JP2005162700A - 毛髪用還元性水性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】化学処理の繰り返しによって損傷した毛髪に対しても、髪の折れ曲がりや断毛といった望ましくない毛髪の変形を生じさせない、ウェーブパーマ処理又はストレートパーマ処理用の還元性水性組成物の提供。
【解決手段】(A)ケラチン還元性物質0.1〜20重量%、(B)トリメチルグリシン0.1〜10重量%、(C)ポリペプチド類0.5〜20重量%及び(D)多価アルコール0.1〜20重量%を含有する毛髪用還元性水性組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、ヘアカラー、ヘアブリーチ、ストレートパーマ、ウェーブパーマ等の化学処理の繰り返しによって損傷した毛髪に対しても、髪の折れ曲がりや断毛といった望ましくない毛髪の変形を生じさせない、ウェーブパーマ又はストレートパーマ用の一剤式還元性水性組成物、又は二剤式パーマ剤の還元性水性第1剤組成物に関する。
毛髪を長期間にわたり所望の形状にセットする最も一般的な方法として、ウェーブパーマ処理及びストレートパーマ処理が用いられている。一般に、パーマ処理には一剤式還元剤組成物のみを用いる方法と、還元性第1剤と酸化性第2剤を用いる方法がある。一剤式還元剤組成物を用いる場合には、毛髪から還元剤組成物を水洗した後に、自然酸化を目的とした放置工程を行うが、これを二剤式の第2剤による酸化工程に読み替えれば、基本的に、一剤式も二剤式も同じ原理である。通常のパーマ処理では、チオグリコール酸塩、システイン等の還元性物質及びアルカリ剤を含有する還元性組成物(第1剤)での処理によって毛髪内在のシスチン結合を開裂し、毛髪変形時に発生した応力を緩和させ、次いでその後の放置工程によって、又は臭素酸塩、過酸化水素等の酸化剤を含有する酸化性第2剤での処理によって、シスチン結合を再形成することで応力を回復し、所望の形状に固定している。毛髪への形状賦与は、ウェーブパーマの場合、還元性組成物(第1剤)の塗布前又は塗布後で毛髪をロッド等に巻き付けることで、またストレートパーマの場合、還元性組成物(第1剤)の塗布後のコーミング等によって直線的に伸張することで行われる。
最近のヘアケア事情を反映して、ヘアカラー処理、ヘアブリーチ処理、パーマ処理等が繰り返し施され損傷した毛髪に対してパーマ処理を行う機会が増加し、髪の折れ曲がり、断毛といった望ましくない毛髪の変形を誘引することなく安全にパーマ処理を行うことは、困難な状況にある。
パーマ施術に伴う毛髪損傷、例えば、枝毛が発生する、指通り・櫛通りが悪くなる、髪の手触りが悪くなる、つやが失われる等の抑制に関しては、多くの方法が開示されている。その中でトリメチルグリシンを利用した技術として、パーマネントウェーブ用の還元性組成物にトリメチルグリシンを配合させる方法が開示されている(例えば、特許文献1及び2参照)。これにより、特許文献1ではキューティクルの浮き上がりが抑制され、毛髪の保湿性が向上し、使用後の感触が改善することが、また特許文献2ではウェーブ賦与効果に悪影響を与えることなく皮膚への刺激性を低減できることが示されている。
しかし、いずれの方法も、カラーリング、パーマ等の化学処理を繰り返し、損傷した毛髪に対し、髪の折れ曲がり、断毛といった望ましくない毛髪変形をさせることなく、安全にパーマ施術を行うという点に関しては十分とはいえない。
特開平06-293621号公報 特開平08-040849号公報
そこで、本発明は、化学処理の繰り返しによって損傷した毛髪に対しても、髪の折れ曲がり、断毛といった望ましくない毛髪の変形を生じさせない、ウェーブパーマ処理又はストレートパーマ処理用の還元性水性組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、一剤式のパーマ剤、又は二剤式のパーマ剤の第1剤において、トリメチルグリシン、ポリペプチド類及び多価アルコールを併用することにより、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち本発明は、次の成分(A)〜(D)を所定量含有する毛髪用還元性水性組成物を提供するものである。
(A)ケラチン還元性物質:0.1〜20重量%
(B)トリメチルグリシン:0.1〜10重量%
(C)ポリペプチド類:0.5〜20重量%
(D)多価アルコール:0.1〜20重量%
