JP2005169659A - 印刷制御装置、印刷制御方法および印刷制御プログラム。 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクの種類や物性によっては特定のドットの大きさのインク吐出状態に安定性が無く、常に正確な印刷結果を得ることができないという課題があった。
【解決手段】本発明にかかる印刷制御装置においては、特定のインクについては、特定の大きさのドットを除いた、他の大きさのドットのみで表現されたドット記録率変換テーブルT2を参照してドット記録率変換が行われる。これにより、特定のインクにおいてドットの形成を適正に行うことができない特定の大きさのドットを形成しないで印刷を行うことができる。すなわち、正常なドットのみで印刷画像を表現することができるため、印刷画質を向上させることができる。
【選択図】 図11
【解決手段】本発明にかかる印刷制御装置においては、特定のインクについては、特定の大きさのドットを除いた、他の大きさのドットのみで表現されたドット記録率変換テーブルT2を参照してドット記録率変換が行われる。これにより、特定のインクにおいてドットの形成を適正に行うことができない特定の大きさのドットを形成しないで印刷を行うことができる。すなわち、正常なドットのみで印刷画像を表現することができるため、印刷画質を向上させることができる。
【選択図】 図11
Description
本発明は、大きさの異なる複数のドットを形成させることが可能な印刷制御装置、印刷制御方法および印刷制御プログラムに関する。
従来のこの種の印刷制御装置を備える印刷装置として、インクノズルから吐出されるインク滴(ドット)の大きさを複数併用して印刷させることにより、階調性の豊かな印刷を行うことが可能なものが提案されている(例えば、特許文献1、参照。)。
かかる構成において、テストパターンを用いて各色インク用のノズル間に生じるドットの大きさのばらつきを各ドットの大きさ毎に抑制するように補正している。従って、どの大きさのドットであっても、各色インク用のノズル間に生じるドットの大きさにばらつきは少なく、正確に色を表現することが可能となっていた。
特開2001−158085号公報
かかる構成において、テストパターンを用いて各色インク用のノズル間に生じるドットの大きさのばらつきを各ドットの大きさ毎に抑制するように補正している。従って、どの大きさのドットであっても、各色インク用のノズル間に生じるドットの大きさにばらつきは少なく、正確に色を表現することが可能となっていた。
上述した従来の印刷装置において、インクの種類や物性によっては特定のドットの大きさのインク吐出状態に安定性が無く、常に正確な印刷結果を得ることができないという課題があった。
すなわち、テストパターン印刷時には各色インク用のノズル間に生じるドットの大きさのばらつきを各ドットの大きさ毎に抑制することは可能であっても、特定のインクの特定の大きさのドットの吐出状態に安定性が無いために、印刷時毎に異なる印刷結果となってしまうという課題があった。このような問題を根本的に解決するためには、特定のインクの特定の大きさのドットの吐出状態を安定させるべくノズル等を改良したりインクの自体を変更したりする必要があり、開発リードタイム等を大きくさせてしまうという問題があった。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、特定のインクの特定の大きさのドットの吐出状態の不安定さに影響されることなく一様な印刷結果を得ることができる印刷制御装置、印刷制御方法および印刷制御プログラムの提供を目的とする。
すなわち、テストパターン印刷時には各色インク用のノズル間に生じるドットの大きさのばらつきを各ドットの大きさ毎に抑制することは可能であっても、特定のインクの特定の大きさのドットの吐出状態に安定性が無いために、印刷時毎に異なる印刷結果となってしまうという課題があった。このような問題を根本的に解決するためには、特定のインクの特定の大きさのドットの吐出状態を安定させるべくノズル等を改良したりインクの自体を変更したりする必要があり、開発リードタイム等を大きくさせてしまうという問題があった。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、特定のインクの特定の大きさのドットの吐出状態の不安定さに影響されることなく一様な印刷結果を得ることができる印刷制御装置、印刷制御方法および印刷制御プログラムの提供を目的とする。
上述の課題を解決するため、請求項1にかかる発明では、ドット記録率変換手段は、使用可能な複数のインク毎のインク使用量を上記インク階調値で表現したインク階調データをドット記録率データに変換する。上記ドット記録率データは、記録媒体上にドットが形成される割合を意味するドット記録率を形成可能なN種類のドットの大きさ毎に有しており、ドット記録率とインク階調値との対応関係を規定したドット記録率変換テーブルを参照することにより生成される。ハーフトーン処理手段は、上記ドット記録率データを変換することにより、ドットの大きさ毎のドット形成の有無によって表現したドット形成データを生成させる。そして、印刷制御手段が同変換された上記ドット形成データに基づいて印刷部に各大きさのドットを形成させることにより、上記記録媒体上に印刷を行うことが可能となっている。
上記ドット記録率変換手段は、複数の上記ドット記録率変換テーブルを備えており、インクに応じて異なる上記ドット記録率変換テーブルを参照する。複数の上記ドット記録率変換テーブルには、形成可能なN(Nは2以上の整数)種類の大きさのドットのうち、M(Nは1以上、かつ、Nより小さい整数)種類の大きさのドットを除いた(N−M)種類の大きさのドットについてのドット記録率で表現された上記ドット記録率変換テーブルが少なくとも一つ含まれる。従って、特定のインクについてはこのドット記録率変換テーブルを参照することにより、M種類の大きさのドットを形成しない上記ドット記録率データを生成させることが可能となる。
