JP2005169306A - 廃棄物処理剤及び廃棄物処理方法 - Google Patents

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利春 黒田
Takashi Ogawa
隆 小川
Kazuhiro Terada
和宏 寺田
Tsugio Okita
次夫 沖田
Masaki Kawashima
正毅 川島
Masafumi Moriya
雅文 守屋
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Abstract

【課題】 有害な金属を含む固体状廃棄物、排ガス、廃水等を処理するために金属捕集剤が広く用いられているが、固体状廃棄物中にカルシウムが含有されていると、処理後の固体状廃棄物を更にセメント等で固めて最終処分した場合でも、雨等に晒された際に固体状廃棄物中のカルシウムの溶出が生じてセメント壁が崩壊し易くなり、他の金属も遊離して溶出易くなる虞があった。また廃棄物中に有毒なダイオキシン類やPCB等の有機塩素化物が含まれている場合、金属捕集剤では有機塩素化物を無害化処理することは困難であった。従来有機塩素化物を無害化処理するには高温で加熱処理することが必要であり、通常の処理処理装置では高温での加熱に耐え得ないという問題があった。
【解決手段】 本発明の廃棄物処理剤は、還元剤及びアルカリ物質を含むことを特徴とする。本発明の廃棄物処理剤は、還元剤及びアルカリ物質とともに、アルカリ相間移動触媒を含んでいるものを包含する。
【選択図】 なし。

Description

本発明は、廃水等の液体廃棄物、焼却灰、煤塵、鉱滓、汚泥、土壌、シュレッダーダスト等の固体状廃棄物、ゴミ焼却場等から排出される排ガス等のガス状廃棄物中に存在する有害な金属、有機塩素化物等、及び熱触媒等の絶縁油や洗浄剤として使用した有機塩素化物の廃棄物を無害化し、その後の廃棄物処理工程における取扱いを容易にすることのできる廃棄物処理剤及びこの処理剤を用いた廃棄物処理方法に関する。
工場、研究施設等から排出される廃水、ゴミ焼却場等から排出される排ガス、ゴミ焼却によって生じる煤塵、鉱山から排出される鉱滓、廃水処理の際に用いられる活性汚泥、汚染された土壌等の固体状廃棄物中には種々の金属元素が含有されており、水銀、カドミウム、鉛、亜鉛、銅、クロム等の人体に有害な重金属元素が多量に含有されている場合も多い。これら固体状廃棄物から金属が溶出すると、地下水、河川、海水等が汚染される虞れがある。また、近年、廃水、固体状廃棄物、排ガス等の廃棄物、特にゴミ焼却場等の排ガス中に、ダイオキシン等の有機塩素化物が高濃度で含有されている場合があり、大きな社会問題となっている。
近年、金属を含む廃棄物を処理するために、金属捕集剤が広く用いられるようになっており、廃棄物が廃水の場合、廃水に金属捕集剤を添加し、金属捕集剤と廃水中の金属とが反応して生成したフロックを沈殿除去した後、廃水を放流する等の方法が行われている。また廃棄物が固体状廃棄物の場合、固体状廃棄物に金属捕集剤を添加し、固体状廃棄物中の金属を固定化した後、固体状廃棄物をセメント等で固めて埋め立て処理する等の方法が採用されている(特許文献1)。また、廃棄物が排ガスの場合、排ガス中に金属捕集剤の水溶液や水分散液を噴霧して、排ガス中の金属を捕集除去した後、排ガスを放出する等の方法が採用されている(特許文献2)。また熱触媒等の絶縁体や洗浄剤として使用された有機塩素化物の処理の場合には、閉鎖系で処理できるアルカリ触媒分解法(BCD法)、金属ナトリウム法、超臨界水酸化法、触媒水素化脱塩素化法等の化学的処理法や紫外線照射処理法が提案されている(特許文献3〜7)。
特開昭49−99978号公報 特開2000−61252号公報 特開平7−222826号公報 特開2002−187858号公報 特開平9−327678号公報 特開平10−156174号公報 特開平7−108285号公報
