JP2005165659A - 部材情報管理方法及び部材情報管理装置 - Google Patents

部材情報管理方法及び部材情報管理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 長期にわたる部材情報の信頼性を確保でき、部材のライフサイクル全般にわたって部材情報へのアクセス及び追加・更新を容易にする部材情報管理方法及び部材情報管理装置を提供する。
【解決手段】 システム建築の外壁パネル70の製造工場において、製造履歴情報を含む初期情報が2次元コード1に変換されて外壁パネル70に直接マーキングされる。外壁パネル70は、建築物Aを構成する部材として組み立てられ、使用された後、補修、解体、再使用等が行われると、例えばハンディタイプの2次元コードリーダ20とレーザマーカ40を用いて、追加履歴情報を格納した2次元コード1a、1b、1c・・・を順次書き加える。又は、現在の2次元コード1を読み取って格納されている情報及び追加情報に基づき更新履歴情報を作成し、新たな2次元コード1a’に変換して再度同一位置にマーキングする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、部材情報管理方法及び部材情報管理装置に係り、特に、システム建築等の製品を構成する部材にレーザマーキングを施して部材に関する情報を付すことにより、部材の識別あるいは部材の製造から廃棄に至るまでのライフサイクル全般にわたって部材情報管理を行うのに適した部材情報管理方法及び部材情報管理装置に関する。
従来から、製品の品質管理を行う上で、製造に使用した部品・原料の品質データ,温度・時間・寸法等の製造条件,製品を調整したときの調整データ、製品を検査したときに得られた検査データ等の製造履歴情報をデータベースで管理することが行なわれている。そして、このような製造履歴情報に加えて、製品の製造から廃棄あるいはリサイクルが行われるまでの過程において製品が通過した各拠点における使用状況や検査データ、修理・保守データ等の情報を、データベースに順次追加して一元化して管理することにより、該製品あるいはその部品をリサイクルしたり、廃棄したりする場合の判断や処理手順を合理化する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1の技術では、部品の製造から廃棄あるいはリサイクルに至るまでのライフサイクル全般にわたる管理のための種々の履歴情報を、ICタグに記憶させ、個々の製品に付すように構成されている。これにより、情報を管理するデータベースにアクセスしなくても、直接ICタグから情報を読み取ることができ、製造履歴情報や種々の履歴情報がアクセス容易なものとされている。
また、製造履歴情報を2次元コードに変換して印刷し、製品に貼付することにより、直接2次元コードから情報を読み取ることができ、データベースにアクセスすることなく製造履歴情報を得ることが可能とされている(例えば、特許文献2)。このように、ICタグや2次元コードを利用することにより、大量の情報を直接製品に付すことが可能とされ、製造履歴情報や種々の履歴情報へのアクセスが容易とされている。
特開2000−48066号公報(第2−5頁、図1−3、図6、図7) 特開2003−140726号公報(第2−5頁、図1−6)
しかし、特許文献1に記載された製品のライフサイクル管理方法は、情報をICタグに記憶させて保持させるように構成されているが、ICタグに格納された情報は不正に書き換えられてもその証拠が残らない可能性があり、信頼性が十分ではないという問題点があった。特に、建築物のように長期にわたって使用され、様々な環境の変化にさらされる製品には耐久性が要求されるが、ICタグのような電子記録媒体は、高湿度や日射による高熱など、苛酷な環境の下におかれた場合にデータの保全性が十分とはいえないという問題点があった。また、ICタグは、情報を読み取る際に常に読取装置が必要であり、それだけでは情報へのアクセスの容易性が十分ではないという問題点があった。
一方、ラベルやプレートを貼付して2次元コードに変換した情報を部材に付す方法では、ラベルやプレートを別途生産する必要があり、かつ貼付作業に手間を要するためコストが増大するという問題点があった。また、この方法では、貼付ミスが発生したり、部材の取扱いや2次加工の過程においてラベルやプレートが脱落する可能性があり、確実に正しい情報が保持されないという可能性があった。
本発明は、上記のような課題に鑑み、長期にわたる部材情報の信頼性を確保できる部材情報管理方法及び管理装置を提供することにある。また、本発明は、システム建築等を構成する部材の製造から廃棄あるいはリサイクルに至るまでのライフサイクル全般にわたって、製造履歴情報や種々の履歴情報等の部材情報へのアクセス及び追加・更新が容易とされ、部材情報の管理を行うのに適した部材情報管理方法及び管理装置を提供することにある。
前記課題は、請求項1に記載の部材情報管理方法によれば、部材に関する情報を該部材に直接付すことにより該部材の履歴情報を管理する方法であって、前記部材を特定する識別情報を含む初期情報を生成する初期情報生成工程と、前記初期情報を2次元コード化し、該2次元コードをレーザマーキングにより前記部材に直接マーキングする初期マーキング工程と、前記初期マーキング工程後に実施された前記部材に対する処置に関する情報を含む追加履歴情報を生成する追加履歴情報生成工程と、前記追加履歴情報を2次元コード化し、該2次元コードをレーザマーキングにより前記部材に直接マーキングする追加マーキング工程と、を有すること、により解決される。
このように、請求項1に記載の部材情報管理方法は、最初に、部材の識別情報を含む初期情報が2次元コードに変換されて部材に直接マーキングされる。そして、追加履歴情報が発生すると、追加履歴情報が2次元コードに変換されてマーキングされ、履歴情報が書き加えられる。
