JP2005168119A - スピンドルモータ及びそれを搭載する記録ディスク駆動装置 - Google Patents

スピンドルモータ及びそれを搭載する記録ディスク駆動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 騒音と振動を低減したモータを提供する。
【解決手段】 記録ディスク駆動装置に搭載され、記録ディスクを回転させるスピンドルモータにおいて、記録ディスク駆動装置の筐体の一部を構成し且つスピンドルモータの基部をなすベースプレートに設けられた孔の内周面には略円筒形のブッシュが内嵌される。さらにそのブッシュの内周には、回転時に流体の動圧によって回転体を回転自在に指示する動圧軸受ユニットが嵌合される。また、そのブッシュの外周面にはステータが外嵌される。
【選択図】 図1

Description

本発明は記録ディスクを回転させるスピンドルモータ及びそのスピンドルモータを搭載する記録ディスク駆動装置に関する。
代表的な記録ディスク駆動装置であるハードディスクドライブはその記録媒体であるハードディスクの単位面積当たりの記憶容量が高まるにつれて、そのディスク径が小さくなっている。それにともなって、ハードディスクドライブは従来どおりパーソナルコンピュータに搭載される用途に加えて、デジタルビデオ/DVD(Digital Versatile Disk:デジタル多目的ディスク)デッキ、家庭用ゲーム機などの家庭用電器製品やカーナビゲーションシステムなどの車載機器にも利用されるようになっている。また、デジタルビデオカメラやPDA(Personal Digital Assistance:携帯情報端末)などの携帯機器への利用も検討されている。
特に音響・映像機器や携帯機器に搭載されるハードディスクドライブの場合、他の用途に使用されるハードディスクドライブに比べてハードディスクドライブが発生する騒音がユーザに与える不快感が大きい。そのため、ハードディスクドライブに搭載されるスピンドルモータの軸受には摺動音の大きい玉軸受に代わって、潤滑油や気体などの流体の動圧を利用した動圧軸受が使用されている。
また、ハードディスクドライブは小型化、薄型化を達成し、なお且つそのコストを抑えるために、ハードディスクドライブの筐体の一部とスピンドルモータの基部をなすブラケットとを一つの部材として形成したベースプレートを用いている。(特許文献1)
しかし、ハードディスクドライブ全体の小型化、薄型化が進むにつれて、ベースプレートは人間が不快に感じる高音域の周波数にその固有振動数を有するようになっている。一方で、記録ディスク駆動装置の情報を読み書きする能力が向上するにつれてスピンドルモータの回転数は上がっている。そのため、特にベースプレートの固有振動数に近い周波数帯ではベースプレートの固有振動数との共振が生じ、人間の聴覚にとって不快な高音域での騒音が発生していた。この騒音は軸受の摺動音が大きい玉軸受を用いていたときには、それほど大きな問題にはならなかったが、動圧軸受を用いると、その軸受が発する騒音が小さいため、特に目立っていた。
特開2003−153491号公報
(1)ベースプレートの振動及び騒音
記録ディスク駆動装置の筐体はその装置の構成要素の中でもっとも外部に位置しており、その振動は外部の空気に伝わりやすい。そのため、記録ディスク駆動装置の筐体が振動すると、その騒音は記録ディスク駆動装置を構成するほかの部材が振動することによって生じる音よりも外部に聞こえやすい。また、人間の聴覚は特に高音域の音には敏感で、1000Hzから7000Hzの音は他の音域に比べて大きく聞こえる傾向がある。
記録ディスク駆動装置の筐体の一部を構成し且つ記録ディスクを回転させるスピンドルモータの基部をなすベースプレートが振動する要因は大きく分けると次の3つが考えられる。
