JP2005165265A - 光学フィルター - Google Patents

光学フィルター Download PDF

Info

Publication number
JP2005165265A
JP2005165265A JP2004239069A JP2004239069A JP2005165265A JP 2005165265 A JP2005165265 A JP 2005165265A JP 2004239069 A JP2004239069 A JP 2004239069A JP 2004239069 A JP2004239069 A JP 2004239069A JP 2005165265 A JP2005165265 A JP 2005165265A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
substituent
independently
atom
aryl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004239069A
Other languages
English (en)
Inventor
Wataru Sato
済 佐藤
Yasuyo Saito
保代 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2004239069A priority Critical patent/JP2005165265A/ja
Publication of JP2005165265A publication Critical patent/JP2005165265A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/20Filters
    • G02B5/208Filters for use with infrared or ultraviolet radiation, e.g. for separating visible light from infrared and/or ultraviolet radiation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C215/00Compounds containing amino and hydroxy groups bound to the same carbon skeleton
    • C07C215/74Compounds containing amino and hydroxy groups bound to the same carbon skeleton having hydroxy groups and amino groups bound to carbon atoms of six-membered aromatic rings of the same carbon skeleton
    • C07C215/76Compounds containing amino and hydroxy groups bound to the same carbon skeleton having hydroxy groups and amino groups bound to carbon atoms of six-membered aromatic rings of the same carbon skeleton of the same non-condensed six-membered aromatic ring
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C323/00Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups
    • C07C323/23Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups containing thio groups and nitrogen atoms, not being part of nitro or nitroso groups, bound to the same carbon skeleton
    • C07C323/31Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups containing thio groups and nitrogen atoms, not being part of nitro or nitroso groups, bound to the same carbon skeleton having the sulfur atom of at least one of the thio groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring of the carbon skeleton
    • C07C323/33Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups containing thio groups and nitrogen atoms, not being part of nitro or nitroso groups, bound to the same carbon skeleton having the sulfur atom of at least one of the thio groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring of the carbon skeleton having at least one of the nitrogen atoms bound to a carbon atom of the same non-condensed six-membered aromatic ring
    • C07C323/34Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups containing thio groups and nitrogen atoms, not being part of nitro or nitroso groups, bound to the same carbon skeleton having the sulfur atom of at least one of the thio groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring of the carbon skeleton having at least one of the nitrogen atoms bound to a carbon atom of the same non-condensed six-membered aromatic ring the thio group being a mercapto group
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B57/00Other synthetic dyes of known constitution
    • C09B57/10Metal complexes of organic compounds not being dyes in uncomplexed form
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/20Filters
    • G02B5/22Absorbing filters
    • G02B5/223Absorbing filters containing organic substances, e.g. dyes, inks or pigments

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Optical Filters (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

【課題】 耐光・耐熱性等に優れ、可視領域に大きな吸収のない近赤外線吸収能を有する光学フィルターを提供する。
【解決手段】 下記一般式(1)
Figure 2005165265

(式中、a及びa’は、それぞれ独立して、置換基を有していても良いアリール基又は置換基を有していても良いヘテロアリール基を示し、R1及びR2は、それぞれ独立して、置換基を有していても良いアルキル基、置換基を有しても良いアリール基又は置換基を有しても良いヘテロアリール基を示す。ここで、R1とR2は互いに連結基を介して結ばれていても良い。M1は10族金属原子を示す。)で表される化合物を含有することを特徴とす
る光学フィルター。
【選択図】 なし

