JP2005172153A - Icタグ付軸受およびそのシール - Google Patents
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Abstract
【課題】 軸受にICタグを簡易にかつ確実に取付けることが可能で、また高温等の外部環境からICタグの保護が簡易に行えて、これらにより長期間安定した送受信特性が得られるICタグ付軸受およびそのシールを提供する。
【解決手段】 内外輪1,2間の軸受空間をシール5で密封した軸受において、前記シール5に、ICタグ9を取付ける。シール5は、芯金6にゴムまたは樹脂製の弾性体7を設けたものである。この弾性体7にICタグ9を埋め込み状態に設ける。ICタグ9は、弾性体7に加硫接着により固定しても、弾性体7に設けた溝に嵌め込んで固定しても良い。ICタグ9には、RFID用ICタグを用いる。
【選択図】 図1
【解決手段】 内外輪1,2間の軸受空間をシール5で密封した軸受において、前記シール5に、ICタグ9を取付ける。シール5は、芯金6にゴムまたは樹脂製の弾性体7を設けたものである。この弾性体7にICタグ9を埋め込み状態に設ける。ICタグ9は、弾性体7に加硫接着により固定しても、弾性体7に設けた溝に嵌め込んで固定しても良い。ICタグ9には、RFID用ICタグを用いる。
【選択図】 図1
Description
この発明は、非接触通信により交信が可能なICタグを備えたICタグ付軸受およびそのシールに関する。
従来、軸受の型番や、精度記号、特殊要求記号、製造ロット番号などは、製品自体に刻印されるか、梱包箱に記載されている。しかし、軸受や梱包箱に記載できる内容は最小限のものに限られる。
各種物品に取付けられて、小型で多量の情報記録を可能としたものとしては、RFID(無線周波数認識)技術を応用したRFID用ICタグが種々開発されている(例えば、特許文献1)。
特開2002−298116号公報
各種物品に取付けられて、小型で多量の情報記録を可能としたものとしては、RFID(無線周波数認識)技術を応用したRFID用ICタグが種々開発されている(例えば、特許文献1)。
従来の軸受梱包箱のナンバリングによる軸受識別情報では、軸受組立後はわからなくなる可能性がある。軸受の刻印では、刻印の情報量が少なく、1個ずつの個別の識別をすることができない。
このため、情報量の多いRFID用ICタグを軸受に取付けることを試みた。軸受にICタグを取付ける場合、軌道輪では電波吸収や反射の問題が生じるため、軌道輪に取付けるよりもシールに取付けることが好適と考えられる。すなわち、RFID用ICタグは読み取りにマイクロ波を利用しているため、軸受に直接にRFID用ICタグを取付けると、読み取り時にマイクロ波を軸受の軌道輪等が吸収し、RFID用ICタグの読み取りが不能になる。ICタグ自体に、金属部品に直接に取付けられるように工夫を施したものもあるが、ICタグが高価でかつ大きくなってしまう。
このため、情報量の多いRFID用ICタグを軸受に取付けることを試みた。軸受にICタグを取付ける場合、軌道輪では電波吸収や反射の問題が生じるため、軌道輪に取付けるよりもシールに取付けることが好適と考えられる。すなわち、RFID用ICタグは読み取りにマイクロ波を利用しているため、軸受に直接にRFID用ICタグを取付けると、読み取り時にマイクロ波を軸受の軌道輪等が吸収し、RFID用ICタグの読み取りが不能になる。ICタグ自体に、金属部品に直接に取付けられるように工夫を施したものもあるが、ICタグが高価でかつ大きくなってしまう。