すなわち、特定のインクについては特定の大きさのドットを形成しないようにすることができる。従って、予め、特定のインクの特定の大きさのドットを適正に形成できないと分かっている場合に、このドットの形成を禁止しておくことができる。これにより、適正なドットのみで印刷を行うことができるため、印刷画質を向上させることができる。ここで、特定のインクの特定の大きさのドットを適正に形成できないとは、たとえばドットを形成させるためのインク吐出量が安定しないとか、ドットの形状が適正とならないといったものが挙げられる。このような不具合の多くが、たとえばインク物性等のインク固有の要因によって引き起こされており、インク毎に形成不可能なドットの大きさが異なることとなる。そこで、本発明においては、インク毎に異なる上記ドット記録率変換テーブルを参照させることにより、ドットの形成が不適正な特定のインクの特定の大きさのみのドット形成を禁止している。
また、請求項2にかかる発明では、同一のインク階調値に対しては、複数の上記ドット記録率変換テーブルのどれを参照しても記録媒体上に形成されるドットの被覆率は同等となる。すなわち、ドット形成が不適正な特定の大きさのドット形成を禁止するとともに、同特定の大きさのドットを形成する場合と、同特定の大きさのドットを形成しない場合とで記録媒体上の被覆率を変化しないようにすることができる。
さらに、請求項3にかかる発明では、特定のインクにおいて特定大きさのドットを形成させるために吐出されるインク吐出量が安定しない場合には、少なくとも当該インクについては当該大きさのドットを形成しないようにする。すなわち、当該インクについて参照される上記ドット記録率変換テーブルは、当該大きさのドットを含むM種類の大きさのドットを除いた(N−M)種類の大きさのドットについてのドット記録率で表現される。従って、インク吐出量が安定しない当該インクの特定の大きさのドットのドット形成を禁止させることが可能となる。すなわち、インク吐出量が安定するドットのみで印刷を行うことができ、印刷品質を向上させることができる。
さらに、請求項4にかかる発明では、特定のインクにおいて特定大きさのドットの形状がいびつとなる場合には、少なくとも当該インクについては当該大きさのドットを形成しないようにする。すなわち、当該インクについて参照される上記ドット記録率変換テーブルは、当該大きさのドットを含むM種類の大きさのドットを除いた(N−M)種類の大きさのドットについてのドット記録率で表現される。従って、ドットの形状がいびつとなる当該インクの特定の大きさのドットのドット形成を禁止させることが可能となる。すなわち、ドット形状が適正なドットのみで印刷を行うことができ、印刷品質を向上させることができる。
また、請求項5にかかる発明では、淡色系インクについては大きさの小さいドットを形成しないようにする。すなわち、淡色系インクについて参照される上記ドット記録率変換テーブルは、大きさの小さいドットを含むM種類の大きさのドットを除いた(N−M)種類の大きさのドットについてのドット記録率で表現される。すなわち、ドットが大きくても粒状感を生じさせにくい上記淡色系インクについては、小ドットの形成を禁止させることができる。従って、淡色系インクのインク吐出頻度を抑えることが可能となる。
上述のようなドット記録率変換テーブルにてドット記録率変換を行う手法は必ずしも実体のある装置に限られるものではなく、請求項6に記載した発明のように方法の発明としても有効である。また、上述の印刷制御装置は単独で存在する場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で利用されることもあるなど、発明の思想としては、各種の態様を含むものである。また、ソフトウェアであったりハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。
発明の思想の具現化例として印刷制御装置のソフトウェアとなる場合には、かかるソフトウェアを記録した記録媒体上においても当然に存在し、利用される。その一例として、請求項7に記載した発明では印刷制御プログラムとして発明を特定している。これらの印刷制御方法、印刷制御プログラムにおいて上記請求項2〜請求項5に対応した構成にすることも可能である。
以下、下記の順序に従って本発明を実施するための最良の形態について説明する。
(1)本発明の構成:
(2)印刷処理:
(3)まとめ:
(1)本発明の構成:
(2)印刷処理:
(3)まとめ:
(1)本発明の構成:
図1は本発明にかかる印刷制御装置を構成するシステムの概略ハードウェア構成を示している。本実施形態においてはプリンタとプリンタを制御するコンピュータとによって印刷制御装置を構成する。コンピュータ10はROM13やRAM14からなるプログラム実行環境を備えており、システムバス12を介しデータを授受して所定のプログラムを実行可能である。
図1は本発明にかかる印刷制御装置を構成するシステムの概略ハードウェア構成を示している。本実施形態においてはプリンタとプリンタを制御するコンピュータとによって印刷制御装置を構成する。コンピュータ10はROM13やRAM14からなるプログラム実行環境を備えており、システムバス12を介しデータを授受して所定のプログラムを実行可能である。
システムバス12には外部記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)15とフレキシブルディスクドライブ16とCD−ROMドライブ17とが接続されており、HDD15に記憶されたOS20やアプリケーションプログラム(APL)25等がRAM14に転送され上記プログラムが実行される。コンピュータ10にはシリアル通信用I/O19aを介してキーボード31やマウス32等の操作用入力機器が接続されており、図示しないビデオボードを介して表示用のディスプレイ18も接続されている。
