JP2005169017A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 特別遊技が2以上ある遊技機において、特定入球装置への遊技球の特定領域通過による特別遊技を消化できないことや、特定図柄の組み合わせによる特別遊技を消化できない不都合を解消する。
【解決手段】 特定入賞装置60が開放状態し遊技球が入球したかを否かを判定し(S300)、肯定判定なら特別図柄が変動を開始したか否か(特別図柄が変動中か否か)を判定し(S310)、肯定判定なら遊技球が特定領域69を通過したか否かを判定し(S320)、ここで肯定判定なら、残り変動時間T0は、遊技球の特定領域69の通過から特別遊技開始までの時間T1より長いか否かを判定し(S340)、肯定判定なら残り変動時間T0はT2(<T1)として短縮し、このように変更した変動時間T2を示すコマンドを図柄制御基板32bに送信する(S350)。
【選択図】 図12
【解決手段】 特定入賞装置60が開放状態し遊技球が入球したかを否かを判定し(S300)、肯定判定なら特別図柄が変動を開始したか否か(特別図柄が変動中か否か)を判定し(S310)、肯定判定なら遊技球が特定領域69を通過したか否かを判定し(S320)、ここで肯定判定なら、残り変動時間T0は、遊技球の特定領域69の通過から特別遊技開始までの時間T1より長いか否かを判定し(S340)、肯定判定なら残り変動時間T0はT2(<T1)として短縮し、このように変更した変動時間T2を示すコマンドを図柄制御基板32bに送信する(S350)。
【選択図】 図12
Description
本発明は、遊技機に関し、詳しくは、遊技盤面上に遊技球を発射するパチンコ遊技機に関する。
遊技機、例えばパチンコ遊技機、とりわけ俗称「フィーバー機」においては、発射された遊技球が作動口に入賞すると画面上で図柄を所定時間変動表示した後に静止表示(停止表示)し、この静止表示した図柄が予め定められた所定の図柄の組み合わせであればゲーム内容を遊技者に有利な状態としている。
遊技者に有利な状態とする予め定められた図柄の組み合わせを表示するか否かは、遊技球が作動口に入賞したタイミングに起因して選択される乱数の値によって決定され、選択された乱数値が予め定められた値と一致すれば画面上に複数の図柄の組み合わせ、例えば「777」又は「333」等の所定の図柄の組み合わせを表示し遊技者に有利なゲーム内容となったことを報知すると共に、所謂「大当り」と称して大入賞口等を所定時間開放して遊技者に大量の遊技球を賞球として払い出している。
一方、俗称「ヒコーキ」は、飛行機の羽根のような形の部品がついているから、飛行機台ともいい、作動チャッカー入賞で開く羽根部分から入賞し、それが役物内の特定領域(Vゾーンともいう)に入賞すると大当りになる機種であり、また俗称「権利物」と呼ばれる機種は、作動口への入賞又は通過口への通過後、特定の絵柄が揃うと、権利発生口としての特定入賞装置内の特定領域に玉を入れて初めて大当りとなるものであり、いずれも遊技の技量を要求されるものである。
しかしながら、「フィーバー機」においては、図柄作動口に遊技球を入賞させるだけという面が強く、大当りを発生させるか否かは運任せの要素が強い。
また一方、「ヒコーキ」や「権利物」においては、運任せの要素はフィーバー機ほど高くはなく、技量のある遊技者にとっては興趣をそそられるのであるが、技量の低い遊技者にとっては、取り付きがたいという側面もある。
したがって、近年、弾球遊技機の遊技内容の変化が要望され、特許文献1〜4記載の発明に示す通り、大当たり発生条件が2つ以上ある遊技機の提案が為されている。これらの公報に記載された発明は、大当たり発生条件が1つの従来の遊技機に比し、変動表示される図柄が特定図柄の組み合わせを表示して大当たり遊技を行う期待感と、入球(入賞)した遊技球が特定入球装置(特定入賞装置)の特定領域を通過して大当たり遊技を行う期待感とを有し、遊技内容の豊富化が図られている。
しかしながら、特定入球装置内の特定領域を通過した場合に遊技者に有利な特別遊技を実行する第1発生条件と、遊技球が図柄作動口に入球することを起因として当否を抽選し当たりを抽選した場合には特定図柄を表示することを条件として遊技者に有利な特別遊技を実行する第2発生条件とを備えた遊技機では、特定入球装置に入球した後に特定入球装置内の特定領域を通過する前に、図柄作動口に遊技球が入球し特定領域を遊技球が通過するときに図柄が変動中の場合も考えられる。このような場合、特定領域通過による特別遊技の実行と、図柄変動中とが重なり遊技者が困惑することが考えられる。特に、法律に規定される役物連続作動装置により特別電動役物(大入賞口等)を所定回数連続して開放する大当たりの機能を有する遊技機では、遊技者は連続させることに意識が向かう。また、変動中の図柄が所謂「リーチ」状態になれば、否応なしに変動する図柄に遊技者の意識が集中する。この結果、特定入球装置へ入球する遊技球の特定領域への通過による特別遊技を所定回数消化できないことや、特定図柄の組み合わせによる特別遊技を所定回数消化できないことも考えられ、遊技者に不利益を与えることにもなりかねない。
前記課題を解決するため請求項1に記載の遊技機は、特定入球装置内に特定領域と非特定領域とを有し、前記特定領域を遊技球が通過した場合に遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技第1発生手段と、遊技球が図柄作動口に入球することを起因として当否を抽選し図柄を予め決定された変動時間に従って、変動表示後に当否の結果に応じた図柄を静止表示し、当たりを抽選した場合には特定図柄を表示することを条件として遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技第2発生手段と、前記特定入球装置内に入球した遊技球が前記特定領域を通過する前に前記図柄作動口に遊技球が入球し前記図柄の変動表示中である場合において、前記特定入球装置内に入球した遊技球が前記特定領域を通過した場合には、前記特別遊技第1発生手段による特別遊技を開始する前に、前記変動中の図柄の予め決定された変動時間を短縮し当否の結果に応じた図柄を静止表示させる表示優先終了手段と、を備えたことを特徴とする。
特別遊技第1発生手段及び/又は特別遊技第2発生手段により特別遊技が実行される。特別遊技第2発生手段が成立しない場合でも、特別遊技第1発生手段が成立すれば、大当りとなるし、逆に、特別遊技第1発生手段が成立しない場合でも、特別遊技第2発生手段が成立すれば、大当りとなり、更に同時期に特別遊技第1発生手段及び特別遊技第2発生手段による特別遊技が重複する場合も有る。1つの条件が成立した場合には、他の条件はその機能を停止し遅延させることが好ましい。
ここで特別遊技第1発生手段と特別遊技第2発生手段による特別遊技を行うものは、特別電動役物等である。この特別電動役物に役物連続作動装置が配置されていることが一般的である。この役物連続作動装置は、特別電動役物に設けられている装置であり、特別電動役物に入賞した遊技球により作動し、特別電動役物の入賞口を連続して作動させるものをいう。この入賞口は特別遊技第1発生手段と特別遊技第2発生手段による特別遊技をともに行う同一の入賞口でも良く、または、特別遊技第1発生手段と特別遊技第2発生手段による特別遊技をそれぞれ異なる入賞口で実行させてもよい。
ここでいう特定入球装置は、内部に特定領域と非特定領域とを有する。特定入球装置への入球により賞球が払い出される構成でも良く、アレンジボール遊技機のように入賞図柄の点灯があるものの直接的には賞球の払い出しのない構成でも良い。また、非特定領域を遊技球が通過しても大当たり遊技は実行されない。但し、大当たり遊技ほど遊技者に有利でない何等かの遊技価値を付与する構成としても何等問題ない。
特定入球装置は、その入口の巾が拡大又は開放しない場合でも入球する構造、拡大又は開放しない場合には入球しない構造(通常では閉鎖状態である)、いずれも含む。さらに、特定入球装置は、通過ゲートへの通過又は入球口への入球に起因して乱数を抽選して、図柄を変動表示させ、特定入球装置の入口を拡大するものが好ましい。
特定入球装置は、遊技の健全化のため、入賞球が特定領域に誘導される確率は所定確率以下(1/3以下)を満足する構成を備えたものが好ましい。
前記特定入球装置に誘導判定手段を備えてもよい。この誘導判定手段は、前記特定入球装置に入球する遊技球を一時停留する停留装置を有し、入球するタイミング等の所定タイミングに起因して抽出される乱数値が所定値であれば前記特定領域に遊技球を誘導し、所定値でなければ前記特定入賞装置の非特定領域に誘導する誘導装置を備えたものであることが好ましい。
例えば、前記の停留装置は、遊技球を一時的に保持可能な遊技球保持部を備え、この遊技球保持部は、単数、複数のいずれも含む。回転駆動装置の回転駆動により、遊技球を前記特定領域に誘導可能な1個の保持部を備え、この保持部が左右に揺動する等により、遊技球を特定領域又は非特定領域へ誘導することができる。遊技球を前記特定領域に誘導可能な第1保持部と、非特定領域に誘導可能な第2保持部とを備え、遊技球が第1保持部又は第2保持部のいずれに保持されるかによって、遊技者に有利なゲームが発生するか否かを決定するものでもよい。なお、誘導判定手段は遊技中において常に回転しているものでもよいし、少なくとも誘導判定手段への遊技球の入球の際に回転しているものでもよい。また、誘導判定手段は、誘導判定表示手段に確定表示される図柄の種類又は組合せにより、その誘導の態様が異なるものにできる。具体的には、上記回転の態様を異ならせることができ、例えば、回転速度を異ならせたり、回転方向を右回り又は左回りのいずれかに変化させたりすることができる。
また、特定入球装置は、入球した遊技球を検出する特定検出装置を備え、特定検出装置の検出に応答して、遊技球の誘導を行うことが好ましい。
特定入球装置の誘導判定表示手段は、1ないし複数の判定図柄を可変表示するものであり、具体的には判定図柄を可変表示する図柄可変表示装置である。可変表示をする手段は、特定入球装置の内部領域でも外部領域でもいずれも配置が可能である。
特定入球装置は単数、複数いずれでも適用できる。従って、特別遊技第1発生手段又は特別遊技第2発生手段に起因して1つの特定入球装置を遊技者に有利な状態となるように制御し複数の作動契機により作動するようにしても良いし、特別遊技第2発生手段の成立に起因して、特別電動役物を遊技者に有利な状態となるように制御し、特別遊技第1発生手段の成立に起因して、特別電動役物を遊技者に有利な状態となるように制御するようにしても良い。いずれの場合にも、1つの発生条件が成立した場合には、他の条件はその機能を停止し遅延等をすることが好ましい。また特定領域は特定入球装置内に設けられるのが通常である。特定領域に特別領域を設け、或いは特定領域と特別領域とを兼用し、遊技球が特別領域を通過することが連続作動の条件となっても良いし、特別領域を設けない場合には、予め定められた作動を行うようにしても良い。さらに、特定入球装置はアタッカーとも呼ばれる大入賞口でも良いし、ヒコーキとも呼ばれる羽根部材を備えた電動役物等でも良い。
図柄作動口への入球とは、遊技球の入球のほかに遊技球が図柄作動口を通過する場合も含む。又、入球に伴って賞球を払い出す入賞も含む。図柄作動口は特定入球装置の内部領域、或は外部領域いずれに設けても良い。
図柄作動口への入球とは、遊技球の入球のほかに遊技球が図柄作動口を通過する場合も含む。又、入球に伴って賞球を払い出す入賞も含む。図柄作動口は特定入球装置の内部領域、或は外部領域いずれに設けても良い。
請求項2に記載の遊技機は、特定入球装置内に特定領域と非特定領域とを有し、前記特定領域を遊技球が通過した場合に遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技第1発生手段と、遊技球が図柄作動口に入球することを起因として当否を抽選し図柄を予め決定された変動時間に従って、変動表示後に当否の結果に応じた図柄を静止表示し、当たりを抽選した場合には特定図柄を表示することを条件として遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技第2発生手段と、を備えた遊技機において、前記特定入球装置内に入球した遊技球が前記特定領域を通過する前に前記図柄作動口に遊技球が入球し前記図柄の変動表示中である場合において、前記特定入球装置内に入球した遊技球が前記特定領域を通過した場合には、前記変動中の図柄の予め決定された変動時間が経過するまで前記特別遊技第1発生手段による特別遊技の開始を遅延させる特別遊技遅延手段、を備えたことを特徴とする。字句の解釈は請求項1を参照されたい。
請求項3記載の発明は、請求項1乃至請求項2に記載の遊技機において、前記表示優先終了手段により静止表示した図柄が前記特定図柄の場合には、前記特別遊技第2発生手段による特別遊技の開始を前記特別遊技第1発生手段による特別遊技が終了するまで待機させる特別遊技待機手段、を備えたことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、特定入球装置内の特定領域を通過した場合に遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技第1発生手段と、遊技球が図柄作動口に入球することを起因として当否を抽選し図柄を予め決定された変動時間に従って、変動表示後に当否の結果に応じた図柄を静止表示し、当たりを抽選した場合には特定図柄を表示することを条件として遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技第2発生手段と、前記特定入球装置内に遊技球が入球した後に前記特定領域を遊技球が通過する前に前記図柄作動口に遊技球が入球し前記図柄の変動表示中である場合において、特定入球装置内に入球した遊技球が前記特定領域を通過した場合には、前記変動表示を中断状態とし、前記特別遊技第1発生手段による特別遊技を開始する特別遊技優先開始手段と、該特別遊技優先開始手段による前記特別遊技が終了した後に前記中断した変動表示を再開する変動表示再開手段と、を備えたことを特徴とする。字句の解釈は請求項1を参照されたい。
請求項1記載の発明によれば、遊技球が特定領域を通過した場合には変動中の特別図柄の変動時間が短縮され、特別遊技第1発生手段による特別遊技が開始される前に特別図柄が静止表示される。これにより、特別遊技第1発生手段による特別遊技が開始された後に特別図柄が変動中となることはなく、遊技者は特別遊技に集中することができる。従って、特別遊技に連続役物作動装置を使用する場合、予め定められた回数まで継続させることができる可能性が高くなり遊技者に不利益を与えることが少なくなる。しかも、変動中の変動時間を短縮するので特別遊技第1発生手段による特別遊技を直ちに開始することができ、遊技者が賞球を早期に獲得することができ不利益を与えない。更に、特別遊技の開始前に変動中の特別図柄の当否が報知されるので、遊技者は変動中の図柄が気懸かりとなることは未然に防止され、特別遊技に一層集中することが期待できる。
