JP2005159710A - 車両用表示制御装置および車両用表示制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両走行時の悪天候時の視認性を向上させる。
【解決手段】自車両の前方を撮像する赤外線カメラ1および赤外線投光器4R、4Lと、赤外線カメラ1により得られた画像信号を表示するHUD3と、赤外線カメラ1により第1時刻に撮像された第1フレームの画像信号と、第1時刻よりも時間が経過した第2時刻に撮像された第2フレームの画像信号を記憶する画像処理ユニット2のフレーム メモリと、第1フレームの画像信号と第2フレームの画像信号との画像信号の差を抽出し、抽出された画像信号の差に該当する部分を削除し、削除された後の前記第1画像信号と前記第2画像信号とを合成し、合成された画像信号を平滑化し、平滑化された画像信号を前記表示手段に表示させるように制御する画像処理ユニット2とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】自車両の前方を撮像する赤外線カメラ1および赤外線投光器4R、4Lと、赤外線カメラ1により得られた画像信号を表示するHUD3と、赤外線カメラ1により第1時刻に撮像された第1フレームの画像信号と、第1時刻よりも時間が経過した第2時刻に撮像された第2フレームの画像信号を記憶する画像処理ユニット2のフレーム メモリと、第1フレームの画像信号と第2フレームの画像信号との画像信号の差を抽出し、抽出された画像信号の差に該当する部分を削除し、削除された後の前記第1画像信号と前記第2画像信号とを合成し、合成された画像信号を平滑化し、平滑化された画像信号を前記表示手段に表示させるように制御する画像処理ユニット2とを備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、自車両に搭載され、自車両の前方を見やすくする車両用表示制御装置および車両用表示制御方法に関する。
夜間や悪天候時に、自車両の前方を見やすくする視界補助装置が、例えば下記特許文献1に記載されている。
この装置では、自車両に自車両の前方を撮像する赤外線カメラと可視光線カメラを設け、赤外線カメラで撮像された赤外線画像から、可視光線カメラで撮像された可視光線画像を差し引いた画像が、フロントガラスに設けたヘッドアップディスプレイの表示部に表示される。そして、赤外線画像の濃度分布やエッジ強度に基いて、コントラストの向上処理やエッジの強調処理を行うものである。このように赤外線カメラと可視光線カメラの2種類のカメラを使用し、画像補正処理を行い、夜間や悪天候時の視認性を高めていた。
この装置では、自車両に自車両の前方を撮像する赤外線カメラと可視光線カメラを設け、赤外線カメラで撮像された赤外線画像から、可視光線カメラで撮像された可視光線画像を差し引いた画像が、フロントガラスに設けたヘッドアップディスプレイの表示部に表示される。そして、赤外線画像の濃度分布やエッジ強度に基いて、コントラストの向上処理やエッジの強調処理を行うものである。このように赤外線カメラと可視光線カメラの2種類のカメラを使用し、画像補正処理を行い、夜間や悪天候時の視認性を高めていた。
上記従来装置では、上記のように赤外線画像から可視光線画像を差し引いた差分を画像処理し、表示するだけの構成になっているので、激しい雪や雨等の悪天候時においては、雪や雨に基づくノイズが多く、運転者が見る画像としては、視認性が不十分であるという問題があった。
本発明は、悪天候時の視認性を向上させることができる車両用表示制御装置および車両用表示制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、悪天候時の視認性を向上させることができる車両用表示制御装置および車両用表示制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、自車両の前方を撮像する撮像手段と、撮像された画像信号を表示する表示手段と、撮像手段により第1時刻に撮像された第1画像信号を記憶する第1記憶手段と、第1時刻よりも時間が経過した第2時刻に撮像された第2画像信号を記憶する第2記憶手段と、第1画像信号と第2画像信号との画像信号の差を抽出する画像信号抽出手段と、抽出された画像信号の差に該当する部分を削除する画像信号削除手段と、削除された後の第1画像信号と第2画像信号とを合成する画像信号合成手段と、合成された画像信号を平滑化する画像信号平滑化手段と、平滑化された画像信号を表示手段に表示させるように制御する制御手段とを備えている。
本発明によれば、悪天候時の視認性を向上させることができる。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、以下で説明する図面で、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
図1は、本発明の実施の形態の車両用表示制御装置を搭載した車両を示す図、図2は、本実施の形態の車両用表示制御装置のシステム構成を示すブロック図である。
図1、図2において、1は赤外線カメラ、2は画像処理ユニット(ECU(Electronic Contorol Unit))、3は表示装置であるヘッド アップ ディスプレイ(HUD(Head Up Display))、4R、4Lはそれぞれ車両の右側と左側に設置された赤外線投光器、図2において、5は舵角センサ、6は車速センサ、7は振動センサ、8はヨーレイトセンサである。
図3は、画像処理ユニット2の内部構成を示す図である。
図3において、10は画像信号(ビデオ信号)、11はアナログ−デジタル コンバータ、12は同期信号分離器、13はデジタル信号処理部(DSP(Digital Signal Processor))を有する中央処理装置(CPU(Central Processing Unit))からなる信号処理部、14は記憶装置であるフレーム メモリ、15はダイナミック メモリ アクセス コントローラー、16はデジタル−アナログ コンバータ、17は同期信号合成器である。
図1は、本発明の実施の形態の車両用表示制御装置を搭載した車両を示す図、図2は、本実施の形態の車両用表示制御装置のシステム構成を示すブロック図である。