しかしながら金属捕集剤により固体状廃棄物を処理する場合、金属捕集剤の固体状廃棄物への浸透力が低いことに起因して、固体状廃棄物中の金属との反応性が必ずしも充分ではなく、この結果、固体状廃棄物中に含まれる金属の固定化が十分に行えない場合があった。また、金属捕集剤では固体状廃棄物中に含有されているカルシウムを固定化することは困難であり、固定化されていないカルシウムは固体状廃棄物中から水中に溶出し易いため、金属捕集剤で処理した固体状廃棄物を、更にセメント等で固めて最終処分した場合でも、雨等に晒された際に、固定化されていない固体状廃棄物中のカルシウムやセメント壁内のカルシウムが溶出し易く、カルシウムが溶出するとセメント壁が崩壊し易くなるとともに、固体状廃棄物中で金属捕集剤によって固定化されていた他の金属も遊離し易くなる虞がある。また従来は、多量のセメント等を用いて固体状廃棄物を固めて処理することが必要であり、セメント等で固めた後の容積が必要以上に大きくなり、その後の処理や移送において問題があった。
更に、近年、廃棄物焼却の際等に有毒なダイオキシン類が発生し、排煙に含まれて排出されることが大きな社会問題となっており、また廃棄物を焼却して生成した煤塵中にもダイオキシン類が含まれている場合がある。しかしながら、従来の方法ではダイオキシン類等の有機塩素化物を含む排煙や煤塵等を無害化処理することは困難であった。更に、従来から熱媒体等として広く利用されていたが、人体に有害であることから近年は使用されなくなったPCBにより汚染された土壌等の処理も、PCBが化学的に非常に安定な物質であることから、従来困難とされていた。従来、ダイオキシン類等の有機塩素化物を処理するには、600℃以上の高温で処理するか、低酸素濃度雰囲気下で400℃以上に加熱する方法が採用されているが、耐熱性に優れた処理装置が必要であったり、低酸素濃度に保持できる特殊な処理装置を必要とし、設備投資が高くつくという問題があった。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、廃水、固体状廃棄物、排ガス等に含まれる有害金属や、ダイオキシン類やPCB等の有機塩素化物を確実に無害化することのできる廃棄物処理剤及び処理方法を提供することを目的とする。
即ち本発明は、
(1)還元剤及びアルカリ物質を含むことを特徴とする廃棄物処理剤、
(2)還元剤及びアルカリ物質とともに、アルカリ相間移動触媒を含むことを特徴とする廃棄物処理剤、
(3)還元剤が、亜リン酸類、次亜リン酸類よりなる群から選ばれた1種又は2種以上である上記(1)又は(2)記載の廃棄物処理剤、
(4)廃棄物に、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の廃棄物処理剤を添加し、1000℃以下で廃棄物を処理することを特徴とする廃棄物処理方法、
(5)廃棄物処理剤とともに溶媒を添加して廃棄物を処理する上記(4)記載の廃棄物処理方法、
を要旨とするものである。
本発明の廃棄物処理方法によれば、廃棄物中の有害な金属類を捕集したり固定化して無害化でき、またダイオキシン類やPCB等の有機塩素化物を含む廃棄物の場合であっても、比較的低温且つ短時間で有機塩素化物を分解して無害化でき、特別な耐熱装置等を用いなくても確実且つ効率良く廃棄物を処理することができる。また本発明方法で処理した廃棄物を最終処分するに際し、必要に応じてセメント等で固める場合、セメント等の使用量を少なくしても固体状廃棄物中の金属等が再溶出して二次汚染を生じる等の虞れがない。また本発明方法で処理した廃棄物はセメント等で固める必要がないか、セメント等で固める場合でも、その使用量を少なくすることができることにより、従来に比べて嵩が小さくて済み、その後の処理工程への移送や処理作業が非常に容易となる等の効果を有する。また還元剤、アルカリ物質とともにアルカリ相間移動触媒を併用すると、より温和な条件により有機塩素化物を分解でき、しかも有機塩素化物の分解反応は著しく促進されるため、迅速に処理することができる。