さらに、プリンタ40とはUSB用I/O19bを介して接続が可能である。なお、本コンピュータ10としては、いわゆるデスクトップ型コンピュータであるが、ノート型であるとか、モバイル対応のものであっても良く種々の形態で実現可能である。また、コンピュータ10とプリンタ40の接続インタフェースも上述のものに限る必要はなくシリアルインタフェースやSCSI接続など種々の接続態様を採用可能であるし、今後開発されるいかなる接続態様であっても同様である。
この例では各プログラムの類はHDD15に記憶されているが、記録媒体はこれに限定されるものではない。例えば、フレキシブルディスク16aであるとか、CD−ROM17aであってもよい。これらの記録媒体に記録されたプログラムはコンピュータ10にて読み込まれ、HDD15にインストールされる。インストール後にはHDD15を介してRAM14上に読み込まれてコンピュータを制御することになる。また、記録媒体はこれに限らず、光磁気ディスクなどであってもよい。また、半導体デバイスとしてフラッシュカードなどの不揮発性メモリなどを利用することも可能であるし、モデムや通信回線を介して外部のファイルサーバにアクセスしてダウンロードする場合には通信回線が伝送媒体となって本発明が利用される。
図2は、プリンタ40内部構成をブロック図により示している。同図において、プリンタ40内部に設けられたバス40aには、CPU41、ROM42、RAM43、ASIC44、コントロールIC45、USB用I/O46、イメージデータや駆動信号などを送信するためのインターフェイス(I/F)47、等が接続されている。そして、CPU41が、RAM43をワークエリアとして利用しながらROM42に書き込まれたプログラムに従って各部を制御する。ASIC44は図示しない印刷ヘッドを駆動するためにカスタマイズされたICであり、CPU41と所定の信号を送受信しつつ印刷ヘッド駆動のための処理を行う。また、ヘッド駆動部49に対して印加電圧データを出力する。
ヘッド駆動部49は、専用ICと駆動用トランジスタ等からなる回路である。同ヘッド駆動部49は、ASIC44から入力される印加電圧データに基づいて印刷ヘッドに内蔵されたピエゾ素子への印加電圧パターンを生成する。印刷ヘッドは、6色のインクが充填されたインクカートリッジ48a〜48fを搭載可能なカートリッジホルダ48とインク別のチューブで接続されており、各インクの供給を受けるようになっている。ピエゾ素子は、電圧が印加されると結晶構造を歪ませることにより伸縮することが可能な電歪素子であり、各インクのチューブからノズルまで連通する連通経路の壁面の外側に配設されている。そして、ピエゾ素子が印加電圧パターンに応じて伸縮することにより、連通経路の壁面を変形させ連通経路の体積を変化させる。従って、連通経路の体積が減少させられた場合には、減少した分のインクが押し出されてノズルから外側に吐出される。
コントロールIC45は、各インクカートリッジ48a〜48fに搭載された不揮発性メモリであるカートリッジメモリを制御するICであり、CPU41の制御によって、カートリッジメモリに記録されたインクの色や残量の情報の読み出しや、インク残量の情報の更新等がなされる。USB用I/O46はコンピュータ10のUSB用I/O19bと接続されており、プリンタ40はUSB用I/O46を介してコンピュータ10から送信されるデータを受信する。I/F47には、キャリッジ機構47aと紙送り機構47bとが接続されている。紙送り機構47bは、紙送りモータや紙送りローラなどからなり、印刷用紙などの印刷記録媒体を順次送り出して副走査を行う。キャリッジ機構47aは、印刷ヘッドを搭載するキャリッジを備え、キャリッジを往復動させて印刷ヘッドを主走査させる。
図3は、印刷ヘッドのインク吐出部の構成を示している。同図において、印刷ヘッドのインク吐出部には、6色のインクのそれぞれを吐出する6組のノズル列が印刷ヘッドの主走査方向に並ぶように形成され、ノズル列のそれぞれは複数のノズルNz(例えば、64個)が副走査方向に一定の間隔で配置されている。なお、本実施形態においてはシアンインク(Cインク),マゼンタインク(Mインク),イエローインク(Yインク)と、ブラックインク(Kインク),ライトシアンインク(lcインク),ライトマゼンタインク(lmインク)が使用される。ところで、本実施形態においてノズルNzは、印刷媒体上に大、中、小の3種類(本発明においてN=3を意味する)の大きさのドットを形成するようにインクを吐出することが可能となっている。以下その原理について説明する。
まず、上記ピエゾ素子へ印加する電圧パターンを使い分けることにより、ノズルNzから吐出されるインクの量を変化させている。
図4は、電圧パターンの一例を示している。同図上段は少なくインクを吐出させるための電圧パターンV1を示しており、同図下段は多くインクを吐出させるための電圧パターンV2を示している。電圧パターンV1,V2ともに期間T1においては基準電圧から電圧VLまで低下し、期間T2においては基準電圧より高い電圧VHまで上昇している。なお、基準電圧より高い電圧によってピエゾ素子は伸長して連通経路の体積を減少させ、基準電圧より低い電圧によってピエゾ素子は収縮して連通経路の体積を増加させる。電圧パターンV1と電圧パターンV2とを比較すると、電圧パターンV1の方が期間T1が短くなっている。すなわち、急激に印加電圧が低下させられている。
