JP2005169759A - インクジェットプリンタヘッド乾燥装置及びインクジェットプリンタヘッド乾燥方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 短時間でインクジェットプリンタヘッドの内部を乾燥させることである。
【解決手段】 複数のノズル孔2aからインクをインク滴として選択的に吐出させるインクジェットプリンタヘッド2の内部に対して、気体を加熱した加熱気体を送風することで、内部が液体により濡れた状態のインクジェットプリンタヘッド2の内部を乾燥させるようにした。これにより、加熱気体はインクジェットプリンタヘッド2の内部を通過して、その細部まで行き渡るため、短時間でインクジェットプリンタヘッド2の内部を乾燥させることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 複数のノズル孔2aからインクをインク滴として選択的に吐出させるインクジェットプリンタヘッド2の内部に対して、気体を加熱した加熱気体を送風することで、内部が液体により濡れた状態のインクジェットプリンタヘッド2の内部を乾燥させるようにした。これにより、加熱気体はインクジェットプリンタヘッド2の内部を通過して、その細部まで行き渡るため、短時間でインクジェットプリンタヘッド2の内部を乾燥させることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、インクジェットプリンタヘッド乾燥装置及びインクジェットプリンタヘッド乾燥方法に関する。
インクジェットプリンタ等のインクジェット記録装置は、ノズル孔からインクをインク滴として吐出させるインクジェットプリンタヘッドを備え、このインクジェットプリンタヘッドにより用紙等の記録媒体にインク滴を付着させることで画像形成を行う。
インクジェットプリンタヘッドは、基本的に、インクを収容するインク室(圧力室)、このインク室に連通するノズル孔、インク室内のインクをノズル孔からインク滴として吐出させる駆動手段等から構成されている。
このようなインクジェットプリンタヘッドを製造する製造工程には、通常、インクジェットプリンタヘッドの内部の汚れやゴミ等を洗い流す洗浄工程がある。この洗浄工程では、洗浄液がインクジェットプリンタヘッド内に充填される。さらに、インクジェットプリンタヘッドの出荷前には、インクジェットプリンタヘッドの印字特性を確認するため印字検査を行う場合もある。この場合には、インクがインクジェットプリンタヘッド内に充填される。すなわち、インクジェットプリンタヘッドの製造工程においては、洗浄液やインク等の液体が一度はインクジェットプリンタヘッド内に充填されることが一般的である。
洗浄後又は検査後のインクジェットプリンタヘッドの内部を乾燥させる場合には、加熱、真空引き、有機溶剤置換やエアーブロー等の様々な方法が用いられる。特許文献1では、真空引きと同時にインクジェットプリンタヘッドに対して加熱を行う方法が開示されている。なお、洗浄後又は検査後のインクジェットプリンタヘッドの内部を乾燥させずに、そのままの状態でインクジェットプリンタヘッドを出荷したり、インクジェット記録装置に組み込んだりする場合もあるが、この場合には、洗浄や検査に使用する液体に制限があり、ある程度気化しやすい液体を使用する必要がある。
しかしながら、インクジェットプリンタヘッドの内部を乾燥させるため真空引きや有機溶剤置換等の加熱以外の方法を用いる場合には、洗浄液や有機溶剤等が気化する際にインクジェットプリンタヘッドから熱を奪ってしまう。このため、インクジェットプリンタヘッド全体の温度は下がってしまい、インク室やインク室に連通するインク流路に設けられたフィルタ等が完全に乾燥することは難しくなる。特に、フィルタには毛細管現象のため特に多くの液体が乾燥しにくい状態で残ってしまう。このようなフィルタを完全に乾燥させるためには、長い乾燥時間が必要になる。
また、特許文献1のように、インクジェットプリンタヘッドの内部を真空状態にして加熱処理を行う場合には、上述したような気化熱によるインクジェットプリンタヘッドの温度低下の問題は生じない。しかしながら、インクジェットプリンタヘッドには、構造的に細長い流路が存在しており、特に、ノズル孔はインク流路幅より断面積が小さくなっており、特許文献1のようにインクジェットプリンタヘッドの内部を真空状態にしたとしても、蒸発した液体の蒸気が完全にインクジェットプリンタヘッドから抜け出ていくためには、長い時間が必要になる。また、インクジェットプリンタヘッドを真空引きするためにも、長い時間が必要になる。