このように構成すると、例えばハンディタイプのレーザマーカを用いて、追加履歴情報が含まれる2次元コードをその場で追加マーキングすることができる。2次元コードには、文字と比較して、同じ面積に、はるかに多量の情報を格納することができる。従って、2次元コードに変換すれば、限られた面積の部材表面に、履歴情報の一部あるいは全部を直接付すことができ、直接付された履歴情報は、外部のデータベースにアクセスすることなく利用することができるため、履歴情報へのアクセスが容易となる。
また、部材に直接レーザマーキングされているので、プレートやラベルを貼付する場合と異なり、脱落や貼付ミスが発生しない。そして、レーザマーキングでは部材の表面が物理的に加工されて2次元コードが形成されるため、ICタグのような電子情報担体と異なり、書き換え時には必ず痕跡が残る。従って、不正に履歴情報の書き換えが行われた場合にその発見が容易となる。更に、高熱等の苛酷な環境にさらされても、マーキングされた部位が物理的に破壊されない限りは情報が破壊されることがない。以上の理由により、履歴情報の信頼性が向上される。
また、前記課題は、請求項2に記載の部材情報管理方法によれば、部材に関する情報を該部材に直接付すことにより該部材の履歴情報を管理する方法であって、前記部材を特定する識別情報を含む初期情報を生成する初期情報生成工程と、前記初期情報を2次元コード化し、該2次元コードをレーザマーキングにより前記部材に直接マーキングする初期マーキング工程と、前記部材に現在マーキングされている2次元コードに含まれる情報と、前記初期マーキング工程後に実施された前記部材に対する処置に関する情報と、に基づき更新履歴情報を生成する更新履歴情報生成工程と、前記更新履歴情報を2次元コード化し、該2次元コードをレーザマーキングにより前記部材に直接マーキングする更新マーキング工程と、を有すること、により解決される。
このように、請求項2に記載の部材情報管理方法は、最初に、部材の識別情報を含む初期情報が2次元コードに変換されて部材に直接マーキングされる。そして、追加情報が発生すると、現在マーキングされている2次元コードが読み取られ、この2次元コードに含まれる現在の履歴情報と追加される情報とに基づいて更新履歴情報が生成され、2次元コードに変換されてマーキングされ、履歴情報が更新される。
このように構成すると、例えばハンディタイプの2次元コードリーダとレーザマーカを用いて、2次元コードとしてマーキングされている履歴情報を更新していくことができる。従って、限られた面積の部材表面に、履歴情報の一部あるいは全部を直接付すことができ、履歴情報へのアクセスが容易となる。この場合、履歴情報を繰り返し更新しても、スペースに制限を受けることがない。
また、部材に直接レーザマーキングされているので、脱落や貼付ミスが発生せず、書き換え時には必ず痕跡が残る。更に、マーキングされた部位が物理的に破壊されない限りは情報が破壊されることがないため、履歴情報の信頼性が向上される。
このとき、請求項3に記載のように、前記2次元コードは、レーザ光の照射により形成されるドットをn×n、またはn×m(但しn、mは自然数)に縦横に配置する単位セル、レーザ光の連続的な照射により矩形状に塗りつぶして形成する単位セル、あるいは、レーザ光の連続的な照射により矩形状に囲んで形成する単位セルのいずれかによって形成することができる。このように、2次元コードのマーキングは、種々の手法により行なうことができる。特に、ドットによるマーキング(いわゆるドットマーキング)では、セル内にドットを縦横に配列することにより、均一な深さのセルを形成することができるので、2次元コードの読取精度を良好にすることができる。
また、請求項4に記載のように、2次元コードは、部材の塗装層のみに対してレーザマーキングして形成されるようにすると好適である。このようにすると、レーザマーキングにより物理的な変化を受けるのは塗装層のみとされ、部材の本体部分にはレーザマーキングの影響が及ばないため、マーキング部分から劣化や錆等が発生することがなく、部材の耐久性に悪影響を与えることがない。
そして、請求項5に記載のように、前記初期情報は、前記部材の製造履歴情報または該製造履歴情報を特定する識別情報を含むようにすると好適である。このとき、請求項6に記載のように、前記部材の製造履歴情報は、前記部材の仕様、出荷時の精度、製作図面、製作工場、製作担当者、製作時期、前記部材の製造に応じて発生した二酸化炭素発生量、の少なくともいずれかに関する情報を含むようにすると好適である。更に、請求項7に記載のように、前記部材の仕様に関する情報は、前記部材の構造設計条件、塗装、構成材料、該構成材料の供給者、の少なくともいずれかに関する情報を含むようにすると好適である。
このように構成すると、製造履歴情報を部材から直接読み取るか、部材から直接読み取った識別情報に基づいてデータベースから容易に取得することが出来る。従って、部材の点検を行う際や部材が再使用可能かどうかの判定を行う際に、判断情報として必要な情報を容易に取得することができる。また、部材の補修が必要な際に、補修方法や補修に必要な資材についての情報を容易に取得することができる。更に、部材の設置や再使用の際に、部材の識別に必要な情報を容易に取得することができる。従って、部材のライフサイクル全般にわたる管理に必要な情報が蓄積される。
そして、請求項8に記載のように、前記部材に対する処置は、前記部材の組立、点検、調整、補修、解体、移動、再使用、契約の少なくともいずれかを含むようにすると好適である。また、請求項9に記載のように、前記部材に対する処置に関する情報は、前記処置がなされた時期、担当者、処置内容、前記処置を特定する識別情報、の少なくともいずれかを含むようにすると好適である。このように構成すると、部材のライフサイクル全般にわたる管理に必要な情報が蓄積される。
また、請求項10に記載のように、前記部材は、製品を構成する部材であって、製品の解体後に再使用可能な部材からなるように構成すると好適である。
