束)を直接屈折によって制御する入射面7aと発光放電管5との照射光軸AXLの方向での最小距離をdとしてその間隔を設定する。
ここで、図3において、入射面7aと発光放電管5との距離が大きすぎると、光学系全体が大型化するので、発光放電管5の直径をφとすると、最小距離dは、
φ/10≦d≦φ/2 …(1)
の範囲にあることが望ましい。これにより、入射面7aと発光放電管5との距離を、発光放電管5からの熱の影響が問題とならない範囲で小さくすることができ、光学系の照射光軸AXLの方向における小型化を図ることができる。
次に、入射面7aの形状を決定する。本実施例では、最小形状で必要照射範囲内での均一配光を得るため、以下のような方法で入射面7aの形状を決定している。
本実施例では、入射面7aは、光源中心Oから射出する際の照射光軸AXLに対する射出角度が所定角度より小さい光束(第2の光束)に対してその形状を設定する。具体的には、該第2の光束を構成する光線の射出角度と、光学部材7を通過した後の該光線の射出角度との間にある一定の相関関係を持たせるような形状を有する。
すなわち、光源中心Oからの該光線の射出角度をθ、屈折によって制御された光学部材7から射出した後の該光線の射出角度をαとすると、
α=f(θ) …(2)
で表わされる連続非球面形状で光学部材7の入射面7aの形状を規定している。特に本実施例では、均一な配光特性を得るために、その相関関係の中でも比例関係が得られるように入射面7aの形状を設定している。
すなわち、入射面7aへの入射時において上記光線が照射光軸AXLに対してなす角度をθ、射出面7bから射出する際に該光線が照射光軸AXLに対してなす射出角度をαとし、さらに必要照射範囲(角度範囲)に応じた比例定数をkとすると、
α=k・θ …(3)
で表される形状としている。
上式(3)の意味について説明する。照射光軸AXLに近い射出角度を持って入射面7aに入射した光束(第2の光束)のうち、光源中心Oから射出された照射光軸AXL上の光線は、そのまま光学部材7を通過する。ここを基点として、該光線は、光源中心Oからの射出角度θに応じて光学部材7の射出面7aからある比例定数であるk倍されて射出面7bから射出される。
一方、図4において、反射鏡6の反射面6aの面形状は、本実施例では最小形状で必要照射範囲内での均一な配光特性を得るため、以下のような方法で設定している。
すでに上記方法によって入射面7aの形状が決まっているとして、本実施例では、反射面6aの面形状は、光源中心Oからの照射光軸AXLに対する射出角度が上記所定角度より大きい光束(第1の光束)に対して設定する。具体的には、該第1の光束を構成する光線の光源中心Oからの射出角度と、反射面6aで反射して光学部材7を通過した後の該光線の射出角度との間に、ある一定の相関関係を持たせるような形状に設定する。
すなわち、光源中心Oからの上記光線の射出角度をθ、反射面6aで反射した後に入射面7aでの屈折によって制御され、光学部材7から射出した後の該光線の射出角度をβとすると、
β=g(θ) …(4)
で表わされる連続非球面形状で反射面6aの形状を規定している。特に本実施例では、均一な配光特性を得るために、その相関関係の中でも、比例関係にあるように形状設定を行っている。
つまり、反射面6aは、光源中心Oからの射出光束であって反射面6aで反射する光束のうち、射出角度θの最も大きい成分、すなわち照射光軸AXLに対して略垂直方向に射出する光線を、反射面6aで反射して入射面7aに入射した後に照射光軸AXLに対して最も大きな角度を持って射出させる光線に変換する。また、反射面6aは、光源中心Oからの射出光束であって反射面6aで反射する光束のうち、射出角度θの最も小さい成分、すなわち照射光軸AXLに対してほぼ上記所定角度で射出する光線を、反射面6aの先端部6bで反射して入射面7aに入射した後に照射光軸AXLとほぼ平行となる最も照射光軸AXLの方向に近い光線に変換する。さらに、これら光線の中間の領域は、射出角度θに比例して上記照射範囲内で徐々にその射出角度βが変化する。以上の条件を満たすように反射面6aの形状を設定すればよい。
反射面6a単独の形状に着目した場合、以下のように形状設定を行えばよい。図4に示すように、上記第1の光束、すなわち光源中心Oから射出して反射面6aで反射する光束に含まれる光線であって、光源からの照射光軸AXLに対する射出角度θがθp1,θp2(<θp1)である2つの光線を第1および第2の光線r1,r2とし(図4では、θp1が最大の光線とθp2が最小の光線を例として示している)、該第1および第2の光線r1,r2がそれぞれ反射面6aの反射の前後でなす角度をθ1,θ2とするとき、
θ1<θ2 …(5)
を満たすように反射面6aの形状を設定する。
さらに、本実施例では、反射後の第1の光線r1が照射光軸AXLに対して交差する方向に向かうようにするという条件も、反射面6aの形状に対して追加している。なお、(5)式の関係は、第1の光束に含まれる光線のうち任意の2つの光線に対して成立する。つまり、いずれの射出角度を持った2つの光線に対しても(5)式および上記追加条件が満足されるように、反射面6aの形状が決定されている。
さらに、光学部材7まで考慮した場合、反射面6aの形状は、第1の光束に含まれる光線の光源中心Oからの照射光軸AXLに対する射出角度をθとし、該光線が光学部材7の射出面7bから射出する際の射出角度をβとし、反射面6aの先端部6bに入射する光線(θe2が最小の光線)の照射光軸AXLに対する射出角度をθeminとし、必要照射範囲(角度)に応じた比例定数をhとすると、
β=h・(θ−θemin) …(6)