本発明の目的は、短時間でインクジェットプリンタヘッドの内部を乾燥させることである。
本発明は、複数のノズル孔からインクをインク滴として選択的に吐出させるインクジェットプリンタヘッドの内部に対して、気体を加熱した加熱気体を送風することで、内部が液体により濡れた状態のインクジェットプリンタヘッドの内部を乾燥させるようにした。
本発明によれば、加熱気体はインクジェットプリンタヘッドの内部を通過して、その細部まで行き渡るため、短時間でインクジェットプリンタヘッドの内部を乾燥させることができる。
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1はインクジェットプリンタヘッド乾燥装置1を概略的に示す説明図である。図1に示すように、インクジェットプリンタヘッド乾燥装置1は、インクジェットプリンタヘッド2に接続されるパイプ3a、パイプ3aに接続された加熱装置4、加熱装置4にパイプ3bを介して接続された送風装置5等から構成されている。ここで、パイプ3a,3bは、送風装置5からインクジェットプリンタヘッド2の内部に流入する気体が流れる気体流路として機能する。なお、パイプ3aの気体流路中には、気体中のパーティクル(粒子)除去用のフィルタ(図示せず)が設けられている。これにより、インクジェットプリンタヘッド2の内部に流入する気体からゴミ等の異物が取り除かれる。
インクジェットプリンタヘッド2は、供給されたインクを内部に収容し、内部に連通する複数のノズル孔2aからインクをインク滴として吐出させように構成されている。インクジェットプリンタヘッド2は、基本的に、インクを収容するインク室2b、このインク室に連通するノズル孔2a、インク室2b内のインクをノズル孔2aからインク滴として吐出させる駆動手段(図示せず)等から構成されている。インクジェットプリンタヘッド2には、インクタンク(図示せず)に接続されインクが流入するインク流入口2cが設けられている。このようなインクジェットプリンタヘッド2は、インク流入口2c付近に設けられインクを濾過するフィルタ2dを備えている。これにより、インクジェットプリンタヘッド2の内部に流入するインクからゴミ等の異物が取り除かれる。
なお、本実施の形態においては、圧電素子(例えばピエゾ素子)を利用する圧電方式のインクジェットプリンタヘッド2が用いられているが、これに限るものではなく、例えば、発熱体を利用するサーマルインクジェット方式のインクジェットプリンタヘッドが用いられても良い。また、フィルタ2dはインク流入口2c付近に設けられているが、これに限るものではなく、例えばインク流入口2cに設けられても良い。
加熱装置4は、その内部を通過するパイプ3aをヒータ等により加熱することでパイプ3aを通過する気体を加熱する装置である。また、加熱装置4は、気体の湿度が上昇しないように乾燥装置(図示せず)を備えている。この乾燥装置は、シリカゲルやCaCl2等の乾燥体を収容しており、その乾燥体を気体が通過するように設けられている。加熱装置4により加熱された気体(以下、加熱気体とする)は湿度が1%以下であることが望ましい。なお、加熱装置4は温度計測器(図示せず)を備えており、この温度計測器により加熱気体の温度を計測する。
送風装置5は、インクジェットプリンタヘッド2の内部に気体を送風するためのファン(図示せず)を備えている。送風する気体としては、空気や窒素ガス等が用いられるが、これらに限るものではない。空気以外の気体を送風する場合には、その気体を収容している容器が送風装置5に接続される。なお、送風装置5は流量計測器(図示せず)を備えており、この流量計測器により気体の流量を計測する。
図2はインクジェットプリンタヘッド乾燥装置1が備える各部の電気的接続を概略的に示すブロック図である。図2に示すように、インクジェットプリンタヘッド乾燥装置1はコントローラ10を内蔵している。コントローラ10は、各部を集中的に制御するCPU(Central Processing Unit)11、CPU11が実行する各種プログラム等を格納するROM(Read Only Memory)12、CPU11のワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)13等をバスライン14で接続することによって構成されている。また、CPU11には、加熱制御回路15を介して加熱装置4が接続されており、送風制御回路16を介して送風装置5が接続されている。