まず第1に回転運動を原因とする振動であり、それはスピンドルモータ及び記録ディスクが回転する際にその回転が不均一であるために起こる振動である。ところがこのような振動は、標準的な記録ディスクの回転数(3600〜1万2000回転毎分=60〜200Hz)では特に不快な高音域の騒音の原因ではない。また、加工精度が向上するにつれ、近年は不均一な回転による振動は大きく低減されている。
第2は電磁気力に起因する振動のうち、回転部材を通じてベースに伝達されるものである。
記録ディスク駆動装置に搭載されるスピンドルモータは一般的に、ステータコイルに正逆方向の電流を一定の周期に合わせて流すことで一定の周期を持ってそのコイルに交互に逆転して発生する誘導磁場が、回転部材に固定されたロータマグネットが形成する磁場と、引力と斥力を交互に作用しあうことにより、回転部材が回転する。しかしながら、その磁場の引力又は斥力は回転部材が回転するためにのみ作用するわけではない。その回転方向以外にはたらく力はある一定の周期を持った振動を発生し、このような振動を電磁振動と呼ぶ。その振動は広い周波数帯にわたって振動数の異なる成分を含んでおり、この振動の成分は、実験的に得られた振動波をフーリエ展開し、展開の振幅係数を計算することにより容易に得ることができる。
ロータマグネットは電磁振動が発生する場所の一つであり、その振動は回転部材を通じて動圧軸受部に伝えられる。高速回転時には動圧軸受部の動圧は高く、動圧軸受部での振動の減衰は少ない。従来のように動圧軸受部が直接ベースプレートに固定される場合、動圧軸受部を通じて伝えられる電磁振動の振動成分のうち、ベースプレートの固有振動数の付近で共振が起こる。
ベースプレートの固有振動数は、その部材の比弾性率、厚み及び形状などに依存し、同じ材料ならばベースプレートが薄く小さくなるほどその固有振動数は高くなる。
第3の要因は第2の要因と同じく電磁気力に起因するものであるが、ステータが振動してベースの振動を励起するものである。
ロータマグネットとステータとの間にはたらく磁力はロータマグネットを振動させると同時にその反作用としてステータをも振動させる。ステータは、一般的な3相9極で、120度通電と呼ばれる方法で回転されている場合、モータの1回転当たり6回スイッチの切り替えが行なわれる。記録ディスクの回転数は一般的におよそ3600回転毎分〜1万2000回転毎分であり、スイッチング周波数はおよそ360Hz〜1200Hzである。過去の実験からステータの振動のフーリエ展開における第15次から25次付近の振幅が大きいことが知られており、丁度5500〜30000Hzの人間の聴覚が感じる高い音域の音である。ステータは従来、記録ディスク駆動装置の筐体の一部を構成するベースプレートに取り付けられており、ステータの振動は直接ベースプレートを振動させてベースプレートの固有振動数付近で共振が起こる。
第2、第3の原因を取り除く方法は大きく分けて2つある。ひとつはベースプレートの固有振動数を下げるかステータ及びロータマグネットが発生する電磁振動の振動数とベースプレートの固有振動数が一致しないようにして、共振が起こらないようにする方法である。もうひとつは、電磁振動をベースプレートに伝わらないように、ステータとベースプレートとの間で減衰させる方法である。
しかしながら、ベースプレートは通常、ダイカスト成形又はプレス成形によって製造され、その金型を変更するには多額の費用を要するため、ベースプレートの形状を変更してその固有振動数を変化させることは容易ではない。
(2)モデルの多様化
従来技術で述べたとおり、近年記録ディスク駆動装置の用途が広がり、その用途に応じた仕様は多種多様である。特に搭載される記録ディスクの枚数や、その回転数等が異なると、同じモデルでその仕様を満足させるために設計の最適化を行なうことは非常に困難である。そのため、記録ディスク駆動装置の仕様に応じて別のモデルが用意され、動圧軸受ユニット、ベースプレートを含むスピンドルモータ全体、及び治具などのスピンドルモータの生産設備を作り変える必要がある。
