JP2019199268A - 包装体 - Google Patents
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Description
上記の袋状容器に使用される積層シートとしては、内容物を保護するバリア層として機能するアルミニウム箔層と、最内層を構成するホットメルト層とを有するものが知られており、積層シートの縁部のホットメルト層どうしをヒートシールすることにより袋状容器が形成される。例えば、三方袋により内容物を包装する場合、所定の寸法にカットされた長方形の積層シートの両側縁部のホットメルト層どうしをヒートシールして上方開口部を有する三方袋を形成し、同袋内に上方開口部から流動状態の食品を充填した後、上方開口部を形成している積層シートの両端縁部のホットメルト層どうしをヒートシールして封止することにより包装体が得られる(例えば、下記特許文献1の段落0002等参照)。
また、上記積層シートよりなる袋状容器の場合、ホットメルト層の表面、すなわち容器の内面に凹凸が生じやすいため、内容物を充填する際に開口部付近の内面に内容物が付着し、シール部に内容物が夾雑することがあった。
さらに、ホットメルト層は耐熱性と耐寒性が両立しないため、上記積層シートよりなる袋状容器では、例えば製造時に加熱および冷却の両工程が必要な食品の包装には適しないことがあり、包装可能な内容物に制限が生じるという問題があった。
なお、この発明を特定するに当たり、「半固形物」には、クリームチーズ、羊羹、かまぼこ、ゼリー等のような充填時に流動性を有する半固形状食品や、糊、シーリング材等のようなペースト状の資材が含まれるものとする。また、「シール強度」は、JIS K6854−3(1999)に準拠したT型剥離によって得られた接着強度を言うものとする。
また、上記1)の包装体によれば、容器の内面が、積層シートのシーラントフィルム層の表面によって構成されていて、凹凸が少ないので、内容物を充填する際に開口部付近の内面に内容物が付着し難く、シール部に内容物が夾雑するのを回避することができる。
しかも、上記1)の包装体によれば、シーラントフィルム層として耐熱性および耐寒性を有するフィルムを使用することにより、例えば製造、保存、調理時等に加熱および冷却の両工程が必要な食品の包装にも適用することが可能となり、包装可能な内容物が制限されない。
さらに、上記1)の包装体によれば、シーラントフィルム層どうしのシール強度が3N/mm以上であるので、袋状容器のシール部が不用意に開封することがなく、かつ、同シール強度が10N/mm以下であるので、袋状容器の開封を支障なく行いうる。
以下の実施形態は、この発明を、クリームチーズ(内容物)を積層シートよりなる袋状容器によって密封包装してなる包装体に適用したものである。
まず、図1(a)に示す積層シート(1)は、アルミニウム箔層(2)と、アルミニウム箔層(2)の両面のうち袋状容器(10)の内側となる面(図1(a)の下面)に接着剤層(6)を介して積層されたシーラントフィルム層(3)と、アルミニウム箔層(2)の両面のうち袋状容器(10)の外側となる面(図1(a)の上面)に接着剤層(6)を介して積層された補強フィルム層(4)とよりなる。
図1(b)に示す積層シート(1)は、アルミニウム箔層(2)と、アルミニウム箔層(2)の両面のうち袋状容器(10)の内側となる面(図1(b)の下面)に接着剤層(6)を介して積層された補強フィルム層(4)と、補強フィルム層(4)におけるアルミニウム箔層(2)と反対側の面(図1(b)の下面)に接着剤層(6)を介して積層されたシーラントフィルム層(3)と、アルミニウム箔層(2)の両面のうち袋状容器(10)の外側となる面(図1(b)の上面)に積層された表面保護層(5)とよりなる。
また、図1(c)に示す積層シート(1)は、アルミニウム箔層(2)と、アルミニウム箔層(2)の両面のうち袋状容器(10)の内側となる面(図1(c)の下面)に接着剤層(6)を介して積層されたシーラントフィルム層(3)とよりなる。
これら3つの態様の積層シート(1)は、いずれもアルミニウム箔層(2)とシーラントフィルム層(3)とを含んだものであり、いずれの態様を採用するかは、内容物や用途等に応じて適宜選択可能である。
このアルミニウム箔層(2)としては、好適には、JIS H4160(2006)で規定されたA1N30H−O、A8079H−O、またはA8021H−Oよりなるアルミニウム箔が用いられる。
アルミニウム箔層(2)の厚さは、好ましくは6〜25μm、より好ましくは9〜15μmとなされる。
このシーラントフィルム層(3)は、例えば低密度ポリエチレン樹脂フィルム(LDPE)および/または直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)といったポリオレフィン樹脂を主成分とする単層または複層のシーラントフィルムよりなる。図1のシーラントフィルム層(3)は、袋状容器(10)の内面を構成する無添加の低密度ポリエチレン樹脂フィルム(LDPE)層(31)と、袋状容器(10)の開封時に凝集剥離しうる凝集剥離層(32)とを有する2層フィルムよりなる。凝集剥離層(32)は、例えば主成分である直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)にスチレン系エラストマー等のエラストマー成分を混入してなるフィルムによって構成される。
シーラントフィルム層(3)の厚さは、好ましくは15〜100μm、より好ましくは20〜50μmとなされる。
この補強フィルム層(4)は、例えば、延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)、延伸ポリブチレンテレフタレート樹脂フィルム(PBT)、延伸ポリエチレンナフタレート樹脂フィルム(PEN)等の延伸ポリエステル樹脂フィルム、延伸ポリプロピレン樹脂フィルム(OPP)等の延伸ポリオレフィン樹脂フィルム、延伸ポリアミド樹脂フィルムによって構成されるが、強度やデッドホールド性を考慮すると、延伸ポリエステル樹脂フィルム、特に、延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)が好ましい。
補強フィルム層(4)の厚さは、好ましくは6〜20μm、より好ましくは9〜15μmとなされる。
表面保護層(5)を形成するための上記コーティング剤の塗布量は、0.5〜1.0g/m2程度とするのが好ましい。
まず、図2に示すように、所定寸法の長方形にカットされた積層シート(1)を、その長さ中央部に三方袋(10)の底部(101)が形成されるように、かつシーラントフィルム層(3)が内側となるように2つに折り畳む。そして、2つ折りされた積層シート(1)の互いに重ね合わせられた両側縁部のシーラントフィルム層(3)どうしをヒートシールすることによりサイドシール部(102)を形成する。この際、重ね合わせられた両側縁部の上端部分は、ヒートシールせずに残しておく。また、積層シート(1)の両端縁部を、シーラントフィルム層(3)側に折り返して重ね合わせ、これらの重ね合わせ部分をヒートシールすることにより口縁部(103)を形成する(図4参照)。これらの口縁部(103)は、後述するように、開封時の摘み部としても機能するものである。以上の工程により、上方に開口した形態の三方袋(10)が形成される。なお、サイドシール部(102)および口縁部(103)の形成は、上記と逆の順序でも構わない。
そして、この三方袋(10)内に、所定温度に加熱されて流動状態となされたクリームチーズを、上方開口部(104)から充填する。この際、三方袋(10)の内面がシーラントフィルム層(3)のフラットな表面により構成されているので、同内面における口縁部(103)の下側部分(シール予定部)にクリームチーズが付着して残りにくく、従って、後述するトップシール部にクリームチーズが夾雑するのが抑制される。
次いで、図3に示すように、クリームチーズが充填された三方袋(10)の両端縁部における口縁部(103)の下側部分のシーラントフィルム層(3)どうしをヒートシールすることによりトップシール部(105)を形成し、三方袋(10)を封止状態とする。こうして、クリームチーズを三方袋(10)により密封包装してなる包装体(11)が得られる。ここで、三方袋(10)は、クリームチーズと接触する内面が、積層シート(1)における無添加の低密度ポリエチレン樹脂フィルム(LDPE)層(31)によって構成されているので、食品衛生法に基づく乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(いわゆる乳等省令)に適合した容器となされている。
詳しい図示は省略したが、上記の包装体(11)は、三方袋(10)のサイドシール部(102)、口縁部(103)およびトップシール部(105)を包装体(11)の両側面および上面に折り重ねて畳んだ状態で長方形箱状の型に入れられて、冷蔵室に搬送され、ここで所定温度まで冷却されることにより、内容物であるクリームチーズが流動性を有しない程度まで固化された偏平ブロック状の形態となる。そして最後に、上記包装体(11)が、紙等よりなる外箱に収容されて製品形態となされる。
そして、例えば2つの口縁部(103)の一端側部分を両手の指で摘んで互いに離れる方向に引っ張ると、図4(b)に示すように、サイドシール部(102)が、いずれか一方の側のシーラント層(3)の凝集剥離部(32)において凝集剥離し、また、トップシール部(105)も、いずれか一方の側のシーラント層(3)の凝集剥離部(32)において凝集剥離し、それによって三方袋(10)が開封され、内容物であるクリームチーズを取り出すことができる。
表1の実施例1〜10の「アルミ箔厚さ」の欄にそれぞれ示す厚さを有するアルミニウム箔(JIS H4160(2006)で規定されたA1N30H−O)の一方の面に、2液硬化型ウレタン系接着剤を約3g/m2塗布して、表1の実施例1〜10の「補強フィルム厚さ」の欄にそれぞれ示す厚さを有するポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)(=補強フィルム層)をドライラミネートした。
また、上記各アルミニウム箔の他方の面に、2液硬化型ウレタン系接着剤を約3g/m2塗布して、厚さ30μmのシーラントフィルム(=シーラントフィルム層)をドライラミネートした。シーラントフィルムには、三方袋の内面を構成する無添加の低密度ポリエチレン樹脂フィルム(LDPE)層を有するポリエチレン系シーラントフィルムよりなるジェイフィルム(株)製の「SMX Y−04」(以下、「シーラントフィルムA」という。)を用いた。
そして、接着剤を硬化させるために所定のエージング処理を行うことにより、実施例1〜10の積層シートを得た。
厚さ9μmのアルミニウム箔(JIS H4160(2006)で規定されたA1N30H−O)の一方の面に、2液硬化型ウレタン系接着剤を約3g/m2塗布して、厚さ12μmのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)(=補強フィルム層)をドライラミネートした。
また、アルミニウム箔の他方の面に、硝化綿(ニトロセルロース)よりなるアンカーコート剤を約3g/m2塗布した後、エージング処理を行うことにより、アンカーコート層を形成した。
さらに、アンカーコート層の表面に、エチレン酢酸共重合体(EVA)、ワックスおよびロジンを主成分とするホットメルト剤を約37g/m2塗布した後、エージング処理を行うことにより、ホットメルト層を形成した。こうして、比較例1の積層シートを得た。
ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)として厚さ25μmのものをそれぞれ使用し、その他は実施例1〜10の場合と同じ要領で、積層シートを作製し、これらを比較例2,3とした。
シーラントフィルムとして、ポリプロピレン系シーラントフィルムよりなる住友化学(株)製の「AE420」(以下、「シーラントフィルムB」という。)、三方袋の内面を構成する面に添加物が存在するポリプロピレン系シーラントフィルムよりなる東レ(株)製の「7601C」(以下、「シーラントフィルムC」という。)をそれぞれ使用し、その他は実施例1〜10の場合と同じ要領で、積層シートを作製し、これらを比較例4,5とした。
次に、実施例1〜10および比較例1〜5の積層シートを用いて、図2に示す上方に開口した三方袋を作成した。なお、積層シートのシール条件は、5mm幅のバーシーラーを使用して、シール温度170℃、圧力0.2MPaで、1.0秒間熱融着させるものとした。
また、各三方袋のサイドシール部のシール強度を以下のようにして測定した。すなわち、実施例1〜10および比較例1〜5の各積層シートから、幅15mm×長さ150mmの試験体を2枚切り出し、これらの試験体の長さ方向の一端部5mm幅どうしを、バーシーラーによりシール温度170℃、圧力0.2MPaで、1.0秒間熱融着させた。次いで、JIS K6854−3(1999年)に準拠し、島津製作所製ストログラフ(AGS−5kNX)を使用して、一方のチャックで一方の試験体の他端側を挟み付け固定し、他方のチャックでもう一方の試験体の他端側を挟み付け固定し、この状態で引張速度100mm/分でT型剥離させた時の剥離強度(N/15mm幅)を測定した。この剥離強度の測定は25℃環境下で行った。測定結果は、表1の「シール強度」の欄に示す通りである。
また、各三方袋の外観を目視で観察して、積層シートの袋形態への折り畳み後の戻りの有無(デッドホールド性)を検証した。検証結果は、表1の「デッドホールド性」の欄に示す通りである。なお、「デッドホールド性」の欄において、折り畳み後の戻りがほとんどないものを「〇」、折り畳み後の戻りが小さいものを「△」、折り畳み後の戻りが大きいものを「×」とした。
次いで、実施例1〜10および比較例1〜5の各三方袋内に、90℃に加熱された流動状態のクリームチーズを充填した。充填後の三方袋の内面を目視で観察して、特に口縁部の下側部分へのクリームチーズ(内容物)の付着しにくさを検証した。検証結果は、表1の「内容物の付着しにくさ」の欄に示す通りである。なお、「内容物の付着しにくさ」の欄において、袋内面への付着がほとんど見られないものを「〇」、袋内面への付着が少ないものを「△」、袋内面への付着が多いものを「×」とした。
表1に示す通り、実施例1〜10では、「シール強度」、「デッドホールド性」および「内容物の付着しにくさ」の全てが良好またはほぼ良好であった。
一方、比較例1では、積層シートのシール層がホットメルト層であることから、シール強度が高くなって開封性不良となり、また、内容物の付着が多く見られた。比較例2,3では、補強フィルムの厚さが大きいため、デッドホールド性が不良であった。また、比較例4,5の場合、積層シートのシーラントフィルム層が、シーラントフィルムAと比べて凝集剥離層の厚さが大きくかつシール後の凝集力が高いシーラントフィルムB,Cであることから、シール強度が高くなり、開封性不良となった。
(2):アルミニウム箔層
(3):シーラントフィルム層
(31):無添加の低密度ポリエチレン樹脂フィルム層
(32):凝集剥離層
(4):補強フィルム層
(5):表面保護層
(6):接着剤層
(10):三方袋(袋状容器)
(101):底部
(102):サイドシール部
(103):口縁部
(104):上方開口部
(105):トップシール部
Claims (6)
- 半固形物である内容物を積層シートよりなる袋状容器によって密封包装してなる包装体であって、前記積層シートが、アルミニウム箔層と、最内層を構成するシーラントフィルム層とを少なくとも有しており、前記積層シートの縁部のシーラントフィルム層どうしをヒートシールすることにより前記袋状容器が形成されており、前記シーラントフィルム層どうしのシール強度が3〜10N/mmである、包装体。
- 前記シーラントフィルム層が、前記袋状容器の内面を構成する無添加の低密度ポリエチレン樹脂フィルム層を有している、請求項1記載の包装体。
- 前記シーラントフィルム層が、前記袋状容器の開封時に凝集剥離しうる凝集剥離層をさらに有している、請求項2記載の包装体。
- 前記積層シートが、前記アルミニウム箔層のいずれか一方の面に積層された補強フィルム層をさらに有している、請求項1〜3のいずれか1つに記載の包装体。
- 前記補強フィルム層の厚さが6〜20μmである、請求項4記載の包装体。
- 前記アルミニウム箔層の厚さが6〜25μmである、請求項1〜5のいずれか1つに記載の包装体。
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