一般に、システム建築や、その他の製品を解体してその構成部材を再使用する場合には、解体部材の識別、再使用可能な部材の選別と補修及び保管、必要な再使用部材の選定と調達に手間を要するため、新規部材を使用するよりも高コストとなってしまう場合があるが、請求項1乃至請求項8に記載の部材情報管理方法を、解体後に再使用される部材の情報管理に適用すれば、部材から直接識別情報や履歴情報の全部あるいは一部を読み取ることが可能とされているので、少ない手間で履歴情報にアクセスすることができ、再使用部材の調達に伴うコストが削減される。また、信頼性の高い情報に基づき再使用部材の識別、補修等を行うことが可能とされるため、再使用部材の適切な選定と調達がなされ、再使用部材を備えた製品の信頼性が向上される。
なお、請求項11に記載のように、前記部材は、より具体的には、建築資材からなる。
そして、請求項12に記載のように、前記初期マーキング工程と前記追加マーキング工程との少なくともいずれかにおいて、前記2次元コードと共に、目視で識別可能な識別情報をレーザマーキングにより前記部材に直接マーキングすると、より好適である。また、請求項13に記載のように、前記初期マーキング工程と前記更新マーキング工程との少なくともいずれかにおいて、前記2次元コードと共に、目視で識別可能な識別情報をレーザマーキングにより前記部材に直接マーキングすると、より好適である。
このように、目視で識別可能な形態で情報が付されると、情報をその都度読取装置を用いて読み取る必要がなく、情報へのアクセスが最も容易とされる。特に、部材の設置や組立を行う際の合番に用いる情報を付す場合、レーザマーキングで付すことにより、初期マーキングと同じ工程で行うことができる。従って、別途手書きやラベルの貼付により行う場合と比べて、手間が削減される。更に、記載ミスや貼付ミスが発生し難く、情報の信頼性が向上される。
そして、前記課題は、請求項14に記載の部材情報管理装置によれば、2次元コードを読み取る2次元コード読取部と、部材の表面にレーザ光を照射して直接マーキングを施すレーザ照射部と、前記レーザ照射部を制御する制御部と、を備えた部材情報管理装置であって、前記制御部は、前記部材または前記部材を備えた製品に関するデータと、前記2次元コード読取部によって読み取られたデータと、が入力される入力手段を備えると共に、該入力手段を介して入力されたデータに基づいて2次元コードを生成し、該2次元コードと前記部材の性質及び形状に応じて前記レーザ照射部を制御すること、により解決される。
このように構成すると、履歴情報を2次元コードに変換して部材にマーキングし、この2次元コードを追加または書き換えて履歴情報を更新することができる。従って、例えばハンディタイプの2次元コードリーダとレーザマーカを用いて、2次元コードとして履歴情報をマーキングし、更新していくことができる。従って、履歴情報へのアクセス及び管理が容易であり、かつ履歴情報の信頼性が高い。
以上のように、本発明によれば、履歴情報が2次元コードに変換されて部材に直接マーキングされており、履歴情報の追加・更新時にもその履歴情報が2次元コードに変換されてマーキングされる。従って、限られた面積の部材表面に、履歴情報の一部あるいは全部を直接付すことができ、履歴情報へのアクセスが容易となる。また、例えばハンディタイプの2次元コードリーダとレーザマーカを用いて、部材に対して行われる様々な処置に応じて、履歴情報をその場で随時更新することが可能とされる。
また、本発明によれば、部材に直接レーザマーキングされているので、脱落や貼付ミスが発生せず、書き換え時には必ず痕跡が残り、マーキングされた部位が物理的に破壊されない限りは情報が破壊されることがない。従って、履歴情報の信頼性が向上される。そして、ドットによる2次元コードのマーキングでは、セル内にドットを縦横に配列することにより、均一な深さのセルを形成することができるので、2次元コードの読取精度を良好にすることができる。また、部材の塗装層のみに対してレーザマーキングするようにすれば、マーキング部分から劣化や錆等が発生することがなく、部材の耐久性に悪影響を与えることがない。
そして、本発明によれば、部材の保守管理や再使用に必要な情報が蓄積された履歴情報が、2次元コードに格納されて保持される。これにより、保守管理及び再使用時には、必要な情報を容易に取得することができ、作業が効率化され、コストが削減される。
更に、本発明によれば、信頼性の高い情報に基づき再使用部材の識別、補修等が行うことができ、再使用部材を備えた製品の信頼性が向上される。なお、目視で識別可能な情報を2次元コードと共にレーザマーキングで付すようにすれば、目視による識別や合番に利用可能な情報を手間を増加させずに部材に付すことができる。
以下、本発明の部材情報管理方法及び部材情報管理装置についての実施の形態を図面を参照して説明する。また、以下に説明する配置、形状等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。
図1乃至図8は本発明の一実施形態を示す図で、図1は本発明の部材のライフサイクルを示す説明図、図2は図1に示した部材のライフサイクルを示すフロー図、図3は実施例の部材(外壁パネル)に2次元コードが付された例を示す説明図、図4は実施例の部材情報を示す説明図、図5は実施例のデータ制御装置の構成を示す説明図、図6は実施例のレーザマーカの構成を示す説明図、図7は実施例(第1の例)の部材情報管理の手順を示す説明図、図8はドットマーキングにより形成される2次元コードの例を示す説明図、図9は塗装層にドットマーキングされた2次元コードのセルの断面図、図10は実施例(第2の例)の部材情報管理の手順を示す説明図である。
(部材の構成)
本実施形態では、部材として、システム建築を構成する部材である外壁パネル70を例にとって説明する。はじめに、本実施形態の部材としての外壁パネル70の構成について説明する。図3に示すように、外壁パネル70は、複数の建築材料を加工し組み付けて製造されるものであり、例えば、パネルの骨組みを構成する部材であって建物の構造体に締結される鋼製のフレーム71と、該鋼製フレーム71の建物内部側及び外部側の両方の面にそれぞれ貼設される下地材としての木質ボード72と、該木質ボード72の建物外部側の面に仕上材として貼設される外壁面材73と、を有して構成されている。