しかし、シールにICタグを取付ける場合においても、軸受の使用環境に耐え得る耐熱性を有するRFID用ICタグは、タグ外部にシース等の部材を持つ必要がある。一方では、タグのアンテナがコイルアンテナである場合、通信距離を大きく確保するために、コイル巻線を螺旋状に何回も巻く構造を採っており、幅および厚さ方向のサイズが大きくなる。一般用途のRFID用ICタグでは、記憶容量を制限することで、例えば米粒大程度の大きさまで小型化したものも開発されているが、上記のような耐熱性確保や通信距離確保のために、軸受に適用可能なRFID用ICタグは、ある程度は大きなものとせざるを得ない。このようにICタグが大きくなると、シールにICタグを取付けるには、強固に固定することが必要となる。
この発明の目的は、軸受にICタグを簡易にかつ確実に取付けることが可能で、また高温等の外部環境からICタグの保護が簡易に行えて、これらにより長期間安定した送受信特性が得られるICタグ付軸受およびそのシールを提供することである。
この発明のICタグ付軸受は、芯金にゴムまたは樹脂製の弾性体を設けたシールによって軌道輪間の軸受空間を密封した軸受において、前記弾性体内に、非接触通信により交信が可能なICタグを埋め込み状態に設けたことを特徴とする。非接触通信により交信が可能なICタグとしては、RFID用ICタグが使用できる。ICタグの弾性体への埋め込み状態は、ICタグの全体が埋め込まれるようにしても、一部が埋め込まれるようにしても良い。
この構成によると、シールに取付けたICタグを利用し、軸受に関する種々の情報を記憶させ、軸受の機器への組み込み後にもその記憶情報を読み出して知ることができる。ICタグは、シールに取付けるため、軌道輪に取付ける場合と異なり、金属による電波吸収や反射の問題が容易に回避でき、また軸受部品の加工面からも、ICタグの軸受への取付けが容易に行える。ICタグの取付箇所をシールとしたことにより、ICタグが破損しても、シールを交換するだけで、軸受に再度ICタグに要求される所定の性能を付与することができる。シールにICタグを取付けるについて、シールの弾性体内にICタグを埋め込み状態に設けるため、ICタグの固定を強固に行うことができ、また周囲にゴムまたは合成樹脂の弾性体が介在するため、高温等の外部環境からICタグを保持できる。このように、ICタグの取付が確実で、またICタグを外部環境から保護できるため、その結果、長期間安定した送受信特性が得られる。
前記弾性体がゴムである場合、そのゴムの加硫を行うときの加硫接着により、ICタグを弾性体に対して固定しても良い。
加硫接着とすることで、接着剤を用いなくても、強固に固定することができる。また、かしめ等の物理的な固定構造と異なり、ICタグの変形を誘発しない。
加硫接着とすることで、接着剤を用いなくても、強固に固定することができる。また、かしめ等の物理的な固定構造と異なり、ICタグの変形を誘発しない。
この発明において、前記芯金にICタグの位置決め用孔を設け、この位置決め用孔にICタグの一部を嵌め込んでも良い。
芯金にICタグの位置決め用孔を設けることで、ICタグの位置決めが容易に行え、また芯金の表裏に突出するようにICタグを取付けることができて、ICタグが芯金の表面側または裏面側へ偏って突出することが軽減され、シールにICタグをバランス良く取付けることができる。
芯金にICタグの位置決め用孔を設けることで、ICタグの位置決めが容易に行え、また芯金の表裏に突出するようにICタグを取付けることができて、ICタグが芯金の表面側または裏面側へ偏って突出することが軽減され、シールにICタグをバランス良く取付けることができる。
この発明において、前記弾性体にICタグ取付用溝を設け、このICタグ取付用溝に嵌合状態にICタグを取付けても良い。ICタグは、取付用溝内に接着剤を用いて固定しても、嵌合だけで保持させるようにしても良い。