Description

本発明は光学フィルター、特に可視光線領域の透過率が高く、近赤外線を有効に遮断する機能を有する光学フィルターに関するものである。
一般に、近赤外線吸収色素を含有した樹脂からなるプラスチック性近赤外線吸収フィルターは、よく知られており、その用途としては、サングラス、溶接用眼鏡、ビルや自動車、電車、飛行機の窓、あるいは情報読み取りのための光学読み取り装置等が挙げられる。
また、最近では、大型薄型の壁掛けテレビとして注目されているプラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」という)が、近赤外線を発生して、コードレスホン、近赤外線リモコンを使うビデオデッキ等、周辺にある電子機器に作用し誤動作を起こすことから、PDP用フィルターとしても800nm〜1100nmの近赤外線を吸収する赤外線吸収色素を含有したフィルターの要求がある。
上述のような近赤外線吸収フィルターとしては、銅や鉄などの金属イオンを含有させたもの、ニトロソ化合物及びその金属錯塩、シアニン系化合物、スクアリリウム系化合物、ジチオール系金属錯体化合物、アミノチオフェノール系金属錯体化合物、フタロシアニン化合物、ナフタロシアニン化合物、トリアリルメタン系化合物、インモニウム系化合物、ジインモニウム系化合物、ナフトキノン系化合物、アントラキノン系化合物、アミノ化合物、アミニウム塩系化合物等の近赤外線吸収色素を含有させたものなど各種検討がなされているが、電子ディスプレイ用に用いられるためには、耐熱性、耐光性に優れていることや可視光領域に大きな吸収がないことが重要となるため、これらのうち、特にディスプレイ用の近赤外線吸収フィルターに実際に用いられているものは、ジチオール系金属錯体化合物、フタロシアニン化合物及びジインモニウム系化合物の中の一部限られたものしかない。
このうちフィルター作製を塗布により行う場合、色素の溶解度が大きな問題となるが、特に金属錯体系化合物は溶解度の低いものが多く、実用化しにくいという難点があった。
例えば、ジチオール系金属錯体化合物及びアミノチオフェノール系金属錯体化合物に類似する化合物として、金属に配位している原子が酸素原子であるカテコール系金属錯体化合物も知られている。このカテコール系金属錯体化合物は、上記ジチオール金属錯体化合物及びアミノチオフェノール金属錯体化合物と異なり、溶剤に不溶であることが知られていたため(非特許文献1参照)、上記のような電子ディスプレイ用フィルターに用いられることはなかった。
また、溶解度がある程度高いジチオール系金属錯体化合物は、目的とする近赤外部の吸収に加え、400〜450nm付近の可視部に大きな吸収を有するものが多く(例えば、非特許文献2参照)、ディスプレイ用フィルター等に用いた場合にディスプレイの色調に悪影響を与えるという問題がある。
Inorg.Chem.,5巻、1542頁、1966年 J.S.D.C.106(1990)363
以上のように、耐光性、耐熱性等に優れ、可視領域に大きな吸収のない近赤外線吸収フィルター、特には電子ディスプレイ用近赤外線吸収フィルターは常に新しいものの出現が望まれている。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、特定構造のアミノフェノレート系金属錯体化合物は有機溶剤に対する溶解度が高く、耐光性、耐熱性が優れ、可視光領域に大きな吸収を有さず、これを用いることにより、優れた近赤外線吸収能を有す光学フィルターを得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の要旨は下記一般式(1)
Figure 2005165265
(式中、A及びA’は、それぞれ独立して、置換基を有していても良いアリール基又は置換基を有していても良いヘテロアリール基を示し、R1及びR2は、それぞれ独立して、置換基を有していても良いアルキル基、置換基を有しても良いアリール基又は置換基を有しても良いヘテロアリール基を示す。ここで、R1とR2は互いに連結基を介して結ばれていても良い。M1は10族金属原子を示す。)で表される化合物を含有することを特徴とす
る光学フィルターに存する。
本発明者らはさらに検討を行った結果、金属錯体化合物の含ヘテロ原子配位子として特定構造のものを用いた場合に、高い溶解度を有しつつ可視領域の副吸収を抑えた優れた近赤外線吸収能を有する光学フィルターを得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の要旨は、下記一般式(4)
Figure 2005165265
(式中、a及びa’は、それぞれ独立して、置換基を有していても良いアリール基又は置換基を有していても良いヘテロアリール基を示し、b及びb’は、それぞれ独立して、酸素原子、硫黄原子又は置換基を有してもよいイミノ基を示し、c及びc’は、それぞれ独立して、置換基を有していても良いアリール基又は置換基を有していても良いヘテロアリール基を示す。ここで、cとc’は、互いに直接的に又は連結基を介して結ばれていても良い。Ra及びRbは、それぞれ独立して、1価の置換基を示す。M2は金属原子を示す。
)で表される化合物を含有することを特徴とする光学フィルターに存する。
本発明によれば、特定構造のアミノフェノレート系金属錯体化合物を近赤外線吸収色素
として用いた、耐光性、耐熱性等に優れ、且つ、可視域に大きな吸収のない光学フィルターが提供され、さらには、高い溶解度を有しつつ可視領域の副吸収を抑えた近赤外線吸収能を有する光学フィルターが提供される。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の光学フィルターは、上記一般式(1)および(4)で表される化合物群、並びに後述の一般式(2)で表されかつモル吸光係数が10000以上の化合物群から選ばれる少なくとも1種以上の化合物を含有することを特徴とする。
(一般式(1)で表される化合物)
前記一般式(1)において、a及びa’は、それぞれ独立して、置換基を有していても良いアリール基又は置換基を有していても良いヘテロアリール基である。
上記アリール基及びヘテロアリール基を構成する骨格としては、ベンゼン環、ナフタレン環等のアリール基;又は、ピリジン環、ピラジン環等のヘテロアリール基が挙げられる。該ヘテロアリール基としては、含窒素ヘテロアリール基が好ましい。
上記アリール基及びヘテロアリール基を構成する骨格の具体的構造としては、以下に示すものが挙げられ、
Figure 2005165265
より好ましくは、下記に示すものであり、
Figure 2005165265
さらに好ましくはフェニレン基又はナフチレン基であり、特に好ましくはフェニレン基である。
上記アリール基及びヘテロアリール基の置換基としては、色素の性能に悪影響を与えない基であれば、特に限定されないが、具体的には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等の
ハロゲン原子;水酸基;シアノ基;アミノ基;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基等の鎖状、分岐鎖状若しくは環状のアルキル基;フェニル基、ナフチル基等のアリール基;チエニル基、フリル基、ピリジル基、ピラゾリル基等のヘテロアリール基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基、ナフチルオキシ基等のアリールオキシ基;ピリジルオキシ基等のヘテロアリールオキシ基;メチルチオ基、エチルチオ基等のアルキルチオ基;フェニルチオ基、ナフチルチオ基等のアリールチオ基;又はピリジルチオ基等のヘテロアリールチオ基が挙げられる。
上記アミノ基、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基及びヘテロアリールチオ基は、さらにハロゲン原子、水酸基、シアノ基、アミノ基、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基及びヘテロアリールチオ基からなる群より選ばれる置換基で置換されていても良い。
上記a及びa’においては、好ましくは置換基を有するアリール基又は置換基を有するヘテロアリール基であり、特には、以下に示す構造のものが好ましい。
Figure 2005165265
上記Rは、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、置換基を有していても良いアミノ基、置換基を有していても良いアルキル基、置換基を有していても良いアリール基、置換基を有していても良いヘテロアリール基、置換基を有していても良いアルコキシ基、置換基を有していても良いアリールオキシ基、置換基を有していても良いヘテロアリールオキシ基、置換基を有していても良いアルキルチオ基、置換基を有していても良いアリールチオ基又は置換基を有していても良いヘテロアリールチオ基を示し、nは1〜4の整数を示す。ここで、nが2以上の場合に隣接するRが一体となって、−(CH23−、−(CH24−等の炭素数2〜6程度のアルキレン基;又は、−OCH2O−または、−O(CH22
−等の炭素数1〜4程度のアルキレンジオキシ基等を形成する事で縮合環を形成していても良い。
このうち上記Rとしては、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、置換基を有していても良いアミノ基、置換基を有していても良いアルキル基、置換基を有していても良いアリール基、置換基を有していても良いヘテロアリール基、置換基を有していても良いアルコキシ基、置換基を有していても良いアリールオキシ基、置換基を有していても良いアルキルチオ基又は置換基を有していても良いアリールチオ基が好ましく、さらに好ましくは、置換されていても良いアルキル基又は置換されていても良いアリール基であり、より好ましくは置換されていても良いアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、特には分岐鎖又は環状アルキル基が好ましい
nとして好ましくは1〜3の整数であり、より好ましくは1又は2である。
またRの置換位置としては、アリール基及びヘテロアリール基が結合する酸素原子に対して、オルト位又はパラ位、若しくは、オルト位及びパラ位が好ましい。
1及びR2は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有
していてもよいアリール基、置換基を有していても良いヘテロアリール基、ハロゲン原子、または置換基を有しても良いアミノ基である。中でも、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基または置換基を有していても良いヘテロアリール基が好ましい。
該R1とR2は互いに連結基を介して結ばれていても良い。
上記ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素が挙げられ、アルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-オクチル基、2-エチルヘキシル基、n-ノニル基、シクロヘキシル基等の直鎖、分岐鎖若しくは環状のアルキル基が挙げられ、アリール基としてはフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基又はフルオレニル基が挙げられ、ヘテロアリール基としてはチエニル基、フリル基、ピリジル基、カルバゾリル基、キノキサリニル基、イミダゾリル基、ピラジニル基又はピラゾリル基等が挙げられる。
上記置換されていても良いアルキル基の炭素数としては、15以下が好ましい。上記置換されていても良いアリール基の炭素数としては、30以下が好ましく、より好ましくは20以下であり、特に好ましくは15以下である。上記置換されていても良いヘテロアリール基の炭素数としては30以下が好ましく、より好ましくは20以下であり、特に好ましくは15以下である。
上記アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基およびアミノ基の置換基としては、色素の安定性に悪影響を与えない基であれば、特に限定されないが、具体的には、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ヘテロアリール基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、置換されていても良いアミノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ハロアルキルスルホニル基、ハロアリールスルホニル基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、ハロアリールオキシ基等を表す。これらの基は、上記で述べた様な置換基で更に置換されてもよい。
ハロゲン原子としては、フッ素が好ましい。
アルキル基としては、メチル基、エチル基等の炭素数1〜12程度のアルキル基が好ましい。
アルコキシ基としては、エトキシ基、プロポキシ基等の炭素数1〜12程度のアルコキシ基が好ましい。
アリール基としては、フェニル基、ナフチル基などの炭素数6〜20程度のアリール基が好ましい。
アリールオキシ基、フェノキシ基、ナフトキシ基などの炭素数6〜20程度のアリールオキシ基が好ましい。
ヘテロアリール基としては、チエニル基、フリル基、ピリジル基、カルバゾリル基、キノキサリニル基、イミダゾリル基、ピラジニル基などの炭素数4〜20程度のヘテロアリール基、より好ましくは炭素数4〜12程度のヘテロアリール基が好ましい。
上記アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基等の炭素数1〜10程度のアルキルチオ基が好ましい。
上記アリールチオ基としては、フェニルチオ基などの炭素数6〜20程度のアリールチオ基が好ましい。
上記アシル基としては、アセチル基、ピバロイル基などの炭素数2〜20程度のアシル基が好ましい。
上記アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などの炭素数1〜10程度のアルコキシカルボニル基が好ましい。
上記アリールオキシカルボニル基としては、フェノキシカルボニル基、ナフトキシカルボニル基などの炭素数7〜20程度のアリールオキシカルボニル基が好ましい。
上記アミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジトリフルオロメチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基などの、炭素数1〜6程度のアルキル基、炭素数6〜20程度のアリール基及び炭素数2〜20程度のアシル基からなる群より選ばれる置換基で置換されていても良いアミノ基が好ましい。
上記アルキルスルホニル基としては、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基などの炭素数1〜10程度のアルキルスルホニル基が好ましい。
上記アリールスルホニル基としては、ベンゼンスルホニル基等の炭素数6〜20程度のアリールスルホニル基が好ましい。
上記ハロアルキルスルホニル基としては、トリフルオロメタンスルホニル基等の炭素数1〜10程度のハロアルキルスルホニル基が好ましい。
上記ハロアリールスルホニル基としては、モノフルオロベンゼンスルホニル基などの炭素数6〜20程度のハロアリールスルホニル基が好ましい。
上記ハロアルキル基としては、トリフルオロメチル基などの炭素数1〜20程度のハロアルキル基が好ましい。
上記ハロアルコキシ基としては、トリフルオロメトキシ基など炭素数1〜10程度のハロアルコキシ基が好ましい。
上記ハロアリールオキシ基としては、モノフルオロフェノキシ基などの炭素数6〜20程度のハロアリールオキシ基が好ましい。
このうち、上記R1及びR2の置換されていても良いアルキル基の好ましい具体例としては、n-プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、2-メチルブチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基、2-エチルヘキシル基、n−ノニル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、メトキシエチル基、n−ブトキシエチル基、N,N−ジメチルアミノエチル基、2−シアノエチル基、2−ピペリジルエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ベンジル基等が挙げられる。置換されていても良いアリール基の好ましい具体例としては、4−n−ブチルフェニル基、4−n−オクチルフェニル基、N,N−ジメチルアミノフェニル基、4−フルオロフェニル基、3−シアノフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基等が挙げられる。置換されていても良いヘテロアリール基の好ましい具体例としては、2−メチルチエニル基、ベンゾチアゾリル基、ピラゾリル基などが挙げられる。 ハロゲン原子の好ましい具体例とし
てはフッ素原子が挙げられる。
置換基を有しても良いアミノ基の好ましい具体例としてはジメチルアミノ基等の炭素数1〜10のアルキル基で1又は2置換されていてもよいアミノ基が挙げられる。
このうち、上記R1及びR2として好ましくは、置換基を有していても良いアリール基又は置換基を有していても良いヘテロアリール基が挙げられ、より好ましくは電子吸引性基で少なくとも1置換されているアリール基又はヘテロアリール基、若しくは、アルキル基で少なくとも1置換されているアリール基又はヘテロアリール基が挙げられ、特に好ましくはフッ素原子;アルキル基;ハロアルキル基;アルコキシ基;及び、アルキル基又はアリール基で置換されていても良いアミノ基からなる群より選ばれる置換基で少なくとも1置換されている、アリール基又はヘテロアリール基が挙げられる。
また、上記一般式(1)で表される化合物において、a及びa’、並びに、R1及びR2は同一でも異なっていても良いが、同一である方が好ましい。
また、M1はNi、Pd又はPtといった10族金属原子を示し、好ましくはNiであ
る。
1として10族金属原子を用いると、一般式(1)の化合物が800nm〜1100
nmの近赤外線に対して高いモル吸光係数を達成するため好ましい。800nm〜1100nmの近赤外線の最大モル吸光係数は、通常5000以上、好ましくは8000以上より好ましくは10000以上である高いモル吸光係数を達成できるのであれば、M1は1
0族原子に限定されないため、下記一般式(2)で表され、かつ、モル吸光係数が10000以上である化合物を用いることができ、モル吸光係数は好ましくは20000以上、より好ましくは30000以上である。
Figure 2005165265
式中、a及びaA’並びにR1及びR2は一般式(1)と同義である。M2は金属原子で
あり、4配位の形態をとりうる金属原子であれば特に限定されないが、好ましくはNi、Pd又はPtといった10族金属原子;Co;Fe;Cu;又はZnが挙げられ、より好ましくは10族金属原子であり、特に好ましくはNiである。