図4は、電圧パターンの一例を示している。同図上段は少なくインクを吐出させるための電圧パターンV1を示しており、同図下段は多くインクを吐出させるための電圧パターンV2を示している。電圧パターンV1,V2ともに期間T1においては基準電圧から電圧VLまで低下し、期間T2においては基準電圧より高い電圧VHまで上昇している。なお、基準電圧より高い電圧によってピエゾ素子は伸長して連通経路の体積を減少させ、基準電圧より低い電圧によってピエゾ素子は収縮して連通経路の体積を増加させる。電圧パターンV1と電圧パターンV2とを比較すると、電圧パターンV1の方が期間T1が短くなっている。すなわち、急激に印加電圧が低下させられている。
印加電圧が低下するとピエゾ素子は収縮し連通経路の体積を増加させるため、連通経路のインクの圧力は低下する。基本的には、インクカートリッジ48a〜48f内のインクを連通経路まで引き込むため低下した圧力は回復するが、電圧パターンV1のように急激に印加電圧が低下させられると、圧力が回復する前に期間T2において連通経路の体積を減少させられる。そうすると、期間T2における圧縮時においても、連通経路内のインク圧力は低いものとなる。一方、電圧パターンV2は期間T1が長くされているため、低下した圧力を回復させることができる。従って、電圧パターンV2においては、期間T2において連通経路内のインク圧力を高くすることができる。以上により、電圧パターンV1を印加することにより吐出されるインク滴を小さくし、電圧パターンV2を印加することにより吐出されるインク滴を大きくすることが可能となっている。
従って、電圧パターンV1を印加して小さいインク滴を吐出すれば記録媒体上に小ドットを形成することができ、電圧パターンV2を印加して大きいインク滴を吐出すれば記録媒体上に小ドットより大きい中ドットを形成することができる。一方、大ドットは、電圧パターンV1と電圧パターンV2をともに印加することにより形成している。
図5は、大ドットを形成するための電圧パターンを示している。同図において、電圧パターンV1を印加し、その後電圧パターンV2を印加している。すなわち、大ドットは小ドットを形成するための小インク滴と、中ドットを形成するための大インク滴により形成される。ここで、インクが吐出されるノズルNzを備える印刷ヘッドは主走査を行っているため、順次吐出される小インク滴と大インク滴の記録媒体に対する吐出位置が主走査方向にずれることとなる。つまり、後に吐出される大インク滴の方が主走査方向に進んだ位置にて吐出されることとなる。
小インク滴と大インク滴は、それぞれ記録媒体に向かう吐出方向(記録媒体に向かう)の速度成分と、慣性による主走査方向の速度成分を有している。なお、小インク滴と大インク滴の主走査方向の速度成分は同等となる。上述のとおり小インク滴は低い圧力をもっと吐出されるため、大インク滴よりも吐出方向の速度成分は小さくなっている。従って、小インク滴が記録媒体上に着弾するまでの時間が大インク滴よりも長くなり、その分だけ大インク滴よりも多く主走査方向に進んだ位置に着弾させることができるため、小インク滴と大インク滴との吐出位置のずれを相殺することができる。すなわち、小インク滴と大インク滴とを同一の位置に着弾させることが可能となり、これらを合成した大ドットを形成することができる。
本実施形態においては、上記の手法により大ドットと中ドットと小ドットを記録媒体上に形成することを実現させているが、別の手法で大ドットと中ドットと小ドットを形成してもよい。例えば、上記の電圧パターンV1,V2の他に大ドットを一度の吐出により形成させるための電圧パターンを設けておいてもよい。むろん、形成されるドットは大ドットと中ドットと小ドットの三種類に限られるものでもなく、より多くのドットサイズを形成できるようにしてもよい。
図6はコンピュータにて実現される印刷装置の主な制御系の概略構成図を示している。上記プリンタ40はコンピュータ10にインストールされたプリンタドライバに制御されて印刷を実行するようになっており、プリンタドライバはコンピュータ10を印刷制御装置として機能させる。具体的には、プリンタドライバ(PRTDRV)21と入力機器ドライバ(DRV)22とディスプレイドライバ(DRV)23とがOS20に組み込まれている。ディスプレイDRV23はディスプレイ18における画像データ等の表示を制御するドライバであり、入力機器DRV22はシリアル通信用I/O19aを介して入力される上記キーボード31やマウス32からのコード信号を受信して所定の入力操作を受け付ける。
APL25は、カラー画像のレタッチ等を実行可能なアプリケーションプログラムであり、利用者は当該APL25の実行下において上記操作用入力機器を操作し、画像データ15aが示す画像をレタッチするなどして印刷指示を行うことができる。APL25にて印刷指示がなされると上記PRTDRV21が駆動され、画像データ取得モジュール21aが取得した画像データ15aに対して色変換モジュール21bが色変換処理を実行する。色変換処理を行うことにより画像データ15aは、プリンタ40にて使用可能なC,M,Y,K,lc,lmインクの階調値により表現されたインク階調データに変換される。そして、ドット記録率変換モジュール21cが所定のドット記録率変換処理を実行し、ハーフトーン処理モジュール21dが所定のハーフトーン処理を行うことにより印刷データを作成し、上記プリンタ40に印刷データを送出することによって印刷を実行する。
(3)印刷処理:
図7は、印刷処理の流れをフローチャートにより示している。本実施形態において、上記PRTDRV21は印刷を実行するために図6に示す画像データ取得モジュール21aと色変換モジュール21bとドット記録率変換モジュール21cとハーフトーン処理モジュール21dと印刷データ生成モジュール21eとを備えている。利用者が上記APL25にて印刷実行を指示すると、図7に示すフローに従って印刷処理を実行する。印刷処理が開始されるとステップS300において上記画像データ取得モジュール21aは上記RAM14に格納された画像データを取得する。