ICタグ取付用溝を設けてICタグを嵌合させると、容易に、かつ確実にICタグをシールに取付けることができる。接着剤と併用した場合は、より強固にICタグを固定することができる。また、加硫接着により取付ける場合と異なり、加硫接着時の熱的ストレスを回避することができる。このようにICタグ取付用溝内に取付ける場合も、かしめ等の物理的な固定構造と異なり、ICタグの変形を誘発しない。
ICタグ取付用溝を設けてICタグを嵌合させると、容易に、かつ確実にICタグをシールに取付けることができる。接着剤と併用した場合は、より強固にICタグを固定することができる。また、加硫接着により取付ける場合と異なり、加硫接着時の熱的ストレスを回避することができる。このようにICタグ取付用溝内に取付ける場合も、かしめ等の物理的な固定構造と異なり、ICタグの変形を誘発しない。
この発明のICタグ付きシールは、芯金にゴムまたは樹脂製の弾性体を設けてなり、軸受の軌道輪間を密封するシールにおいて、前記弾性体内に、非接触通信により交信が可能なICタグを埋め込み状態に設けたことを特徴とする。
この構成のICタグ付きシールを用いることで、この発明の軸受における上記の軸受へのICタグの取付が簡易,かつ確実で、また高温等の外部環境からICタグの保護が簡易に行え、長期間安定した送受信特性が得られる。
この構成のICタグ付きシールを用いることで、この発明の軸受における上記の軸受へのICタグの取付が簡易,かつ確実で、また高温等の外部環境からICタグの保護が簡易に行え、長期間安定した送受信特性が得られる。
この発明のICタグ付きシールにおいて、前記弾性体がゴムであり、加硫接着により前記ICタグを前記弾性体に対して固定しても良い。また、前記弾性体にICタグ取付用溝を設け、このICタグ取付用溝に嵌合状態にICタグを取付けても良い。
この発明のICタグ付軸受は、芯金に弾性体を設けたシールにより、軌道輪間の軸受空間を密封した軸受において、前記弾性体内に、非接触通信により交信が可能なICタグを埋め込み状態に設けたものであるため、軸受にICタグを簡易にかつ確実に取付けることが可能で、また高温等の外部環境からICタグの保護が簡易に行えて、これらにより長期間安定した送受信特性が得られる。
この発明の第1の実施形態を図1ないし図4と共に説明する。このICタグ付軸受は、軌道輪である内輪1と外輪2の軌道面1a,2a間に複数の転動体3を介在させ、これら転動体3を保持する保持器4を設け、両側にシール5を設けたものである。転動体3はボールからなり、この軸受は深溝玉軸受とされている。
シール5は、芯金6にゴムまたは合成樹脂からなるゴム状の弾性体7を設けた接触シールであり、リング状に形成されていて、内外輪1,2のうちのいずれか片方に取付けられる。図示の例では、シール5は、外輪2の内径面に設けられたシール取付溝8に外径縁が嵌合して取付けられ、内径部のシールリップ7a,7bが内輪1の外径面に摺接する。芯金6は、鋼板等の金属板のリング状のプレス成形品からなる。芯金6は、全体が弾性体7で覆われたものであっても、また、一部が弾性体7が露出したものであっても良いが、外輪2等の軌道輪にシール5が接する部分は芯金6が露出せず、芯金6が軌道輪に接触しないものとされている。また、この実施形態では、芯金6の軸受外向きの面は、全体が弾性体7で覆われている。
上記シール5に、非接触通信により交信が可能なICタグ9が設けられている。ICタグ9は、弾性体7内に埋め込み状態に設けられている。弾性体7がゴムである場合、ICタグ9は加硫接着により弾性体7に固定してもよい。弾性体7は、円周方向の一部に厚肉部7cを有し、この厚肉部7cにICタグが埋め込まれている。
芯金6にはICタグ9の位置決め用孔10を設け、この位置決め用孔10にICタグ9の一部を嵌め込んでいる。ICタグ9は、位置決め用孔10から芯金6の表裏に突出するように、位置決め用孔10に嵌め込むまれている。