ディスク駆動装置のベースプレートは通常ダイカストやプレス加工が用いられており、ベースプレートの形状の変更に応じて金型を変更するのは多大な費用を要する。また、製造用の治具は高い加工精度と耐久性を求められるため高価であり、その種類を増やすと一つ一つのメンテナンスが必要になる。
(3)本発明が解決しようとする課題
したがって、本発明が解決しようとする課題は、記録ディスク駆動装置の筐体の一部を構成し、その記録ディスク駆動装置に搭載されるスピンドルモータの基板をなすベースプレートの、電磁気力に起因する振動と騒音を低減すること、
高価な生産設備である治具や金型をスピンドルモータの仕様やモデルの変更に伴って作り直すコストと開発費を削減し、生産性の向上と開発時間の短縮を図ることである。
請求項1に記載のスピンドルモータは、
記録ディスク駆動装置に搭載され、記録ディスクを回転させるスピンドルモータであって、電流を流すと磁界を発生させるステータと、記録ディスク装置の筐体の一部を構成し且つスピンドルモータの基部をなすベースプレートと、ステータとベースプレートの間に固定される略円筒状のブッシュと、ブッシュに固定される動圧軸受ユニットと、動圧軸受ユニットを介してベースプレートに対して回転自在に支持される回転部材と、ステータに対向するように回転部材に固定されるロータマグネットとを備える。
請求項2に記載のスピンドルモータは、
請求項1に記載されたベースプレートに円形の孔が設けられており、その孔にブッシュの外周面の一部が嵌合固定される。
また請求項3に記載のスピンドルモータは、
請求項1に記載された動圧軸受ユニットが、回転部材の回転中心部に設けられた回転軸と、それを回転自在に支持する円筒状スリーブとを有し、回転軸の外周面とスリーブ内周面との間に、ラジアル方向の荷重を支持するラジアル動圧軸受部が設けられる。
さらに、請求項4に記載のスピンドルモータは、
請求項1乃至3のいずれかに記載されたブッシュを形成する材料として制振性を有する材料が用いられる。
また、請求項5に記載のスピンドルモータは、
請求項1乃至3のいずれかに記載されたブッシュを形成する材料として高強度材料が用いられる。
請求項6に記載の記録ディスク駆動装置は、
請求項1乃至5のいずれかに記載されたスピンドルモータと、
情報が記録される記録ディスクと、
情報を記録ディスクから読出し及び/又は記録ディスクに書込みを行なう情報アクセス手段とを備えている。
請求項1に記載のスピンドルモータは、その基板であるベースプレートと動圧軸受ユニットとの間にブッシュを介在させる。このことにより、軸受ユニットとベースプレートの間には部材の接合部が少なくとも2つ存在することになる。一般に振動は、波長が短くなる(振動数が高くなる)につれて、振幅は減衰しやすくなる。また振動数が高いほど振動のエネルギーは高いが、部材同士の接合部で微少な摩擦が起こり、その摩擦によって振動エネルギーに損失が生じるため振動の振幅は大きく減衰する。また、このブッシュはステータを外嵌している。このステータとブッシュとの締結強度が充分高いと、ステータのみが振動するのではなく、ちょうどブッシュとステータが一体になって振動するような状態になり、ステータの電磁振動のモードをそのブッシュの材質、形状等によって高音域もしくは低音域にシフトさせることができる。
このようにして、電磁気力を起因とする電磁振動の高周波数成分との共振が起こらなくなり、振動と騒音が低減される。
またこの構造によれば、動圧軸受部はユニット化されて動圧軸受ユニットをなし、その動圧軸受ユニットとベースプレートとはブッシュを介して取り付けられている。これにより、異なる仕様やモデルの動圧軸受ユニットをブッシュの動圧軸受ユニット取付け部の形状を変更するだけでベースプレートに載置することができる。すなわち、ブッシュの外形状に合わせてベースプレートや治具をあらかじめ作っておけば、ベースプレートや治具の形状を変更する必要はなくなる。したがって生産設備にかかるコストを削減し、ベースプレートや治具の開発にかかる時間とコストを削減することができる。また、モデルの種類にあわせた治具のメンテナンスをする煩雑さも解消され、生産性を向上することもできる。
