JP2005164977A - マイナスワンの記録方法及び対応する楽譜 - Google Patents

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Abstract

効率良く練習が可能な操作性の良いマイナスワンと対応した楽譜を提供する。
【課題】本発明は一定区間の繰り返しが可能なマイナスワンにより曲を練習し習熟する環境を提供し、更に整備が進んだ広帯域のインターネット環境に適した練習・レッスン環境を体系化したビジネス形態として提供する。
【解決手段】
一曲の完結したマイナスワンを分割し、一曲分に相当する分割片態の複数の音楽再生データによりマイナスワンを構成し、デジタルディスク媒体に記録するか、或いはネットワークを媒体として提供する。分割片は条件に変化を加えた同部位のバリエーションを設け選択自在にする。
また前記のマイナスワンにおいて、分割曲片の各再生開始位置に相当するID情報を楽譜上に標記する。


【選択図】 図1

Description

本発明は体験する程度に通し演奏するだけではなく、効率よい練習を可能にするマイナスワンと該マイナスワンを使用するにあたり最適化された楽譜に関する。
CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)にて提供されるオーディオメディア、またインターネットなどで盛んに供給されるMIDIによる楽曲データ(SMF)は、その殆どが専ら受動的な音楽の鑑賞として聴かれる対象である。
一般楽器が普及し、プロ・アマチュアの区別無い楽器演奏者の増加に伴い、楽曲を構成する声部のうち、ソロ(主奏)声部或いは目的に応じて1〜数声部を除して録音したり音量差を設けて当該声部が他の声部音量に比して小音量になるように編集され、単に聴くだけではなく当該する声部を奏して積極的に演奏に参加し伴奏環境を体験することが可能なマイナスワンとして提供される場合が増えてきている。
また、今日盛んになっているカラオケも歌唱部声部を対象としたマイナスワンの一形態である。
従来マイナスワンはレコードやオーディオ(アナログ)テープなどをそのメディアとして提供されてきたが、現在提供されているマイナスワンはデジタルオーディオデータによるCDによる形態と、軽量なMIDIの技術を利用した形態の二つの方法に大別される。
前者オーディオデータによるマイナスワンは高音質が特徴で、主にピアノやオーケストラ等で録音した一曲が完結したオーディオデータに音場/臨場調整などの編集作業を行い、CD或いはDVDなど大容量のデジタルオーディオ媒体に記録して提供されている。
また後者MIDIによるものは制作コストが低く素早い作成が可能であるが、またこの形式のものは発音の音色やタイミング、音の長さや強さ等々再生する側のシンセサイザーのコントロールデータを記したデータのみのファイルであるためデータサイズは小さく軽量である。しかし再生する側のシンセサイザー(トーンプロセッサー)の品質に再生時の音質が大きく左右されると言う反面を抱える。
またこれよりこれらデジタルオーディオデータ(後述する圧縮形式のものも含めて)及びSMFなどMIDIによる再生データを総じて音楽再生データと呼ぶ事にする。
また、マイナスワンメディアとそれに収録された曲に対応した譜面をセットした形態で提供されるケースもマイナスワンの普及にともない増えてきた。
その際には伴奏譜は付されず、マイナスワンの対象声部に対応した楽譜のみが添付される場合が多い。
伴奏を伴う曲、アンサンブル曲、管弦楽曲などの譜面には各声部の楽譜ごとに、伴奏合せや合奏の練習用に小節番号とは別に練習番号がふられることがある。練習番号は曲想や楽節の切り換わる小節などで複数の声部に共通な演奏位置を示すためにスコア譜をはじめ各譜面に標記されるものである。これにより曲途中からでも伴奏を伴った練習が容易になり、単に1対1の伴奏合せだけでなく複数の演奏者による合奏の練習にも有用なものである。