芯金6にはICタグ9の位置決め用孔10を設け、この位置決め用孔10にICタグ9の一部を嵌め込んでいる。ICタグ9は、位置決め用孔10から芯金6の表裏に突出するように、位置決め用孔10に嵌め込むまれている。
この例では、ICタグ9は円柱状のものが用いられて、環状のシール5の円周に対する接線方向と平行に配置され、芯金6の位置決め用孔10に対して芯金6の表面側から嵌め込んでいる。位置決め用孔10のシール半径方向の幅はICタグ9の直径よりも小さく、ICタグ9は大部分が芯金6よりも表側に突出し、裏側には残り部分が突出している。したがって、弾性体7のICタグ9を埋め込んだ厚肉部7cは、軸受外向きに突出した表側突出部分7caの方が、裏側突出部分7cbよりも大きく突出している。
図2(A),(B)は、それぞれシール5の上記厚肉部7cの設けられた円周部分をシール表面側から見た図、および裏面側から見た図である。位置決め用孔10は、同図に破線で示すように、矩形状の孔とされている。厚肉部7cの表側突出部分7caはシール5の円周方向に延びる円弧状に設けられ、裏側突出部分7cbは位置決め用孔10に沿う矩形状で、そのシール外径側の片がシール外周に沿う円弧状とされている。厚肉部7cの表側突出部分7caの側面形状は、同図(C)に示すように、矩形状とされている。
図3(A)はシール5のICタグ9がある部分の断面(図2のI−I線断面)を示し、図3(B)はシール5のICタグ9がない部分の断面(図2のII-II 線断面)を示す。
シール5の製造工程は、例えば次の1)〜6)に示す工程とされる。
1)凹部を設けた下部金型(図示せず)の金型面に芯金6を配置する。
2)各芯金6に設けた位置決め用孔10にICタグ9を配置する。
3)加硫接着剤を芯金6とICタグ9のゴム貼付け面の全面に塗布する。
4)未加硫のゴムシートを、下部金型面上に配置する。
5)上部金型(図示せず)と下部金型を加圧して密着させ、所定の時間保持し、ゴムの加硫反応を行う。
6)金型を開き、シール5の製品を取り出す。
1)凹部を設けた下部金型(図示せず)の金型面に芯金6を配置する。
2)各芯金6に設けた位置決め用孔10にICタグ9を配置する。
3)加硫接着剤を芯金6とICタグ9のゴム貼付け面の全面に塗布する。
4)未加硫のゴムシートを、下部金型面上に配置する。
5)上部金型(図示せず)と下部金型を加圧して密着させ、所定の時間保持し、ゴムの加硫反応を行う。
6)金型を開き、シール5の製品を取り出す。
ICタグ9としては、例えばRFID(無線周波数認識:Radio Frequency Identification)技術を応用したRFID用ICタグが用いられる。RFID形式のICタグは、伝送方式として静電結合、電磁結合、電磁誘導、マイクロ波等の電波、光等を用いるものがあり、いずれの方式を採用しても良いが、この実施形態では、マイクロ波等の電波を用いるものとされる。
図4は、ICタグ9の回路構成例を示す。このICタグ9は、例えば単独のICチップ9aからなり、中央処理装置(CPU)11、メモリ12、送受信回路13、および電源回路14を有しており、電源回路14はアンテナ15から電源を取るものとされている。メモリ12は、情報の記憶に電源が不要なものが用いられる。このICタグ9に対する情報の書き込みおよび読み取りは、ICタグ9のアンテナ15に対向させるアンテナを有するICタグリーダ/ライタ(図示せず)が用いられる。
この構成のICタグ付軸受によると、シール6に取付けたICタグ9を利用し、軸受に関する種々の情報を記憶させ、軸受の機器への組み込み後にもその記憶情報を読み出して知ることができる。ICタグ9に記憶させる内容としては、例えば、このICタグ9を取付けた軸受のグリースの種類、軸受内部隙間等の精度、軸受構成部品の材質,硬さ,熱処理条件、転動体径および等級、シールの種類、製造ロット番号、製造履歴、検査結果、販売ルート履歴、保守情報など、あらゆる情報を記録することができ、これらの情報が、軸受組み込み後に読み出すことができる。