請求項2に記載のスピンドルモータはベースプレートにブッシュを内嵌する孔が設けられ、ブッシュのベースプレートへの装着が容易になり、生産時の作業性が向上する。
請求項3に記載のスピンドルモータは、請求項1に記載された動圧軸受ユニットにおいて、その動圧軸受ユニットがスリーブと回転部材の回転中心に固定される回転軸から形成され、ラジアル動圧軸受が形成される。動圧軸受が使用されることにより騒音の発生を低減することができ、小型化しても軸受剛性を下げることがないようにラジアル軸受を確保することにより、モータの安定を図ることができる。
請求項4に記載のスピンドルモータは、ブッシュが制振性を有する材料で形成される。制振性を有する材料は振動に対する部材内部でのエネルギー損失が大きく、したがってとりわけ高い振動数領域の振動は減衰されやすい。すなわち制振性を有する材料で形成されたブッシュは高音域に相当する振動の成分に対するフィルタとなる。したがって、ロータマグネット及びステータにおいて発生した電磁振動の成分のうち、ベースプレートの固有振動数に近い高周波数成分はブッシュ内で減衰され、騒音を低減することができる。
請求項5に記載のスピンドルモータは、ブッシュが高強度部材で構成される。そのため、ステータとの締結強度を強くしても、ブッシュの不均一な変形が少ない。ステータとブッシュを強く固定することにより、ステータとブッシュが一体になって振動することになり、電磁振動の周波数成分のピークとなる振動数を変えることが可能になる。したがって、特にステータにおいて発生した電磁振動の成分のうち、ベースプレートの固有振動数に近い高周波数成分の振動数がシフトし、騒音を低減することが可能になる。
請求項6に記載の記録ディスク駆動装置は、本発明の請求項1から5に記載された構造を有するスピンドルモータを搭載するゆえに、記録ディスク駆動装置の筐体の一部を構成するベースプレートが振動しないことによって装置全体として電磁振動に起因する騒音を軽減することができる。そのうえ、振動が低減されることにより情報の読み書き時に発生するエラーをも低減することができる。
本発明に記載のスピンドルモータ及びそれを備えた記録ディスク装置の実施例を図面を参照しながら説明する。
図1は記録ディスク駆動装置1に搭載されるスピンドルモータ2の断面図である。図2は、本発明の構成を備えるスピンドルモータ2を搭載した本発明の記録ディスク駆動装置1の断面図である。
(1−1)記録ディスク駆動装置の構成
スピンドルモータ2の基部をなすベースプレート3が記録ディスク駆動装置1の筐体の一部を構成しており、その記録ディスク駆動装置1の筐体内にはスピンドルモータ2と円盤状の記録ディスクDと、その記録ディスクDの情報を読み書きするヘッドHと、そのヘッドHを支持するアームA及びヘッドHを移動させるアクチュエータPを備えている。
(1−2)スピンドルモータの構成
図1のスピンドルモータ2は、回転部材であるロータハブ4と、動圧軸受ユニット8と、ブッシュ5と、ベースプレート3と、ステータ6と、ロータマグネット7とから構成されている。
(1−3)記録ディスクのスピンドルモータへの固定
回転部材であるロータハブ4は、その外周面にロータハブ鍔部14を有しており、そのロータハブ鍔部14に記録ディスクDが載置されている。複数の記録ディスクDが載置される際は、記録ディスクD間にスペーサSが設けられて、各記録ディスクD間に一定の距離が保たれる。また、記録ディスクDの飛脱を防止するために、最も上部に位置する記録ディスクDはクランパCによってロータハブ4に押圧されており、そのクランパCはネジBによってロータハブ4に取り付けられている。
(1−4)スピンドルモータの回転部材であるロータハブ及び抜け止め
