JP2005162677A - 環状五糖及びそのグリコシル誘導体とそれらの製造方法並びに用途 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 サイクロ{→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→3)−α−D−グルコピラノシル−(1→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→3)−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−α−D−グルコピラノシル−(1→}で表される新規な環状五糖とそのグリコシル誘導体、及びそれらの製造方法、並びに環状五糖及び/又はそのグリコシル誘導体を含んでなる組成物とその用途を提供することによって上記課題を解決する。
【選択図】 なし
Description
(A) 非還元末端の結合様式としてα−1,4グルコシド結合を有するグルコース重合度がn(nは2以上の整数を表す。)の糖質に作用して、還元力を実質的に増加させることなく、非還元末端の結合様式としてα−1,6グルコシド結合を有するグルコース重合度がn+1の糖質を生成する。
(B) 非還元末端の結合様式としてα−1,6グルコシド結合を有し、この非還元末端以外の結合様式としてα−1,4グルコシド結合を有するグルコース重合度が3以上の糖質に作用してサイクロ{→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→3)−α−D−グルコピラノシル−(1→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→3)−α−D−グルコピラノシル−(1→}で表される環状四糖を生成する。
これらα−イソマルトシルグルコ糖質生成酵素及びα−イソマルトシル転移酵素としては特許文献2及び特許文献3に開示されているものが、または、国際公開 WO 02/45659 A1明細書及び国際公開 WO 02/055708 A1明細書に開示されている組換え型酵素が好適に用いられる。
バチルス グロビスポルスN75(FERM BP−7591)を特許文献3の実験10に開示した方法に準じてファーメンターで48時間培養した。培養後、SF膜を用いて除菌濾過し、約18Lの培養濾液を回収し、さらにその濾液をUF膜濃縮し、α−イソマルトシルグルコ糖質生成酵素を6.0単位/mlとα−イソマルトシル転移酵素を20単位/mlとを含む濃縮酵素液約800mlを回収した。トウモロコシ澱粉を濃度30質量%の澱粉乳とし、これに炭酸カルシウムを0.1質量%加え、pH6.5に調整し、α−アミラーゼ(商品名『ターマミール60L』、ノボ社製)を澱粉当たり0.3質量%加え、95℃で15分間反応させ、次いで120℃で20分間オートクレーブし、さらに約51℃に急冷してDE約4の澱粉液化液を得た。これに上記の方法で調製したα−イソマルトシルグルコ糖質生成酵素とα−イソマルトシル転移酵素とを含む濃縮酵素液を澱粉固形分1グラム当たり0.4mlの割合になるよう加え、pH6.0、温度51℃で48時間反応させた。この反応液を95℃に加熱し、10分間保った後、冷却し、濾過して得られる濾液を、常法に従って活性炭で脱色し、H型及びOH型イオン交換樹脂により脱塩して精製し、さらに濃縮して濃度60%の環状四糖含有シラップを得た。本シラップは固形物当たり、グルコース0.9%、イソマルトース1.5%、マルトース11.3%、環状四糖54.3%、及びその他の糖質を32.0%含有していた。
<HPLC条件A>
カラム:『エムシーアイゲル(MCI GEL)CK04SS』
(三菱化学株式会社製造、内径10mm×長さ200mm)
上記カラムを2本直列につないで用いた。
溶離液:水 カラム温度:80℃ 流速:0.4ml/分
検出:示差屈折計『RI−8012』(東ソー株式会社製造)
<HPLC条件B>
カラム:『オーディーエスエイキュー(ODS−AQ)AQ−303』
(株式会社ワイエムシィ製造、内径4.6mm×長さ250mm)
溶離液:水 カラム温度:40℃ 流速:0.5ml/分
検出:示差屈折計『RI−8012』(東ソー株式会社製造)
上記の糖質粉末の、HPLC条件A及びBのHPLCにおけるクロマトグラムをそれぞれ図1及び図2に示した。
<分取HPLC条件>
カラム:『オーディーエスエイキュー(ODS−AQ)R355−15AQ』