請求項2記載の発明によれば、特別遊技第1発生手段による特別遊技が開始された後に特別図柄が変動中となることはなく、遊技者は特別遊技に集中することができる。従って、特別遊技に連続役物作動装置を使用する場合、予め定められた回数まで継続させることができる可能性が高くなり遊技者に不利益を与えることが少なくなる。
請求項3記載の発明によれば、特別遊技第1発生手段による特別遊技と、特別遊技第2発生手段による特別遊技が重複することはなく、特別遊技の制御が複雑になるという不具合を未然に防止する。また、遊技者が混乱することも未然に防止する。
請求項4記載の発明によれば、特別遊技第1発生手段による特別遊技が開始された後に特別図柄が変動中となることはなく、遊技者は特別遊技に集中することができる。従って、連続役物作動装置を予め定められた回数まで継続させることができる可能性が高くなり遊技者に不利益を与えることが少なくなる。
以下に、本発明の好適な実施形態を図面を参照して説明する。
図1に示すように、実施形態1のパチンコ機10は、大きくは長方形の外枠11と前面枠12とからなり、外枠11の左隣に公知のプリペイドカードユニット13が設けられている。前面枠12は、左端上下のヒンジ14により外枠11に対し回動可能に取り付けられている。
前面枠12の下方には上皿15が設けられ、この上皿15の上面に貸出釦16、精算釦17及び残高表示部18が設けられている。プリペイドカードユニット13のカード口19にプリペイドカードを挿入すると、記憶された残高が残高表示部18に表示され、貸出釦16を押下すると遊技球の貸出しが実行され上皿15の払い出し口より遊技球が排出される。
前面枠12には、窓状の金枠20が前面枠12に対して解放可能に取り付けられている。この金枠20には板ガラス21が二重に嵌め込まれている。板ガラス21の奥には遊技盤22が収納されている。
上皿15の前面枠12下部には、下皿23が設けられ、下皿23の右側には発射ハンドル24が取り付けられている。この発射ハンドル24の外周には、図示しない回動リングが擁され、これを時計方向に回動すれば遊技球を遊技盤22上に発射することができる。
上皿15と下皿23とは連結されていて、上皿15が遊技球で満杯状態になれば下皿23に遊技球を誘導するよう構成されている。
上皿15と下皿23とは連結されていて、上皿15が遊技球で満杯状態になれば下皿23に遊技球を誘導するよう構成されている。
図2はパチンコ機10の裏面図であり、前述した遊技盤22を脱着可能に取り付ける機構盤26が前述した外枠11に収納されている。この機構盤26には、上方から、球タンク27、誘導樋28及び払出し装置29が設けられている。
この構成により、遊技盤22上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク27から誘導樋28を介して所定個数の遊技球を払出し装置29により前述した上皿15に排出することができる。
また、機構盤26には主制御基板30及び賞球制御基板31が脱着可能に、遊技盤22には特別図柄表示装置32が、前面枠12左下部には発射制御基板33が、特別図柄表示装置32の左側に外部接続端子基板40が、各々取り付けられている。尚、機構盤26を中心とした遊技球の払い出し等に関する構造は従来の構成と同様なのでその詳細な説明は割愛する。
次に図3を用いて遊技盤22について説明する。
図3に示すように、中央部に特別図柄表示装置32、遊技盤22の下部に設けられた特別図柄作動口としての普通電動役物36、上部にある普通図柄表示装置37、普通図柄表示装置37に表示される図柄の変動開始に用いられる左右の普通図柄作動ゲート38及び39、盤面最下部のアウト口41、普通電動役物36下部の大入賞口52を備えた特別電動役物50、遊技盤22の中央にある特定入賞装置60、普通電動役物36の左右に一対設けられた羽根作動口61a,61b、その他の各種入賞口、風車及び図示しない遊技釘等が備えられている。特定入賞装置60は、上部に大入賞口として機能する一対の羽根62a,62b、前述の特別図柄表示装置32、下部に回転体である振分け装置68、特定領域69、非特定領域70を備え、羽根作動口61a又は61bへの入賞に起因して羽根62a及び62bが開閉作動するようになっている。前述した発射ハンドル24を回動すれば発射制御基板33により駆動される発射モータ33a(図9参照)が駆動されて上皿15上の遊技球がガイドレールに沿って遊技盤22上に発射される。発射された遊技球が各入賞口に入賞すれば遊技球は盤面裏面にセーフ球として取り込まれ、入賞しなければアウト口41を介してアウト球として同様に盤面裏面に取り込まれるようになっている。
図3に示すように、中央部に特別図柄表示装置32、遊技盤22の下部に設けられた特別図柄作動口としての普通電動役物36、上部にある普通図柄表示装置37、普通図柄表示装置37に表示される図柄の変動開始に用いられる左右の普通図柄作動ゲート38及び39、盤面最下部のアウト口41、普通電動役物36下部の大入賞口52を備えた特別電動役物50、遊技盤22の中央にある特定入賞装置60、普通電動役物36の左右に一対設けられた羽根作動口61a,61b、その他の各種入賞口、風車及び図示しない遊技釘等が備えられている。特定入賞装置60は、上部に大入賞口として機能する一対の羽根62a,62b、前述の特別図柄表示装置32、下部に回転体である振分け装置68、特定領域69、非特定領域70を備え、羽根作動口61a又は61bへの入賞に起因して羽根62a及び62bが開閉作動するようになっている。前述した発射ハンドル24を回動すれば発射制御基板33により駆動される発射モータ33a(図9参照)が駆動されて上皿15上の遊技球がガイドレールに沿って遊技盤22上に発射される。発射された遊技球が各入賞口に入賞すれば遊技球は盤面裏面にセーフ球として取り込まれ、入賞しなければアウト口41を介してアウト球として同様に盤面裏面に取り込まれるようになっている。
図4(a)の通り、普通電動役物36は特定入賞装置60の下側領域の中央部に配置され、普通電動役物36の左右の下方領域に羽根作動口61a,61bが左右対称に設けられる。遊技盤22の遊技領域上に植設された多数の遊技釘の配置であるゲージ構成は、第1種始動口(図柄作動口)である普通電動役物36に頻繁に入賞し、第2種始動口である羽根作動口61a又は61bに時々入賞するものとし、普通電動役物36に入賞し損った零れ球が羽根作動口61a又は61bに入賞することがあるものとしている。このゲージ構成を詳細に説明する。普通電動役物36の上方近辺の左右には、遊技盤22上に発射された遊技球を普通電動役物36に誘導する誘導釘群YG1〜YG4が傾斜して植設されている。普通電動役物36の真上には2本の命釘YG5が植設されている。このゲージ構成により、遊技盤22上に発射された遊技球は、誘導釘群YG1〜YG4により普通電動役物36の近辺に誘導され、命釘YG5の2本の遊技釘の間隔及び傾きを調整することにより、拡大しない状態の普通電動役物36への入賞率が調整される。一方、羽根作動口61aの上方に障害釘群YG6、真上に2本の命釘YG7が植設されている。同様に、羽根作動口61bの上方に障害釘群YG8、真上に2本の命釘YG9が植設されている。これにより、誘導釘群YG1〜YG4により普通電動役物36の入賞口に誘導されない遊技球、或いは普通電動役物36に入賞し損ねた零れ球は、障害釘群YG6又はYG8の間隙をぬって、且つ、命釘YG7又はYG9の規制を逃れて入賞することもある。命釘YG7又はYG9の2本の遊技釘の間隔及び傾きを調整することにより、羽根作動口61a又は61bへの入賞率が調整される。
次に特定入賞装置60の変更例である特定入賞装置80について図6及び図7を参照して説明する。図6に示す特定入賞装置80は、いわゆる大当り遊技の権利発生を司るものであり、遊技盤22の遊技領域の略中央上方に配置され、前記した羽根62a,62bと同様に作動する一対の羽根82a及び82b、羽根82a,82b基部に設けるカウントスイッチ84と、遊技球が通過可能な入口85と遊技釘85aを備えている。カウントスイッチ84と羽根82a,82bの駆動状態とで、入球した遊技球が入口が拡大しないときに入球したものであるのか、入口が拡大したときに入球したものであるのかを検出できる。この一対の羽根82a,82bの作動に基づき、特定入賞装置80は遊技者にとって入球有利な開放状態となる。また、特定入賞装置80は、図7(a)〜(d)に示す通り、特定入賞装置80に入球した遊技球を誘導判定装置86へ誘導するための回転羽根を備える誘導円滑装置87を備えている。誘導円滑装置87は無くても良い。誘導判定装置86は、いわゆる振分装置と呼ばれる回転体を備えている。
誘導判定装置86への通路上部には、図7(a)〜(d)に示す通り、入球検出スイッチ88が設けられ、この検出に基づき乱数を抽出し、抽出された乱数値が所定値であれば特定領域89に誘導し、所定値以外であれば、非特定領域90へ誘導する。当否決定乱数(0〜9)による当否確率は1/10となっており、誘導判定表示装置92の判定図柄決定乱数0〜9により決定される判定図柄は0〜9の10種類であり、該判定図柄が変動を開始してから、所定時間後に静止する。誘導判定装置86は、遊技盤22に向かって左右両方向に回転可能とされており、誘導円滑装置87から落下した遊技球が、誘導判定装置86に設けられている凹部86aに入り、遊技球は図柄の変動停止が終了するまで待機し、誘導判定表示装置92の判定図柄の静止表示結果が大当り図柄00、11、22、33、44、55、66、77、88,99であれば、左回りで回転し、特定領域89へ遊技球を誘導し、一方、判定図柄の静止表示結果が大当り図柄以外であれば、右回りで回転し、非特定領域90へ遊技球を誘導する。また、誘導判定装置86は、非作動時、すなわち誘導判定表示装置92が可変開始待ち状態又は可変表示状態中は、遊技球受入状態又は誘導待機状態とされている。本具体例では、当否決定乱数(0〜9)の抽選された値が1であれば、そのときに抽出された判定図柄決定乱数0〜9により決定された数字に対応する2桁同一の00〜99の大当り図柄を表示し、抽選された値が1以外であれば、周知の外れ図柄決定乱数により2桁同一でない図柄を表示する。
誘導判定表示装置92は、2つの表示領域を有し、特定入球装置検出スイッチ88の検出結果に基づき、判定図柄が可変表示を開始する。図7(a),(b),(c)に示す通り、判定図柄が「7、7」などの2桁同一図柄で揃って停止表示(確定表示)すると、大当りとなって、誘導判定装置86が左回りに回転し、凹部86aに入っている遊技球が誘導判定装置86の左下方に設けられている特定領域89へ誘導される。また、図7(a),(b),(d)に示す通り、上記大当りとなる場合の図柄表示態様以外の態様(外れ表示態様)で確定表示されると、誘導判定装置86が右回りに回転し、遊技球が誘導判定装置86の右下方に設けられている非特定領域90へ誘導される。誘導判定表示装置92は、例えば7セグメントLED、ドットマトリクスや液晶(LCD)表示とすることが可能である。このように、誘導円滑装置87にて誘導される遊技球は、誘導判定装置86により特定領域89又は非特定領域90のいずれかへ誘導される。
特定入賞装置80の入口である羽根82a,82bが、0.5秒間開放することは図3の場合と同様であるが、別途、遊技領域に図柄表示装置を設け、この表示結果に応じて羽根82a,82bの開放を決定してもよい。遊技球は羽根82a,82bの開放の有無にかかわらず、特定入賞装置80へ入球可能であるが、拡大しない場合は入球確率が低い。特定入賞装置80へ入球した遊技球は、カウントスイッチ84で検出された後、一旦、誘導円滑装置87に貯留され、1個ずつ落下して入球検出スイッチ88に検出されるとともに、誘導判定装置86の凹部86aに入る(図7(b)参照)。
入球検出スイッチ88が遊技球を検出することにより、誘導判定表示装置92が可変表示を開始する。誘導判定表示装置92において、図柄が特定の表示態様(当り表示態様)で確定表示された場合には、誘導判定装置86が遊技球を特定領域89に誘導し、Vスイッチ(図示略)において遊技球が検出されると、大当り遊技状態が発生する。誘導判定表示装置92において図柄が外れ表示態様で確定表示された場合には、誘導判定装置86が遊技球を非特定領域90に誘導する。
次に、特定入賞装置60、80の変更例である特定入賞装置100は、山形の振り分け装置101を備え、羽根102a,102bが開き、貯留部(図示略)に貯留していた3個の遊技球は、山形の振り分け形状が曲線の頂点が羽根の開口部から右にずらして設けられているために、高確率で非特定領域110に誘導され(図8(a)の矢印参照)、非特定領域側に3個貯留されることにより非特定領域側への通路は閉ざされ、貯留できない状態であるから他の貯留部(図示略)に貯留していた1個の遊技球は特定領域109に誘導される。ここで、特定領域109に誘導された遊技球は、Vスイッチ(図示略)により検出される。このVスイッチの検出信号により、特別遊技が発生する。
通常のパチンコ機と同様、特定領域109に2つの遊技球が入賞すると1度発生した特別遊技権利が失われてしまうが、特定領域109に誘導される遊技球はただ一つであるため、そのような事態が生じるおそれはない。このため、遊技者は特別遊技権利が消滅することをおそれる必要がない。
図8(b)に示す通り、前述した特定入賞装置100では、入賞する4個目の遊技球のみ停留されない場合であるが、他の変更例の特定入賞装置120は、停留装置121の下部左右にそれぞれ特定領域129と非特定領域130とがあり、1個目又は2個目の遊技球は必ず停留装置121に停留されることになっていて、通常、特定入賞装置120は、4〜5秒は開放するので、1個の遊技球が停留装置121に停留され、遊技球3〜4個は非特定領域130へ誘導されるようになっていて、開放時間の終了後にこの停留装置121を解除して(例えば傾動させる等)、停留されていた1個の遊技球を特定領域129へ誘導することによって、3個以上入賞させたら権利が発生するようになっている。これにより、特定領域129に対する遊技球の通過確率が1/3以下ということを克服している。つまり、1〜3個目の遊技球が停留されなければ4個目の遊技球は必ず停留装置121に誘導されるが、1〜3個目の遊技球も停留装置121に停留される可能性がある構造であり、停留される遊技球の数は1個である。なお、対応する番号は20番を付加した番号として説明は上記を援用する。
なお、最初の入賞球を特定領域129に直ちに入れて残りを非特定領域130へ誘導する構造のものでもよく、そういう場合は、すぐに特定領域129の蓋(図示略)をする構造でもよい。特定領域129へ2個の遊技球が入ったら権利が消滅するからである。