図7は、印刷処理の流れをフローチャートにより示している。本実施形態において、上記PRTDRV21は印刷を実行するために図6に示す画像データ取得モジュール21aと色変換モジュール21bとドット記録率変換モジュール21cとハーフトーン処理モジュール21dと印刷データ生成モジュール21eとを備えている。利用者が上記APL25にて印刷実行を指示すると、図7に示すフローに従って印刷処理を実行する。印刷処理が開始されるとステップS300において上記画像データ取得モジュール21aは上記RAM14に格納された画像データを取得する。
すると、ステップS310にて画像データ取得モジュール21aは上記色変換モジュール21bを起動する。色変換モジュール21bは、RGBデータをC,M,Y,K,lc,lmインクの階調値で表現されるデータに変換するモジュールであり、同ステップS310にてRGB階調とC,M,Y,K,lc,lmインクの階調値との対応関係が規定された色変換テーブルを参照しつつ上記画像データ15aの各ドットデータをC,M,Y,K,lc,lmインクの階調で表現されたインク階調データに変換する。C,M,Y,K,lc,lmインクの階調で表現されたインク階調データは、S320にてドット記録率変換処理モジュール21cに受け渡され、ドット記録率変換処理が行われる。
図8は、ドット記録率変換処理の流れをフローチャートにより示している。まずはじめに、ステップS321においてインク階調データを色変換モジュール21bから受け取る。次に、ステップS322にて、インクに対応するドット記録率変換テーブルT1,T2を特定する。
図9は、インク対応テーブルT3を示している。同図において、インク対応テーブルT3は、各インクC,M,Y,K,lc,lm毎にドット記憶率変換を行う際に参照するドット記録率変換テーブルT1,T2を規定している。例えば、C,Mインクについてドット記録率変換を行う場合にはドット記録率変換テーブルT1を参照し、Y,K,lm,lcインクについてドット記録率変換を行う場合にはドット記録率変換テーブルT2を参照することを規定している。S322では、テーブル判定モジュール21c1がインク対応テーブルT3を参照することにより、各インクにつて参照すべきドット記録率変換テーブルT1,T2を特定する。そして、ステップS323にて、変換モジュール21c2が同特定したドット記録率変換テーブルT1,T2のいずれかを参照してドット記録率変換を行う。
図10は、ドット記録率変換テーブルの一例を示している。同図において、二個のドット記録率変換テーブルT1,T2が備えられている。ドット記録率変換テーブルT1,T2においては、各インク階調値に対応したドット記録率が3種類(N=3)の大ドットと中ドットと小ドット毎に規定されている。従って、インク階調値から大ドットと中ドットと小ドット毎のドット記録率を特定することが可能となっている。例えば、ドット記録率変換テーブルT1を参照した場合、インク階調値128に対応する大ドットのドット記録率24%であり、中ドットのドット記録率32%であり、小ドットのドット記録率40%であるというように各ドットサイズのドット記録率を特定することができる。ここで、ドット記録率とは、ある階調値のベタ領域を印刷する際にその領域内の画素に対してドットが形成される割合(被覆率)をいう。
以上のようにして、ドット記録率変換処理モジュール21cは、ドット記録率変換テーブルを参照することにより、インク階調データを大ドットと中ドットと小ドットの各ドットのドット記録率で表現されたドット記録率データに変換している。言い換えれば、インク階調値を大ドットと中ドットと小ドットの各ドットのドット記録率に分版する処理を行っている。特に、本発明においてはインク対応テーブルT3にしたがって、異なるドット記録率変換テーブルT1,T2を各インク毎に使い分けている。
図11は、ドット記録率変換テーブルT1,T2をグラフにより比較している。同図において、縦軸、横軸はそれぞれドット記録率とインク階調値を示しており、小ドット、中ドット、大ドットのドット記録率をそれぞれDS、DM、DLと示している。また、小ドットと中ドットを形成することなく大ドットのみで各インク階調を表現した場合の大ドットのドット記録率をDL*とし破線で示している。また、本実施形態において、記録媒体上に形成される各ドットの1ドットあたりの面積(被覆面積)の比は、
大ドット:中ドット:小ドット=4:2:1
となっている。ドット記録率変換テーブルT1,T2のいずれにおいても、小ドット、中ドット、大ドットのドット記録率DS,DM,DLの間には以下の関係が成り立っている。
DL+0.5DM+0.25DS=DL* ・・・(1)
すなわち、異なるドット記録率変換テーブルT1,T2を参照したとしても同一のインク階調に対して形成されるドットによる被覆率は相互に同等となるようになっている。
大ドット:中ドット:小ドット=4:2:1
となっている。ドット記録率変換テーブルT1,T2のいずれにおいても、小ドット、中ドット、大ドットのドット記録率DS,DM,DLの間には以下の関係が成り立っている。
DL+0.5DM+0.25DS=DL* ・・・(1)
すなわち、異なるドット記録率変換テーブルT1,T2を参照したとしても同一のインク階調に対して形成されるドットによる被覆率は相互に同等となるようになっている。
また、ドット記録率変換テーブルT1においては、インク階調の全領域において小ドットのドット記録率DSが記述されている。一方のドット記録率変換テーブルT2においては、インク階調の全領域において小ドットのドット記録率DSが記述されていない。すなわち、インク階調の全領域において小ドットのドット記録率DSが0%として記述されている。言い換えれば、ドット記録率変換テーブルT2は、1種類(本発明においてM=1を意味する)の大きさのドットである小ドットを除いた、2種類(本発明においてN−M=2を意味する)の大きさのドットである中ドットと大ドットのドット記録率で表現されていることとなる。