(株式会社ワイエムシィ製造、内径50mm×長さ500mm)
溶離液:水 カラム温度:25℃ 流速:30ml/分
検出:示差屈折計『ERC−7530』(エルマ光学株式会社製造)
試料チャージ量:8.8g/回、計5回
本分取HPLCにおいて環状四糖、「糖質1」及び「糖質2」は溶出時間約33分、90分および185分に溶出した。分取HPLCにより得た「糖質1」部分精製標品及び「糖質2」部分精製標品中の目的糖質の純度をHPLC条件Aで分析したところ、それぞれ62.9%及び68.3%であった。
実験1で得た「糖質1」精製標品について、質量分析装置『LCQ Advantage』(サーモエレクトロン社製)を用いてエレクトロスプレーイオン化法による質量分析(通称「ESI−MS」)したところ、質量数833のナトリウム付加分子イオンが顕著に検出され、本糖質の質量数が810であることが判明した。
実験1で得た「糖質1」精製標品について、常法に従って、硫酸を用いて単糖にまで加水分解し、ガスクロマトグラフィー法で構成糖を調べたところ、D−グルコースのみが検出され、構成糖はD−グルコースであることが判明した。上述の質量数を考慮すると、「糖質1」はD−グルコース5分子からなる環状糖質であることがわかった。
実験1で得た「糖質1」精製標品について、常法に従ってメチル化した後、酸により加水分解し、続いて還元、アセチル化して得られた部分メチル化物をガスクロマトグラフィー分析に供した。結果を表1にまとめた。
実験1で得た「糖質1」精製標品について、常法に従って、核磁気共鳴(NMR)分析を行った。1H−NMRスペクトル、13C−NMRスペクトル、1H−1H相関分光(通称、「1H−1H COSY」)スペクトル、13C−1H相関分光(通称、「13C−1H COSY」)スペクトル及びロングレンジ13C−1H相関分光(通称、「HMBC」)スペクトルをそれぞれ図5乃至図9に示した。また、これらNMRスペクトルに基づき本糖質の13C−NMRスペクトルにおける各炭素の化学シフト値の帰属を行なった。結果を表2に示した。
実験1で得た「糖質2」精製標品について、実験2−1に記載した方法で質量分析を行ったところ、質量数995のナトリウム付加分子イオンが顕著に検出され、本糖質の質量数が972であることが判明した。
実験1で得た「糖質2」精製標品について、実験2−2に記載した方法で構成糖を調べたところ、D−グルコースのみが検出され、構成糖はD−グルコースであることが判明した。上述の質量数を考慮すると、「糖質2」はD−グルコース6分子からなる環状糖質であることがわかった。
実験1で得た「糖質2」精製標品について、実験2−3に記載した方法でメチル化分析を行いガスクロマトグラフィー法で部分メチル化物を調べた。結果を表3にまとめた。
実験1で得た「糖質2」精製標品について、実験2−4に記載した方法で核磁気共鳴(NMR)分析を行った。1H−NMRスペクトル、13C−NMRスペクトル、1H−1H相関分光(「1H−1H COSY」)スペクトル及び13C−1H相関分光(「13C−1H COSY」)スペクトルをそれぞれ図11乃至図14に示した。また、これらNMRスペクトルに基づき本糖質の13C−NMRスペクトルにおける各炭素の化学シフト値の帰属を行なった。結果を表4に示した。
実験1の方法で得た環状五糖及びグルコシル環状五糖を、それぞれマウスに経口投与して急性毒性試験を行なった。その結果、環状五糖及びグルコシル環状五糖はいずれも低毒性の物質で、投与可能な最大投与量においても死亡例は認められず、そのLD50値は、5g/kgマウス体重以上であった。
バチルス グロビスポルスC11(FERM BP−7144)を特許文献3の実験6に開示した方法に準じてファーメンターで48時間培養した。培養後、SF膜を用いて除菌濾過し、約18Lの培養濾液を回収し、さらにその濾液をUF膜濃縮し、α−イソマルトシルグルコ糖質生成酵素を9.0単位/mlとα−イソマルトシル転移酵素を30.2単位/mlとを含む濃縮酵素液約1Lを回収した。タピオカ澱粉を濃度約25質量%の澱粉乳とし、これにα−アミラーゼ(商品名『ネオスピターゼ』、ナガセ生化学工業株式会社製)を澱粉当たり0.2質量%加え、85乃至90℃で約20分間反応させ、次いで120℃で20分間オートクレーブし、さらに約35℃に急冷してDE約4の澱粉液化液を得た。これに上記の方法で調製したα−イソマルトシルグルコ糖質生成酵素とα−イソマルトシル転移酵素とを含む濃縮酵素液を澱粉固形分1グラム当たり0.25mlの割合になるよう加え、さらにシクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼ(株式会社林原生物化学研究所製造)を澱粉固形物1グラム当たり10単位になるように加え、pH6.0、温度35℃で48時間反応させた。この反応液を95℃で30分間保った後、pH5.0、温度50℃に調整し、α−グルコシダーゼ剤(商品名『トランスグルコシダーゼ L「アマノ」』、天野エンザイム株式会社製)を固形物1グラム当たり8,000単位とグルコアミラーゼ剤(商品名『グルコチーム』、ナガセ生化学工業株式会社製)を固形物1グラム当たり1,000単位加え、24時間反応させ、続いて水酸化ナトリウムでpHを12に調整し、2時間煮沸して残存する還元糖を分解した。反応液を冷却し、不溶物を濾過して得られる濾液を、常法に従って活性炭で脱色し、H型及びOH型イオン交換樹脂により脱塩して精製し、さらに濃縮して濃度18%の環状四糖及び環状五糖含有シラップを固形分収率45.8%で得た。本シラップは、固形物当たり、環状四糖99.10%、グルコシル環状四糖を0.11%、環状五糖を0.45%、グルコシル環状五糖を0.34%含有していた。
実施例1の方法で得た環状五糖及びグルコシル環状五糖含有シラップ50gを、実験1で用いた逆相分取HPLCに2回に分けて供した。カラムからの溶出液を分画し、環状四糖及びグルコシル環状五糖を全く含まず、且つ、グルコシル環状四糖の大部分が除去された画分を回収した。クロマトグラフィー2回分の回収画分を常法に従って、濃縮、乾燥、粉砕して環状五糖高含有粉末3.5gを得た。本品は、固形物当たり、環状五糖88.1%及びグルコシル環状四糖を8.6%、その他の糖質を3.3%含有していた。本品は、飲食物、飼料・餌料、化粧品、医薬品などの諸種の分野の製品に配合する素材として有利に利用できる。
実験1の方法で得た環状五糖1質量部とα−サイクロデキストリン(株式会社林原生物化学研究所製造)1質量部を50mM酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)3質量部に溶解し、バチルス ステアロサーモフィラスのCGTase(株式会社林原生物化学研究所製造)をα−サイクロデキストリン1g当たり10単位加えて50℃で24時間反応させ、その後、反応液を20分間煮沸して酵素を失活させた。この反応液に50mM酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)350gを加え、さらに大豆粉(昭和株式会社製)をβ−アミラーゼ剤としてα−サイクロデキストリンの始発添加量1g当たり100単位加え、40℃で24時間反応させ、その後、反応液を20分間煮沸して酵素を失活させた。酵素失活後の反応液を膜濾過した後、カチオン交換樹脂(商品名『ダイヤイオンPK218』三菱化学工業株式会社製造)とアニオン交換樹脂(商品名『IRA411』、オルガノ株式会社製造)を用いて脱塩し、エバポレーターにて濃縮し、固形物濃度約50%のシラップを得た。本品をHPLC分析にかけたところ、糖転移により生成したと考えられる糖質のピークが約8種類認められた。本品は、環状五糖のグリコシル誘導体を合わせて約74%含有するシラップであり、飲食物、飼料・餌料、化粧品、医薬品などの諸種の分野の製品に配合する素材として有利に利用できる。
実施例2の方法で得た環状五糖高含有粉末0.8質量部に、トレハロース含水結晶(株式会社林原商事販売、登録商標『トレハ』)0.2質量部、α−グリコシルステビオシド(東洋精糖株式会社販売、商品名『αGスィート』)0.01質量部、およびL−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステル(商品名『アスパルテーム』)0.01質量部を均一に混合し、顆粒成型機にかけて顆粒状甘味料を得た。本品は、甘味の質が優れ、蔗糖の約2倍の甘味度を有している。本品のカロリーは、環状五糖が難消化性、難発酵性で実質的に無乃至低カロリーである。しかも、室温保存下、変質劣化の懸念も無く安定である。従って、本品は、高品質の低カロリー甘味料として好適である。
濃度55%蔗糖溶液100質量部に実施例2の方法で得た環状五糖高含有粉末50質量部を加熱混合し、次いで減圧下で水分2質量%未満になるまで加熱濃縮し、これにクエン酸0.6質量部および適量のレモン香料と着色料とを混和し、常法に従って成型し、製品を得た。本品は歯切れ、呈味、風味とも良好で、蔗糖の晶出も起こさず、吸湿性少なく、ダレも起こさない安定で高品質のハードキャンディーである。
ガムベース3質量部を柔らかくなる程度に加熱溶融し、これに無水マルチトール2質量部、キシリトール2質量部、実験1の方法で調製し、乾燥、粉末化して得た環状五糖粉末2質量部、およびトレハロース含水結晶1質量部とを加え、更に適量の香料と着色料とを混合し、常法に従って、ロールにより練り合わせ、成型、包装して製品を得た。本品は、テクスチャー、呈味、風味良好で、低う蝕性、低カロリーのチューイングガムとして好適である。
原乳100質量部に実施例2の方法で得た環状五糖高含有粉末4質量部および蔗糖2重量を溶解し、プレートヒーターで加熱殺菌し、次いで濃度70%に濃縮し、無菌状態で缶詰して製品を得た。本品は、温和な甘味で風味も良く、フルーツ、コーヒー、ココア、紅茶などの調味用に有利に利用できる。
脱脂粉乳175質量部、実施例1の方法で得た環状五糖及びグルコシル環状五糖含有シラップ100質量部およびラクトスクロース高含有粉末(株式会社林原商事販売、登録商標『乳果オリゴ』)を水1、500質量部に溶解し、65℃で30分間殺菌し、40℃に冷却後、これに、常法に従って、乳酸菌のスターターを30質量部植菌し、37℃で8時間培養して乳酸菌飲料を得た。本品は、風味良好で、オリゴ糖、環状五糖を含有し、乳酸菌を安定に保つだけでなく、ビフィズス菌増殖促進作用、整腸作用を有する乳酸菌飲料として好適である。
コーンスターチ100質量部、実施例2の方法で得た環状五糖高含有粉末100質量部、トレハロース含水結晶60質量部、蔗糖40質量部、および食塩1質量部を充分に混合し、鶏卵280質量部を加えて攪拌し、これに沸騰した牛乳1、000質量部を徐々に加え、更に火にかけて攪拌を続け、コーンスターチが完全に糊化して全体が半透明になった時に火を止め、これを冷却して適量のバニラ香料を加え、計量、充填、包装して製品を得た。本品は、なめらかな光沢を有し、風味良好で、澱粉の老化も抑制され、高品質のカスタードクリームである。
原料あずき10質量部に、常法に従って、水を加えて煮沸し、渋切り、あく抜きし、水溶性夾雑物を除去して、あずきつぶあん約21質量部を得た。この生あんに蔗糖14質量部、実施例2の方法で得た環状五糖高含有粉末5質量部と水4質量部を加えて煮沸し、これに少量のサラダオイルを加えてつぶあんを壊さないように練り上げ、製品のあんを約35質量部得た。本品は、色焼け、離水もなく安定で、舌触り、風味良好で、あんパン、まんじゅう、団子、最中、氷菓などの製菓材料として好適である。
40%食品用大豆ペプチド溶液(不二製油株式会社販売、商品名『ハイニュートS』)1質量部に、実施例1の方法で得た環状五糖及びグルコシル環状五糖含有シラップ4質量部を混合し、プラスチック製バットに入れ、50℃で減圧乾燥し、粉砕して粉末ペプチドを得た。本品は風味良好で、プレミックス、冷菓などの低カロリー製菓材料として有用であるのみならず、経口流動食、経管流動食のための難消化性の食物繊維、整腸剤としても有用である。
モノステアリン酸ポリオキシエチレングリコール2質量部、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン5質量部、実験1の方法で調製し、乾燥、粉末化して得た環状五糖粉末2質量部、α−グルコシル ルチン(株式会社林原販売、商品名αGルチン)1質量部、流動パラフィン1質量部、トリオクタン酸グリセリン10質量部および防腐剤の適量を常法に従って加熱溶解し、これにL−乳酸2質量部、1、3−ブチレングリコール5質量部および精製水66質量部を加え、ホモゲナイザーにかけ乳化し、更に香料の適量を加えて攪拌混合し、化粧用クリームを製造した。本品は、抗酸化性を有し、安定性は高く、高品質の日焼け止め、美肌剤、色白剤などとして有利に利用できる。
第二リン酸カルシウム45質量部、ラウリル硫酸ナトリウム1.5質量部、グリセリン25質量部、ポリオキシエチレンソルビタンラウレート0.5質量部、実施例2の方法で得た環状五糖高含有粉末10質量部、サッカリン0.02質量部を水18質量部と混合して練歯磨を得た。本品は、界面活性剤の洗浄力を落とすことなく、嫌味を改良し、使用後感も良好である。
実験1の方法で調製し、乾燥、粉末化して得た環状五糖粉末14質量部と、アスピリン50質量部、及びコーンスターチ4質量部を充分に混合した後、常法に従って打錠機により打錠して厚さ5.25mm、1錠680mgの錠剤を製造した。本品は、環状五糖の賦形性を利用したもので、物理的強度も充分にあり、しかも水中での崩壊はきわめて良好である。
