JP2005161136A - 気体処理装置及び露光装置 - Google Patents

気体処理装置及び露光装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005161136A
JP2005161136A JP2003400550A JP2003400550A JP2005161136A JP 2005161136 A JP2005161136 A JP 2005161136A JP 2003400550 A JP2003400550 A JP 2003400550A JP 2003400550 A JP2003400550 A JP 2003400550A JP 2005161136 A JP2005161136 A JP 2005161136A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
photocatalyst
light
decomposed
substance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003400550A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyoaki Shinohara
清晃 篠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2003400550A priority Critical patent/JP2005161136A/ja
Publication of JP2005161136A publication Critical patent/JP2005161136A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Abstract

【課題】 移送気体中に含有されている汚染物質等の被分解物質をより分解し易く、しかも、小型化を図ることが可能な気体処理装置を提供する。
【解決手段】 移送気体が流動する流路8内に移送気体と接触するように配置された光触媒5を備えるとともに、光触媒5と流路8内の移送気体とを照射光により照射する光源6とを備え、照射光が移送気体に含有される被分解物質を分解可能な光エネルギーを有し、照射光の照射で被分解物質が光触媒5により分解されるとともに照射光により直接分解されるようにした。
【選択図】 図1

Description

この発明は、気体中に微量に含有されている汚染物質を分解することにより低分子化して排出する気体処理装置に係り、特に、光触媒に気体を接触するように配置して紫外線を照射することにより気体中の汚染物質を分解する気体処理装置及びそれを用いた露光装置に関する。
半導体の高集積化に伴い、その製造のために重要な光リソグラフィー工程にて使用される投影露光装置は長足の進歩を遂げてきている。高集積化は、主に露光光の短波長化によるところが大きい。
近年では、248nmの出力波長を持つ弗化クリプトンエキシマレーザ(KrFレーザ)が露光用光源として実用化され、更に近年では、193nmの出力波長を持つ弗化アルゴンエキシマレーザ(ArFエキシマレーザ)を光源とする投影露光装置も実用化が進められている。
波長120nm〜250nm程度の光は、真空紫外域に属し、空気中を透過し難い。これは、空気中の酸素分子やCO分子などの物質により、光エネルギーが吸収されるためである。
ArFエキシマレーザも上記波長の範囲の光であるので、露光光路の空気に含まれる吸光物質が露光光を吸収するため、従来のような空気雰囲気では露光は困難である。そのため、露光光路内の空気を窒素や不活性ガス等で置換し、酸素分子やCO分子などの濃度を低下させて露光することが提案されている。
しかし、このようなArFエキシマレーザや、より短波長の光源を使用する投影露光装置でも、その照明光学系や投影光学系等の光学系の露光光路中に存在する汚染物質により露光光が吸収され、光学系の透過率が低下している。
この汚染物質は、露光装置の内部に起因する物質、露光光路に導入される不活性ガスに起因する物質、その他クリーンルーム内に存在する物質等が、ガス状態で光学系内に存在したり、或いは、固体や液体となって光学素子表面に付着した状態で存在している。
このような汚染物質の有機高分子を、光触媒を用いて分解する試みが近年なされている。例えば、投影露光装置等の光学系を筐体内に配置し、この筐体に導入される気体や筐体内の気体を光触媒に接触させ、汚染物質を光触媒により分解する装置などが提案されている(例えば、下記特許文献1、2参照)。
光触媒は、光エネルギーを受けると電子と正孔とを生じ、周囲の物質を分解する作用を示す物質である。通常、光触媒の電子と正孔を生じるのに要する光エネルギーは、汚染物質のバンドギャップ以上のエネルギーを有する波長の光によって供給される。そして、光触媒に光が照射されて生じた電子や正孔に、雰囲気中の酸素や水とが反応して活性酸素を生じ、この活性酸素により汚染物質が酸化分解され、最終的にCOと水とに分解される。
下記特許文献1では、酸素が充分にある雰囲気下で光触媒による有機物の分解を行うと、生成されたCO等により露光光の吸収が起こり、透過率が低下するため、低酸素含有雰囲気下で光触媒による汚染物質の分解が行なわれている。このようにすれば、有機物を低分子量の炭化水素等に分解することができ、COによる露光光の吸収を防止することができる。
また、特許文献2では、酸素が存在する雰囲気下で光触媒による分解を行い、その後、COや水等の分解生成物を除去して露光装置に供給することが行われている。このようにすれば、露光装置の筐体内のCO濃度を抑えることができ、露光光の吸収を防止することが可能である。
特開2002−319540号公報 特開2003ー45787号公報