しかしながら、上記(1)式がドット記録率変換テーブルT1,T2のいずれにおいても成り立っているため、両者において同一のインク階調に対して被覆率が異なることはない。すなわち、ドット記録率変換テーブルT2においては、ドット記録率変換テーブルT1にて記述された小ドットのドット記録率DSを、全ての大きさのドットによる記録媒体上の被覆率を変化させないように大ドットと中ドットのドット記録率DL,DMによって代替させている。このようにすることにより、印刷結果を変化させることなく、異なるドット記録率変換テーブルT1,T2を使い分けることが可能となっている。
以上のようにしてドット記録率で表現されたドット記録率データは、S330にてハーフトーン処理モジュール21dに受け渡され、ハーフトーン処理が行われる。なお、ドット記録率処理においてはドット記録率を百分率により説明したが、実際には電気信号によりデータが授受されるため、ドット記録率は256階調によって表されている。ここでは、ディザ法を用いたハーフトーン処理を例にして説明する。ディザ法においては各画素にランダムに0〜255の閾値が設定された所定の大きさ(例えば、縦16画素×横16画素)のディザマトリクスを用意しておき、同ディザマトリクスの閾値と、ドット記録率データのドット記録率とを各画素毎に比較する。そして、ドット記録率データのドット記録率の方が上記閾値よりも大きい場合には、当該画素については対象となる大きさのドットを形成するものとしている。そして、ディザマトリクスを順にずらしてゆくことにより、画像データ全体についてのハーフトーン処理を行っている。
本実施形態においては、大ドットと中ドットと小ドットそれぞれにドット記録率を有しているため、各大きさのドット毎に上記の比較処理を行っている。また、ドット形成に偏りを生じさせにくくすることがきるため、大ドットと中ドットと小ドットそれぞれに異なるディザマトリクスを用意しておくことが好ましい。ハーフトーン処理を行うことにより、各画素が有する情報を大ドット形成の有無と中ドット形成の有無と小ドット形成の有無だけにすることができる。すなわち、上記印刷ヘッドのインク吐出部にて表現可能なデータに変換することができる。ここで、インク階調の全領域において小ドットのドット記録率DSが記述されていない(全インク階調においてドット記録率DSの階調が0である)ドット記録率変換テーブルT2を参照してドット記録率変換を行ったY,K,lc,lmインクについては、ディザマトリクスの全画素においてドット記録率DSが閾値よりも大きくなることはない。従って、Y,K,lc,lmインクについては小ドットが全く形成されないドット形成データが生成される。
印刷データ生成モジュール21eはドット形成データを受け取って、ステップS340にてプリンタ40で使用される順番に並べ替える。すなわち、プリンタ40においてはインク吐出デバイスとして上記図3に示す吐出ノズル列が搭載されており、当該ノズル列では副走査方向に複数の吐出ノズルが並設されるため、副走査方向に数ドット分離れたデータが同時に使用される。
そこで、主走査方向に並ぶデータのうち同時に使用されるべきものがプリンタ40にて同時にバッファリングされるように順番に並べ替えるラスタライズを行う。このラスタライズの後、画像の解像度などの所定の情報を付加して印刷データを生成し、ステップS350にて上記USB用I/O19bを介してプリンタ40に出力する。プリンタ40においては当該印刷データに基づいて上記ディスプレイ18に表示された画像を印刷する。そして、ステップS360にて以上の処理を全ラスタについて終了したと判別されるまでステップS300以降の処理を繰り返すことによって印刷を完了する。
以上説明した印刷処理において、ステップS323にてドット記録率変換テーブルT2を適用するY,K,lc,lmインクについては、小ドットを形成することなく印刷を行うことが可能となっている。このように、特定のインクについて特定のドットを形成させないことにより種々のメリットを得ることができる。例えば、インクの粘性や電荷や表面張力や比重等といったインク固有の物性に起因して特定の大きさドットを適正に形成できない場合には、当該ドットを形成させないことにより画質を向上させることができる。ドットを適正に形成できない例として、特定の大きさのドットを形成するためのインク滴のインク重量が狙い値から外れていたり、同重量のばらつきが大きい場合が挙げられる。この場合、形成されるドットの大きさが狙い通りとならないため、所望の印刷品質を得ることができない。
なお、インク重量が狙い値から外れており、かつ、ばらつきが小さい場合には、特開2001−158085号公報に開示されている手法により適正な印刷結果を得ることができる。すなわち、ドット記録率変換テーブルに記述されたドット記録率を修正することによりインク重量を狙い値に近づけることが可能である。しかしながら、インク重量のばらつきが大きい場合には、同手法によっては解決することができない。テストプリントの際にはインク重量が適正値となっていても、ばらつきの範囲で重量が変動するため印刷時には不適正な重量となっていることがあるからである。これに対して、本発明では、ばらつきの多い特定のドットを形成させないようにすることにより、インク重量が安定するドットのみによって印刷をすることができ、安定した印刷品質を得ることができる。