図1、図2において、1は赤外線カメラ、2は画像処理ユニット(ECU(Electronic Contorol Unit))、3は表示装置であるヘッド アップ ディスプレイ(HUD(Head Up Display))、4R、4Lはそれぞれ車両の右側と左側に設置された赤外線投光器、図2において、5は舵角センサ、6は車速センサ、7は振動センサ、8はヨーレイトセンサである。
図3は、画像処理ユニット2の内部構成を示す図である。
図3において、10は画像信号(ビデオ信号)、11はアナログ−デジタル コンバータ、12は同期信号分離器、13はデジタル信号処理部(DSP(Digital Signal Processor))を有する中央処理装置(CPU(Central Processing Unit))からなる信号処理部、14は記憶装置であるフレーム メモリ、15はダイナミック メモリ アクセス コントローラー、16はデジタル−アナログ コンバータ、17は同期信号合成器である。
図1、図2に示す本実施の形態の車両用表示制御装置は、車載カメラシステムの1種であり、赤外線カメラ1を使用し、夜間や悪天候時でも、自車両の前方を見やすくする視界補助装置、すなわち、車両用暗視カメラ装置である。赤外線カメラ1は、人間の目では見えない波長範囲の光の像を撮像し、表示手段であるヘッド アップ ディスプレイ1に画像を送る。
なお、赤外線カメラには、熱源を感知するタイプの遠赤外線方式と、通常のモノクロカメラと同程度に解像度が高いタイプの近赤外線方式の2種類がある。近赤外線方式のカメラの場合、通常のカメラと同様に、反射した光を撮像するので、夜間は光源により光を与えなくてはならない。この光源も近赤外線光源であり、近赤外線カメラを用いた暗視装置では、赤外線投光器、または赤外投光器と呼ばれている。本実施の形態では、赤外線カメラ1として近赤外線カメラを用い、図1に示すごとく、2個の赤外線投光器4R、4Lを備えている。
近赤外光とは、光ではあるが人間の目には見えない波長範囲の光であり、肉眼で確認を行なうことはできない。可視光とは、人間が目に見える、すなわち、感じることのできる光であり、通常我々が見ているものである。太陽光や普通のランプは、可視光から近赤外光まで含まれているが、肉眼で確認できるのは可視光の部分のみである。強い光のヘッドランプ等で遠方まで照らせば、当然、近赤外カメラで撮像することもできるし、肉眼で遠方を見ることもできる。しかし、車両から強い光のヘッドランプを照らすことは対向車に迷惑を与えてしまうのでできない。そこで、本実施の形態に示すような暗視装置が開発され、強い光のヘッドランプの変わりに赤外線投光器4R、4Lが設けられている。
従来では可視光線カメラと赤外線カメラの2台のカメラを使用し、赤外線画像から可視光線画像を差し引いた画像においてコントラストの向上処理やエッジの強調処理を行い、夜間や悪天候時における視界向上を行っていたが、本実施の形態では、1台の赤外線カメラ1だけで視界向上を行うものである。特に、本実施の形態では、1台の赤外線カメラ1による悪天候時の視界向上を行う技術を提案する。なお、悪天候とは、主に降雪、降雨のことを言う。
なお、赤外線カメラには、熱源を感知するタイプの遠赤外線方式と、通常のモノクロカメラと同程度に解像度が高いタイプの近赤外線方式の2種類がある。近赤外線方式のカメラの場合、通常のカメラと同様に、反射した光を撮像するので、夜間は光源により光を与えなくてはならない。この光源も近赤外線光源であり、近赤外線カメラを用いた暗視装置では、赤外線投光器、または赤外投光器と呼ばれている。本実施の形態では、赤外線カメラ1として近赤外線カメラを用い、図1に示すごとく、2個の赤外線投光器4R、4Lを備えている。
近赤外光とは、光ではあるが人間の目には見えない波長範囲の光であり、肉眼で確認を行なうことはできない。可視光とは、人間が目に見える、すなわち、感じることのできる光であり、通常我々が見ているものである。太陽光や普通のランプは、可視光から近赤外光まで含まれているが、肉眼で確認できるのは可視光の部分のみである。強い光のヘッドランプ等で遠方まで照らせば、当然、近赤外カメラで撮像することもできるし、肉眼で遠方を見ることもできる。しかし、車両から強い光のヘッドランプを照らすことは対向車に迷惑を与えてしまうのでできない。そこで、本実施の形態に示すような暗視装置が開発され、強い光のヘッドランプの変わりに赤外線投光器4R、4Lが設けられている。
従来では可視光線カメラと赤外線カメラの2台のカメラを使用し、赤外線画像から可視光線画像を差し引いた画像においてコントラストの向上処理やエッジの強調処理を行い、夜間や悪天候時における視界向上を行っていたが、本実施の形態では、1台の赤外線カメラ1だけで視界向上を行うものである。特に、本実施の形態では、1台の赤外線カメラ1による悪天候時の視界向上を行う技術を提案する。なお、悪天候とは、主に降雪、降雨のことを言う。
ここで、本実施の形態の手法について詳細に説明する前に、ビデオ信号、走査線についての概要を以下説明する。
図10は走査線を示す図、図11は走査線1本に相当する輝度信号を示す図である。
NTSC(National
Television System Commitee)方式は、日本、米国で採用されているビデオ信号方式で、イギリスなどの欧州圏ではPAL(Phase Alternation by Line)方式、フランスおよび共産圏ではSECAM(Sequential a Memoire Color Television System(仏語))方式が採用されている。本実施の形態では、NTSCビデオ信号を例にとって説明する。NTSC方式の基本は、1秒間に30枚の絵(フレーム)を再現し(すなわち、30フレーム/秒)、1枚の絵は、525本のライン(走査線)で構成されることである。また、毎秒30枚では、画面のちらつきが生じるため、525本のラインを1本おきに走査して、1枚の絵を2枚の画像として送ることになっている。すなわち、初めに、1本目、3本目、5本目…(図10の実線で示す)を送って、とりあえず1つの画面を再現し、次に、2(263)本目、4本目、6本目…(図10の破線で示す)を送るわけである。このような方式をインタレース方式と呼ぶ。
