JP2005161771A - 繊維強化プラスチック製品の製造方法及び成形方法 - Google Patents

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和也 後藤
Tadayoshi Saito
忠義 斎藤
Yasunori Murano
靖則 村野
Toshiyuki Ito
稔之 伊藤
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Abstract

【課題】部分的に複雑な三次元構造を有する成形品を、オーブン成形によってもエアだ
まりや樹脂だまりがなく、きれいな外観を有するFRP製品を得ることができる製造方法及び成形方法を提供する。
【解決手段】成形型(10)にプリプレグ(1) を積層し、熱可塑性樹脂フィルムで、積層し
たプリプレグを覆い、熱可塑性樹脂フィルムの端部を成形型にシールして密閉し、大気圧
または押圧により加圧して加熱成形する繊維強化プラスチック製品の成形方法である。成
形中に特に圧力を加えたい部分的な凹部(11a) を押さえる押え治具(14)を用い、該押え治
具(14)を、プリプレグ(1) の特にその圧力を加えたい凹部(11)の成形型の形状に沿って、
熱可塑性樹脂フィルムの上から前記凹部(11)にあてがって成形する。
【選択図】図6

Description

本発明は、ボイドやピンホールのない、外観良好な表面を有する特に三次元構造を備えた繊維強化プラスチック製品(以下、FRP製品と略記する。)を得るために好適なFRP製品の製造方法及び成形方法に関する。
繊維強化プラスチックは、軽量かつ高強度、高剛性の特長をいかし、スポーツ・レジャー用途から自動車や航空機等の産業用途まで、幅広く用いられている。特に近年、炭素繊維の価格が低下してきたことから、より軽量でかつより高強度、高剛性の炭素繊維強化複合材料(以下、CFRPと略記する)が産業用途に用いられることが多くなってきた。
このように様々な用途に展開されるFRPであるが、軽量、機械的強度のメリットに加え、独特な織り目模様の鮮やかさを特徴とする外観重視の用途に用いられることも少なくない。その場合、成形品には表面ボイドなどの欠陥のないことが要求される。
また近年、成形方法として、設備費用の高いオートクレーブ成形ではなく、真空圧で成
形するオーブン成形(真空バグ成形ともいう。)が注目されている。オートクレーブ成形
では成形圧を加えることにより、表面ボイドの発生などを抑えることができ、外観に優れ
るFRP製品を得ることができるが、オーブン成形では成形圧は真空圧のみのため、外観
が良好なFRPを得ることは難しい。
オーブン成形によっても外観に優れたFRP製品を得たいという要求に対し、特許文献1には、部分含浸プリプレグに関する技術が開示されている。この技術によれば、樹脂層と、該樹脂層の少なくとも1つの面に結合する繊維層と、を含む予備成形品の多層成形材料において、前記繊維層は、前記材料の加工中に細くした空気を前記材料の外部へ通すことが可能で或る多層成形材料を使い、オーブン成形により成形品を成形すると、表面ボイドのない、外観に優れた成形品を得ることができると記載されている。しかしながら、このような技術を用いても、大型成形物で部分的に複雑な三次元構造を有する成形品の場合、その複雑な部分のエアが抜けきらずに表面ボイドが発生したり、樹脂だまりができたりして、外観品位をおとす問題が起こっていた。
国際公表WO 00/27632号公報(特表2002−529274号公報)
従って本発明の課題は、オーブン成形によっても外観に優れたFRP製品を成形する方
法、特に部分的に複雑な三次元構造を有する成形品であっても、エアだまりや樹脂だまり
がなく、きれいな外観を有するFRP製品を得ることができる成形方法を提供することで
ある。
本発明のFRP製品の成形方法は、成形型にプリプレグを積層し、熱可塑性樹脂フィル
ムで、積層したプリプレグを覆い、熱可塑性樹脂フィルムの端部を成形型にシールして密
閉し、大気圧または押圧により加圧して加熱成形するFRP製品の成形方法において、成
形中に特に圧力を加えたい部分的な箇所を押さえる治具を用いることと、前記治具を、プ
リプレグの特にその圧力を加えたい箇所の成形型の形状に沿うように、熱可塑性樹脂フィ
ルムの上から前記箇所にあてがって成形することとを含んでなることを特徴としている。
特に、本発明のFRPの成形方法は、前記押え治具を局部的にあてがう箇所が凹部を含
む形状であることが好ましく、また局部的にあてがい押圧する前記押え治具が、成形型を
もとに模りされることが好ましく、更には同押え治具がゴム製であることが好ましい。
さらには、積層されたプリプレグと前記押圧冶具との間に、離型性を有するフィルムを
配置することが望ましく、その離型性を有するフィルムがフッ素樹脂フィルムであること
が好ましい。
また本発明は、成形型にプリプレグを積層し、熱可塑性樹脂フィルムで、積層したプリ
プレグを覆い、熱可塑性樹脂フィルムの端部を成形型にシールして密閉し、大気圧にて加
圧して加熱成形するFRP製品の成形方法において、成形型の凹部に部分的に小さくカッ
トしたプリプレグを貼り付け、その後、成形型全体にプリプレグを積層して成形する。こ
の場合、上記押え治具により凹部に沿って押し付けても、或いは押し付けないでもよい。
本発明によるFRP製品の成形方法にあっては、局部的に凹状の構造を有するような複
雑な三次元構造をもつFRP製品を成形するにあたり、上述のごとく成形型の凹部を模し
た外観形状を有する押え治具を予め形成しておき、成形型にプリプレグを積層したのち、その積層体の全体を熱可塑性樹脂フィルムで覆い、次いで前記押え治具を同熱可塑性フィルムの上面から成形型の凹部に沿ってあてがい、これを押圧しながら内部の空気を吸引して真空状態とし、或いは熱可塑性フィルムの上面から押圧し、脱気しながら加熱して成形する。この成形中も前記押え治具で凹部に沿って押し付けているため、その積層されたプリプレグは凹部において浮き上がることがなく、しかもプリプレグ積層体の内部の空気をも効果的に吸引排除できるため、表面ボイドがなく極めて外観に優れた複雑な形状をもつFRP製品を得ることができる。
前記押え治具をゴム製で製作しておくと、プリプレグに対する加圧に際しても、金型形
状に馴染みやすく均等な押付け力が得られる。積層されたプリプレグと前記熱可塑性フィ
ルムを介して或いは介することなく、前記押圧冶具との間に、離型性を有するフィルムを
配置しておけば、FRP製品に熱可塑性フィルムや押え治具が接着することがない。この
離型性を有するフィルムとしてフッ素樹脂フィルムを使えことにより、フィルム表面に殊
更に離型性を付与しなくても済む。また上述のように、予め成形型の凹部に部分的に小さ
くカットしたプリプレグを貼り付けておき、その後に成形型全体にプリプレグを積層して
、加圧又は真空化で成形するとき、例えば凹部の深さが深い場合にも、その凹部に沿って
予めプリプレグの小片を貼着させておくと、以降に積層されるプリプレグも同小片に馴染
んで効果的に貼着されるため、圧力が効果的に働きやすくなり、ボイドやピンホールのな
い極めて外観に優れた成形製品が得られる。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面を参照しながら詳しく説明する。
図1は成形型10の一例を示している。同成形型10は、同図に示すとおり肉厚の矩形断面を有する板材の中央部に直線状の深い凹溝11が形成された形状を備えている。その凹溝11は、左右側壁面と平坦な底面とからなり、左右側壁面と底面との間に形成されるコーナー部11aは直角となっている。因みに、図示成形型10の寸法は、全板厚H1が160mm、左右の全幅W1が900mm、奥行きLが800mm、中央部に直線状に形成される凹溝11の左右側面の高さH2は80mm、底面の左右幅W2は300mmに設定されている。
いま例えば、この成形型10の図2にハッチで示す部分12に、幅400mm、長さ8
60mmの図示せぬプリプレグを積層して、その全体を熱可塑性樹脂フィルムで覆い、オーブン成形をすると、単に成形型10の表面に沿ってプリプレグを貼着するだけでは、前記コーナー部11aにおいて熱可塑性樹脂フィルムやプリプレグが突っ張ったりして、線分ABで示した箇所には非常に圧力がかかりにくくなり、プリプレグに局部的な浮きが生じて、内部に閉じ込められた空気が残存して表面ボイドが発生しやすくなり、成形製品自体も前記コーナー部11aに対応する部分が直角に形成されず、湾曲面となりやすい。
本発明の第1の実施形態によれば、積層されたプリプレグを、前述のように成形型10
の上記コーナー部11aに沿って押し当てる治具を作製し、積層したプリプレグの上から
成形型10に沿って同治具を押し当ててプリプレグの浮きを発生させないようにしっかり
と貼着させることにより、表面ボイドのない良好な成形品を得るものである。この場合、
押え治具をもって局部的に押し当てる箇所は、前述のように直交するコーナー部に限らず、凹部を含む形状であることが好ましい。凹部が最もプリプレグや熱可塑性樹脂フィルムが成形型から離れて浮きやすく、成形圧が加わり難い箇所となりやすいので、その部分に凹部形状を模って形成された押え治具を使う本発明のFRP製品の成形方法は極めて効果的である。ここで、凹部とは窪んでいる部分、すなわち平面から内包に凹んでいる部分をいう。なお、この凹部は平面間の凹みであってもよいが、曲面で構成されていてもよい。
特に、凹部を有するFRP製品を一体成形する場合、プリプレグ自体が十分な接着性を
有していても、プリプレグを型面の凹部に沿ってぴったりと完全に密着させること自体が
難しく、突っ張りを生じてプリプレグが型から剥がれてブリッジ状に浮き上がってしまう
。また、一旦は沿わせることができたとしても、加熱加圧による成形中にプリプレグ自身
の剛性が高まり浮きが生じ、同様にプリプレグが局部的に離型して浮き上がってしまう。
このようにプリプレグが浮き上がることにより、プリプレグと成形型との間に形成される
空間には特に樹脂やエアがたまりやすくなる。
通常は、成形にあたってプリプレグの上面に離型性を有するフィルムを積層する。これはプリプレグと熱可塑性フィルムが貼り付かないようにするためである。フィルム自体に離型性を有することから、離型性を有するフィルムにはフッ素樹脂フィルムを用いることとが好ましい。またプリプレグを被覆するように離型性を有するフィルムを積層するときには、押え治具は離型性を有するフィルムの上面に配置する。
また、上記押え治具は、成形型10の凹部の形状に倣って形成されることが好ましい。
押え治具で凹部を押さえるのはプリプレグが浮かないためであり、そのためには押え治具
が押さえる箇所と実質的に同一形状であることが好ましく、従って成形型10をもとに模
りされることが望ましい。成形型10をもとに模りする場合には、図3に示すように、成
形型10の押え治具をあてがう部分を残して、その周囲を粘土等の塑性材料13をもって
囲いを作り、その内部に金属又は樹脂材料をキャストしても良いし、成形型10にプリプ
レグを積層したときのプリプレグ上面形状を再現するために、成形型10にプリプレグの
積層厚み相当のものを積層しておき、ここに前述と同じような囲いを作ってキャストすれ
ば、成形時の実際の成形製品に近い製品の凹部形状をもつ押え治具が得られる。また、成形型10の設計値をもとに演算して所要の凹部形状に対応する凸面形状をもつ押え治具を削り出して製作しても良い。粘土による囲いの中に押え治具の材料をキャストしたのち、図4に示すように成形型10を45°傾けコーナー部11aが下を向くようにして固化させる。
この実施形態では、例えば図5に示すような、成形型10の凹部を模った直角三角形断面を有する角柱状の押え治具14を製作し、図6に示すように、この押え治具14を積層されたプリプレグ1の上面から成形型10にセットして、FRP製品を成形する。押え治具14の形状には制限はないが、押さえたい部分にしっかりと圧力が加わるように、押さえたい部分と同じ形状にする。押え治具14の材質としては特に制限はなく、樹脂、ゴム、木材、金属など、あらゆるものが使用可能である。特に押え治具14をゴム製で製作する場合には、押さえたい箇所に均一にしっかりと成形圧が加わりやすいので好ましい。更にはゴム製の押え治具14が補強繊維や無機粒子を含む場合には、治具としての耐久性も向上するので更に好ましい。補強繊維はガラス繊維を短くカットしたものが好適に用いられる。
押え治具14の押え面以外の形状には特に制限はないが、本発明のFRP製品の成形方
法では押え治具14の上から熱可塑性樹脂フィルムでバグをかけるので、加圧時に熱可塑
性樹脂フィルムが破れるほど鋭いエッヂなどが形成されていなければ、任意の形状とする
ことができる。
次に、本発明の第2実施形態を図7に基づいて詳細に説明する。
この第2実施形態では、図1の線分ABで示したコーナー部11aでプリプレグが突っ
張って浮かないように、図7に示すように小さくカットしたプリプレグ片1aを予め成形
型10の前記コーナー部11aに貼り付け、その後で全体にプリプレグを積層して成形す
るものである。例えば図7のように線分ABの部分に予めプリプレグ片1aを貼り付け、
その後、図2に示すようにプリプレグ1を積層してから成形する。プリプレグ片1aの形
状には特に制限はないが、同プリプレグ片1aの直交方向の幅wが広すぎるとプリプレグ
片1a自体が突っ張りやすくなるので好ましくない。このプリプレグ片1aの形状として
は、凹部にしっかりとフィットする形状であることが好ましい。
プリプレグ片1aの構成材料の一部である補強基材が織物からなる場合には、経緯方向
に対して45度の方向にカットする、所謂バイアスカットであれば、複雑な形状にも沿わ
せやすいため好ましい。またカットしたプリプレグ片1aを張り付けるときには、浮きや
すい部分、特に凹部にはしっかりと、へらなどを用いて張り付けることが好ましい。なお
、この実施形態にあっては、前述のように予めプリプレグ片1aを凹部に貼り付けるだけでも十分な効果が期待できるが、さらに第1実施形態のように以降に積層されるプリプレグ1の上面から押え治具14を適用することもできる。
本発明のFRP製品の成形方法は、特に真空バグ成形に適している。本発明のFRP製
品の成形方法によれば、通常では特に成形圧の加わり難い部分にしっかりと成形圧を加え
ることができるため、成形圧の低い真空バグ成形に適している。
[実施例]
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明する。
まず、押え冶具を作成した。図1に示した成形型に、図3に示したように粘土で囲いを
つくった後、成形型に形成された凹溝のコーナー部が下となるように、地面に対して5°
傾けて、その囲いの内に信越シリコーン社製シリコーンゴムRTVゴムKE1300Tお
よび同C−1300を重量比100:10で混合した材料を流し込んだ。図4に示すよう
に、成形型を地面に対して45°に傾けたまま、室温で24時間放置して硬化することに
より、図4に示す成形型の角部を模った押え冶具を得た。
次に、囲いをはずした後、図2に示すように成形型上にプリプレグを積層した。三菱レ
イヨン(株)製炭素繊維織物プリプレグ、TR3110830IMV(平織、繊維目付2
00g/m2 、樹脂含有率45質量%)を繊維の配向方向がプリプレグの外周の辺に対し
て0°及び90°の方向となるように400mm×860mmの長方形にカットし、図2
に示した成形型上の位置に5プライ積層した。積層されたプリプレグの上からフッ素樹脂
フィルム(デュポン社製、商品名:テドラー)を、プリプレグの表面を覆うようにして配
置した。その後、図6に示したように押え治具をプリプレグおよびフッ素樹脂フィルムの
上からコーナー部に沿うように配置した。この後、ナイロン製の真空バッグフィルムでプ
リプレグおよび押え冶具を覆い、真空バッグフィルム内部を、真空減圧しながら昇温速度
1℃/分で80℃まで加熱し、さらに80℃のまま2時間保つことでFRPを製造した。
室温まで冷却した後、成形型から取り出しFRP製品の外観を観察したところ、コーナー
部をも含め、ボイドやピンホールのない優れた外観を有するFRP製品が得られた。
比較例1
押え治具を作成および使用しなかったことを除いて、実施例1と同様にFRP製品を成
形した。成形後のFRP製品のコーナー部は曲面を呈し、その表面にはボイドがかなり多
く見られ、非常に外観の悪いFRP製品となった。
三菱レイヨン(株)製炭素繊維織物プリプレグ、TR3110350GMP(平織、繊
維目付200g/m2、樹脂含有率40質量%)を用い、図7に示すような成形面に裁頭
正四角錐台からなる凸部11’が形成された成形型10をもって成形を実施した。この凸
部11’の寸法は、高さHが10mm、下底辺がそれぞれ60mm、上底辺がそれぞれ4
0mmとした。
まず成形型の凸部全体を覆う押え治具を作製した。そのため、凸部11’の表面との間
に所要の治具形成用空間を作り、粘土で囲って固め、その一部に治具材料の流し込み口を
形成し、実施例1と同じ材料を用い前記流し込み口に注入して押え治具を作製した。次に
織物プリプレグを、繊維配向が外周の辺に対して0°及び90°の方向となるように縦2
00mm×横200mmにカットし、図10に示すようにして3プライ成形型上に積層し
た。次に、実施例1と同様にフッ素樹脂フィルムをプリプレグの表面に貼り付けた。ただ
し、フッ素樹脂フィルムとしては(株)旭硝子製のアフレックスを用いた。
その後、押え治具をプリプレグの中央部に凸部に沿うように配置し、実施例1と同様に
して成形を行った。ただし、温度条件は昇温速度0.5℃/分、130℃×1時間とした
。FRP製品の成形型面側の外観を確認したところピンホールやボイドはまったく見られ
ず、非常に外観の良好なFRPであった。
実施例2と同一形状の成形型とプリプレグとを用い、図8に示すように、長さ60mm
、幅が9mmの4枚のプリプレグ片1aを下底辺の各コーナー部11aに沿って貼り付け、その上に実施例2と同様に織物プリプレグを、繊維配向が外周の辺に対して0°及び90°の方向となるように縦200mm×横200mmにカットし、図9に示すようにして3プライ成形型上に積層した。次に、実施例1と同様にフッ素樹脂フィルムをプリプレグの表面に貼り付けた。ただし、フッ素樹脂フィルムとしては(株)旭硝子製のアフレックスを用いた。