また、間奏部などの休止後の伴奏音が予め分かり難いと考えられる際には演奏開始位置を特定しやすいように演奏開始位置近辺の音関係を示唆すべく特長的な他声部の音を小サイズの音符でガイド譜として記されたり、伴奏声部と主奏声部が複雑にかみ合う部分或いは曲においてはガイドのみを記した専用の五線を主奏の五線に併設する場合さえある。
オーディオによるマイナスワンの現状
このように一曲毎単体のデータを単位として構成される形式のマイナスワンは曲毎に収録されたオーディオデータをプレーヤーで呼び出し再生させれば良く、短く簡易な構造の小品を体験するのに適している。
しかし、演奏時間が長かったりテンポや曲想など曲の進行に伴う条件が複雑に変化する曲が一曲一データ形式のマイナスワンであった場合、現状では曲中に複数箇所存在するテンポ変化や技巧的難所等に伴奏環境内で慣れるための練習に用途には適さず体験する程度にとどまっている。
例えば演奏ミスしてしまったところをやり直したい場合や繰り返しなどで特定の部位を呼び出したい場合は再生プレーヤーの操作パネルのボタンで”REW”や”FWD”などのサーチ操作が必要であり手間がかかる上に毎回同じ部位の呼び出しも難しい。また、そうでなければ再生中の曲を停止しまた最初からの再生になってしまうため必要な箇所を呼び出して部分的に演奏を行ったり、幾度も必要な部位を効率よく繰り返したい様な練習用途には向かなかった。
また楽譜についても、従来通りの一曲毎の完結態で提供されるマイナスワンに付帯される楽譜においては曲の始まりを示す選曲番号を当該頁に記す程度でも良く、通常は伴奏を伴わずに練習する際の手助けとなる練習番号が付されていれば良かった。また、楽譜がマイナスワンに付帯される場合、曲を構成する全声部のうちマイナスワンの対象となった声部の専用譜のみであることが多い。従来通りのマイナスワンでは曲の途中の不特定な部位で前に述べたサーチ操作などを繰り返し行なった際は巻き戻しすぎたり進めすぎたりして安定して同じ部位から再生することが難しい。また楽譜に間奏や休止後の演奏開始位置を特定しやすいように付近に明らかに小さなサイズの音符で特徴的な他声部の伴奏音が部分的にはガイドとして記されている場合もあるが、そのマイナスワン媒体を使用する演奏者が当該の曲の進行に不習熟の状況下では、再生位置に対応する正確な楽譜の位置は依然つかみにくく、たとえサーチ操作で曲を前にさかのぼっても安定して中途から奏するような練習に用いるのは難しい現状である。
これらマイナスワン及び添付される楽譜の使い勝手に関しての傾向は以下に述べるMIDIによるもの、圧縮態形式のものでもほぼ変わらない。
MIDIにおいても一曲が1データとして登録されているSMFなどのマイナスワンをコンピューターなどで再生させる際には中途再生位置はプレーヤーに表示されるカーソルの位置を大体の目分量で決めるので細かく正確な呼び出しは出来ず中途再生による繰り返し練習はかえってオーディオ再生によるものより難しい。
MIDIによる音楽再生データはその軽量さからインターネットの回線速度が速くない頃よりアマチュアやプロのミュージシャン、企業を問わず盛んにネットワークを媒体として配信が行われている。同じくしてMIDIによる音楽再生データを利用するマイナスワンの一形態であるカラオケでは「通信カラオケ」の形でインターネットを媒体としたマイナスワンの商用配信が既に行われている。徐々にではあるがインターネットの整備が進みネットワークが処理可能な限界能力が現在では大幅に引き上げられてきた。個人レベルでのDTM(DeskTop Music)環境も成熟した現在にあってもMIDIは有力なツールではあるが、表現力と言う点では近年向上が著しい圧縮態形式のオーディオファイルに分があると言える。圧縮オーディオは文字通り通常CDなどで扱うオーディオデータ(量子ビット量=16bit,サンプリングレート=44.1KHzのオーディオデータ=以後CD音質と呼ぶ)を1/5程度から現在の最高では1/20程度にまでそのデータ量を圧縮しているものである。ファイルの形式と圧縮率にもよるがそれほどの音質の劣化を伴わないところが利点である。例えばステレオで10分程度のCD音質(量子ビット量=16bit,サンプリングレート=44.1KHz)のオーディオデータは約100MB(メガバイト)のデータ量となるが、圧縮オーディオのMP3では最高約10MB、Windows(登録商標)標準の圧縮形式WMAでは最高で約5MBにまで圧縮が可能である。ADSLやFTTHなど広帯域インターネット環境が進んできた現在圧縮オーディオをネットワークで処理してもそれによる回線トラフィックの状態は悪化せず、既にそれら形式によるブロードバンド(広帯域)・コンテンツが配信されるに至っている。
音質の良いCD音質の音楽再生データや発展目覚しく音質的にもほぼ問題を有しない圧縮オーディオ形式の音楽再生データであるが、マイナスワンではそのインターネットのネットワーク媒体での配信を考えた場合、現実的には全くと言ってよいほど利用はされていない。
このように伴奏環境として提供され、初心者から職業音楽家まで幅広く多用されるマイナスワンであるが、単に体験的な使用法のみならず、本発明は機能を備えたマイナスワンにより曲を練習し習熟するという環境を提供し、更にブロードバンド化の進んだインターネット環境に適した練習・レッスンのシステムとして提供する。
本発明では、一曲の完結したマイナスワン用編集済み音楽再生データにおいて少なくとも1箇所以上の適切な部位で分割し、一曲分に相当する分割片態の複数の音楽再生データを作成する。(ここで扱う音楽再生データの二つのタイプ、すなわち圧縮態を含むオーディオ再生データとMIDIによるシンセサイザーのコントロールデータはファイル形式やその動作・再生方法が全く異なるが、しかしこれら2つのタイプの音楽再生データは時間軸に沿った変化量を伴う事が共通するためオーディオ波形編集が可能なシーケンサーにより本発明に関して両タイプのデータに対してほぼ同様な手順による分割編集が可能である。)そして該分割片態の音楽再生データを作成の際、分割前の序列を認識可能にすべく各データ片に適切なID或いは名前を付けておく。また、圧縮形式のオーディオファイルに変換する際は、すべての分割片を作成後にその変換を行なうようにする。
媒体に記録する方法では、該序列に従い作成した分割片態の音楽再生データを必要分CD,DVD,HDD(Hard Disk Drive)などランダムアクセスが可能なデジタル媒体に記録する。この場合オーディオCDプレーヤーやDVDプレーヤーで再生可能なオーディオ再生媒体(CD-DA仕様)として作成する場合と、データ媒体として作成する場合の2つの態が存在しうる。オーディオ再生媒体として作成する際は必要な音楽再生データを記録後に終了処理を行う。
またインターネットなどネットワークを媒体とする場合は、該分割片態の音楽再生データを配信可能にするべくファイルサイズの小さいWMA,RMA,mp3やAtrac3などの圧縮オーディオに変換後、MIDIによるSMFなどで作成したりして、配信可能な公開用インターネットサーバーなどのHDDドライブに直接格納した上で、当該するホームページにアクセスするユーザーがダウンロードをする為のトリガーとなる記述を施しておく。
また、これらマイナスワンを形成する分割片態のデータは一葉のものではなく、曲想やテンポなどの条件を違えた分割片を複数作成して、隣り合う各分割片のテンポや曲想の条件は互換性を持たせて自在な組合せを可能とする。
これらいずれかの態で作成されるマイナスワンにおいて、分割曲片の各再生開始位置に相当する譜面上の場所の特定を容易に行えるよう数字などで曲番号に対応するID情報を楽譜上に標記する。また、特に条件の異なる複数の同部位の分割片を持つ場合には、楽譜の分割位置にわかりやすく進行の選択や識別が可能なようにID情報を標記しておく。
請求項1の発明によれば、一曲を複数の独立した分割態コンテンツとして記録したマイナスワンにおいては、ただ単に伴奏付の演奏環境を体験するにとどまらず、予め設定された分割部位を選択することにより効率よく特定部位の呼び出し・再生が可能になるため楽曲の効果的な練習環境として用いる事が出来る。
請求項2の発明によれば、複数の条件を変えた同部位の分割片群から使用者が自身に合った分割片を選択し自在な組合せで曲を構成することで、該曲を無理なく奏しやすくなり曲への理解が深まるとともに、また組合せを替えてマイナスワンを再構成して奏することで新たな解釈や発想を得ることが可能である。
請求項3の発明によればネットワークを媒体とする広範なマイナスワン環境を構築することが出来るため個人練習やレッスンでの使用、または音楽にとどまらない教育システムへの本発明の組み込みが可能である。このシステムを繰り返し利用することで全体イメージを的確につかむことができ楽器奏法などの上達がより確実になる。
請求項4の発明によれば、複数の中途位置での頭出しが可能なマイナスワンに対応する楽譜の各分割部位に相当する個所に当該する選曲番号を標記することで、曲中途の演奏開始時に譜面の位置の容易な特定が可能になる。
また、各請求項発明を同時に組み合わせて用いることにより体験する程度にとどまっていたマイナスワンの利用方法から、必要な部位の繰り返しを要する自在な練習が新たな専用再生機器等のハードウェアを設けることなく既存のCDの再生装置で容易に行えるようになる。
本発明は収録するデータを同様に目次ファイルで管理するCD・CD-R(CD-Recordable)・CD-RW(CD-ReWritable)・DVD・MD(Mini Disc)・MO(MagnetoOptic disc)などの多様な大容量集積のデジタルディスク媒体による実施が可能、またインターネットサーバーやストリーミングサーバーのHDD等に格納してインターネットなどネットワークを媒体とした配信による実現が可能であるが、現在DVDドライブでの再生互換もあり汎用性の高いCD(CD-DA) による実施を主に実施例1として、またインターネットでの配信による場合を実施例2として本発明の具体的実施方法を説明する。
図1は本発明のマイナスワンのデータ管理イメージと対応する楽譜との関連イメージである。
先ず通常のマイナスワンを作成するのと手順をおなじくして、楽曲を構成する一部声部の音量を他声部の音量に比して著しく下げたり、或いは一部声部を除する等して録音・編集された一曲完結態のマイナスワンの音楽再生データを作成する。該マイナスワンのオーディオデータを媒体に記録する直前の段階で、予め曲中の吹き始めの難しい個所や技巧的難所、或いは特に難度が高くなくとも曲の進行が速度変更、転調などして曲想の変わる部位、或いは対応する楽譜においてのそれら箇所の1〜数小節程度前に相当する場所を選んで分割し、各分割片1〜9の元の序列を認識しやすいように曲名と再生順など名前を付しておく。
このとき媒体に記録後の連続再生時に前述の通り想定されるノイズを回避するためオーディオデータの分割ポイントは、オーディオデータの波形振幅が“0“になるゼロクロスするポイントを選ぶ。ゼロクロスポイントで分割することにより、各再生片(分割片)間、或いは曲中途からの再生開始時のノイズを極力押える。
CDにおいては図2に示すように内周よりリードイン11、続いてデータトラック12の領域があり、そして外周にリードアウト13が設けられる。リードインには記録したデータトラックの開始アドレスなどの管理情報を置く目次ファイルというべきTOCが記録されている。データトラック12には収録データ本体を格納しており、CD-DAの仕様ではオーディオのデータトラック12は1枚のCDにつき最大記録容量を超えない範囲で最大99トラック(99曲)まで記録可能である。外周に置かれるリードアウト13はコンテンツの終了識別符号が記録される。このリードアウト13はオーディオCDとして再生させる際には必須となるもので、例えば追記が可能な状態のCD-RやCD-R/Wではこのリードアウトが記録されるまでは終了識別符号が記録されず、収録コンテンツを目次的に管理するTOC10も終了処理が行われるまで暫定TOC(通常のCDのリードインより更に内周に設けられる)での管理となり、追記可能なデータCDと認識されるため音楽データを記録したものでもCDプレーヤーにセットしても音楽の再生は行われない。ゆえにそれら媒体で本発明をCD-DA互換として実行する際は必要分の分割データをすべて記録した後に必ずファイナライズ処理を施しリードアウトにコンテンツの終了識別符号の記録を行っておく。但し、データCDとして作成・実施する場合はこの限りではない。また同じくCD-Rなど追記可能な媒体で作成する場合は再生時の各データ間にプレギャップ(曲間の無音空白部)を設けないようDAO(ディスク・アト・ワンス)などの方法を用いることで演奏時に曲間に無音部分を生じないように焼付ける事が出来る。なお、DAOで作成した場合はリードアウトへのファイナライズも自動的に実行される。
