JP2005162301A - 袋体容器及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】内部に充填された食品を食品抽出装置によって底部からスムーズに抽出することができる袋体容器であって、自動製袋機によって一体製袋可能で、低コスト化を図ることのできる袋体容器を提供する。
【解決手段】袋体容器を構成する本体4及び底部5が、外面から第1基材層遮光性を有する第2基材層、ポリオレフィン層の3層で形成された積層体から成り、積層体は、第1基材層を厚さ15〜25μm、第2基材層を厚さ12〜25μm、ポリオレフィン層を厚さ50〜150μmとし、総厚みを80〜200μmとする。
【選択図】図2
【解決手段】袋体容器を構成する本体4及び底部5が、外面から第1基材層遮光性を有する第2基材層、ポリオレフィン層の3層で形成された積層体から成り、積層体は、第1基材層を厚さ15〜25μm、第2基材層を厚さ12〜25μm、ポリオレフィン層を厚さ50〜150μmとし、総厚みを80〜200μmとする。
【選択図】図2
Description
本発明は、内部に充填した食品を底部に設けられた抽出口から抽出する構成を備えた袋体容器、及び当該袋体容器の製造方法に関し、より詳細には、前記食品の抽出を食品抽出装置により行う袋体容器、及び当該袋体容器の製造方法に関する。
一般に、ソフトクリーム、アイスクリーム、氷菓等の固体形状を成す冷菓等は、これを飲食店等で提供する際にコーン、カップ等の各種供食用容器に盛り付けられる。例えば、ソフトクリームの提供にあっては、従来は、所望温度に設定可能な大型の専用フリーザーから所定量ずつ押し出して盛り付けされていた。しかし、この方法では、食品が可塑性を有する限定された温度条件で維持されなければならないことから、上述するような専用設備が必要となり、簡便性に乏しく、衛生面でも問題があることから、汎用冷蔵庫等を用いてより簡易に食品を提供できる方法が検討されていた。
このような食品の提供方法としては、可塑性を保つ温度よりも低い温度で食品を冷凍して保存しておき、食品の提供時に所望状態の可塑性を有するよう温度等を調整して解凍し、前記供食用容器に盛り付ける方法があり、具体的には、食品を所定量の小分け容器に充填して凍結保存しておき、盛り付けの際に、食品解凍抽出装置の有するヒーター等の加熱手段によって小分け容器ごとに加熱解凍して、当該小分け容器内に充填された食品を可塑状態とし、前記小分け容器から食品を抽出する方法がある(例えば特許文献1)。
また、前記小分け容器としての袋体容器を、食品が複数本の棒状で内部に充填される棒状部及び当該棒状部下方の余剰部から成る構造とし、この袋体容器に振動的外圧、具体的には回転ローラを押し当てて当該ローラを回転させることにより袋体容器内に充填された食品を解凍粉砕し、また押圧板によって食品を練り上げ、該食品を抽出する方法がある(例えば特許文献2)。
本願の先行技術文献としては下記のようなものが挙げられる。
特開2000−157180号公報
特開2003−135005号公報
前記特許文献1及び2記載の方法によれば、大型の専用フリーザー等を用いることなく通常の冷凍庫を用いて食品を保存することができ、また、食品を提供する際には所望状態に解凍し供食用容器に好適に盛り付けることができる。したがって、設備やコスト面のほか、衛生面も改善することができる。
しかし、特許文献1に記載の方法では、食品の抽出までにかなりの時間を要する。また、小分け容器内で凍結している食品を解凍するための加熱手段や、これを制御する温度センサ等を抽出装置に備える必要があるため、装置構成が複雑となる。さらに、小分け容器の抽出装置へのセットや、抽出装置からの取り出し操作が煩雑であり、かつ小分け容器内に食品が残留し液ダレが発生しやすいという問題もあった。
これに対して、特許文献2記載の方法によれば、袋体容器に充填され冷凍した食品の解凍時間を短縮し、食品全体の混合練り込みを容易に行うため、袋体容器に充填される食品を棒状として外気若しくは補助的に送り込まれる温風との接触面積を即ち単位質量当たりの面積を拡大し、可能な限り装置内温度のみで解凍することとしている。これによって、簡便な機構で低コスト化を図ることができ、食品の素材を変質させず、舌触りの良い風味のある食品を提供することができる。また、食品抽出後は抽出装置から空の袋体容器を容易に取り出せるようにし、更に液ダレを無くし、食品衛生・労働衛生の双方で管理が容易にできる様になった。
しかしながら、特許文献2の方法で使用する袋体容器は、その形状が特殊であることから、十分な検討を行わないと抽出口から抽出される食品が途切れたり、本来望む形状にならないという問題がある。
また、該袋体容器は、その形状のために通常の自動製袋機では製造が困難であり、生産コストが嵩むという問題もある。
本発明は、上記従来技術の問題点を解決すべく、内部に充填された食品を食品抽出装置を用いて袋体容器の底部から好適に抽出することができる袋体容器であって、自動製袋機によって一体製袋可能で、低コスト化を図ることのできる袋体容器を提供することを目的とする。
前述の課題を解決するために、本発明の食品抽出装置用の袋体容器1は、本体4と底部5とから成り、内部に充填された食品を前記底部5に設けられた抽出口6から抽出可能に構成された袋体容器1であって、前記本体4及び底部5は、外層から第1基材層10、遮光性を有する第2基材層20、ポリオレフィン層30の3層で形成された積層体であることを特徴とする(請求項1)。
前記積層体は、厚さ15〜25μmの第1基材層10、厚さ12〜25μmの第2基材層20、及び厚さ50〜150μmのポリオレフィン層30から成り、総厚みが80〜200μmであることが好ましい(請求項2)。
さらには、前記第1基材層10が2軸延伸プラスチックフィルム、前記第2基材層20がアルミ蒸着を施した2軸延伸プラスチックフィルム、前記ポリオレフィン層30が無添加若しくは所定の、例えば乳等省令の基準内での添加剤を添加した密度0.90〜0.94g/cm3の低密度ポリエチレンであることが好ましい(請求項3)。
また、前記本体4を成す積層体と、前記底部5を成す積層体とは、総厚みの比率が5:4〜5:6であることが好ましい(請求項4)。
また、前記袋体容器1は、前記本体4を、上端が開口され、該本体4の食品充填部分が前記底部5に至る下半分において該底部中央に向かいテーパー状となるよう溶着されていると共に、前記底部5と溶着された前記本体4下方の2の角部が鈍角を成して内側に切断された略四角形状とし、前記底部5の溶着部内側の食品充填部分が、対峙する2辺が他の辺よりも約2倍の長さを有する六角形とすることができる(請求項5)。
また、本発明の袋体容器1の製造方法は、外層から第1基材層、遮光性を有する第2基材層、ポリオレフィン層の3層を成す積層体で形成された本体原反と底部原反とから成り、幅方向に半折された前記本体原反の開口縁間に、幅方向に半折され、内部に充填された食品を抽出可能な抽出口6が所定間隔で形成された前記底部原反を、該底部原反の半折線を前記本体原反の開口縁間の内方に向けて前記本体原反の長さ方向と同一方向に挿入し、少なくとも前記本体原反の半折線と底部原反の抽出口を除く3辺をヒートシールして溶着し、前記溶着された対向する2辺及び前記本体原反の半折線を切断することによって、所望形状の袋状に形成することを特徴とする(請求項6)。
なお、前記製造方法においては、前記3辺のうち対向する2辺のヒートシールを、底部方向に間隔を狭める形状としてもよく(請求項7)、この場合には、前記底部5を、対峙する2辺が他の辺よりも約2倍の長さを有する六角形とすることができる(請求項8)。
内部に充填された食品を底部5に設けられた抽出口6から抽出する袋体容器1にあっては、食品抽出の際、底部5を折り目無く水平に保ち、抽出口6本来の形状が保持される必要があり、また、前記底部5に設けられた抽出口6が食品の抽出によって裂けることのない強度を有する必要がある。
本発明の袋体容器1は、本体4と底部5を上述する3層から成る積層体によって形成していることから、所望の剛性を保つことができ、食品抽出の際の抽出口6形状を維持するほか、該抽出口6が裂けることを防止することができる。また、該積層体を成す各層の厚みの範囲や材質、本体と底部の総厚みの比率を限定すること等によって、上記剛性及び底開き性等の効果をより一層発揮することができ、内部に充填された食品を所望形状でスムーズに抽出することができる。
また、本発明の袋体容器1は、前記特許文献2で示すような、温風を補助的に使用し可能な限り装置内温度のみで食品の解凍を行う簡易な構成の抽出装置にも使用することができ、該抽出装置のローラや押圧板等によって内部に充填された食品の抽出を好適に行うことができる。
さらに、本発明の袋体容器1は、本体原反と底部原反とを重ね合わせて、所定の3辺をヒートシールすることによって得られる簡易な構成であるため、通常の自動製袋機で一体的に製造することができ、コストの低減を図ることが可能となる。
なお、前記積層体の外層を成す第1基材層10をヒートシール性のない材質とした場合には、袋体容器を製造する際、前記底部原反の第1基材層10同士を介在物なく重合した状態でヒートシールしても該第1基材層10同士が溶着してしまうことがなく、底部原反と本体原反のポリオレフィン層30同士の溶着のみを好適に行うことができる。
袋体容器1に形成される抽出口6は、袋体容器製造後、当該袋体容器1の底部5を個々に打ち抜いて形成することも考えられるが、この方法では、形成される抽出口6の形状が歪んだり、該抽出口6が星形等の鋭角部分を有する場合には、食品を抽出する際に鋭角部分から裂ける等の問題が生じる場合がある。そのため、本発明の袋体容器の製造方法のように、底部5にあらかじめ所定形状の抽出口6を設けておき、その後当該底部5を本体4と溶着して袋体容器1と成すことが好ましい。この方法によれば、抽出口6が安定した状態で形成されるため、上述するような抽出口6の形状の歪みや食品抽出時の裂け目の発生等の問題を改善することができる。
また、前記袋体容器の製造方法にあっては、前記本体原反と前記底部原反の所定の3辺をヒートシールする際、前記3辺のうちの対向する2辺を底部方向に間隔を狭める形状でヒートシールすることによって、図2に示すように本体の食品充填部を下方に向かってテーパー状とすることができ、これによれば食品抽出の際の食品の流動をよりスムーズなものとすることができる。
本発明の袋体容器1及びその製造方法の実施形態につき、以下、図面を用いて説明する。
〔袋体容器〕
本発明の袋体容器1は、図2に示すように、容器側面を成す本体4と該本体4の下部に溶着された底部5とから成り、食品の提供時には容器の底部5に設けられた抽出口6から食品が抽出されるよう構成されている。
本発明の袋体容器1は、図2に示すように、容器側面を成す本体4と該本体4の下部に溶着された底部5とから成り、食品の提供時には容器の底部5に設けられた抽出口6から食品が抽出されるよう構成されている。
なお、図2〜4において斜線部はヒートシールにより溶着されている部分を示し、食品充填部分は、前記溶着部内の斜線がない部分である。
このような袋体容器1に充填される食品としては、前述したようなソフトクリーム、アイスクリーム、氷菓、ホイップクリーム、ムース、ゼリー、ヨーグルト等、可塑性を有する状態で提供される食品を挙げることができ、これらに好適に使用されるが、内部に充填して凍結保存し、その後所望状態まで解凍して抽出口6から抽出できるものであれば、これに限定されるものでなく、スープやジュース、お粥等、各種流動性食品についても使用することができる。
前記袋体容器1に充填された食品の抽出は、食品抽出装置によって行われる。具体的には、前記袋体容器1を食品抽出装置にセットし、該食品抽出装置の有するローラや押圧板によって袋体容器1が挟持、圧潰等されることにより、前記袋体容器1内部に充填された食品を解凍・粉砕し、所望の状態に解凍された食品を前記袋体容器1の底部5の抽出口6から抽出する。この際、前記底部の抽出口6が水平に保たれることにより、食品は、所望形状(抽出口6の形状)で抽出される。
したがって、このような袋体容器1にあっては、食品の充填、輸送、保管、抽出時の各種外力に耐え得る強度等を有するほか、袋体容器1内部に充填した食品を抽出する際、底部5を水平に保つことができる(本明細書において「底開き性」という。)と共に、該底部5に設けられた抽出口6が裂けることなく、所望形状を維持できる剛性を有することが重要といえる。
前記袋体容器1を成す本体4及び底部5は共に、図1に示すような第1基材層10、第2基材層20、ポリオレフィン層30という3層構造の積層体で形成されている。
第1基材層10は、袋体容器の外層を成すものであり、輸送や保管時の外的応力による突刺・摩擦等によるピンホールの発生抑制、破れ・裂けに対する耐性を有し、食品抽出の際に抽出口6が裂けることを防止する観点から2軸延伸プラスチックフィルムを使用する。具体的には、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、2軸延伸ナイロンフィルム、2軸延伸ポリプロピレンフィルム等を挙げることができるが、特に2軸延伸ナイロンフィルムを使用することが望ましい。
また、前記第1基材層としては、ヒートシール性のある材質を使用することも可能であるが、袋体容器の製造時に第1基材層を介在物なく重合した状態でヒートシールした場合であっても該第1基材層同士が溶着しないとの効果が得られるよう、ヒートシール性のない材質とすることが好ましい。
また、厚さは15〜25μmとすることが好ましい。厚さが15μm未満では得られる容器の強度が弱く、厚さが25μmを超えると過剰にこしが強くなることから袋体容器1の底開き性が低下し、底部5が水平とならず、抽出口6本来の形状が保持できないからである。
第2基材層20は、前記第1基材層10及び後述するポリオレフィン層30の間に位置するもので、内部に充填された食品が表から見えないよう遮光性を有する材質が用いられる。具体的にはアルミ蒸着を施した2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、2軸延伸ナイロンフィルム、2軸延伸ポリプロピレンフィルム等の2軸延伸プラスチックフィルムが挙げられる。
前記第2基材層20は、厚さが12μm未満では得られる袋体容器10の強度が低く、厚さが25μmを超えると底開き性が低下し、底部5が水平とならず抽出口6本来の形状が保持できないことから、厚さ12〜25μmとすることが好ましい。
ポリオレフィン層30は、本発明の袋体容器1の内面を成すヒートシール層である。該ポリオレフィン層30には袋体容器1内部に充填した食品に影響がないよう、添加剤が無添加、もしくは所定の添加剤が添加されたものを用いる。
一例として、内部に充填される食品を乳製品とする場合には、添加物を無添加とするか、もしくは乳等省令の基準内の添加物(ステアリン酸カルシウム0.25%以内、グリセリン脂肪酸エステル0.03%以内)が添加された低密度ポリエチレンを用いることができる。特に、輸送・保管時や抽出時の内的・外的応力に十分対応すべく直鎖状低密度ポリエチレンが望ましい。
前記ポリオレフィン層30の厚さは、50〜150μmとすることが好ましい。厚さが50μm未満では、自動製袋機で製袋する際に、底部5の抽出口6が中央に定まらず、150μmより厚くなった場合には、十分な底開き性が得られず、抽出口6本来の形状が保持できないからである。
また、前記ポリオレフィン層30の密度については、0.90〜0.94g/cm3とすることが好ましい。0.90g/cm3を下回った場合や0.94g/ cm3を上回った場合には十分な底開き性が得られず、底部5の抽出口6本来の形状が保持できないからである。
前記第1基材層10、第2基材層20、ポリオレフィン層30の3層からなる積層体は、上述する底開き性や抽出口6の形状保持の観点から、総厚みを80〜200μmとすることが好ましい。
なお、本体4及び底部5を成す前記積層体としては、双方が同一材質からなるものを使用することができる。また、前記本体4と底部5に使用される積層体は、厚みも同一とすることができるが、両者の積層体の厚みを異なるものとしてもよい。この場合、前述する底開き性や抽出口6の形状保持の観点から、前記本体4を成す積層体と、前記底部5を成す積層体の総厚みの比率を5:4〜5:6とすることが好ましい。
本発明の袋体容器1の底部5に設けられる抽出口6は、抽出する食品の種類や状態によってあらゆる形状をとることができ、例えば、図3に示すような星形のほか、円形、楕円形、四角形、多角形等を挙げることができる。また、頂点の数が6つよりも少ない星形や6つより多い星形としてもよい。
また、本発明の袋体容器1の形状としては、上端が開口され、他の3辺がヒートシールされた正方形、長方形等の略四角形状が好ましく、本実施形態にあっては、図2に示すように、底部5の溶着された本体4下方両端の2つの角部が鈍角を成して内側に切断された略四角形状とする。
なお、本実施形態にあっては、本体4の食品充填部分(図2中、斜線を除く部分)が前記底部5に至る下半分において該底部中央に向かいテーパー状となるよう溶着されており、前記底部5の溶着部内側の食品充填部分(図3中、斜線を除く部分)が、対峙する2辺が他の辺よりも約2倍の長さを有する六角形となっている。
ここで、製袋された状態において袋体容器1の高さ方向を成す2辺を側辺7、該側辺7と交わる切断線を側辺切断線7aと呼び、底部5が開かれておらず本体4の間に折り込まれている状態における袋体容器1の下辺を底辺8、該底辺8と交わる切断線を底辺切断線8aと呼ぶと、図2に示す実施形態にあっては、前記側辺切断線7aが側辺7に対して所定の角度をもって斜めに形成されており、前記底辺切断線8aは底辺8と略垂直となっているが、前記角部の切断形状はこれに限られるものではなく、例えば、図4に示すように、前記底辺切断線8aが底辺8に対して所定の角度をもって斜めに形成されていてもよく、また、前記側辺切断線7aが側辺7に対して垂直であってもよい。
さらに前記側辺切断線7a、底辺切断線8aがそれぞれ側辺7、底辺8に対して垂直に形成される状態、すなわち、前記角部の切断形状が方形となるように切断されていてもよく、また、前記側辺切断線7a、底辺切断線8aとが所定の角度をもった同一斜線上に形成される状態、すなわち、前記角部が所定の角度をもって斜めに切断されていてもよい。
〔袋体容器の製造方法〕
本発明の袋体容器は、本体、底部を成す積層体を製造し、これを原反として自動製袋機によって溶着、切断することによって製造することができる。
本発明の袋体容器は、本体、底部を成す積層体を製造し、これを原反として自動製袋機によって溶着、切断することによって製造することができる。
前記積層体は、所定厚みに形成されて成る、第1基材層、第2基材層、ポリオレフィン層として使用するフィルムを相互に積層することによって製造される。積層方法としては、有機溶剤に溶解した接着剤を表面に塗布し、熱風又は加熱によって乾燥させた後、積層対象を重ねて加熱圧着するドライラミネート法、押出機を用い、加熱溶融した樹脂をフィルム状に押し出し、該フィルムが溶融状態にあるうちに他のフィルムと圧着する押出ラミネート法など、既知の各種積層方法を使用することができる。
このようにして製造された本体用の積層体、及び底部用の積層体は、所望形状に溶着、切断されて本発明の袋体容器となる。なお、本明細書において、所定幅に成形された本体用の積層体を本体原反、底部用の積層体は底部原反という。
以下の本実施形態にあっては、原反の長さ方向に連続してヒートシールし、袋体容器を連続形成する場合について説明するが、本発明の袋体容器の製造方法はこれに限定されるものではなく、例えば、本体原反及び底部原反としてそれぞれ一袋分の大きさに切断されたものを用い、これをヒートシールして一袋ずつ製造することもできる。
前記本体原反及び底部原反を用いて、自動製袋機により図2に示す袋体容器を製袋する流れについて説明する。まず、底部原反は、これを幅方向に半折し、所定形状の抽出口を幅方向中央に所定間隔で形成する。一方、本体を成す積層体についても、幅方向に半折する。なお、本願において原反を半折することにより形成される線を「半折線」という。