インク滴の重量のばらつきが大きいとして、そのドットを形成させなくする基準としては種々の態様のものが適用できる。例えば、インク滴の重量を複数回にわたって計測し、その標準偏差が所定の値を超えた場合に対象となる大きさのドットを形成させないようにしてもよい。むろん、測定値のレンジが所定の範囲を超えた場合に、対象となる大きさのドットを形成させないようにしてもよい。また、同標準偏差や同レンジが狙い値に対して、どれだけの割合になっているかという相対的な基準で判定するものとしてもよい。
また、適正なドットを形成することができない他の例として、ドットの形状がいびつになるということが挙げられる。例えば、インクがノズルから吐出される際にインク滴が分裂してしまい、形成されるドットも分裂したものとなる場合がある。本実施例において、Kインクの上記小インク滴がこれに該当するため、Kインクの小ドットを形成させないようにしている。また、図5において示すように、大ドットは、小インク滴と大インク滴とを合成させることにより形成しているため、両者の着弾位置が一致しない場合にもドットが分裂した形状となる。ドットの形状がいびつになることによっても、印刷画質は悪化するため、いびつなドットが形成された場合にはその大きさのドットを使用させないようにすればよい。
インク滴の着弾位置が不正確となる場合にも印刷画質は悪化するため、そのドットを形成させないようにすればよい。例えば、所定の印刷解像度において、着弾目標の(1/印刷解像度)の大きさのスペースにドットの中心が入らない場合には、そのドットを使用させないようにすることもできる。着弾目標のスペースの重心と形成されたドットの中心との距離を測定し、同距離が所定の閾値を超えた場合にそのドットを使用させないようにしてもよい。むろん、同距離の標準偏差やレンジ等を取得して判断してもよい。
また、特定の大きさのドットを形成させなくても画質にそれほど影響を与えないインクがある場合に、積極的にそのインクの特定ドットを形成しないようにすることもできる。例えば、淡色のインクであれば大きいドットのみで画像を形成しても、粒状感を感じさせることは少ない。従って、たとえばY,lc,lmインクといった淡色系のインクには、小ドットを形成させないようなドット記録率変換テーブルを対応づけておくこともできる。この場合、微小なインク滴を吐出させなくて済むため、インクミストが発生しにくくなり印刷装置を汚しにくくすることができる。また、小ドットをそれより個数の少ない大、中ドットで代替させることとなるから、インクの吐出頻度を抑えることができる。従って、ピエゾ素子に対する電圧印加の頻度を抑えることができるため、同電圧の残留振動によるインク吐出量のばらつきを抑えることも可能となる。本実施形態にはかかる目的を達成するため、lc,lm,Yインクについてはインク対応テーブルT3により、ドット記録率変換テーブルT2を対応づけている。
どのインクについて、どの大きさのドットを形成させないようにするかという情報は、ドット記録率変換テーブルT1,T2およびインク対応テーブルT3により規定される。本実施形態においては、予めプリンタ40や各インクの開発段階においてドット記録率変換テーブルT1,T2およびインク対応テーブルT3が設定されている。インク吐出量のばらつき、ドット形状、ドット着弾位置精度等は利用者が評価することは難しく、予め製造者が設定しておくことが望ましいからである。むろん、予め製造者が設定するものに限られず、利用者がドット記録率変換テーブルT1,T2およびインク対応テーブルT3を適正なものに修正する構成としてもよい。例えば、淡色インクについても小ドットを使用して高品位の画質を得たい場合には、インク対応テーブルT3においてY,lc,lmインクにドット記録率変換テーブルT1を対応づけるような設定の変更をすればよい。
(3)まとめ:
以上説明したように本発明にかかる印刷制御装置においては、特定のインクについては、特定の大きさのドットを除いた、他の大きさのドットのみで表現されたドット記録率変換テーブルを参照してドット記録率変換が行われる。これにより、特定のインクにおいてドットの形成を適正に行うことができない特定の大きさのドットを形成しないで印刷を行うことができる。すなわち、正常なドットのみで印刷画像を表現することができるため、印刷画質を向上させることができる。
以上説明したように本発明にかかる印刷制御装置においては、特定のインクについては、特定の大きさのドットを除いた、他の大きさのドットのみで表現されたドット記録率変換テーブルを参照してドット記録率変換が行われる。これにより、特定のインクにおいてドットの形成を適正に行うことができない特定の大きさのドットを形成しないで印刷を行うことができる。すなわち、正常なドットのみで印刷画像を表現することができるため、印刷画質を向上させることができる。
10…コンピュータ、11,41…CPU、12…システムバス
13,42…ROM、14,43…RAM 、15…HDD
15a…画像データ 、LUT…色変換テーブル 、16…フレキシブルディスクドライブ17…CD−ROMドライブ、18…ディスプレイ 、20…OS
21…PRTDRV、21a…画像データ取得モジュール
21b…色変換モジュール、21c…ドット記録率変換モジュール
21d…ハーフトーン処理モジュール、21e…印刷データ生成モジュール
22…入力機器DRV 、23…ディスプレイDRV
25…アプリケーションプログラム 、31…キーボード、32…マウス
40…プリンタ、44…ASIC、45…コントロールIC
47a…キャリッジ機構、47b…紙送り機構
T1,T2…ドット記録率変換テーブル、T3…インク対応テーブル
13,42…ROM、14,43…RAM 、15…HDD
15a…画像データ 、LUT…色変換テーブル 、16…フレキシブルディスクドライブ17…CD−ROMドライブ、18…ディスプレイ 、20…OS
21…PRTDRV、21a…画像データ取得モジュール
21b…色変換モジュール、21c…ドット記録率変換モジュール
21d…ハーフトーン処理モジュール、21e…印刷データ生成モジュール