音楽再生データが上記のCD-DAの仕様でCDに固定され作成された場合は、通常の再生ではTOCに登録された順番で順次再生され媒体に収録された最後のデータまで演奏され停止するが、必要に応じて当該メディアのTOC10に登録された任意な分割片に対応する選曲番号を選択し再生させると、選択した分割片を開始点とする順次再生が可能でなる。また再生装置によっては再生時にオプションとして特定区間・部位(特定の分割片或いは分割片群)の選択再生機能があったり、リピート演奏の機能を有するものもあり再生方法が多様に選べる場合もある。
このとき該当する楽譜の各分割部位(1−1〜3−3)に相当する個所に、対応する選曲番号(1〜9)を標記することで、演奏時に読む譜面の部位と実際に演奏されている分割オーディオデータ片部位の特定が更に容易となる。使用者は再生の開始を意図する譜面個所を探し出し、標記された当該する分割態の音楽再生データの曲番号を選択し再生を行う。また、マイナスワン対象声部の譜面上の分割標記位置付近が休止している間奏部である場合は、特徴的な他声部の音をガイドとして記しておいても良い。
例えば曲の途中の演奏ミス等で戻って繰り返したいような場合、譜面に記された直前の分割位置に戻りたい場合は再生装置のスキップによる戻り操作のみで良く、また幾つか前や後の分割位置に飛びたい場合は連続スキップ操作或いはダイレクトな選曲(曲番号入力)による再生が出来る。また、楽曲の他部位に比べ難度が高い特定の部位が予め判明している場合の繰り返し練習する際も曲の始めからまるごと1曲全体を通したり曲の冒頭から再生する必要がなく、再生を希望する特定の部位だけを抜き出して行う部分練習が可能であり、また該特定部位への選曲操作による複数回リピート再生の設定やスキップによる戻り再生/送り再生が可能である。
実際楽曲の練習においては、楽曲全体の通し練習よりも間違えやすい・勘違いしやすい部分や技巧的難度の高い部分の抜き出しによる、同じ個所の繰り返し・反復の練習の方が有用である場合の方が多い。
さてMIDIを利用して作成した音楽再生データでは全体或いは部分的にテンポや曲想など条件が異なるバリエーションを作成することが可能である。特にテンポに変更がない場合は図4に表したように同一曲の同じ部位ごとに曲想の一部条件が異なる分割片群を作成しておく。その際、隣接する各分割片の切り替え部分の条件は前後で同じとなるよう作成する。この場合これら分割片をディスク媒体上に配置するイメージは図5のようになる。これら作成した同じ部位の分割片郡の中から使用者が力量や趣向に合う分割片を選択して、各部位に対して同様の選択を行うことにより自在な組合せが可能となる。
例えば選曲をせずに通常の再生を行った際はTOC10に記録された順番でa-1→ b-1→ c-1 →a-2→ b-2→ c-2 →a-3 →b-3 →c-3と3態の演奏を順次再生を行うが、選曲機能を有する再生機器においては予め再生前に選曲操作を行うことによりa-1→ b-2→ c-3やa-3→ b-1→ c-2など使用者が自由に進行を選ぶことが出来る。
また曲のテンポやダイナミクスなど時間とともに変化量を生じる条件にバリエーションを設ける場合は図6のように各分割位の主体部にあたる分割基幹片と加速・減速など推移する推移片(以後ブリッジと呼ぶ)を各分割基幹片の間に設けて、各片間の円滑な進行を得るようにする。
この場合、ディスク媒体上で実施する場合は図7のようにデータ配置する。例えば一曲を3片に分割、各隣に位置する分割基幹片間にブリッジを設けた場合の進行可能な組合せは図8に示す様に多彩な組合せによる再生が可能となり、使用者が選択可能な組合せは27態となる。