以上のような、本願フィルターに用いられる近赤外線吸収化合物として好ましいものとしては、各置換基の説明において好ましいとされている物を組み合わせたものが挙げられるが、一般式(1)で表される化合物として好ましい具体例としては、例えば、以下に例示されるものが挙げられる。ただし、以下の化合物に限定されるものではない。
Figure 2005165265
Figure 2005165265
また、上記一般式(1)または(2)で表される化合物中は、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;及びメチルエチルケトン等のケトン系溶媒から選ばれる溶媒に対する溶解度が、通常0.01%以上、好ましくは0.05%以上である。中でも下記一般式(3)で表される化合物は該溶解度が高いため好ましく通常0.01%、好ましくは0.05%以上、より好ましくは0.1
%以上、更に好ましくは0.5%以上であり、これは新規化合物である。
Figure 2005165265
上記一般式(3)中のR及びR’、並びに、n及びn’としては、前述のaA及びa’の置換基の説明の項で記載したR及びnと同義である。M1としては一般式(1)のM1と同義である。
また、R3及びR4は、それぞれ独立して、ハロゲン原子;アルキル基;ハロアルキル基;アルコキシ基;及び、アルキル基又はアリール基で置換されていても良いアミノ基からなる群より選ばれる置換基で少なくとも1置換されている、アリール基又はヘテロアリール基である。
上記ハロゲン原子としてはフッ素が好ましい。
上記アルキル基としては、i-プロピル基、n-ブチル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基など炭素数が1〜10程度のアルキル基が好ましく、上記ハロアルキル基としては、トリフルオロメチル基等の炭素数が1〜10程度のハロアルキル基が好ましく、上記アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基など炭素数1〜10程度のアルコキシ基が好ましく、ジメチルアミノ基等の炭素数1〜10のアルキル基で1又は2置換されていても良いアミノ基が好ましい。
以上のような本発明の光学フィルターに用いられる上記一般式(1)〜(3)で表される化合物は、リガンド部分の分子量が通常800以下が好ましく、さらに好ましくは500以下の化合物である。
このような一般式(1)〜(3)で表される化合物は、Russ. J. Gen. Chem.,
66巻、1842頁(1996年)に記載の方法等の公知の方法に準じて合成できるも
のであり、また、その吸収極大波長は通常750〜950nmである。
(一般式(4)で表される化合物)
Figure 2005165265
上記一般式(4)において、aおよびa’は一般式(1)中のaおよびa’と同義である。
b及びb’は、それぞれ独立して、酸素原子、硫黄原子又は置換基を有してもよいイミノ基を示す。ここで、b及びb’がイミノ基の場合には、酸素原子又は硫黄原子である場合に比して、化合物の吸収極大波長が短波長側(750〜850nm程度)となる傾向が
あるので、目的とする吸収波長に応じて任意に選択すればよい。置換基を有してもよいイミノ基としては、イミノ基、メチルイミノ基、エチルイミノ基、フェニルイミノ基等のアルキル基又はアリール基を有してもよいイミノ基が挙げられ、このうち好ましくはイミノ基又はアルキル基を有してもよいイミノ基であり、より好ましくはイミノ基である。
c及びc’は、それぞれ独立して、置換基を有しても良いアリール基又は置換基を有しても良いヘテロアリール基を示し、このうち好ましくは置換基を有していても良いアリール基である。
上記アリール基及びヘテロアリール基としてはフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基又はフルオレニル基、チエニル基、フリル基、ピリジル基、イミダゾリル基、ピラジニル基又はピラゾリル基等の5員又は6員単環若しくはそれらの縮合環が挙げられる。
上記アリール基のうち好ましくはフェニル基又は2−ナフチル基である。
上記これらのc及びc’は、互いに直接的に、又は、−(CH23−、−(CH24−等の炭素数1〜6程度のアルキレン基;若しくは−OCH2O−、−O(CH22O−等
の炭素数1〜4程度のアルキレンジオキシ基等の連結基を介して結ばれていても良い。
上記c及びc’として好ましくは、その置換基であるR1又はR2を含めたその総炭素数として50以下とするのが好ましく、より好ましくは30以下であり、特に好ましくは20以下である。
上記c及びc’は、それが結合している窒素原子と結合する炭素原子に隣接する炭素原子がRa又はRbといった置換基を有することを特徴とするものである。
a及びRbは、それぞれ独立して、1価の置換基を示す。上記1価の置換基としては、色素の安定性に悪影響を与えない基であれば特に限定されないが、より好ましくは、置換基を有しても良いアルキル基、置換基を有しても良いアルコキシ基、置換基を有しても良いアリール基、置換基を有しても良いアリールオキシ基、置換基を有しても良い複素環基、置換基を有しても良い複素環オキシ基、置換されていても良いアルキルチオ基、置換されていても良いアリールチオ基及び置換されていても良い複素環チオ基からなる群より
選ばれる置換基のように立体障害性を有する基であるか、または、Hammettの置換基定数σmが0.00<σm<0.90となるような電子吸引性基が挙げられる。
ここで、Ra及びRbは結合しているアリール基又はヘテロアリール基と縮合環を形成していても良く、例えば、1−ナフチル基はC8−C9結合がフェニル基に対する置換基Ra又はRbと同様の効果を有するので、オルト置換フェニル基と等価である。
上記アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、複素環基、複素環オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基及び複素環チオ基の置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、アミノ基、アルキル基、アリール基、複素環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、複素環オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基及び複素環チオ基からなる群より選ばれる置換基が挙げられ、またこのうち置換基を選択する、例えば、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基等、ことにより、上記置換基が電子吸引性基の範疇に入る場合もある。
上記電子吸引性基としては、例えば、「化学の領域増刊122 薬物の構造活性相関、96〜103頁、南江堂刊」に記載されているようなものが挙げられるが、より具体的には、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、ハロアリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ハロアルキルスルホニル基、ハロアリールスルホニル基等が挙げられる。
上記アルキル基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル等の炭素数1〜12程度のアルキル基が好ましい。
上記アルコキシ基としては、エトキシ基、プロポキシ基、t−ブトキシ基等の炭素数1〜12程度のアルコキシ基が好ましい。
上記アリール基としては、フェニル基、ナフチル基などの炭素数6〜20程度のアリール基が好ましい。
上記アリールオキシ基、フェノキシ基、ナフトキシ基などの炭素数6〜20程度のアリールオキシ基が好ましい。
上記複素環基としては、チエニル基、フリル基、ピリジル基、カルバゾリル基、キノキサリニル基、イミダゾリル基、ピラジニル基、ピロリジニル基、ピロリニル基、イミダゾリジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリジニル基、ピラゾリニル基などの炭素数4〜20程度の複素環基、より好ましくは炭素数4〜12程度の複素環基が好ましい。
上記複素環オキシ基としては、チエニルオキシ基、ピラゾリニル基などの炭素数3〜20程度の複素環オキシ基が好ましい。
上記アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基等の炭素数1〜10程度のアルキルチオ基が好ましい。
上記アリールチオ基としては、フェニルチオ基などの炭素数6〜20程度のアリールチオ基が好ましい。
上記複素環チオ基としては、フリルチオ基、ピラゾリニルチオ基などの炭素数3〜20程度の複素環チオ基が好ましい。
上記ハロアルキル基としては、トリフルオロメチル基などの炭素数1〜20程度のハロアルキル基が好ましい。
上記ハロアルコキシ基としては、トリフルオロメトキシ基など炭素数1〜12程度のハロアルコキシ基が好ましい。
上記ハロアリールオキシ基としては、モノフルオロフェノキシ基などの炭素数6〜20程度のハロアリールオキシ基が好ましい。
上記アシル基としては、アセチル基、ピバロイル基などの炭素数2〜20程度のアシル基が好ましい。
上記アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などの炭素数1〜10程度のアルコキシカルボニル基が好ましい。
上記アリールオキシカルボニル基としては、フェノキシカルボニル基、ナフトキシカルボニル基などの炭素数7〜20程度のアリールオキシカルボニル基が好ましい。
上記アルキルスルホニル基としては、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基などの炭素数1〜12程度のアルキルスルホニル基が好ましい。
上記アリールスルホニル基としては、ベンゼンスルホニル基等の炭素数6〜20程度のアリールスルホニル基が好ましい。
上記ハロアルキルスルホニル基としては、トリフルオロメタンスルホニル基等の炭素数1〜12程度のハロアルキルスルホニル基が好ましい。
上記ハロアリールスルホニル基としては、モノフルオロベンゼンスルホニル基などの炭素数6〜20程度のハロアリールスルホニル基が好ましい。
a及びRbとして好ましくは、置換基を有しても良いアルキル基、置換基を有しても良いアルコキシ基、置換基を有しても良いアリール基、置換基を有しても良いアリールオキシ基、置換基を有しても良い複素環基及び置換基を有しても良い複素環オキシ基、または、電子吸引性基であり、より好ましくは、シアノ基、アルコキシ基及びフェニル基からな
る群より選ばれる置換基を有していても良いアルキル基;アルコキシ基;アリール基;アリールオキシ基;若しくは、ハロゲン原子;シアノ基;ハロアルキル基;ハロアルコキシ基;ハロアリール基;又はハロアリールオキシ基が挙げられ、特に好ましくは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、アルキル基又はハロアルキル基である。
また、上記c及びc’はRa及びRbの他に置換基を有していても良い。該置換基としては、色素の安定性に悪影響を与えない基であれば、特に限定されないが、具体的には、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ヘテロアリール基、アルキルチオ基、アリールチオ基、カルボキシル基、スルホ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ハロアルキルスルホニル基、ハロアリールスルホニル基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、ハロアリールオキシ基等が挙げられ、このうち上記Ra及びRbで挙げられたのと同様の基であるのが好ましい。但し、この置換基がc及びc’が結合している窒素原子と結合する炭素原子に隣接する残る炭素原子に置換する場合には、Ra及びRbとは異なる基である方が好ましい。
上記置換基Ra又はRbを有するc及びc’として好ましくは、Ra又はRbがアルキル基又はアルコキシ基であり、さらにハロゲン原子、シアノ基、ハロアルキル基及びハロアルコキシ基からなる群より選ばれる置換基で1又は2置換されているフェニル基;Ra又は
bがハロゲン原子、シアノ基、ハロアルキル基又はハロアルコキシ基であり、さらにア
ルキル基及びアルコキシ基からなる群より選ばれる置換基で1又は2置換されているフェニル基;アルキル基又はアルコキシ基で2又は3置換、特にはRa又はRbに対してオルト位及び/又はパラ位が置換されているフェニル基;若しくは1−ナフチル基が挙げられる。
また、上記一般式(4)で表される化合物において、aA及びa’、b及びb’、c及びc’並びに、Ra及びRbはそれぞれ同一でも異なっていても良いが、同一である方が好ましい。
また、M2は、一般式(2)中のM2と同義であり、4配位の形態をとりうる金属原子であれば特に限定されないが、好ましくはNi、Pd又はPtといった10族金属原子;Co;Fe;Cu;又はZnが挙げられ、より好ましくは10族金属原子であり、特に好ましくはNiである。
以上のような、本願フィルターに用いられる近赤外線吸収化合物として好ましいものとしては、各置換基の説明において好ましいとされている物を組み合わせたものが挙げられるが、具体的には、一般式(5)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2005165265
一般式(5)で表される化合物において、b、b’、c、c’、Ra、Rb、M2、R及
びnは前述の通りであり、R’及びn’は、それぞれR及びnと同様のものが挙げられる。
本発明の光学フィルターに用いられる化合物の好ましい具体例としては、例えば、以下に例示されるものが挙げられる。ただし、以下の化合物に限定されるものではない。
Figure 2005165265
Figure 2005165265
Figure 2005165265
以上のような本発明の光学フィルターに用いられる上記一般式(4)及び一般式(5)で表される化合物は、リガンド部分の分子量が通常1000以下が好ましく、さらに好ましくは600以下の化合物である。
また、上記一般式(4)及び一般式(5)で表される化合物の800〜1100nmの範囲の近赤外線領域における最大モル吸光係数は、通常5000以上、好ましくは8000以上、より好ましくは10000以上である。
加えて、上記一般式(4)及び一般式(5)で表される化合物のテトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;または、これらとトルエン等の芳香族炭化水素系溶媒との混合溶媒(エーテル系又はケトン系:芳香族炭化水素系=1〜3:1)から選ばれる溶媒に対する溶解度としては、通常0.1%以上、好ましくは0.25%以上、より好ましくは0.5%以上、特に好ましくは1%以上である。
このような一般式(4)及び一般式(5)で表される化合物は、Russ. J. Gen. Chem.,66巻、1842頁(1996年)に記載の方法等の公知の方法に準じて合成できるものであり、また、その吸収極大波長は通常750〜950nmのものである。
(一般式(6)〜(10)で表される近赤外線吸収化合物)
本発明の光学フィルターには、さらに下記一般式(6)〜(10)で表される化合物からなる群より選ばれる化合物を少なくとも1種類以上含有することにより、800〜1100nmの範囲の近赤外線領域を幅広く吸収できるため、特に電子ディスプレイ用フィルターに用いる場合には好ましい。
Figure 2005165265
前記一般式(6)において、R5〜R12及びX1〜X10は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、置換されていてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していても良いヘテロアリール基、置換基を有していても良いアルコキシ基、置換基を有していても良いアリールオキシ基又は置換
基を有していても良いアミノ基を示し、ここで、R5〜R12は、隣り合う2個の置換基が
連結基を介してつながっていてもよい。
上記アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基及びアリールオキシ基の置換基としては、色素の安定性に悪影響を与えない基であれば、特に限定されないが、具体的にはハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基又はアリールオキシ基が挙げられ、好ましくは、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、炭素数1〜10のアルコキシ基またはフェノキシ基である。
また、上記アミノ基の置換基としては、アルキル基またはフェニル基が挙げられ、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基である。
上記R5〜R12の好ましい具体例としては、水素原子;塩素原子、臭素原子、フッ素原
子などのハロゲン原子;ニトロ基;シアノ基;メチル基、エチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、ベンジル基、フェネチル基、トリフルオロメチル基などのハロゲン原子又はアリール基置換されていても良い炭素数1〜10のアルキル基;フェニル基、トリル基等の炭素数6〜10のアリール基;ピリジル基、チエニル基等の炭素数4〜8のヘテロアリール基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基などの炭素数1〜6のアルコキシ基;フェノキシ基、メチルフェノキシ基などの炭素数6〜10のアリールオキシ基;または、アミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、メチルフェニルアミノ基などのアルキル基及びアリール基からなる群より選ばれる置換基で置換されていても良いアミノ基が挙げられる。
また、上記R5〜R12は、隣り合う2個の置換基が一体となって、−(CH23−又は
−(CH24−等の炭素数2〜5程度のアルキレン基、−OCH2O−又は−O(CH22O−等の炭素数1〜4程度のアルキレンジオキシ基等を形成していても良い。
1 〜X10として好ましい具体例としては、水素原子;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;水酸基;ニトロ基;シアノ基;メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、トリクロロメチル基、トリフルオロメチル基、ベンジル基、フェネチル基などのハロゲン原子又はアリール基置換されていても良い炭素数1〜10のアルキル基;フェニル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基などの炭素数1〜6のアルコキシ基;フェノキシ基、メチルフェノキシ基などのアルキル基で置換されていても良い炭素数6〜10のアリールオキシ基が挙げられる。
このうち好ましくは、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、ハロアリールオキシ基等の電子吸引性基、もしくは、水素原子が挙げられ、X1 〜X10の中で、少なくともひとつは水素原子でないものである。さらにはX1 〜X10の少なくとも1つがフッ素原子、塩素原子またはシアノ基であり、残りは水素原子であるのが好ましい。