なお、ROM12やRAM13には、予め加熱気体の温度や流量を制御するために所定温度及び所定流量に関するデータが格納されている。ここで、所定温度は50〜80℃の範囲で設定されている。これは、加熱気体の温度が50℃より小さくなると乾燥効果が低くなり、80℃より大きくなるとインクジェットプリンタヘッド2の耐久を向上させるコストが上がり、100℃以上になるとインクジェットプリンタヘッド2の変形が発生してしまうためである。また、所定流量は、インクジェットプリンタヘッド2の内部構造やノズル孔2aの大きさ等により異なるが、1つのノズル孔2aあたり毎分2〜20mlの範囲で設定されている。特に、所定流量は、複数のノズル孔2aの1つあたりの開口面積に基づいて決定される。例えば、ノズル孔2aの1つあたりの開口面積が5.7×10−4mm2である場合には、1つのノズル孔2aあたりの流量は毎分6.8mlである。なお、ROM12やRAM13等に、例えば1つのノズル孔2aの開口面積と流量との関係を示すテーブルデータを格納しておき、ノズル孔2aの面積に応じて流量を決定するようにしても良い。
このような構成において、インクジェットプリンタヘッド乾燥装置1がインクジェットプリンタヘッド2の内部を乾燥する際の動作について説明する。インクジェットプリンタヘッド乾燥装置1は、CPU11がROM12に格納されているプログラムに基づいて各部を駆動制御することで、インクジェットプリンタヘッド2の内部に加熱気体を送風してその内部を乾燥させる乾燥動作を実行する。
まず、インクジェットプリンタヘッド乾燥装置1は、加熱装置4によりパイプ3aを加熱し、送風装置5により気体をインクジェットプリンタヘッド2の内部に対して送風する。このとき、インクジェットプリンタヘッド乾燥装置1は、加熱装置4により加熱気体の温度を計測し、送風装置5により気体の流量を計測して、加熱気体の温度を所定温度にするように制御し、その流量を所定流量にするように制御する。
送風装置5により送風された気体は、パイプ3b及びパイプ3aを介して、加熱装置4を通過してインクジェットプリンタヘッド2の内部にインク流入口2cから流入する。このとき、送風装置5により送風された気体は、加熱装置4により所定温度に加熱されて、その湿度が1%以下に抑えられる。加熱気体はパイプ3aを通り、フィルタ2dを通過してインクジェットプリンタヘッド2の内部に流入し、インクジェットプリンタヘッド2の内部を通過して、そのノズル孔2aから外部に流出する。
このように、気体を加熱してその加熱気体をインクジェットプリンタヘッド2の内部に対して送風することによって、加熱気体はインクジェットプリンタヘッド2の内部を通過して、その細部まで行き渡るため、短時間でインクジェットプリンタヘッド2の内部を乾燥させることができる。特に、液体が残留しやすいフィルタ2dも短時間で乾燥させることができる。
なお、ここでは、インクジェットプリンタヘッド2をその外部から加熱する外部加熱装置を設けていないが、これに限るものではなく、例えば外部加熱装置を設け、インクジェットプリンタヘッド2をその外部から加熱することで、インクジェットプリンタヘッド2の内部をより短時間で乾燥させることができる。外部加熱装置としては、インクジェットプリンタヘッド2に対して温風を当てる装置やヒータによりインクジェットプリンタヘッド2を加熱する装置が用いられる。
次に、このようなインクジェットプリンタヘッド乾燥装置1を用いるインクジェットプリンタヘッド2の洗浄方法、特にインクジェットプリンタヘッド2の乾燥方法について図3及び図4を参照して説明する。図3は第一の洗浄方法を説明するための説明図、図4は第二の洗浄方法を説明するための説明図である。なお、第一の洗浄方法における乾燥方法では、インクジェットプリンタヘッド乾燥装置1は空気を加熱して加熱気体である熱空気を生成し、第二の洗浄方法における乾燥方法では、インクジェットプリンタヘッド乾燥装置1は加熱気体である窒素ガスを加熱して熱窒素を生成する。
図3に示すように、第一の洗浄方法は、インクジェットプリンタヘッド2の内部を洗浄する洗浄工程、インクジェットプリンタヘッド2の内部を洗浄剤から純水に置換する置換工程及びインクジェットプリンタヘッド2の内部を乾燥させる乾燥方法である乾燥工程から構成されている。乾燥工程後のインクジェットプリンタヘッド2は次工程に送られる。
