JP2005156999A - パターン形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 パターン形成技術の低コスト化を可能にするパターン形成の新技術を提供する。
【解決手段】 半導体基板1上の絶縁体膜2表面に加熱消滅性樹脂膜3を形成し、レーザービーム4で加熱消滅性樹脂膜3に熱エネルギー照射する。この熱エネルギーにより照射領域の加熱消滅性樹脂膜3は熱分解し消滅して加熱消滅性樹脂膜3のパターン形成がなされる。更に、全面に光照射6を行いエッチングマスク5aを形成しこれをエッチングマスクにして、プラズマを用いたドライエッチングにより絶縁体膜2をエッチング加工し絶縁体膜2に開口7を形成する。その後、酸素雰囲気あるいは窒素雰囲気中で加熱処理を施し、加熱消滅性樹脂からなるエッチングマスク5aを熱分解し完全に除去する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、パターン形成方法に関し、特に加熱消滅性樹脂膜のパターン形成とそれをマスクにした各種材料のパターン形成に関する。
現在、半導体デバイスの製造では、フォトリソグラフィ技術によりレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクにしたエッチング加工により半導体デバイスに用いる導電体膜、半導体膜あるいは絶縁体膜の各種材料のパターン形成を行っている(例えば、非特許文献1参照。)。また、このレジストパターンをメッキ用のマスクにして、銅(Cu)あるいは金(Au)等の金属膜のパターン形成を行っている。このフォトリソグラフィ技術によるパターン形成方法は、現在、半導体デバイスの製造以外の各種表示デバイスさらにはマイクロマシンの製造等、パターン形成において最も広汎に用いられている方法である。
このフォトリソグラフィ技術によるパターン形成について図6,7を参照して説明する。図6,7はフォトリソグラフィ技術によるレジストパターン形成と、それをエッチングマスクにし絶縁体膜加工する場合のパターン形成方法を示す工程順の断面図である。
図6(a)に示すように、各種半導体素子(図示せず)を形成した半導体基板101上に酸化シリコンで絶縁体膜102を堆積し、この絶縁体膜102上にフォトリソグラフィ技術の塗布工程でレジスト膜103を形成する。ここで、レジスト膜103はいわゆる感光性樹脂であり次のようにして成膜される。すなわち、感光性樹脂組成物からなるポリマー等を溶剤に溶解して成るレジスト塗布液を、半導体ウェハーである半導体基板101の絶縁体膜102上にスピン塗布する。そして、このスピン塗布後に100℃以下の温度でプリベークし不要な溶剤を飛ばす。このようにして上記レジスト膜103を形成する。
次に、図6(b)に示すように、フォトリソグラフィ技術の露光工程において、石英ガラス基板104とその表面に形成した遮光膜パターン105とから成るレチクル106をフォトマスクにして、通常の縮小投影露光により露光光107を照射し、上記レジスト膜103にパターンの露光転写を行う。このようにして、レジスト膜103の所定の領域に光学パターン転写領域103aを形成する。そして、PEB(Post Exposure Bake)といわれる熱処理を施す。ここで、最近の露光光107はArFエキシマレーザー(波長:約193nm)であり、レジスト膜103はいわゆる化学増幅型レジストからなる。
次に、フォトリソグラフィ技術の現像工程において、上記半導体ウェハー状態の半導体基板101を現像液中に浸漬する。あるいは現像液シャワーに曝す。このようにして、図6(c)に示すように光学パターン転写領域103aを現像で除去しレジストパターンを形成する。更に、120℃程度の温度でポストベークし、絶縁体膜102上にレジストマスク108を形成する。これは、上記レジストがポジ型レジストの場合であり、ネガ型レジストでは逆に光学パターン転写領域103aが上記現像で残り、それ以外の領域が除去されることになる。
次に、図7(a)に示すように、レジストマスク108をエッチングマスクにして、プラズマを用いたドライエッチングにより絶縁体膜102をエッチング加工する。そして、絶縁体膜102に開口109を形成する。
次に、図7(b)に示すように、レジストマスクの剥離工程において、上記レジストマスク108を酸素(O2 )プラズマ中でアッシング除去する。このようにして、開口109を有する絶縁体膜102のパターン形成をする。ここで、この開口109は、通常、絶縁体膜102を配線の層間絶縁膜とした配線接続のためのヴィアホールになる。
半導体ハンドブック編纂委員会編,「半導体ハンドブック」,第2版,株式会社オーム社,平成6年5月25日,p.198−199
近年、半導体デバイスにおけるパターン形成では、そのパターン寸法は微細化し100nm以下になってきている。そして、このパターンの微細化により、半導体デバイスはますます高集積化し多機能化し高性能になってくる。
しかし、上記パターン形成における寸法の微細化は、上記フォトリソグラフィ技術において、上述したところの塗布工程、露光工程、現像工程あるいは剥離工程での高度化を必要とし、半導体デバイスのパターン形成における製造コストを増大させる。
従来、フォトリソグラフィ技術によるレジストマスク形成において、上記塗布工程、露光工程、現像工程はフォトリソグラフィ技術の根幹をなしており、これら各工程の技術の高度化はあっても、これら一連技術の基本構成は変わらない。また、上記レジストマスクの剥離工程も同様である。そして、上述した技術の高度化は、必然的にパターン形成の高コスト化を引き起こすことになる。そこで、パターン形成技術の高精度化とその技術の低コスト化を両立できる、全く従来と異なる新規技術の開発が望まれている。
本発明は、前記実情に鑑みてなされたもので、パターン形成における新規技術を提供し、上述したところの一連技術を簡素化しパターン形成技術の低コスト化を可能にすることのできるパターン形成方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明のパターン形成方法は、被処理基板表面に加熱消滅性樹脂膜を形成する工程と、前記加熱消滅性樹脂膜に対して選択的に熱エネルギー照射し、前記熱エネルギー照射領域の加熱消滅性樹脂膜を消滅させて加熱消滅性樹脂膜のパターンを形成する工程と、を含む。そして、前記加熱消滅性樹脂に対する選択的な熱エネルギー照射は、レーザービームあるいは電子ビームによる直接描画の方法で行う。
あるいは、本発明のパターン形成方法は、被処理基板表面に加熱消滅性樹脂膜を形成する工程と、フォトマスクに形成したパターンを露光光の照射により前記加熱消滅性樹脂膜に露光転写する工程と、前記露光転写後において前記加熱消滅性樹脂膜に加熱処理を施し、前記露光転写の工程で前記露光光が照射しない領域の加熱消滅性樹脂膜を選択的に消滅させて加熱消滅性樹脂膜のパターンを形成する工程と、を含む。ここで、前記露光転写の工程において、前記露光光が照射した領域の加熱消滅性樹脂膜は架橋し光硬化する。
そして、前記加熱処理における温度は、前記露光光が照射しない領域の加熱消滅性樹脂膜が分解し消滅する温度よりも高く、前記露光光が照射した領域の加熱消滅性樹脂膜が分解し消滅する温度よりも低く設定する。
このような構成にすることで、従来のレジスト膜を用いてパターン形成する場合において、レジスト膜へのパターン直接描画あるいは露光転写の後において必須になっているレジスト現像工程が全く不要になり、パターン形成が大幅に簡素化されてパターン形成技術