次に、前記半折された本体原反の開口縁間に底部原反を挿入して溶着を行う。このとき、前記本体原反の開口縁間に前記底部原反の半折線を内方に向けて前記本体原反の長さ方向と同一方向に挿入し、本体原反と底部原反との開口縁が重なる、又は平行となるようにする。
その後、少なくとも前記本体原反の半折線と底部原反の抽出口を除く3辺をヒートシールし、本体原反の開口縁側と底部原反の開口縁側の接触面を溶着すると共に、本体原反の対向する2辺を溶着する。前記ヒートシールは、少なくとも前記3辺を所望の形状に溶着することができるものであれば方法は特に限定されず、前記3辺を一度にヒートシールするほか、所定の1辺(例えば本体原反の開口縁側)を先にヒートシールした後に他の2辺をヒートシールしたり、交差する2辺を所定間隔を介してヒートシールすることによって前記3辺をヒートシールするなど、各種方法を採ることができる。また、後の工程で切断する前記本体原反の半折線を含めて4辺をヒートシールすることとしてもよい。
前記原反を成す積層体のうち、第1基材層10がヒートシール性のない材質から成る場合には、前記ヒートシールの際、半折された底部原反の第1基材層10同士が接触した状態であっても該底部原反同士を溶着することなく、本体原反の開口縁側と底部原反との開口縁側の接触面を溶着させることができる。
前記第1基材層10がヒートシール性を有する材質からなる場合には、前記底部原反の第1基材層同士が溶着しないよう、半折された底部原反間に溶着防止用のプレート等を挟入した上でヒートシールを行う。
なお、前記ヒートシールの際、前記3辺のうち本体原反の対向する2辺については、底部方向に間隔を狭める形状となるようヒートシールすることができ、これにより、袋体容器10内部に充填された食品が底部5の中央に設けられた抽出口6に流動しやすい形状とすることができる。本実施形態にあっては、図2に示すように、前記2辺の中央から底部側に至る下半分が相互に間隔を狭める形状でヒートシールされており、これによって前記袋体容器1本体4の食品充填部がテーパー状に形成される。このようにヒートシールされることにより、前記底部5は、図3に示すように、食品充填部の形状が対峙する2辺が他の辺よりも約2倍の長さを有する六角形となる。
最後に、ヒートシールされた前記3辺のうち対向する2辺と、本体原反の半折線を切断し、所望形状とすることにより、図2に示すような袋体容器1となる。
以下、本発明の袋体容器1につき、製袋適正試験と、食品の抽出試験を行った。
なお、実施例、比較例は共に、自動製袋機械によって図2及び図3に示すような袋体容器1として製造した。比較例は、後述するように、実施例で使用した本体及び底部を成す積層体において、一部の材質や厚みを変更したものである。
〔実施例1〕
本体を成す積層体は、第1基材層10として厚さ15μmの2軸延伸ナイロンフィルム(東洋紡績株式会社製 N1100)、第2基材層20としてアルミ蒸着を施した厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東セロ株式会社 MLPET)、ポリオレフィン層30として厚さ100μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(アイセロ株式会社 L-185、添加剤無添加、密度0.925g/cm3)を用い、前記2軸延伸ナイロンフィルムの裏面にウレタン系接着剤を塗布して前記2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムのアルミ蒸着面と積層し、続いて前記2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムのアルミ蒸着面の反対面にウレタン系接着剤を塗布して、前記直鎖状低密度ポリエチレンフィルムと積層して形成した。積層方法はドライラミネート加工法を用いた。