本発明の毛髪用還元性水性組成物は、ヘアカラー、ヘアブリーチ、ストレートパーマ、ウェーブパーマ等の化学処理の繰り返しによって損傷した毛髪に対しても、髪の折れ曲がり、断毛といった望ましくない毛髪の変形を生じさせることなく、安全にパーマ処理を行うことができる。
本発明の毛髪用還元性水性組成物は、一剤式パーマ剤、及び二剤式パーマ剤の第1剤のいずれの形態であってもよい。なお、以下にいう「全組成」とは、一剤式パーマ剤の全組成、及び二剤式パーマ剤の第1剤の全組成をいう。
〔成分(A):ケラチン還元性物質〕
成分(A)のケラチン還元性物質としては、チオグリコール酸、システイン、N-アセチルシステイン等のシステイン誘導体、システアミン、チオ乳酸、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩等、及びそれらの塩が挙げられる。チオグリコール酸、チオ乳酸、亜硫酸塩及び亜硫酸水素塩の塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、有機アミン類(モノエタノールアミン等)の塩が挙げられ、システイン及びシステアミンの塩としては塩酸塩が挙げられる。これらケラチン還元性物質は2種以上を併用してもよく、またその含有量は、毛髪の変形効果(ウェーブ効果、縮毛矯正効果)や安全性の点から、全組成中の0.1〜20重量%の範囲とされ、0.5〜10重量%の範囲が好ましい。
〔成分(B):トリメチルグリシン〕
成分(B)のトリメチルグリシンは、下記の化学式で示されるものである。
Figure 2005162700
このトリメチルグリシンの市販品としては、旭化成工業社のベタインが容易に入手できるものとして挙げられる。トリメチルグリシンの含有量は、毛髪の変形効果(ウェーブ効果、縮毛矯正効果)や安全性の点から、全組成中の0.1〜10重量%の範囲とされ、0.5〜5重量%の範囲が好ましい。
〔成分(C):ポリペプチド類〕
成分(C)のポリペプチド類としては、合成ペプチド、インスリン等の天然ポリペプチド(タンパク)、加水分解タンパク及び加水分解タンパクが化学修飾された誘導体が挙げられる。加水分解タンパクとしては、加水分解ケラチン、加水分解コラーゲン、加水分解シルク、加水分解コンキオリン、加水分解カゼイン、加水分解大豆、加水分解小麦等が挙げられる。また、加水分解タンパクが化学修飾された誘導体としては、カチオン化誘導体、シリル化誘導体、脂肪酸誘導体、高級アルキル導体等が挙げられる。ポリペプチド類は、2種以上を併用することもでき、またその含有量は、毛髪の変形効果(ウェーブ効果、縮毛矯正効果)や安全性の点から、全組成中の0.5〜20重量%とされ、0.5〜10重量%の範囲が好ましい。
〔成分(D):多価アルコール〕
成分(D)の多価アルコールとしては、1,3-ブチレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ヘキシレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール(分子量200〜5000)等のアルキレングリコール類;グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセリン類;ソルビトール等の糖アルコール類などが挙げられ、このうち特に1,3-ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ヘキシレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール(分子量200〜1000)が好ましい。多価アルコールは2種以上を併用してもよく、またその含有量は、毛髪変形効果及び各種成分の相溶性改善効果の点から、全組成中の0.1〜20重量%とされ、0.25〜15重量%、特に0.5〜10重量%が好ましい。
〔成分(E):カチオン性ポリマー又はシリコーン類〕
本発明の毛髪用還元性水性組成物には、コンディショニング効果の向上を目的として、更に成分(E)として、カチオン性ポリマー又はシリコーン類を含有させることができる。