本発明の廃棄物処理剤を構成する還元剤としては、亜リン酸類、次亜リン酸類、金属水素化物類、金属水素錯化合物、ヒドラジン、アルカリ金属アルコール錯体、アルカリ金属等が挙げられるが、亜リン酸類、次亜リン酸類が好ましい。これら還元剤は、1種又は2種以上を混合して用いることができる。
亜リン酸類としては、亜リン酸や亜リン酸塩が用いられ、亜リン酸塩としては、例えば亜リン酸ナトリウム、亜リン酸カリウム、亜リン酸カルシウム、亜リン酸マグネシウム、亜リン酸アルミニウム、亜リン酸パラジウム、亜リン酸アンモニウム、亜リン酸水素ナトリウム、亜リン酸水素カリウム、亜リン酸水素カルシウム、亜リン酸マグネシウム等が挙げられる。これらのうち、亜リン酸、亜リン酸ナトリウム、亜リン酸カルシウム、亜リン酸アルミニウムが好ましい。亜リン酸や亜リン酸塩は2種以上を混合して用いることができる。
次亜リン酸類としては、次亜リン酸や次亜リン酸塩が用いられ、次亜リン酸塩としては、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸カルシウム、次亜リン酸マグネシウム、次亜リン酸アルミニウム、次亜リン酸パラジウム、次亜リン酸アンモニウム等が挙げられる。これらのうち、次亜リン酸、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カルシウム、次亜リン酸アルミニウムが好ましい。次亜リン酸や次亜リン酸塩は2種以上を混合して用いることができる。
上記亜リン酸類、次亜リン酸類の中でも、亜リン酸、亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸、次亜リン酸ナトリウムが好ましい。
金属水素化物類としては、水素化アルキルアルミニウム(例えば水素化ジイソブチルアルミニウム等)、炭素数1〜18のトリアルキル(又はトリアリール)アンモニウム(例えばトリメチルアンモニウム、トリイソブチルアルミニウム等)、水素化アルキル錫化合物(例えば水素化トリ−α−ブチル錫、水素化トリフェニル錫等)、炭素数1〜18のアルキルヒドラシラン(例えばトリエチルシラン、フェニルジメチルシラン、トリエトキシシラン、トリ−n−ブチルシラン、ジフェニルシラン、ジエチルシラン等)が挙げられる。
また金属水素錯化合物類としては、リチウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウム等の金属の水素化ホウ素金属塩類(例えばトリメトキシ水素化ホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素亜鉛等)、リチウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウム等の金属のアルキル水素化ホウ素金属塩類、水素化アルミニウム金属塩類、アルキル水素化アルミニウム金属塩類等が挙げられる。ボラン類としては、三臭化ホウ素、テキシルボランやジシアミルボラン等のアルキルボラン、ジボラン、トリメチルボラン等のボランのアミン錯体等が、ヒドラジン類としては、ヒドラジン、二塩酸ヒドラジン、ヒドラジン水和物、塩酸ヒドラジン、硫酸ヒドラジン等が挙げられる。
アルカリ物質としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、アンモニア等が挙げられる。
上記還元剤及びアルカリ物質とともにアルカリ相間移動触媒を併用する場合、アルカリ相間移動触媒としてはテトラメチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムブロミド、テトラエチルアンモニウムヨージド、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムヨージド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリオクチルメチルアンモニウムクロリド、トリデシルメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルトリブチルホスホニウムブロミド、メチルトリカプリルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルピリジウムブロミド等が挙げられる。