が低コスト化する。
そして、本発明のパターン形成方法において、好ましくは前記加熱消滅性樹脂膜は加熱により分解し消滅する材料である。更に、好ましくは前記加熱消滅性樹脂膜は架橋性シリル基を有するポリオキシアルキレン樹脂組成物から成る。また、好ましくは前記加熱消滅性樹脂膜のパターンを形成後に全面を光照射する。
このような構成にすることで、従来のフォトリソグラフィ技術と異なり、作業効率性が向上してパターン形成技術の低コスト化が可能になると共に高精度なパターン形成技術が実現できる。
そして、本発明のパターン形成方法では、前記加熱消滅性樹脂のパターンを前記被処理基板のエッチングマスクにし前記被処理基板を選択的にエッチング加工した後に、加熱処理を施し前記加熱消滅性樹脂のパターンを分解し除去する。
また、本発明のパターン形成方法では、前記被処理基板表面に形成した前記加熱消滅性樹脂のパターンの上部から全面にスパッター法で導電体膜を成膜する工程と、加熱処理を施し前記加熱消滅性樹脂を分解し消滅させ前記導電体膜をリフトオフする工程と、を有して導電体膜のパターンを形成する。
そして、本発明のパターン形成方法では、前記加熱消滅性樹脂のパターンを電解メッキのマスクにし前記被処理基板表面に金属膜をメッキする工程と、加熱処理を施し前記加熱消滅性樹脂を分解し消滅させる工程と、を有して金属膜のパターンを形成する。
このような構成にすることで、半導体デバイス等の製造において用いられる各種材料のパターン形成が大幅に簡便化され、その製造コストが大幅に低減するようになる。
そして、本発明のパターン形成方法において好ましくは、前記加熱処理は酸素雰囲気で150℃〜250℃の温度で行う。あるいは、前記加熱処理は窒素雰囲気で200℃〜250℃の温度で行う。
本発明によれば、従来のフォトリソグラフィ技術によるパターン形成方法よりも大幅にパターン形成方法が簡素化され、各種材料のパターン形成技術の高精度化とその技術の低コスト化が可能になる。そして、半導体デバイス等の製造コストは大幅に低減できるようになる。
本発明の最も大きな特徴は、パターン形成において、従来の感光性樹脂であるレジストと異なる特性を有する材料、すなわち加熱消滅性樹脂を用いるところにある。この材料については後で詳述するが、上記材料膜に対して適当な温度で加熱処理を施すと、上記膜は熱分解を起こし完全に消失するという特性を有するものである。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態を図1に基づいて説明する。図1は、上記加熱消滅性樹脂膜を用いたエッチングマスクのパターン形成と、それをマスクにし絶縁体膜を加工するパターン形成方法を示す工程順の断面図である。
ここでは、加熱消滅性樹脂膜を形成するために、例えば架橋性シリル基を有するポリオキシプロピレン樹脂とジアシルフォスフィンオキシド化合物とを溶剤に溶解した消滅性樹
脂塗布液を用いた。
図1(a)に示すように、各種半導体素子(図示せず)を形成した半導体基板1上に酸化シリコンで絶縁体膜2を堆積し、この絶縁体膜2上に上述したところの消滅性樹脂塗布液をスピン塗布する。そして、このスピン塗布後に100℃以下の温度でプリベークし不要な溶剤を飛ばす。このようにして、膜厚が1μm程度の加熱消滅性樹脂膜3を形成する。ここで、この塗布工程において通常の蛍光灯照射の下で行うことができる。これに対して、従来のフォトリソグラフィ技術の塗布工程は、紫外光を完全に遮断する特別な処理室を設けその中で行う必要がある。
次に、図1(b)に示すように、いわゆる直接描画の方法において炭酸ガスレーザーを光源として用い、エネルギー密度の高いレーザービーム4を短時間で照射する。このレーザビーム4は熱ビームであり加熱消滅性樹脂膜3に対して熱エネルギーを付与し照射領域の温度を200℃〜250℃程度にする。この熱エネルギーにより照射領域の加熱消滅性樹脂膜3は熱分解し消滅する。このようにして加熱消滅性樹脂膜3のパターン形成を行い、エッチングマスク5を形成することになる。
これに対して、従来のレジスト膜では、この直接描画において、レジスト中の官能基が感光してレジストのベースレジンが変化する。すなわち、ベースレジンの共重合の切断(ポジ型)あるいはその重合の促進(ネガ型)が行われる。このようにして、現像工程で上記光照射で変化した後のベースレジンの溶解を通してパターン形成することになる。
このようにして、本発明では、従来のフォトリソグラフィ技術のような現像工程は不要になり、パターン形成での大幅なコスト低減が可能になる。
次に、図1(c)に示すように全面に光照射6を行い、上記エッチングマスク5としてパターン形成された加熱消滅性樹脂膜3を構成している組成物を架橋させ光硬化させてエッチングマスク5aを形成する。この光照射に利用できる光源としては、上記ポリオキシアルキレン樹脂組成物が感光し硬化が開始する波長を含む光源であれば特に限定されず、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、エキシマレーザー、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ、ナトリウムランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、蛍光灯、太陽光、電子線照射装置等が挙げられる。これらの光源は単独で用いられてもよいし、2種以上を併用してもよい。この光照射によりエッチングマスク5から光硬化したエッチングマスク5aは、次に述べるドライエッチング耐性が向上しドライエッチングのマスクとして十分に機能するようになる。
次に、図1(d)に示すように、エッチングマスク5aをマスクにして、プラズマを用いたドライエッチングにより絶縁体膜2をエッチング加工する。そして、絶縁体膜2に開口7を形成する。
次に、図1(e)に示すように、酸素雰囲気あるいは窒素雰囲気中で、前者では150℃〜250℃程度の温度の熱処理、後者の場合では200℃〜250℃程度の温度の熱処理を施す。このような加熱処理により、加熱消滅性樹脂から成るエッチングマスク5aは熱分解し完全に消滅し除去される。ここで、熱処理の雰囲気は乾燥空気でもよい。このようにして、開口7を有する絶縁体膜2のパターン形成を半導体基板1上に形成する。
本発明のエッチングマスク5aの除去は、従来の技術のプラズマ中のアッシング除去に比べて、使用する装置として簡単なオーブンでよく、しかも、その除去方法が極めて簡便である。このように、エッチングマスクとして使用した後の除去が非常に簡便になること
により、パターン形成のコストが大幅に低減するようになる。
また減圧下で加熱するようにすれば、より効率よく除去することが可能である。
上記実施形態においては、上記レーザービームの代わりに電子ビームにより熱エネルギーを与えてもよい。また、レーザー光源としては、その他にUVレーザー光源、エキシマレーザー光源を用いてもよい。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図2に基づいて説明する。図2は、上記加熱消滅性樹脂膜を用いたリフトオフ用マスクのパターン形成と、それを用いた配線のような導電体膜のパターン形成工程を示す断面図である。ここで、第1の実施形態で説明したのと同様のものは同一符号で示す。
この実施形態でも、加熱消滅性樹脂膜を形成するために、上述した架橋性シリル基を有するポリオキシプロピレン樹脂とジアシルフォスフィンオキシド化合物とを溶剤に溶解した消滅性樹脂塗布液を用いる。