洗浄工程では、水系洗浄剤でインクジェットプリンタヘッド2の内部を洗浄する。次に、置換工程では、洗浄剤を除去するために純水を使用して、洗浄後のインクジェットプリンタヘッド2の内部を洗浄剤から純水に置換する。なお、置換に必要な純水の量は、インクジェットプリンタヘッド2の内部構造等により異なるが、インクジェットプリンタヘッド2の容量の50〜5000倍程度必要になる。また、袋小路や隙間部分がインクジェットプリンタヘッド2に存在する場合には、より多くの純水が必要になる。PZT(チタン酸鉛)等の圧電部材を使用したインクジェットプリンタヘッド2の場合には、PZT等のセラミックが流路部分に露出していると、さらに多くの純水が必要になる。
乾燥工程では、インクジェットプリンタヘッド乾燥装置1にインクジェットプリンタヘッド2を取り付け、インクジェットプリンタヘッド乾燥装置1によって置換後のインクジェットプリンタヘッド2の内部を乾燥させる。すなわち、インクジェットプリンタヘッド乾燥装置1は、加熱装置4及び送風装置5により、空気を70℃程度に加熱して、その加熱気体である熱空気をインク流入口2cからインクジェットプリンタヘッド2の内部に送る。熱空気は、インクジェットプリンタヘッド2の内部を通過して、そのノズル孔2aから外部に流出する。これにより、インクジェットプリンタヘッド2の内部は短時間で乾燥する。乾燥後のインクジェットプリンタヘッド2は、インクジェットプリンタヘッド乾燥装置1から取り外され、出荷や組み立て等の次工程に送られる。
ここで、空気の流量は、インクジェットプリンタヘッド2の内部構造やノズル孔2aの大きさ等により異なるが、1つのノズル孔2aあたり毎分2〜20mlの範囲で所定流量に設定される。ここで、所定流量は、複数のノズル孔2aの1つあたりの開口面積に基づいて決定される。例えば、ノズル孔2aの1つあたりの開口面積が5.7×10−4mm2である場合には、1つのノズル孔2aあたりの流量は毎分6.8mlである。
空気の温度は、50〜80℃の範囲で所定温度に設定される。なお、空気の温度が50℃より小さくなると乾燥効果が低くなり、80℃より大きくなるとインクジェットプリンタヘッド2の耐久を向上させるコストが上がり、100℃以上になるとインクジェットプリンタヘッド2の変形が発生してしまう。なお、本実施の形態では、加熱した空気を送風しているが、これに限るものではなく、例えば加熱した窒素ガス等の気体を送風しても良い。特に、窒素ガスや水分を含まないガス等の気体を使用することで、インクジェットプリンタヘッド2の内部の乾燥をさらに促進することができる。
フィルタ2dには、毛細管現象のため特に多くの純水が乾燥しにくい状態で残ってしまう。フィルタ2dが、一般的に使用されている金属メッシュフィルタや金属焼結フィルタ等のフィルタである場合には、その構造によって異なるが、熱空気がノズル孔2aに向かって流れていくのと同時にフィルタ2dは温められ、水分の揮発が促される。このとき、さらにフィルタ2dや袋小路等を温めると、より効果的に乾燥させることができる。この場合には、フィルタ2dやインクジェットプリンタヘッド2に温風を外部から当てたり、ヒータ等によりフィルタ2dやインクジェットプリンタヘッド2を加熱したりしても良い(これは、第二の洗浄方法でも同様である)。
図4に示すように、第二の洗浄方法は、インクジェットプリンタヘッド2の内部を洗浄する洗浄工程、インクジェットプリンタヘッド2の内部を洗浄剤から純水に置換する置換工程、インクジェットプリンタヘッド2の内部を純水からIPA(イソプロピルアルコール)に置換するIPA置換工程及びインクジェットプリンタヘッド2の内部を乾燥させる乾燥方法である乾燥工程から構成されている。乾燥工程後のインクジェットプリンタヘッド2は次工程に送られる。
洗浄工程では、水系洗浄剤でインクジェットプリンタヘッド2の内部を洗浄する。次に、置換工程では、洗浄剤を除去するために純水を使用して、洗浄後のインクジェットプリンタヘッド2の内部を洗浄剤から純水に置換する。なお、置換に必要な純水の量は、インクジェットプリンタヘッド2の内部構造等により異なるが、第一の洗浄方法と同様に、インクジェットプリンタヘッド2の容量の50〜5000倍程度必要になる。