この外壁パネル70は、外部から識別可能な位置に、部材識別情報、部材の履歴情報等を含む2次元コード1が、レーザマーキングにより直接付されている。
この2次元コード1は、部材の製造時に製作工場Fでマーキングされる。そして、以下に説明するような外壁パネル70の製造から廃棄に至るまでのライフサイクルの経過に伴い、外壁パネル70に補修、解体、再使用等何らかの処置が加えられた際には、その内容に基づくデータを格納した2次元コードに情報が追加もしくは更新される。
(部材のライフサイクル)
次に、システム建築を構成する部材のライフサイクルについて、図1、図2を参照しながら説明する。上記のような構成の外壁パネル70は、システム建築メーカDの製作工場Fにおいて製造される(ステップS11)。また、システム建築メーカDの製作工場Fでは、外壁パネル70の他にも、構造部材や基礎部材、屋根や床に使用されるパネル部材等の部材が製造される。その後、これらの部材は建設地へ搬送されて組み立てられる(ステップS12)。このようにして、新規に製造された外壁パネル70及び他の部材を用いて構成されたシステム建築からなる建築物Aが竣工する。
建築物Aは、竣工後の検査を経て施主に引き渡され、使用が開始される。その後、システム建築メーカDでは、建築物Aに対して定期的に点検を行い、メンテナンスの必要性を判断し、部材の補修・交換等を行う(ステップS13)。メンテナンスは、定期点検時以外にも、不具合が発生した場合には随時行われる。また、最終的に、建築物Aは、施主の意向等により、建て替えや移設が行われることとなれば、解体される(ステップS14)。
建築物Aが、同一の構成のまま他の場所に移設される目的で解体される場合は、解体された建築物Aを構成していた外壁パネル70及び他の部材は、そのまま移設場所に搬送されて再度組み立てられる(ステップS17)。その際、部材ごとに状態をチェックされて再使用の可否及び補修の必要性が判定され、必要であれば補修が施される。また、補修不可能あるいはコスト的にみて新規部材を使用した方が良いと判定された場合には、該部材は廃棄もしくはリサイクルされることとなり、必要に応じて構成材料別に分離・分別されて処理業者に引き渡される。そして、廃棄もしくはリサイクルされた部材のかわりに、新規部材または別の解体建築物の解体により発生した解体部材が補充される。このようにして、解体後の部材により構成された移設建築物Bが竣工し、建築物Aと同様に定期的に点検及びメンテナンスを受けながら使用される。
一方、解体後の利用計画が未定の場合には、解体された建築物Aを構成していた外壁パネル70及び他の部材は、再使用可能性の有無を判定され、再使用可能性なしと判定された場合は、廃棄またはリサイクルされる(ステップS18)。そして、再使用可能性ありと判定された場合は、一旦倉庫等に保管される(ステップS15)。その後、他の建築物の解体により発生した解体部材や、新規部材と組み合わせることにより、別の建築物Cを構成する部材の一部として使用されることとなれば、必要に応じて補修等を施され(ステップS16)、建設地に搬送されて組み立てられる。また、すでに建設された別の建築物Cのメンテナンスに交換部材が必要とされれば、その交換部材として使用することもできる。
なお、部材が、複数の部材を組み付けて製造された複合部材である場合には、複合部材の構成材である部材のうち、一部の部材のみを再使用することもある。例えば、外壁パネル70は、鋼製のフレーム71と、木質ボード72と、外壁面材73とからなる複合部材であり、解体後は、フレーム71のみが再使用されることもある。
以上のように、システム建築の部材は、図2のフロー図に示すように、製造後、建築物として組み立てられて使用され、建築物の点検時に部材の状態を点検され、必要に応じて調整または補修される。そして、建築物が解体された後は、移動されて保管又は別の建築物において再使用され、再使用された建築物において、点検、補修等が繰り返される。このようなライフサイクルにおいて、その部材により構成された建築物の所有者、テナント等の権利者の変更が発生し、新たな契約が行われる場合も生ずる。そして、最終的に部材が再使用不可能となるに至れば、廃棄・リサイクルされる。
(部材情報)
次に、2次元コードに格納される部材情報について説明する。図4のA表に、本実施形態において2次元コードに格納される外壁パネル70に係る部材情報の例を示す。2次元コードに変換されるデータの形式は、予め複数の項目が設定され、項目ごとに文字数の制限が設けられたものである。このように構成されていると、2次元コードを後述する読取器によって読み込んだときに、そのデータを、これらの項目ごとにデータベース化して自動的に格納することができる。図4のA1表乃至A4表は、複数の小項目が設定されている項目について、その内容を例示したものである。
A表には、識別情報として、物件ID、施主(テナント)名、部材IDが含まれている。物件IDは、この外壁パネル70が用いられている個別の建物を示す識別子であり、部材IDは、個別の外壁パネル70を示す識別子である。また、A表には、外壁パネル70の製造履歴情報として、製作年月日及び製作工場F名、製作図面の図面ID、設計荷重や部材応力、塗装等の各種仕様、出荷時の部材精度を示す出荷時検査表、構成材及び構成材の供給メーカの一覧表等が含まれている。
なお、製作図面そのものは、データ量が大きいため2次元コード化して直接部材に付すことは現実的ではないが、例えばCADデータとして別途データベース化し、図面IDに基づいて情報をリンクさせることにより、データベースから読み出し可能に構成することができる。このデータベースには、インターネット等の通信回線網Iを介してアクセスするようにすれば好適である。