なお、上記以外にも、図8(c)に示す通りの回転式の特定入賞装置140があり、これは、内部領域に、3個のポケット143,144,145とを有する回転体146と、回転体146の下部左右にそれぞれ特定領域149と、非特定領域150と、を備えていて、羽根142a,142bが開放し、遊技球が特定入賞装置140内に入賞すると、ポケット143〜145のいずれかに収容されるようになっている。1つのポケット145の形状が他のポケット143,144の形状とは異なる形状となっており遊技球の放出位置が異なっている。ポケット143,144は半径方向に形成されるU字形状穴である。各ポケット143,144に収容された入賞球は、回転体146の回転に伴い、非特定領域150に接近し、非特定領域150の手前で遊技球は各ポケット143,144から自重によって離脱し、非特定領域150に上方向から落下する。一方、ポケット145は入口は半径方向に形成されるが奥の部分が実質的に回転方向に屈曲する鉤型の穴である。ポケット145に収容された入賞球は、回転体146の回転に伴い、非特定領域150の上まで到達しても、遊技球はポケット145の鉤型孔に拘束されたままであり、自重によっても落下せず、前記ポケット143,144に収容される遊技球の落下タイミングよりも遅延した落下タイミングで落下するものであって、特定領域149の上まで来てから初めて落下するようになっている。このような構造のものでは、入賞した遊技球は、特定領域149にどのようなタイミングで誘導されるかわからないが、入賞球が3個以上、特定入賞装置140に入れば、そのうちの1個は必然的にポケット145に収容される構造であるので、必ず特定領域149に誘導されるようになっている。特定領域149に遊技球が誘導されるときに検知すればよい。なお、特定領域149と非特定領域150の位置を逆とし、鉤型構造ポケットが2個で、通常の孔のポケットを1個としてもよい。この場合には特定領域149への遊技球の落下タイミングは、非特定領域150への落下タイミングが早くなる。
3つ孔付き皿(俗称、クルーン)でもよいが、特定領域へ遊技球を1/3以下の確率で必ず誘導するような補助構造(例えば、皿に遊技球を確実に誘導する誘導管等のような誘導装置)を設ける構造でもよい。
続いて前述したパチンコ機10の電気的構成を図9のブロック図を用いて説明する。パチンコ機10の電気回路は、図示するように、主として、前述した主制御基板30、賞球制御基板31、特別図柄表示装置32、発射制御基板33、ランプ制御基板34及び音制御基板35等から構成されている。尚、この回路図には、信号の受け渡しを行うための所謂中継基板及び電源回路等は記載していない。
主制御基板30は、遊技制御プログラムを記憶したROM、演算等を行うCPU、演算等の作業領域として働くRAM等を内蔵した8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成され、この他各基板又は各種スイッチ類及び各種アクチュエータ類との入出力を行うための外部入出力回路も設けられている。主制御基板30の入力側には、特別図柄作動スイッチ36a、普通図柄作動スイッチ38a及び39a、カウントスイッチ54、役物連続作動スイッチ(以下、単に「Vスイッチ」と呼ぶ)55、賞球払出しスイッチ29a、満タンスイッチ43、補給スイッチ44、タッチスイッチ24a、羽根作動スイッチ63a,63b、カウントスイッチ64、Vスイッチ65等が接続されている。また、主制御基板30の出力側には、大入賞口ソレノイド56、Vソレノイド57、普通役物ソレノイド36b、外部接続端子基板40、及び羽根ソレノイド66a,66b等が接続されている。
満タンスイッチ43は下皿23内、補給スイッチ44は球タンク27内、タッチスイッチ24aは発射ハンドル24、特別図柄作動スイッチ36aは前述した遊技盤22上の普通電動役物36内、普通図柄作動スイッチ38a及び39aは各々普通図柄作動ゲート38及び39内、Vスイッチ55は大入賞口52内の特定領域内、同じくカウントスイッチ54は大入賞口52内、賞球払出しスイッチ29aは払出し装置29内の球切りモータ29b(図9参照)の下方、羽根作動スイッチ63a,63bは羽根作動口61a,61b内、カウントスイッチ64は羽根62a,62bの取付部近傍、Vスイッチ65は特定領域69内に、各々取り付けられている。
ここで、満タンスイッチ43は下皿23内に遊技球が満タン状態になったことを、補給スイッチ44は球タンク27内に遊技球が存在することを、タッチスイッチ24aは発射ハンドル24に内蔵され遊技者が発射ハンドル24に触れていることを、特別図柄作動スイッチ36aは普通電動役物36に入賞したことを、普通図柄作動スイッチ38a,39aは普通図柄作動ゲート38,39を遊技球が通過したことを、カウントスイッチ54は大入賞口52内に入賞する全ての遊技球を、Vスイッチ55は大入賞口52内に入賞した遊技球が特別装置作動領域(以下、「特別領域」という。)を通過したことを、賞球払出しスイッチ29aは球切りモータ29bにより上皿15に排出される遊技球を、羽根作動スイッチ63a,63bは羽根作動口61a,61bに入賞したことを、カウントスイッチ64は羽根62a,62bの開放に伴い入賞する全ての遊技球を、Vスイッチ65は羽根62a,62b部分から入賞した遊技球が特定領域69を通過したことを、各々検出するためのものである。
また、主制御基板30の出力側に接続された大入賞口ソレノイド56は大入賞口52、Vソレノイド57は大入賞口52内の特別領域、普通役物ソレノイド36bは普通電動役物36、羽根ソレノイド66a,66bは羽根62a,62bの各々の開閉に使用されるものである。
特別図柄表示装置32は、LCDパネルユニット32aと、これを駆動制御する図柄表示装置制御基板(以下、単に「図柄制御基板」という。)32b及びバックライト及びインバータ基板等の付属ユニット32cから構成されている。図柄制御基板32bは、前述した主制御基板30と同様8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成されている。
賞球制御基板31は、主制御基板30からの指令コマンドに従って球切りモータ29bを駆動制御して入賞があった場合に遊技者に賞球としての遊技球を払い出すと共に、前述したプリペイドカードユニット13及びCR精算表示基板47等も制御するものであり、マイクロコンピュータを用いた論理演算回路として構成しても良いし、ディスクリートな回路として構成しても良い。CR精算表示基板47は、前述した上皿15の貸出釦16、精算釦17及び残高表示部18等と接続されたものである。
賞球制御基板31は主制御基板30からの指令に従って遊技球を払い出すが、入賞に対応した遊技球が払い出されているか否かの検知は主制御基板30で行われる。この遊技球が払い出されているか否かの検知は、主制御基板30及び賞球制御基板31の双方で行っても良い。
発射制御基板33は、遊技者が操作する発射ハンドル24の回動量に応じて発射モータ33aを駆動制御するものであり、その他遊技者が発射停止スイッチ24bを押下したとき発射を停止させたり、発射ハンドル24に内蔵された前記タッチスイッチ24aがオン状態のときタッチランプ45を点灯させるためのものである。
ランプ制御基板34は主としてトランジスタ等の駆動素子から構成されており、主制御基板30からの指令を受けて普通図柄保留ランプ及び普通図柄用LEDを有する普通図柄表示装置37、大当りランプやエラーランプ等の各種ランプ58及び各種LED59等の各種ランプ類を点灯表示させるためのものである。
音制御基板35は音源IC及びアンプ等から構成されており、主制御基板30の指令を受けてスピーカ46を駆動制御するためのものである。
前述した特別図柄表示装置32、賞球制御基板31、発射制御基板33、ランプ制御基板34及び音制御基板35への送信は、主制御基板30からのみ送信することができるよう一方向通信の回路として構成されているが、双方向の通信も可能であるように構成できる。
以上説明した回路構成を有するパチンコ機10の主制御基板30内の8ビットワンチップマイコン(以下、単に「マイコン」と呼ぶ。)が実行する処理を図10に示すフローチャートに従って説明することにする。
図10に示すフローチャートは、主制御基板30のマイコンにより実行されるメイン処理を表したものであり、約2ms毎のハードウェア割り込みにより定期的に実行される処理である。ステップS100〜S200までの各処理は割り込み処理において1回だけ実行される処理であって「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるステップS210及びS220の処理を「残余処理」と称する。
マイコンによるハードウェア割り込みが実行されると、まず正常割り込みであるか否かが判断される(ステップS100)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを判断するためのものである。通常でない場合としては、電源投入時又はノイズ等によるマイコンの暴走等が考えられるが、マイコンの暴走は近年の技術の向上によりほとんど無いものと考えて良いので、大抵が電源投入時である。電源投入時には、RAMの所定領域の値が所定値と異なる値となっている。
正常割り込みでないと判断されると(ステップS100:NO)、前記メモリの所定領域に所定値を書き込み、特別図柄及び普通図柄を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み、即ち初期設定が為される(ステップS110)。
正常割り込みとの肯定判断が為されると(ステップS100:YES)、まず初期乱数更新処理が実行される(ステップS120)。この処理は、初期乱数の値をこの処理を実行する毎に+1とするインクリメント処理であり、この処理実行前の初期乱数の値に+1とするが、この処理を実行する前の乱数値が最大値である「329」のときには次回の処理で初期値である「0」に戻り、「0」〜「329」までの330個の整数を繰り返し昇順に作成する。
ステップS120に続く当否乱数更新処理(ステップS130)は、初期乱数更新処理と同様に処理を実行する毎に+1とするインクリメント処理であるが、最大値である「329」に至ると次回の処理では、そのときの前記初期乱数の値を初期値(以下、「更新初期値」という。)とし、更に割り込み毎に+1とする処理を続行して更新初期値より「1」少ない値(以下、「更新最大値」という。)に至れば次回の処理では、更にそのときの初期乱数の値を初期値とし「0」〜「329」までの330個の整数値を繰り返し作成する。即ち、割り込み処理毎に+1とし、乱数を構成する要素を「0」〜「329」までの330個の整数値とすることは前記初期乱数と何等変わることはないが、今回の更新最大値(例えば「157」「24」「257」の整数値)に至れば次回の割り込み処理ではそのときの更新初期値(例えば「158」「25」「258」「95」の整数値)を初期値とし更新最大値に至るまで割り込み毎に+1とし、更に次回の更新初期値を初期値とする構成である。これにより、当否乱数は、乱数を構成する要素を「0」〜「329」までの330個の整数値とし、割り込み処理毎に+1とするが、更新最大値に至れば、次回の割り込み処理ではそのときの初期乱数により決定される値に変更されるので、当否乱数の値を予測不可能にすることができる。また、更新初期値と更新最大値とにより決定される乱数の構成要素は従来の当否乱数と同じ「0」〜「329」の330個の整数値と何等変わることがないので乱数を構成する要素の出現率を均一にしている。
大当り図柄乱数更新処理(ステップS140)は、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1とされ最大値を超えると初期値である「0」に戻る。15個の各乱数値「0」〜「14」は、画面上に表示される3桁同一の「111」、「222」、「333」、「444」、「555」、「666」、「777」、「888」、「999」、[AAA」、「BBB」、「CCC」、「DDD」、「EEE」、「FFF」に各々対応する。
外れ図柄乱数更新処理(ステップS150)は、左図柄用乱数、中図柄用乱数及び右図柄用乱数から構成され、大当りでないときの外れ図柄として使用される。左図柄用乱数は、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1とされ最大値を超えると初期値である「0」に戻る。中図柄用乱数は、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、左図柄用乱数が「0」に戻るときに本処理毎に+1とされ最大値を超えると「0」に戻る。右図柄用乱数は、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、中図柄用乱数が「0」に戻るときに本処理毎に+1とされ最大値を超えると「0」に戻る。
普通図柄乱数更新処理(ステップS160)は、「0」〜「6」の7個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1とされ最大値を超えると初期値である「0」に戻る。
前述した各乱数更新処理(ステップS120〜S160)により、初期乱数、当否乱数、大当り図柄乱数、外れ図柄乱数及び普通図柄乱数が各々更新されるが、続く処理(ステップS170)ではパチンコ機10に設けられ主制御基板30に接続された各スイッチ類の入力処理が実行される。前述した満タンスイッチ43、補給スイッチ44、タッチスイッチ24a、特別図柄作動スイッチ36a、普通図柄作動スイッチ38a及び39a、カウントスイッチ54、Vスイッチ55、賞球払出しスイッチ29a、羽根作動スイッチ63a,63b、カウントスイッチ64、Vスイッチ65、その他の入賞口に設けられた図示しない各入賞検知スイッチ、等の各スイッチの作動状況をチェックする処理が実行される。
この入力処理(ステップS170)により特別図柄作動スイッチ36aに入力がある場合には、特別図柄作動口としての普通電動役物36に遊技球が入賞したときであり、この割り込み処理時の前記当否乱数の値が抽出され当否判定値と比較される。実施形態1のパチンコ機10は、確率変動機として構成され、通常確率時では当否判定値は「1」であり、高確率時には「1」、「3」、「5」、「7」、「9」、「11」である。前述したように当否乱数を構成する「0」〜「329」の330個の各整数値の出現率は均一であり、遊技球が作動口としての普通電動役物36に入賞するタイミングで抽出される当否乱数の値は、前記ハードウェア割り込みの微小時間である約2msと比較すれば入賞タイミングを微小時間単位で調節できないことから無作為に抽出された値となり、当否乱数は完全なる乱数として機能する。従って、抽出された当否乱数の値が当否判定値と一致して大当りとなる確率は、通常確率時には1/330であり、高確率時には1/55(=6/330)となる。
この大当りを発生させる確率が低確率状態から高確率状態に移行するのは、実施形態1では、大当り発生時の割り込み処理における前述した大当り図柄乱数の値が、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」、「11」及び「13」、即ち、大当り図柄が「111」、「333」、「555」、「777」、「999」、「BBB」及び「DDD」(以下、「高確率図柄」という。)の場合であり、大当りが発生するときの7/15の確率で高確率に移行する。そして、高確率中において、再び大当りを発生させたときの大当り図柄が高確率図柄であれば更に高確率状態が継続する。
前述した図10に示す当否判定処理(ステップS180)が終了すると、続いて画像出力処理(ステップS190)が実行される。