第1の実施形態で説明したのと同様にして、図2(a)に示すように半導体基板1上に酸化シリコンで絶縁体膜2を堆積し、この絶縁体膜2上に上述したところの消滅性樹脂塗布液をスピン塗布する。そして、このスピン塗布後に80℃程度の温度でプリベークし不要な溶剤を飛ばす。このようにして、膜厚が1.5μm程度の加熱消滅性樹脂膜3を形成する。
次に、図2(b)に示すように、直接描画の方法で熱ビームであるレーザービーム4を照射する。ここで、光源としてはYAGレーザーを用いる。そして、加熱消滅性樹脂膜3に対して熱エネルギーを付与し照射領域の温度を200℃程度にする。このようにすると、熱伝導の悪い酸化シリコンで構成された絶縁体膜2表面に熱が溜まるために、絶縁体膜2に近づくに従い加熱消滅性樹脂膜3は熱分解し易くなる。そして、図2(b)に示したような逆テーパーの断面形状を有するリフトオフ用開口8を有するリフトオフ用マスク9を形成することができるようになる。
第1の実施形態で述べたのと同様に、この場合でもリフトオフ用開口8を有するリフトオフ用マスク9の形成において、従来のフォトリソグラフィ技術のような現像工程は全く不要になる。このために、上述したようにパターン形成での大幅なコスト低減が可能になる。
次に、第1の実施形態で説明したのと同様にして、図2(c)に示すように全面に光照射6を行い、上記リフトオフ用マスク9としてパターン形成された加熱消滅性樹脂膜3を架橋させ、光硬化したところのリフトオフ用マスク9aを形成する。
次に、図2(d)に示すように、リフトオフ用マスク9aをマスクにして、例えば膜厚が0.5μm程度のタングステン(W)のような導電体膜10のスパッター成膜を行う。ここで、直進性の高いコリメートスパッター方法を用いるとよい。このようにすると、リフトオフ用マスク9aは逆テーパー形状であるために、リフトオフ用マスク9a上に堆積する導電体膜10とリフトオフ用開口8内に堆積し配線11となる導電体膜とは、図2(d)に示しているように分離して形成されるようになる。
次に、酸素雰囲気あるいは窒素雰囲気中で、前者では200℃程度の温度の熱処理、後者の場合では250℃程度の温度の熱処理を施す。このような加熱処理により、加熱消滅性樹脂から成るリフトオフ用マスク9aは、熱分解し消滅して、リフトオフ用マスク9a
上の導電体膜10をリフトオフさせ除去するようになる。このような本発明のリフトオフ工程を通して、図2(e)に示すように半導体基板1上の絶縁体膜2上に配線11が形成される。
ここで、従来のリフトオフ技術では、リフトオフ用マスクはレジスト膜から形成される。そして、上記リフトオフ工程においては、レジスト膜で成るリフトオフ用マスクは有機溶剤の薬液中で溶解され除去される。このリフトオフ用マスクの溶解除去によりリフトオフ用マスク上に堆積した導電体膜がリフトオフされ除去され、配線が形成される。
本発明では、上記のような従来のリフトオフ工程のように薬液を使用しないことからその操作が安全になりしかもその作業性は向上する。そして、これによってパターン形成コストが低減される。なお、YAGレーザの光量を変化させると逆テーパが形成されないこともあるが、リフトオフは可能である。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態を図3,4に基づいて説明する。図3,4は、上記加熱消滅性樹脂膜を用いたエッチングマスクのパターン形成と、それを用いた半導体体膜のパターン形成方法を示す工程順の断面図である。ここで、第1の実施形態で説明したのと同様のものは同一符号で示す。
この実施形態でも、加熱消滅性樹脂膜を形成するために、第1,2の実施形態と同様にして、上述した架橋性シリル基を有するポリオキシプロピレン樹脂とジアシルフォスフィンオキシド化合物とを溶剤に溶解した消滅性樹脂塗布液を用いる。
図3(a)に示すように、半導体基板1上表面に熱酸化膜(図示せず)を形成しその熱酸化膜上に多結晶シリコン膜などの半導体薄膜12を堆積し、この半導体薄膜12上に上述したところの消滅性樹脂塗布液をスピン塗布する。そして、このスピン塗布後に80℃程度の温度でプリベークし不要な溶剤を飛ばす。このようにして、膜厚が1μm程度の加熱消滅性樹脂膜3を形成する。
次に、図3(b)に示すように、従来のフォトリソグラフィ技術の露光工程と同じ処理をする。すなわち、石英ガラス基板13とその表面に形成した遮光膜パターン14から成るレチクル15をフォトマスクにして、通常の縮小投影露光により露光光16を照射し、上記加熱消滅性樹脂膜3パターンの露光転写を行う。このようにして、加熱消滅性樹脂膜3の所定の領域に光硬化領域3aを形成する。ここで、露光光16としてはArFエキシマレーザー(波長:約193nm)を用いる。
次に、酸素雰囲気で150℃程度の温度の熱処理を施す。この加熱処理により、加熱消滅性樹脂3のうちで光硬化領域3a以外の領域の加熱消滅性樹脂は熱分解し完全に消滅する。そして、加熱消滅性樹脂膜3のうちで光硬化領域3aは上記150℃程度の温度では熱分解しないでそのまま残存するようになる。このようにして、図3(c)に示しているように、加熱消滅性樹脂膜3のパターンが形成され、エッチングマスク17を半導体膜12上に形成することになる。ここで重要なことは、上記加熱処理の温度は、露光光16が照射しない領域の加熱消滅性樹脂膜3が分解し消滅する温度よりも高く、露光光16が照射した領域の加熱消滅性樹脂膜3すなわち光硬化領域3aが分解し消滅する温度よりも低く設定することである。
これに対して、従来のレジスト膜のパターン形成では、上述したように図6(b)の工程において、レジスト中の官能基が感光しレジストのベースレジンが変化する。すなわち、ベースレジンの共重合の切断(ポジ型)あるいはその重合の促進(ネガ型)が行われる
。このようにして、現像工程で上記光照射で変化した後のベースレジンの溶解を通してパターン形成することになる。
このようにして、この場合でも、従来のフォトリソグラフィ技術のような現像工程は不要になり、パターン形成での大幅なコスト低減が可能になる。
次に、図4(a)に示すように、エッチングマスク17をマスクにして、プラズマを用いたドライエッチングにより半導体薄膜12をエッチング加工する。このようにして、例えばゲート電極18を形成する。
次に、図4(b)に示すように、窒素雰囲気中で200℃〜250℃程度の温度の熱処理を施す。このような加熱処理により、加熱消滅性樹脂から成るエッチングマスク17は熱分解し完全に消滅し除去される。ここで、熱処理の雰囲気は乾燥空気でもよい。このようにして、半導体薄膜12のパターン形成によりゲート電極18を半導体基板1上に形成する。
この場合もエッチングマスク17の除去は、従来の技術のプラズマ中のアッシング除去に比べ極めて簡便でありパターン形成のコストが大幅に低減する。
なおここで、消滅性樹脂塗布液として、ポリプロピレングリコールのジアクリレートベースの光硬化樹脂を添加したものを用いるようにしてもよい。これにより、光架橋性材料を添加し、露光領域の消滅温度T1を非露光領域の消滅温度T0よりも選択的に上昇させ、
温度T(T:T0<T<T1)で加熱するようにすれば、レジストパターンの形成が容易に可能となる。
そして加工後、T(T:T>T1)に加熱することによりレジストパターンの除去が可能となる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態を図5に基づいて説明する。図5は、上記加熱消滅性樹脂膜を用いたメッキ用マスクのパターン形成と、それを用いたバンプ等の金属膜のパターン形成方法を示す工程順の断面図である。ここで、第1の実施形態で説明したのと同様のものは同一符号で示す。
この実施形態でも、加熱消滅性樹脂膜を形成するために、上述した架橋性シリル基を有するポリオキシプロピレン樹脂とジアシルフォスフィンオキシド化合物とを溶剤に溶解した消滅性樹脂塗布液を用いる。
図5(a)に示すように、各種半導体素子(図示せず)を形成した半導体基板1上に酸化シリコンで絶縁体膜2を堆積し、スパッター法で膜厚の薄いCu層を上記絶縁体膜2上に成膜して給電層19にする。そして、上述したところの消滅性樹脂塗布液をスピン塗布し、図1(b)で説明したのと同様な方法でメッキ用開口20を有するメッキ用マスク21を形成する。更に、第1の実施形態で説明したのと同様にして、メッキ用マスク21に全面に光照射を行い、上記メッキ用マスク21としてパターン形成された加熱消滅性樹脂膜を構成している組成物を架橋させ光硬化させる。
次に、メッキ液として2価の銅イオンを含むメッキ液、例えば、銅イオンを5〜200g/L(リットル)程度含む硫酸銅水溶液を入れたメッキ槽内でメッキ処理を施す。このメッキ処理で、図5(b)に示すように銅電極22がメッキ用開口20内を埋め込むように形成される。このメッキ工程において、上述した光硬化の処理を受けているメッキ用マスク21は、上記メッキ液で膨潤することなくそのパターン変化の生じることがない。
次に、図5(c)に示すように、窒素雰囲気中で200℃〜250℃の温度の熱処理を施す。この加熱処理により、加熱消滅性樹脂から成るメッキ用マスク21を熱分解し完全に消滅し除去される。ここで、熱処理の雰囲気は乾燥空気でもよい。このようにして、銅電極22から成る金属膜のパターン形成を半導体基板1上の絶縁体膜2上に形成する。なお、膜厚の薄い給電層19は、後工程においてドライエッチングあるいはイオンミリング等で除去される。
上記加熱消滅性樹脂から成るメッキ用マスク21は、銅メッキ以外にも金(Au)メッキの場合にも全く同様に適用できる。このような金属膜のパターン形成により、半導体チップ上にバンプあるいは配線等を形成できる。
以上に説明したように、本発明の加熱消滅性樹脂から成るメッキ用マスクを用いることで、金属膜のパターン形成のコストが大幅に低減するようになる。
本発明は、上記の実施形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、実施の形態は適宜に変更されうる。上述した実施形態では、半導体デバイス製造の場合について説明しているが、液晶表示パネル、プラズマディスプレイパネル等の表示デバイス製造にも同様に適用できる。また、エッチング加工においてドライエッチングの場合について説明しているが、ウェットエッチングの場合にも全く同様に適用できるものである。
以下において、本発明で使用する加熱消滅性樹脂について詳述する。本発明に用いる加熱消滅性樹脂としては、例えば、ポリメチレンマロン酸ジエステル、ポリブチレン、ニトロセルロース、α−メチルスチレンポリマー、プロピレンカーボネートポリマー、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル、カルボン酸ジヒドラジドとジイソシアネートを重合させた共重合体、これらのポリマーの過酸化物等、及び、これらのポリマーに必要に応じてジブチルフタレートやジオクチルフタレートなどの可塑剤や、キシレンオイル、テルペンオイル、パラフィンワックスなどの軟化剤を加えて粘着性を付与したもの等がある。また、ポリブテンやポリメタクリル酸ラウリルも加熱消滅性樹脂として用いることができる。
更に、本発明者は、ポリオキシアルキレン樹脂からなる加熱消滅性樹脂膜が、150〜260℃に加熱することで速やかに消滅することを見出した。
上記ポリオキシアルキレン樹脂としては、特に限定されないが、酸素原子含有量が15〜55質量%で、150〜350℃中の所定の温度に加熱することにより10分以内に質量の95%以上が消滅するものが好ましい。
また、上記ポリオキシアルキレン樹脂とは、未架橋のものと架橋されたものとの双方を纏めて意味するものである。
また、上記ポリオキシアルキレン樹脂としては、特に限定されないが、ポリアルキレングリコール又はポリオキシアルキレンをセグメントとして含む重合体等が挙げられる。
上記ポリアルキレングリコールとしては特に限定されないが、例えば、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール等が挙げられる。なかでも、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレン、ポリオキシテトラメチレン又は、ポリオキシプロピレンとポリオキシエチレン及び/もしくはポリオキシテトラメチレンとの混合樹脂として用いることが好ましく、混合樹脂中のポリオキシプロピレンの含有率が50質量%以上であることがより好ましい。このような混合樹脂を用いれば、樹脂の混合割合を調整することにより、消滅する温度と消滅するまでの時間とを調整することができる。また、固形のポリオキシエチレングリコール及び/又はポリオキシテトラメチレングリコールとの混合樹脂として用いると粘着性がなく、ホットメルト
タイプの樹脂層から粘着層まで広く性状を変えることができ好ましい。
上記ポリオキシアルキレンをセグメントとして含む共重合体におけるポリオキシアルキレンセグメントとは、下記一般式(1)で表される繰り返し単位を2個以上有するセグメントを意味する。
Figure 2005156999
式(1)中、nは1以上の整数を表し、R1n、R2nはn番目の置換基であって、水素、アルキル基、アリール基、アルケニル基、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基、アミド基、エーテル基、エステル基からなる群より選択される1種以上を組み合わせて得られる置換基を表す。
なお、上記一般式(1)で表される繰り返し単位が1個である場合には、加熱消滅性樹脂膜を加熱により完全に消滅させることが難しくなる。また、上記一般式(1)で表される繰り返し単位を2個以上有するセグメントに架橋点がなく他のセグメントにより架橋されたゲル状樹脂である場合であっても、架橋点間に上記ポリオキシアルキレンセグメントが存在する場合には、本発明の加熱消滅性樹脂膜に用いることができる。更に、上記ポリオキシアルキレンをセグメントとして含む共重合体は鎖延長剤を用いて鎖状にセグメントを連結させていてもよい。
上記ポリオキシアルキレンをセグメントとして含む重合体としては特に限定されず、例えば、ポリメチレングリコール(ポリアセタール)、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリトリメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリブチレングリコール、及び、これら複数のセグメントを含むもの等が挙げられる。また、これより得られる、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド等が挙げられる。また、これら、ポリオキシアルキレンセグメントをグラフト鎖に有する(メタ)アクリルポリマーやポリスチレン等のビニル重合体等が挙げられる。これら、複数の樹脂を組み合わせて用いてもよい。
上記ポリオキシアルキレン樹脂の数平均分子量は、5000〜500万であることが好ましい。該数平均分子量が500より低い場合、揮発性が強くなり、安定的に扱うことが困難な場合がある。一方、500万を超えると凝集力に優れるものの、絡み合い効果により速やかな消滅が困難な場合がある。
詳細には、該数平均分子量は、本発明の方法の態様に応じて適宜選択されるものである。
上記ポリオキシアルキレン樹脂を用いて、被処理基板表面に加熱消滅性樹脂膜を形成するには、該ポリオキシアルキレン樹脂を含む樹脂組成物を塗布乾燥する方法や、架橋性官能基を有するポリオキシアルキレン樹脂と架橋剤とを含む樹脂組成物を塗布、必要により乾燥し、該架橋性官能基と架橋剤を反応させ架橋硬化する方法等が挙げられる。
架橋性官能基を有するポリオキシアルキレン樹脂としては、架橋性官能基を有するポリオキシアルキレングリコールまたはポリオキシアルキレンをセグメントとして含む架橋性
官能基を有する重合体が挙げられる。
上記ポリアルキレングリコール又はポリオキシアルキレンをセグメントとして含む重合体が有する架橋性官能基としては、特に限定されないが、例えば、加水分解性シリル基、イソシアネート基、エポキシ基、オキセタニル基、酸無水物基、カルボキシル基、水酸基、重合性不飽和炭化水素基等が挙げられる。なかでも、加水分解性シリル基、イソシアネート基、エポキシ基、オキセタニル基、酸無水物基、カルボキシル基、水酸基、重合性不飽和炭化水素基から選択される少なくとも1つであることが好ましく、加水分解性シリル基、エポキシ基、オキセタニル基から選択される少なくとも1つであることがより好ましく、加水分解性シリル基がさらに好ましい。これら架橋性官能基は単独種のもので用いてもよいし、2種以上を併用したものを用いてもよい。
上記、加水分解性シリル基を有するポリアルキレングリコール又はポリオキシアルキレンをセグメントとして含む重合体のうち市販されているものとしては、例えば、鐘淵化学工業社製の商品名MSポリマーとしてMSポリマーS−203、S−303、S−903等、サイリルポリマーとして、サイリルSAT−200、MA−403、MA−447等、エピオンとしてEP103S、EP303S、EP505S等、旭硝子社製のエクセスターESS−2410、ESS−2420、ESS−3630等が挙げられる。
上記イソシアネート基を有するポリアルキレングリコール又はポリオキシアルキレンをセグメントとして含む重合体は、例えば、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、TDI、MDI等のジイソシアネートとポリプロピレングリコールとをイソシアネートモル量を水酸基モル量より多めにした条件下でウレタン化反応すること等により得ることができる。
上記エポキシ基を有するポリアルキレングリコール又はポリオキシアルキレンをセグメントとして含む重合体のうち市販されているものとしては、例えば、共栄社化学社製エポライトシリーズ等が挙げられる。
上記重合性不飽和炭化水素基としては、(メタ)アクリロイル基、スチリル基等が挙げられる。
上記(メタ)アクリロイル基やスチリル基等の重合性不飽和基を有するポリアルキレングリコール又はポリオキシアルキレンをセグメントとして含む重合体としては、例えば、α,ω−ジ(メタ)アクリロイルオキシポリプロピレングリコール、α,ω−ジ(メタ)アクリロイルオキシポリエチレングリコール、α−(メタ)アクリロイルオキシポリプロピレングリコール、α−(メタ)アクリロイルオキシポリエチレングリコール等が挙げられる。このうち市販されているものとしては、例えば、日本油脂製ブレンマーシリーズ、新中村化学社製NKエステルMシリーズ、新中村化学社製NKエステルAMPシリーズ、新中村化学社製NKエステルBPEシリーズ、新中村化学社製NKエステルAシリーズ、新中村化学社製NKエステルAPGシリーズ、東亜合成社製アロニックスM−240、東亜合成社製アロニックスM−245、東亜合成社製アロニックスM−260、東亜合成社製アロニックスM−270、第一工業製薬製PEシリーズ、第一工業製薬製BPEシリーズ、第一工業製薬製BPPシリーズ、共栄社化学社製ライトエステル4EG、共栄社化学社製ライトエステル9EG、共栄社化学社製ライトエステル14EG、共栄社化学社製ライトアクリレートMTG−A、共栄社化学社製ライトアクリレートDPM−A、共栄社化学社製ライトアクリレートP−200A、共栄社化学社製ライトアクリレート9EG、共栄社化学社製ライトアクリレートBP−EPA等が挙げられる。
以下に、前記架橋剤について説明する。
前記架橋剤としては、重合体の架橋性官能基を架橋させる架橋剤であれば特に限定され
ないが、例えば、前記ポリアルキレングリコール又はポリオキシアルキレンをセグメントとして含む重合体が有する架橋性官能基と反応して、それ自体が架橋体の構造中に取り込まれる作用を有するもの(以下、架橋剤(1)とも称する)と、前記ポリアルキレングリコール又はポリオキシアルキレンをセグメントとして含む重合体が有する架橋性官能基同士を反応させる触媒しての作用を有するもの(以下、架橋剤(2)とも称する)がある。また、上記の架橋剤(1)と架橋剤(2)の双方の作用を有する架橋剤(3)がある。
架橋剤(1)としては、特に限定されないが、具体的には以下のものが挙げられる。
上記オキセタニル基を有するポリアルキレングリコール又はポリオキシアルキレンをセグメントとして含む重合体を架橋させる架橋剤であって、例えば、紫外線や可視光により酸が発生する光カチオン開始剤、熱カチオン開始剤である。
上記イソシアネート基を有するポリアルキレングリコール又はポリオキシアルキレンをセグメントとして含む重合体を架橋させる架橋剤であって、例えば、水酸基を複数個持つ化合物やアミノ基を複数個持つ化合物等の活性水素を複数個持つ化合物が挙げられる。上記水酸基を複数個持つ化合物としては、例えば、エチレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ペンタエリスリトール、ポリエステルポリオール等が挙げられる。上記アミノ基を複数個持つ化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、α,ω−ジアミノプロピレングリコール等が挙げられる。
架橋剤(2)としては、特に限定されないが、具体的には以下のものが挙げられる。
上記加水分解性シリル基を架橋させる架橋剤として、例えば、下記式(2)で表される官能基を有する光反応性触媒、紫外線や可視光により酸が発生する光カチオン開始剤、有機金属化合物、アミン系化合物、酸性リン酸エステル、テトラアルキルアンモニウムハライド(ハライド:フルオリド、クロライド、ブロマイド、ヨウダイド)、カルボキシル基等の有機酸、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸等が挙げられる。なかでも、下記式(2)で表される官能基を有する光反応性触媒が好適である。
Figure 2005156999
式(2)中、mは2〜5の整数を表し、Y(m)は周期表のIVB族、VB族又はVIB族
の原子を表し、Zは水素基、炭化水素基、メルカプト基、アミノ基、ハロゲン基、アルコキシル基、アルキルチオ基、カルボニルオキシ基又はオキソ基を表す。
上記式(2)で表される官能基を有する光反応触媒は、上記式(2)で表される官能基のうち、異なるものを複数種有していてもよい。
上記一般式(2)で表される官能基としては、例えば、酸素、硫黄、窒素、リン及び炭素からなる群より選択されるY(m)で示される原子に対し、カルボニル基が2個結合した
化合物であって、Y(m)で示される原子の価数に応じて適宜、Zで示される炭化水素基又
はオキシド基を有するもの等が挙げられる。
上記炭化水素基としては、例えば、脂肪族系炭化水素基、不飽和脂肪族系炭化水素基、芳香族系炭化水素基等が挙げられる。これらの炭化水素基は、本発明の目的を阻害しない範囲でアミノ基、水酸基、エーテル基、エポキシ基、重合性不飽和基、ウレタン基、ウレ
ア基、イミド基、エステル基等の置換基を有していても良い。また、異なる炭化水素基を組み合わせて用いてもよい。
上記一般式(2)で表される官能基を有する光反応触媒は、環状化合物であってもよい。このような環状化合物としては、例えば、環状鎖の中に1個又は2個以上の同種又は異種の上記一般式(2)で表される官能基を有する化合物等が挙げられる。更に、複数個の同種又は異種の上記環状化合物を適当な有機基で結合した化合物や、複数個の同種又は異種の上記環状化合物をユニットとして少なくとも1個以上含む双環化合物等も用いることができる。
上記一般式(2)で表される官能基を有する光反応触媒としては、Y(m)で表される原
子が酸素原子の場合には、例えば、酢酸無水物、プロピオン酸無水物、ブチル酸無水物、イソブチル酸無水物、バレリック酸無水物、2−メチルブチル酸無水物、トリメチル酢酸無水物、ヘキサン酸無水物、ヘプタン酸無水物、デカン酸無水物、ラウリル酸無水物、ミリスチリル酸無水物、パルミチン酸無水物、ステアリル酸無水物、ドコサン酸無水物、クロトン酸無水物、アクリル酸無水物、メタクリル酸無水物、オレイン酸無水物、リノレイン酸無水物、クロロ酢酸無水物、ヨード酢酸無水物、ジクロロ酢酸無水物、トリフルオロ酢酸無水物、クロロジフルオロ酢酸無水物、トリクロロ酢酸無水物、ペンタフルオロプロピオン酸無水物、ヘプタフルオロブチル酸無水物、コハク酸無水物、メチルコハク酸無水物、2,2−ジメチルコハク酸無水物、イソブチルコハク酸無水物、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、ヘキサヒドロ−4−メチルフタル酸無水物、イタコン酸無水物、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸無水物、マレイン酸無水物、2−メチルマレイン酸無水物、2,3−ジメチルマレイン酸無水物、1−シクロペンテン−1,2−ジカルボン酸無水物、グルタル酸無水物、1−ナフチル酢酸無水物、安息香酸無水物、フェニルコハク酸無水物、フェニルマレイン酸無水物、2,3−ジフェニルマレイン酸無水物、フタル酸無水物、4−メチルフタル酸無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無水物、4,4’−(ヘキサフルオロプロピリデン)ジフタル酸無水物、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸無水物、1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸無水物等;マレイン酸無水物とラジカル重合性二重結合を持つ化合物の共重合体として、例えば、マレイン酸無水物と(メタ)アクリレートの共重合体、マレイン酸無水物とスチレンの共重合体、マレイン酸無水物とビニルエーテルの共重合体等が挙げられる。これらのうち市販品としては、例えば、旭電化社製のアデカハードナーEH−700、アデカハードナーEH−703、アデカハードナーEH−705A;新日本理化社製のリカシッドTH、リカシッドHT−1、リカシッドHH、リカシッドMH−700、リカシッドMH−700H、リカシッドMH、リカシッドSH、リカレジンTMEG;日立化成社製のHN−5000、HN−2000;油化シェルエポキシ社製のエピキュア134A、エピキュアYH306、エピキュアYH307、エピキュアYH308H;住友化学社製のスミキュアーMS等が挙げられる。
上記一般式(2)で表される官能基を有する光反応触媒としては、Y(m)で表される原
子が窒素原子の場合には、例えば、コハク酸イミド、N−メチルコハク酸イミド、α,α−ジメチル−β−メチルコハク酸イミド、α−メチル−α−プロピルコハク酸イミド、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−tert−ブチルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(2−クロロフェニル)マレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−(1−ピレニル)マレイミド、3−メチル−N−フェニルマレイミド、N,N’−1,2−フェニレンジマレイミド、N,N’−1,3−フェニレンジマレイミド、N,N’−1,4−フェニレンジマレイミド、N,N’−(4−メチル−1,3−フェニレン)ビスマレイミド、1,1’−(メチレンジ−1,4−フェニレン)ビスマレイミ
ド、フタルイミド、N−メチルフタルイミド、N−エチルフタルイミド、N−プロピルフタルイミド、N−フェニルフタルイミド、N−ベンジルフタルイミド、ピロメリット酸ジイミド等が挙げられる。
上記一般式(2)で表される官能基を有する光反応触媒としては、Y(m)で表される原
子がリン原子の場合には、例えば、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキシド等が挙げられる。
上記一般式(2)で表される官能基を有する光反応触媒としては、Y(m)で表される原
子が炭素原子の場合には、例えば、2,4−ペンタンジオン、3−メチル−2,4−ペンタンジオン、3−エチル−2,4−ペンタンジオン、3−クロロ−2,4−ペンタンジオン、1,1,1−トリフルオロ−2,4−ペンタンジオン、1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ペンタンジオン、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン、1−ベンゾイルアセトン、ジベンゾイルメタン等のジケトン類;ジメチルマロネート、ジエチルマロネート、ジメチルメチルマロネート、テトラエチル1,1,2,2−エタンテトラカルボン酸等のポリカルボン酸エステル類;メチルアセチルアセトナート、エチルアセチルアセトナート、メチルプロピオニルアセテート等のα−カルボニル−酢酸エステル類等が挙げられる。
上記一般式(2)で表される官能基を有する光反応触媒のなかでも、ジアシルフォスフィンオキシド又はその誘導体は、消滅後の残渣が極めて少ないことから特に好適に用いられる。
上記一般式(2)で表される官能基を有する光反応触媒の配合量の好ましい使用量としては、上記加水分解性シリル基を有するポリアルキレングリコール又はポリオキシアルキレンをセグメントとして含む重合体100重量部に対して0.01重量部、好ましい上限は30重量部である。0.01重量部未満であると、光反応性を示さなくなることがあり、30重量部を超えると、加水分解性シリル基を有するポリアルキレングリコール又はポリオキシアルキレンをセグメントとして含む重合体を含有する組成物の光透過性が低下して、光を照射しても表面のみが架橋、硬化し、深部は架橋、硬化しないことがある。より好ましい下限は0.1重量部、より好ましい下限は20重量部である。