回転部材であるロータハブ4はその回転中心部に回転軸9が一体に設けられており、その回転軸9は円筒状のスリーブ10に挿通されている。スリーブ10の周りには有底円筒状の軸受ハウジング11が設けられている。ロータハブ4にはスリーブ10及び軸受ハウジング11の開口端付近の外周を囲むように円筒周壁部24が設けられ、円筒周壁部24の開口端部には抜け止め12が固定されている。この抜け止め12により、ロータハブ4と軸受ハウジング11との軸方向の相対的な移動が制限されている。
(1−5)スピンドルモータの動圧軸受ユニット
回転軸9の外周面とスリーブ10の内周面とのどちらか一方もしくは両方には、ヘリングボーン形状の浅溝(不図示)が形成され、この回転軸9の外周面とスリーブ10の内周面との間の径方向の間隙に潤滑流体が保持されている。これにより、回転軸9とスリーブ10との相対回転時に、潤滑流体の圧力を高め荷重支持圧を発生するラジアル動圧軸受8aが形成されている。また、ロータハブ4の軸側平坦面の一部は軸受ハウジング11の開口端部に設けられた平坦面に相対している。これら相対する平坦面の一方もしくは両方にスパイラル形状の浅溝(不図示)が形成されており、両平坦面の軸方向間隙には潤滑流体が保持されている。これによりロータハブ4と軸受ハウジング11との相対回転時に軸方向に荷重支持圧を発生するスラスト動圧軸受8bが形成されている。潤滑流体はラジアル動圧軸受8a及びスラスト動圧軸受8b及びスリーブ10と回転軸9との間隙に連続的に保持されている。ロータハブ4の軸側平坦面には軸受ハウジング11の外周を囲むように円筒周壁部が設けられている。円筒周壁部24とこれに対向する軸受ハウジング11の上端部外周面は、その間隙が円筒周壁部24の開口端に向かうにしたがって広がっていくテーパ部8cを形成している。このテーパ部8cに潤滑流体と外気との唯一の界面8dが設けられている。
動圧軸受ユニット8は回転部材であるロータハブ4を回転自在に支持するラジアル動圧軸受8aとスラスト動圧軸受8bを構成する部材及びロータハブ4の一部によって構成されている。なお、本発明において、本実施例に記載されているものと異なる構成からなる動圧軸受ユニットを用い得ることはいうまでもない。
(1−6)ベースプレート
記録ディスク駆動装置1の筐体の一部を構成するベースプレート3は、板状のアルミニウム合金であり、プレス加工により成形されている。アルミニウム及びその合金はプレス加工に適しており、プレス加工によって成形することにより生産性が向上するとともに、記録ディスク駆動装置1の筐体に要求される複雑な形状に成形することが可能であり、さらにスピンドルモータ2の基板に要求される精密さをもあわせもっている。
なお、ベースプレートはその用途に応じて、装置全体の強度を高めるために板状のステンレスをプレス加工によって形成することもある。また、要求される仕様や特性に応じてダイカスト加工などプレス加工以外の加工により成形されてもよい。
このベースプレート3はブッシュ5を内嵌するための孔13を有している。また孔13にはそのブッシュ5の外周面形状に合わせてブッシュ5の軸方向の位置を精度良く合わせるために、孔13の上端部外周面は拡径された孔拡径部23が形成されている。これにより、複数の記録ディスク駆動装置のモデル、複数の動圧軸受ユニットに対応し且つベースプレート3の孔13の形状に合わせた形状のブッシュを製作するだけで、ベースプレート3の形状を共通化することができている。
(1−7)スピンドルモータのステータ及びロータマグネット
ステータ6は9スロット構成のステータコアと、このステータコアの各ティースに巻回された3相のコイルとからなっており、その3相のコイルのうち常時2相のコイルが通電され、残りの1層のコイルに生じる誘導起電力をデジタル信号化して各相のコイル電流を切り替えるセンサレス方式を用いている。スピンドルモータ2のロータハブ4は、そのロータハブ4に固定されたロータマグネット7と、これに対向してコイル電流が制御されたステータ6との電磁相互作用によって回転力がはたらき回転する。
(1−8)スピンドルモータのブッシュ