したがって、1枚の絵(フレーム)は、実際には2つの画面(フィールド)で成り立っている。この関係は、フレーム数:30/秒(フレーム周波数:30Hz)、フィールド数:60/秒(フィールド周波数60Hz)、走査線数は525本、と表現することもできる。NTSC方式の画像信号(ビデオ信号)は、タイミングをとるための同期信号、絵の明るさを示す輝度信号、それに、色を表現する色信号で成り立っている。
図11は、モノクロの画像に対応した信号の例である。通常では、レベルを1Vp−pに合わせることになっている。図の両端で、信号の0レベルから下方に飛び出しているパルスが水平同期信号である。この間に、走査線1本に相当する輝度信号が振幅に比例して描かれる。図11では、輝度信号が段階的に変化している。したがって、もし、同じ信号の走査線が繰り返されるとすれば、画面には、水平方向に白から黒へ帯が並んだ画像が描かれるはずである。
図10は走査線を示す図、図11は走査線1本に相当する輝度信号を示す図である。
NTSC(National
Television System Commitee)方式は、日本、米国で採用されているビデオ信号方式で、イギリスなどの欧州圏ではPAL(Phase Alternation by Line)方式、フランスおよび共産圏ではSECAM(Sequential a Memoire Color Television System(仏語))方式が採用されている。本実施の形態では、NTSCビデオ信号を例にとって説明する。NTSC方式の基本は、1秒間に30枚の絵(フレーム)を再現し(すなわち、30フレーム/秒)、1枚の絵は、525本のライン(走査線)で構成されることである。また、毎秒30枚では、画面のちらつきが生じるため、525本のラインを1本おきに走査して、1枚の絵を2枚の画像として送ることになっている。すなわち、初めに、1本目、3本目、5本目…(図10の実線で示す)を送って、とりあえず1つの画面を再現し、次に、2(263)本目、4本目、6本目…(図10の破線で示す)を送るわけである。このような方式をインタレース方式と呼ぶ。
したがって、1枚の絵(フレーム)は、実際には2つの画面(フィールド)で成り立っている。この関係は、フレーム数:30/秒(フレーム周波数:30Hz)、フィールド数:60/秒(フィールド周波数60Hz)、走査線数は525本、と表現することもできる。NTSC方式の画像信号(ビデオ信号)は、タイミングをとるための同期信号、絵の明るさを示す輝度信号、それに、色を表現する色信号で成り立っている。
図11は、モノクロの画像に対応した信号の例である。通常では、レベルを1Vp−pに合わせることになっている。図の両端で、信号の0レベルから下方に飛び出しているパルスが水平同期信号である。この間に、走査線1本に相当する輝度信号が振幅に比例して描かれる。図11では、輝度信号が段階的に変化している。したがって、もし、同じ信号の走査線が繰り返されるとすれば、画面には、水平方向に白から黒へ帯が並んだ画像が描かれるはずである。
図4(a)〜(d)、図5(e)〜(g)、および図6(h)〜(k)は、本実施の形態の車両用表示制御装置および方法における画像信号の処理手順(アルゴリズム)を示す図、図7は、自車両の走行時の画像補正のイメージを示す図、図8は、自車両の旋回時の画像補正のイメージを示す図、図9は、処理手順を示すフローチャートである。
以下、本実施の形態の車両用表示制御装置および方法における処理手順について詳細に説明する。
視界向上の手法としては、図3に示した画像処理ユニット2により、降雪や降雨時のノイズを除去したフレーム画像を数フレーム以上重ね合わせる、すなわち、合成することにより、1つの画像を構成し、表示するものである。この場合、自車両が走行していて車速があるとき、あるいは旋回しているときは、画像のずれ分を吸収し、処理する必要がある。このノイズ除去(ノイズワイパー)の手法を以下説明する。
以下、本実施の形態の車両用表示制御装置および方法における処理手順について詳細に説明する。
視界向上の手法としては、図3に示した画像処理ユニット2により、降雪や降雨時のノイズを除去したフレーム画像を数フレーム以上重ね合わせる、すなわち、合成することにより、1つの画像を構成し、表示するものである。この場合、自車両が走行していて車速があるとき、あるいは旋回しているときは、画像のずれ分を吸収し、処理する必要がある。このノイズ除去(ノイズワイパー)の手法を以下説明する。
具体的な方法は、2フレーム以上の画像を取り込み、画像を重ね合わせ、ノイズの除去を行う。2フレーム以上の画像を取り込む理由としては、雪や雨は時間の経過と共に落ちていくため、最初の画像と時間が経った後の画像とでは、視認すべき対象物はそのままの位置にあるが、雪や雨のノイズの位置はずれていくためである。このノイズがずれた画像のノイズ成分を除去して、時間差のある画像を重ね合わせることにより、対象物だけを残し、雪や雨のノイズを除去した画像が得られる。このノイズ除去手順の概略を、降雪時の場合を例としてまず図4〜図6を用いて説明する。
まず、図4(a)に示すように、第1フレーム、第2フレームと時間差のある画像を撮る。なお、本説明では、2つのフレーム画像の場合を例に挙げて説明するが、フレーム数(画像数)は多いほどノイズを除去することができ、視認すべき対象物は鮮明になる。しかし、フレーム数を増やしすぎると、撮像時間、処理時間ともに増し、最終的には画像遅れが生じてしまう。状況や仕様に応じ、使用するフレーム数を調整することが可能である。
次に、図4(b)に示すように、雪(雨)の情報(ノイズ)を抽出するために、画像信号から走査線を1本ずつ抽出する。走査線は、画像を複数の線に区切り、電気信号化したもので、電圧が高いと明るく(白く)映り、電圧が低いと暗く(黒く)映る(図4(b)参照)。換言すれば、画像信号を走査線レベルに展開すると、明るい(白い)部分は電圧が高く、暗い(黒い)部分は電圧が低い。雪や雨は画像的には白く見えるため、画像信号では比較的高い電圧となる(走査線の電圧レベルは高くなる)。また、雪や雨は、風景のように連続した明るさではなく、点々とした明るさになる特徴がある。この特徴を見つけながらノイズと判断する。つまり、走査線上に、この高い電圧がまだらに現われると、雪や雨と判断する。このとき、周囲の風景も明るく白く、雪や雨が風景と同化してしまい、雪や雨と判別がつかない場合は、画像にはまだらに映らないため、ノイズとして判定できない。しかし、その部分は、もともと白いため、雪や雨が風景に同化しても、画像としてはあまり支障がないので、大きな画像的な問題にはならない。