ICタグ9は、シール5に取付けるため、内外輪1,2に取付ける場合と異なり、金属による電波吸収や反射の問題が容易に回避でき、また軸受部品の加工面からも、ICタグ9の軸受への取付けが容易に行える。ICタグ9の取付箇所をシール5としたため、ICタグ9が破損しても、シール5を交換するだけで、軸受に再度ICタグに要求される所定の性能を付与することができる。
シール5にICタグ9を取付けるについて、シール5の弾性体7内にICタグ9を埋め込み状態に設けるため、ICタグ9の固定を強固に行うことができ、弾性体7が破損しない限り、ICタグ9を強固に固定し続けることができる。かしめ等の物理的な固定構造と異なり、ICタグ9の変形を誘発しない。加硫接着とすることで、接着剤を用いなくても、強固に固定することができる。また、ICタグ9の周囲にシール5を構成するゴムまたは合成樹脂の弾性体7が介在するため、高温等の外部環境からICタグを保持することができる。
このように、ICタグ9の取付が確実であるため、長期間安定した送受信特性が得られる。また、ICタグ9の周囲の弾性板7により外部環境から保護でることによっても、長期間安定した送受信特性が得られる。
さらに、芯金6にICタグ9の位置決め用孔10を設けたため、ICタグ9の位置決めが容易に行え、また芯金6の表裏に突出するようにICタグ9を取付けることができて、ICタグ9が芯金6の表面側または裏面側に偏ることが軽減でき、シール5にICタグ9をバランス良く取付けることができる。
さらに、芯金6にICタグ9の位置決め用孔10を設けたため、ICタグ9の位置決めが容易に行え、また芯金6の表裏に突出するようにICタグ9を取付けることができて、ICタグ9が芯金6の表面側または裏面側に偏ることが軽減でき、シール5にICタグ9をバランス良く取付けることができる。
図5ないし図7は、この発明の他の実施形態を示す。この実施形態では、シール5にICタグ9を取付ける構造として、弾性体7にICタグ取付用溝21を設け、このICタグ取付用溝21に嵌合状態にICタグ9を取付けている。すなわち、ICタグ取付用溝21を設けた形状にシール5を成形した後、そのICタグ取付用溝21にICタグ9を嵌め込んで取付けるようにしている。この場合に、ICタグ9は、ICタグ取付用溝21の内面に接着剤で固定することが好ましい。
ICタグ取付用溝21は、シール5の芯金6に対する表面側において、弾性体7に囲壁22を突出状態に成形することにより設けている。すなわち、囲壁22の内部がICタグ取付用溝21とされる。囲壁22は矩形枠状とされ、シール5の円周方向に対する接線方向と平行に設けられている。そのため、図7(A),(B)に図6のIII-II線断面およびIV-IV 線断面をそれぞれ示すように、囲壁22はシール5の円周方向位置によって、芯金6の半径方向の位置が異なっている。同図(C)はシール5のICタグ9がない箇所の断面を示す。ICタグ9がない箇所の断面形状は、第1の実施形態と同じである。ICタグ9には、第1の実施形態と同様に、外形が円柱状をものを用いている。
この実施形態の場合のシール5の製造工程は、例えば次の1)〜6)に示す工程とされる。
1)凹部を設けた下金型面(図示せず)上に芯金6を配置する。
2)加硫接着剤を芯金6のゴム貼付面全面に塗布する。
3)未加硫ゴムシートを下部金型上に配置する。
4)上部金型と下部金型を加圧して密着させ、所定の時間加熱保持し、ゴムの加硫反応を行う。
5)金型を開きシール5の製品を取り出す。
6)シール5上に形成されたICタグ取付用溝21内に接着剤を注入した後、ICタグ9を嵌め込んで固定する。
1)凹部を設けた下金型面(図示せず)上に芯金6を配置する。
2)加硫接着剤を芯金6のゴム貼付面全面に塗布する。
3)未加硫ゴムシートを下部金型上に配置する。
4)上部金型と下部金型を加圧して密着させ、所定の時間加熱保持し、ゴムの加硫反応を行う。
5)金型を開きシール5の製品を取り出す。
6)シール5上に形成されたICタグ取付用溝21内に接着剤を注入した後、ICタグ9を嵌め込んで固定する。
この実施形態の場合は、ICタグ取付用溝21を設けてICタグ9を嵌合させるようにしたため、より容易にICタグ9をシール5に取付けることができる。また、ICタグ9が収容されているICタグ取付用溝21内に、容易にかつ精度良く接着剤を注入することができ、強固な接着力を安定して発揮させることができる。また、加硫接着により取付ける場合と異なり、ICタグ9の固定に際して、加硫接着時の熱的ストレスを回避することができる。
このようにICタグ9を溝21内に取付ける場合も、かしめ等の物理的な固定構造と異なり、ICタグ9の変形を誘発しない。また、ICタグ9の周囲にシール5を構成するゴム等の弾性体7を介在させることができ、この場合も外部環境からICタグ9を保護することができる。
この実施形態におけるその他の構成,効果は、第1の実施形態と同様である。
このようにICタグ9を溝21内に取付ける場合も、かしめ等の物理的な固定構造と異なり、ICタグ9の変形を誘発しない。また、ICタグ9の周囲にシール5を構成するゴム等の弾性体7を介在させることができ、この場合も外部環境からICタグ9を保護することができる。
この実施形態におけるその他の構成,効果は、第1の実施形態と同様である。
なお、上記各実施形態は、深溝玉軸受に適用した場合につき説明したが、この発明はシール付きの各種の軸受に適用することができる。例えば、円筒ころ軸受や、円すいころ軸受、自動調心軸受、アンギュラ玉軸受、旋回座軸受等のラジアル形式の軸受の他に、スラスト形式の軸受にも適用でき、また自動車の車輪用軸受等の特殊用途の軸受にも適用することができる。また、この発明のICタグ付軸受は、独立した軸受として一対の軌道輪を有するものに限らず、内外いずれか片方の軌道輪が無くて、軸受組み込み機器の軸やハウジングがもう片方の軌道輪となるものであっても良い。
1…内輪
2…外輪
3…転動体
5…シール
6…芯金
7…弾性体
7c…厚肉部
9…ICタグ
10…位置決め用孔
21…ICタグ取付用溝
2…外輪
3…転動体
5…シール
6…芯金
7…弾性体
7c…厚肉部
9…ICタグ
10…位置決め用孔
21…ICタグ取付用溝
Claims (7)
- 芯金にゴムまたは樹脂製の弾性体を設けたシールにより、軌道輪間の軸受空間を密封した軸受において、前記弾性体内に、非接触通信により交信が可能なICタグを埋め込み状態に設けたことを特徴とするICタグ付軸受。
- 請求項1において、前記弾性体がゴムであり、加硫接着により前記ICタグを前記弾性体に対して固定したICタグ付軸受。
- 請求項1または請求項2において、前記芯金にICタグの位置決め用孔を設け、この位置決め用孔にICタグの一部を嵌め込んだICタグ付軸受。
- 請求項1において、前記弾性体にICタグ取付用溝を設け、このICタグ取付用溝に嵌合状態にICタグを取付けたICタグ付軸受。
- 芯金にゴムまたは樹脂製の弾性体を設けてなり、軸受の軌道輪間を密封するシールにおいて、前記弾性体内に、非接触通信により交信が可能なICタグを埋め込み状態に設けたことを特徴とするICタグ付きシール。
- 請求項5において、前記弾性体がゴムであり、加硫接着により前記ICタグを前記弾性体に対して固定したICタグ付きシール。
- 請求項5において、前記弾性体にICタグ取付用溝を設け、このICタグ取付用溝に嵌合状態にICタグを取付けたICタグ付きシール。
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