従来の気体処理装置において、分子量が大きい物質や多重結合を含む高分子状物質を含む有機物を光触媒によって酸化分解すると、分解反応が遅くなったり、分解し難くなる傾向にある。しかも、ガス状の無機物質の酸化分解については、有機物より結合エネルギーが大きい分、より難しい傾向にある。そのため、分解反応速度が著しく低下し、移送気体が光触媒に接触するような装置では、汚染物質の分解反応を充分に行い難く、特に、移送気体中の汚染物質を充分に除去することができないという問題点があった。
また、低酸素雰囲気下で光触媒により汚染物質を分解すると、酸素や水が充分に存在する雰囲気下に比べて活性酸素種が生成され難く、光触媒による有機物や無機物の分解速度も遅くなる。充分な分解速度を確保するためには光触媒と気体との接触面積を大きくしなければならず、気体処理装置が大型化し易いという問題点があった。
そこで、本発明は、上記課題を解決するため、移送気体中に含有されている汚染物質等の被分解物質をより分解し易く、しかも、小型化を図ることが可能な気体処理装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、移送気体が流動する流路内に前記移送気体と接触するように配置された光触媒を備えるとともに、該光触媒と前記流路内の前記移送気体とを照射光により照射する光源とを備え、前記照射光が前記移送気体に含有される被分解物質を分解可能な光エネルギーを有し、前記照射光の照射で前記被分解物質が前記光触媒により分解されるとともに該照射光により直接分解されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記光触媒が板状体からなり、該光触媒が前記光源からの照射光の照射方向に沿って複数略平行に配置されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成に加え、前記移送気体の酸素濃度が3%以下であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一つに記載の構成に加え、前記移送気体が、前記被分解物質として有機物を含有していることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか一つに記載の構成に加え、前記光触媒が、TiO、Nb、Ta、及びZrOからなる群から選ばれる一種又は二種以上からなることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れか一つに記載の構成に加え、前記光触媒が、KNb17、KCaNb10、及びKSrNb10からなる群から選ばれる一種又は二種以上からなることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6の何れか一つに記載の構成に加え、250nm以下の波長の紫外線が使用される露光装置の筐体に前記移送気体を供給するものであることを特徴とする。
請求項8に記載の露光装置は、250nm以下の波長の紫外線が照射される光学系を有し、該光学系が筐体内に収容され、該筐体内が減圧状態とされた露光装置であって、前記筐体に導入される移送気体が請求項1乃至6に記載の気体処理装置を経由するように構成されていることを特徴とする。
請求項1乃7の何れか一つに記載の発明によれば、光触媒と移送気体とを照射する照射光の光エネルギーが、移送気体に含有される被分解物質を分解するのに必要なエネルギーよりも大きいので、光源からの照射光を照射することにより、光触媒の分解作用で移送気体中の被分解物質を分解することができるとともに、照射光の光エネルギーによる分解作用でも被分解物質を直接分解することができ、光触媒と照射光の分解作用の両方を組合わせてハイブリッド化することができる。そのため、移送気体中の被分解物質を効率よく分解することができ、また、照射光により被分解物質を分解できる分、光触媒の移送気体との接触面積を少なくして、気体処理装置の小型化を図ることが可能である。
請求項2に記載の発明によれば、板状体からなる光触媒が照射光の照射方向に沿って複数略平行に配置されているので、照射光の照射方向により長い流路を形成することができ、移送気体と触媒とが接触する時間を長くできるとともに、移送気体を直接照射する時間を長くすることができる。そのため、より効率よく被分解物質を分解することができるとともに、気体処理装置の小型化を図ることが可能である。
請求項3に記載の発明によれば、移送気体の酸素濃度が3%以下であるので、有機物等の被分解物質を分解しても二酸化炭素や水を生成し難い。しかも、酸素濃度が低くて光触媒による被分解物質の分解速度が遅くても、被分解物質を照射光により直接分解することができるので、気体処理装置全体として被分解物質を効率よく分解することができる。
請求項7に記載の発明によれば、250nm以下の波長の紫外線が照射される光学系の筐体内に、被分解物質が分解された移送気体を供給するので、移送気体中の250nm以下の光を吸収する物質を少なくすることができ、高い透過率を有する光学系を形成することが可能である。
請求項8に記載の発明によれば、筐体に請求項1乃至6に記載の気体処理装置が連結されているので、筐体内に供給される移送気体中の被分解物質を気体処理装置により分解除去することができ、そのため被分解物質による露光光の吸収を防止することができ、高い露光光の透過率を有する露光装置を提供することができる。
以下、この発明の実施の形態について説明する。
図1及び図2はこの実施の形態の気体処理装置及びそれを装着した露光装置を示す。
図において、符号1は気体処理装置であり、図2に示すような250nm以下の波長の光を露光光として使用する露光装置10の一部として設けられており、照明光学系12及び投影光学系13とを収容する筐体10aに、移送気体としての窒素ガスを窒素ガスボンベ20から供給する供給経路に配置されている。この気体処理装置1は、筐体10a内の気体が循環されるように連結されていてもよい。
このような装置では、窒素ガスには被分解物質としての汚染物質が微量に含有されている。汚染物質は、有機物や無機物のガスなどであり、例えば、フタル酸類、シロキサン類、アンモニア類等が挙げられる。特に、この窒素ガスボンベ20からの窒素ガスには、光触媒により分解し難いアンモニアも微量に含有されている。このような汚染物質は、筐体10a内の雰囲気中に微量に存在すると、前述のように、露光光が汚染物質に吸収されて透過率が低減する。そのため、この汚染物質を分解する気体処理装置1が設けられている。
気体処理装置1は、窒素ガスボンベ20に連結された導入路3a及び筐体10aに連結された排出路3bとが設けられた気密な外筒3と、この外筒3内に配置された複数の板状光触媒5と、外筒3の一方の側面側に沿って配置された光源6とを有している。外筒3の光源6側の1側面全体には、光源6からの照射光が透過可能な材料からなる窓部材7が配置されている。
外筒3の内部には、複数の板状光触媒5が所定間隔で互いに離間した状態で略平行に配設されている。ここでは、隣接する板状光触媒5を窓部材7の内壁7a側と窓部材7に対向する内壁3a側とに交互にずらして配置することにより、ジグザグ形状の流路8が形成されており、流路8を流動する窒素ガスは、各板状光触媒5の板状面5aに順次接触できるようになっている。
更に、これらの複数の板状光触媒5は、窓部材7を透過して入射する光源6からの照射光の照射方向に沿って互いに略平行に配置されており、照射光が板状光触媒5の板状面5aを広い範囲で照射でき、同時に、各板状光触媒5間の流路8内を流動する窒素ガスを直接照射できるようになっている。なお、光源6からの照射光が散乱光の場合には、各板状光触媒5の配置は、各板状光触媒5間に照射光を直接入射可能にすればよい。
板状光触媒5としては、光源6からの照射光により励起されて、汚染物質の少なくとも一部を分解できる分解作用が得られる物質を用いることができ、例えば、TiO、Nb、Ta、及びZrOからなる群から選ばれる一種又は二種以上の物質からなるものを用いることができる。
また、板状光触媒5として、KNb17、KCaNb10、及びKSrNb10からなる群から選ばれる一種又は二種以上の物質からなるものを用いれば、板状光触媒5が層構造を有するため、各層間の一部でも分解作用を発現することができ、より効率的に分解反応を進めることができる。
この板状光触媒5の構造は、板状体の表面に前記のような光触媒となる光活性を有する物質が存在していればよく、この実施の形態では、石英板の表面に光活性を有する物質を付着させて板状体に形成したものである。
一方、板状光触媒5を照射する光源6は、前記のような板状光触媒5を励起させ、正孔とホールとを形成することが可能な照射光を照射可能なものを用いる。
特に、この発明では、照射光として、窒素ガス中に含有されている汚染物質を分解することが可能な光エネルギーを有する光を使用している。即ち、汚染物質の分子中、解離により低分子化可能な結合部位の少なくとも一つを解離することができる光エネルギーを有する光であり、該結合部位の結合エネルギー以上の光エネルギーを有する必要がある。
このような照射光として、例えば、水銀灯、KrFエキシマレーザ、ArFエキシマレーザ、窒素レーザ等の紫外光レーザ、エキシマランプ等の紫外線発生ランプ、半導体発光素子、半導体レーザなどを適宜選択して、前記のような光エネルギーが得られる強度で用いることができる。
いずれの光源も、板状光触媒5の種類に関係なく、使用することができる。
そして、このような照射光が光源6から外筒3の内部に入射されると、板状光触媒5が照射されて、板状光触媒5の分解作用が得られるとともに、窒素ガス中の汚染物質が直接照射されて、照射光の光エネルギーにより直接分解される作用が得られる。
このような構成を有する気体処理装置1によれば、板状光触媒5と移送気体とを照射する照射光の光エネルギーが、移送気体に含有される汚染物質を分解するのに必要なエネルギーよりも大きいので、光源6からの照射光を照射することにより、板状光触媒5の分解作用で移送気体中の汚染物質を分解することができるとともに、照射光の光エネルギーによる分解作用でも汚染物質を直接分解することができ、板状光触媒5と光源6からの照射光の分解作用の両方を組合わせてハイブリッド化することができる。
そのため、移送気体中の汚染物質を効率よく分解することができる。また、照射光により汚染物質を分解できる分、板状光触媒5の移送気体との接触面積を少なくすることができて、気体処理装置1の小型化を図ることが可能である。
また、板状光触媒5が照射光の照射方向に沿って略平行に配置されているので、流路8を照射光の照射方向により長く形成することができ、窒素ガスと板状光触媒5とが接触する時間を長くできるとともに、窒素ガスを直接照射する時間を長くすることができる。そのため、より効率よく汚染物質を分解することができるとともに、気体処理装置1の小型化を図ることが可能である。
さらに、移送気体が低酸素濃度であるので、有機物等の被分解物質を分解しても二酸化炭素や水を生成し難い。一方、低酸素濃度であるので、板状光触媒5による汚染物質の分解速度が遅いが、汚染物質を照射光により直接分解することができるので、気体処理装置1全体として効率よく分解することができる。
また、移送気体の窒素ガス中に板状光触媒5の分解作用により分解することができないアンモニアが含有されていても、照射光の光エネルギーによりアンモニアを直接分解することができるため、窒素ガス中に含有されているアンモニアを除去することが可能である。
次に、このような気体処理装置1が設けられた露光装置10について説明する。この露光装置10は、少なくともエキシマレーザ等の真空紫外域の光を露光光として供給するための光源11、この露光光をマスクRに供給するための照明光学系12、マスクRのパターンのイメージを被露光基板W上に投影するための投影光学系13を含んでいる。
照明光学系12は、マスクRと被露光基板Wとの間の相対位置を調節するためのアライメント光学系14を含んでいる。マスクRは、マスク交換系15により位置が制御されるマスクステージ16に配置されている。被露光基板Wは、ステージ制御系17により位置が制御されるウェハーステージ18に配置されている。更に、光源11、アライメント光学系14、マスク交換系15、ステージ制御系17は、主制御部19によって制御されている。
この実施の形態の露光装置10は、250nm以下の波長の紫外線が露光光として使用されているため、照明光学系12及び投影光学系13を収容する筐体10a内の気体によっても、露光光の吸収が起こる。そのため、筐体10a内に供給される気体は、酸素濃度が3%以下であるのが好ましく、ここでは、窒素ガスボンベ20から供給される窒素ガスが用いられている。特に、好ましくは、窒素ガスで置換後、減圧することにより、筐体10a内部の圧力をできるだけ低減した状態で使用されるのが好適である。
そして、この露光装置10では、筐体10aに供給される窒素ガスを気体処理装置1により処理している。ここでは、窒素ガスボンベ20からの窒素ガスや筐体10a内からの循環ガスを、導入路3aにより流路8内に導入している。
さらに、このような気体処理装置1を有する露光装置10によれば、筐体10a内に供給される移送気体中の汚染物質が分解除去することができるため、汚染物質による露光光の吸収を防止することができ、高い露光光の透過率が得られる。
なお、上記の実施の形態では、低酸素濃度含有雰囲気において、汚染物質を分解する例について説明したが、低酸素濃度含有雰囲気よりも酸素濃度が高い雰囲気下で分解するようにしてもよい。その場合、気体処理装置1の排出路3bにより筐体10aに供給される移送気体から、酸素や汚染物質を分解することにより生じる分解生成物を吸着する手段を配置すればよい。そのような吸着手段としては、例えば、活性炭、ゼオライト、シリカゲル等の吸着材を配置するものであってもよい。
また、上記では、移送気体として窒素ガスの例を説明したが、他のガスであってもよく、ヘリウム等の不活性ガスなどを処理することも可能である。
図1に示すような気体処理装置1に移送気体を流動させて、汚染物質の分解実験を行った。
気体処理装置1は、板状光触媒5としてTiOを表面に付着させた石英板を用い、密閉可能なステンレススチール製の外筒3の内部に設置した。光源6として水銀ランプを用い、合成石英ガラス製の窓部材7を通して、板状光触媒5の板状面5a及び流路8を照射するように外筒3の上部に設置した。また、排出路3bから排出される移送気体が導入路3aに循環されるように循環システムに接続し、移送気体を内部に流通、循環させた。
この気体処理装置1に窒素で希釈した濃度10ppmのアンモニアガスを流動させ、紫外線(365nm)を照射した。
その結果、分解生成物である水素の生成が確認された。水素の生成速度は5×10−8mol/hであった。
また、板状光触媒5がない状態で紫外線(365nm)のみを照射すると、水素が生成されず、分解は確認されなかった。即ち、365nmの波長の光を直接照射してもアンモニアは分解しなかった。
更に、波長254nmの紫外線を照射すると、板状光触媒5がない状態でもアンモニアが分解されることが確認された。そのときの水素の生成速度は5×10−7mol/hであった。
以上の結果から、板状光触媒5だけでは分解効率が低い物質でも、波長254nmの紫外線を用いれば、紫外線により直接分解することができる。そのため、紫外線の波長を254nm以下にすれば、板状光触媒5による分解作用とともに、紫外線により直接分解する作用が得られ、より効率的に分解反応を促進することができる。
このとき、254nmの紫外線の光エネルギーが4.8eVであるのに対し、アンモニア中のN−Hの結合エネルギーが4eVであるため、紫外線の光エネルギーが結合エネルギーより大きくなっており、その結果、N−H結合が解離して分解されていることが分かる。
汚染物質としてギ酸を用い、その濃度を10ppmにする他は実施例1と同様にして、紫外線ランプ(波長365nm)を照射し、汚染物質の分解実験を行った。
その結果、分解生成物である二酸化炭素の生成が確認された。この二酸化炭素の生成速度は1.4×10−6mol/hであった。
また、板状光触媒5がない状態で紫外線ランプ(波長365nm)を照射したときには、二酸化炭素の生成速度は2×10−7mol/hであった。
従って、ギ酸は波長365nmの紫外線だけでも分解するが、板状光触媒5を存在させると、より活性が高くなった。
一方、波長254nmの紫外線を照射すると、波長365nmの紫外線のときと同様に、板状光触媒なしで紫外線だけを照射することによりギ酸が分解されることが確認された。このときの二酸化炭素の生成速度は2×10−5mol/hであった。
この結果から、紫外線の波長を254nmにすれば、紫外線のみによる分解効率が約100倍上昇した。板状光触媒のみでは、分解効率が低い物質でも、紫外線の波長を254nmにすれば、紫外線による分解効果を利用でき、より効率的に分解反応が進むことが確認された。
このとき、254nmの紫外線の光エネルギーが4.8eVであるのに対し、ギ酸中のC−Hの結合エネルギーが4.3eVであり、O−Hの結合エネルギーが4.75eVであるため、紫外線の光エネルギーが結合エネルギーより大きく、その結果、結合が解離して分解されとことが分かる。
この発明の実施の形態の気体処理装置を示す断面図である。 この発明の実施の形態の気体処理装置が装着された露光装置の基本構造を示す図である。
符号の説明
1 気体処理装置
5 板状光触媒
6 光源
7 窓部材
8 流路
10 露光装置
12 照明光学系
13 投影光学系
20 窒素ガスボンベ

Claims (8)

  1. 移送気体が流動する流路内に前記移送気体と接触するように配置された光触媒を備えるとともに、該光触媒と前記流路内の前記移送気体とを照射光により照射する光源とを備え、前記照射光が前記移送気体に含有される被分解物質を分解可能な光エネルギーを有し、前記照射光の照射で前記被分解物質が前記光触媒により分解されるとともに該照射光により直接分解されることを特徴とする気体処理装置。
  2. 前記光触媒が板状体からなり、該光触媒が前記光源からの照射光の照射方向に沿って複数略平行に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の気体処理装置。
  3. 前記移送気体の酸素濃度が3%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の気体処理装置。
  4. 前記移送気体が、前記被分解物質として有機物を含有していることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つに記載の気体処理装置。
  5. 前記光触媒が、TiO、Nb、Ta、及びZrOからなる群から選ばれる一種又は二種以上の物質からなることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一つに記載の気体処理装置。
  6. 前記光触媒が、KNb17、KCaNb10、及びKSrNb10からなる群から選ばれる一種又は二種以上の物質からなることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一つに記載の気体処理装置。
  7. 250nm以下の波長の紫外線が照射される光学系の筐体内に前記移送気体を供給するものであることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一つに記載の気体処理装置。
  8. 250nm以下の波長の紫外線が照射される光学系を有し、該光学系が筐体内に収容された露光装置であって、前記筐体に請求項1乃至6に記載の気体処理装置が連結されていることを特徴とする露光装置。
JP2003400550A 2003-11-28 2003-11-28 気体処理装置及び露光装置 Pending JP2005161136A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003400550A JP2005161136A (ja) 2003-11-28 2003-11-28 気体処理装置及び露光装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003400550A JP2005161136A (ja) 2003-11-28 2003-11-28 気体処理装置及び露光装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005161136A true JP2005161136A (ja) 2005-06-23

Family

ID=34724791

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003400550A Pending JP2005161136A (ja) 2003-11-28 2003-11-28 気体処理装置及び露光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005161136A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007059573A1 (en) * 2005-11-22 2007-05-31 Queensland University Of Technology Fluid purification using photocatalysis

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007059573A1 (en) * 2005-11-22 2007-05-31 Queensland University Of Technology Fluid purification using photocatalysis
AU2006317512B2 (en) * 2005-11-22 2010-09-23 Queensland University Of Technology Fluid purification using photocatalysis

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6391272B1 (en) Method for exhaust gas decontamination
JPH02107314A (ja) 揮発性有機塩素化合物の除去方法
US20060153749A1 (en) Device for purifying used air containing harmful substances
Ray Photodegradation of the volatile organic compounds in the gas phase: a review
US6372095B1 (en) Method for decomposing bromic acid by photocatalyst and apparatus therefor
KR20020091103A (ko) 탈취장치
WO2005029542A2 (en) Apparatus and method for point-of-use treatment of effluent gas streams
US6796664B2 (en) Method and device for decontaminating optical surfaces
JP4923435B2 (ja) 有害物質処理装置
JP2007136372A (ja) 超純水製造装置
WO2020125889A1 (en) An air treatment method and a system arranged for treating air in a clean room
JPH09206558A (ja) ガス中の有害物質除去装置
JP2007307430A (ja) 新規な光触媒、その製造方法及びそれを用いた浄化方法
JP2005161136A (ja) 気体処理装置及び露光装置
EP0242941B1 (en) Process and apparatus for the deodorization of air
JP2006281005A (ja) 光触媒を用いた水処理装置及び水処理方法
JPH0824629A (ja) 光触媒反応槽
JP2015157230A (ja) 処理装置および方法
JP4284260B2 (ja) オゾン発生装置
JP2005296859A (ja) 有害物質の分解方法および有害物質分解装置
KR100478803B1 (ko) 공기 정화처리방법 및 그 장치
JP2002018240A (ja) 有害有機物の無害化処理方法及び装置
JP3635860B2 (ja) 光学装置
JP4679315B2 (ja) 高温対応型光触媒反応装置
JP4845657B2 (ja) 有機物の分解・除去装置