JP2005171381A - 繊維強化金属マトリックス複合材製品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属マトリックス18にて被覆されたセラミック繊維14を第一の金属リングと第二の金属リングとの間に配置するステップを備える、繊維強化金属マトリックス複合材製品を製造する方法である。金属被覆した繊維14の各々は、金属被覆した繊維14を所要位置に保持する接着剤22を有している。溶剤が金属被覆した繊維14の上の接着剤22に供給されて接着剤22を軟化させ、圧力を加えて、金属被覆したセラミック繊維14がより緊密に充填されることを許容する。その後、接着剤22を除去し、金属被覆した繊維14、第一及び第二の金属リングを圧密化し且つ、互いに拡散接合させる。
【選択図】 図6
Description
従って、本発明は、繊維強化金属マトリックス複合材製品を製造する方法であって、
(a)第一の金属構成要素を形成するステップと、
(b)第二の金属構成要素を形成するステップと、
(c)少なくとも1つの繊維を備える少なくとも1つの繊維予成形体を形成するステップと、接着剤を繊維予成形体に施して少なくとも1つの繊維を所要位置に保持するステップと、
(d)少なくとも1つの繊維予成形体にて接着剤を軟化させ且つ、同時に、少なくとも1つの繊維予成形体を加圧して少なくとも1つの繊維予成形体の充填密度を増大させるステップと、
(e)少なくとも1つの繊維予成形体及びフィラー金属を第一の金属構成要素と第二の金属構成要素との間に配置するステップと、
(f)第二の金属構成要素を第一の金属構成要素に対し密封するステップと、
(g)接着剤を少なくとも1つの繊維予成形体から除去するステップと、
(h)熱及び圧力を加えて、少なくとも1つの繊維予成形体及びフィラー金属を圧密化し且つ、フィラー金属、第一の金属構成要素及び第二の金属構成要素を拡散結合して単一物の複合材構成要素を形成するステップとを備える方法を提供するものである。
好ましくは、ステップ(d)は、少量の液体溶剤を繊維予成形体内に導入することにより接着剤を軟化させるステップを備えるものとする。
これと代替的に、ステップ(d)は、第一及び第二の金属構成要素を加熱することにより接着剤を軟化させるステップを備えるものとする。
好ましくは、少なくとも1つの繊維は、炭化ケイ素繊維、窒化ケイ素繊維、ホウ素繊維又はアルミナ繊維であるものとする。
好ましくは、少なくとも1つの金属被覆した繊維は、チタン被覆した繊維、アルミニウム化チタン被覆した繊維又はチタン合金被覆した繊維であるものとする。
好ましくは、該方法は、複数の金属線を成形機に巻いて複数のら旋状の繊維予成形体を形成するステップと、接着剤をら旋状の繊維予成形体の各々に施して金属線の各々を所要位置に保持するステップと、ら旋状の線予成形体の各々を成形機から除去するステップとを含むものとする。
(a)周方向に且つ軸方向に伸びる溝を第一の金属構成要素の1つの面に形成するステップと、
(b)周方向に且つ軸方向に伸びる突起を第二の金属構成要素の1つの面に形成するステップと、
(c)少なくとも1つの繊維を成形機に巻いてら旋状の繊維予成形体を形成するステップと、接着剤をら旋状の繊維予成形体に施して少なくとも1つの繊維を所要位置に保持するステップと、ら旋状の繊維予成形体を成形機から除去するステップと、
(d)少なくとも1つのら旋状の繊維予成形体及びフィラー金属を第一の金属構成要素の周方向に且つ軸方向に伸びる溝内に配置するステップと、
(e)第二の金属構成要素における周方向に且つ軸方向に伸びる突起を第一の金属構成要素の周方向に且つ軸方向に伸びる溝内に配置するステップと、
(f)少なくとも1つのら旋状の繊維予成形体における接着剤を軟化させ、これと同時に、第二の金属構成要素における周方向に且つ、軸方向に伸びる突起を第一の金属構成要素の周方向に且つ、軸方向に伸びる溝内に加圧して少なくとも1つのら旋状の繊維予成形体の充填密度を増大させるステップと、
(g)第二の金属構成要素を第一の金属構成要素に対し密封するステップと、
(h)接着剤を少なくとも1つのら旋状の繊維予成形体から除去するステップと、
(i)熱及び圧力を加えて、周方向に且つ軸方向に伸びる突起が周方向に且つ軸方向に伸びる溝内に動いて少なくとも1つのら旋状の予成形体及びフィラー金属を圧密化し、フィラー金属、第一の金属構成要素及び第二の金属構成要素を拡散接合して単一物の複合材構成要素を形成するステップとを備える製造方法も提供する。
好ましくは、ステップ(f)は、少量の液体溶剤を第一の金属構成要素の周方向に且つ軸方向に伸びる溝内に導入するステップを備えるものとする。