で表される形状としている。
ここで、上記方法により形状が決定された反射面6aは、光源の内径が十分に小さい場合や、光源に対して光学部材が十分に大きいとみなせる場合には、かなり効率良く配光分布の制御が可能となる。
しかし、実際の配光特性を考えた場合、光源の有効発光部である内径の大きさは無視できるほどには小さくない場合が多く、それが全体の配光特性に与える影響が大きい。つまり、光源が有限の大きさを持つことによって配光特性に一定の広がりを生じるため、この要因をある程度加味して形状設定を行う必要がある。
また、照射光軸AXL近傍に射出されて光学部材7による方向制御を受けて射出した光束(第2の光束)の照射範囲と、照射光軸AXLに対して上下方向に射出され、反射鏡6と光学部材7とによって方向制御を受けた光束(第1の光束)の照射範囲とが、概ね一致するように、各面の形状を設定することで、より均一な配光分布を得ることができる。
したがって、カメラに設けられるストロボ発光のための照明光学系としては、特殊な配光分布が必要される場合を除き、以下の条件を満足するように各値を設定することが望ましい。
すなわち、光源中心Oから直接入射面7aに入射して屈折した後、光学部材7から射出される光束(第2の光束)に含まれる光線の、照射光軸AXLに対する射出角度の最大角度をαmax、反射面6bで反射して入射面7aで屈折し、光学部材7からの射出される光束(第1の光束)に含まれる光線の、照射光軸AXLに対する射出角度の最大角度をβmaxとするとき、
0.8≦|βmax/αmax|≦1.2 …(6)
なる条件を満足する。
ここで、光源中心Oから直接入射面7aに入射する光線が照射光軸AXLに対してなす角度θの最大値θcmaxが小さすぎると、反射面6aが成り立たなくなる。また、θcmaxが大きすぎると、光学部材7の大型化を招いてしまう。そこで、θcmaxは、
30°≦θ2≦60° …(7)
の範囲にあることが望ましい。
次に、図3,4に示した形状について、光源中心Oからの光束の射出角度θと光学部材7および反射鏡6による制御後の射出面7bからの射出角度α,βとの関係について具体的な数値を用いて説明する。
まず、光源中心Oから照射光軸AXL近傍に(所定角度より小さい角度で)射出された光束(第2の光束)が、光学部材7の入射面7aによって制御され、射出面7bから射出されたときの配光分布が均一となる照射角αの最大値αmaxと、光源中心Oから照射光軸AXLの上下方向(上記所定角度より大きい角度で)射出された光束(第1の光束)が反射鏡6の反射面6aと光学部材7の入射面7aとによって制御されて射出面7bから射出されたときの配光分布が均一となる照射角βの最大値βmaxとを、それぞれ25°とする。これは、カメラのストロボ照明光の上下方向の必要配光角度が50°であることを意味している。
次に、上記発光の際に生じる熱の影響を考慮し、発光放電管5(外径φ2.0mm、内径φ1.3mm)と光学部材7の入射面7aとの最小距離dを0.4mmとする。
さらに、照射光軸AXLから上側に45°の光束が必要照射角の最大値αmax=25°になるように入射面7aを決定する。このときの光線方向の変換は、入射角θと射出面7bからの射出角αとの間に(2)式が成り立ち、そのときの係数kは、
k=αmax/θ=25.0°/45.0°=0.556
であるから、一般式は、
α=0.556・θ (ただし−45.0°≦θ≦45.0°)
で表わされる。これにより、光源からの射出光束は、射出角度に応じて均等に割り振られ、光学部材7の射出面7bから射出する。
図3おける光線トレース図からも明らかなように、本実施例の1つの目的である均一な配光特性を得ることに関しても十分に条件を満たしていることがわかる。
また、同図においては、実際の製品を想定して、光学部材7の上下端に該光学部材7を外観部材として露出させるための形状が形成されている。すなわち、光学プリズムの全反射面の延長上に全周にわたる細いリブ7c,7c′が一体的に形成されている。
これは、不図示の外観部材との位置合わせを行うための形状であり、光学部材7と外観部品との隙間から内部が見えるのを防止するためである。また、金属でできた反射鏡6と外装部品として使用される金属カバーとの間又は光学部材7と外観部品との隙間の延長上に配された導伝性の物(例えば、カメラの近くにある金属製品)との間でトリガーリークが発生することを未然に防止するためでもある。
一般に、ストロボ発光ユニットにおいては、反射鏡に高電圧トリガー信号を与え、この反射鏡に接触した発光放電管のネサコート部を介して該高電圧トリガー信号が発光放電管5に印加され、発光を開始させるが、本実施例のように小型化した光学系では、反射鏡6と金属で成形された外装部品や製品外部の導電性の物との距離が近いため、トリガーリーク現象を起こしやすい。
このため、上述のように光学部材7の全反射面の延長部にリブ7c、7c′を付加することで、縁面距離を伸ばすことができ、トリガーリーク現象を未然に防止することができる。
またこれと同時に、外部からのゴミや水滴の侵入の防止も図れる。特に水滴は、内部の高圧部品との他の回路との間でのショートを発生させる可能性があるが、このような可能性も同時に少なくすることができる。
ここで、光学部材7の材質を耐熱アクリルであるとすると、その屈折率は約1.49である。
以上の条件で最適化された光学部材7の形状は、最大厚みf、上下方向の集光に寄与する上下開口g(図3参照)が、それぞれf=1.9mm 、g=5.0mmとなり、従来の照明光学系(ストロボ発光ユニット)に比べて極めて小型に構成することができる。