次に、図4(c)に示すように、ノイズの範囲を特定し、ノイズを抽出する。
次に、図4(d)に示すように、抽出したノイズ範囲を画像上から削除する。なお、このとき2つの画像の対象物も一部削除される。
次に、図5(e)に示すように、ノイズを削除した時間差のある2つの画像信号を合成する(重ね合わせる)。これにより、ノイズが除去された対象物だけが復元できる。
次に、図5(f)に示すように、合成した画像信号を平滑化する。そして、復元された対象物だけのデジタル信号をアナログ信号に戻し、画像信号にする。
最後に、対象物だけを復元した画像信号を画像として映し出すと、図5(g)に示すように、ノイズの少ない画像となる。
なお、図4〜図5ではアナログ的に説明しているが、実際には図3に示したように、画像処理ユニット2のアナログ−デジタル コンバータ11により、アナログ信号はデジタル信号に変換され、信号処理部13によりデジタル演算処理されている。そして、最終的にデジタル−アナログ コンバータ16により再びアナログ信号に戻され、画像信号にされ、HUD3に画像を映し出す。
また、上記では、雪を例にとって説明したが、赤外線カメラで撮影した画像は、雪ほどではないが、雨(すなわち、水滴)の場合も、雪と同様に白色に映る。そのため、雨の場合も、雪と同様な処理を行うことができ、効果も同様に得られる。条件によっては、霧発生時においても効果が得られる。
まず、図4(a)に示すように、第1フレーム、第2フレームと時間差のある画像を撮る。なお、本説明では、2つのフレーム画像の場合を例に挙げて説明するが、フレーム数(画像数)は多いほどノイズを除去することができ、視認すべき対象物は鮮明になる。しかし、フレーム数を増やしすぎると、撮像時間、処理時間ともに増し、最終的には画像遅れが生じてしまう。状況や仕様に応じ、使用するフレーム数を調整することが可能である。
次に、図4(b)に示すように、雪(雨)の情報(ノイズ)を抽出するために、画像信号から走査線を1本ずつ抽出する。走査線は、画像を複数の線に区切り、電気信号化したもので、電圧が高いと明るく(白く)映り、電圧が低いと暗く(黒く)映る(図4(b)参照)。換言すれば、画像信号を走査線レベルに展開すると、明るい(白い)部分は電圧が高く、暗い(黒い)部分は電圧が低い。雪や雨は画像的には白く見えるため、画像信号では比較的高い電圧となる(走査線の電圧レベルは高くなる)。また、雪や雨は、風景のように連続した明るさではなく、点々とした明るさになる特徴がある。この特徴を見つけながらノイズと判断する。つまり、走査線上に、この高い電圧がまだらに現われると、雪や雨と判断する。このとき、周囲の風景も明るく白く、雪や雨が風景と同化してしまい、雪や雨と判別がつかない場合は、画像にはまだらに映らないため、ノイズとして判定できない。しかし、その部分は、もともと白いため、雪や雨が風景に同化しても、画像としてはあまり支障がないので、大きな画像的な問題にはならない。
次に、図4(c)に示すように、ノイズの範囲を特定し、ノイズを抽出する。
次に、図4(d)に示すように、抽出したノイズ範囲を画像上から削除する。なお、このとき2つの画像の対象物も一部削除される。
次に、図5(e)に示すように、ノイズを削除した時間差のある2つの画像信号を合成する(重ね合わせる)。これにより、ノイズが除去された対象物だけが復元できる。
次に、図5(f)に示すように、合成した画像信号を平滑化する。そして、復元された対象物だけのデジタル信号をアナログ信号に戻し、画像信号にする。
最後に、対象物だけを復元した画像信号を画像として映し出すと、図5(g)に示すように、ノイズの少ない画像となる。
なお、図4〜図5ではアナログ的に説明しているが、実際には図3に示したように、画像処理ユニット2のアナログ−デジタル コンバータ11により、アナログ信号はデジタル信号に変換され、信号処理部13によりデジタル演算処理されている。そして、最終的にデジタル−アナログ コンバータ16により再びアナログ信号に戻され、画像信号にされ、HUD3に画像を映し出す。
また、上記では、雪を例にとって説明したが、赤外線カメラで撮影した画像は、雪ほどではないが、雨(すなわち、水滴)の場合も、雪と同様に白色に映る。そのため、雨の場合も、雪と同様な処理を行うことができ、効果も同様に得られる。条件によっては、霧発生時においても効果が得られる。
なお、上記では自車両が静止している状態について説明したが、車両の場合、通常、走行や旋回等、動いているときが、対象物を認識すべきときである。車両が動いているときは、対象物自体も画像上で動いている。したがって、対象物を認識するためには、車速や操舵に応じて、画像信号を調節する必要がある。この調整方法を上記説明にプラスして次に説明する。
まず、図6(h)に示すように、自車両がまっすぐに走行していて、車速がある場合は、撮像する対象物は時間の経過と共に近づいてくる。画像上においては、対象物は大きくなる。したがって、第1フレーム画像より第2フレーム画像の方が対象物は大きく映ることとなる。この差を無くすためには、第1フレーム目の画像を拡大するか、第2フレーム目の画像を縮小する必要がある。図6(h)では、第1フレーム目の画像を拡大して対象物を第1フレームと第2フレームとで同じ大きさにしている。拡大は、車速に合わせ、電子ズームにより画像信号上で拡大する。これにより図6(i)に示すように、第1フレームと第2フレームの対象物の画像は同一の大きさとなり、重ね合わせることが可能となる。このような補正をズーム補正と称す。
次に、図6(j)に示すように、車速があり、かつ、旋回している場合について説明する。前述のように自車両が走行している場合は、撮像する対象物は、時間の経過と共に近づいてくるので、画像上では対象物は大きくなる。したがって、第1フレーム画像より第2フレーム画像の方が大きく映ることとなる。さらに、自車両の旋回中は、画像が旋回方向とは反対の横方向にずれてしまう。車速に関しては、図6(h)、(i)で説明したのと同様な処理を行いながら、横方向の画像のずれも調整する必要がある。このような補正を位置補正と称す。この横方向の画像のずれは、車速と舵角(すなわち、操舵量)に応じて補正する。これにより、図6(k)に示すように、第1フレームの画像と第2フレームの画像は同一の大きさとなり、かつ、横方向の画像のずれも補正され、重ね合わせることが可能となる。