これと代替的に、ステップ(f)は、第一及び第二の金属構成要素を加熱して接着剤を軟化させるステップを備えるものとする。
好ましくは、少なくとも1つの繊維は、炭化ケイ素繊維、窒化ケイ素繊維、ホウ素繊維又はアルミナ繊維とする。
好ましくは、該少なくとも1つの金属被覆した繊維は、チタン被覆した繊維、アルミニウム化チタン被覆した繊維又はチタン合金被覆した繊維とする。
好ましくは、該方法は、複数の金属線を成形機に巻いて複数のら旋状の繊維予成形体を形成するステップと、接着剤をら旋状の繊維予成形体の各々に施して金属線の各々を所要位置に保持するステップと、ら旋状の繊維予成形体の各々を成形機から除去するステップとを含むものとする。
一体的なロータ翼を有する完成したセラミック繊維強化金属ロータ10が図1に図示されている。該ロータ10は、金属リング12内に埋め込まれた周方向に伸びる強化セラミック繊維14の輪を有する金属リング12を備えている。複数の中実な金属ロータ翼16が金属リング12の上で周方向に隔てられ且つ、金属リング12から半径方向外方に伸び且つ該金属リング12と一体である。
強化繊維は、アルミナ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ホウ素又はその他の適宜な繊維を備えることができる。
本発明は金属リングを強化することに関して説明したが、その他の配置及び強化金属被覆した繊維がそれに従って配置される場合にも等しく適用可能である。
12 金属リング
14 強化セラミック繊維
16 金属ロータ翼/コンプレッサ翼
18 金属マトリックス
20 環状又は円板形状の繊維予成形体
20A 繊維予成形体
22 接着剤
24A 線予成形体
26 金属線
30 金属円板/第一の金属リング
32 環状溝
34 第一の金属リング30の面
36 金属円板/第二の金属リング
38 環状突起
40 第二の金属リング36の面
42、44 環状溝/チャンバ62
46 内側の環状溶接シール
48 外側の環状溶接シール
50 管
62 拡散接合領域
63 凹所
Claims (20)
- 繊維強化金属マトリックス複合材製品を製造する方法において、
(a)第一の金属構成要素を形成するステップと、
(b)第二の金属構成要素を形成するステップと、
(c)少なくとも1つの繊維を備える少なくとも1つの繊維予成形体を形成するステップと、接着剤を繊維予成形体に施して少なくとも1つの繊維を所要位置に保持するステップと、
(d)少なくとも1つの繊維予成形体にて接着剤を軟化させ且つ、これと同時に、少なくとも1つの繊維予成形体を加圧して少なくとも1つの繊維予成形体の充填密度を増大するステップと、
(e)少なくとも1つの繊維予成形体及びフィラー金属を第一の金属構成要素と第二の金属構成要素との間に配置するステップと、
(f)第二の金属構成要素を第一の金属構成要素に対し密封するステップと、
(g)接着剤を少なくとも1つの繊維予成形体から除去するステップと、
(h)熱及び圧力を加えて、少なくとも1つの繊維予成形体及びフィラー金属を圧密化し且つ、フィラー金属、第一の金属構成要素及び第二の金属構成要素を拡散結合して単一物の複合材構成要素を形成するステップとを備える、繊維強化金属マトリックス複合材製品を製造する方法。 - 請求項1に記載の方法において、ステップ(a)は、第一の金属構成要素に溝を形成するステップを備え、ステップ(e)は、少なくとも1つの繊維予成形体及びフィラー金属を第一の金属構成要素の溝内に配置するステップと、第二の金属構成要素を第一の金属構成要素の溝内に配置するステップとを備える、方法。
- 請求項2に記載の方法において、ステップ(b)は、第二の金属構成要素に突起を形成するステップを備え、ステップ(e)は、第二の金属構成要素の突起を第一の金属構成要素の溝内に配置するステップを備える、方法。
- 請求項2又は請求項3に記載の方法において、ステップ(a)は、第一の金属部材の1つの端面に周方向に伸びる溝を形成するステップを備え、ステップ(e)は、少なくとも1つの周方向に伸びる繊維予成形体及びフィラー金属を第一の金属構成要素の周方向に伸びる溝内に配置するステップと、第二の金属構成要素を第一の金属構成要素の溝内に配置するステップとを備える、方法。
- 請求項4に記載の方法において、ステップ(c)は、少なくとも1つの繊維を成形機に巻き、ら旋状の繊維予成形体を形成するステップと、接着剤をら旋状の繊維予成形に施して少なくとも1つの繊維を所要位置に保持するステップと、ら旋状の繊維予成形体を成形機から除去するステップとを備える、方法。
- 請求項3に記載の方法において、
ステップ(a)は、周方向に且つ軸方向に伸びる溝を第一の金属構成要素の1つの端面に形成するステップを備え、