次に、光源中心Oからの光束のうち照射光軸AXLの上下方向に射出された光束(第1の光束)が反射する反射鏡6の反射面6aの形状を決定する。
ここで、図4に示すように、光源中心Oからの光束が光学部材7の入射面7aに入射する最大角は約47°である。光学部材7と反射鏡6は放熱のため隙間を空ける必要があるので、光源中心Oからの光束の射出角θ=50°が射出光軸AXLとほぼ平行(θ=0°)になるようにする。また、照射光軸AXLに対して垂直方向に射出する光線θ=90°が必要照射角の最大角βmax=25°に変換されるようにする。
ここで、図5,6を参照しながら具体的に説明する。図5,6はそれぞれ、上記第1の光束のうち光源中心Oからの射出角度が最小の光線と最大の光線とを示した光線トレース図である。
光源中心Oから射出角度θ=50°で発せられた光線(第2の光線)r2が、反射面6aの先端部で反射し、入射面7aの周辺部に入射したとき、照射光軸AXLとほぼ平行(θ=0°)に変換されるようにする。ここで、入射面7aと照射光軸AXLとのなす角度を測定すると約67°であることが分かるので、反射面6aの傾きを約31°とすれば、θ=50°の該光線は光学部材7から射出光軸AXLとほぼ平行(θ=0°)に射出される。
また、光源中心Oから射出角度θ=90°で発せられた光線(第1の光線)r1が、反射面6aの根元部で反射し、入射面7aの中心付近に入射するときの入射面7aの傾きは76°であると仮定する。前述したように、入射面7aは平坦な斜面ではなく非球面であるためである。そして、反射面6aの傾きが約36°のとき、その光線の光学部材7からの射出角度βmaxは25°となる。
ここで、照射光軸AXLに対して垂直方向に射出された光線(θ=90°)が反射鏡6により反射する位置は、反射した光線が発光放電管5のガラス面に再入射しない位置とする。また、反射した光線が入射面7aに入射する位置での入射面7aの傾きは、該傾きをいくつか仮定して射出角度βmaxが所望の値となるように作図又はシミュレーションをすることで最適値が決定される。
このとき、反射面6aの根元部から先端部の中間領域の傾きは、光源中心Oからの射出光線の照射光軸AXLに対してなす角度が上記のように36°から31°の間をなだらかに変化するように設定する。
したがって、図4に示すように、光源中心Oから射出し、照射光軸AXLに対して上方に進む光束は、光源からの射出角度に応じて均等に割り振られ、先に示した照射光軸ALXに近い角度で射出した第2の光束の分布とは異なる密度分布で、均一に光学部材7の射出面7bから射出される。
また、反射鏡は、一般には、上記したように内面が高反射率を有する光輝アルミ等の金属材料で形成されているが、近年、反射面の反射率を向上させるために、アルミ鏡面反射面に多層薄膜コートを行った材料も使用されている。
この多層薄膜コートを行った材料は、光輝アルミに比べて平板状態での正反射率は高いが、反射鏡の形成時のプレスによって大きな曲率で曲げられてしまうと、表面のコート部にクラックが入り、平板状態に比べて正反射率が落ちる性質がある。
しかし、本実施例で説明する反射面6aは、照射光軸ALXとのなす角度(接線角度)が36°から31°になだらかに変化するように小さな曲率を有するので、平板状態と同じ程度の正反射率が得られるという利点もある。
一方、図示はしていないが、発光放電管5から照射光軸後方に進んだ光束の光路について説明する。反射鏡6には、発光放電管5の後側半分を覆うように、光源中心Oと同心の半円筒形状の反射面(第2の反射面)が形成されている。また、発光放電管5のガラス管も光源中心Oに対して同心形状であるため、光源中心Oから後方に射出した光束はすべてガラス管による屈折の影響を受けずに再度光源中心に戻ってくる。したがって、光源中心Oに戻ってきた後の光線の振る舞いについては、図3および図4中の光線トレース図に示したものとほぼ同等の経路を辿って被写体側に均一に照射される。
しかし、光源を点光源と仮定すると上記形状に一致させることが望ましいが、実際には光源は発光放電管の内径部にあたるような有限の大きさを持っているため、ここまで厳密に形状を規制しなくてもほぼ同等の配光特性が得ることができる。
例えば、上記形状を近似した単一もしくは複数の平面または円筒面、さらには楕円等の2次曲面を用いても、上記形状で得られる配光特性とほぼ同等の効果が得られる形状が存在する。
このため、本実施例における光学部材7の入射面7aおよび反射鏡6の反射面6aの形状は、上記各条件を厳密に満足する形状に限定されるわけではなく、各面の形状が近似的に各条件を満たすような形状であればよい。
また、このような近似形状で光学部材7および反射鏡6を形成することによって、実際加工されたものが設計値通りできているかの測定が、面形状が非球面である場合に比べて極めて容易にできるという利点がある。
なお、本実施例では、特にコンパクトカメラのストロボ発光ユニットに用いられる照明光学系について説明したが、本発明の照明光学系は、一眼レフカメラやビデオカメラといった他の撮影装置にも用いることができ、さらにはこのような撮影装置以外の各種機器にも使用することができる。
本発明の実施例である照明光学系を搭載したカメラの要部概略図。 実施例の照明光学系の分解斜視図。 実施例の照明光学系のYZ断面図および光線トレース図。 実施例の照明光学系のYZ断面図および光線トレース図。 実施例の照明光学系における形状決定方法の説明図。 実施例の照明光学系における形状決定方法の説明図。
符号の説明
1 カメラ本体
2 レンズ鏡筒部
3 ファインダ
4 ストロボ発光ユニット
5 発光放電管
6 反射鏡
7 光学部材