この画像出力処理(ステップS190)を、次の表1を用いて詳細に説明する。表1に示すコマンドコードは、主制御基板30から特別図柄表示装置32の図柄制御基板32bに送信されるコードである。表1に示すように、主制御基板30と図柄制御基板32bとの送信コマンドコードは、1.電源投入時、2.客待ちデモ、3.図柄変動中、4.大当り開始時、5.大当り中、6.大当り終了時、7.動作異常時、の7種類に大別できる。
1.電源投入時
電源投入時のコマンドは、パチンコ機10に電源が投入されたとき主制御基板30から図柄制御基板32bに送信されるコマンドコードであり、10Hの動作番号及び01Hの識別番号の2バイト命令で構成されている。図柄制御基板32bがこのコマンドを受信するとROMに書込まれた制御プログラムに従って特別図柄表示装置32の画面上に電源投入時のデモ画面を表示する。
電源投入時のコマンドは、パチンコ機10に電源が投入されたとき主制御基板30から図柄制御基板32bに送信されるコマンドコードであり、10Hの動作番号及び01Hの識別番号の2バイト命令で構成されている。図柄制御基板32bがこのコマンドを受信するとROMに書込まれた制御プログラムに従って特別図柄表示装置32の画面上に電源投入時のデモ画面を表示する。
例えば、図19に示すLCDパネルユニット32a上の3つの特別図柄表示領域42a,42b及び42cに各々「7」、「7」、「7」と3桁同一の大当り図柄を表示し、4つの特別図柄保留記憶表示領域48a〜48dを所定時間(約5秒)点灯させた後に消灯し、背景画面49上にキャラクタを表示し、デモ画面を表示すると共に音制御基板35により効果音を出力する処理を実行する。
2.客待ちデモ
客待ちデモのコマンドは、前記電源投入時のデモ画面が終了した後、又は遊技者が所定時間(通常約3分間)発射ハンドル24に触れていないと判断されたときに送信されるコマンドであり、20Hの動作番号及び01Hの識別番号の2バイト命令で構成されている。図柄制御基板32bがこのコマンドを受信するとROMに書込まれた制御プログラムに従って特別図柄表示装置32の画面上に客待ちのデモ画面を表示する。例えば、特別図柄表示領域42a〜42c上に変動表示される特別図柄の変動パターンを全て順番に表示する。このとき、背景画面49上には各々の変動パターンに対応した背景画像及びキャラクタが表示される。この客待ちデモ画面は遊技客が発射ハンドル24を操作するまで全ての変動パターンを順番に表示して一巡した後、繰り返し表示する。尚、遊技者が発射ハンドル24に触れているか否かはタッチスイッチ24aの入力により検知することができる。実施形態1では、タッチスイッチ24aの入力を主制御基板30に入力する構成としたので、主制御基板30と発射制御基板33との通信を主制御基板30からの一方向通信としながらも前記検知が可能なのである。もちろん、主制御基板30からタッチスイッチ24aのオンオフ情報は発射制御基板33に送信される。このタッチスイッチ24aの入力を発射制御基板33に入力する構成とし、いずれかの又は全ての入賞口に所定時間入賞がないこと、又は遊技盤22上のアウト口41にスイッチを設けてこのスイッチが所定時間オンしないことにより遊技者が遊技を実行していないことを判断する構成としても良い。
客待ちデモのコマンドは、前記電源投入時のデモ画面が終了した後、又は遊技者が所定時間(通常約3分間)発射ハンドル24に触れていないと判断されたときに送信されるコマンドであり、20Hの動作番号及び01Hの識別番号の2バイト命令で構成されている。図柄制御基板32bがこのコマンドを受信するとROMに書込まれた制御プログラムに従って特別図柄表示装置32の画面上に客待ちのデモ画面を表示する。例えば、特別図柄表示領域42a〜42c上に変動表示される特別図柄の変動パターンを全て順番に表示する。このとき、背景画面49上には各々の変動パターンに対応した背景画像及びキャラクタが表示される。この客待ちデモ画面は遊技客が発射ハンドル24を操作するまで全ての変動パターンを順番に表示して一巡した後、繰り返し表示する。尚、遊技者が発射ハンドル24に触れているか否かはタッチスイッチ24aの入力により検知することができる。実施形態1では、タッチスイッチ24aの入力を主制御基板30に入力する構成としたので、主制御基板30と発射制御基板33との通信を主制御基板30からの一方向通信としながらも前記検知が可能なのである。もちろん、主制御基板30からタッチスイッチ24aのオンオフ情報は発射制御基板33に送信される。このタッチスイッチ24aの入力を発射制御基板33に入力する構成とし、いずれかの又は全ての入賞口に所定時間入賞がないこと、又は遊技盤22上のアウト口41にスイッチを設けてこのスイッチが所定時間オンしないことにより遊技者が遊技を実行していないことを判断する構成としても良い。
3.図柄変動中
図柄変動中コマンドは、特別図柄変動時に主制御基板30から図柄制御基板32bへ送信されるコマンドであり、表1に示すように(1)変動タイムコード、(2)左静止図柄指定コード、(3)中静止図柄指定コード、(4)右静止図柄指定コード、の4種類のコマンドコード(以下、この4つのコマンドコードを総称して「画像表示コマンド」ということもある。)に分類される。
図柄変動中コマンドは、特別図柄変動時に主制御基板30から図柄制御基板32bへ送信されるコマンドであり、表1に示すように(1)変動タイムコード、(2)左静止図柄指定コード、(3)中静止図柄指定コード、(4)右静止図柄指定コード、の4種類のコマンドコード(以下、この4つのコマンドコードを総称して「画像表示コマンド」ということもある。)に分類される。
(1)変動タイムコード
変動タイムコードは、動作番号として30Hの1バイト命令と識別番号として01Hから1EHの30種類の1バイト命令とからなる30種類の2バイト命令として構成されている。30種類の1バイト命令は、1秒単位の5秒〜35秒の30種類の時間を表している。
変動タイムコードは、動作番号として30Hの1バイト命令と識別番号として01Hから1EHの30種類の1バイト命令とからなる30種類の2バイト命令として構成されている。30種類の1バイト命令は、1秒単位の5秒〜35秒の30種類の時間を表している。
(2)左静止図柄指定コード
左静止図柄指定コードは、31Hの動作番号と01H〜0FHの15種類の識別番号とからなる命令コードであり、識別番号が01Hのときは左静止図柄として「0」、02Hのときは「1」、03Hのときは「2」、04Hのときは「3」、05Hのときは「4」、06Hのときは「5」、07Hのときは「6」、08Hのときは「7」、09Hのときは「8」、0AHのときは「9」、0BHのときは「A」、0CHのときは「B」、0DHのときは「C」、0EHのときは「D」、0FHのときは「E」の文字を特別図柄として特別図柄表示領域42aに表示させるためのものである。
左静止図柄指定コードは、31Hの動作番号と01H〜0FHの15種類の識別番号とからなる命令コードであり、識別番号が01Hのときは左静止図柄として「0」、02Hのときは「1」、03Hのときは「2」、04Hのときは「3」、05Hのときは「4」、06Hのときは「5」、07Hのときは「6」、08Hのときは「7」、09Hのときは「8」、0AHのときは「9」、0BHのときは「A」、0CHのときは「B」、0DHのときは「C」、0EHのときは「D」、0FHのときは「E」の文字を特別図柄として特別図柄表示領域42aに表示させるためのものである。
(3)中静止図柄指定コード
中静止図柄指定コードは、32Hの動作番号と01H〜0FHの15種類の識別番号とからなる命令コードであり、識別番号は前記左静止図柄指定コードの識別番号と同じ意味をもち、各々で指定される文字を特別図柄として特別図柄表示領域42bに表示させるためのものである。
中静止図柄指定コードは、32Hの動作番号と01H〜0FHの15種類の識別番号とからなる命令コードであり、識別番号は前記左静止図柄指定コードの識別番号と同じ意味をもち、各々で指定される文字を特別図柄として特別図柄表示領域42bに表示させるためのものである。
(4)右静止図柄指定コード
右静止図柄指定コードは、33Hの動作番号と01H〜0FHの15種類の識別番号とからなる命令コードであり、識別番号は前記左静止図柄指定コードの識別番号と同じ意味をもち、各々で指定される文字を特別図柄として特別図柄表示領域42cに表示させるためのものである。
右静止図柄指定コードは、33Hの動作番号と01H〜0FHの15種類の識別番号とからなる命令コードであり、識別番号は前記左静止図柄指定コードの識別番号と同じ意味をもち、各々で指定される文字を特別図柄として特別図柄表示領域42cに表示させるためのものである。
この変動タイムコード、左、中及び右静止図柄指定コードは、遊技盤22上に発射された遊技球が特別図柄作動口としての普通電動役物36に入賞したとき2バイトずつほぼ同時に送信されるコマンドコードであり、その内容は次のようにして決定される。
即ち、遊技球が普通電動役物36に入賞すると、そのときの当否乱数の値、大当り図柄乱数の値、外れ図柄乱数の値、普通図柄乱数の値が各々抽出される。抽出された当否乱数値は、通常確率時には当否判定値「1」と比較し、高確率時には当否判定値「1」、「3」、「5」、「7」、「9」及び「11」と比較し一致すれば大当りが発生、一致しなければ外れとなる。一致して大当り発生時には、抽出された大当り図柄乱数値に+1として、この値を左、中及び右静止図柄指定コードの識別番号とする。即ち、左、中及び右静止図柄指定コードの識別番号は同一となる。それらが一致せず外れとなったときには、抽出された外れ図柄乱数の左図柄用乱数値、中図柄用乱数値及び右図柄用乱数値の各々の値に+1とした値を各々左、中及び右静止図柄指定コードの識別番号とする。このとき、偶然に3つの識別番号が一致する場合には、右静止図柄指定コードの識別番号の値を「1」だけ異なる値とする処理が為される。前述した変動タイムコードは、左、中及び右静止図柄指定コードの識別番号が全て一致するときには大きな値とし、全て一致しなくとも左及び中静止図柄指定コードの識別番号が一致するときには中間の値とし、全く一致しないときには小さな値に振り分けられる。
この4つのコマンドコードからなる画像表示コマンドを受信したときの図柄制御基板32bが行う処理を説明する。「通常表示ルーチン」は、送信される左、中及び右静止図柄指定コードの識別番号が全て一致しない場合、即ち大当りを発生させないときの画像処理に用いられる処理である。図柄制御基板32bのマイコンが前記画像表示コマンドを受信すると、受信した変動タイムと左、中及び右静止図柄指定コードの識別番号とから特別図柄の変動パターンを作成する処理を実行する。図柄制御基板32bのROMには、次表2に示されるように、受信した画像表示コマンドの各値の組み合わせに対応したテーブルが書き込まれている。図柄制御基板32bのマイコンは、受信した画像表示コマンドからROMに書き込まれたテーブルを読み出し特別図柄の変動パターンを作成する。この変動パターンは次のようにして作成される。
図柄制御基板32bのマイコンは、受信した左、中及び右静止図柄指定コードの識別番号から左と中との識別番号が一致するか否か(即ち、リーチであるか否か)を判断して通常変動なのか、リーチ変動なのかを判断し、更にリーチ変動でも変動タイムの値が所定値より大きいのか小さいのかによりトリック変動をするのか否かを判断し、これらの判断と変動タイムとにより特別図柄の左、中及び右図柄の変動開始から静止するまでの各々の時間を決定する。作成された特別図柄の変動パターンに従って、背景画面49上に表示される背景及びキャラクタの表示データも作成される。こうして変動パターンが作成されると、この変動パターンに従って左、中及び右の各特別図柄の変動を開始し指定された静止図柄で静止表示する変動表示処理を実行すると共に、背景及びキャラクタの表示制御も実行される。
4.大当り開始時
大当り開始時コマンドコードは、特別図柄表示領域42a〜42cに表示される左、中及び右特別図柄が同一図柄を表示(特別遊技第2発生手段)した後から大当り動作が開始されるまでの間に大当りが発生したということを遊技者にアピールする画像を表示するときに使用されるコマンドであり、40Hの動作番号と01Hの識別番号により構成されている。この命令コードを図柄制御基板32bが受信すると特別図柄表示装置32の画面上に「大当り等の文字を表示しキャラクタが喜ぶ画像を表示すると共に、音制御基板35により効果音を出力する処理がなされる。
大当り開始時コマンドコードは、特別図柄表示領域42a〜42cに表示される左、中及び右特別図柄が同一図柄を表示(特別遊技第2発生手段)した後から大当り動作が開始されるまでの間に大当りが発生したということを遊技者にアピールする画像を表示するときに使用されるコマンドであり、40Hの動作番号と01Hの識別番号により構成されている。この命令コードを図柄制御基板32bが受信すると特別図柄表示装置32の画面上に「大当り等の文字を表示しキャラクタが喜ぶ画像を表示すると共に、音制御基板35により効果音を出力する処理がなされる。
5.大当り中
大当り中コマンドは、開放前コード、開放中コード、10カウント入賞コード、V通過コード及びラウンド表示コードの5個のコマンドに分類される。
大当り中コマンドは、開放前コード、開放中コード、10カウント入賞コード、V通過コード及びラウンド表示コードの5個のコマンドに分類される。
そして、羽根62a,62bの開放中に特定入賞装置60内部に飛び込んだ遊技球が特定領域69を通過することによっても大当りが発生し(特別遊技第1発生手段)、羽根62a,62bを開放する。
(1)開放前コードは、50Hの動作番号及び01Hの識別番号より構成され、図柄制御基板32bがこの命令コードを入力すると、大入賞口52又は羽根62a,62bを開放することを遊技者に知らせる画像を背景画面49に表示する処理を実行する。
(2)開放中コードは、50Hの動作番号及び02Hの識別番号より構成され、図柄制御基板32bがこの命令コードを入力すると、大入賞口52又は羽根62a,62bが開放中であることを遊技者に知らせる画像を背景画面49に表示する処理を実行する。
(3)10カウント入賞コードは、50Hの動作番号及び03Hの識別番号より構成され、主制御基板30は大入賞口52又は羽根62a,62b部分から遊技球が入賞したことをそれぞれカウントスイッチ54又はVスイッチ55により検知する毎にこの命令コードを送信する。図柄制御基板32bがこの命令コードを入力すると、入力する毎にその値をインクリメントしその値を背景画面49上に表示する処理を行う。これにより、画面上には、大入賞口52又は羽根62a,62b部分から遊技球が入賞する毎に0から10個までの個数表示がなされる。
(4)V通過コードは、50Hの動作番号及び04Hの識別番号より構成され、主制御基板30は大入賞口52内の特別領域を遊技球が通過したことをVスイッチ55により検知するか、或は特定領域69を遊技球が通過したことをVスイッチ65が検知するかにより、この命令コードを送信する。図柄制御基板32bがこの命令コードを入力すると画面に「V」の文字を大きく表示し大入賞口52又は羽根62a,62bが閉鎖した後再び開放することを遊技者に知らせる。
(5)ラウンド表示コードは、50Hの動作番号及び05Hの識別番号より構成され、主制御基板30は大入賞口52又は羽根62a,62bが開放動作終了後に再び開放する毎にこの命令コードを送信する。図柄制御基板32bがこの命令コードを入力すると、入力する毎にその値をインクリメントしその値を背景画面49上に表示する処理を行う。これにより、遊技者には大入賞口52又は羽根62a,62bの開放回数が報知される。
6.大当り終了時
大当り終了時コマンドは、大当り終了デモコマンドコードと高確率移行コマンドコードとからなる。
大当り終了時コマンドは、大当り終了デモコマンドコードと高確率移行コマンドコードとからなる。
大当り終了デモコマンドコードは、大当り動作が終了したとき、即ち大入賞口52又は羽根62a,62bが16回の開放動作を終了したとき、または16回まで継続しなくとも開放中に遊技球が特別領域を通過しなかったときに送信される命令コードであり、60Hの動作番号及び01Hの識別番号より構成される。図柄制御基板32bがこの命令コードを入力すると大当りが終了したことを遊技者に知らせるメッセージを表示する。
高確率移行コマンドコードは、61Hの動作番号及び01H〜02Hの識別番号より構成される。識別番号が01Hのときは高確率状態が継続する場合であり、識別番号が02Hのときは高確率が継続しない場合である。この高確率移行コマンドコードは、実施形態1において、主制御基板30から送信する構成としても良いし、前述した画像表示コマンドの値から図柄制御基板32bが判断する構成としても良い。
7.動作異常時
動作異常時コマンドは、パチンコ機10に異常が発生したときに送信される命令コマンドであり、本実施形態では、70H01HのE1エラーコード、70H02HのE2エラーコード、70H03HのE3エラーコードより構成されている。E1エラーコードは、テンカウント異常エラーであり、大入賞口52又は羽根62a,62bが開放したときに遊技球が1個も検知されない場合に出力され、E2エラーコードは下皿23が満杯で満タンスイッチ43がオンしたとき出力され、E3エラーコードは補給スイッチ44がオンしたとき出力される。これらの異常時コマンドを送信することにより表示されるエラーメッセージは、異常が解除されたとき送信される70H04Hのエラー解除コードにより消去される。
動作異常時コマンドは、パチンコ機10に異常が発生したときに送信される命令コマンドであり、本実施形態では、70H01HのE1エラーコード、70H02HのE2エラーコード、70H03HのE3エラーコードより構成されている。E1エラーコードは、テンカウント異常エラーであり、大入賞口52又は羽根62a,62bが開放したときに遊技球が1個も検知されない場合に出力され、E2エラーコードは下皿23が満杯で満タンスイッチ43がオンしたとき出力され、E3エラーコードは補給スイッチ44がオンしたとき出力される。これらの異常時コマンドを送信することにより表示されるエラーメッセージは、異常が解除されたとき送信される70H04Hのエラー解除コードにより消去される。
続く各出力処理(ステップS200)において、主制御基板30は、遊技の進行に応じて特別図柄表示装置32、賞球制御基板31、発射制御基板33、ランプ制御基板34、音制御基板35、普通役物ソレノイド36b、大入賞口ソレノイド56、Vソレノイド57、羽根ソレノイド66a,66b等の各種ソレノイドに対して各々出力処理を実行する。即ち、前記各入力処理(ステップS170)により遊技盤22上の各入賞口に遊技球の入賞があることが検知されたときには賞球としての遊技球を払い出すべく賞球制御基板31に賞球データを出力する処理を、遊技状態に対応したサウンドデータを音制御基板35に出力する処理を、パチンコ機10に異常があるときにはエラー中であることを報知すべく図柄制御基板32bにエラー信号を出力する処理を、更には、大当り発生時には大当り処理等を、各々実行する。なお、特別図柄表示装置32に表示される図柄変動中は羽根作動口61a,61b(大入賞口作動口)の機能は有効である。また大当り中は図柄の変動機能、或は羽根作動口61a,61b(大入賞口作動口)の機能は停止される。
前述した本処理に続く残余処理は、外れ図柄乱数更新処理(ステップS210)及び初期乱数更新処理(ステップS220)から構成されるが、各々前述したステップS150及びステップS120と概ね同じ処理である。この2つの処理は無限ループを形成し、次の割り込みが実行されるまで時間の許される限り繰り返し実行される。前述したステップS100〜S200までの本処理を実行するのに必要とされる時間は、大当り処理を実行するか否か、特別図柄の表示態様の相違等により割り込み毎に異なる。この結果、残余処理を実行する回数も割り込み毎に異なり、図10に示された割り込み処理が1回実行されることにより外れ図柄乱数及び初期乱数の更新される(加算される)値も一律では無くなる。これにより、初期乱数及び外れ図柄乱数が当否乱数と同期する可能性は無くなる。尚、実施形態1においては、当否乱数の更新は初期乱数の値により変更される構成なので同期の虞は全くない。また、前述した普通図柄乱数更新処理(ステップS160)も残余処理内において実行するよう構成しても良い。
図11に示すフローチャートは、主制御基板30のマイコンにより実行される表示優先終了ルーチンの処理を表したものであり、約2ms毎のハードウェア割り込みにより定期的に実行される処理である。
この表示優先終了ルーチンにおいて、特別図柄の変動期間と特別遊技期間との重複を防止するものである。処理が開始されると、特定入賞装置60が開放状態し遊技球が入球したかを否かを判定する(S300)。ここで否定判定ならリターンに抜け、肯定判定なら特別図柄が変動を開始したか否か(特別図柄が変動中か否か)を判定する(S310)。特別図柄の変動時間はTである。ここで否定判定ならリターンに抜け、肯定判定なら遊技球が特定領域69を通過したか否かを判定する(S320)。ここで否定判定なら特定入賞装置60に入賞した遊技球は全て非特定領域70を通過したか否かを判定する(S330)。ここで否定判定なら処理はS320に戻り、肯定判定ならリターンに抜ける。
一方、S320で肯定判定なら、残り変動時間T0は、遊技球の特定領域69の通過から特別遊技開始までの時間T1より長いか否かを判定する(S340)。ここで否定判定ならリターンに抜け、肯定判定なら残り変動時間T0はT2(<T1)として短縮設定し、このように変更した変動時間T2を示すコマンドを図柄制御基板32bに送信し(S350)、リターンに抜ける。
これにより図12に示す通り、遊技球が特定領域69を通過した場合には、特別図柄の残りの変動時間T0が残り変動時間T2に短縮され、特別遊技第1発生手段による第1特別遊技が開始される前に特別遊技第2発生手段の特別図柄が静止表示される。第1特別遊技が開始された後に特別図柄が変動中となることはなく、遊技者は第1特別遊技に集中することができる。従って、第2特別遊技において大入賞口52を予め定められた回数まで継続させることができる可能性が高くなり遊技者に不利益を与えることが少なくなる。しかも、第2特別遊技における変動中の特別図柄の残り変動時間T0を短縮するので、第2特別遊技の特別図柄の変動と第1特別遊技とが重複することが無く、しかも、第1特別遊技を第2特別遊技発生手段の特別図柄の静止表示から直ちに開始でき、遊技者が賞球を早期に獲得することができ不利益を与えない。更に、第1特別遊技の開始前に、第2特別遊技発生手段により変動中の特別図柄の当否が報知されるので、遊技者は変動中の図柄が気懸かりとなることは未然に防止され、特別遊技に一層集中することが期待できる。なお、第1特別遊技中に普通電動役物(特別図柄作動口)36に入賞しても、保留記憶の最大値まで記憶され、図柄変動はしない。
図13に示すフローチャートは、主制御基板30のマイコンにより実行される特別遊技遅延ルーチンの処理を表したものであり、約2ms毎のハードウェア割り込みにより定期的に実行される処理である。
この特別遊技遅延ルーチンにおいて、特別図柄の変動期間と特別遊技期間との重複を防止するものである。ここでは図8(b)の特定入賞装置120が用いられる。処理が開始されると、羽根122a,122bが開放し遊技球が入球した否かを判定する(S400)。ここで否定判定ならリターンに抜け、肯定判定なら特定入賞装置120の停留装置121の停留を解除したか否かを判定する(S410)。ここで否定判定なら処理はS410へ戻り、肯定判定なら特別図柄は変動中か否かを判定する(S420)。ここで否定判定ならリターンに抜け、肯定判定なら遊技球が特定領域129は通過したか否かを判定する(S430)。否定判定ならS410で停留装置121の停留を解除してから所定時間T3を経過したか否かを判定する(S440)。T3は、停留装置121の停留が解除された遊技球の全てが特定領域129及び非特定領域130を通過するに十分な時間に設定されている。ここで否定判定なら処理はS430に戻り、肯定判定ならリターンに抜ける。
一方、S430で肯定判定されると、残り変動時間T4は、遊技球の特定領域129の通過から特別遊技の開始までの時間T5より長いか否かを判定する(S450)。ここで否定判定ならリターンに抜け、肯定判定なら遊技球の特定領域129の通過から特別遊技開始までの時間をT6(>T4)に設定変更し(S460)、リターンに抜ける。
これにより、図14に示す通り、特別遊技第1発生手段による第1特別遊技が開始された後に図柄が変動中となることはなく、遊技者は第1特別遊技に集中することができる。従って、大入賞口52を使用する場合、予め定められた回数まで継続させることができる可能性が高くなり遊技者に不利益を与えることが少なくなる。また特別遊技の当否に関係する図柄表示装置には特別図柄表示装置32と誘導判定表示装置92の2つがあるが、それらの表示の混同を防止し、遊技者がいずれかの図柄装置(ここでは誘導判定表示装置92)へ注意を集中できるようにする効果がある。
なお、図13のS400〜S440の処理は、図11のS300〜S330の処理と適宜、相互に交換が可能である。また、特定入賞装置120に代えて、停留機能のある図6の特定入賞装置80又は図8(c)の特定入賞装置140でもよい。
図15に示すフローチャートは、主制御基板30のマイコンにより実行される特別遊技待機ルーチンの処理を表したものであり、約2ms毎のハードウェア割り込みにより定期的に実行される処理である。
この特別遊技待機ルーチンは、前記表示優先ルーチン又は特別遊技遅延ルーチンの後に続く処理であり、第1特別遊技と第2特別遊技の期間が重複することを防止するものである。まず、特別図柄は大当り図柄を表示したか否かを判定し(S500)、否定判定ならリターンに抜け、肯定判定なら特別遊技第1発生手段による第1特別遊技は終了したか否かを判定し(S510)、否定判定なら「超ラッキー!ダブル大当り」「大当りの後に大当り」とLCDパネルユニット32aに表示し、S510へ戻りS510が肯定判定になるまで処理を繰り返す。S510で肯定判定されると、特別遊技第2発生手段による第2特別遊技処理を行い(S530)、処理はリターンに抜ける。
これにより図16に示す通り、特別遊技第1発生手段による特別遊技と、特別遊技第2発生手段による特別遊技が重複することはなく、特別遊技の制御が複雑になるという不具合を未然に防止する。また、遊技者が混乱することも未然に防止する。
図17に示すフローチャートは、主制御基板30のマイコンにより実行される特別遊技優先開始ルーチンの処理を表したものであり、約2ms毎のハードウェア割り込みにより定期的に実行される処理である。
この特別遊技優先開始ルーチンは、図11のS300〜S330までの処理を同様のS610〜S630の処理を行う。次にS620で肯定判定される場合、特別図柄の変動を中断し(S640)、特別遊技第1発生手段による第1特別遊技を行い(S650)、第1特別遊技が終了したか否かを判定し(S660)、否定判定ならS660が肯定判定されるまでS660の処理を繰り返し、S660で肯定判定されると、S640で中断した特別図柄の変動パターンを図柄制御基板32bへ送信し、特別図柄の変動を再開し(S670)、リターンに抜ける。上記処理は、特定領域69を遊技球が通過したことが検出される場合、一旦、特別図柄の変動を中断して第1特別遊技を実行した後、図柄の変動を再開する趣旨である。図柄変動の再開後の図柄は、残り時間、図柄の変動表示させてもよい。また、中断したときに行われていた特別図柄と同じ変動を最初から再実行してもよい。別の特別図柄を表示させるようにしてもよい。ただ特別図柄の停止図柄の当否結果だけは同一(外れ又は当たり)とする。外れ図柄の場合は中断前に選択されていた停止図柄を表示する。
これにより図18に示す通り、特別遊技第1発生手段による特別遊技が開始された後に特別図柄が変動中となることはなく、遊技者は特別遊技に集中することができる。従って、大入賞口52を予め定められた回数まで継続させることができる可能性が高くなり遊技者に不利益を与えることが少なくなる。
なお、図17のS600〜S630に代えて、図13のS400〜S440の処理で置換してもよい。
なお、図17のS600〜S630に代えて、図13のS400〜S440の処理で置換してもよい。
パチンコ機10の大当り動作は次の通りである。
普通電動役物36に入賞し損なった零れ球等が羽根作動口61a,61bに入賞すれば、これが羽根作動スイッチ63a,63bにより検出され、羽根62a,62bを所定時間(0.9秒以内)開放するよう働き、そして、この開放期間内に羽根62a,62b部分から入賞があれば、特定入賞装置60の下部に流下し、振分け装置68の回転により、遊技球がランダムに振分け装置68に当たり、特定領域69を通過したり、しなかったりする。賞球が特定領域69を通過すると特定入賞装置60を遊技者に有利な内容とする。従って、大当り状態となるか否かは、特定領域69を遊技球が通過するか否かにより決定される。これが特別遊技第1発生手段であり、この特別遊技第1発生手段が成立して大当り状態となると、第1特別遊技を開始する。羽根62a,62bが約30秒間又は遊技球が10個入賞したことがカウントスイッチ64により検出されるまでいずれか早く経過する時まで開放され、一旦羽根62a,62bが閉鎖された後に再び開放され、この開放動作を最大16回繰り返す。通常、遊技球1個の入賞に対して15個の遊技球が賞球として払い出すよう構成しているので、1回の大当り状態が発生すると、約2400(=15×10×16)個の遊技球を賞球として獲得することができる。この賞球排出動作は、賞球制御基板31が実行する。尚、羽根62a,62bが開放中に遊技球が特定領域69を通過すると、その時点で開放動作を終了した後に再び開放されるが、開放動作中に特定領域69を通過しないと開放動作はその回で終了する。遊技中において前述したランプ制御基板34及び音制御基板35が実行する制御は従来と同様な構成であり、その説明は割愛することにする。