このように分割片にバリエーションを設けた場合、分割ポイント毎に次に進行する分割片に複数の選択肢が生じるため、楽譜上の分割ポイント毎に進行可能な選曲番号を全て記しても良いが、煩雑な譜面上の標記を避けるために各分割ポイントにはA・B・C・br.1・br.2などの簡易な標記にとどめ、図9のように選択/進行可能な組合せを記した選曲進行表を別途頁を設けて標記してもよい。
さて、音楽CD(CD-DA)のオーディオ専用ドライブでの再生と並んで現在主流になりつつあるのがパソコンなど非音楽再生専用機器での再生である。もちろんサウンドカードやオーディオカードを搭載したパソコンであれば音楽CDの再生は可能である。しかし音楽CD(CD-DA)の仕様では無く、音楽再生データをデータとして記録した媒体をパソコンでは読み取ってHDD(ハードディスクドライブ)にそのままの形式或いは圧縮した形式での記録が可能である。その場合(圧縮データは解凍して)はパソコンにインストールされているメディアプレーヤーで分割されている音楽再生データ順次再生を可能にすべく再生リストに登録して再生を行う。その際たいていのメディアプレーヤーでは通常のオーディオデータだけでなくWMA(WindowsMediaAudio)、RMA(RealMediaAudio)、mp3やAtrac3など圧縮オーディオ形式の音楽再生データ、更にはMIDIによるSMF形式の再生データなどにも対応している場合が少なくない。
これら多様な各データの再生には各データタイプ専用の再生機器或いは再生ソフトを用いても何ら問題ない。
又、再生する音楽の各部位に同期した楽譜や背景画像の再生環境をMPEGの技術を用いて伴ったり、DVDなどにおいては単にL/R(左/右)ステレオチャネル以外の別チャネルに見本演奏(手本)を同期させても良い。
これら自在な組み合わせによる分割態によるマイナスワンの再生、また楽譜や背景を音楽に同期させた再生方法は必ずしもディスク媒体によるものでなくとも良く、技術進歩が目覚しい広帯域インターネットのネットワークを媒体として配信提供もできる。場合によっては分割位置標記のある楽譜データもGIFやJPEGなどの画像形式或いは楽譜編集ソフトの専用形式にしてダウンロード可能にしても良い。この場合、特に分割片個々のダウンロードが出来る時には楽譜に標記された分割再生片の呼び出しIDは多くの分割片を有するマイナスワンの実際にダウンロードする分割片を選択する際のメニューの役割も果たす。
テンポや曲想のバリエーションの中から使用者に合ったマイナスワンの分割片態の音楽再生データを選んで自分の再生環境に合った形式(WMA,WMV,RMA,mp3,MPEG1,MPEG2等々)のものを必要分ダウンロードしてパソコン等再生可能なドライブに格納後メディアプレーヤーなど再生ソフトなどの連続再生リストに登録して復元再生を可能にする。またパソコン以外でダウンロード機能を備えた専用の再生装置を用いても構わない。
この場合は比較的自由に一曲を構成できる為幅広い使用者層が無理なく利用でき、単に練習や独習用と言う個人的使用だけでなくや音楽教室や音楽機関での個人レッスンやグループレッスンにも利用が可能となる。レッスンなどで用いる場合は講師(又は教師)が適宜生徒の力量或いは性向に見合った内容の音楽再生データを選び教室などの端末でダウンロードして曲を構成する。
図3の再生態様毎のフローに示す通り、一曲を独立した分割片態の複数のコンテンツとして記録したマイナスワン媒体においては、予め設定された分割部位を簡易な操作で選択し効率よく自在に特定部位の呼び出し・再生を可能にするため楽曲の効果的な練習環境として用いる事が出来る。
これら環境の整備により、本発明を利用して図10のようなビジネス態様を呈したネットワーク環境にてのマイナスワン素材をホームレッスンや音楽教室などでの教材として実際のレッスンにも利用することが可能である。