Claims (8)

  1. 光源と、
    該光源から射出された光束であって、照射光軸に対する前記光源からの射出角度が所定角度より大きい第1の光束を被照射側に向けて反射する反射部材とを有し、
    前記反射部材は、
    前記第1の光束のうち前記射出角度が第1の射出角度である光線および該第1の射出角度より小さい第2の射出角度である光線をそれぞれ第1の光線および第2の光線とし、前記反射部材での反射の前後における前記第1および第2の光線のそれぞれがなす角度をθ1,θ2とするとき、
    θ1<θ2
    なる条件を満足する形状を有し、かつ前記第1の光束のうち前記射出角度が最大である光線を前記照射光軸に対して交差する方向に反射することを特徴とする照明光学系。
  2. 前記反射部材で反射された前記第1の光束に対して正の屈折作用を与えて前記被照射側に射出する光学部材を有することを特徴とする請求項1に記載の照明光学系。
  3. 前記光学部材は、前記反射部材で反射された前記第1の光束のうち、前記光源からの前記射出角度が最小である光線を、前記照射光軸に対して略平行な方向に射出することを特徴とする請求項2に記載の照明光学系。
  4. 前記光学部材は、前記光源からの前記射出角度が前記所定角度より小さい第2の光束に対しても正の屈折作用を与えることを特徴とする請求項2又は3に記載の照明光学系。
  5. 前記第2の光束の前記光学部材からの射出後における前記照射光軸に対する最大角度をαmaxとし、前記第1の光束の前記光学部材からの射出後における前記射出光軸に対する最大角度をβmaxとするとき、
    0.8≦|βmax/αmax|≦1.2
    なる条件を満足することを特徴とする請求項4に記載の照明光学系。
  6. 前記反射部材は、前記第1の光束を反射する第1の反射部と、前記光源から前記被照射側とは反対側に射出した光束を前記被照射側に反射する第2の反射部とを有すること特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の照明光学系。
  7. 前記光源は、前記第1の光束を含む面内において直径を持つ形状を有し、前記光源の直径をφとし、前記光源と前記光学部材の入射面との間の最小距離をdとするとき、
    φ/10≦d≦φ/2
    なる条件を満足することを特徴とする請求項2から5のいずれか1つに記載の照明光学系。
  8. 請求項1から7のいずれか1つに記載の照明光学系と、
    前記照明光学系からの射出光束により照明された被写体像を光電変換する撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
JP2003415298A 2003-12-12 2003-12-12 照明装置および撮像装置 Expired - Fee Related JP4185856B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003415298A JP4185856B2 (ja) 2003-12-12 2003-12-12 照明装置および撮像装置
US11/004,447 US7204601B2 (en) 2003-12-12 2004-12-03 Illumination apparatus and image-taking apparatus
CNB2004101002829A CN100428045C (zh) 2003-12-12 2004-12-10 照明装置以及摄像装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003415298A JP4185856B2 (ja) 2003-12-12 2003-12-12 照明装置および撮像装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005173381A true JP2005173381A (ja) 2005-06-30
JP4185856B2 JP4185856B2 (ja) 2008-11-26