普通電動役物36に入賞し損なった零れ球等が羽根作動口61a,61bに入賞すれば、これが羽根作動スイッチ63a,63bにより検出され、羽根62a,62bを所定時間(0.9秒以内)開放するよう働き、そして、この開放期間内に羽根62a,62b部分から入賞があれば、特定入賞装置60の下部に流下し、振分け装置68の回転により、遊技球がランダムに振分け装置68に当たり、特定領域69を通過したり、しなかったりする。賞球が特定領域69を通過すると特定入賞装置60を遊技者に有利な内容とする。従って、大当り状態となるか否かは、特定領域69を遊技球が通過するか否かにより決定される。これが特別遊技第1発生手段であり、この特別遊技第1発生手段が成立して大当り状態となると、第1特別遊技を開始する。羽根62a,62bが約30秒間又は遊技球が10個入賞したことがカウントスイッチ64により検出されるまでいずれか早く経過する時まで開放され、一旦羽根62a,62bが閉鎖された後に再び開放され、この開放動作を最大16回繰り返す。通常、遊技球1個の入賞に対して15個の遊技球が賞球として払い出すよう構成しているので、1回の大当り状態が発生すると、約2400(=15×10×16)個の遊技球を賞球として獲得することができる。この賞球排出動作は、賞球制御基板31が実行する。尚、羽根62a,62bが開放中に遊技球が特定領域69を通過すると、その時点で開放動作を終了した後に再び開放されるが、開放動作中に特定領域69を通過しないと開放動作はその回で終了する。遊技中において前述したランプ制御基板34及び音制御基板35が実行する制御は従来と同様な構成であり、その説明は割愛することにする。
一方、遊技者により操作される発射ハンドル24の回動量に応じて発射モータ33aにより遊技球が遊技盤22上に発射され、発射された遊技球が特別図柄作動口としての普通電動役物36に入賞すれば、これが特別図柄作動スイッチ36aにより検出され、特別図柄表示装置32の画面上に特別図柄を所定時間変動表示した後に静止表示され確定するように働く。この静止表示した特別図柄が予め定められた特定図柄、例えば「777」等の3桁同一図柄を表示すると大当り状態として遊技者に有利なゲーム内容を提供する。大当り状態となるか否かは、前述の通り、遊技球が特別図柄作動スイッチ36aにより検出されたとき抽出される当否決定乱数の値が所定値であり特定図柄が表示されるか否かにより決定される。これが特別遊技第2発生手段であり、この特別遊技第2発生手段が成立して大当り状態となると、第2特別遊技を開始する。大入賞口52が約30秒間又は遊技球が10個入賞したことがカウントスイッチ54により検出されるまでいずれか早く経過する時まで開放され、このとき大入賞口52内に入賞した遊技球が特別領域を通過したことがVスイッチ55により検出されると一旦大入賞口52が閉鎖された後に再び開放され、この開放動作を予め定められたラウンド回数、例えば最大16回繰り返す。通常、遊技球1個の入賞に対して15個の遊技球を賞球として払い出すよう構成しているので、1回の大当り状態が発生すると、約2400(=15×10×16)個の遊技球を賞球として獲得することができる。この賞球排出動作は、賞球制御基板31が実行する。尚、大入賞口52の特別領域を開閉するVソレノイド57は、特別領域に遊技球が1個通過すると特別領域を閉鎖するためのものである。遊技中において前述したランプ制御基板34及び音制御基板35が実行する制御は従来と同様な構成であり、その説明は割愛することにする。
以上詳細に説明した実施形態1によると、遊技球が特定領域69を通過した場合には特別図柄表示領域42a,42b,42cに表示される変動中の特別図柄の変動時間が短縮され、特別遊技第1発生手段による特別遊技が開始される前に特別図柄が静止表示される。これにより、特別遊技第1発生手段による特別遊技が開始された後に特別図柄が変動中となることはなく、遊技者は特別遊技第1発生手段による第1特別遊技に集中することができる。従って、大入賞口52を予め定められた回数まで継続させることができる可能性が高くなり遊技者に不利益を与えることが少なくなる。しかも、変動中の特別図柄の変動時間T0を短縮するので第1特別遊技を直ちに開始することができ、遊技者が賞球を早期に獲得することができ不利益を与えない。更に、第1特別遊技の開始前に変動中の特別図柄の当否(第2特別遊技の発生の有無)が報知されるので、遊技者は変動中の図柄が気懸かりとなることは未然に防止され、第1特別遊技に一層集中することが期待できる。
また第2特別遊技の特別図柄の変動が停止するまで、第1特別遊技の開始を遅延させるので、特別遊技第1発生手段による第1特別遊技が開始された後に図柄が変動中となることはなく、遊技者は特別遊技に集中することができる。従って、大入賞口52を予め定められた回数まで継続させることができる可能性が高くなり遊技者に不利益を与えることが少なくなる。
そして、特別遊技第1発生手段による第1特別遊技と特別遊技第2発生手段による第2特別遊技とが重複する場合、第1特別遊技が終了してから第2特別遊技を行うので、第1特別遊技と、第2特別遊技が重複することはなく、特別遊技の制御が複雑になるという不具合を未然に防止する。また、遊技者が混乱することも未然に防止する。
更に、遊技者が普通電動役物36への入賞を狙って遊技球を発射した結果、普通電動役物36へ入賞することがある上、入賞し損なった零れ球が羽根作動口61a,61bに入賞することもある。これにより普通電動役物36への入賞に伴い乱数の選択が行われ、主として、特別図柄表示が頻繁に変動することで、権利発生の可能性がある上、普通電動役物36に入賞し損なった零れ球等により第2種始動口である羽根作動口61a,61bの入賞に伴い、従として、羽根62a,62bが開閉され、時々、権利発生の可能性があり、遊技者の期待感が一層高まる。従って、確率による大当りと遊技者の技量による大当りの双方を楽しむことができ、創造性豊かな遊技内容を提供することができるという優れた効果を生じる。尚、羽根作動口61a,61bには時々しか入賞しないゲージ構成であるので、ベースが高くなることも無いという利点がある。但し、羽根62a,62bが開閉されることで、賞球は増える可能性がある。
なお、特別電動役物50(普通電動役物(特別図柄作動口)36)に起因する大当りに伴う画像表示を特別図柄表示装置32に表示するとともに、同様の内容の画像表示を特定入賞装置60(羽根作動口61a,61b)に起因する大当りに伴い特別図柄表示装置32に表示したが、異なる内容の画像表示を行えば一層趣向性が高まる。
図4(b)は実施形態1の変更形態であり、普通電動役物36と羽根作動口61a,61bの上下の位置関係を逆転したものである。このゲージ構成を詳細に説明する。羽根作動口61aの上方に障害釘群YG12、真上に2本の命釘YG13が植設されている。同様に、羽根作動口61bの上方に障害釘群YG14、真上に2本の命釘YG15が植設されている。このゲージ構成により、遊技盤22上に発射された遊技球は、障害釘群YG12又はYG14により羽根作動口61a又は61bの近辺に誘導され、命釘YG13又はYG15の2本の遊技釘の間隔及び傾きを調整することにより、羽根作動口61a又は61bへの入賞率が調整される。一方、普通電動役物36の上方近辺には、遊技盤22上に発射された遊技球を普通電動役物36に誘導する誘導釘群YG10が植設されている。普通電動役物36の真上には2本の命釘YG11が植設されている。これにより、障害釘群YG12又はYG14により羽根作動口61a又は61bに誘導されない遊技球、或いは羽根作動口61a又は61bに入賞し損ねた零れ球は、誘導釘群YG10の間隙をぬって、且つ、命釘YG11の規制を逃れて入賞することもある。命釘YG11の2本の遊技釘の間隔及び傾きを調整することにより、拡大しない状態の普通電動役物36への入賞率が調整される。
図5(a)は実施形態1の他の変更形態であり、図4(a)の構成において、普通電動役物36を特別図柄作動通過口36’に置換したもので、遊技のベースは、第2種遊技の従来のゲージ構成と同様になる。このゲージ構成を詳細に説明する。特別図柄作動通過口36’の上方近辺の左右には、遊技盤22上に発射された遊技球を特別図柄作動通過口36’に誘導する誘導釘群YG20〜YG23が傾斜して植設されている。特別図柄作動通過口36’の真上には2本の命釘YG24が植設されている。このゲージ構成により、遊技盤22上に発射された遊技球は、誘導釘群YG20〜YG23により特別図柄作動通過口36’の近辺に誘導され、命釘YG24の2本の遊技釘の間隔及び傾きを調整することにより、特別図柄作動通過口36’への通過率が調整される。一方、羽根作動口61a’の上方に障害釘群YG25、真上に2本の命釘YG26が植設されている。同様に、羽根作動口61b’の上方に障害釘群YG27、真上に2本の命釘YG28が植設されている。このゲージ構成により、誘導釘群YG20〜YG23により特別図柄作動通過口36’の入賞口に誘導されない遊技球、或いは特別図柄作動通過口36’を通過し損ねた零れ球は、障害釘群YG25又はYG27の間隙をぬって、且つ、命釘YG26又はYG28の規制を逃れて入賞することもある。命釘YG26又はYG28の2本の遊技釘の間隔及び傾きを調整することにより、羽根作動口61a’又は61b’への入賞率が調整される。
一方、図5(b)は実施形態1の更に異なる他の変更形態であり、図4(a)の構成において、羽根作動口61a,61bを羽根作動通過口61a”、61b”に置換したもので、遊技のベースは、第1種遊技機の従来のゲージ構成と同様になり、いずれも従来機よりもベースが高くなることは無い。このゲージ構成を詳細に説明する。普通電動役物36”の上方近辺の左右には、遊技盤22上に発射された遊技球を普通電動役物36”に誘導する誘導釘群YG30〜YG33が傾斜して植設されている。普通電動役物36”の真上には2本の命釘YG34が植設されている。このゲージ構成により、遊技盤22上に発射された遊技球は、誘導釘群YG30〜YG33により普通電動役物36”の近辺に誘導され、命釘YG34の2本の遊技釘の間隔及び傾きを調整することにより、拡大しない状態の普通電動役物36”への入賞率が調整される。一方、羽根作動通過口61a”の上方に障害釘群YG35、真上に2本の命釘YG36が植設されている。同様に、羽根作動通過口61b”の上方に障害釘群YG37、真上に2本の命釘YG38が植設されている。このゲージ構成により、誘導釘群YG30〜YG33により普通電動役物36”の入賞口に誘導されない遊技球、或いは普通電動役物36”に入賞し損ねた零れ球は、障害釘群YG35又はYG37の間隙をぬって、且つ、命釘YG36又はYG38の規制を逃れて通過することもある。命釘YG36又はYG38の2本の遊技釘の間隔及び傾きを調整することにより、羽根作動通過口61a”又は61b”への通過率が調整される。
但し、図5(b)の場合、羽根62a又は62bが作動することで賞球が多くなる可能性はある。そして、図4(b)において、上記と同様に普通電動役物36又は羽根作動口61a,61bを通過口に変更することも可能である。
次に、実施形態2のパチンコ機を図20(a),(b)〜図21を参照して説明する。本実施形態は、基本的には実施形態1と同様であるが、特別電動役物50と特定入賞装置60が1つの特別電動役物260に集約され、1つの特別電動役物260で実施形態1で果たされた機能を兼ね備えるものである。即ち、本実施形態のパチンコ機は、実施形態1の特別電動役物50とそれに付随する大入賞口52、Vスイッチ55、カウントスイッチ54、大入賞口ソレノイド56、Vソレノイド57等に対応する構成が全て削除され、それらの機能が実施形態1の特定入賞装置60に対応する1つの特別電動役物260に集約化されたものである。したがって、共通する構成要素の説明と図示は実施形態1を援用し、主として、異なる構成について説明する。なお、図示の部品番号は実施形態1の対応部品を200番台とし、適宜説明は略す。
実施形態2のパチンコ機の主要な構成は、図20(a)に示す通り、遊技盤222の中央部に特別図柄表示装置232、下部に設けられた特別図柄作動口としての普通電動役物236、上部にある普通図柄表示装置237、普通図柄表示装置237に表示される図柄の変動開始に用いられる左右の普通図柄作動ゲート238及び239、盤面最下部のアウト口241、遊技盤222の中央にある特別電動役物260、普通電動役物236の左右に一対設けられた羽根作動口261a,261b、その他の各種入賞口、風車及び図示しない遊技釘等が備えられている。特別電動役物260は、上部に大入賞口として機能する一対の羽根262a,262b、中央部に前述の特別図柄表示装置232、下部に振分け装置268、V通過口269を備え、一対の羽根作動口261a,261bへの入賞に起因して羽根262a,262bが開閉作動するようになっている。
実施形態2のパチンコ機の電気的構成を図21のブロック図を用いて説明する。実施形態2のパチンコ機の電気回路は、実施形態1と概ね同様であるが、スイッチ類が若干変更になっている。即ち、主制御基板230の入力側には、満タンスイッチ243、補給スイッチ244、タッチスイッチ224a、特別図柄作動スイッチ236a、普通図柄作動スイッチ238a及び239a、賞球払出しスイッチ229a、羽根作動スイッチ263a,263b、カウントスイッチ264、Vスイッチ265等が接続されている。また、主制御基板230の出力側には、普通役物ソレノイド236b、外部接続端子基板240、及び羽根ソレノイド266a,266b等が接続されている。カウントスイッチ264は羽根262a,262b部分から入賞する全ての遊技球を検出し、Vスイッチ265はV通過口(特定領域)269を通過した遊技球を検出するものである。
実施形態1の図11、図13、図15、図17のフローチャートは実施形態2に援用するが、図13のS400〜S440は図11のS300〜S330に置換される。他の処理及び効果は実施形態1と同様である。
図20(b)の通り、特別電動役物260の左右の下方領域に羽根作動口261a,261bが左右対称に設けられ、普通電動役物236は特別電動役物260の下側領域の中央部、かつ、羽根作動口261a,261bの間の中央部下部領域に配置されている。ゲージ構成は、第2種始動口である羽根作動口261a又は261bに頻繁に入賞し、第1種始動口である普通電動役物236に時々入賞するものとし、羽根作動口261a又は261bに入賞し損なった零れ球が普通電動役物236に入賞することがあるものとしている。即ち、図示するように、羽根作動口261aの上方には、誘導釘群YG40及びYG41が植設され、真上には2本の命釘YG42が植設されている。同様に、羽根作動口261bの上方には、誘導釘群YG43及びYG44が植設され、真上には2本の命釘YG45が植設されている。これにより、遊技盤222上に発射された遊技球は、誘導釘群YG40及びYG41又は誘導釘群YG43及びYG44に誘導されて羽根作動口261a又は261bの近辺に至り、命釘YG42又はYG45の各々の2本の遊技釘の間隙及び傾きを調整することにより、羽根作動口261a又は261bへの入賞率が調整される。一方、普通電動役物236の上方には、障害釘群YG46が植設されている。このゲージ構成により、羽根作動口261a又は261bに入賞し損なった零れ球が障害釘群YG46の間隙をぬって普通電動役物236に入賞することもある。障害釘群YG46の間隙及び傾きを調整することにより、普通電動役物236への入賞率が調整される。尚、特別図柄作動口としての普通電動役物236を用いる構成としたが、入賞口が拡大することのない普通入賞口を用いる構成としても良い。なお、本実施形態では特別領域は設けなかったが、V通過口269が特別領域を兼ねるように構成する場合もあり、この場合には、特別領域を開閉するVソレノイドを設置する。その他の説明は実施形態1と同様である。