ステップ(b)は、周方向に且つ軸方向に伸びる突起を第二の金属構成要素の1つの端面に形成するステップを備え、
ステップ(c)は、少なくとも1つの繊維を成形機に巻いてら旋状の繊維予成形体を形成するステップと、接着剤をら旋状の繊維予成形体に施して少なくとも1つの繊維を所要位置に保持するステップと、ら旋状の繊維予成形体を成形機から除去するステップとを備え、
ステップ(d)は、少なくとも1つのら旋状の繊維予成形体における接着剤を軟化させ、これと同時に、第二の金属構成要素における周方向に且つ、軸方向に伸びる突起を第一の金属構成要素の周方向に且つ、軸方向に伸びる溝内に加圧して少なくとも1つのら旋状の繊維予成形体の充填密度を増大させるステップを備え、
ステップ(e)は、少なくとも1つのら旋状の繊維予成形体及びフィラー金属を第一の金属構成要素の周方向に且つ軸方向に伸びる溝内に配置するステップと、第二の金属構成要素における周方向に且つ軸方向に伸びる突起を第一の金属構成要素の周方向に且つ軸方向に伸びる溝内に配置するステップとを備え、
ステップ(f)は、第二の金属構成要素を第一の金属構成要素に対し密封するステップを備え、
ステップ(g)は、接着剤を少なくとも1つのら旋状の繊維予成形体から除去するステップを備え、
ステップ(h)は、熱及び圧力を加えて、周方向に且つ軸方向に伸びる突起が周方向に且つ軸方向に伸びる溝内に動いて少なくとも1つのら旋状の予成形体及びフィラー金属を圧密化し、フィラー金属、第一の金属構成要素及び第二の金属構成要素を拡散接合して単一物の複合材構成要素を形成するステップを備える、方法。 - 請求項5又は請求項6に記載の方法において、ステップ(c)は、複数の繊維を成形機械に巻いて複数のら旋状の繊維予成形体を形成するステップと、接着剤をら旋状の繊維予成形体の各々に施して繊維の各々を所要位置に保持するステップと、ら旋状の繊維予成形体を成形機から除去するステップとを備える、方法。
- 請求項4、請求項5、請求項6又は請求項7に記載の方法において、該フィラー金属は、少なくとも1つの金属線を備え、該方法は、少なくとも1つの金属線を成形機に巻いてら旋状の線予成形体を形成するステップと、接着剤をら旋状の線予成形体に施して少なくとも1つの金属線を所要位置に保持するステップと、ら旋状の線予成形体を成形機から除去するステップとを備える、方法。
- 請求項8に記載の方法において、該方法は、複数の金属線を成形機に巻いて複数のら旋状の線予成形体を形成するステップと、接着剤をら旋状の線予成形体の各々に施して金属線の各々を所要位置に保持するステップと、ら旋状の線予成形体の各々を成形機から除去するステップとを含む、方法。
- 請求項8又は請求項9に記載の方法において、少なくとも1つの金属線は、チタン線、アルミニウム化チタン線又はチタン合金線である、方法。
- 請求項1ないし10の何れかの項に記載の方法において、少なくとも1つの繊維は、炭化ケイ素繊維、窒化ケイ素繊維、ホウ素繊維又はアルミナ繊維である、方法。
- 請求項11に記載の方法において、少なくとも1つの繊維は金属被覆した繊維である、方法。
- 請求項12に記載の方法において、該少なくとも1つの金属被覆した繊維は、チタン被覆した繊維、アルミニウム化チタン被覆した繊維又はチタン合金被覆した繊維である、方法。
- 請求項1ないし13の何れかの項に記載の方法において、第一の金属構成要素及び第二の金属構成要素は、チタン、アルミニウム化チタン又はチタン合金を備える、方法。
- 請求項1ないし14の何れかの項に記載の方法において、ステップ(d)は、第一及び第二の金属構成要素を加熱して接着剤を軟化させるステップを備える、方法。
- 請求項1ないし14の何れかの項に記載の方法において、ステップ(d)は、溶剤を繊維予成形体内に導入することにより接着剤を軟化させるステップを備える、方法。
- 請求項16に記載の方法において、ステップ(d)は、少量の液体溶剤を繊維予成形体内に導入することにより接着剤を軟化させるステップを備える、方法。
- 請求項16に記載の方法において、ステップ(d)は、液体溶剤又は蒸発させた溶剤を繊維予成形体を通じて流動させることにより接着剤を軟化させるステップを備える、方法。
- 請求項1ないし14の何れかの項に記載の方法において、ステップ(d)は、熱した流体を繊維予成形体を通じて流動させることにより接着剤を軟化させるステップを備える、方法。
- 請求項16ないし19の何れかの項に記載の方法において、ステップ(d)は、溶剤又は熱した流体を第一の金属構成要素の周方向に且つ軸方向に伸びる溝内に導入して接着剤を軟化させるステップを備える、方法。
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