Family

ID=34650572

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003415298A Expired - Fee Related JP4185856B2 (ja) 2003-12-12 2003-12-12 照明装置および撮像装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7204601B2 (ja)
JP (1) JP4185856B2 (ja)
CN (1) CN100428045C (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011102897A (ja) * 2009-11-11 2011-05-26 Panasonic Corp ストロボ装置及び撮像装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5539622A (en) * 1992-03-12 1996-07-23 Asahi Kogaku Kogyo Kabushiki Kaisha Strobe device
JP3372785B2 (ja) * 1996-10-09 2003-02-04 キヤノン株式会社 照明装置及びそれを用いた撮影装置
JP4208325B2 (ja) 1999-02-26 2009-01-14 キヤノン株式会社 照明装置及びそれを用いた撮影装置
JP3854885B2 (ja) 2002-03-28 2006-12-06 キヤノン株式会社 照明装置および撮影装置
TW525034B (en) * 2001-05-10 2003-03-21 Canon Kk Lighting apparatus and image pickup apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
US20050128300A1 (en) 2005-06-16
JP4185856B2 (ja) 2008-11-26
CN100428045C (zh) 2008-10-22
US7204601B2 (en) 2007-04-17
CN1627173A (zh) 2005-06-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100549594B1 (ko) 조명장치
JP5006584B2 (ja) 照射装置及びそれを有する照射システム
JP2001264859A (ja) 照射角可変照明装置及びそれを用いた撮影装置
JP2000298244A (ja) 照明装置及びそれを用いた撮影装置
JP3984910B2 (ja) 照明装置
JP4612850B2 (ja) 照明装置および撮影装置
US7499099B2 (en) Illumination apparatus and image-taking apparatus
US20050117318A1 (en) Illumination optical system and image-taking apparatus
JP4208325B2 (ja) 照明装置及びそれを用いた撮影装置
JP4006375B2 (ja) 照明装置および電子機器
JP4185856B2 (ja) 照明装置および撮像装置
JP4587429B2 (ja) 照明装置および撮影装置
US7581842B2 (en) Illumination apparatus and image-taking apparatus
JP5224880B2 (ja) 照明装置及び撮像装置
JP2001318408A (ja) 照明装置及び該照明装置を有する撮影装置
JP4544513B2 (ja) 照明装置および撮像装置
JP3762306B2 (ja) 照明装置、及び照明装置を用いた撮影装置
JP2002333656A (ja) 照明装置および撮影装置
JP2005173380A (ja) 照明光学系および撮像装置
JP4587159B2 (ja) 照明装置および撮影装置
JP2005284206A (ja) 照明装置および撮影装置
JP2006171291A (ja) 照明装置及びそれを用いた撮影装置
JP2011033817A (ja) 撮影装置
JP2008122710A (ja) 照明装置及び撮像装置
JP2002258360A (ja) 照明装置及びそれを用いた撮影装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050707

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080402

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080708

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080718

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080902

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080908

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110912

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110912

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120912

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120912

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130912

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees