JP2005172454A - 斜入射スリット回折干渉計 - Google Patents

斜入射スリット回折干渉計 Download PDF

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Abstract

【課題】 斜入射スリットを用いることにより、スリットに入射する波面のメリジオナル断面を保存したまま、スリットの延長線を回転対称軸とする波面を参照波面として形成し、非球面量が大きい回転対称ミラーの計測に好適な干渉計を提供すること。
【解決手段】 集光する波面を検査する波面干渉計において、少なくとも1つの分波手段と、入射光の光軸に対して斜めに配置したマスクと、検出器を有し、マスクにはスリットと開口が形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、一般に干渉計に係り、特に波面や面形状を測定する干渉計に関する。
EUV光と呼ばれる13.5nm近傍の波長の光を露光光とする半導体デバイス露光装置などの光学系は、その波長で屈折する物質がないために、すべての光学系を反射光学系によって実現する。反射率もその他の紫外光の透過レンズに比べると低いため、効率を維持するためには使用する反射ミラーの枚数が少なく、実用的に収差を低減するためには反射ミラーは非球面量が大きいものが用いられる。
従来例として、米国特許5,548,403記載の Sommargrenによる点回折干渉計、米国特許6,307,635記載のGoldbergによる位相シフト点回折干渉計などがある。いずれもピンホールやファイバー端などの微小開口から回折によって発生する理想球面波を参照波面とし、被検物を通過して被検物の収差を持った波面と干渉させることで、理想球面波からのずれを測定するものである。
但しこれらの手法は参照波面が球面であるため、信号波面も球面波に近い場合でないと測定が困難であり、そのため大きな非球面量を有する反射ミラーの形状測定などをするのが難しかった。また光学系が結像に使用する波長が13.5nmと短いため、ミラーに要求される精度が厳しく、参照面を形成するのが困難であった。
本発明の干渉計は、集光する波面を検査する波面干渉計において、少なくとも1つの分波手段と、入射光の光軸に対して斜めに配置したマスクと、検出器を有し、前記マスクにはスリットと開口があることを特徴としている。
また、本発明の干渉計は、集光する波面を検査する波面干渉計において、参照波面はメリジオナル面に第一の曲率を有し、前記第一の曲率をメリジオナル面の第一の軸を回転中心とする回転対称面をなし、前記参照波面との干渉を観測することを特徴としている。
また、本発明の干渉計は、集光する波面を検査する波面干渉計において、参照波面はメリジオナル面に第一の曲線を有し、前記第一の曲線をメリジオナル面の第一の軸を回転中心とする回転対称面をなし、前記参照波面との干渉を観測することを特徴としている。
また、本発明の干渉計は、反射面の形状を検査する波面干渉計において、メリジオナル面とサジタル面に異なる曲率半径を有する第一の波面を、検査する反射面に照射し、反射した信号波面と、メリジオナル面とサジタル面に異なる曲率半径を有する第二の波面との干渉を観測することを特徴としている。
また、本発明の干渉計は、反射面の形状を検査する波面干渉計において、メリジオナル面に第一の曲率を有し、前記第一の曲率をメリジオナル面の第一の軸を回転中心とする回転対称な第一の波面を、検査する反射面に照射し、反射した信号波面と、メリジオナル面に第二の曲率を有し、前記第二の曲率をメリジオナル面の第一の軸を回転中心とする回転対称な第二の波面との干渉を観測することを特徴としている。
また、本発明の干渉計は、反射面の形状を検査する波面干渉計において、メリジオナル面に第一の曲線を有し、前記第一の曲線をメリジオナル面の第一の軸を回転中心とする回転対称な第一の波面を、検査する反射面に照射し、反射した信号波面と、メリジオナル面に第二の曲線を有し、前記第二の曲線をメリジオナル面の第一の軸を回転中心とする回転対称な第二の波面との干渉を観測することを特徴としている。
また、本発明の干渉計は、光軸に対して斜めに配置したスリットを用いて、波面を発生することを特徴としている。
また、本発明の干渉計は、前記検査する波面はほぼ回転対称面であり、スリットの延長線に回転対称軸を略一致させた状態で前記第一の波面を反射面に照射することを特徴としている。
また、本発明の干渉計は、前記検査する反射面はほぼ回転対称面であり、スリットの延長線に回転対称軸を略一致させた状態で前記第一の波面を反射面に照射することを特徴としている。
また、本発明の干渉計は、光源にインコヒーレント光源を用いることを特徴としている。
また、本発明の干渉計は、光源に波長が13.5nm近傍EUV光を用いることを特徴としている。
本発明では斜入射スリットを用いることにより、スリットに入射する波面のメリジオナル断面を保存したまま、スリットの延長線を回転対称軸とする波面を参照波面として形成し、非球面量が大きい回転対称ミラーの計測に好適な干渉計を構成している。
(実施例1)
以下に本発明の第一実施例を説明する。図1は本発明の概要図である。105は被検ミラー、106は被検ミラーの有効部、107は被検ミラーの光軸、108は回折格子、109はビームスプリッター、110はスリットと開口を有するマスク、111はCCDカメラである。
入射光束101は102を光軸として干渉計に入射する。回折格子108を通過し、図示されていない2つの光束に分割され、ビームスプリッター109を透過して光軸に対して斜めに設置したマスク110に集光入射する。マスクには微小距離離れてスリットと開口を配置している。マスクについての詳細は図2を用いて後述する。前記2つの光束のうち、第一の光束は開口に入射し、そのまま透過して被検ミラー105へと照射する。マスクは被検ミラーの曲率中心近傍に配置することでミラーへ照射した光は反射して再度マスクへ集光入射する。第二の光束はマスク上でスリットに入射し、メリジオナル面では入射光束の波面と同じ断面を有し、スリットの延長線を回転軸として回転対称な波面を発生し、被検ミラーへ入射する。被検ミラーへ入射し、反射の際に被検ミラーの形状の影響を受けた波面となって再度マスクに入射する。マスク上では開口とスリットを被検ミラーの光軸に対してほぼ対称な位置に配置することで初入射時には開口を通った第一の光束は再度マスクに入射する際にはスリットを通る。スリットにはスリットの長手方向を入射断面に含むように斜入射している。一方、第二の光束は初入射時にはスリットを通るが、反射されて再度入射する際には開口を通る。第一の光束は再入射時にスリットを通る際には、スリットを回転軸とする回転対称な波面が発生し、これが参照波面となる。第二の光束は被検ミラーの形状の影響を受けた波面となっており、集光スポットも大きくなるが、開口を通ってミラーの情報を保存したまま、マスクを透過し、信号波面となる。参照波面と信号波面は重なってビームスプリッター109で反射されて光束104としてCCDカメラ111に入射し、干渉縞を観測している。
参照光と信号光は回折格子によって分離されたスリットと開口の微小距離分だけ角度ずれしており、CCDで観測される画像には参照波面と信号波面が完全に一致していても干渉縞が見られる。但し、この干渉縞は予め計算可能な量であり、測定結果から差し引くことで参照波面と信号波面の差分を算出している。
次に図2を用いてマスクを透過する光線を詳細に説明する。201と202は光束、203はマスク、204は開口、205はスリット、206は被検ミラーの回転対称軸である。
マスク203は吸収遮光材の薄膜で構成されており、その上に微小開口とスリットを設けている。
まず、201は図1の回折格子108によって分離された複数の回折光の一本で、参照光となる光束であり、図中左下からマスクに入射し、開口204を通過する。被検ミラーに照射した後、被検ミラーの回転対称軸206が開口とスリットの略中間の位置にあるため、反射した光束はスリット205に集光照射する。スリットにはスリットの長手方向を入射断面に含むように斜入射している。スリットを通してスリットの延長線を軸に回転対称な波面を有する参照光束202が図中左下に向かって発生する。
一方で202は図1の回折格子108によって分離された複数の回折光の一本で、信号光となる光束であり、スリットから発生した参照光とは逆の光路を進む。図中左下からマスクに斜入射し、スリット205に入射し、スリットの延長線を軸に回転対称な波面が発生する。この波面は被検ミラーに照射し、反射の際に被検ミラーの形状に依存する収差などの情報を持つことになる。被検ミラーの回転対称軸206がスリットと開口の略中間の位置にあるため、反射した光束は開口204に照射する。開口を通った光束は被検ミラーの影響を受けた信号光束201としてマスクから図中左下に向けて出射する。
次に図3を用いてスリットによって発生する波面について述べる。図3において、301は入射光束、302は入射光束波面のメリジオナル断面、303は不図示のマスク上のスリット、304は出射光束、305は出射光束波面のメリジオナル断面、306は出射光束波面、307はスリットの延長線である。
入射光束301はマスクに対して所望の入射角をもって入射し、スリットを照射する。スリットにはスリットの長手方向を入射断面に含むように斜入射している。スリットを透過する出射光304は回折の影響でスリットの延長線を軸に回転対称に伝播する。つまり入射波面のメリジオナル断面302がそのまま保存されて、出射波面のメリジオナル断面305となるが、回折の回転対称の条件から、出射波面はこの断面305をスリット延長線307を軸として回転対称な波面306となる。
なお、入射波面は不図示の入射光学系によって形成されるが、入射波面のメリジオナル断面が保存されて伝播するため、302の形状を断面とする、シリンドリカル波面でも球面波面でも構わない。
図1において、回折格子108は入射光束を微小に2つの光路に分けるために用いる。2つの光束は0次光と1次光を用いるか、+1次光と−1次光を用いるなど2つの分離可能で回折効率の高い次数を選択している。また、参照光と信号光に使う2つの光束以外はマスク110で遮光している。回折格子を格子と垂直な方向に1ピッチ分の距離動かすことにより、例えば+1次光は2πの位相ずれ、−1次光は−2πの位相ずれが発生し、0次光には位相ずれは生じない。回折格子のピッチをpとすると、0次光と+1次光を干渉に用いる時には、回折格子が0、1/4p、1/2p、3/4pの位置で4つの画像を取り込み、4バケット法による位相回復をしている。+1次光と−1次光を干渉に用いる時には、回折格子が0、1/8p、1/4p、3/8pの位置で4つの画像を取り込むことで、位相ずれが0、π/2、π、3π/4である画像に対応し、同じく4バケット法による位相回復をしている。その他の多バケット法も同様にして可能である。
実施例1において、光源は単色光源であればよい。光路長が参照光と信号光で同じであるため、コヒーレント長が短い光源でも干渉する。
(実施例2)
本発明の第2実施例は波長が13.5nm近傍のEUV光を光源とする実施例である。図4を用いて説明する。
401はレーザープラズマ光源もしくは放電プラズマ光源の二次光源、402、404は回転楕円ミラー、403はピンホール、405は回折格子、406はビームスプリッター、407は入射光束の光軸に対して斜めに配置され、スリットと開口部があるマスク、408は被検ミラー、409はCCDなどの二次元センサー、410はスリットの延長線もしくは被検ミラーの光軸である。
プラズマ光源の2次光源401から発生する光を回転楕円ミラー402によってピンホール403に集光する。ピンホールを集光スポットより小さくすることによって発生する回折波は理想的な球面波が発生する。この球面波を回転楕円ミラー404はマスク407に斜入射で集光するが、その際に入射光は回折格子405とビームスプリッター406を通過する。回折格子はビームを2つに分け、2つの光束のうち、第一の光束はマスクの開口に入射し、そのまま透過して被検ミラー408へと照射する。マスク407は被検ミラーの曲率中心近傍に配置することでミラーへ照射した光は反射して再度マスクへ集光入射する。第二の光束はマスク上でスリットに入射し、メリジオナル面では入射光束の波面と同じ断面を有し、スリットの延長線410を回転軸として回転対称な波面を発生し、被検ミラーへ入射する。スリットにはスリットの長手方向を入射断面に含むように斜入射している。この光は被検ミラーへ入射し、反射の際に被検ミラーの形状の影響を受けた波面となって再度マスクに入射する。マスク上では開口とスリットを被検ミラーの光軸に対してほぼ対称な位置に配置することで初入射時には開口を通った第一の光束は再度マスクに入射する際にはスリットを通る。一方、第二の光束は初入射時にはスリットを通るが、反射されて再度入射する際には開口を通る。第一の光束は再入射時にスリットを通る際には、スリットの延長線を回転軸とする回転対称な波面が発生し、これが参照波面となる。第二の光束は被検ミラーの形状の影響を受けた波面となっており、集光スポットも大きくなるが、開口を通ってミラーの情報を保存したまま、マスクを透過し、信号波面となる。参照波面と信号波面は重なってビームスプリッター406で反射されてCCDカメラ409に入射し、干渉縞を観測している。
参照光と信号光は回折格子によって分離されたスリットと開口の微小距離分だけ角度ずれしており、CCDで観測される画像には参照波面と信号波面が完全に一致していても干渉縞が見られる。但し、この干渉縞は予め計算可能な量であり、測定結果から差し引くことで参照波面と信号波面の差分を算出している。
入射光束はピンホールによって理想球面波に制御した光を集光するため、入射光束のメリジオナル断面はほぼ理想的な円の一部であり、スリットの配置角度によって発生する面の回転対称軸が決定する。被検ミラーが回転対称なミラーである場合は、被検ミラーの回転対称軸をスリットの延長線と一致させることで好適な干渉縞が得られる。
本実施例において、プラズマ光源はレーザープラズマ光源でも、放電プラズマ光源でもよいが、フィルターなどにより13.5nm近傍のインバンド光以外の波長は低減されている。またシンクロトロン放射光などを用いることも可能である。
干渉縞の観測には、CCDカメラ以外にも二次元観測が可能な手段であれば、イメージングプレートなども利用可能である。
(実施例3)
本発明の第3の実施例は反射型スリットおよび反射型開口を用いるものである。反射マスク部以外は実施例1と実施例2に同じであるため、反射マスク部のみを説明する。図5はマスクに入射する光束と出射する光束の説明図である。501と502は光束、503はマスク、504は反射開口、505は反射スリット、506は被検ミラーの回転対称軸である。
マスク503は吸収遮光材で構成されており、その上に反射部材を微小領域に設けることで反射開口504を構成している。また同時に反射部材を微細線状に構成することで反射型スリットを構成している。
まず、501は不図示の回折格子によって分離された複数の回折光の一本で、参照光となる光束であり、図中左上からマスクに斜入射し、反射開口504によって反射する。反射光は被検ミラーに照射した後、被検ミラーの回転対称軸506が開口とスリットの略中間の位置にあるため、反射した光束は反射スリット505に集光照射する。スリットにはスリットの長手方向を入射断面に含むように斜入射している。スリットを通してスリットの延長線を軸に回転対称な波面を有する参照光束502が図中左上に向かって発生する。
一方で502は不図示の回折格子によって分離された複数の回折光の一本で、信号光となる光束であり、スリットから発生した参照光とは逆の光路を進む。図中左上からマスクに斜入射し、反射スリット505に入射し、スリットの延長線を軸に回転対称な波面が発生する。この波面は被検ミラーに照射し、反射の際に被検ミラーの形状に依存する収差などの情報を持つことになる。被検ミラーの回転対称軸506がスリットと開口の略中間の位置にあるため、反射した光束は開口504に照射する。開口を通った光束は被検ミラーの影響を受けた信号光束501としてマスクから左上に向けて出射する。
(実施例4)
本発明の第4の実施例は制御可能な参照波面を有する干渉計である。非球面ミラーには半径に応じて曲率半径の異なるミラーがある。これらのミラー形状を測定するためには参照波面を測定半径に応じて変化させながら測定する必要がある。図6を用いて本実施例を説明する。
図6において、601は入射光束、602は入射光束波面のメリジオナル断面、603は不図示のマスク上のスリット、604は出射光束、605は出射光束波面のメリジオナル断面、606は出射光束波面、607はスリットの延長線である。608は入射光束の光軸を示し、609はスリットへの入射角、610は測定半径を示す。
入射光束601はマスクに対して所望の入射角をもって入射し、スリットを照射する。スリットにはスリットの長手方向を入射断面に含むように斜入射している。スリットを透過する出射光604は回折の影響でスリットの延長線を軸に回転対称に伝播する。つまり入射波面のメリジオナル断面602がそのまま保存されて、出射波面のメリジオナル断面605となるが、回折の回転対称の条件から、出射波面はこの断面605を、スリット延長線607を軸として回転した、回転対称な波面606となる。
なお、入射波面は不図示の入射光学系によって形成されるが、入射波面のメリジオナル断面が保存されて伝播するため、602の形状を断面とする、シリンドリカル波面でも球面波面でも構わない。
本実施例では測定する半径に応じてメリジオナル断面を可変とするものである。被検ミラーの測定半径をR、スリットから被検ミラーへの距離をd、スリットへの入射角をθとすると測定半径は
R=dtan(π/4−θ)
の関係があるので、被検ミラーの半径Rのところを測定する際には入射角609とスリットと被検ミラーの距離dを制御して所望のRの位置へ光を照射する。またその時に所望のメリジオナル曲率を有する波面を発生させるべく不図示の入射光学系を変化させ入射波面602を制御する。入射波面の制御は集光位置の制御と等価であり、被検ミラーの測定面からその位置での曲率に対応した集光位置に集光するように制御している。
(実施例5)
本発明の第5実施例はさらに入射光学系を用いて所望のメリジオナル断面を有する波面を形成し、スリットに入射することでその断面をスリットの延長線を軸として回転した回転対称波面を形成し、これを被検面に入射して信号波面を得るものである。スリットにはスリットの長手方向を入射断面に含むように斜入射している。
入射光学系は、焦点可変な光学系であり、焦点を変化させることで、入射波面のメリジオナル断面を微小に変化することが可能である。焦点を無限遠にして平面波を入射させることで、円錐波による測定も可能にしている。
(実施例6)
本発明の第6実施例はミラー形状ではなく、波面を測定するものである。図7を用いて説明する。ここでは例としてシュバルツシルツ光学系の有効瞳の一部を通過する波面の計測を説明する。
図7において、701は物体面位置に配置されたピンホール、702、703はミラーでこれらの2枚のミラーでシュバルツシルツ光学系が構成されている。704は回折格子、705はスリットと開口を有するマスク、706はCCDカメラなどの二次元観察手段、707はシュバルツシルツ光学系の光軸である。
光源からの光は集光して物体面位置にあるピンホール701へ入射し、ピンホールによって理想球面波を発生する。この理想球面波はシュバルツシルツ光学系に入射し、シュバルツシルツ光学系の収差を持って回折格子704に入射する。回折格子では光束が複数に分割され、マスク705に斜入射し、そのうちの2本の光束が、マスク上のスリットと開口を透過する。スリットに入射した光束はスリットによってスリットの延長線を回転対称軸とする参照波面を発生し、開口に入射する光束はそのままシュバルツシルツ光学系の収差を持ったまま、参照波面と干渉してCCDカメラでその干渉縞を観測する。
干渉に用いる2光束は回折格子によって発生する、+1次光と−1次光の2光束でも0次光と1次光でも構わない。回折格子を動かすことによって、一方の波面は他方の波面と相対的に位相ずれを発生し、複数の干渉縞画像を取り込むことで、位相シフト干渉計として機能する。
必要に応じて、有効瞳の一部の光束を取り出すために、瞳位置に近いところに瞳フィルターを配置してシュバルツシルツ光学系の所望の一部を測定している。
(実施例7)
以下に本発明の第7実施例を説明する。図8は本発明の概要図である。805は被検ミラー、806は被検ミラーの有効部、807は被検ミラーの光軸、808は回折格子、810はマスク、809はCCDカメラである。
入射光束801は802を光軸として干渉計に入射する。回折格子808を通過し、図示されていない2つの光束に分割され、光軸に対して斜めに設置したマスク810に集光入射する。マスク810には反射スリット、透過スリット、透過開口、反射開口などを設けてある。
前記2つの光束のうち、第1の光束はマスク上で反射開口に入射し、参照ミラー804で反射して再度マスクへと入射する。マスクが参照ミラーの曲率中心近傍となるように参照ミラーを配置することにより、ミラーで反射した光は再度マスクへ集光入射する構成となっている。再入射時にマスクの上の透過スリットが配置してある部分に入射する。透過スリットに入射した光束はメリジオナル面では参照ミラーからの入射光束の波面と同じ断面を有し、スリットの延長線を回転軸とする回転対称な波面を発生し、参照波面となってCCDカメラに入射する。
第2の光束は透過スリットに入射し、メリジオナル面では入射光束の波面と同じ断面を有し、スリットの延長線を回転軸とする回転対称な波面を発生し、被検ミラー805へ入射する。被検ミラーへ入射し、反射の際に被検ミラーの形状の影響を受けた波面となって再度マスクに入射する。マスクは被検ミラーの曲率中心近傍に配置することでミラーへ照射した光が反射して再度マスクへ集光入射する構成となっている。再入射時にはマスク上の反射開口が配置してある部分に入射し、被検ミラーの形状の影響を受けた波面としてそのまま反射する。
第2の光束は被検ミラーの形状の影響を受けた波面となっており、集光スポットも大きくなるが、開口を通ってミラーの情報を保存したまま、マスクを反射し、信号波面となる。参照波面と信号波面は重なってCCDカメラ809に入射し、干渉縞を観測している。この二光束以外の高次回折光などはマスクによって遮光されている。
参照光と信号光は回折格子によって分離されたスリットや開口の微小距離分だけ角度ずれしており、CCDで観測される画像には参照波面と信号波面が完全に一致していても干渉縞が見られる。但し、この干渉縞は予め計算可能な量であり、測定結果から差し引くことで参照波面と信号波面の差分を算出している。
スリットと開口の反射と透過については、参照光束と信号光束の第1入射時を反射とするか、第2入射時を反射とするかなどの構成は様々な組み合わせがあり、測定する被検ミラーの特性などに応じて変えることが望ましい。また開口、ミラー、スリットの順に通るか、スリット、ミラー、開口と通るかなども参照ミラーや被検ミラーの特性に応じて変えることが望ましい。
回折格子を動かすことによって、一方の波面は他方の波面と相対的に位相ずれを発生し、複数の干渉縞画像を取り込むことで、位相シフト干渉計として機能する。また、不要な回折光はマスクにより遮断している。