3は、金属元素を示し、好ましくはNi、Pd、Pt、Co、Fe、Ti、Sn又は
Cuが挙げられ、さらに好ましくはNi、Pd又はPtであり、特に好ましくはNiである。
上記一般式(6)で表される色素の好ましい具体例として、下記構造式で表される物が挙げられる。
Figure 2005165265
前記一般式(7)において、b1〜b8は、上記R5〜R12で記載したのと同様の基を用
いることができ、このうち好ましくはハロゲン原子、置換されていても良いアルキル基又は置換されていても良いアルコキシ基である。
また、上記b1〜b8は、上記R7〜R14で記載したのと同様に、隣り合う2個の置換基
が2〜5程度のアルキレン基や炭素数1〜5程度のアルキレンジオキシ基等の連結基を介してつながってもよい。
13〜R16は、それぞれ独立に、置換されていても良いアルキル基又は置換されてい てもよいアリール基であり、上記アルキル基及びアリール基の置換基としては、ハロゲ ン原子、アルキル基、アリール基またはヘテロアリール基が挙げられる。
上記R13〜R16の好ましい具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、i− プロピル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘ キシル基などの炭素数1〜6のアルキル基;トリクロロメチル基、トリフルオロメチル 基等のハロアルキル基;フェニル基;ベンジル基、フェネチル基などのアラルキル基が 挙げられる。
yは窒素原子またはリン原子である。
4は、上記M3で記載したのと同様のものを用いることができる。
一般式(7)で表される色素の好ましい具体例として、下記構造式で表される物が挙
げられる。
Figure 2005165265
前記一般式(8)において、y1〜y4は、それぞれ独立に、単結合、酸素原子、硫黄原子又は置換されていても良いイミノ基であり、c1〜c4は、水素原子、置換されていても良いアルキル基、置換されていても良いアリール基、置換されていてもよいヘテロアリール基又はシアノ基であり、好ましくは、置換されていても良いアリール基又は置換されていてもよいヘテロアリール基である。
上記置換されていても良いイミノ基としては、イミノ基、メチルイミノ基、エチルイミノ基、フェニルイミノ基等のアルキル基又はアリール基で置換されていても良いイミノ基
が挙げられ、このうち好ましくはアルキル基で置換されていても良いイミノ基である。
上記アルキル基、アリール基及びヘテロアリール基の置換基としては、上記R5〜R1
2で記載したのと同様の基が挙げられる。
上記c1〜c4の好ましい具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、ベンジル基、フェネチル基、トリクロロメチル基、トリフルオロメチル基などのハロゲン原子又はアリール基で置換されていても良い炭素数1〜10のアルキル基;フェニル基、トリル基、クロロフェニル基、シアノフェニル基、メトキシフェニル基、フェノキシフェニル基等のハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基及びアリールオキシ基からなる群より選ばれる置換基で置換されていても良い炭素数6〜15のアリール基が挙げられ、より好ましくは炭素数6〜15のアリール基である。
また、上記c1〜c4のアリール基及びヘテロアリール基の置換基が、上記R5〜R12
記載したのと同様に隣り合う2個の置換基がアルキレン基やアルキレンジオキシ基等の連結基を介してつながってもよい。
5は、上記M3で記載したのと同様のものを用いることができる。
一般式(8)で表される化合物は、一般式(7)におけるyR13141516と塩を形成してもよい。好ましいyおよびR13〜R16は、一般式(7)と同様である。
一般式(8)で表される色素の好ましい具体例としては、下記構造式で表される化合物が挙げられる。
Figure 2005165265
Figure 2005165265
Figure 2005165265
Figure 2005165265
Figure 2005165265
Figure 2005165265
Figure 2005165265
一般式(9)において、d1〜d16は、任意の置換基を表し、本発明の化合物の基本的
性能を損なわない限り特に制限は無いが、任意の置換基として、例えば、アルキル基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アミノ基、アシル基、アシルアミノ基、ウレイド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルファモイルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシ
カルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ハロアルキルスルホニル基、ハロアルコキシ基、ハロアリールオキシ基、イミド基、ハロゲン原子、ニトロ基、ハロアルキル基、ハロアラルキル基、カルボキシル基、スルホ基、または、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基等から選択された基があげられる。
更に具体的には、メチル基、エチル基等の炭素数1〜6程度のアルキル基;エトキシ基、プロポキシ基等の炭素数1〜6程度のアルコキシ基;フェノキシ基、ナフトキシ基などの炭素数6〜20程度のアリールオキシ基;メチルチオ基、エチルチオ基等の炭素数1〜6程度のアルキルチオ基;フェニルチオ基などの炭素数6〜20程度のアリールチオ基;ジメチルアミノ基、ジトリフルオロメチルアミノ基などの炭素数1〜6程度の置換アミノ基;アセチル基、ピバロイル基などの炭素数2〜20程度のアシル基;アセチルアミノ基
、プロピオニルアミノ基などの炭素数2〜20程度のアシルアミノ基;3−メチルウレイド基などの炭素数2〜20程度のウレイド基;メタンスルホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基などの炭素数1〜20程度のスルホンアミド基;ジメチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基などの炭素数1〜20程度のカルバモイル基;エチルスルファモイル基などの炭素数1〜20程度のスルファモイル基;ジメチルスルファモイルアミノ基などの炭素数1〜20程度のスルファモイルアミノ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などの炭素数1〜6程度のアルコキシカルボニル基;フェノキシカルボニル基、ナフトキシカルボニル基などのアリールオキシカルボニル基;メタンスルホニル基、エタンスルホニル基などの炭素数1〜6程度のアルキルスルホニル基;ベンゼンスルホニル基等の炭素数6〜20程度のアリールスルホニル基;トリフルオロメタンスルホニル基等の炭素数1〜6程度のハロアルキルスルホニル基;モノフルオロベンゼンスルホニル基などの炭素数6〜20程度のハロアリールスルホニル基;トリフルオロメトキシ基など炭素数1〜6程度のハロアルコキシ基;モノフルオロフェノキシ基などの炭素数6〜20程度のハロアリールオキシ基;フタルイミド基等の炭素数4〜20程度のイミド基;ニトロ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;トリフルオロメチル基などの炭素数1〜6程度のハロアルキル基;3−フルオロベンジル基などの炭素数7〜20程度のハロアラルキル基;カルボキシル基;スルホ基が挙げられる。また、置換基を有していても良いアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、フルオレニル基、などの炭素数6〜20程度のアリール基が挙げられ、好ましくは炭素数6〜15のアリール基である。これらのアリール基は置換されてい
ても良く、置換アリール基の総炭素数は6〜30程度、好ましくは6〜20程度である。置換基を有していても良いヘテロアリール基としては、例えば、チエニル基、フリル基、ピリジル基、カルバゾリル基、キノキサリニル基、イミダゾリル基、ピラジニル基などの炭素数4〜20程度の複素環が挙げられ、好ましくは炭素数4〜12のヘテロアリール基である。これらのヘテロアリール基は置換されていても良く、置換ヘテロアリール基の総炭素数は4〜30程度、好ましくは4〜20程度である。
上記一般式(9)におけるM6は、フタロシアニン骨格と錯体を形成出来る元素であれ
ば、特に限定されないが、好ましくは銅原子、バナジウムオキシ基又は塩化スズ基が挙げられる。
上記一般式(9)で表される化合物のうち、好ましい具体例としては、特開平10−78509号公報、特開平11−116826号公報、特開平11−65463号公報及び特開2000−26748号公報に記載されているものが挙げられ、中でも、下記に記載したような含フッ素フタロシアニン系化合物が好ましい。
Figure 2005165265
Figure 2005165265
一般式(10)において、R17〜R24は、それぞれ独立に置換基を有しても良いアルキル基、置換基を有しても良いアリール基又は置換基を有しても良いヘテロアリール基を示し、ここで、R17〜R24は隣り合う2つの置換基同士が連結基を介して結合で結ばれていても良い。R17〜R24の置換基として、具体的には、一般式(1)のR1及びR2の説明で述べたものと同様の基が選ばれる。また、R17〜R24は、上記R5〜R12で記載したのと
同様に、隣り合う2個の置換基が2〜5程度のアルキレン基や炭素数1〜5程度のアルキ
レンジオキシ基等の連結基を介してつながってもよい。
Xは陰イオンを示し、具体的には、フッ素アニオン、塩素アニオン、臭素アニオン、ヨウ素アニオン、過塩素酸アニオン、6フッ化アンチモン酸イオン、硝酸アニオン、ヘキサフルオロフォスフェイトアニオン、テトラフルオロボレートアニオンで表される1価の陰イオンを示す。
上記一般式(10)で表される化合物のうち、好ましい具体例としては、特開平10−18092号公報、特開平11−170700号公報、特開2000−80071号公報、特開2000−81511号公報及び特開2001−174626号公報に記載されているものが挙げられ、中でも、日本化薬社製「kayasorb IRG022」及び「kayasorb IRG023」として市販されているような色素、並びに、日本カーリット社製「CIR1080」、「CIR1081」、「CIR1083」、「CIR1085」「CIR−1085F」、「CIR−1086」及び「CIR−1125」として市販されているような色素が好ましい。
ここで、上記一般式(6)〜(8)で表される化合物は、リガンド部分の分子量が通常800以下、好ましくは500以下の物である。
また、上記一般式(6)〜(8)で表される化合物のモル吸光係数は、通常通常5000以上、好ましくは8000以上の物である。
一般式(9)に記載のフタロシアニン化合物としては、分子量900〜3000、好ましくは、1000〜2500のものである。
また、上記一般式(9)で表される化合物のモル吸光係数は、通常通常5000以上、好ましくは8000以上の物である。
一般式(10)に記載のジインモニウム化合物としては、分子量600〜3000、好ましくは、900〜2100のものである。
また、上記一般式(10)で表される化合物のモル吸光係数は、通常70000以上、好ましくは90000以上の物である。
加えて、上記一般式(6)〜(10)で表される化合物のテトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;または、これらとトルエン等の芳香族炭化水素系溶媒との混合溶媒(エーテル系又はケトン系:芳香族炭化水素系=1〜3:1)から選ばれる溶媒に対する溶解度としては、通常0.01%以上、好ましくは0.05%以上、より好ましくは0.1%以上である。
尚、上記化合物(6)は、特開2001−89492号公報に記載の方法で合成でき、化合物(7)は J.Am.Chem.Soc., 88卷、43頁及び4870頁(1966年)に記載の方法で合成でき、化合物(8)は、J.Am.Chem.Soc.,87卷、1483頁(1965年)に記載の方法で合成でき、化合物(9)は、特開2000−26748号公報に記載の方法で合成でき、化合物(10)は、特開昭61−246391号公報に記載の方法で合成できる。
(光学フィルター)
本願の光学フィルターは、上記一般式(1)〜(5)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1の化合物を用いることにより、750〜950nm付近に極大吸収を有し、その範囲の平均透過率が通常、50%以下、好ましくは40%以下、より好ましくは30%以下、特に好ましくは20%以下である。
さらに、上記(6)〜(10)で表される化合物と組み合わせて用いることにより、750〜1100nm、好ましくは800〜1100nmの波長域をカバーする近赤外線吸
収能を有する光学フィルターを効率的に得ることができる。加えて、プラズマディスプレイパネルにおいては、820nm、880nm、980nm近辺の近赤外線発光が特に強いため、この部分の光線透過率が20%以下であるのが好ましく、15%以下とするのがより好ましい。
また、本願の光学フィルターが基板と近赤外線吸収色素として上記一般式(1)〜(5)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1の化合物のみを含有する近赤外線吸収層とからなる場合の430〜650nmの平均透過率は70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上であり、特には400〜450nmにおける平均透過率が80%以上、より好ましくは83%以上、特に好ましくは85%以上である。
さらに近赤外線吸収層に上記(6)〜(10)といったような別種の近赤外線吸収化合物が共存する場合は、430〜650nmの平均透過率は60%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは75%以上であり、特には400〜450nmにおける平均透過率が60%以上、より好ましくは65%以上、さらに好ましくは68%以上、特に好ましくは70%以上である。
加えて、550〜600nmにおける透過率が60%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは75%以上であるため、車窓ガラスに用いた場合の景色の色再現性(明るさ)やディスプレイの画面の明るさ等を確保することもできるものである。
本発明の光学フィルターは、耐熱性も優れたものであり、80℃の恒温槽での500時間耐熱試験後に可視光領域に新たなピークが出ることもない。
本願フィルターとして好ましくは、上記耐熱試験での色素残存率が60%以上、より好ましくは70%以上、さらに好ましくは80%以上、特に好ましくは85%以上となるものである。ここで、色素残存率は、750〜1100nmの領域における試験前後の吸収強度の減少度合から求める。
さらに、本発明の光学フィルターは、耐光性富士フィルム(株)社製UVカットフィルターを装着した状態でのキセノンランプによる280時間耐光性試験後の色素残存率も優れたものであり、好ましくは色素残存率が70%以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上となるものである。
(フィルターの製造方法)
本発明の光学フィルターの製造方法としては、透明基板に近赤外線吸収色素を含む塗工液をコーティングする方法、近赤外線吸収色素をバインダー樹脂と溶融混錬してフィルム状に成形する方法などが挙られるが、近赤外線吸収色素に対する負荷を低減するため、塗工液をコーティングする方法の方が好ましい。
以下に、透明基板に近赤外線吸収色素を含む塗工液を塗布して赤外線吸収フィルターを製造する方法について詳細に説明する。
(基板)
本発明の光学フィルターを構成する透明基板としては、実質的に透明であって、吸収、散乱が大きくない基材であればよく、特に制限はない。その具体的な例としては、ガラス、ポリオレフィン系樹脂、非晶質ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂等が挙げられる。これらの中では、特に非晶質ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂が好ましい。
これらの樹脂は、フェノール系、燐系などの酸化防止剤、ハロゲン系、燐酸系等の難燃剤、耐熱老化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤等の公知の添加剤を配合することができる。
透明基板は、これらの樹脂を、射出成形、Tダイ成形、カレンダー成形、圧縮成形等の方法や、有機溶剤に溶解させてキャスティングする方法などなどの成形方法を用い、フィルム状に成形したものが用いられる。フィルム状に成形された樹脂は延伸されていても未延伸でもよい。また、異なる材料からなるフィルムが積層されていても良い。
透明基板の厚みは、目的に応じて通常10μm〜5mmの範囲から選択される。
更に、透明基板は、コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理、グロー放電処理、粗面化処理、薬品処理等の従来公知の方法による表面処理や、アンカーコート剤やプライマー等のコーティングを施してもよい。
(近赤外線吸収色素層)
近赤外線吸収色素を含む塗工液は、近赤外線吸収色素をバインダー樹脂とともに溶剤中に溶解又は分散させることにより、調製することができる。また、分散させる場合、近赤外線吸収色素を必要に応じて分散剤を用いて、粒径を通常0.1〜3μmに微粒子化し、バインダーとともに、溶剤に分散させて調製することもできる。
このとき溶剤に溶解又は分散される近赤外線吸収色素、分散剤、およびバインダー樹脂などの全固形分の濃度は、通常5〜50重量%である。また、全固形分に対する金属錯体の濃度は、近赤吸収色素トータルとして通常0.1〜50重量%、好ましくは0.2〜30重量%である。また、一般式(1)〜(5)で表される化合物の他に一般式(6)〜(9)で表される化合物を併用する場合においては、同一層に併存させても良いし、別層として積層させても良いが、一般式(1)〜(5)で表される化合物に対する一般式(6)〜(9)で表される化合物の総量の比としては、1:0.1〜1:10、好ましくは、1:0.2〜1:5である。
尚、バインダー樹脂に対する近赤外線吸収剤の濃度としては、当然のことながら、近赤外線吸収フィルターの膜厚にも依存するため、溶融混練してフィルム状に成形するような場合には、上述の色濃度よりは低くなる。
分散剤としては、ポリビニルブチラール樹脂、フェノキシ樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、石油樹脂、硬化ロジン、ロジンエステル、マレイン化ロジン、ポリウレタン樹脂等が挙げられる。その使用量は、金属錯体化合物に対して、通常0〜100重量%、好ましくは0〜70重量%である。
バインダーとしては、ポリメチルメタクレート樹脂、ポリエチルアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、エチレンービニルアルコール共重合体樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。その使用量は、バインダーに対して金属錯体化合物が、0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%である。
溶媒としては、1,2,3−トリクロロプロパン、テトラクロルエチレン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、オクタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、エナント酸メチル、リノール酸メチル、ステアリン酸メチル等のエステル類シクロヘキサン、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン、スクアラン等の芳香族炭化水素類、ジメチルスルホキシド、スルホラン等のスルホキシド類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N,N′,N′−テトラメチル尿素等のアミド類、テトラヒドロフラン(以下「TH
F」という)、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類あるいはこれらの混合物を用いることができる。
また、近赤外線吸収色素を含む塗工液には、必要に応じて、上記以外の近赤外線吸収剤を添加してもよい。他の近赤外線吸収剤としては、有機物質であるニトロソ化合物及びその金属錯塩、シアニン系化合物、スクアリリウム系化合物、チオールニッケル錯塩系化合物、フタロシアニン化合物、ナフタロシアニン化合物、トリアリルメタン系化合物、インドアニリン系錯体化合物、インモニウム系化合物、ジインモニウム系化合物、ナフトキノン系化合物、アントラキノン系化合物、アミノ化合物、アミニウム塩系化合物、あるいは、無機物であるカーボンブラックや、酸化インジウムスズ、酸化アンチモンスズ、周期律表4A、5Aまたは6A族に属する金属の酸化物、もしくは炭化物、またはホウ化物などが挙げられる。
金属錯体を含む塗工液の透明基材へのコーティングは、ディッピング法、フローコート法、スプレー法、バーコート法、グラビアコート法、ロールコート法、ブレードコート法、エアーナイフコート法等の公知の塗工方法で行われる。
金属錯体を含む層は、乾燥後の膜厚が、通常0.1〜30μm、好ましくは0.5〜10μmとなるように塗布される。
(紫外線カット層)
本発明の光学フィルターは、さらに紫外線カット層を設けることにより、近赤外線吸収色素との相乗効果によって、光学フィルターの耐光性を著しく向上させることができる。紫外線カット層としては、400nm以下の波長の紫外線を効率よくカットできるものであり、350nmの波長の光を70%以上吸収できることが好ましい。紫外線カット層の種類については、特に制限されないが、好ましくは紫外線吸収剤を含有する樹脂フィルム(紫外線カットフィルム)が好ましい。
紫外線カット層に用いられる紫外線吸収剤としては、300〜400nmの間に極大吸収を有し、その領域の光を効率よくカットする化合物であれば、有機系、無機系のいずれも特に限定なく用いることができる。例えば有機系紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリチル酸エステル系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、ケイ皮酸系紫外線吸収剤、アクリレート系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系紫外線吸収剤等が挙げられ、無機系紫外線級剤としては酸化チタン系紫外線吸収剤、酸化亜鉛系紫外線吸収剤、微粒子酸化鉄系紫外線吸収剤等が挙げられるが、無機系紫外線吸収剤の場合は紫外線カット層中で微粒子状態で存在しているため、光学フィルターの効率を損なう恐れがあることから、有機系紫外線吸収剤が好ましい。
このような紫外線吸収剤としては、例えば、チバガイギー(株)のチヌビンP、チヌビン120、213、234、320、326、327、328、329、384、400、571、住友化学(株)のスミソーブ250、300、577、共同薬品(株)バイオソーブ582、550、591、城北化学(株)のJFー86、79、78、80、旭電化(株)のアデカスタブLA−32,LA−36,LA−34、シプロ化成(株)のシーソルブ100、101、101S、102、103、501、201、202、612NH、大塚化学(株)のRUVA93、30M、30S、BASF(株)のユービナール3039等が挙げられる。
これらの紫外線吸収剤は、単独で用いても良いが、数種類組み合わせても良い。また、紫外線を吸収して可視領域に波長変換するチバガイギー(株)のユービテックスOB,OB−P等の蛍光増白剤も利用できる。
また、紫外線カットフィルムは、市販のUVカットフィルターを使用することもでき、例えば、富士フィルム(株)のSC−38、SC−39、SC−42、三菱レーヨン(株)のアクリプレン等が挙げられる。上記のUVカットフィルター、SC−39、アクリプレンは、ともに350nmの波長を99%以上吸収する紫外線カットフィルムである。
このように紫外線吸収槽を設けた本発明の光学フィルターは、Xeランプを200時間照射することによる耐光性試験後の色素残存率が80%以上、好ましくは85%以上、特に好ましくは90%以上となり、可視光領域に新たな吸収ピークが出てくることもない。ここで、色素残存率は、800〜1100nm領域における試験前後の吸収強度の減少度合から求める。
上記光学フィルターは単独で用いるのはもちろん透明のガラスや他の透明樹脂板等と貼り合わせた積層体として用いてもよい。
また、本発明により得られる光学フィルターは、ディスプレイパネル用フィルター以外にも、熱線遮断フィルム、サングラス、保護眼鏡、リモコン受光器など幅広い用途に使用することができる。
3,電子ディスプレイ用フィルター
さらに、本発明の光学フィルターは、必要に応じて、電磁波カット層、表面への蛍光灯などの外光の写り込みを防止する反射防止層、ぎらつき防止層(ノングレア層)、色調補正層をを設け、電子ディスプレイ用、より好ましくはプラズマディスプレイパネル用フィルターとして使用することができる。
この場合の400〜500nmにおける平均透過率は、通常、15%以上、好ましくは20%以上、より好ましくは25%以上であり、550〜600nmにおける平均透過率は、通常、20%以上、好ましくは30%以上である。
本発明の電子ディスプレイ用フィルターは、上記光学フィルターを用いている他は、通常、用いられる構成や製造方法等を任意にとることができ、特に限定されるものではないが、以下にプラズマディスプレイパネル用フィルターとして用いる場合を代表例として説明する。
(電磁波カット層)
本発明のプラズマディスプレイパネル用フィルターに用いられる電磁波カット層としては、金属酸化物等の蒸着あるいはスパッタリング方法等が利用できる。通常は酸化インジウムスズ(ITO)が一般的であるが、誘導体層と金属層を基材上に交互にスパッタリング等で積層させることで1000nm以上の光をカットすることもできる。誘電体層としては酸化インジウム、酸化亜鉛などの透明な金属酸化物等であり、金属層としては銀あるいは銀−パラジウム合金が一般的であり、通常、誘電体層より3層、5層、7層あるいは11層程度積層する。基材としては、本発明の光学フィルターをそのまま利用しても良いし、樹脂フィルムあるいはガラス上に蒸着あるいはスパッタリングして電磁波カット層を設けた後に、本発明の光学フィルターと貼り合わせても良い。
(反射防止層)
本発明のプラズマディスプレイパネル用フィルターに用いられる反射防止層としては、表面の反射を抑えてフィルターの透過率を向上させるために、金属酸化物、フッ化物、ケイ化物、ホウ化物、炭化物、窒化物、硫化物等の無機物を、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法等で単層あるいは多層に積層させる方法、アクリル樹脂、フッ素樹脂などの屈折率の異なる樹脂を単層あるいは多層に積層させる方法等がある。また、反射防止処理を施したフィルムを該フィルター上に貼り付けることもできる。
(色調補正層)
本発明のプラズマディスプレイパネル用フィルターに用いられる色調補正層としては、プラズマディスプレイから発せられる590〜600nmの波長域のネオンオレンジ光をカットできれば特に限定されず、公知のスクアリリウム系化合物、テトラアザポルフィリン系化合物、シアニン系化合物、メチン系化合物、ピロメテン系化合物、ジピロメテン系化合物等の化合物を含有させる。また、消光時のディスプレイの色がニュートラルグレーになるようにその他の色素を添加することもある。
(ノングレア層)
また、上述の各層の他にぎらつき防止層(ノングレア層)も設けてもよい。。ノングレア層は、フィルターの視野角を広げる目的で、透過光を散乱させるために、シリカ、メラミン、アクリル等の微粉体をインキ化して、表面にコーティングする方法などを用いることができる。インキの硬化は、熱硬化あるいは光硬化を用いることができる。また、ノングレア処理したフィルムを該フィルター上に貼り付けることもできる。更に必要であれば、ハードコート層を設けることもできる。
以下に、実施例により本発明の実施態様を説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これらに限定されるものではない。
なお、各色素の800〜1100nmの近赤外線の最大モル吸光係数(ε)の測定は、操作時の環境温度を25±5℃とし、以下のようにして行った。試料0.05gを精秤し、100mlのメスフラスコに入れ、THF(テトラヒドロフラン)で、メスアップした。次に、この溶液をホールピペットで、正確に2ml分取し、100mlのメスフラスコに入れ、THFでメスアップした。この溶液を1cmの石英セルを用い、日立分光光度計U−3500で近赤領域(800〜1100nm)における吸光度(Abs.)を測定し、以下の式から、モル吸光係数(ε)を算出した。
モル吸光係数(ε)=(Abs.)/(C×L)
Abs.=λmaxにおける吸光度
C=試料のモル濃度(M/1)
L=測定セル長(cm))。
製造例1
Figure 2005165265
3,5−ジ−tert−ブチルカテコール(5g、22.5mmol)をn−ヘプタン(23mL)に40C下、溶解した。この反応溶液に、アニリン(2.1g、22.5mmol)とトリエチルアミン(0.3mL)の混合液を加え、5時間還流した。1晩、冷蔵庫で冷やし、再結晶させると沈殿が生成するので、それをろ取し、冷n−ヘプタンで洗うと、目的物であるアミノカテコール系化合物が、64%収率で得られた。
EI MS:297
製造例2
Figure 2005165265
製造例1で得られたアミノカテコール系化合物(0.95g、3.2mmol)をアセトニトリル(45mL)に溶かし、この溶液に、トリエチルアミン(0.8mL)、硝酸ニッケル六水和物(0.47g、1.60mmol)を加え、空気バブリング下、3時間還流した。室温まで冷却し、生成物をろ取した。得られた固体を熱エタノール懸洗し、ろ取し、目的とするニッケルアミノフェノレート系錯体を濃緑色固体として81%収率でえた。
EI MS:648
λmax(in THF):876nm
1H NMR(δ、CDCl3):1.03(s,18H)、1.06(s,18H)、6.46(brs,2H)、6.88(brs,2H)、7.38−7.55(m,10H)
800nm〜1100nmの近赤外線の最大モル吸光係数は37500であった。
製造例3
Figure 2005165265
3,5−ジ−tert−ブチルカテコール(5g、22.5mmol)をn−ヘプタン(20mL)に40℃下、溶解した。この反応溶液に、n−ヘキシルアミン(2.3g、22.5mmol)とトリエチルアミン(0.5mL)の混合液を加え、10時間還流した。室温に冷却した後、溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗い、有機層を濃縮した。組せい生成物シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより生成し、目的物であるアミノカテコール系化合物を、無色オイルとして、71%収率で得た。
EI MS:305
製造例4
Figure 2005165265
製造例3で得られたアミノカテコール系化合物(1.1g、3.51mmol)をアセトニトリル(45mL)に溶かし、この溶液に、トリエチルアミン(1mL)、硝酸ニッケル六水和物(0.46g、1.58mmol)を加え、空気バブリング下、1時間還流した。室温まで冷却し、生成物をろ取した。得られた固体を熱水で洗い、さらに熱メタノール懸洗し、ろ取し、目的物であるニッケルアミノフェノレート系錯体をを濃緑色固体として89%収率で得た。
EI MS:664
λmax(in THF):846nm
1H NMR(δ、CDCl3):0.91(m,6H)、1.25(s,18H)、1.30−1.43(m,4H)、1.47(s,18H)、1.51−1.62(m, 8H)、 1.92−2.08(m,4H)、4.01−4.16(m,4H)、6.79(brs,2H)、6.97(brs,2H)
800nm〜1100nmの近赤外線の最大モル吸光係数は41300であった。
製造例5
Figure 2005165265
製造例3において、n−ヘキシルアミンの代わりに4−n―オクチルアニリンを用いた以外は同様にして、3,5−ジ−tert−ブチルカテコールと4−n―オクチルアニリンから目的物であるアミノカテコール系化合物を淡黄色オイルとして78%収率で得た。EI MS:409
製造例6
Figure 2005165265
製造例4に記載の方法と同様にして、製造例5で得られたアミノカテコール誘導体と硝酸ニッケルから目的物であるニッケルアミノフェノレート系錯体を濃緑色固体として91%収率でえた。
EI MS:872
λmax(in THF):877nm
1H NMR(δ、CDCl3):0.92(m,6H)、1.08(s,18H)、1.10(s,18H)、1.28−1.62(m,20H)、1.69−1.79(m,4H)、2.61−2.72(m,4H)、6.53(brs,2H)、6.90(brs,2H)、7.22(d,4H)、7.50(d,4H)
800nm〜1100nmの近赤外線の最大モル吸光係数は36000であった。
製造例7
Figure 2005165265
製造例3において、n−ヘキシルアミンの代わりに3,5−ジメチルアニリンを用いた以外は同様にして、2−ブロモ−4,5−ジ−tert−ブチルフェノールと3,5−ジメチルアニリンから目的物であるアミノカテコール系化合物を淡黄色固体として89%収率で得た。
EI MS:357
製造例8
Figure 2005165265
製造例4に記載の方法と同様にして、製造例7で得られたアミノカテコール系化合物と硝酸ニッケル六水和物から目的物であるニッケルアミノフェノレート系錯体をを濃緑色固体として84%収率でえた。
EI MS:768
λmax(in THF):882nm
1H NMR(δ、CDCl3):1.11(s,36H)、3.83(s,12H)、 6.49−6.57(m,4H)、6.78−6.83(m,4H)、7.91(brs,2H)
800nm〜1100nmの近赤外線の最大モル吸光係数は38400であった。
実施例1
上記製造例2で得たニッケル錯体系近赤外線吸収色素27.5mgをTHF(テトラヒドロフラン)溶液1.2375gに添加し超音波をかけて溶解させ、溶け残りをシリンジフィルターで濾別後、ポリメチルメタクリレート樹脂のTHF溶液(樹脂濃度30重量%)2.5gを添加し、超音波をかけて溶解させた後、この塗工液を、バーコータ(No.12;江藤器械(株)製)でポリエチレンテレフタレート製フィルムに塗工し、乾燥することにより、近赤外線吸収能を有するフィルターを得た。
このフィルターのλmaxは880nmであった。
更に、耐熱性および耐湿熱性を評価するため、80℃の恒温槽および、60℃、湿度90%の恒温層に500時間入れて耐熱性及び耐湿熱性の試験(880nmにおける照射前後の吸収強度の測定)を実施したところ、色素残存率(照射後の強度÷照射前の強度×100)はそれぞれ、98.2%及び98.2%と良好な耐熱性および耐湿熱性を示し、フィルターの色変化はなかった。
このフィルターに、富士写真フィルム(株)製UVカットフィルター(SC−39) を装着し、キセノンロングライフフェードメーター(FAL−25AX−HCB−EC)(スガ試験機社製品)により、280時間照射し、880nmにおける照射前後の吸収強度を測定したところ、色素残存率(照射後の強度÷照射前の強度×100)は92.9%と非常に良好であり、フィルター色変化はなかった。
実施例2
実施例1で用いた近赤外線吸収色素27.5mgの他に、下式(11)
Figure 2005165265
で表される近赤外線吸収色素27.5mgをTHF(テトラヒドロフラン)1.2375gに添加し超音波をかけて溶解させ、溶け残りをシリンジフィルターで濾別後、この色素液に、ポリメチルメタクリレート樹脂のTHF溶液(樹脂濃度30重量%)を2.5gを添加し、超音波をかけて溶解させた塗工液を調製した。この塗工液を、バーコータ(No.12;江藤器械(株)製)でポリエチレンテレフタレート製フィルムに塗工し、乾燥することにより、近赤外線吸収能を有するフィルターを得た。
このフィルターの、耐熱性および耐湿熱性を評価するため、80℃の恒温槽および、60℃、湿度90%の恒温層に500時間入れて耐熱性及び耐湿熱性の試験(883nmおよび1002nmにおける照射前後の吸収強度の測定)を実施したところ、色素残存率(照射後の強度÷照射前の強度×100)はそれぞれ、80℃、500時間後では、94.5%(883nm)、87.9nm(1002nm)であり、 60℃、湿度90%、500時間後は、98.2%(883nm)、98.8%(1002nm)と良好な耐熱性および耐湿熱性を示し、フィルターの色変化はなかった。
このフィルターに、富士写真フィルム(株)製UVカットフィルター(SC−39) を装着し、キセノンロングライフフェードメーター(FAL−25AX−HCB−EC)(スガ試験機社製品)により、280時間照射し、883nmおよび1002nmにおける照射前後の吸収強度を測定したところ、色素残存率(照射後の強度÷照射前の強度×100)は95.7%(883nm)、88.7%(1002nm)と良好であり、フィルター色変化はなかった。
実施例3
実施例2で用いた近赤外線吸収色素に加え、さらに下式(12)
Figure 2005165265
で表される近赤外線吸収色素10.4mgをTHF(テトラヒドロフラン)1.2375gに添加し超音波をかけて溶解させ、溶け残りをシリンジフィルターで濾別後、この色素液に、ポリメチルメタクリレート樹脂のTHF溶液(樹脂濃度30重量%)を2.5gを
添加し、超音波をかけて溶解させた塗工液を調製した。この塗工液を、バーコータ(No.12;江藤器械(株)製)でポリエチレンテレフタレート製フィルムに塗工し、乾燥することにより、近赤外線吸収能を有するフィルターを得た。
このフィルターの、耐熱性および耐湿熱性を評価するため、80℃の恒温槽および、60℃、湿度90%の恒温層に500時間入れて耐熱性及び耐湿熱性の試験(854nmおよび1000nmにおける照射前後の吸収強度の測定)を実施したところ、色素残存率(照射後の強度÷照射前の強度×100)はそれぞれ、80℃、500時間後では、85.1%(854nm)、71.3nm(1000nm)であり、 60℃、湿度90%、500時間後は、92.5%(854nm)、90.8%(1000nm)と良好な耐熱性および耐湿熱性を示し、フィルターの色変化はなかった。
このフィルターに、富士写真フィルム(株)製UVカットフィルター(SC−39) を装着し、キセノンロングライフフェードメーター(FAL−25AX−HCB−EC)(スガ試験機社製品)により、280時間照射し、883nmおよび1002nmにおける照射前後の吸収強度を測定したところ、色素残存率(照射後の強度÷照射前の強度×100)は95.6%(854nm)、76.5%(1000nm)と良好であり、フィルター色変化はなかった。
実施例4
下式(13)で表される近赤外線吸収色素27.5mg、下記式(14)で表される近赤外線吸収色素27.5mg及び下式(15)で表される近赤外線吸収色素27.5mgをTHF(テトラヒドロフラン)1.24gに添加し超音波をかけて溶解させところ、目視ではほぼ溶解していた。塗工液に固体が混ざらないようにシリンジフィルターで微量の目的物をろ別後、この色素液に、ポリメチルメタクリレート樹脂のTHF溶液(樹脂濃度30重量%)を2.5gを添加し、超音波をかけて溶解させた塗工液を調製した。この塗工液を、バーコータ(No.12;江藤器械(株)製)でポリエチレンテレフタレート製フィ
ルムに塗工し、乾燥する
ことにより、図1に示すような透過率曲線を示す近赤外線吸収能を有するフィルターを得た。この近赤外線吸収フィルターは、823nm、889nm,979nmでの透過率が20%以下であり、PDP本体からの発光を有効に遮蔽していた。
Figure 2005165265
製造例9
Figure 2005165265
3,5−ジ−tert−ブチルカテコール(3g、13.5mmol)をn−ヘプタン(25mL)に溶かし、この溶液にトリエチルアミン(1.1mL)と2−メチルアニリン(1.74g、16.3mmol)を加え、12時間加熱還流した。室温に冷却した後、濃縮し、得られた祖生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、目的物であるアミノカテコール系化合物を、褐色液体として、84%収率で得た(EI MS:311)。
上記で得られたアミノカテコール系化合物(2,99g、9.61mmol)をアセトニトリル(125mL)に溶かし、この溶液にトリエチルアミン(3.2mL)、硝酸ニッケル六水和物(1.26g、4.32mmol)を加え、空気バブリング下、6時間還流した。室温まで冷却し、生成物をろ取した。得られた固体を熱水で洗い、さらに熱メタノール懸洗した後、ろ取し、目的物であるニッケルアミノフェノレート系錯体をを濃緑色固体として81%収率で得た。
EI MS:676
λmax(in THF):878nm
1H NMR(δ、CDCl3):1.01(s,18H)、1.08(s,18H)、2.42(s,3H)、2.48(s,3H)、6.21(d,2H)、6.89(brs,2H)、7.19−7.48(m,8H)
800nm〜1100nmの近赤外線の最大モル吸光係数は38900であった。
製造例10
Figure 2005165265
製造例9において、2−メチルアニリンの代わりに2−フルオロアニリンを用いた以外は同様にして、3,5−ジ−tert−ブチルカテコールと2−フルオロアニリンから目的物であるアミノカテコール系化合物を褐色液体として64%収率で得た(EI MS:315)。
上記で得られたアミノカテコール系化合物と硝酸ニッケル六水和物から製造例1と同様にして目的物であるニッケルアミノフェノレート系錯体をを濃緑色固体として82%収率
で得た。
EI MS:684
λmax(in THF):891nm
1H NMR(d、CDCl3):1.06(s,18H)、1.10(s,18H)、
6.33(brs,2H)、6.91(brs,2H)、7.15−7.26(m,4H)、7.32−7.41(m,2H)、7.56−7.68(m,2H)
800nm〜1100nmの近赤外線の最大モル吸光係数は37600であった。
製造例11
Figure 2005165265
製造例9において、2−メチルアニリンの代わりに2,5−ジメチルアニリンを用いた以外は同様にして、3,5−ジ−tert−ブチルカテコールと2,5−ジメチルアニリンから目的物であるアミノカテコール系化合物を褐色液体として87%収率で得た(EI
MS:325)。
上記で得られたアミノカテコール系化合物と硝酸ニッケル六水和物から製造例1と同様にして目的物であるニッケルアミノフェノレート系錯体を濃緑色固体として79%収率で得た。
EI MS:704
λmax(in THF):878nm
1H NMR(δ、CDCl3):1.02(s,18H)、1.08(s,18H)、2.33(s,6H)、2.39(s,6H)、6.21(brs,2H)、6.88(brs,2H)、7.06−7.18(m,4H)、7.31(brs,2H)
800nm〜1100nmの近赤外線の最大モル吸光係数は38600であった。
製造例12
Figure 2005165265
製造例9において、2−メチルアニリンの代わりに2−メチル−5−フルオロアニリンを用いた以外は同様にして、3,5−ジ−tert−ブチルカテコールと2−メチル−5−フルオロアニリンから目的物であるアミノカテコール系化合物を褐色液体として80%収率で得た(EI MS:329)。
上記で得られたアミノカテコール系化合物と硝酸ニッケル六水和物から製造例1と同様にして目的物であるニッケルアミノフェノレート系錯体を濃緑色固体として84%収率で得た。
EI MS:712
λmax(in THF):884nm
1H NMR(δ、CDCl3):1.03(s,18H)、1.11(s,18H)、2.37(d,6H)、6.19(brs,2H)、6.91(brs,2H)、6.99−7.10(m,2H)、7.19−7.30(m,4H)
800nm〜1100nmの近赤外線の最大モル吸光係数は38500であった。
製造例13
Figure 2005165265
製造例9において、2−メチルアニリンの代わりに2−エチルアニリンを用いた以外は同様にして、3,5−ジ−tert−ブチルカテコールと2−エチルアニリンから目的物であるアミノカテコール系化合物を褐色液体として87%収率で得た(EI MS:325)。
上記で得られたアミノカテコール系化合物と硝酸ニッケル六水和物から製造例1と同様にして目的物であるニッケルアミノフェノレート系錯体を濃緑色固体として84%収率で得た。
EI MS:704
λmax(in THF):881nm
1H NMR(δ、CDCl3):1.02(s,18H)、1.09(s,18H)、1.17−1.28(m,6H)、2.79−2.92(m,4H)、6.21(d,2H)、6.88(brs,2H)、7.21−7.48(m,8H)
800nm〜1100nmの近赤外線の最大モル吸光係数は39200であった。
製造例14
Figure 2005165265
製造例9において、2−メチルアニリンの代わりに2−iso−プロピルアニリンを用
いた以外は同様にして、3,5−ジ−tert−ブチルカテコールと2−iso−プロピルアニリンから目的物であるアミノカテコール系化合物を褐色液体として82%収率で得た(EI MS:339)。
上記で得られたアミノカテコール系化合物と硝酸ニッケル六水和物から製造例1と同様にして目的物であるニッケルアミノフェノレート系錯体を濃緑色固体として73%収率で得た。
EI MS:732
λmax(in THF):880nm
1H NMR(δ、CDCl3):1.02(s,18H)、1.08(s,18H)、1.15(d,6H)、1.29(d,6H)、3.10−3.26(m,2H)、6.21(brs,2H)、6.89(brs,2H)、7.21−7.52(m,8H)
800nm〜1100nmの近赤外線の最大モル吸光係数は41900であった。
実施例5
上記製造例9で得たニッケル錯体系近赤外線吸収色素27.5mgをTHF(テトラヒドロフラン)を1.24gに添加し超音波をかけて溶解させ、溶け残りをシリンジフィルターで濾別後、さらにポリメチルメタクリレート樹脂のTHF溶液(樹脂濃度30重量%)2.5gを添加し、超音波をかけて溶解させて塗工液を得た。この塗工液をバーコータ(No.12;江藤器械(株)製)でポリエチレンテレフタレート製フィルムに塗工し、乾燥することにより、近赤外線吸収フィルターを得た。
このフィルターのλmaxは880nm(ピークトップの透過率18%)であった。
更に、耐熱性および耐湿熱性を評価するため、80℃の恒温槽および、60℃、湿度90%の恒温層に500時間入れて耐熱性及び耐湿熱性の試験(880nmにおける照射前後の吸収強度の測定)を実施したところ、色素残存率(照射後の強度÷照射前の強度×100)はそれぞれ、99.5%及び99.9%と良好な耐熱性および耐湿熱性を示し、フィルターの色変化はなかった。
このフィルターに、富士写真フィルム(株)製UVカットフィルター(SC−39) を装着し、キセノンロングライフフェードメーター(FAL−25AX−HCB−EC)(スガ試験機社製品)により、280時間照射し、880nmにおける照射前後の吸収強度を測定したところ、色素残存率(照射後の強度÷照射前の強度×100)は98.4%と非常に良好であり、フィルター色変化はなかった。
実施例6
上記製造例10で得たニッケル錯体系近赤外線吸収色素27.5mgをMEK(メチルエチルケトン)0.75gとトルエン0.53gの混合溶液に添加し超音波をかけて溶解させ、さらにポリメチルメタクリレート樹脂のMEK/トルエン(=1/1)溶液(樹脂濃度30重量%)2.5gを添加し、超音波をかけて溶解させて塗工液を得た。この塗工液をバーコータ(No.12;江藤器械(株)製)でポリエチレンテレフタレート製フィルムに塗工し、乾燥することにより、近赤外線吸収フィルターを得た。
このフィルターのλmaxは893nm(透過率15%)であった。
更に、耐熱性および耐湿熱性を評価するため、80℃の恒温槽および、60℃、湿度90%の恒温層に500時間入れて耐熱性及び耐湿熱性の試験(880nmにおける照射前後の吸収強度の測定)を実施したところ、色素残存率(照射後の強度÷照射前の強度×100)はそれぞれ、97.2%及び99.5%と良好な耐熱性および耐湿熱性を示し、フィルターの色変化はなかった。
このフィルターに、富士写真フィルム(株)製UVカットフィルター(SC−39) を装着し、キセノンロングライフフェードメーター(FAL−25AX−HCB−EC)
(スガ試験機社製品)により、280時間照射し、880nmにおける照射前後の吸収強度を測定したところ、色素残存率(照射後の強度÷照射前の強度×100)は93.3%と非常に良好であり、フィルター色変化はなかった。
実施例7
上記製造例11で得たニッケル錯体系近赤外線吸収色素27.5mgをMEK(メチルエチルケトン)0.75gとトルエン0.53gの混合溶液に添加し超音波をかけて溶解させ、溶け残りをシリンジフィルターで濾別後、さらにポリメチルメタクリレート樹脂のMEK/トルエン(=1/1)溶液(樹脂濃度30重量%)2.5gを添加し、超音波をかけて溶解させて塗工液を得た。この塗工液をバーコータ(No.12;江藤器械(株)製)でポリエチレンテレフタレート製フィルムに塗工し、乾燥することにより、近赤外線吸収フィルターを得た。
このフィルターのλmaxは880nm(透過率15%)であった。
更に、耐熱性および耐湿熱性を評価するため、80℃の恒温槽および、60℃、湿度90%の恒温層に500時間入れて耐熱性及び耐湿熱性の試験(880nmにおける照射前後の吸収強度の測定)を実施したところ、色素残存率(照射後の強度÷照射前の強度×100)はそれぞれ、99.9%及び99.9%と良好な耐熱性および耐湿熱性を示し、フィルターの色変化はなかった。
このフィルターに、富士写真フィルム(株)製UVカットフィルター(SC−39) を装着し、キセノンロングライフフェードメーター(FAL−25AX−HCB−EC)(スガ試験機社製品)により、280時間照射し、880nmにおける照射前後の吸収強度を測定したところ、色素残存率(照射後の強度÷照射前の強度×100)は99.4%と非常に良好であり、フィルター色変化はなかった。
実施例8
上記製造例12で得たニッケル錯体系近赤外線吸収色素27.5mgをMEK(メチルエチルケトン)0.75gとトルエン0.53gの混合溶液に添加し超音波をかけて溶解させ、溶け残りをシリンジフィルターで濾別後、さらにポリメチルメタクリレート樹脂のMEK/トルエン(=1/1)溶液(樹脂濃度30重量%)2.5gを添加し、超音波をかけて溶解させて塗工液を得た。この塗工液をバーコータ(No.12;江藤器械(株)製)でポリエチレンテレフタレート製フィルムに塗工し、乾燥することにより、近赤外線吸収フィルターを得た。
このフィルターのλmaxは886nm(透過率18%)であった。
更に、耐熱性および耐湿熱性を評価するため、80℃の恒温槽および、60℃、湿度90%の恒温層に500時間入れて耐熱性及び耐湿熱性の試験(880nmにおける照射前後の吸収強度の測定)を実施したところ、色素残存率(照射後の強度÷照射前の強度×100)はそれぞれ、99.8%及び99.9%と良好な耐熱性および耐湿熱性を示し、フィルターの色変化はなかった。
このフィルターに、富士写真フィルム(株)製UVカットフィルター(SC−39) を装着し、キセノンロングライフフェードメーター(FAL−25AX−HCB−EC)(スガ試験機社製品)により、280時間照射し、880nmにおける照射前後の吸収強度を測定したところ、色素残存率(照射後の強度÷照射前の強度×100)は99.4%と非常に良好であり、フィルター色変化はなかった。
実施例9
上記製造例13で得たニッケル錯体系近赤外線吸収色素27.5mgをMEK(メチル
エチルケトン)0.75gとトルエン0.53gの混合溶液に添加し超音波をかけて溶解させ、溶け残りをシリンジフィルターで濾別後、さらにポリメチルメタクリレート樹脂のMEK/トルエン(=1/1)溶液(樹脂濃度30重量%)2.5gを添加し、超音波をかけて溶解させて塗工液を得た。この塗工液をバーコータ(No.12;江藤器械(株)製)でポリエチレンテレフタレート製フィルムに塗工し、乾燥することにより、近赤外線吸収フィルターを得た。
このフィルターのλmaxは882nm(透過率11%)であった。
更に、耐熱性および耐湿熱性を評価するため、80℃の恒温槽および、60℃、湿度90%の恒温層に500時間入れて耐熱性及び耐湿熱性の試験(880nmにおける照射前後の吸収強度の測定)を実施したところ、色素残存率(照射後の強度÷照射前の強度×100)はそれぞれ、98.7%及び98.9%と良好な耐熱性および耐湿熱性を示し、フィルターの色変化はなかった。
このフィルターに、富士写真フィルム(株)製UVカットフィルター(SC−39) を装着し、キセノンロングライフフェードメーター(FAL−25AX−HCB−EC)(スガ試験機社製品)により、280時間照射し、880nmにおける照射前後の吸収強度を測定したところ、色素残存率(照射後の強度÷照射前の強度×100)は99.6%と非常に良好であり、フィルター色変化はなかった。
実施例10
上記製造例14で得たニッケル錯体系近赤外線吸収色素27.5mgをMEK(メチルエチルケトン)0.75gとトルエン0.53gの混合溶液に添加し超音波をかけて溶解させ、溶け残りをシリンジフィルターで濾別後、さらにポリメチルメタクリレート樹脂のMEK/トルエン(=1/1)溶液(樹脂濃度30重量%)2.5gを添加し、超音波をかけて溶解させて塗工液を得た。この塗工液をバーコータ(No.12;江藤器械(株)製)でポリエチレンテレフタレート製フィルムに塗工し、乾燥することにより、近赤外線吸収フィルターを得た。
このフィルターのλmaxは882nm(透過率11%)であった。
更に、耐熱性および耐湿熱性を評価するため、80℃の恒温槽および、60℃、湿度90%の恒温層に500時間入れて耐熱性及び耐湿熱性の試験(880nmにおける照射前後の吸収強度の測定)を実施したところ、色素残存率(照射後の強度÷照射前の強度×100)はそれぞれ、99.6%及び99.9%と良好な耐熱性および耐湿熱性を示し、フィルターの色変化はなかった。
このフィルターに、富士写真フィルム(株)製UVカットフィルター(SC−39) を装着し、キセノンロングライフフェードメーター(FAL−25AX−HCB−EC)(スガ試験機社製品)により、280時間照射し、880nmにおける照射前後の吸収強度を測定したところ、色素残存率(照射後の強度÷照射前の強度×100)は99.4%と非常に良好であり、フィルター色変化はなかった。
参考例1(溶解度の対比)
上記実施例5〜10で用いた近赤外線吸収色素の溶解度(媒体:実施例5はTHF、実施例6〜10はメチルエチルケトンとトルエンとの混合液(MEK:TL=1.5:1))を溶け残りの生じなかった実施例6で得られた近赤外線吸収フィルターのλmaxにおける透過率の値を基準とし、各フィルターのλmaxにおける透過率の値から便宜的に計算で求めたところ、以下のようであった。また、下記構造式で表される2化合物(参考化合物1及び2)についても実施例と同様にしてメチルエチルケトンとトルエンとの混合液(MEK:TL=1.5:1)を媒体として用いた塗工液を作成し、同様にフィルターを
作成し、そのλmaxにおける透過率の値から溶解度を計算した。結果を表1に示す。
Figure 2005165265
Figure 2005165265
参考例2(350nm〜650nmの透過スペクトルの対比)
上記製造例9及び10で得られた化合物、並びに、上記参考例1で示した参考化合物1及び2をTHFに溶解させ、溶液の透過スペクトルを測定した。この透過スペクトルについてλmaxにおける透過率の値が同じになるようにスペクトル図を補正した後、350〜650nmの範囲のスペクトル比較を行ったところ(図1参照)、参考化合物1及び2の場合、本願で用いられるようなオルト位に置換基を有する化合物に比較し、400〜450nm付近に副吸収が見られることが分かる。
実施例11
実施例6で用いた近赤外線吸収色素の27.5mgの他に、下式(16)
Figure 2005165265
で表される近赤外線吸収色素27.5mg、ビス[1,2−ビス(ブチルチオ)−1,2−エタンジチオラト](II) 27.5mgを加え、MEK(メチルエチルケトン)1.25gとトルエン0.53gの混合溶液に添加し超音波をかけて溶解させ、溶け残りをシリンジフィルターで濾別後、この色素液に、ポリメチルメタクリレート樹脂のMEK/トルエン(=1/1)溶液(樹脂濃度30重量%)を2.5gを添加し、超音波をかけて溶解させた塗工液を調製した。この塗工液を、バーコータ(No.12;江藤器械(株)製)でポリエチレンテレフタレート製フィルムに塗工し、乾燥することにより、近赤外線吸収フィルターを得た。
この近赤外線吸収フィルターは、823nm、889nm,979nmでの透過率が20%以下であり、PDP本体からの発光を有効に遮蔽していた。
実施例4で得られた本発明の光学フィルターの透過率曲線を示す図である。 参考例2で用いた各化合物の350〜650nmの範囲の透過率曲線を示す図である。 実施例11で得られた本発明の近赤外線吸収フィルターの透過率曲線を示す図である。