22…入力機器DRV 、23…ディスプレイDRV
25…アプリケーションプログラム 、31…キーボード、32…マウス
40…プリンタ、44…ASIC、45…コントロールIC
47a…キャリッジ機構、47b…紙送り機構
T1,T2…ドット記録率変換テーブル、T3…インク対応テーブル
Claims (7)
- ドットが形成される割合を意味するドット記録率とインク階調値との対応関係を規定したドット記録率変換テーブルを参照することにより、使用可能な複数のインク毎のインク使用量を上記インク階調値で表現したインク階調データを、上記ドット記録率で表現するドット記録率データに変換するドット記録率変換手段と、
上記ドット記録率データに基づいてドットの大きさ毎のドット形成の有無によって表現したドット形成データを生成させるハーフトーン処理手段と、
上記ドット形成データに基づいて印刷部にドットを形成させる印刷制御手段とを備える印刷制御装置であって、
上記ドット記録率変換手段は、形成可能なN(Nは2以上の整数)種類の大きさのドットのうち、M(Mは1以上、かつ、Nより小さい整数)種類の大きさのドットを除いた(N−M)種類の大きさのドットについてのドット記録率で表現された上記ドット記録率変換テーブルを少なくとも一つ含んだ複数の上記ドット記録率変換テーブルを備えるとともに、インクに応じて異なる上記ドット記録率変換テーブルを参照することにより、特定のインクについてはM種類の大きさのドットを形成しない上記ドット記録率データを生成させることを特徴とする印刷制御装置。 - 複数備えられる上記ドット記録率変換テーブルは同一のインク階調値に対して形成されるドットによる記録媒体上の被覆率が互いに同等となるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の印刷制御装置。
- 特定のインクについて形成されない上記M種類の大きさのドットのうち少なくとも一つは、当該インクにおいて当該大きさのドットを形成させるために吐出されるインク吐出量が安定しない大きさのドットであることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の印刷制御装置。
- 特定のインクについて形成されない上記M種類の大きさのドットのうち少なくとも一つは、当該インクにおいて当該大きさのドットの形状がいびつとなる大きさのドットであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の印刷制御装置。
- 淡色系インクについて形成されない上記M種類の大きさのドットのうち少なくとも一つは、大きさが小さいドットであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の印刷制御装置。
- ドットが形成される割合を意味するドット記録率とインク階調値との対応関係を規定したドット記録率変換テーブルを参照することにより、使用可能な複数のインク毎のインク使用量を上記インク階調値で表現したインク階調データを、上記ドット記録率で表現するドット記録率データに変換するドット記録率変換工程と、
上記ドット記録率データに基づいてドットの大きさ毎のドット形成の有無によって表現したドット形成データを生成させるハーフトーン処理工程と、
上記ドット形成データに基づいて印刷部にドットを形成させる印刷制御工程とを備える印刷制御方法であって、
上記ドット記録率変換工程は、形成可能なN(Nは2以上の整数)種類の大きさのドットのうち、M(Mは1以上、かつ、Nより小さい整数)種類の大きさのドットを除いた(N−M)種類の大きさのドットについてのドット記録率で表現された上記ドット記録率変換テーブルを少なくとも一つ含んだ複数の上記ドット記録率変換テーブルを備えるとともに、インクに応じて異なる上記ドット記録率変換テーブルを参照することにより、特定のインクについてはM種類の大きさのドットを形成しない上記ドット記録率データを生成させることを特徴とする印刷制御方法。 - ドットが形成される割合を意味するドット記録率とインク階調値との対応関係を規定したドット記録率変換テーブルを参照することにより、使用可能な複数のインク毎のインク使用量を上記インク階調値で表現したインク階調データを、上記ドット記録率で表現するドット記録率データに変換するドット記録率変換機能と、
上記ドット記録率データに基づいてドットの大きさ毎のドット形成の有無によって表現したドット形成データを生成させるハーフトーン処理機能と、
上記ドット形成データに基づいて印刷部にドットを形成させる印刷制御機能とをコンピュータに実現させる印刷制御プログラムであって、
上記ドット記録率変換機能は、形成可能なN(Nは2以上の整数)種類の大きさのドットのうち、M(Mは1以上、かつ、Nより小さい整数)種類の大きさのドットを除いた(N−M)種類の大きさのドットについてのドット記録率で表現された上記ドット記録率変換テーブルを少なくとも一つ含んだ複数の上記ドット記録率変換テーブルを備えるとともに、インクに応じて異なる上記ドット記録率変換テーブルを参照することにより、特定のインクについてはM種類の大きさのドットを形成しない上記ドット記録率データを生成させることを特徴とする印刷制御プログラム。
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JP2015016647A (ja) * | 2013-07-12 | 2015-01-29 | セイコーエプソン株式会社 | 印刷装置、印刷方法、画像処理装置およびプログラム |
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2003
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