その後、図示せぬ押え治具をプリプレグ1の中央部を覆うようにして配置し、実施例1
と同様にして成形を行った。ただし、温度条件は昇温速度0.5℃/分、130℃×1時
間とした。FRP製品の成形型面側の外観を確認したところピンホールやボイドが殆ど見
られず、外観の良好なFRPであった。
比較例2
図7に示す成形型を用い、4枚のプリプレグ片1a及び押え治具を使用しない以外は実施例3と同様にしてFRP製品を成形した。FRP製品の成形型面側の外観を確認したが、FRPのコーナー部付近の表面にはピンホールが多く見られ、外観も非常に悪かった。
表面ボイドの発生しやすい部分を有する成形型の第1実施形態を示す立体図である。 図1の成形型に、成形品の形状にあわせてカットしたプリプレグを貼り付けた状態を示す立体図である。 図1の成形型を模して製作される治具の製作時の状態を示す立体図である。 治具製作時の成形型を傾けた状態を部分的に拡大して示す部分断面図である。 図1の成形型のコーナー部にあてがう押え治具を示す立体図である。 図1の成形型のコーナー部に、図5に示す押え治具をプリプレグの上からあてがったときの立体図である。 図1の成形型の表面ボイドの発生しやすいコーナー部に、短冊状に細長くカットしたプリプレグ片を予め貼り付けた状態を示す立体図である。 表面ボイドの発生しやすい部分を有する成形型の第2実施形態を示す立体図である。 同成形型のコーナー部に短冊状のプリフレグ片を貼り付けた状態を示す立体図である。 同成形型を使い、その上面にプリプレグを積層して成形されるFRP製品の成形時の状態を示す立体図である。
符号の説明
1 プリプレグ
1a プリプレグ片
10 成形型
11 凹溝
11’ 凸部
11a コーナー部
13 粘土等の塑性材料
14 押え治具

Claims (8)

  1. 成形型にプリプレグを積層し、熱可塑性樹脂フィルムで、積層したプリプレグを覆い、
    熱可塑性樹脂フィルムの端部を成形型にシールして密閉し、大気圧または押圧により加圧
    して加熱成形する繊維強化プラスチック製品の製造方法であって、
    成形中に特に圧力を加えたい部分的な箇所を押さえる押え治具を用いることと、
    該押え治具を、プリプレグの特にその圧力を加えたい箇所の成形型の形状に沿って、前
    記熱可塑性樹脂フィルムの上から前記箇所にあてがって成形することと、
    を含んでなる繊維強化プラスチック製品の製造方法。
  2. 前記押え治具によって部分的に押さえる箇所が凹部を含む形状であることを特徴とする
    請求項1記載の製造方法。
  3. 成形型の前記凹部に予め小さくカットしたプリプレグを部分的に貼り付け、その後に成
    形型全体にプリプレグを積層して成形することを特徴とする請求項2記載の製造方法。
  4. 前記押え治具が、成形型を基に模りされることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記押え治具がゴム製であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 積層されたプリプレグと前記押圧冶具との間に、さらに離型性を有するフィルムを配置
    することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 離型性を有するフィルムがフッ素樹脂フィルムである請求項6記載の製造方法。
  8. 成形型にプリプレグを積層し、熱可塑性樹脂フィルムで、積層したプリプレグを覆い、
    熱可塑性樹脂フィルムの端部を成形型にシールして密閉し、大気圧にて加圧して加熱成形
    するFRP製品の成形方法において、
    成形型の凹部に部分的に小さくカットしたプリプレグを貼り付け、
    その後、成形型全体にプリプレグを積層して成形する、
    ことを含んでなることを特徴とする繊維強化プラスチック製品の成形方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011033741A1 (ja) * 2009-09-15 2011-03-24 川崎重工業株式会社 横断面に肉厚部位を有する複合材料構造物製造用治具

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