ベースプレート3と動圧軸受ユニット8との間には略円筒状のブッシュ5が介在している。このブッシュ5は下部を構成する小径の短円筒部5aと上部を構成する厚肉で大径の厚肉部5bからなっている。短円筒部5aはベースプレート3の孔13に内嵌され、さらに厚肉部5bの一部がベースプレート3の孔13に設けられた孔拡径部23に内嵌されている。このブッシュには動圧軸受ユニット8を構成する軸受ハウジング11が内嵌され、さらにステータ6がブッシュ5の厚肉部5bの上部に外嵌されている。
なお、ブッシュ5とベースプレート3との接触面及び/又はブッシュ5と動圧軸受ユニット8との接触面の面積を小さくすると振動が伝達されにくくなるのでよい。
このブッシュ5には高強度部材であるステンレスが用いられている。ブッシュ5がステンレスで形成されていると、珪素鋼鈑によって形成されるステータ6を強固に締結しても不均一なひずみが発生しにくいので、ステータ6の振動のモードをずらすことが可能になっている。
なお、ブッシュ5を形成する部材は、ある程度以上の機械的強度があればよいので、他にもアルミニウム及びその合金、黄銅などを用いてもよい。また、切削加工を容易にするために、快削性のある金属を用いるとなおよい。
また、ブッシュ5がベースプレート3の固定には、その締結強度を確保するためにレーザー溶接が用いられている。
なお、ブッシュ5とベースプレート3との固定にレーザー溶接の代わりに接着剤を用いてもよい。接着剤を用いると締結強度は低下するものの、接着剤が弾性剤のはたらきをして振動を和らげることができる。
図3に示されているスピンドルモータ102は、実施例1と同様のベースプレート103を用いつつ別の動圧軸受ユニット108を用いた実施例である。
(2−1)記録ディスク駆動装置の構成
記録ディスク駆動装置101(不図示)の筐体の一部は図3に示されているスピンドルモータ102の基部をなすベースプレート103から構成されている。その記録ディスク101(不図示)は記録ディスクDと、その記録ディスクDの情報を読み書きするヘッドH(不図示)と、そのヘッドH(不図示)を支持するアームA(不図示)と、そのアームA(不図示)を移動させるアクチュエータP(不図示)とを備えている。
(2−2)スピンドルモータの構成
図3に示されるスピンドルモータ102は、実施例1と同様に、回転部材であるロータハブ104と、動圧軸受ユニット108と、ブッシュ105と、ベースプレート103と、ステータ106と、ロータマグネット107とから構成されている。このスピンドルモータ102は実施例1に記載のスピンドルモータ2と比べると、ロータハブ104に固定される記録ディスクDの枚数が1枚であり且つロータハブ104、ステータ106、ロータマグネット107、軸受ユニット108そしてブッシュ105の内周面の形状がそれぞれ記録ディスクDの枚数を変えたことに伴って変更されているものの、記録ディスク駆動装置101(不図示)の筐体の一部を構成しているベースプレート103は、スピンドルモータ102の基板をなし、実施例1において記録ディスク駆動装置1の筐体の一部を構成しているベースプレート3と同様の形状をしている。
(2−3)記録ディスクのスピンドルモータへの固定
回転部材であるロータハブ104は、その外周面にロータハブ鍔部114を有しており、そのロータハブ114に記録ディスクDが載置されている。また記録ディスクDの飛脱を防止するために記録ディスクDはロータハブ104の鍔部114にクランパCによって押圧され、そのクランパCはネジBによってロータハブ104に取り付けられている。
(2−4)スピンドルモータの回転部材であるロータハブ及び抜け止め
回転部材であるロータハブ104はその回転中心部に回転軸109が固定されており、その回転軸109は円筒状のスリーブ110に挿通されている。回転軸109のロータハブ104に固定された固定端とは反対側の端部にはスラストフランジ119が設けられている。このスラストフランジ119の外径は、スリーブ110の内径よりも大とされており、このスラストフランジ119が抜け止めとしても作用することにより、ロータハブ104とスリーブ110との軸方向の相対的な移動が制限されている。