この場合システムは第3者機関1006によりセキュア構造(SSL等)を確立する認証システムを施したアクセス制御システム1001、マイナスワンや選曲譜のダウンロード(図においてはDLと略記する)或いは課金などの履歴をデータベース化するシステム1002、これに曲の選択制御システムを伴うダウンロードコンテンツのライブラリを備え且つ選曲が可能なインターネットサーバー1004或いはストリーミングサーバー1004、またユーザー履歴のデータベースから課金履歴を抽出しクレジット会社等金融機関1005に引落請求を行うシステム1003の連動により構成する。これらシステムは図11のフローに示すようにビジネス展開も可能である。
本発明のマイナスワンと対応する楽譜はその実施形態が多彩且つ柔軟であり、ディスク媒体による個人での使用を基本とした自習態の実施をはじめとして、配信サーバーを配したネットワークを媒体とした実施に至っては音楽教室などのレッスンシステムにも組み込みが可能で新たなレッスンの形態を展開することも可能である。
本発明のマイナスワンのデータ管理イメージと対応する楽譜との関連イメージ。 本発明の再生態のイメージ。 本発明の媒体ごとにおける再生方法のフロー。 一曲を3片に分割し3つのバリエーションを設けた場合の進行可能なバリエーション組合せ進行表。 一曲を3片に分割し3態のバリエーションを設けたマイナスワンをディスク媒体上に配置したイメージ。 一曲を3片に分割し3つのテンポやダイナミクス変化を含むバリエーションを設け、各分割片間の推移部をブリッジとして設けた場合の進行可能なバリエーション組合せ進行表。 バリエーションを設けたマイナスワンにおいて各分割片間に推移のためのブリッジを設けた場合のディスク媒体上のデータ配置イメージ。 バリエーションを設けたマイナスワンにおいて各分割片間に推移のためのブリッジを設けた場合の進行可能な組合せ。 テンポのバリエーションを設けたマイナスワンに対応した楽譜上で進行を可能とする曲番の選択一覧表のイメージ。 本発明をインターネット上で実施した場合のビジネス化のイメージ。 本発明をインターネット上で実施した場合のビジネス化のフロー。
符号の説明
1〜9 マイナスワン分割データ(=トラックID)
10 TOC
11 リードイン・エリア
12 データトラック・エリア
13 リードアウト・エリア
イ、ロ マイナスワンに対応する楽譜において分割位置を示す選曲番号の標記例。
a-1〜a3、b1〜b3、c1〜c3 曲想など異なる条件によるバリエーション態の分割片。
A1〜A3、B1〜B3、C1〜C3 バリエーションを有するマイナスワンにおいてブリッジ(移行片)を有する場合の分割基幹片。
1001 ユーザー登録/認証システム
1002 履歴データベース
1003 課金請求システム
1004 ダウンロードライブラリを備え選曲制御機構を有するインターネットサーバー或いはストリーミングサーバー
1005 クレジット会社等金融機関
1006 第3者認証機関
1007 インターネット(ネットワーク)
1008 アクセスユーザー

Claims (4)

  1. 楽曲を構成する少なくとも1つ以上の声部を他の声部に比し著しく音量を下げるようにしたり、或いは除すよう録音・編集されてなるマイナスワンであって、楽曲を構成する再生データの時間的経過の中で少なくとも1箇所以上の部位で分割され、その際に生じる分割片により構成されていることを特徴とするマイナスワン。
  2. 一部の条件を変えた複数の同じ部位の分割片群を有し、該分割片群の中から再生する片を選択して自在な組合せでの曲を構成可能とする請求項1のマイナスワン。
  3. ネットワークを媒体とした請求項1のマイナスワン。
  4. 部分再生が可能な分割片を有する請求項1のマイナスワンに当該する楽譜であって、マイナスワンの分割された各演奏部位を特定するべく分割位置に対応するよう再生時の序列を判別可能なIDで譜面上に標記したことを特徴とする楽譜データ、楽譜印刷物及び練習番号を楽譜上の各演奏開始位置に転記可能なように記したデータ及び印刷物。
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