本体を成す積層体は、第1基材層10として厚さ15μmの2軸延伸ナイロンフィルム(東洋紡績株式会社製 N1100)、第2基材層20としてアルミ蒸着を施した厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東セロ株式会社 MLPET)、ポリオレフィン層30として厚さ100μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(アイセロ株式会社 L-185、添加剤無添加、密度0.925g/cm3)を用い、前記2軸延伸ナイロンフィルムの裏面にウレタン系接着剤を塗布して前記2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムのアルミ蒸着面と積層し、続いて前記2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムのアルミ蒸着面の反対面にウレタン系接着剤を塗布して、前記直鎖状低密度ポリエチレンフィルムと積層して形成した。積層方法はドライラミネート加工法を用いた。
次に、底部を成す積層体は、第1基材層の2軸延伸ナイロンフィルムの厚みを25μmとした他は前記本体を成す積層体と同一である。本実施例1における本体を成す積層体と底部を成す積層体との総厚み比率は、100:108である。
〔比較例1〕
実施例の本体を成す積層体において、ポリオレフィン層30である直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの厚みを80μmとした。この際の本体を成す積層体と底部を成す積層体との総厚み比率は、100:128である。
実施例の本体を成す積層体において、ポリオレフィン層30である直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの厚みを80μmとした。この際の本体を成す積層体と底部を成す積層体との総厚み比率は、100:128である。
〔比較例2〕
実施例の底部を成す積層体において、ポリオレフィン層30である直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの厚みを160μmとした。この際の本体と底部の総厚み比率は、100:155である。
実施例の底部を成す積層体において、ポリオレフィン層30である直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの厚みを160μmとした。この際の本体と底部の総厚み比率は、100:155である。
〔比較例3〕
実施例の底部を成す積層体において、ポリオレフィン層30である直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの厚みを40μmとした。この際の本体と底部の総厚み比率は、100:60である。
実施例の底部を成す積層体において、ポリオレフィン層30である直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの厚みを40μmとした。この際の本体と底部の総厚み比率は、100:60である。
〔比較例4〕
実施例の底部を成す積層体において、第1基材層である2軸延伸ナイロンフィルムの厚みを12μmとした。
実施例の底部を成す積層体において、第1基材層である2軸延伸ナイロンフィルムの厚みを12μmとした。
上記実施例及び比較例1〜4についての製袋適正試験と、食品の抽出試験結果は下記表1のようになった。なお、製袋適性は、それぞれの袋体容器の本体、底部となる積層体を用いて、40袋/分のスピードで製袋した際の製袋状況を観察したものであり、また、食品の抽出試験は、各々の袋体容器に固形状のソフトクリームを充填し、前記特許文献2に記載の食品解凍抽出装置を用いて、1食分(1袋分)のソフトクリームをコーンカップ上に抽出した場合の抽出状況を観察したものである。
上記結果からも明らかなように、本実施例の袋体容器は、製袋、食品の抽出共に良好な結果が得られた。すなわち、本発明の袋体容器によれば、自動製袋機を用いて簡易に製造が可能であるほか、当該袋体容器によって食品を抽出した場合には、液ダレ等の不具合もなく、所望の食品形状でスムーズに食品を抽出することができるといえる。