(2−5)スピンドルモータの動圧軸受ユニット
ロータハブ104に固定されている回転軸109の外周面と円筒状のスリーブ110の内周面とのどちらか一方もしくは両方には、ヘリングボーン形状の浅溝(不図示)が形成され、この回転軸109の外周面とスリーブ110の内周面との間の径方向間隙には潤滑流体が保持されている。これにより、回転軸109とスリーブ110の回転時に潤滑流体の圧力が高まり、荷重支持圧を発生するラジアル動圧軸受108aが形成されている。また回転軸109の開放端部に設けられているスラストフランジ119はスリーブ110の径方向凹部に収容されて、スリーブの下端は軸受蓋121によって封止されている。回転軸109の端部に設けられたスラストフランジ119の上面はスリーブ110の下部平坦面と対向し、さらに下面は軸受蓋121の上側平坦面と対向している。さらにスラストフランジ119にはその上面と下面とのいずれか一方もしくは両方にスパイラル形状の浅溝(不図示)が設けられており、スリーブ110の径方向凹部及び軸受蓋121上面とスラストフランジ119外面との間隙には潤滑流体が保持されている。これにより回転軸109及びスラストフランジ119がスリーブ110及び軸受蓋121に対して相対回転するときに、軸方向に荷重支持圧を発生するスラスト動圧軸受108bが形成されている。潤滑流体はラジアル動圧軸受108a及びスラスト動圧軸受108bを構成する軸受間隙に保持されている。スリーブ110の開口端付近の内周面は回転軸109の外周面と対向して、スリーブ110の開口端部に向かうにつれてその間隙が拡大するテーパ部108cを有しており、動圧発生流体と外気との間に界面108dが形成される。
(2−6)ベースプレート
スピンドルモータ102の基部をなし且つ記録ディスク駆動装置101(不図示)の筐体の一部を構成するベースプレート103は、実施例1のベースプレート3と同様の形状、構成であり、その材質、加工における特徴も同一である。このベースプレート103は、実施例1のベースプレート3と同様にブッシュ105を内嵌するための孔113を有している。また孔113にはそのブッシュ105の外周面形状に合わせてブッシュ105の嵌合時に軸方向の位置を精度良く合わせるよう、孔113の上端部外周面は拡径された孔拡径部123が形成されている。この孔113及び孔拡径部123形状が実施例1のベースプレート3に設けられている孔13および孔拡径部と同様の形状なので、ブッシュ105の形状を変更するだけで異なる形状の動圧軸受ユニットを取付けることが可能になっている。
(2−7)スピンドルモータのステータ及びロータマグネット
ステータ106は109スロット構成のステータコアと、このステータコアの各ティースに巻回された3相のコイルとからなっており、その3相のコイルのうち常時2相のコイルが通電され、残りの1相のコイルに生じる誘導起電力をデジタル信号化して各相のコイル電流を切り替えるセンサレス方式を用いている。スピンドルモータ102のロータハブ104は、そのロータハブ104に固定されたロータマグネット107と、これに対向してコイル電流が制御されたステータ106との電磁相互作用によって回転力がはたらき回転する。
(2−8)スピンドルモータのブッシュ
ベースプレート103と動圧軸受ユニット108との間には略円筒状のブッシュ105が介在している。このブッシュ105は外径が小さく下部を構成する短円筒部105aと厚肉で外径が大きく上部を構成する厚肉部105bとからなっている。短円筒部105aはベースプレート103の孔113に内嵌され、さらに厚肉部105bの一部がベースプレート103の孔113に設けられた孔拡径部123に内嵌されている。このブッシュには動圧軸受ユニット108を構成するスリーブ110の外周面が内嵌され、さらにステータ106がブッシュ105の厚肉部105bの上部に外嵌されている。