本発明の第1実施例の図。 本発明の第1実施例のマスクと入射光の説明図。 本発明の第1実施例のスリットと発生する波面の説明図。 本発明の第2実施例の図。 本発明の第3実施例の図。 本発明の第4実施例の図。 本発明の第6実施例の図。 本発明の第7実施例の図。
符号の説明
101、301、601、801 入射光束
102、608、802 入射光束の光軸
103、104、201、202、304、501、502、604、803 光束
105、408、805 被検ミラー
106、806 被検ミラーの有効部
107、206、410、506、807 被検ミラーの光軸(回転対称軸)
108、405、704、808 回折格子
109、406 ビームスプリッター
110、203、407、503、810 スリットと開口を有するマスク
111、409、706、809 CCDカメラなどの二次元観察手段
204、504 開口
205、303、505、603、705 スリット
302、602 入射光束波面のメリジオナル断面
305、605 出射光束波面のメリジオナル断面
306、606 出射光束波面
307、410、607 スリットの延長線
401 レーザープラズマ光源もしくは放電プラズマ光源の二次光源
402、404 回転楕円ミラー
403、701 ピンホール
609 入射角
610 測定半径
702、703 ミラー
707 シュバルツシルツ光学系の光軸である
804 参照ミラー

Claims (11)

  1. 集光する波面を検査する波面干渉計において、少なくとも1つの分波手段と、入射光の光軸に対して斜めに配置したマスクと、検出器を有し、前記マスクにはスリットと開口があることを特徴とする干渉計。
  2. 集光する波面を検査する波面干渉計において、参照波面はメリジオナル面に第一の曲率を有し、前記第一の曲率をメリジオナル面の第一の軸を回転中心とする回転対称面をなし、前記参照波面との干渉を観測することを特徴とする干渉計。
  3. 集光する波面を検査する波面干渉計において、参照波面はメリジオナル面に第一の曲線を有し、前記第一の曲線をメリジオナル面の第一の軸を回転中心とする回転対称面をなし、前記参照波面との干渉を観測することを特徴とする干渉計。
  4. 反射面の形状を検査する波面干渉計において、メリジオナル面とサジタル面に異なる曲率半径を有する第一の波面を、検査する反射面に照射し、反射した信号波面と、メリジオナル面とサジタル面に異なる曲率半径を有する第二の波面との干渉を観測することを特徴とする干渉計。
  5. 反射面の形状を検査する波面干渉計において、メリジオナル面に第一の曲率を有し、前記第一の曲率をメリジオナル面の第一の軸を回転中心とする回転対称な第一の波面を、検査する反射面に照射し、反射した信号波面と、メリジオナル面に第二の曲率を有し、前記第二の曲率をメリジオナル面の第一の軸を回転中心とする回転対称な第二の波面との干渉を観測することを特徴とする干渉計。
  6. 反射面の形状を検査する波面干渉計において、メリジオナル面に第一の曲線を有し、前記第一の曲線をメリジオナル面の第一の軸を回転中心とする回転対称な第一の波面を、検査する反射面に照射し、反射した信号波面と、メリジオナル面に第二の曲線を有し、前記第二の曲線をメリジオナル面の第一の軸を回転中心とする回転対称な第二の波面との干渉を観測することを特徴とする干渉計。
  7. 光軸に対して斜めに配置したスリットを用いて、波面を発生することを特徴とする請求項2乃至6のいずれか一項記載の干渉計。
  8. 前記検査する波面はほぼ回転対称面であり、スリットの延長線に回転対称軸を略一致させた状態で前記第一の波面を反射面に照射することを特徴とする請求項2乃至3のいずれか一項記載の干渉計。
  9. 前記検査する反射面はほぼ回転対称面であり、スリットの延長線に回転対称軸を略一致させた状態で前記第一の波面を反射面に照射することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一項記載の干渉計。
  10. 光源にインコヒーレント光源を用いることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項記載の干渉計。
  11. 光源に波長が13.5nm近傍EUV光を用いることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項記載の干渉計。
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