まず、図6(h)に示すように、自車両がまっすぐに走行していて、車速がある場合は、撮像する対象物は時間の経過と共に近づいてくる。画像上においては、対象物は大きくなる。したがって、第1フレーム画像より第2フレーム画像の方が対象物は大きく映ることとなる。この差を無くすためには、第1フレーム目の画像を拡大するか、第2フレーム目の画像を縮小する必要がある。図6(h)では、第1フレーム目の画像を拡大して対象物を第1フレームと第2フレームとで同じ大きさにしている。拡大は、車速に合わせ、電子ズームにより画像信号上で拡大する。これにより図6(i)に示すように、第1フレームと第2フレームの対象物の画像は同一の大きさとなり、重ね合わせることが可能となる。このような補正をズーム補正と称す。
次に、図6(j)に示すように、車速があり、かつ、旋回している場合について説明する。前述のように自車両が走行している場合は、撮像する対象物は、時間の経過と共に近づいてくるので、画像上では対象物は大きくなる。したがって、第1フレーム画像より第2フレーム画像の方が大きく映ることとなる。さらに、自車両の旋回中は、画像が旋回方向とは反対の横方向にずれてしまう。車速に関しては、図6(h)、(i)で説明したのと同様な処理を行いながら、横方向の画像のずれも調整する必要がある。このような補正を位置補正と称す。この横方向の画像のずれは、車速と舵角(すなわち、操舵量)に応じて補正する。これにより、図6(k)に示すように、第1フレームの画像と第2フレームの画像は同一の大きさとなり、かつ、横方向の画像のずれも補正され、重ね合わせることが可能となる。
図7に、自車両の走行時の画像補正のイメージを示す。すなわち、図7(a)に示す第1フレームの画像を、車速に合わせて、図7(b)に示すように拡大し、図7(c)に示す第2フレームの画像と同じ大きさに補正する。なお、第1フレームの画像を拡大する代わりに、第2フレームの画像を縮小してもかまわない。赤外線カメラ1のレンズ、機能、画像処理の方法により、やりやすい方法を適用する。最終的には、同じ大きさの画像に合わせ込むことにより、走行による補正処理が可能となる。
図8に、自車両の旋回時の画像補正のイメージを示す。すなわち、図8(a)に示す第1フレームの画像を、車速、操舵量(すなわち、舵角(旋回角度)、時間差量)に合わせて、図8(b)に示すように拡大、かつ、位置補正を行い、図8(c)に示す第2フレームの画像と同じ大きさで、かつ、同じ位置に補正する。つまり、対象物の大きさ、位置を、第1フレームと第2フレームで合うように調整する。なお、第1フレームの画像を拡大する代わりに、第2フレームの画像を縮小してもかまわない。
図8に、自車両の旋回時の画像補正のイメージを示す。すなわち、図8(a)に示す第1フレームの画像を、車速、操舵量(すなわち、舵角(旋回角度)、時間差量)に合わせて、図8(b)に示すように拡大、かつ、位置補正を行い、図8(c)に示す第2フレームの画像と同じ大きさで、かつ、同じ位置に補正する。つまり、対象物の大きさ、位置を、第1フレームと第2フレームで合うように調整する。なお、第1フレームの画像を拡大する代わりに、第2フレームの画像を縮小してもかまわない。
次に、図9のフローチャートに沿って本実施の形態の車両用表示制御装置および方法のノイズ除去処理の流れを説明する。
まず、ステップS1において、図3の画像処理ユニット2内のフレームメモリ14に、第1フレーム画像を取り込む。
次いで、ステップS2において、図3の画像処理ユニット2内のフレームメモリ14に、第1フレームよりも時間が経過した第2フレーム画像を取り込む。
なお、前述のように、必要に応じ、取り込むフレーム数を変えることが可能である。ここでは、2つのフレームを取り込む場合を例として説明する。前述のように取り込み処理するフレーム数が多いほど、画像ははっきりと見やすくなるが、画像遅れが大きくなる。取り込んだフレームの画像信号は、図4(b)に示される。ただし、画像信号は、図3の画像処理ユニット2内のアナログ−デジタル コンバータ11により、デジタル化されている。
まず、ステップS1において、図3の画像処理ユニット2内のフレームメモリ14に、第1フレーム画像を取り込む。
次いで、ステップS2において、図3の画像処理ユニット2内のフレームメモリ14に、第1フレームよりも時間が経過した第2フレーム画像を取り込む。
なお、前述のように、必要に応じ、取り込むフレーム数を変えることが可能である。ここでは、2つのフレームを取り込む場合を例として説明する。前述のように取り込み処理するフレーム数が多いほど、画像ははっきりと見やすくなるが、画像遅れが大きくなる。取り込んだフレームの画像信号は、図4(b)に示される。ただし、画像信号は、図3の画像処理ユニット2内のアナログ−デジタル コンバータ11により、デジタル化されている。
次いで、ステップS3において、図2、図3の車速センサ6からの車速信号に基いて、自車両が走行中かどうか、つまり、車速があるかどうかが判断される。
ステップS3において、車速がないと判断された場合は、ステップS7に進む。
ステップS3において、車速があると判断された場合は、ステップS4に進む。
次いで、ステップS4において、図2、図3の舵角センサ5からの舵角信号に基いて、自車両が旋回中かどうかが判断される。
ステップS4において、自車両が旋回中でないと判断された場合は、ステップS5に進む。
次いで、ステップS5において、図6(h)、(i)で説明したようなズーム補正を行う。
ステップS4において、自車両が旋回中であると判断された場合は、ステップS6に進む。
次いで、ステップS6において、図6(j)、(k)で説明したようなズーム補正および位置補正を行う。
図3の画像処理ユニット2内の信号処理部13で、車速センサ6からの車速信号、舵角センサ5からの舵角信号に基いて、第1フレームと第2フレームとで、どの程度画像がずれているかを計算し、2つ(あるいは3つ以上)のフレーム画像の位置を合わせる。
車速に基づく補正(以下、車速補正)の例として、車速20km/hのとき、画像の大きさが1フレーム毎に5%ずつ大きくなる場合、第1フレームを基準とすると、第1フレームが100%、第2フレームは105%となる。したがって、第1フレームを5%拡大するか、第2フレームを5%縮小すると、第1フレームと第2フレームとは同等となり、両者を重ね合わせることが可能となる。