このブッシュ105は制振性を有しており、振動のエネルギーの内部損失が大きくステータ106及び動圧軸受ユニット108からの振動をベースプレート103に伝えないように制振性を有する材料が用いられている。この制振性を有する材料は動圧軸受ユニット108をベースプレート103に精度良く取付けることができるよう、充分な工作精度と機械的強度を有する合成樹脂が用いられている。
なお、ブッシュ105を形成する部材は、制振性を有する部材であれば、樹脂でなく金属でも良い。例えばMgを含む金属は制振性に優れており、特にMg−Zrは制振性を有するブッシュを形成するのに適している。また内部に無数の空孔を有する焼結金属はその性質上エネルギーの内部損失が大きく、制振性を有する。また、充分な機械的強度と工作精度が得られるならば、ゴムを用いてもよく、この場合のゴムは天然ゴムでも合成ゴムでもよい。
本発明の実施例1に記載の記録ディスク駆動装置の断面図である。 本発明の実施例1に記載の構造を有する記録ディスク駆動装置に用いられるスピンドルモータの断面図である。 本発明の実施例2に記載の構造を有する記録ディスク駆動装置に搭載されるスピンドルモータの断面図である。
符号の説明
A アーム
B ネジ
C クランプ
D 記録ディスク
H ヘッド
P アクチュエータ
S スペーサ
1、101 記録ディスク駆動装置
2、102 スピンドルモータ
3、103 ベースプレート
13、113 孔
23、123 孔拡径部
4、104 ロータハブ
14、114 ロータハブ鍔部
24 円筒周壁部
5、105 ブッシュ
5a、105a 短円筒部
5b、105b 厚肉部
6、106 ステータ
7、107 ロータマグネット
8、108 動圧軸受ユニット
8a、108a ラジアル動圧軸受
8b、108b スラスト動圧軸受
8c、108c テーパ部
8d、108d 界面
9、109 回転軸
119 スラストフランジ
10、110 スリーブ
11 軸受ハウジング
121 軸受蓋

Claims (6)

  1. 記録ディスク駆動装置に搭載され、記録ディスクを回転させるスピンドルモータであって、
    前記記録ディスク駆動装置の筐体の少なくとも一部を構成し且つ前記スピンドルモータの基部をなすベースプレートと、
    該ベースプレートに固定された略円筒状のブッシュと、
    該ブッシュに外嵌され電流を流すと磁界を発生させるステータと、
    前記ブッシュの内周に内嵌された動圧軸受ユニットと、
    前記動圧軸受ユニットを介して前記ベースプレートに対して回転自在に支持される回転部材と、
    前記ステータに対向するように前記回転部材に固定されたロータマグネットと
    を備えてなるスピンドルモータ。
  2. 前記ベースプレートには孔が設けられており、該孔に前記ブッシュの外周面の一部が嵌合固定されることを特徴とする請求項1に記載のスピンドルモータ。
  3. 前記動圧軸受ユニットが、前記回転部材の回転中心部に設けられた回転軸と、それを回転自在に支持する円筒状スリーブとを有し、前記回転軸の外周面と前記スリーブの内周面との間に、ラジアル方向の荷重を支持するラジアル動圧軸受部が設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載のスピンドルモータ。
  4. 前記ブッシュを形成する材料が制振性を有する材料であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のスピンドルモータ。
  5. 前記ブッシュを形成する材料が高強度材料であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のスピンドルモータ。
  6. 請求項1乃至5に記載のスピンドルモータと、
    前記回転部材に載置される記録ディスクと、
    情報を前記記録ディスクに読出し及び/又は書込みを行なう情報アクセス手段と
    を備えてなる記録ディスク駆動装置。
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