実施形態2のパチンコ機の動作を説明する。前述した各処理を実行することにより、遊技球の挙動を主とし、特別図柄の変動を従とした遊技内容を実現させるように、パチンコ機10は次のような動作を実行する。
発射された遊技球が羽根作動口261a,261bに入賞すれば、羽根作動スイッチ263a,263bにより検出され、羽根262a,262bを所定時間(0.9秒以内)開放するよう働き、そして、開放期間内に羽根262a,262b部分から入賞があれば、特別電動役物260の下部に流下し、振分け装置268の回転により、遊技球がランダムに振分け装置268に当たり、V通過口269を通過したり、しなかったりする。遊技球がV通過口269を通過すれば特別電動役物260を遊技者に有利な内容とする。大当り状態となるか否かは、V通過口269を通過するか否かにより決定され、これが特別遊技第1発生手段であり、発生要件が成立すると、第1特別遊技を実行する。
また一方、発射された遊技球のうち、羽根作動口261a,261bに入賞し損なった零れ球等が特別図柄作動口としての普通電動役物236に入賞すれば特別図柄作動スイッチ236aにより検出され、特別図柄表示装置232の画面上に特別図柄を所定時間変動表示した後に静止表示するよう働く。この静止表示した特別図柄が予め定められた特定図柄、例えば「777」等の3桁同一図柄を表示すると大当り状態として遊技者に有利なゲーム内容を提供する。大当り状態となるか否かは、遊技球が特別図柄作動スイッチ236aにより検出されたとき抽出される当否決定乱数の値が所定値であるか否かにより決定される。これが特別遊技第2発生手段であり、発生要件が成立すると、第2特別遊技を実行する。
特別遊技第1発生手段又は特別遊技第2発生手段のいずれかの条件が成立すると、大当り状態となり、いずれの場合にも、羽根262a,262bが約30秒間又は遊技球が10個入賞したことがカウントスイッチ264により検出されるまでいずれか早く経過する時まで開放され、一旦羽根262a,262bが閉鎖された後に再び開放され、この開放動作を最大16回繰り返す。その他は実施形態1と重複するので、その説明は割愛することにする。
以上詳細に説明した実施形態2によると、実施形態1と同様の効果を奏するほか、遊技者が羽根作動口261a,261bへの入賞を狙って遊技球を発射した結果、羽根作動口261a,261bに入賞することもあるし、その零れ球が普通電動役物236に入賞することもある。これにより羽根作動口261a,261bへの入賞に伴い、主として、羽根262a,262bが開閉され、権利発生の可能性がある上、羽根作動口261a,261bに入賞し損なった零れ球等により普通電動役物236への入賞に伴い、従として、特別図柄表示が、時々、変動することで、時々、権利発生の可能性があり、遊技者の期待感が一層高まる。従って、1つの特別電動役物260が2つの別の条件のいずれかの成立によってともに遊技者に有利な特別遊技状態となるので、少ない電動役物でも豊富な遊技状態を作り出すことができ、趣向性が高まる。尚、普通電動役物236には時々しか入賞しないゲージ構成であるが、ベースが高くなることも無いという利点がある。但し、羽根262a,262bが開閉されることで、賞球は増える可能性がある。大入賞口50を無くしたこと(1つの特別電動役物で、第1発生手段、第2発生手段に対応する)の効果は、1つの特別電動役物260が特別遊技第1発生手段、特別遊技第2発生手段に対応するため、大入賞口装置50を設けるスペースが必要なく、その空いたスペースを利用して、特別電動役物260を拡大化し、特別電動役物260内に入球した遊技球の挙動を更に複雑化することができる。
尚、図示は略すが、実施形態2において、実施形態1の図4(b)、図5(a),(b)に対応する変更形態も同様に実施が可能である。また、大当りの動作は、特別遊技第2発生手段と特別遊技第1発生手段とにより異なるよう構成しても良い。例えば、特別遊技第2発生手段で大当りが発生したときには、羽根262a及び262bを約30秒間又は遊技球が10個入賞したことがカウントスイッチ264により検出されるまでいずれか早く経過する時まで開放し、V通過口269を通過する遊技球があれば、一旦、羽根262a及び262bを閉鎖した後に再び開放するよう構成し、一方、特別遊技第1発生手段で大当りが発生したときには、V通過口269を通過する遊技球があれば、前記期間内であっても、一旦、羽根262a及び262bを閉鎖した後に再び開放する構成としても良い。
実施形態3のパチンコ機を図22〜図23を参照して説明する。本実施形態は、基本的には実施形態1と同様であるが、羽根部材の開放を利用しないもので、実施形態1の特定入賞装置60と、これに付随する羽根作動口61a,61b、羽根62a,62b、羽根作動スイッチ63a,63b等が全て削除され、これに代えて、特定入賞口361を備えている。特定入賞口361の真上には2本の遊技釘361aが植設され、遊技球が1個がかろうじて通過する入球口として構成されている。また、特定入賞口361の内部には、遊技球の飛び込みが可能な3つ穴を有し遊技球が円運動をしながらスピードを減衰させ、いずれかに入球する回転式入球装置(「クルーン」とも呼ばれる。)360が構成されている。この回転式入球装置360の有する3つ穴の1つがV通過口369として構成されている。また、実施形態1では特定入賞口60内部に特別図柄表示装置32が存在したが、実施形態3ではこれを分離して回転式入球装置(特定入賞装置)360の下部領域に配置したものである。したがって、共通する構成要素の説明と図示は実施形態1を援用し、主として、異なる構成について説明する。なお、図示の部品番号は実施形態1の対応部品を300番台とし、適宜説明は略す。
実施形態3のパチンコ機の主要な構成は、図22(a)に示す通り、遊技盤322の中央にある回転式入球装置360、回転式入球装置360の下部にある液晶画面を備えた特別図柄表示装置332、特別図柄表示装置332の下部領域にある第1種作動口である普通電動役物336、普通図柄表示装置337等を備えた特別電動役物350、普通図柄表示装置337に表示される図柄の変動開始に用いられる左右の普通図柄作動ゲート338及び339、盤面最下部のアウト口341、その他の各種入賞口、風車及び図示しない遊技釘等が備えられている。
図22(a),(b)の通り、特定入賞口361が回転式入球装置360の上部に設けられ、特別図柄表示装置332の下方領域に普通電動役物336が設けられている。ゲージ構成は、特定入賞口361へ頻繁に入球し、第1種始動口である普通電動役物336に時々入球するものとし、特定入賞口361に入賞し損なった零れ球が普通電動役物336に入賞することがあるものとしている。普通電動役物336はアウト口341の真上に位置する。ゲージ構成によっては、普通電動役物336に頻繁に入球し、特定入賞口361に時々入球するとした変更形態も可能である。
実施形態3のパチンコ機の電気的構成を図23のブロック図を用いて説明する。実施形態3のパチンコ機の電気回路は、実施形態1と概ね同様であるが、スイッチ類が若干変更になっている。即ち、主制御基板330の入力側には、満タンスイッチ343、補給スイッチ344、タッチスイッチ324a、特別図柄作動スイッチ336a、普通図柄作動スイッチ338a及び339a、カウントスイッチ354、Vスイッチ355、賞球払出しスイッチ329a、Vスイッチ365等が接続されている。また、主制御基板330の出力側には、大入賞口ソレノイド356、Vソレノイド357、外部接続端子基板340等が接続されている。その他の説明は実施形態1と同様である。
実施形態1の図11、図13、図15、図17のフローチャートは実施形態3に援用するが、図13のS400〜S440は図11のS300〜S330に置換される。他の処理及び効果は実施形態1と同様である。
実施形態3のパチンコ機の動作を説明する。前述した各処理を実行することにより、遊技球の挙動を主とし、特別図柄の変動を従とした遊技内容を実現させるように、パチンコ機10は次のような動作を実行する。即ち、遊技球が普通電動役物336に入賞すると、特別図柄作動スイッチ336aにより検出され特別図柄表示装置332の画面上に特別図柄を所定時間変動表示した後に静止表示され、この静止表示した特別図柄が予め定められた特定図柄、例えば「777」等の3桁同一図柄を確定表示されるか(特別遊技第2発生手段)、或いは、遊技球が特定入賞口361に入賞し、回転式入球装置360の内部に入り、V通過口369を通過しVスイッチ365をオンとした場合(特別遊技第1発生手段)、特別図柄表示装置332へV表示を行い、特別電動役物350を遊技者に特別に有利な内容とする。
即ち、特別遊技第2発生手段又は特別遊技第1発生手段が成立すれば、大当りとなり、大入賞口352が約30秒間又は遊技球が10個入賞したことがカウントスイッチ354により検出されるまでいずれか早く経過する時まで開放され、このとき大入賞口352内に入賞した遊技球が特別領域を通過したことがVスイッチ355により検出されると一旦大入賞口352が閉鎖された後に再び開放され、この開放動作を最大16回繰り返す。尚、特別図柄が予め定められた特定図柄を表示するか否かは、特別図柄作動スイッチ336aにより遊技球の入賞が検知されたタイミングに起因して抽出される乱数値により決定される。
以上の実施形態3によれば、実施形態1と同様の効果を奏するほか、特定入賞口361に入賞しないと特別電動役物350が作動しない点で、遊技の技量がある程度要求されると共に、特別図柄表示装置332の図柄の変動停止による大当りが生じるという運任せの要素も併せ持つので、より趣向性が高まる。即ち、遊技者が特定入賞口361への入賞を狙って遊技球を発射した結果、その零れ球が普通電動役物336に入賞することもある。これにより特定入賞口361への入賞に伴い、主として、V通過口369へ入賞することで権利発生の可能性がある上、特定入賞口361に入賞し損なった零れ球等による普通電動役物336への入賞に伴い、従として、特別図柄表示装置332の図柄の変動が行われ、時々、権利発生の可能性があり、遊技者の期待感が一層高まる。従って、確率による大当りと遊技者の技量による大当りの双方を楽しむことができ、創造性豊かな遊技内容を提供することができるという優れた効果を生じる。尚、普通電動役物336には時々しか入賞しないゲージ構成であるので、ベースが高くなることも無いという利点がある。但し、特定入賞口361へ入賞することで、賞球は増える可能性がある。尚、特別図柄作動口としての普通電動役物336を単なる普通入賞口として構成しても良い。
実施形態4のパチンコ機を図24〜図26を参照して説明する。本実施形態は、実施形態3と概ね同様であるが、特定入賞口361に代えて、7セグメントLED等から構成された図柄表示装置462を備えた普通電動役物461と、盤面中央の普通電動役物436の下側領域左右に左右対称に設けた第3種始動口(図柄作動口)461a,461bを設ける等の変更を加えたものである。第3種始動口461a又は461bに入賞すると、図柄表示装置462の図柄が変動停止を行い、確定した図柄が特定の図柄である場合、普通電動役物461が所定時間開放し、遊技球が回転式入球装置(特定入賞装置)460に飛び込んで回転しつつ、3つの穴のうちのいずれかに入球するが、V通過口469を通過したときには、Vスイッチ465をオンさせ、大当りとなる。したがって、共通する構成要素の説明と図示は実施形態3を援用し、主として、異なる構成について説明する。なお、図示の部品番号は実施形態1の対応部品を400番台とし、適宜説明は略す。
実施形態4のパチンコ機の主要な構成は、図24に示す通り、遊技盤422の上部左右に普通図柄表示装置437に表示される図柄の変動開始に用いられる左右の普通図柄作動ゲート438及び439、盤面最下部のアウト口441、中央にある遊技球が入球可能な3つ穴を有する回転式入球装置460、回転式入球装置460の飛び込み口に設けた図柄表示装置462付きの普通電動役物461、回転式入球装置460下部に設けた特別図柄表示装置432、特別図柄表示装置432の下部領域に設けた特別図柄作動口としての普通電動役物436、普通電動役物436下部左右に設けた第3種始動口461a,461b、大入賞口452及び普通図柄表示装置437を備えた特別電動役物450、その他の各種入賞口、風車及び図示しない遊技釘等が備えられている。
図25(a)の通り、普通電動役物436は特別図柄表示装置432の下部領域に設けられ、普通電動役物436の左右下方領域に第3種始動口461a又は461bが左右対称に設けられている。ゲージ構成は、普通電動役物436へ頻繁に入球し、第3種始動口461a又は461bに時々入球するものとし、普通電動役物436に入賞し損なった零れ球が第3種始動口461a又は461bに入賞することがあるものとしている。上下逆のゲージ構成にすれば、第3種始動口461a又は461bに頻繁に入球し、普通電動役物436に時々入球するとした変更形態も可能である。尚、図25(a),(b)についてのゲージ構成の説明は、図4についての説明を概ね援用する。
実施形態4のパチンコ機の電気的構成を図26のブロック図を用いて説明する。実施形態4のパチンコ機の電気回路は、実施形態1と概ね同様であるが、スイッチ類が若干変更になっている。即ち、主制御基板430の入力側には、満タンスイッチ443、補給スイッチ444、タッチスイッチ424a、特別図柄作動スイッチ436a、普通図柄作動スイッチ438a及び439a、入賞口作動スイッチ480、第3種始動スイッチ463a,463b、カウントスイッチ454、Vスイッチ455、賞球払出しスイッチ429a、Vスイッチ465等が接続されている。また、主制御基板430の出力側には、大入賞口ソレノイド456、Vソレノイド457、外部接続端子基板440、普通役物ソレノイド436b等が接続されている。
実施形態1の図11、図13、図15、図17のフローチャートは実施形態4に援用するが、図13のS400〜S440は図11のS300〜S330に置換される。他の処理及び効果は実施形態1と同様である。
実施形態4のパチンコ機の動作を説明する。前述した各処理を実行することにより、特別図柄の変動を主とし、遊技球の挙動を従とした遊技内容を実現させるように、パチンコ機10は次のような動作を実行する。大当りの条件は、普通電動役物436を遊技球が通過し特別図柄表示装置432の画面上に特別図柄を所定時間変動表示した後に静止表示され、この静止表示した特別図柄が予め定められた特定図柄、例えば「777」等の3桁同一図柄を確定表示される(特別遊技第2発生手段)か、或は、遊技球が第3種始動口461a又は461bに入賞し、第3種始動スイッチ463a又は463bがオンし、これに起因して図柄表示装置462の図柄が変動停止し、確定図柄が所定の図柄(例えば7)であれば、普通電動役物461が開放して入球確率が高くなり、遊技球が普通電動役物461に入球して回転式入球装置460に飛び込み、V通過口469を通過する(Vスイッチ465オン)か(特別遊技第1発生手段)、いずれかである。