上記有機金属化合物として、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫フタレート、ビス(ジブチル錫ラウリン酸)オキサイド、ジブチル錫ビスアセチルアセトナート、ジブチル錫ビス(モノエステルマレート)、オクチル酸錫、ジブチル錫オクトエート、ジオクチル錫オキサイド等の錫化合物、テトラ−n−ブトキシチタネート、テトライソプロポキシチタネート等のアルキルオキシチタネート等が挙げられる。
上記重合性不飽和基を有するポリアルキレングリコール又はポリオキシアルキレンをセグメントとして含む重合体を架橋させる架橋剤として、例えば、過酸化物、アゾ化合物等の熱ラジカル型開始剤;紫外線や可視光による光ラジカル開始剤;熱又は光ラジカル開始剤とメルカプト基を複数個持つ化合物を組み合わせてなる開始剤系等が挙げられる。
上記熱ラジカル開始剤としては、例えば、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイド、tert−ヘキシルハイドロパーオキサイド、tert−ブチルハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類、α,α’−ビス(tert−ブチルペ
ルオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、ジキュミルパーオキサイド、2,5−ジメチル
−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、tert−ブチルキュミルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等のジアルキルパーオキサイド類;ケトンパーオキサイド類、パーオキシケタール類、ジアシルパーオキサイド類、パーオキシジカーボネート類、パーオキシエステル類等の有機過酸化物、又は、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビ
ス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物等が挙げられる。
上記光ラジカル開始剤としては、例えば、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、α−ヒドロキシ−α,α’−ジメチルアセトフェノン、メトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体化合物;ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル等のベンゾインエーテル系化合物;ベンジルジメチルケタール等のケタール誘導体化合物;ハロゲン化ケトン;アシルフォスフィンオキシド;アシルフォスフォナート;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−N,N−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−1−ブタノン;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキシドビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド;ビス(η5−シクロペンタジエニル)−ビス(ペンタフルオロフェニル)−チタニウム、ビス(η5−シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(1H
−ピリ−1−イル)フェニル]−チタニウム;アントラセン、ペリレン、コロネン、テト
ラセン、ベンズアントラセン、フェノチアジン、フラビン、アクリジン、ケトクマリン、チオキサントン誘導体、ベンゾフェノン、アセトフェノン、2−クロロチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよいし、2種以上併用されてもよい。
上記エポキシ基を有するポリアルキレングリコール又はポリオキシアルキレンをセグメントとして含む重合体を架橋させる架橋剤として、例えば、紫外線や可視光により酸が発生する光カチオン開始剤、熱カチオン開始剤、アミン化合物系硬化剤、アミド系硬化剤、酸無水物系硬化剤、メルカプト系硬化剤、ケチミンやDICY等の熱潜在性硬化剤、カルバモイルオキシイミノ基等を有する光アミン発生剤等が挙げられる。
上記光カチオン触媒としては、例えば、鉄−アレン錯体化合物、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩、ピリジニウム塩、アルミニウム錯体/シラノール塩、トリクロロメチルトリアジン誘導体等が挙げられる。このうち、オニウム塩やピリジニウム塩の対アニオンとしては、例えば、SbF6 、PF6 、AsF6
BF4 、テトラキス(ペンタフルオロ)ボレート、トリフルオロメタンスルフォネート
、メタンスルフォネート、トリフルオロアセテート、アセテート、スルフォネート、トシレート、ナイトレート等が挙げられる。これらの光カチオン触媒のうち市販されているものとしては、例えば、イルガキュアー261(チバガイギー社製)、オプトマーSP−150(旭電化工業社製)、オプトマーSP−151(旭電化工業社製)、オプトマーSP−170(旭電化工業社製)、オプトマーSP−171(旭電化工業社製)、UVE−1014(ゼネラルエレクトロニクス社製)、CD−1012(サートマー社製)、サンエイドSI−60L(三新化学工業社製)、サンエイドSI−80L(三新化学工業社製)、サンエイドSI−100L(三新化学工業社製)、CI−2064(日本曹達社製)、CI−2639(日本曹達社製)、CI−2624(日本曹達社製)、CI−2481(日本曹達社製)、RHODORSIL PHOTOINITIATOR 2074(ローヌ・プーラン社製)、UVI−6990(ユニオンカーバイド社製)、BBI−103(
ミドリ化学社製)、MPI−103(ミドリ化学社製)、TPS−103(ミドリ化学社製)、MDS−103(ミドリ化学社製)、DTS−103(ミドリ化学社製)、NAT−103(ミドリ化学社製)、NDS−103(ミドリ化学社製)等が挙げられる。これらの光カチオン触媒は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記熱カチオン硬化剤としては、例えば、アルキル基を少なくとも1個有するアンモニウム塩、スルホニウム塩、ヨウドニウム塩、ジアゾニウム塩、三フッ化ホウ素・トリエチルアミン錯体等が挙げられる。これらの塩類の対アニオンとしては、例えば、SbF6
、PF6 、AsF6 、BF4 、テトラキス(ペンタフルオロ)ボレート、トリフルオ
ロメタンスルフォネート、メタンスルフォネート、トリフルオロアセテート、アセテート、スルフォネート、トシレート、ナイトレート等のアニオンが挙げられる。
上記光アミン発生剤としては、例えば、カルバモイルオキシイミノ基を有する化合物、コバルトアミン錯体、カルバミン酸−o−ニトロベンジル、o−アシルオキシム等が挙げられる。
架橋剤(3)としては、特に限定されないが、α,ω−ジアミノポリオキシプロピレン等が挙げられる。
架橋性官能基を有するポリオキシアルキレン樹脂と架橋剤とを含む樹脂組成物は、本発明の目的を阻害しない範囲において、架橋性官能基を有するポリアルキレングリコール又はポリオキシアルキレンをセグメントとして含む重合体と同じ反応性中間体を経由する官能基を有する化合物を共重合性又は共架橋性成分として含有してもよい。また、架橋性官能基を有するポリアルキレングリコール又はポリオキシアルキレンをセグメントとして含む重合体とは異なる反応性中間体を経由する架橋性又は重合性官能基を有する化合物を共重合性又は共架橋性成分として含有してもよい。更に、これらの2種類の官能基を同時に併せ持つ化合物を含有してもよい。