IPA置換工程では、純水置換後のインクジェットプリンタヘッド2の内部を純水からIPAに置換する。ここで、置換する有機溶剤としては、IPAに限るものではなく、例えば、アセトンやメチルエチルケトン等のケトン類、エタノールやメタノール等のアルコール類及びフッ素系炭化水素等でも良い。なお、置換する有機溶剤としては、インクジェットプリンタヘッド2にダメージを与えず、水より揮発性が良く、さらに水との相溶性がある有機溶剤が適している。
置換に必要なIPA量は、純水置換と同様に、インクジェットプリンタヘッド2の内部構造等により異なるが、インクジェットプリンタヘッド2の容量の50〜5000倍程度必要になる。なお、IPA置換は純水置換と異なり揮発の促進のために行われるため、置換に必要なIPA量は50倍以下でも十分である。
乾燥工程では、インクジェットプリンタヘッド乾燥装置1にインクジェットプリンタヘッド2を取り付け、インクジェットプリンタヘッド乾燥装置1によりIPA置換後のインクジェットプリンタヘッド2の内部を乾燥させる。すなわち、インクジェットプリンタヘッド乾燥装置1は、加熱装置4及び送風装置5により、窒素ガスを60℃程度に加熱して、その加熱気体である熱窒素をインク流入口2cからインクジェットプリンタヘッド2の内部に送る。ここで、窒素ガスの流量は、第一の洗浄方法と同様に、インクジェットプリンタヘッド2の内部構造やノズル孔2aの大きさ等により異なるが、1つのノズル孔2aあたり毎分2〜20mlの範囲で設定される。熱窒素は、インクジェットプリンタヘッド2の内部を通過して、そのノズル孔2aから外部に流出する。これにより、インクジェットプリンタヘッド2の内部は短時間で乾燥する。乾燥後のインクジェットプリンタヘッド2は、インクジェットプリンタヘッド乾燥装置1から取り外され、出荷や組み立て等の次工程に送られる。
ここで、本実施の形態では、酸素を含まないガスである窒素ガスが使用されている。これにより、置換工程等で有機溶剤を用いることが可能になる。なお、酸素を含まないガスとしては、窒素ガスが空気中に含まれ安価であることから使用されているが、これに限るものではなく、例えば、アルゴンやネオン等の不活性ガスが使用されても良い。
このように、気体である空気や窒素ガスを加熱して、その加熱気体である熱空気や熱窒素をインクジェットプリンタヘッド2の内部に対して送風することによって、熱空気や熱窒素はインクジェットプリンタヘッド2の内部に流入しその内部を通過して、その細部まで行き渡るため、短時間でインクジェットプリンタヘッド2の内部を乾燥させることができる。特に、純水等の液体が残留しやすいフィルタ2dも短時間で乾燥させることができる。ここで、第一の洗浄方法と第二の洗浄方法と比べると、IPA置換や窒素ガスの使用等によりコスト的に不利であるが、第二の洗浄方法の方が乾燥時間を約1/4に短縮することができる。
なお、本実施の形態においては、インクジェットプリンタヘッド2に設けられインクが流入するインク流入口2cからインクジェットプリンタヘッド2の内部に加熱気体を流入させるようにした、すなわち、送風装置5はインク流入口2cからインクジェットプリンタヘッド2の内部に加熱気体を流入させることから、加熱気体は液体の流れと同一方向に流れてインクジェットプリンタヘッド2の内部を通過するため、確実にインクジェットプリンタヘッド2の内部を乾燥させることができる。
また、本実施の形態においては、複数のノズル孔2aの1つあたりの開口面積に応じて所定流量を決定し、決定した所定流量に基づいて加熱気体を送風するようにした、すなわち、送風装置5は、複数のノズル孔2aの1つあたりの開口面積に基づいて決定された所定流量で加熱気体を送風することから、確実にインクジェットプリンタヘッド2の内部を乾燥させることができる。
また、本実施の形態においては、複数のノズル孔2aの1つあたり毎分2〜20mlの範囲の所定流量で加熱気体を送風するようにした、すなわち、送風装置5は、複数のノズル孔2aの1つあたり毎分2〜20mlの範囲の所定流量で加熱気体を送風することから、確実にインクジェットプリンタヘッド2の内部を乾燥させることができる。
また、本実施の形態においては、加熱気体として酸素を含まない気体を送風するようにした、すなわち、送風装置5は、加熱気体として酸素を含まない気体を送風することから、置換工程等で有機溶剤を用いることができ、洗浄工程や置換工程等の後でのインクジェットプリンタヘッド2の内部の乾燥を促進することができる。
また、本実施の形態においては、気体をその温度が50〜80℃の範囲の所定温度になるように加熱するようにした、すなわち、加熱装置4は、気体をその温度が50〜80℃の範囲の所定温度になるように加熱することから、確実にインクジェットプリンタヘッド2の内部を乾燥させることができる。