Claims (17)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 2005165265
    (式中、a及びa’は、それぞれ独立して、置換基を有していても良いアリール基又は置換基を有していても良いヘテロアリール基を示し、R1及びR2は、それぞれ独立して、置換基を有していても良いアルキル基、置換基を有しても良いアリール基、置換基を有しても良いヘテロアリール基、ハロゲン原子または置換基を有してもよいアミノ基を示す。ここで、R1とR2は互いに連結基を介して結ばれていても良い。M1は10族金属原子を示
    す。)で表される化合物を含有することを特徴とする光学フィルター。
  2. 下記一般式(2)
    Figure 2005165265
    (式中、a及びa’は、それぞれ独立して、置換基を有していても良いアリール基又は置換基を有していても良いヘテロアリール基を示し、R1及びR2は、それぞれ独立して、置換基を有していても良いアルキル基、置換基を有しても良いアリール基、置換基を有しても良いヘテロアリール基、ハロゲン原子または置換基を有してもよいアミノ基を示す。ここで、R1とR2は互いに連結基を介して結ばれていても良い。M2は金属原子を示す。)
    で表され、かつ、800nm〜1100nmの近赤外線の最大モル吸光係数が10000以上である化合物を含有することを特徴とする光学フィルター。
  3. a及びa’が、それぞれ独立して、置換基を有するアリール基又は置換基を有するヘテロアリール基であることを特徴とする請求項1または2に記載の光学フィルター。
  4. 1及びR2が、それぞれ独立して、置換基を有しても良いアリール基又は置換基を有しても良いヘテロアリール基であることと特徴とする請求項1〜3のずれか1項に記載の光学フィルター。
  5. 1及びR2が、それぞれ独立して、ハロゲン原子;アルキル基;ハロアルキル基;アルコキシ基;及び、アルキル基又はアリール基で置換されていても良いアミノ基からなる群より選ばれる置換基で少なくとも1置換されている、アリール基又はヘテロアリール基であることと特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学フィルター。
  6. 一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(3)
    Figure 2005165265
    (式中、R3及びR4は、それぞれ独立して、ハロゲン原子;アルキル基;ハロアルキル基;アルコキシ基;及び、アルキル基又はアリール基で置換されていても良いアミノ基からなる群より選ばれる置換基で少なくとも1置換されている、アリール基又は置換基を有していても良いヘテロアリール基を示し、ここで、R3とR4は互いに連結基を介して結ばれていても良い。
    R及びR’は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、置換基を有していても良いアミノ基、置換基を有していても良いアルキル基、置換基を有していても良いアリール基、置換基を有していても良いヘテロアリール基、置換基を有していても良いアルコキシ基、置換基を有していても良いアリールオキシ基、置換基を有していても良いヘテロアリールオキシ基、置換基を有していても良いアルキルチオ基、置換基を有していても良いアリールチオ基又は置換基を有していても良いヘテロアリールチオ基を示し、n及びn’は、それぞれ独立して、1〜4の整数を示す。ここで、n又はn’が2以上である場合、R及びR’は同一でも異なっても良く、また、隣接するR及びR’が一体となって環を形成していても良い。M1は10族金属原子を示す。)で表されるものであることを
    特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光学フィルター。
  7. 下記一般式(4)
    Figure 2005165265
    (式中、a及びa’は、それぞれ独立して、置換基を有していても良いアリール基又は置換基を有していても良いヘテロアリール基を示し、b及びb’は、それぞれ独立して、酸素原子、硫黄原子又は置換基を有してもよいイミノ基を示し、c及びc’は、それぞれ独立して、置換基を有していても良いアリール基又は置換基を有していても良いヘテロアリール基を示す。ここで、cとc’は、互いに直接的に又は連結基を介して結ばれていても良い。Ra及びRbは、それぞれ独立して、1価の置換基を示す。。M2は金属原子を示す
    。)で表される化合物を含有することを特徴とする光学フィルター。
  8. 一般式(4)で表される化合物が、800nm〜1100nmの近赤外線の最大モル吸光係数が10000以上である請求項7に記載の光学フィルター
  9. a及びRbが、それぞれ独立して、置換基を有していても良いアルキル基、置換基を有していても良いアルコキシ基、置換基を有していても良いアリール基、置換基を有していても良いアリールオキシ基、置換基を有していても良い複素環基及び置換基を有していても良い複素環オキシ基からなる群より選ばれる置換基であるか、または、電子吸引性基であ
    ることを特徴とする請求項7又は8に記載の光学フィルター。
  10. 一般式(4)で表される化合物が、下記一般式(5)
    Figure 2005165265
    (式中、b及びb’はそれぞれ独立して、酸素原子、硫黄原子又は置換基を有してもよいイミノ基を示し、c及びc’はそれぞれ独立して、置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有してもよいヘテロアリール基を示す。ここでcとc’は互いに直接的に又は連結基を介して結ばれていても良い。Ra及びRbはそれぞれ独立して1価の置換基を示す。
    R及びR’は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、置換基を有していても良いアミノ基、置換基を有していても良いアルキル基、置換基を有していても良いアリール基、置換基を有していても良いヘテロアリール基、置換基を有していても良いアルコキシ基、置換基を有していても良いアリールオキシ基、置換基を有していても良いヘテロアリールオキシ基、置換基を有していても良いアルキルチオ基、置換基を有していても良いアリールチオ基又は置換基を有していても良いヘテロアリールチオ基を示し、n及びn’は、それぞれ独立して、1〜4の整数を示す。ここで、n又はn’が2以上である場合、R及びR’は同一でも異なっても良く、また、隣接するR及びR’が一体となって環を形成していても良い。M2は10族金属原子を示す。)で表されるものであることを
    特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の光学フィルター。
  11. さらに、下記一般式(6)
    Figure 2005165265
    (式中、R5〜R12 は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有しても良いヘテロアリール基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していても良いアリールオキシ基又は置換基を有していても良いアミノ基を示し、X1
    10 は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、置
    換基を有していても良いアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有
    していても良いアルコキシ基又は置換基を有していても良いアリールオキシ基を示す。M3は、金属原子を示す。)で表される化合物、下記一般式(7)
    Figure 2005165265
    (式中、b1〜b8は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、置換されていても良いアルキル基、置換基を有していても良いアリール基、置換基を有しても良いヘテロアリール基、置換基を有していても良いアルコキシ基又は置換基を有していても良いアリールオキシ基を示し、ここで、b1〜b8は、隣り合う2個の置換基が連結基を介してつながっていてもよく、R13〜R16は、それぞれ独立に、置換されていても良いアルキル基又は置換基を有していても良いアリール基を示し、yは窒素原子又はリン原子を示し、M4は金属原子を示す。)で表される化合物、下記一般式(8)
    Figure 2005165265
    (式中、y1〜y4は、それぞれ独立に、単結合、酸素原子、硫黄原子又は置換されていても良いイミノ基を示し、c1〜c4は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいヘテロアリー
    ル基またはシアノ基を示し、ここで、c1〜c4は隣り合う2個の置換基が連結基を介してつながっていてもよく、M5は金属原子を示す)で表される化合物、下記一般式(9)
    Figure 2005165265
    (式中、d1〜d16は、それぞれ独立して、任意の置換基を示し、隣り合う2つの置換基
    が連結基を介して環を形成しても良い。M6は水素原子又は金属原子(ここで、該金属原
    子は、金属酸化物、金属ハロゲン化物又は金属カルボニル化合物となっていてもよく、若しくは、有機酸と塩を形成していても良い。)を示す。)で表される化合物及び下記一般式(10)
    Figure 2005165265
    (式中、R17〜R24は、各々独立して、置換基を有しても良いアルキル基、置換基を有しても良いアリール基又は置換基を有しても良いヘテロアリール基を示す。ここで、R17〜R24は、隣り合う2個の置換基が連結基を介してつながっていても良い。X-
    、陰イオンを示す。)で表される化合物からなる群より選ばれる化合物のうち、1種類以上を含有することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の光学フィルター。
  12. さらに紫外線カット層を有することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の光学フィルター。
  13. 請求項1〜12に記載の光学フィルターを用いた電子ディスプレイ用フィルター。
  14. 下記一般式(3)
    Figure 2005165265
    (式中、R3及びR4は、それぞれ独立して、ハロゲン原子;アルキル基;ハロアルキル基;アルコキシ基;及び、アルキル基又はアリール基で置換されていても良いアミノ基からな
    る群より選ばれる置換基で少なくとも1置換されている、アリール基又は置換基を有していても良いヘテロアリール基を示し、ここで、R3とR4は互いに連結基を介して結ばれていても良い。
    R及びR’は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、置換基を有しても良いアルキル基、置換基を有しても良いアリール基、置換基を有しても良いヘテロアリール基、置換基を有しても良いアルコキシ基、置換基を有しても良いアリールオキシ基、置換基を有しても良いアミノ基、置換基を有しても良いアルキルチオ基、置換基を有しても良いアリールチオ基を示し、n及びn’は、それぞれ独立して、1〜4の整数を示す。ここで、n又はn’が2以上である場合、R及びR’は同一でも異なっても良く、また、隣接するR及びR’が一体となって環を形成していても良い。M1は10族金属原子を示
    す。)
    で表される化合物。
  15. 請求項14に記載の化合物からなる近赤外線吸収色素。
  16. 下記一般式(4)
    Figure 2005165265
    (式中、A及びA’は、それぞれ独立して、置換基を有していても良いアリール基又は置換基を有していても良いヘテロアリール基を示し、B及びB’は、それぞれ独立して、酸素原子、硫黄原子又はイミノ基を示し、Ra及びRbは、それぞれ独立して、1価の置換基を示す。C及びC’は、それぞれ独立して、置換基を有しても良いアリール基又は置換基を有しても良いヘテロアリール基を示す。ここで、CとC’は、互いに直接的に又は連結基を介して結ばれていても良い。M2は金属原子を示す。)で表される化合物。
  17. 請求項16に記載の化合物からなる近赤外線吸収色素。
JP2004239069A 2003-08-19 2004-08-19 光学フィルター Pending JP2005165265A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004239069A JP2005165265A (ja) 2003-08-19 2004-08-19 光学フィルター