カチオン性ポリマーとしては、ポリジメチルジアリルアンモニウムクロリド(Ondeo Nalco社:マーコート100等)、アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド/アクリレートコポリマー(Ondeo Nalco社:マーコート等)、アクリルアミド/ジメチルジアリルアンモニウムクロリドコポリマー(Ondeo Nalco社:マーコート550、同2200等)、t-ブチルアクリルアミド/エチルアクリレート/ジメチルアミノプロピルアクリルアミド/メタクリル酸メトキシポリエチレングリコール共重合体(花王社:RP77S等)、t-ブチルアクリルアミド/ジメチルアクリルアミド/ジメチルアミノプロピルアクリルアミド/メトキシポリエチレングリコールメタクリレートコポリマー(花王社:RP77T等)、メチルビニルイミダゾリウムクロリド/ビニルピロリドンコポリマー(BASF社:ルビコートFC370、同FC550、同FC905、同HM552等)、ビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドコポリマー(ISP社:ガフカットHS-100等)、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマーのジエチル硫酸塩(ISP社:ガフカット734、同755N、同755等)、ビニルアルコール/ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドコポリマー(クラレ社:C-318等)、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー(ISP社:コポリマー845、同937、同958等)、ビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート/ビニルカプロラクタムコポリマー(ISP社:コポリマーVC713等)、ヒドロキシエチルセルロース/ジメチルジアリルアンモニウムクロリドコポリマー(カネボウNSC社:セルコートH-100、同L-200等)、ヒドロキシエチルセルロース/2-ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(ユニオンカーバイド社:ポリマーJR-400等)、グアヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド(ヘンケル社:コスメディア・グアC-261N、ローヌプーラン社:ジャグアーC-17等)などが挙げられる。
シリコーン類としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン、オキサゾリン変性シリコーン(ヨーロッパ特許出願公開第640,643号明細書記載のアミノアルキルジメチルポリシロキサン/ポリエチレンオキサゾリンコポリマー)等が挙げられ、なかでもジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、オキサゾリン変性シリコーンが好ましく、特に、アミノ変性シリコーンが好ましい。アミノ変性シリコーンとしては、具体的には、東レ・ダウコーニング・シリコーン社のアミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体エマルション(アミノ変性シリコーンエマルジョンSM8704C)、GE東芝シリコーン社のアミノエチルアミノプロピル・メチルポリシロキサン共重合体(シリコーンKT-1989ガム)、東レ・ダウコーニング・シリコーン社のジメチコン−アミノエチルアミノプロピル・メチルポリシロキサン共重合体混合物(シリコーンCF1046ガム)、東レ・ダウコーニング・シリコーン社の架橋型アミノ変性シリコーンエマルジョン(KE―5068)、GE東芝シリコーン社のトリメチルシリルアモジメチコーン(SF1921ガム)が容易に入手できるものとして挙げられる。シリコーン類は、乳化剤によりエマルジョンの形態とされたものも使用できる。
これらのカチオン性ポリマー及びシリコーン類は、2種以上を併用してもよく、またその含有量は、毛髪の変形効果(ウェーブ効果、縮毛矯正効果)や安全性の点から、固形分として、全組成中の0.01〜10重量%、更に0.05〜7.5重量%、特に0.1〜5重量%の範囲が好ましい。
〔成分(F):カチオン界面活性剤〕
本発明の毛髪用還元性水性組成物には、コンディショニング効果の向上を目的として、更に成分(F)として、カチオン界面活性剤を含有させることができる。カチオン界面活性剤としては、次の一般式
Figure 2005162700
〔式中、R1、R2、R3及びR4のうち1又は2個は、炭素数8〜36の置換基を有してもよい炭化水素基を示し、残余は、炭素数1〜7の置換基を有してもよい炭化水素基を示す。ただし、残余のうち2個が共同して、隣接する窒素原子と共に、炭素数1〜4のアルキル基が置換してもよく、当該窒素原子以外に異項原子として窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を含んでいてもよい5〜7員環を形成してもよい。A-はアニオンを示す。〕
で表されるものが挙げられる。
ここでR1〜R4の炭化水素基としては、直鎖又は分岐鎖のアルキル基、直鎖又は分岐鎖のアルケニル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられ、置換基としては、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、エポキシ基、アミノ基、モノ又はジアルキルアミノ基、トリアルキルアンモニウム基、脂肪酸アミド基、脂肪酸エステル基等が挙げられる。また、形成される環としては、モルホリン環、イミダゾリン環、ピペラジン環、ピペリジン環、ピロリジン環等が挙げられる。A-のアニオンとしては、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン、酢酸イオン、リン酸イオン、硫酸イオン、乳酸イオン、サッカリンイオン等が挙げられる。
カチオン界面活性剤の具体例としては、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化イソステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化オクタデシルトリメチルアンモニウム、塩化ココイルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化イソステアリルラウリルジメチルアンモニウム、塩化ジセチルジメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、塩化γ−グルコンアミドプロピルジメチルヒドロキシエチルアンモニウム、塩化ジ(ポリオキシエチレン(2))オレイルメチルアンモニウム、塩化ドデシルジメチルエチルアンモニウム、塩化オクチルジヒドロキシエチルメチルアンモニウム、塩化トリ(ポリオキシエチレン(5))ステアリルアンモニウム、塩化ポリオキシプロピレンメチルジエチルアンモニウム、塩化ラウリルジメチル(エチルベンジル)アンモニウム、塩化ベヘン酸アミドプロピル-N,N-ジメチル-N-(2,3-ジヒドロキシプロピル)アンモニウム、タロウジメチルアンモニオプロピルトリメチルアンモニウムジクロライド、塩化ベンザルコニウム等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、R1〜R4の1又は2個が、炭素数8〜30のアルキル基若しくはアルケニル基、又は脂肪酸アミドアルキル基であり、残余がメチル基であるものが好ましい。
カチオン界面活性剤は、2種以上を併用してもよく、またその含有量は、必要十分なコンディショニング効果を得る点から、全組成中の0.05〜10重量%、更に0.1〜7.5重量%、特に0.5〜10重量%が好ましい。
〔成分(G):親水性非イオン界面活性剤〕
本発明の毛髪用還元性水性組成物には、油剤や香料の乳化分散による安定化を目的として、更に成分(G)として、親水性非イオン界面活性剤を含有させることができる。親水性非イオン界面活性剤としては、HLBが10〜20であるもの、具体的には、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオシキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;アルキルグリコシド等であってHLB10〜20のものが挙げられる。
親水性非イオン界面活性剤は、2種以上を併用してもよく、またその含有量は、十分な乳化安定性の点から、全組成中の0.05〜10重量%、更に0.1〜5重量%、特に0.5〜3重量%が好ましい。
〔成分(H):アルカリ剤〕
本発明の毛髪用還元性水性組成物には、各種配合成分を速やかに毛髪内部へ浸透させることを目的として、更に成分(H)として、アルカリ剤を配合することができる。アルカリ剤としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アンモニア、炭酸水素アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。これらアルカリ剤は、2種以上を併用してもよく、またその含有量は、毛髪の変形効果(ウェーブ効果、縮毛矯正効果)や安全性の点から、アルカリ量〔1mlの試料(組成物)をイオン交換水で10倍に希釈し、pHが5.2になるまで中和するのに要した0.1N塩酸の消費量〕が1〜10ml、特に2〜7mlの範囲が好ましい。