例えば、定期点検に出向いた建築物の建設地において、ハンディタイプの2次元コードリーダによって図面IDを含む情報を読みとった後、携帯電話端末等の通信装置をノートパソコンに接続してデータベースにアクセスすれば、建設地でその都度必要な図面のデータを読み出すことが可能であり、部材を点検しながら必要な図面を参照することができる。同様に、構造設計条件や精度についても、概要を示す数値等を2次元コードに格納して直接付すものとする。なお、図示表現の方が適した情報は別途データベース化して製作図面と同様に2次元コードに格納された情報とリンクさせることにより、データベースから読み出し可能としてもよい。また、構成材についても、製作図面とリンクさせて寸法、色番、供給メーカ名等の情報を読み出し可能に構成するほか、供給メーカのデータベースにリンクし、価格を参照したり、補修材を直接発注することができるようにしても良い。以上例示したように、点検、補修等を行うために建設地や保管倉庫で参照する必要がある情報は、全て通信回線網Iを介して読み出し可能な構成とすれば好適である。
環境負荷指標は、例えば、この外壁パネル70の製造に伴うCO2発生量を示す指標であり、この外壁パネル70が使用された建物の環境負荷の把握や、この外壁パネル70が再使用された際のCO2の削減量を把握するために参照される情報である。
このように、各部材にそれぞれ部材情報が付されているので、部材管理、再使用、リサイクル等を部材情報にもとづいて容易かつ確実に行うことが可能となる。なお、部材に補修等がなされたときにはその情報が追加または更新される。
補修情報は、外壁パネル70のライフサイクルの過程において順次付加される履歴情報であり、上述したように、点検時や不具合発生時、解体時等に外壁パネル70に補修が行われるのに基づいて追加される。その内容は、例えば、図4のA4表に示すように、補修が行われた時期、補修担当者、補修の内容等のほか、補修後の外壁パネル70の状態の検査結果を加えたものとする。また、点検時に補修の必要なしと判定された場合においても、点検時の記録データを履歴情報として追加するように構成しても良い。このようにすると、外壁パネル70や、その他の部材の状況に関する定期的な記録が蓄積され、部材の耐久性等に関するフィールドデータとして利用することが出来る。
また、経年により、その部材により構成された建築物の所有者、テナント等の権利者の変更が発生し、新たな契約が行われる場合も生ずる。このような契約更新情報も、同様に、履歴情報として蓄積される。なお、2次元コードに格納されるデータは、図4に示したデータに限られるものではなく、適宜データを付加・削除することができる。
(部材情報管理装置)
次に、本発明の部材情報管理装置Sについて説明する。部材情報管理装置Sは、本発明の部材情報管理に好適に使用されるものであり、図5に示すように、制御部としてのデータ制御装置10と、2次元コード読取機としての2次元コードリーダ20と、レーザ照射部としてのレーザマーカ40と、を備えている。
データ制御装置10は、上述した部材の識別情報、製造履歴情報、ライフサイクルにおいて発生する履歴情報等に基づくデータを2次元コードに変換する2次元コード化処理を行い、被マーキング材である建材の素材、形状、マーキングスペース等に基づいてマーキングデータを生成し、この生成したマーキングデータに応じて後述するレーザマーカ40を動作させるものである。
本実施形態のデータ制御装置10は、図5に示すように、各種の演算処理や制御を行うCPUから構成される制御部11と、キーボードやマウス等から構成される操作部12と、モニターや液晶画面等から構成される表示部13と、2次元コードに変換されて部材に付される情報を取り込むためのインターフェース・ボード等から構成される入力部14と、通信回線網Iに接続されたモデム等から構成される通信部15と、各種のデータを記憶する記憶部16等を備えている。
本発明の入力手段としての入力部14には、2次元コードリーダ20が接続されている。2次元コードリーダ20は、データ制御装置10からの制御信号に従って、2次元コード1を読取り、読取りデータをデータ制御装置10へ送信するものである。また、入力部14には、部材に関するデータを取り込むための種々の装置が接続されている。例えば、部材の仕様等のデータベースが格納された電子記録媒体からデータを取得可能な電子記録媒体読取装置、製造ラインあるいは点検、補修、再利用等の現場において部材の精度等が測定される測定装置からデータを取得可能な接続装置、等である。
通信部15には、インターネット等の通信回線網Iが接続されている。これにより、通信回線網Iを経由して、例えば部材の製造ラインの管理装置、システム建築メーカDの社内データベース等にアクセスし、必要なデータを取得することができる。また、外部端末にアクセスし、外部端末からデータを取得することができる。
記憶部16は、ROM16a、RAM16b、ハードディスク16c等を備えて構成されている。ROM16aには、CPU11を動作させる制御プログラムが記憶されており、RAM16bは、一時的にデータを記憶する作業領域として使用される。ハードディスク16cには、パラメータ情報が記憶されている。この情報は、レーザマーキングを行う際の条件を、被マーキング材である建材の性質や形状等に応じて設定したものである。条件としては、レーザ周波数、出力、印字回数、ビーム径、照射時間等がある。これらの条件は、レーザマーキングを行う際にCPU11により読み込まれる。
レーザマーカ40は、文字、図形、2次元コードなどのマーキングパターンをマーキングするのに好適に使用されるものであり、例えば、従来公知のYAGレーザ、CO2レーザ、YVO4レーザ、UVレーザ、グリーンレーザ等がある。本例では、データ制御装置10と、レーザマーカ40とが1対1で設置されている構成が示されているが、例えば、製作工場Fの外壁パネル製造ラインでマーキングを行う場合は、データ制御装置10に対して複数のレーザマーカ40を接続し、建材に応じて、適切なレーザ光を出射するレーザマーカ40が選択される構成としても良い。図6に、レーザマーカ40の一例としてYAGレーザ装置の構成を示す。レーザマーカ40において、YAGレーザ発振器50から出力されたレーザ光は、レベリングミラー56により光路を変更され、アパーチャ55によりビーム径を絞られた後、ガリレオ式エキスパンダ57によりビーム径を広げられる。さらに、アパーチャ58によりビーム径を調整された後、アッテネータ46により減衰されてから、ガルバノミラー47により光路を変更・調整され、fθレンズ59で集光されて、建材の表面に照射される。