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003294957 2003-08-19
JP2003382479 2003-11-12
JP2004239069A JP2005165265A (ja) 2003-08-19 2004-08-19 光学フィルター

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005165265A true JP2005165265A (ja) 2005-06-23

Family

ID=34277613

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004239069A Pending JP2005165265A (ja) 2003-08-19 2004-08-19 光学フィルター

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2005165265A (ja)
WO (1) WO2005022213A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015057492A (ja) * 2007-01-17 2015-03-26 チバ ホールディング インコーポレーテッドCiba Holding Inc. ジチオレン金属錯体の無色ir吸収剤
JPWO2020059509A1 (ja) * 2018-09-20 2021-08-30 富士フイルム株式会社 硬化性組成物、硬化膜、赤外線透過フィルタ、積層体、固体撮像素子、センサ、及び、パターン形成方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1035108A (ja) * 1996-07-25 1998-02-10 Ricoh Co Ltd 光情報記録媒体
JPH11352323A (ja) * 1998-06-10 1999-12-24 Mitsubishi Chemical Corp 近赤外線吸収フィルター
JP2001108824A (ja) * 1999-08-02 2001-04-20 Mitsubishi Chemicals Corp 赤外線吸収フィルター及びプラズマディスプレイパネル用フィルター
JP2003139946A (ja) * 2001-11-01 2003-05-14 Mitsubishi Chemicals Corp 近赤外線吸収フィルター

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11349920A (ja) * 1998-06-10 1999-12-21 Mitsubishi Chemical Corp 近赤外吸収剤

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1035108A (ja) * 1996-07-25 1998-02-10 Ricoh Co Ltd 光情報記録媒体
JPH11352323A (ja) * 1998-06-10 1999-12-24 Mitsubishi Chemical Corp 近赤外線吸収フィルター
JP2001108824A (ja) * 1999-08-02 2001-04-20 Mitsubishi Chemicals Corp 赤外線吸収フィルター及びプラズマディスプレイパネル用フィルター
JP2003139946A (ja) * 2001-11-01 2003-05-14 Mitsubishi Chemicals Corp 近赤外線吸収フィルター

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015057492A (ja) * 2007-01-17 2015-03-26 チバ ホールディング インコーポレーテッドCiba Holding Inc. ジチオレン金属錯体の無色ir吸収剤
JP2017078173A (ja) * 2007-01-17 2017-04-27 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se ジチオレン金属錯体の無色ir吸収剤
JPWO2020059509A1 (ja) * 2018-09-20 2021-08-30 富士フイルム株式会社 硬化性組成物、硬化膜、赤外線透過フィルタ、積層体、固体撮像素子、センサ、及び、パターン形成方法
JP7114724B2 (ja) 2018-09-20 2022-08-08 富士フイルム株式会社 硬化性組成物、硬化膜、赤外線透過フィルタ、積層体、固体撮像素子、センサ、及び、パターン形成方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2005022213A1 (ja) 2005-03-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5063345B2 (ja) 近赤外線吸収色素含有粘着剤
US20070293666A1 (en) Optical Filter and Its Applications, and Porphyrin Compound Used in Optical Filter
EP1197528B1 (en) Organic metal complex, infrared-absorbing dye and infrared absorption filter containing the same, and filter for plasma display panel
JP4589742B2 (ja) 近赤外線吸収フィルター
JP2005099755A (ja) 光学フィルター
JP5603673B2 (ja) 近赤外線吸収色素及び近赤外線吸収色素含有粘着剤
JP2003139946A (ja) 近赤外線吸収フィルター
JPWO2008050725A1 (ja) 近赤外線吸収色素組成物並びにそれを含有する近赤外線吸収フィルター及び粘着剤
JP4793977B2 (ja) 近赤外線吸収フィルター
JP2005165265A (ja) 光学フィルター
JP4632930B2 (ja) 近赤外線吸収フィルター
JP3932761B2 (ja) 有機金属錯体、それを用いた赤外線吸収フィルター及びプラズマディスプレイパネル用フィルター
JP4811904B2 (ja) 化合物、近赤外線吸収色素、近赤外線吸収フィルター及び電子ディスプレイ用フィルター
JP2004361733A (ja) 光学フィルター
JP2004133174A (ja) 光学フィルター
JP3940786B2 (ja) 赤外線吸収フィルター及びプラズマディスプレイパネル用フィルター
JP2011018048A (ja) 近赤外線吸収フィルター
JP2006126226A (ja) 近赤外線吸収フィルター
JP2004238606A (ja) スクアリリウム系化合物、スクアリリウム系色素及びそれらを使用した光学フィルター
JP2019065200A (ja) 着色組成物、ディスプレイ用フィルター及びディスプレイ
JP2004323481A (ja) テトラアザポルフィリン系化合物、テトラアザポルフィリン系色素及びそれらを使用した光学フィルター
JP2007297333A (ja) ジイモニウム塩化合物、及びこれを含む近赤外線吸収組成物、並びに近赤外線吸収フィルタ、ディスプレイ用前面板
JP2004029436A (ja) 近赤外線吸収フィルター
JP2005258389A (ja) 光学フィルター
KR20120140041A (ko) 고 내구성을 가진 근적외선의 흡수 화합물 및 그것을 포함하는 광학 필터

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070223

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20090618

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100202

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100608