また、操舵(舵角)に基づく補正(以下、操舵補正)の例として、舵角20°のとき、画像が1フレーム毎に中心から3°ずつ横にずれた場合、第1フレームを基準とすると、第1フレームが0°、第2フレームは3°となる。したがって、第2フレームを3°反対ずらすと、第1フレームと同等となり、第1フレームと第2フレームとを重ね合わせることが可能となる。
また、走行中の操舵補正は、上記の車速補正例と操舵補正例とを組み合わせることにより、第1フレームと第2フレームとを重ね合わせることが可能となる。
ステップS3において、車速がないと判断された場合は、ステップS7に進む。
ステップS3において、車速があると判断された場合は、ステップS4に進む。
次いで、ステップS4において、図2、図3の舵角センサ5からの舵角信号に基いて、自車両が旋回中かどうかが判断される。
ステップS4において、自車両が旋回中でないと判断された場合は、ステップS5に進む。
次いで、ステップS5において、図6(h)、(i)で説明したようなズーム補正を行う。
ステップS4において、自車両が旋回中であると判断された場合は、ステップS6に進む。
次いで、ステップS6において、図6(j)、(k)で説明したようなズーム補正および位置補正を行う。
図3の画像処理ユニット2内の信号処理部13で、車速センサ6からの車速信号、舵角センサ5からの舵角信号に基いて、第1フレームと第2フレームとで、どの程度画像がずれているかを計算し、2つ(あるいは3つ以上)のフレーム画像の位置を合わせる。
車速に基づく補正(以下、車速補正)の例として、車速20km/hのとき、画像の大きさが1フレーム毎に5%ずつ大きくなる場合、第1フレームを基準とすると、第1フレームが100%、第2フレームは105%となる。したがって、第1フレームを5%拡大するか、第2フレームを5%縮小すると、第1フレームと第2フレームとは同等となり、両者を重ね合わせることが可能となる。
また、操舵(舵角)に基づく補正(以下、操舵補正)の例として、舵角20°のとき、画像が1フレーム毎に中心から3°ずつ横にずれた場合、第1フレームを基準とすると、第1フレームが0°、第2フレームは3°となる。したがって、第2フレームを3°反対ずらすと、第1フレームと同等となり、第1フレームと第2フレームとを重ね合わせることが可能となる。
また、走行中の操舵補正は、上記の車速補正例と操舵補正例とを組み合わせることにより、第1フレームと第2フレームとを重ね合わせることが可能となる。
次いで、ステップS7において、図4(c)に示すように、第1フレームの画像信号と第2フレームの画像信号との差(ノイズ)を抽出する。
次いで、ステップS8において、図4(d)に示すように、第1フレームの画像信号と第2フレームの画像信号との差(ノイズ)の部分を画像信号上から削除する。
次いで、ステップS9において、図5(e)に示すように、第1フレームの画像信号と第2フレームの画像信号とを合成する(重ね合わせる)。
次いで、ステップS10において、図5(f)に示すように、合成した画像信号を平滑化する。
最後に、ステップS11において、合成したデジタル画像信号を図3の画像処理ユニット2内のデジタル−アナログ コンバータ16により、アナログ信号に戻し、画像信号がHUD3に送られ、図5(g)に示すように、HUD3の画面上に画像が表示される。
次いで、ステップS8において、図4(d)に示すように、第1フレームの画像信号と第2フレームの画像信号との差(ノイズ)の部分を画像信号上から削除する。
次いで、ステップS9において、図5(e)に示すように、第1フレームの画像信号と第2フレームの画像信号とを合成する(重ね合わせる)。
次いで、ステップS10において、図5(f)に示すように、合成した画像信号を平滑化する。
最後に、ステップS11において、合成したデジタル画像信号を図3の画像処理ユニット2内のデジタル−アナログ コンバータ16により、アナログ信号に戻し、画像信号がHUD3に送られ、図5(g)に示すように、HUD3の画面上に画像が表示される。
以上説明したように、本実施の形態の車両用表示制御装置は、自車両の前方を撮像する赤外線カメラ1および赤外線投光器4R、4Lと、赤外線カメラ1により得られた画像信号を表示するHUD3と、赤外線カメラ1により第1時刻に撮像された第1フレームの画像信号と、第1時刻よりも時間が経過した第2時刻に撮像された第2フレーム(1つ以上)の画像信号を記憶する画像処理ユニット2のフレーム メモリ14と、第1フレームの画像信号と第2フレームの画像信号との画像信号の差を抽出し、抽出された画像信号の差に該当する部分を削除し、削除された後の前記第1画像信号と前記第2画像信号とを合成し、合成された画像信号を平滑化し、平滑化された画像信号を前記表示手段に表示させるように制御する画像処理ユニット2の信号処理部13とを備えている。
また、本実施の形態の車両用表示制御方法は、赤外線カメラ1および赤外線投光器4R、4Lにより自車両の前方を撮像し、赤外線カメラ1により第1時刻に撮像された第1フレームの画像信号と、第1時刻よりも時間が経過した第2時刻に撮像された第2フレームの画像信号を画像処理ユニット2のフレーム メモリ14に記憶し、画像処理ユニット2の信号処理部13により、第1フレームの画像信号と第2フレームの画像信号との画像信号の差を抽出し、抽出された画像信号の差に該当する部分を削除し、削除された後の前記第1画像信号と前記第2画像信号とを合成し、合成された画像信号を平滑化し、平滑化された画像信号をHUD3に表示させるように制御し、画像信号をHUD3に表示するものである。
また、本実施の形態の車両用表示制御方法は、赤外線カメラ1および赤外線投光器4R、4Lにより自車両の前方を撮像し、赤外線カメラ1により第1時刻に撮像された第1フレームの画像信号と、第1時刻よりも時間が経過した第2時刻に撮像された第2フレームの画像信号を画像処理ユニット2のフレーム メモリ14に記憶し、画像処理ユニット2の信号処理部13により、第1フレームの画像信号と第2フレームの画像信号との画像信号の差を抽出し、抽出された画像信号の差に該当する部分を削除し、削除された後の前記第1画像信号と前記第2画像信号とを合成し、合成された画像信号を平滑化し、平滑化された画像信号をHUD3に表示させるように制御し、画像信号をHUD3に表示するものである。