これらのうち、ヘキサデシルトリブチルホスホニウムブロミド、メチルトリカプリルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルピリジウムブロミドが好ましい。
本発明廃棄物処理剤において、還元剤とアルカリ物質、或いは還元剤及びアルカリ物質とともに更にアルカリ相間移動触媒を併用する場合の、還元剤、アルカリ物質、アルカリ相間移動触媒は、それぞれ0.01〜99重量%(但し、還元剤とアルカリ物質の合計、または還元剤、アルカリ物質及びアルカリ相間移動触媒の合計は100重量%)の範囲で用いることができる。
本発明の廃棄物処理剤には、必要に応じて水ガラス、消石灰、セメント等の副成分を混合して用いることができる。副成分は廃棄物処理剤の重量の、5〜100重量%程度併用することが好ましい。副成分としては、水ガラス、消石灰、セメントの他に、無機吸着剤、中和剤、金属捕集剤、リン酸類等を用いることができる。
上記無機吸着剤としては、例えば、ゼオライト、ベントナイト、活性白土、カオリン等が挙げられる。中和剤としては、例えば硫酸、塩化鉄等が挙げられる。また金属捕集剤としては、例えばジチオカルバミン酸型の官能基やチオ尿素型の官能基を有する公知の金属捕集剤を用いることができる。リン酸類としては、リン酸、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸カルシウム、リン酸アンモニウム等が挙げられる。
これらの副成分を併用すると、特に廃棄物が固体状の廃棄物の場合、廃棄物中に含まれる金属の固定化力が高まり、固体状の廃棄物の無害化処理効果が更に高められる。また中和剤はアルカリ性の廃棄物に用いると効果的である。
本発明処理方法の対象とする廃棄物としては、例えば、工場や研究施設から排出される廃水、ゴミ焼却場において生成する焼却灰や煤塵、鉱滓、汚泥、土壌、シュレッダーダスト等の固体状廃棄物、廃棄物焼却の際に生じる排煙、熱媒体等の絶縁油、洗浄剤として使用した有機塩素化物等が挙げられる。
本発明方法は、廃棄物に上記廃棄物処理剤を添加し、1000℃以下で処理して廃棄物を無害化するものであるが、廃棄物が有害金属を含む廃水や固体状廃棄物の場合、処理温度は好ましくは500℃以下である。廃棄物が廃水の場合、本発明廃棄物処理剤を添加して500℃以下に保持することが好ましく、生成したフロックを分離除去することにより、廃水中の金属が除去されて無害化される。また有害金属を含む固体状廃棄物の場合、固体状廃棄物に本発明廃棄物処理剤を例えば噴霧する等の方法により添加し、500℃以下で保持するか、添加後、500℃以下に保持して混練したり、混練後静置することが好ましく、このように処理することにより固体状廃棄物中の金属が廃棄物処理剤により固定化され、固体状廃棄物中から有害金属が溶出し難くして無害化される。また廃棄物が排ガスの場合、排ガス流路内の温度を1000℃以下に保持して排ガス流路内に上記廃棄物処理剤を噴霧し、排ガスを廃棄物処理剤と接触させる等により、排ガス中の金属が廃棄物処理剤によって捕集除去されて無害化される。また排ガスや煤塵中に含まれるダイオキシン類等の有機塩素化物や、ダイオキシン類やPCB等の有機塩素化物で汚染された土壌等の固体状廃棄物、河川等も、上記のようにして処理することにより、有機塩素化物が分解されて無害化される。