YAGレーザ発振器50には、ピーク出力(尖頭値)の極めて高いパルスレーザ光を得るための超音波Qスイッチ素子43が設けられている。YAGレーザ発振器50は、さらに全反射鏡51、内部アパーチャ52、ランプハウス53、内部シャッタ44、出力鏡54を備えており、YAGレーザ発振器50の出力側には外部シャッタ45が設けられている。上記超音波Qスイッチ素子43、内部シャッタ44、外部シャッタ45、アッテネータ46、ガルバノミラー47は、コントローラ41により制御される。コントローラ41は、データ制御装置10から送信されたデータに基づいて、上記制御を行う。
(部材情報管理方法)
第1の例
次に、本発明の部材情報管理装置Sによる部材情報管理方法の手順について、図7を参照しながら説明する。まず、部材の製作工場Fで行われる初期情報生成工程及び初期マーキング工程について説明する。
部材としての外壁パネル70が製作される製作工場Fでは、外壁パネル70の製造ラインにレーザマーカ40が配設されている。なお、外壁パネル70は複合部材であり、外壁パネル70を構成する部材の一部である鋼製フレーム71の製造ラインにもレーザマーカ40が配設されている。
初期情報生成工程では、まず、通信回線網Iを経由して、部材の製造ラインの管理装置から製造中の外壁パネル70あるいは鋼製フレーム71の部材IDを含むデータを取得する。そして、この部材IDに基づき、必要に応じて、電子記録媒体やシステム建築メーカDの社内データベースから図4に示すようなデータを取得し、初期情報を生成する(ステップS1)。また、必要に応じて、その場でデータを手入力することも可能である。
次に、初期マーキング工程では、データ制御装置10の制御部11により、初期情報が2次元コード1に変換される。2次元コード化の処理では、まず上述の2次元コード化される情報の内容を指定し、これらを変換フォーマットに当てはめて2次元コード化する。2次元コード1は、図8に示すようにマトリクス状に配置された黒いセル2aと白いセル2bの組合せにより明暗模様を構成したものであり、黒いセル2aと白いセル2bをそれぞれ0,1に対応させて1セル1ビットとした2次元配列データを形成する。その形式としては、データマトリックス,ベリコード,QRコード,アステカコード,Maxiコード,PDF417,マイクロPDF等を使用することができる。
本例の2次元コード1は、例えば平面視略円形のドットがn×n、又はn×m(但しn、mは自然数)に縦横に配置されたものを暗模様の単位セルとし、このような正方形又は長方形の単位セルを配列することにより形成されている。ドット5は平面視略円形でなくてもよく平面視略矩形であってもよい。ドット5は、例えば直径が30μmであり、レーザビームの照射位置を各ドットの座標位置に制御しながら間欠的にレーザビームを照射することによってビーム照射表面にドットを配置していくことができる。
単位セル2は、1又は複数のドットによって形成されており、複数のドットによって形成される場合には各ドットが指定されたステップサイズだけ縦横に離間して整列するものとなる。例えば、ステップサイズを30μmとすることができる。したがって、上述の2次元コード化の処理では、2次元コードのサイズ及びデータを指定して単位セルのサイズが決定された後、ドットのサイズ及びステップサイズを指定すればn,mが適宜に設定される。すなわち、図8(B)に示すように、1セル1ドットとして2次元コード1を構成することもできるし、図8(A)に示すように、1セルを例えば10×10のドット5の配列として2次元コード1を構成することもできる。このように、マーキングスペースの面積に応じて2次元コード1のサイズを調整することができる。
このように、2次元コードのサイズが指定されることにより、セルのサイズが決定され、ドットのサイズ,ドット間の距離(ステップサイズ)又は密度が指定されることにより暗模様のセルの構成が決定される。このとき、各ドットの座標位置が決定される。さらに、2次元コードをマーキングする建材の素材を指定する。ドットの加工径や深さは、レーザのパワー、Qスイッチ周波数、ドット照射時間、回数、レーザ波長等によっても影響を受けるので、建材に応じて、これらの最適値が指定される。上記パラメータについてのデータは、ハードディスク16cに格納されており、操作者はハードディスク16cに記憶されたパラメータのデータから最適値を指定することができる。以上のようにして指定された各ドットの座標位置やパラメータ値等が制御信号としてレーザマーカ40に送出される。そして、レーザマーカ40は、制御信号に基づき、初期情報を含む2次元コード1を、製造ライン上で搬送されてきた外壁パネル70あるいは鋼製フレーム71の所定位置に設けられたマーキングスペースに順次マーキングする(ステップS2)。
図3に示すように、外壁パネル70のマーキングスペースは、外壁パネル70の建物外側に面して組み付けられている外壁面材73に設けられている。また、鋼製フレーム71のマーキングスペースは、組み付けたときに外壁パネル70の側面として露出する部位に設けられている。ドットマーキングは、図9(A)の断面図に示すように、金属材からなる鋼製フレーム71に対しては、その塗装層71aにのみ施されている。このため、鋼製フレーム71は、マーキング部分から金属材層71bに劣化や錆等が発生することがなく、耐久性に悪影響を与えることがない。
なお、初期マーキング後の工程において、マーキングされた2次元コードが読み取られ、正しくマーキングされたか否かが確認される確認工程を設けてもよい。すなわち、データ制御装置10において、マーキングさせた2次元コードと、読み取られた2次元コードが一致するか否かの確認が行われる。そして、一致しているときには次の工程に進み、一致しないときにはその情報が製造ラインの管理装置に送信され、製造ラインの最終工程で分別される。