なお、組成物を適したpHを設定するためのpH緩衝剤として、化粧品又はパーマ剤で用いられる有機酸又は無機酸、例えば蟻酸、グリコール酸、酢酸、乳酸、シュウ酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸等のカルボン酸、リン酸等と、これらの塩としてナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩のほか、アルカリ土類金属塩やアンモニウム塩を使用することができる。その含有量は、毛髪の変形効果(ウェーブ効果、縮毛矯正効果)や安全性の点から、全組成中の0.1〜5重量%、特に0.2〜3重量%の範囲が好ましい。
〔成分(I):ジチオジグリコール酸塩〕
本発明の毛髪用還元性水性組成物には、更に成分(I)として、ジチオジグリコール酸塩を含有させることができる。ジチオジグリコール酸塩としては、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩が挙げられる。このジチオジグリコール酸塩の市販品としては、佐々木化学社のジチオジグリコール酸ジアンモニウム液(40重量%)が容易に入手できるものとして挙げられる。ジチオジグリコール酸塩の含有量は、毛髪の変形効果(ウェーブ効果、縮毛矯正効果)や安全性の点から、全組成中の0.1〜15重量%、特に0.5〜10重量%の範囲が好ましい。
〔剤型等〕
本発明の組成物は、水を媒体として、クリーム、ジェル、ローション、フォーム状等、いずれの剤型とすることもできる。乳化物として製剤化する際には、通常同目的に用いられる界面活性剤とともに、炭素数12〜30、好ましくは12〜24、特に好ましくは16〜22の、直鎖又は分岐鎖の、飽和又は不飽和の脂肪族アルコールや、炭素数10〜30、好ましくは12〜24、特に好ましくは16〜22の、直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の、水酸基を有してもよい脂肪酸及びその塩類、及びこれらの混合物の配合が好ましい。またジェル状又は微粘性を有するローションとして製剤化する際には、粘度調整剤として成分(E)としてのカチオン性ポリマーや、アニオン性又は非イオン性の水溶性ポリマーの配合が好ましい。
〔その他の配合成分〕
本発明の毛髪用還元性水性組成物には、上記成分以外に、炭素数1〜6のアルコール;高級アルコール、脂肪酸又はその塩類、コレステロール又はその誘導体、ワセリン、ラノリン誘導体、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル類等の油性成分;天然セラミド又はセラミド類似機能を有するセラミド類縁体;エチレンジアミン四酢酸又はその塩、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸又はその塩、8-キノリノール又はその塩等のキレート剤;ビタミン等の薬剤;アミノ酸又はその誘導体;ポリエチレン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ナイロン、シリコーン等のポリマー微粉末又はそれらの疎水化処理物;その他、動植物由来の抽出エキス、保湿剤、紫外線吸収剤、パール化剤、防腐剤、殺菌剤、抗炎症剤、抗フケ剤、pH調整剤、色素、香料などを、目的に応じて配合することができる。
〔第2剤〕
本発明の毛髪用還元性水性組成物が、二剤式パーマ剤の第1剤である場合に併用される酸化性第2剤は、通常のパーマ剤で用いられる組成から構成され、水を媒体とし、液状、ジェル状、乳化状、泡状等何れの剤型とすることもできる。
具体的には、酸化剤としては過酸化水素又は臭素酸塩が好ましい。その他の成分として、各々の酸化剤に適したpHを設定するためのpH緩衝剤、すなわち化粧品又はパーマ剤で用いられる蟻酸、グリコール酸、酢酸、乳酸、シュウ酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸等の有機酸、リン酸等の無機酸と、これらの塩としてナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩のほか、アルカリ土類金属塩やアンモニウム塩が挙げられる。乳化物として製剤化する際には、通常同目的に用いられる界面活性剤とともに炭素数12〜30、好ましくは12〜24、特に好ましくは16〜22の、直鎖又は分岐鎖の、飽和又は不飽和の脂肪族アルコールや、炭素数10〜30、好ましくは12〜24、特に好ましくは16〜22の、直鎖又は分岐鎖の、飽和又は不飽和の、水酸基を有してもよい脂肪酸又はその塩類、及びこれらの混合物の配合が好ましい。