本発明方法において、廃棄物処理剤を水等の溶媒に分散又は溶解させた状態で廃棄物に添加するか、廃棄物処理剤を水等の溶媒とともに廃棄物に添加することができる。廃棄物処理剤を水等の溶媒に溶解させたり分散させて使用する場合や、破棄物処理剤を水等の溶媒とともに添加すると、廃棄物への処理剤の浸透力が高まり、廃棄物中の金属との反応時間が短縮化され、処理剤の適量添加で充分無害化できる効果がある。水以外の溶媒としては、例えばナフテン系及びパラフィン系の炭化水素等が挙げられる。溶媒の使用量は、廃棄物処理剤の重量に対し、1〜99重量%程度が好ましい。
また本発明廃棄物処理剤を用いて廃棄物を処理する本発明方法は、1000℃以下という比較的低温において廃棄物を短時間で無害化することができ、処理に特別な耐熱性の設備を必要とせず、ロータリーキルン、振動ミル、ボールミル等の通常の処理設備で確実な処理行えるため好ましい。より好ましい処理温度は20〜400℃である。本発明において廃棄物処理剤の廃棄物に対する添加量は、廃棄物中に含有される重金属の量、有機塩素化物の量によっても異なるが、殆どの場合、廃棄物処理剤の固形分としての添加量が、廃棄物に対して0.01〜50重量%となるように添加することが好ましい。
本発明方法によって処理した廃水から分離されたフロック、本発明処理剤で処理した固体状廃棄物、本発明方法で処理した排ガスから分離した煤塵等の廃棄物は、有害な金属の溶出防止及び有機塩素化合物の無害化が十分施されているので、処理後の廃棄物をそのまま埋め立てて最終処分し、あるいは必要に応じてセメントで固めて最終処分することができる。さらに処理後の廃棄物に、公知の金属捕集剤を添加したり、あるいは更にセメントで固化してから埋め立てる等の最終処分を行っても良い。金属捕集剤を添加したり更にセメントで固化してから最終処分すると、廃棄物中からの金属溶出防止の効果が更に向上する。固体状廃棄物をセメント等で固めて最終処分する場合、本発明方法で処理した固体状廃棄物は従来法に比べ、セメントの使用量が少ない場合でも、固体状廃棄物中の金属が再溶出して二次汚染を生じる等の虞れが少ない。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
実施例1〜4、比較例1
鉛3700mg/kg、カドミウム50mg/kg、ダイオキシン5.7ng−TEQ/gを含む煤塵100g当たりに対し、表1に示す組成の処理剤を、処理剤の添加量(無水物重量)が10gとなるように添加し、密閉式釜内で撹拌下に80℃にて2時間養生して処理した。各処理剤で処理済の煤塵と未処理の煤塵各50gを、純水500ml中で常温にて6時間浸とうして金属の溶出試験を行った。純水中に溶出した金属の濃度を原子吸光分析法によって測定した結果を表1に示す。また、処理後の煤塵及び未処理の煤塵中のダイオキシン類の濃度を測定した結果をあわせて表1に示した。
Figure 2005169306
実施例5〜7、比較例2
クロム30mg/kg、カドミウム80mg/kg、鉛1500mg/kg、及びダイオキシン類0.7ng−TEQ/gを含有する土壌100g当たりに対し、表2に示す処理剤10gを振動ミル中で50℃にて3分間養生した。各処理剤で処理済の土壌と未処理の土壌各50gを用い、実施例1〜5と同様にして金属溶出試験を行った。溶出した金属の濃度を原子吸光分析法によって測定した結果を表2に示す。また、処理後の土壌及び未処理土壌中のPCBの濃度を測定した結果を表2にあわせて示した。
Figure 2005169306

Claims (5)

  1. 還元剤及びアルカリ物質を含むことを特徴とする廃棄物処理剤。
  2. 還元剤及びアルカリ物質とともに、アルカリ相間移動触媒を含むことを特徴とする廃棄物処理剤。
  3. 還元剤が、亜リン酸類、次亜リン酸類よりなる群から選ばれた1種又は2種以上である請求項1又は2記載の廃棄物処理剤。
  4. 廃棄物に、請求項1〜3のいずれかに記載の廃棄物処理剤を添加し、1000℃以下で廃棄物を処理することを特徴とする廃棄物処理方法。
  5. 廃棄物処理剤とともに溶媒を添加して廃棄物を処理する請求項4記載の廃棄物処理方法。
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