次に、上記外壁パネル70を有して構成された建築物Aの建設地において行われる追加履歴情報生成工程及び追加マーキング工程について説明する。例えば、定期点検に出向いた建築物の建設地に、ハンディタイプのデータ制御装置10及びレーザマーカ40とを備えた管理装置を携帯する。点検の結果、補修が必要な部材として例えば外壁パネル70が検出されると、外壁パネル70に対して補修が行われ、その後、履歴情報の追加を行う。
追加履歴情報生成工程では、まず、必要に応じて、手入力や、電子情報記録媒体、外部端末、測定装置等を介して、図4のA4表に示すようなデータを取得し、取得したデータに基づき、追加履歴情報を生成する(ステップS3)。
次に、追加マーキング工程では、データ制御装置10の制御部11により、追加情報が2次元コード1aに変換され、各ドットの座標位置が決定され、パラメータ値と共に制御信号としてレーザマーカ40に送出される。レーザマーカ40は、制御信号に基づき、追加情報を含む2次元コード1aを、補修された外壁パネル70の外壁面材73に設けられたマーキングスペースの空きスペースにマーキングする(ステップS4)。
第2の例
上記第1の例は、追加履歴情報が発生すると、現在マーキングされている2次元コード1はそのままで、追加履歴情報が格納された2次元コード1a、1b、1c・・・を順次書き加えるものであった。第1の例のように、履歴を追加する度に新たな2次元コード1a、1b、1c・・・を書き加えると、マーキングスペースの面積が不足したり、複数の2次元コード1、1a、1b、1c・・・のどれに必要な情報が格納されているかが読み取ってみるまでわからない可能性がある。従って、履歴情報追加の作業自体は容易だが、追加できる回数や情報量が限定され、またアクセスの手間が増加する可能性がある。
第2の例では、履歴が追加される毎に新たな2次元コード1a’1b’、1c’・・・に書き換える方法を用いる。すなわち、現在付されている2次元コード1をまず読み取り、この2次元コード1に格納されている情報と追加情報とに基づき更新履歴情報を作成し、更新履歴情報を変換して新たな2次元コード1a’を生成する。そして、図9(B)に示すように、現在の2次元コード1の上に再塗装して塗装層71cを形成し、略同一位置に2次元コード1a’をマーキングする。このようにすれば、マーキングスペースの面積により制限を受けることがなく、また、常に一度の読み取り作業でデータが全て取得できる。
以下、第2の例について、第1の例と同じ内容はその説明を省略し、異なる部分のみ説明する。第2の例では、図10のフロー図に示すように、追加履歴情報生成工程及び追加マーキング工程に代わって、更新履歴情報生成工程及び更新マーキング工程が行われる。
例えば、上記外壁パネル70を有して構成された建築物Aが解体され移設されることになった場合、建築物Aの解体現場において、ハンディタイプのデータ制御装置10と2次元コードリーダ20とレーザマーカ40とを備えた管理装置を携帯する。解体部材を点検した結果、再使用可能と判定された外壁パネル70に、履歴情報の追加を行う。
更新履歴情報生成工程では、まず、現在マーキングされている2次元コード1を2次元コードリーダ20で読み取り、2次元コード1に格納されているデータがデータ制御装置10の記憶部16に格納される。一方、必要に応じて、手入力や、電子情報記録媒体、外部端末、測定装置等を介して、図4に示すデータのうち、更新されるべきデータを取得する。更に、補修により追加されるデータがあれば、取得する。そして、現在の2次元コード1に格納されているデータと、取得したデータに基づき、更新履歴情報を生成する(ステップS3a)。
次に、更新マーキング工程では、データ制御装置10の制御部11により、更新情報が2次元コード1a’に変換され、各ドットの座標位置が決定され、パラメータ値と共に制御信号としてレーザマーカ40に送出される。そして、外壁パネル70の外壁面材73に設けられたマーキングスペースに付されている現在の2次元コード1の上に再塗装を施す。そして、レーザマーカ40は、制御信号に基づき、追加情報を含む2次元コード1a’を、現在の2次元コード1がマーキングされていたマーキングスペース内にマーキングする(ステップS4a)。
(改変例1)
初期マーキング工程において、2次元コードと共に、目視で識別可能な識別情報を外壁パネル70のマーキングスペースに直接マーキングするようにしてもよい。例えば、図11(A)に示すように、外壁パネルの上下を識別可能とする記号をマーキングすることができる。また、1階と2階で高さの異なる外壁パネルを使用する場合には、図11(B)に示すように、階高を数字でマーキングすれば、1階用と2階用の外壁パネルを容易に識別できる。また、図11(C)に示すように、部材の設置階をマーキングするようにしてもよい。このようにすると、部材の組立時に必要な部材の識別と配置を、容易にミス無く行うことができ、組立工数が削減される。
なお、再使用する場合において、2階用として使用されていた部材を3階用として使用する場合には、追加マーキング工程あるいは更新マーキング工程において、現在付されている目視で識別可能な識別情報を書き換えるようにすればよい。
本発明の部材のライフサイクルを示す説明図である。 図1に示した部材のライフサイクルを示すフロー図である。 実施例の部材(外壁パネル)に2次元コードが付された例を示す説明図である。 実施例の部材情報を示す説明図である。 実施例のデータ制御装置の構成を示す説明図である。 実施例のレーザマーカの構成を示す説明図である。 実施例の部材情報管理の工程の流れを示す説明図である。 ドットマーキングにより形成される2次元コードの例を示す説明図である。 塗装層にドットマーキングされた2次元コードのセルの断面図である。 実施例(第2の例)の部材情報管理の手順を示す説明図である。 2次元コードと共にマーキングされた目視で識別可能な識別情報を示す説明図である。
符号の説明