1 インクジェットプリンタヘッド乾燥装置
2 インクジェットプリンタヘッド
2a ノズル孔
2c インク流入口
4 加熱装置
5 送風装置
2 インクジェットプリンタヘッド
2a ノズル孔
2c インク流入口
4 加熱装置
5 送風装置
Claims (12)
- 複数のノズル孔からインクをインク滴として選択的に吐出させるインクジェットプリンタヘッドであってその内部が液体により濡れた状態のインクジェットプリンタヘッドの内部を乾燥させるインクジェットプリンタヘッド乾燥装置において、
気体を加熱する加熱装置と、
前記加熱装置により加熱された加熱気体を前記インクジェットプリンタヘッドの内部に対して送風する送風装置と、
を具備することを特徴とするインクジェットプリンタヘッド乾燥装置。 - 前記送風装置は、前記インクジェットプリンタヘッドに設けられインクが流入するインク流入口から前記インクジェットプリンタヘッドの内部に前記加熱気体を流入させる、
ことを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタヘッド乾燥装置。 - 前記送風装置は、前記複数のノズル孔の1つあたりの開口面積に基づいて決定された所定流量で前記加熱気体を送風する、
ことを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェットプリンタヘッド乾燥装置。 - 前記送風装置は、前記複数のノズル孔の1つあたり毎分2〜20mlの範囲の所定流量で前記加熱気体を送風する、
ことを特徴とする請求項1、2又は3記載のインクジェットプリンタヘッド乾燥装置。 - 前記送風装置は、前記加熱気体として酸素を含まない気体を送風する、
ことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のインクジェットプリンタヘッド乾燥装置。 - 前記加熱装置は、前記気体をその温度が50〜80℃の範囲の所定温度になるように加熱する、
ことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載のインクジェットプリンタヘッド乾燥装置。 - 複数のノズル孔からインクをインク滴として選択的に吐出させるインクジェットプリンタヘッドであってその内部が液体により濡れた状態のインクジェットプリンタヘッドの内部を乾燥させるインクジェットプリンタヘッド乾燥方法において、
気体を加熱して、その加熱気体を前記インクジェットプリンタヘッドの内部に対して送風するようにした、
ことを特徴とするインクジェットプリンタヘッド乾燥方法。 - 前記インクジェットプリンタヘッドに設けられインクが流入するインク流入口から前記インクジェットプリンタヘッドの内部に前記加熱気体を流入させるようにした、
ことを特徴とする請求項7記載のインクジェットプリンタヘッド乾燥方法。 - 前記複数のノズル孔の1つあたりの開口面積に応じて所定流量を決定し、決定した所定流量に基づいて前記加熱気体を送風するようにした、
ことを特徴とする請求項7又は8記載のインクジェットプリンタヘッド乾燥方法。 - 前記複数のノズル孔の1つあたり毎分2〜20mlの範囲の所定流量で前記加熱気体を送風するようにした、
ことを特徴とする請求項7、8又は9記載のインクジェットプリンタヘッド乾燥方法。 - 前記加熱気体として酸素を含まない気体を送風するようにした、
ことを特徴とする請求項7、8、9又は10記載のインクジェットプリンタヘッド乾燥方法。 - 前記気体をその温度が50〜80℃の範囲の所定温度になるように加熱するようにした、
ことを特徴とする請求項7、8、9、10又は11記載のインクジェットプリンタヘッド乾燥方法。
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JP2011155204A (ja) * | 2010-01-28 | 2011-08-11 | Ricoh Co Ltd | ゾルゲル液、電気−機械変換素子、液体吐出ヘッド及びインクジェット記録装置 |
CN107579026A (zh) * | 2017-08-31 | 2018-01-12 | 长江存储科技有限责任公司 | 一种用于湿法刻蚀的干燥喷嘴、湿法刻蚀设备 |
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