特別遊技第1発生手段又は特別遊技第2発生手段が成立すれば、大当りとなり、大入賞口452が約30秒間又は遊技球が10個入賞したことがカウントスイッチ454により検出されるまでいずれか早く経過する時まで開放され、このとき大入賞口452内に入賞した遊技球が特別領域を通過したことがVスイッチ455により検出されると一旦大入賞口452が閉鎖された後に再び開放され、この開放動作を最大16回繰り返す。大当り動作の詳細は前述の通りであり説明は割愛する。
以上の実施形態4によれば、実施形態1と同様の効果を奏するほか、遊技者が普通電動役物436への入賞を狙って遊技球を発射した結果、その零れ球が第3種始動口461a又は461bに入賞することもある。これにより普通電動役物436への入賞に伴い、主として、特別図柄表示が頻繁に変動することで、権利発生の可能性がある上、普通電動役物436に入賞し損なった零れ球等により第3種始動口461a,461bに入賞に伴い、従として、普通電動役物461が開閉され、時々、V通過口469への入球に起因して権利発生の可能性があり、遊技者の期待感が一層高まる。従って、確率による大当りと遊技者の技量による大当りの双方を楽しむことができ、創造性豊かな遊技内容を提供することができるという優れた効果を生じる。尚、第3種始動口461a,461bには時々しか入賞しないゲージ構成であるので、ベースが高くなることも無いという利点がある。但し、普通電動役物461へ入賞することで、賞球は増える可能性がある。そして、特別遊技第2発生手段又は特別遊技第1発生手段を起因として、特別電動役物450が開放するので、遊技の技量がある程度要求されると共に運任せの要素も併せ持ち、より趣向性が高まる。
図25(b)は実施形態4の変更形態であり、普通電動役物436と第3種始動口461a,461bの上下の位置関係を逆転したものである。又、図示は略すが、実施形態4において、実施形態1の図4(b)、図5(a),(b)に対応する変更形態も同様に実施が可能である。
実施形態5のパチンコ機を図27、図28を参照して説明する。本実施形態は、基本的には実施形態4と同様であるが、フィーバー機能を追加、即ち、特別図柄表示装置632、第1種始動口としての普通電動役物636等が追加され、普通電動役物636への入賞に基づいて特別図柄を変動開始させるようにしたものである。したがって、共通する構成要素の説明と図示は実施形態4を援用し、主として、異なる構成について説明する。なお、図示の部品番号は実施形態1の対応部品を600番台とし、適宜説明は略す。
実施形態5のパチンコ機の主要な構成は、図27に示す通り、中央部上部にある特定入賞口651、特定入賞口651に入賞した遊技球が入る回転式入球装置(特定入賞装置)650、回転式入球装置650の下部に設けた特別電動役物660、特別電動役物660の下部領域に3個が設けられ、かつ、三角状に配置された第2種始動口である羽根作動口661a,661b,661c、第1種始動口としての普通電動役物636、盤面最下部のアウト口641、その他の各種入賞口、風車及び図示しない遊技釘等が備えられている。特別電動役物660は、上部に大入賞口として機能する一対の羽根662a,662b、V通過口669を備え、羽根作動口661a,661b,661cへの入賞に起因して羽根662a,662bが開閉作動するようになっている。
図27の通り、特別電動役物660の下方領域に羽根作動口661a,661b,661cが三角状に配置され、普通電動役物636は羽根作動口661bの下側領域に配置されている。ゲージ構成は、第2種始動口である羽根作動口661a,661b又は661cに頻繁に入賞し、第1種始動口である普通電動役物636に時々入賞するものとし、羽根作動口661a,661b、661cに入賞し損なった零れ球が普通電動役物636に入賞することがあるものとしている。
実施形態5のパチンコ機の電気的構成を図28のブロック図を用いて説明する。実施形態5のパチンコ機の電気回路は、実施形態4と概ね同様であるが、スイッチ類が若干変更になっている。即ち、主制御基板630の入力側には、満タンスイッチ643、補給スイッチ644、タッチスイッチ624a、特別図柄作動スイッチ636a、Vスイッチ655、賞球払出しスイッチ629a、羽根作動スイッチ663a,663b,663c、カウントスイッチ664、Vスイッチ665等が接続されている。また、主制御基板630の出力側には、外部接続端子基板640、及び羽根ソレノイド666a,666b等が接続されている。Vスイッチ655はV通過口659を通過した遊技球を検出するものである。カウントスイッチ664は羽根662a,662b部分から入賞する全ての遊技球を検出し、Vスイッチ665はV通過口669を通過した遊技球を検出するものである。なお、本実施形態では特別領域は設けなかったが、特定領域が特別領域を兼ねるように構成する場合もあり、この場合には、特別領域を開閉するVソレノイドを設置する。その他の説明は実施形態4と同様である。
実施形態1の図11、図13、図15、図17のフローチャートは実施形態5に援用するが、図13のS400〜S440は図11のS300〜S330に置換される。他の処理及び効果は実施形態1と同様である。
実施形態5のパチンコ機の動作を説明すると、遊技球の挙動を主とし特別図柄の変動を従とした遊技内容を実現させるように、パチンコ機10は次のような動作を実行する。即ち、発射された遊技球が特定入賞口651から入賞し、入賞した遊技球がVスイッチ655で検出されると大当り状態として遊技者に有利なゲーム内容を提供する。これが特別遊技第2発生手段である。また一方、遊技球が羽根作動口661a,661b,661cに入賞すれば、羽根作動スイッチ663a,663b又は663cにより検出され、羽根662a,662bを所定時間(0.9秒以内)開放するよう働き、そして、開放期間内に羽根662a,662b部分から入賞があれば、特別電動役物660の下部に流下し、回転体等の動作により、遊技球がV通過口669を通過したり、しなかったりする。大当り状態となるか否かは、V通過口669を通過するか否かにより決定される。又は前述実施形態で説明した通り大当り状態となるか否かは、V通過口659を遊技球が通過するか否かによって決定される。これが特別遊技第1発生手段である。一方、普通電動役物636への入賞に起因して特別図柄表示装置632の画面上に特別図柄を所定時間変動表示した後に静止表示され、この静止表示した特別図柄が予め定められた特定図柄、例えば「777」等の3桁同一図柄を確定表示される。これが特別遊技第2発生手段である。こうして、特別遊技第1発生手段又は特別遊技第2発生手段のいずれかの条件が成立すると、大当り状態となり、特別電動役物660を遊技者に有利な内容とする。いずれの場合にも、羽根662a,662bが約30秒間又は遊技球が10個入賞したことがカウントスイッチ664により検出されるまでいずれか早く経過する時まで開放され、一旦羽根662a,662bが閉鎖された後に再び開放され、この開放動作を最大16回繰り返す。通常、遊技球1個の入賞に対して16個の遊技球が賞球として払い出すよう構成しているので、1回の大当り状態が発生すると、約2400(=15×10×16)個の遊技球を賞球として獲得することができる。この賞球排出動作は、賞球制御基板631が実行する。その説明は割愛することにする。
以上の実施形態5によれば、実施形態1と同様の効果を奏するほか、遊技者が特定入賞口651への入賞を狙って遊技球を発射した結果、特定入賞口651へ入賞することもあり、その零れ球が羽根作動口661a〜661cに入賞することもあり、更に、羽根作動口661a〜661cに入賞し損なった零れ球により普通電動役物636に入賞することもある。これにより特定入賞口651への入賞に伴い、主として、V通過口659への入賞により権利発生の可能性がある上、羽根662a,662bの開放に伴う羽根662a,662b部分からの入賞によりV通過口669への通過により、或いは、普通電動役物636への入賞に伴う特別図柄のうちの特定図柄の表示確定により、時々、権利発生の可能性があり、遊技者の期待感が一層高まる。従って、確率による大当りと遊技者の技量による大当りの双方を楽しむことができ、創造性豊かな遊技内容を提供することができるという優れた効果を生じる。ときには、直接に羽根作動口661a〜661cを狙うことでも飽きのこない遊技が楽しめる。尚、羽根作動口661a〜661cには時々しか入賞しないゲージ構成であるので、ベースが高くなることも無いという利点がある。但し、羽根662a,662b部分へ入賞することで、賞球は増える可能性がある。そして、特別遊技第2発生手段又は特別遊技第1発生手段を起因として、特別電動役物660が開放するので、遊技の技量がある程度要求されると共に運任せの要素も併せ持ち、更に複合化された遊技により趣向性が一層高まる。
尚、普通電動役物636と、羽根作動口(第2種始動口)661a,661b,661cの上下の位置関係を逆転したものも実施可能である。又、図示は略すが、実施形態5において、実施形態1の図5(a),(b)に対応する通過口を採用した変更形態も同様に様々に実施が可能である。更に主遊技を特別遊技第2発生手段により構成し、副遊技を特別遊技第1発生手段により構成したが、主遊技を特別遊技第1発生手段により構成し、副遊技を特別遊技第2発生手段により構成することも可能である。
なお、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲に於て、改変等を加えることが出来るものであり、それらの改変、均等物等も本発明の技術的範囲に含まれることとなる。例えば、第1乃至実施形態5において、特別図柄表示装置を電動役物と分離し電動役物の外部領域に設けても良いし、特別図柄作動口と羽根作動口とを隣接させる等、それらの位置の相対関係も変更が可能である。確率変動機能の有無も適宜採択可能である。また、実施形態1以下の実施形態にも言えることだが、普通図柄作動ゲート、羽根作動口を共に対に備えた構成で説明したが、必ずしも対にする必要はなく、1つの構成でも何ら問題ない。
本発明は、特別遊技の発生要件が2以上の発明に適用され、特定入球装置への遊技球の特定領域通過による特別遊技を消化し易く、特定図柄の組み合わせによる特別遊技を消化し易くする。
10…パチンコ機、22…遊技盤、24…発射ハンドル、24a…タッチスイッチ、
30…主制御基板、31…賞球制御基板、32a…LCDパネルユニット、
32b…図柄制御基板、33…発射制御基板、35…音制御基板、
36…普通電動役物(特別図柄作動口)、36a…特別図柄作動スイッチ、
37…普通図柄表示装置、50…特別電動役物、52…大入賞口、
55…Vスイッチ(VSW)、54…カウントスイッチ(カウントSW)、
56…大入賞口ソレノイド、57…Vソレノイド、60…特定入賞装置、
61a,61b…羽根作動口、62a,62b…羽根、
64…カウントスイッチ(カウントSW)、65…Vスイッチ(VSW)、
66a,66b…羽根ソレノイド、68…振分け装置、69…特定領域、70…非特定領域、
30…主制御基板、31…賞球制御基板、32a…LCDパネルユニット、
32b…図柄制御基板、33…発射制御基板、35…音制御基板、
36…普通電動役物(特別図柄作動口)、36a…特別図柄作動スイッチ、
37…普通図柄表示装置、50…特別電動役物、52…大入賞口、
55…Vスイッチ(VSW)、54…カウントスイッチ(カウントSW)、
56…大入賞口ソレノイド、57…Vソレノイド、60…特定入賞装置、
61a,61b…羽根作動口、62a,62b…羽根、
64…カウントスイッチ(カウントSW)、65…Vスイッチ(VSW)、
66a,66b…羽根ソレノイド、68…振分け装置、69…特定領域、70…非特定領域、
Claims (4)
- 特定入球装置内に特定領域と非特定領域とを有し、前記特定領域を遊技球が通過した場合に遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技第1発生手段と、
遊技球が図柄作動口に入球することを起因として当否を抽選し図柄を予め決定された変動時間に従って、変動表示後に当否の結果に応じた図柄を静止表示し、当たりを抽選した場合には特定図柄を表示することを条件として遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技第2発生手段と、
前記特定入球装置内に入球した遊技球が前記特定領域を通過する前に前記図柄作動口に遊技球が入球し前記図柄の変動表示中である場合において、前記特定入球装置内に入球した遊技球が前記特定領域を通過した場合には、前記特別遊技第1発生手段による特別遊技を開始する前に、前記変動中の図柄の予め決定された変動時間を短縮し当否の結果に応じた図柄を静止表示させる表示優先終了手段と、を備えたことを特徴とする遊技機。 - 特定入球装置内に特定領域と非特定領域とを有し、前記特定領域を遊技球が通過した場合に遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技第1発生手段と、
遊技球が図柄作動口に入球することを起因として当否を抽選し図柄を予め決定された変動時間に従って、変動表示後に当否の結果に応じた図柄を静止表示し、当たりを抽選した場合には特定図柄を表示することを条件として遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技第2発生手段と、を備えた遊技機において、
前記特定入球装置内に入球した遊技球が前記特定領域を通過する前に前記図柄作動口に遊技球が入球し前記図柄の変動表示中である場合において、
前記特定入球装置内に入球した遊技球が前記特定領域を通過した場合には、前記変動中の図柄の予め決定された変動時間が経過するまで前記特別遊技第1発生手段による特別遊技の開始を遅延させる特別遊技遅延手段、を備えたことを特徴とする遊技機。 - 請求項1乃至請求項2に記載の遊技機において、
前記表示優先終了手段により静止表示した図柄が前記特定図柄の場合には、前記特別遊技第2発生手段による特別遊技の開始を前記特別遊技第1発生手段による特別遊技が終了するまで待機させる特別遊技待機手段、を備えたことを特徴とする遊技機。 - 特定入球装置内の特定領域を通過した場合に遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技第1発生手段と、
遊技球が図柄作動口に入球することを起因として当否を抽選し図柄を予め決定された変動時間に従って、変動表示後に当否の結果に応じた図柄を静止表示し、当たりを抽選した場合には特定図柄を表示することを条件として遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技第2発生手段と、
前記特定入球装置内に遊技球が入球した後に前記特定領域を遊技球が通過する前に前記図柄作動口に遊技球が入球し前記図柄の変動表示中である場合において、特定入球装置内に入球した遊技球が前記特定領域を通過した場合には、前記変動表示を中断状態とし、前記特別遊技第1発生手段による特別遊技を開始する特別遊技優先開始手段と、
該特別遊技優先開始手段による前記特別遊技が終了した後に前記中断した変動表示を再開する変動表示再開手段と、を備えたことを特徴とする遊技機。
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