これに対し、比較例1、比較例2は、製袋は好適に行えるものの、食品抽出時には抽出口が水平とならず、食品を所望形状で抽出することができないほか、液ダレが生じる結果となった。
また、比較例3は、製袋段階において、抽出口が底部中央に定まらず、袋体容器を好適に製造することができなかった。
比較例4は、製袋は好適に行えるものの、食品抽出時に抽出口が裂けてしまい食品を所望形状で抽出することができなかった。
本発明の袋体容器1は、例えば前記特許文献2に記載されている食品抽出装置のように、ローラや押圧板等によって袋体容器1を挟持、圧潰等し、該袋体容器の内部に充填された食品を解凍・粉砕しつつ抽出することのできる食品抽出装置に好適に使用できる。
1 袋体容器
4 袋本体
5 底部
6 抽出口
7 側辺
7a 側辺切断線
8 底辺
8a 底辺切断線
10 第1基材層
20 第2基材層
30 ポリオレフィン層
4 袋本体
5 底部
6 抽出口
7 側辺
7a 側辺切断線
8 底辺
8a 底辺切断線
10 第1基材層
20 第2基材層
30 ポリオレフィン層
Claims (8)
- 本体と底部とから成り、内部に充填された食品を前記底部に設けられた抽出口から抽出可能に構成された袋体容器であって、
前記本体及び底部は、外層から第1基材層、遮光性を有する第2基材層、ポリオレフィン層の3層で形成された積層体であることを特徴とする袋体容器。 - 前記積層体は、厚さ15〜25μmの第1基材層、厚さ12〜25μmの第2基材層、及び厚さ50〜150μmのポリオレフィン層から成り、総厚みが80〜200μmであることを特徴とする請求項1記載の袋体容器。
- 前記第1基材層が2軸延伸プラスチックフィルム、前記第2基材層がアルミ蒸着を施した2軸延伸プラスチックフィルム、前記ポリオレフィン層が無添加若しくは所定の添加剤を添加した密度0.90〜0.94g/cm3の低密度ポリエチレンであることを特徴とする請求項1又は2記載の袋体容器。
- 前記本体を成す積層体と、前記底部を成す積層体の総厚みの比率が,5:4〜5:6であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の袋体容器。
- 前記本体は、上端が開口され、該本体の食品充填部分が前記底部に至る下半分において該底部中央に向かいテーパー状となるよう溶着されていると共に、前記底部と溶着された前記本体下方の2つの角部が鈍角を成して内側に切断された略四角形状であり、
前記底部の溶着部内側の食品充填部分は、対峙する2辺が他の辺よりも約2倍の長さを有する六角形であることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の袋体容器。 - 外層から第1基材層、遮光性を有する第2基材層、ポリオレフィン層の3層を成す積層体で形成された本体原反と底部原反とから成り、
幅方向に半折された前記本体原反の開口縁間に、幅方向に半折され、内部に充填された食品を抽出可能な抽出口が所定間隔で形成された前記底部原反を、該底部原反の半折線を前記本体原反の開口縁間の内方に向けて前記本体原反の長さ方向と同一方向に挿入し、少なくとも前記本体原反の半折線と底部原反の抽出口を除く3辺をヒートシールして溶着し、前記溶着された対向する2辺及び前記本体原反の半折線を切断することによって、所望形状の袋状に形成することを特徴とする袋体容器の製造方法。 - 前記3辺のうち対向する2辺のヒートシールを、底部方向に間隔を狭める形状としたことを特徴とする請求項6記載の袋体容器の製造方法。
- 前記ヒートシールによって、前記底部を、対峙する2辺が他の辺よりも約2倍の長さを有する六角形とすることを特徴とする請求項7記載の袋体容器の製造方法。
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2003
- 2003-12-04 JP JP2003406541A patent/JP2005162301A/ja active Pending
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