またジェル状又は微粘性を有するローションとして製剤化する際には、粘度調整剤としてカチオン性、アニオン性、非イオン性の水溶性高分子の配合が好ましい。種々の配合成分の可溶化剤として、炭素数1〜6の低級アルコール、イオン性(アニオン性又はカチオン性)界面活性剤、又は非イオン界面活性剤を用いることができる。また第2剤には、これらの含有成分以外にも必要に応じて種々の香粧品原料を含むことができる。例えば、使用感の向上を目的として、油剤、シリコーン類、カチオン性ポリマー、両性ポリマー等を、毛髪損傷の低減や毛髪保護を目的として、アミノ酸又はその誘導体、タンパク、その加水分解物類又はその誘導体、天然セラミド又は類似機能を有する擬似セラミド類、賦香剤、着色剤、防腐剤、紫外線吸収剤、保湿剤、キレート剤、育毛成分等を含有させることができる。
実施例1〜6,比較例1〜4
表1及び2に示す原料を混合してコールド一浴式ウェーブパーマ剤を調製し、以下の評価試験を行った。
〔評価方法〕
事前にブリーチ処理を行った5本の毛髪からなる毛束(一端は接着剤で固定)を0.1gの毛髪トレスに埋め込み、表1及び2に示すウェーブパーマ剤を0.1g塗布して均一に馴染ませた。15分間室温で放置後、剤をすすぎ流し、タオルで水気をふき取り、更に20分間室温で放置した後、最後のすすぎを行い、トレスを自然乾燥した。
このパーマ処理を3回繰り返した後、毛髪トレスから埋め込まれた5本毛束を取り出し、乾燥状態での毛束の外観を観察し、処理前後の外観変化を以下の基準で評価した。但し、毛束の状態が下記の評価基準の中間的状態の場合、0.5単位で評価した。
この結果を表1及び2に示す。
〔評価基準〕
5:変化なし
4:髪の折れ曲がりが僅かにある
3:髪の折れ曲がりがややある
2:髪の折れ曲がりがあり、断毛が僅かに発生
1:激しい髪の折れ曲がりがあり、断毛が発生
Figure 2005162700
Figure 2005162700
実施例7〜9
表3に示す原料を混合してコールド二浴式用のウェーブパーマ第1剤を調製し、以下の評価試験を行った。
〔評価方法〕
事前にブリーチ処理を行った5本の毛髪からなる毛束(一端は接着剤で固定)を0.1gの毛髪トレスに埋め込み表3に示す第1剤を0.1g塗布して均一に馴染ませた。15分間室温で放置後、剤をすすぎ流し、タオルで水気をふき取り、下記組成の第2剤を0.1g塗布して均一に馴染ませ、更に5分間室温で放置後、剤をすすぎ流し、トレスを自然乾燥した。
第2剤: (重量%)
臭素酸ナトリウム(8重量%) 8.0
エデト酸二ナトリウム 0.5
精製水 残量
このパーマ処理を3回繰り返した後、毛髪トレスから埋め込まれた5本毛束を取り出し、乾燥状態での毛束の外観を観察し、処理前後の外観変化を前記と同様の基準で評価した。但し、毛束の状態が下記の評価基準の中間的状態の場合、0.5単位で評価した。
この結果を表3に示す。
Figure 2005162700
実施例10〜12
表4に示す原料を混合してコールド一浴式ウェーブパーマ剤を調製し、実施例1〜6と同様の評価試験を行った。
Figure 2005162700
実施例13及び14
表5に示す原料を混合してコールド二浴式用のウェーブパーマ第1剤を調製し、第2剤として下記組成のものを使用する以外は実施例7〜9と同様にして、評価試験を行った。
第2剤: (重量%)
過酸化水素(35重量%) 5.7
エデト酸二ナトリウム 0.5
リン酸(85重量%) 0.45
水酸化ナトリウム(48重量%) pH3.5に調整
精製水 残量
Figure 2005162700

Claims (4)

  1. 次の成分(A)〜(D)を所定量含有する毛髪用還元性水性組成物。
    (A)ケラチン還元性物質:0.1〜20重量%
    (B)トリメチルグリシン:0.1〜10重量%
    (C)ポリペプチド類:0.5〜20重量%
    (D)多価アルコール:0.1〜20重量%
  2. 更に、(E)カチオン性ポリマー又はシリコーン類を、0.01〜10重量%含有する請求項1記載の毛髪用還元性水性組成物。
  3. 更に、(F)カチオン界面活性剤を、0.05〜10重量%含有する請求項1又は2記載の毛髪用還元性水性組成物。
  4. 更に、(G)親水性非イオン界面活性剤を、0.05〜10重量%含有する請求項1〜3のいずれかに記載の毛髪用還元性水性組成物。
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