本実施の形態では上記の構成となっているので、1台のカメラを使用して、悪天候時の視界(視認性)を向上させることができる。また、赤外線カメラ1を1台使用するだけでよいので、種類の違う赤外線カメラと可視光線カメラの2台のカメラを設置する場合に比べ、コストを低減させることができる。また、カメラのレイアウトが容易になり、カメラ2台の場合と比べ、カメラの故障率が低くなる。なお、従来の2台のカメラを使用する場合では、2台のカメラの光軸合わせを完璧に行う必要があったが、本実施の形態では、2台のカメラの光軸合わせが不要となる。さらに、1種類の画像信号だけを画像処理するので、システムが簡素化され、カメラ以外のユニットのコストも下がり、システム全体で大幅にコストを低下させることができる。
また、本実施の形態では、自車両の車速を検出する車速センサ6を備え、画像処理ユニット2の信号処理部13は、車速センサ6からの車速信号に基いて、自車両の走行に応じて変化する画像信号を補正する。これにより、自車両が走行中であっても悪天候時の視界を良好に認識することができる。
また、自車両の舵角を検出する舵角センサ5を備え、信号処理部13は、舵角センサ5からの舵角信号に基いて、自車両の旋回に応じて変化する画像信号を補正する。これにより、自車両が旋回中であっても悪天候時の視界を良好に認識することができる。
なお、本実施の形態において、図1、図2の赤外線カメラ1および赤外線投光器4R、4Lが、特許請求の範囲の撮像手段に、HUD3が表示手段に、第1フレームの画像信号が第1画像信号に、第2フレームの画像信号が第2画像信号に、画像処理ユニット2の図3のフレーム メモリ14が第1記憶手段と第2記憶手段に相当する。また、画像処理ユニット2の信号処理部13と図9のステップS7が、特許請求の範囲の画像信号抽出手段に、信号処理部13と図9のステップS8が画像信号削除手段に、信号処理部13と図9のステップS9が画像信号合成手段に、信号処理部13と図9のステップS10が画像信号平滑化手段に、信号処理部13と図9のステップS11が制御手段に相当する。また、図2、図3の車速センサ6が車速検出手段に、舵角センサ5が舵角検出手段に、図3の信号処理部13と図9のステップS5、S6が画像補正手段に相当する。また、図9のステップS1が特許請求の範囲の第1記憶工程に、ステップS2が第2記憶工程に、ステップS7が画像信号抽出工程に、ステップS8が画像信号削除工程に、ステップS9が画像信号合成工程に、ステップS10が画像信号平滑化工程に、ステップS11が制御工程に相当する。
さらに、以上説明した実施の形態は本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施の形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
また、自車両の舵角を検出する舵角センサ5を備え、信号処理部13は、舵角センサ5からの舵角信号に基いて、自車両の旋回に応じて変化する画像信号を補正する。これにより、自車両が旋回中であっても悪天候時の視界を良好に認識することができる。
なお、本実施の形態において、図1、図2の赤外線カメラ1および赤外線投光器4R、4Lが、特許請求の範囲の撮像手段に、HUD3が表示手段に、第1フレームの画像信号が第1画像信号に、第2フレームの画像信号が第2画像信号に、画像処理ユニット2の図3のフレーム メモリ14が第1記憶手段と第2記憶手段に相当する。また、画像処理ユニット2の信号処理部13と図9のステップS7が、特許請求の範囲の画像信号抽出手段に、信号処理部13と図9のステップS8が画像信号削除手段に、信号処理部13と図9のステップS9が画像信号合成手段に、信号処理部13と図9のステップS10が画像信号平滑化手段に、信号処理部13と図9のステップS11が制御手段に相当する。また、図2、図3の車速センサ6が車速検出手段に、舵角センサ5が舵角検出手段に、図3の信号処理部13と図9のステップS5、S6が画像補正手段に相当する。また、図9のステップS1が特許請求の範囲の第1記憶工程に、ステップS2が第2記憶工程に、ステップS7が画像信号抽出工程に、ステップS8が画像信号削除工程に、ステップS9が画像信号合成工程に、ステップS10が画像信号平滑化工程に、ステップS11が制御工程に相当する。
さらに、以上説明した実施の形態は本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施の形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
1…赤外線カメラ 2…画像処理ユニット
3…ヘッド アップ ディスプレイ(HUD)
4R、4L…赤外線投光器 5…舵角センサ
6…車速センサ 7…振動センサ
8…ヨーレイトセンサ
10…画像信号 11…アナログ−デジタル コンバータ
12…同期信号分離器 13…信号処理部
14…フレーム メモリ
15…ダイナミック メモリ アクセス コントローラー
16…デジタル−アナログ コンバータ 17…同期信号合成器
3…ヘッド アップ ディスプレイ(HUD)
4R、4L…赤外線投光器 5…舵角センサ
6…車速センサ 7…振動センサ
8…ヨーレイトセンサ
10…画像信号 11…アナログ−デジタル コンバータ
12…同期信号分離器 13…信号処理部
14…フレーム メモリ
15…ダイナミック メモリ アクセス コントローラー
16…デジタル−アナログ コンバータ 17…同期信号合成器
Claims (5)
- 自車両の前方を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により得られた画像信号を表示する表示手段と
を備えた車両用表示制御装置において、
前記撮像手段により第1時刻に撮像された第1画像信号を記憶する第1記憶手段と、
前記撮像手段により前記第1時刻よりも時間が経過した第2時刻に撮像された第2画像信号を記憶する第2記憶手段と、
前記第1画像信号と前記第2画像信号との画像信号の差を抽出する画像信号抽出手段と、
前記画像信号抽出手段により抽出された画像信号の差に該当する部分を削除する画像信号削除手段と、