b:1位と4位がα−グルコシド結合しているグルコース残基
c:1位と3位がα−グルコシド結合しているグルコース残基
(図15では1位、3位及び6位がα−グルコシド結合しているグルコース残基)
d:1位と6位がα−グルコシド結合しているグルコース残基
e:1位と3位がα−グルコシド結合しているグルコース残基
f:1位がα−グルコシド結合しているグルコース残基
Claims (14)
- サイクロ{→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→3)−α−D−グルコピラノシル−(1→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→3)−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−α−D−グルコピラノシル−(1→}で表される環状五糖。
- 請求項1記載の環状五糖に更に他の糖質が結合した構造を有する環状五糖のグリコシル誘導体。
- 他の糖質が、グルコースである請求項2記載の環状五糖のグリコシル誘導体。
- サイクロ{→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→3)−α−D−グルコピラノシル−(1→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→3)−[α−D−グルコピラノシル−(1→6)]−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−α−D−グルコピラノシル−(1→}で表される請求項3記載の環状五糖のグリコシル誘導体。
- 澱粉を糊化及び/又は液化した溶液に、α−イソマルトシルグルコ糖質生成酵素とα−イソマルトシル転移酵素を作用させてサイクロ{→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→3)−α−D−グルコピラノシル−(1→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→3)−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−α−D−グルコピラノシル−(1→}で表される環状五糖及び/又は環状五糖のグリコシル誘導体を生成せしめ、これを採取することを特徴とするサイクロ{→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−α−D−グルコピラノシル−(1→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−α−D−グルコピラノシル−(1→}で表される環状五糖及び/又は環状五糖のグリコシル誘導体の製造方法。
- 澱粉を糊化及び/又は液化した溶液に、α−イソマルトシルグルコ糖質生成酵素とα−イソマルトシル転移酵素とともにイソアミラーゼを作用させ、必要に応じて、更にα−アミラーゼ、サイクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼ、グルコアミラーゼ、α−グルコシダーゼから選ばれる1種又は2種以上の酵素を作用させることを特徴とする請求項5記載の環状五糖及び/又は環状五糖のグリコシル誘導体の製造方法。
- 更に、カラムクロマトグラフィーによる分画、膜による分離、微生物による発酵処理及びアルカリ処理による分解除去から選ばれる1種又は2種以上の精製工程を含む請求項5又は6記載の環状五糖及び/又は環状五糖のグルコシル誘導体の製造方法。
- 請求項1記載の環状五糖に糖供与体存在下で糖転移酵素を作用させ、当該環状五糖に他の糖質を転移させることを特徴とする環状五糖のグリコシル誘導体の製造方法。
- 請求項1記載の環状五糖及び/又は請求項2乃至4のいずれかに記載の環状五糖のグリコシル誘導体を含んでなる糖組成物。
- シラップ、非晶質粉末及び非晶質固状物のいずれかの形態にある請求項9記載の糖組成物。
- 請求項9又は10記載の糖組成物を含有せしめた飲食物。
- 請求項9又は10記載の糖組成物を含有せしめた飼料・餌料。
- 請求項9又は10記載の糖組成物を含有せしめた化粧品。
- 請求項9又は10記載の糖組成物を含有せしめた医薬品。
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