1 2次元コード、1a乃至1c 2次元コード、2 セル、2a 黒いセル、2b 白いセル、5 ドット、10 データ制御装置、11 制御部(CPU)、12 操作部、13 表示部、14 入力部、15 通信部、16 記憶部、16a ROM、16b RAM、16c ハードディスク、20 2次元コードリーダ、40 レーザマーカ、41 コントローラ、43 スイッチ素子、44 内部シャッタ、45 外部シャッタ、46 アッテネータ、47 ガルバノミラー、50 レーザ発振器、51 全反射鏡、52 内部アパーチャ、53 ランプハウス、54 出力鏡、55 アパーチャ、56 レベリングミラー、57 ガリレオ式エキスパンダ、58 アパーチャ、59 レンズ、70 外壁パネル、71 鋼製フレーム、71a、71c 塗装層、71b 金属層、72 木質ボード、73 外壁面材、A乃至C 建築物、D システム建築メーカ、F 製作工場、I 通信回線網、S 部材情報管理装置

Claims (14)

  1. 部材に関する情報を該部材に直接付すことにより該部材の履歴情報を管理する方法であって、
    前記部材を特定する識別情報を含む初期情報を生成する初期情報生成工程と、
    前記初期情報を2次元コード化し、該2次元コードをレーザマーキングにより前記部材に直接マーキングする初期マーキング工程と、
    前記初期マーキング工程後に実施された前記部材に対する処置に関する情報を含む追加履歴情報を生成する追加履歴情報生成工程と、
    前記追加履歴情報を2次元コード化し、該2次元コードをレーザマーキングにより前記部材に直接マーキングする追加マーキング工程と、を有することを特徴とする部材情報管理方法。
  2. 部材に関する情報を該部材に直接付すことにより該部材の履歴情報を管理する方法であって、
    前記部材を特定する識別情報を含む初期情報を生成する初期情報生成工程と、
    前記初期情報を2次元コード化し、該2次元コードをレーザマーキングにより前記部材に直接マーキングする初期マーキング工程と、
    前記部材に現在マーキングされている2次元コードに含まれる情報と、前記初期マーキング工程後に実施された前記部材に対する処置に関する情報と、に基づき更新履歴情報を生成する更新履歴情報生成工程と、
    前記更新履歴情報を2次元コード化し、該2次元コードをレーザマーキングにより前記部材に直接マーキングする更新マーキング工程と、を有することを特徴とする部材情報管理方法。
  3. 前記2次元コードは、レーザ光の照射により形成されるドットをn×n、またはn×m(但しn、mは自然数)に縦横に配置する単位セル、レーザ光の連続的な照射により矩形状に塗りつぶして形成する単位セル、あるいは、レーザ光の連続的な照射により矩形状に囲んで形成する単位セルのいずれかによって形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の部材情報管理方法。
  4. 前記2次元コードは、前記部材の塗装層のみに対してレーザマーキングされて形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の部材情報管理方法。
  5. 前記初期情報は、前記部材の製造履歴情報または該製造履歴情報を特定する識別情報を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の部材情報管理方法。
  6. 前記部材の製造履歴情報は、前記部材の仕様、出荷時の精度、製作図面、製作工場、製作担当者、製作時期、前記部材の製造に応じて発生した二酸化炭素発生量、の少なくともいずれかに関する情報を含むことを特徴とする請求項5に記載の部材情報管理方法。
  7. 前記部材の仕様に関する情報は、前記部材の構造設計条件、塗装、構成材料、該構成材料の供給者、の少なくともいずれかに関する情報を含むことを特徴とする請求項6に記載の部材情報管理方法。
  8. 前記部材に対する処置は、前記部材の組立、点検、調整、補修、解体、移動、再使用、契約の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の部材情報管理方法。
  9. 前記部材に対する処置に関する情報は、前記処置がなされた時期、担当者、処置内容、前記処置を特定する識別情報、の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の部材情報管理方法。
  10. 前記部材は、製品を構成する部材であって、製品の解体後に再使用可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の部材情報管理方法。
  11. 前記部材は、建築資材からなることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の部材情報管理方法。
  12. 前記初期マーキング工程と前記追加マーキング工程との少なくともいずれかにおいて、前記2次元コードと共に、目視で識別可能な識別情報をレーザマーキングにより前記部材に直接マーキングすることを特徴とする請求項1に記載の部材情報管理方法。
  13. 前記初期マーキング工程と前記更新マーキング工程との少なくともいずれかにおいて、前記2次元コードと共に、目視で識別可能な識別情報をレーザマーキングにより前記部材に直接マーキングすることを特徴とする請求項2に記載の部材情報管理方法。
  14. 2次元コードを読み取る2次元コード読取部と、部材の表面にレーザ光を照射して直接マーキングを施すレーザ照射部と、前記レーザ照射部を制御する制御部と、を備えた部材情報管理装置であって、
    前記制御部は、前記部材または前記部材を備えた製品に関するデータと、前記2次元コード読取部によって読み取られたデータと、が入力される入力手段を備えると共に、該入力手段を介して入力されたデータに基づいて2次元コードを生成し、該2次元コードと前記部材の性質及び形状に応じて前記レーザ照射部を制御することを特徴とする部材情報管理装置。
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