前記画像信号削除手段により削除された後の前記第1画像信号と前記第2画像信号とを合成する画像信号合成手段と、
前記画像信号合成手段により合成された画像信号を平滑化する画像信号平滑化手段と、
前記画像信号平滑化手段により平滑化された画像信号を前記表示手段に表示させるように制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする車両用表示制御装置。 - 前記自車両の車速を検出する車速検出手段と、
前記車速検出手段からの車速信号に基いて、自車両の走行に応じて変化する画像信号を補正する画像補正手段と
を備えたことを特徴とする請求項1記載の車両用表示制御装置。 - 前記自車両の舵角を検出する舵角検出手段と、
前記舵角検出手段からの舵角信号に基いて、自車両の旋回に応じて変化する画像信号を補正する画像補正手段と
を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の車両用表示制御装置。 - 前記撮像手段として、1台の近赤外線カメラを用いたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか記載の車両用表示制御装置。
- 第1時刻に撮像された第1画像信号を記憶する第1記憶工程と、
前記第1時刻よりも時間が経過した第2時刻に撮像された第2画像信号を記憶する第2記憶工程と、
前記第1画像信号と前記第2画像信号との画像信号の差を抽出する画像信号抽出工程と、
前記画像信号抽出工程により抽出された画像信号の差に該当する部分を削除する画像信号削除工程と、
前記画像信号削除工程により削除された後の前記第1画像信号と前記第2画像信号とを合成する画像信号合成工程と、
前記画像信号合成工程により合成された画像信号を平滑化する画像信号平滑化工程と、
前記画像信号平滑化工程により平滑化された画像信号を表示させるように制御する制御工程と
を有することを特徴とする車両用表示制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003395180A JP2005159710A (ja) | 2003-11-26 | 2003-11-26 | 車両用表示制御装置および車両用表示制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003395180A JP2005159710A (ja) | 2003-11-26 | 2003-11-26 | 車両用表示制御装置および車両用表示制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005159710A true JP2005159710A (ja) | 2005-06-16 |
Family
ID=34721012
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003395180A Pending JP2005159710A (ja) | 2003-11-26 | 2003-11-26 | 車両用表示制御装置および車両用表示制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005159710A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102005041536A1 (de) * | 2005-08-31 | 2007-03-01 | Siemens Ag | Nightvisionsystem, bei dem die Umgebung mittels einer Aufnahmevorrichtung aufgenommen und auf einer Anzeige dargestellt wird und Verfahren zur Darstellung der Umgebung bei schlechten Sichtverhältnissen, insbesondere bei Nacht |
JP2008048196A (ja) * | 2006-08-17 | 2008-02-28 | Hitachi Ltd | 立体物検知装置 |
US20180061008A1 (en) * | 2016-08-31 | 2018-03-01 | Autoliv Asp, Inc. | Imaging system and method |
JP2020023227A (ja) * | 2018-08-06 | 2020-02-13 | 株式会社小糸製作所 | 車両用灯具 |
US12072466B1 (en) * | 2021-09-30 | 2024-08-27 | Zoox, Inc. | Detecting dark objects in stray light halos |
-
2003
- 2003-11-26 JP JP2003395180A patent/JP2005159710A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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DE102005041536A1 (de) * | 2005-08-31 | 2007-03-01 | Siemens Ag | Nightvisionsystem, bei dem die Umgebung mittels einer Aufnahmevorrichtung aufgenommen und auf einer Anzeige dargestellt wird und Verfahren zur Darstellung der Umgebung bei schlechten Sichtverhältnissen, insbesondere bei Nacht |
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JP7173780B2 (ja) | 2018-08-06 | 2022-11-16 | 株式会社小糸製作所 | 車両用灯具 |
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