上記共重合性又は共架橋性成分としては、例えば、ラジカル重合性不飽和基を有する化合物が挙げられる。このようなラジカル重合性不飽和基を有する化合物としては、例えば、スチレン、インデン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、p−クロロメチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−tert−ブトキシスチレン、ジビニルベンゼン等のスチリル基を持つ化合物;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−3−メチルブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、2−[(メタ)アクリロイルオキシ]エチル2−ヒドロキシエチルフタル酸、2−[(メタ)アクリロイルオキシ]エチル2−ヒドロキシプロピルフタル酸、下記式(3)で表される化合物、下記式(4)で表される化合物等の(メタ)アクリロイル基を持つ化合物等が挙げられる。
Figure 2005156999
上記共重合性又は共架橋性成分としては、また、例えば、エポキシ基を有する化合物が
挙げられる。このようなエポキシ基を有する化合物としては、例えば、ビスフェノールA系エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA系エポキシ樹脂、ビスフェノールF系エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール型エポキシ樹脂、脂肪族環式エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、ゴム変成エポキシ樹脂、ウレタン変成エポキシ樹脂、グリシジルエステル系化合物、エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化SBS(SBSはポリ(スチレン−co−ブタジエン−co−スチレン)共重合体を示す)等が挙げられる。
上記共重合性又は共架橋性成分としては、また、例えば、イソシアネート基を有する化合物が挙げられる。このようなイソシアネート基を有する化合物としては、例えば、キシリレンジイソシアネート、トルイレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ジイソシアン酸フェニルメタン等が挙げられる。
架橋性官能基を有するポリオキシアルキレン樹脂と架橋剤とを含む樹脂組成物は、は、重合性不飽和基を有する化合物を30質量%以下含有することにより、速硬化性が付与される。
重合性不飽和基を有する化合物の重合性不飽和基としては、特に限定されないが、例えば、スチリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニルエステル基、ビニロキシ基等を挙げることができる。
上記スチリル基を持つ化合物として、特に限定されないが、例えば、スチレン、インデン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、p−クロロメチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−tert−ブトキシスチレン、ジビニルベンゼン等を挙げることができる。
上記アクリル基又はメタクリロイル基を持つ化合物として、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−3−メチルブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、2−[(メタ)アクリロイルオキシ]エチル−2−ヒドロキシエチル−フタル酸、2−[(メタ)アクリロイルオキシ]エチル−2−ヒドロキシプロピル−フタル酸、等を挙げることができる。
上記ビニルエステル基を持つ化合物として、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、安息香酸ビニル、珪皮酸ビニル等を挙げることができる。
上記ビニロキシ基を有する化合物として、例えば、n−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、tert−アミルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、エチレングリコールブチルビニルエーテル、トリエチレングリコールメチルビニルエーテル、安息香酸(4−ビニロキシ)ブチル、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ブタン−1,4−ジオール−ジビニルエーテル、ヘキサン−1,6−ジオール−ジビニルエーテル、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール−ジビニルエーテル、イソフタル酸ジ(4−ビニロキシ)ブチル、グルタル酸ジ(4−ビニロキシ)ブチル、コハク酸ジ(4−ビニロキシ)ブチルトリメチロールプロパントリビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール−モノビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、3−アミノプロピルビニルエーテル、2−(N,N−ジエチルアミノ)エチルビニルエーテル、ウレタンビニルエーテル、ポリエステルビニルエーテル等を挙げることができる。
上記のポリオキシアルキレン樹脂を含む樹脂組成物または架橋性官能基を有するポリオキシアルキレン樹脂と架橋剤とを含む樹脂組成物の粘度としては、特に限定されないが、20℃において1から500万mPa・sであることが好ましい。詳細には、本発明の態様等に応じて適した粘度に選択、調製することができる。
例えば、本発明において加熱消滅性樹脂膜を、スピンコート法、引き上げ法、浸漬法などによって、形成するには、上記樹脂組成物の20℃における粘度が1〜100mPa・s
であることが好ましい。
また、本発明において加熱消滅性樹脂膜を、刷毛塗り法などによって形成するには、上記樹脂組成物の20℃における粘度が500〜10万mPa・sであることが好ましい。
また、本発明において加熱消滅性樹脂膜を、スクリーン印刷法などにより形成するには、上記樹脂組成物の20℃における粘度が20〜1000mPa・sであることが好ましい
上記樹脂組成物を用いて、被処理基板表面に加熱消滅性樹脂膜を形成する方法としては特に限定されず、例えば、溶剤キャスト法、押出塗工法、カレンダー法、UV塗工重合法等の公知の方法を用いることができる。
溶剤キャスト法による方法としては、例えば、溶剤に原料となる樹脂、必要に応じて架橋剤やフィラー等の添加剤を溶解・分散させ、得られた溶液を被処理基板表面ににキャストし、溶剤を乾燥除去する方法等が挙げられる。
ホットメルト塗工法による方法としては、例えば、原料となる樹脂、必要に応じて架橋剤やフィラー等の添加剤を加熱混合・分散させ、Tダイ等を通してホットメルト塗工する方法等が挙げられる。
UV塗工重合法による方法としては、例えば、光架橋性官能基を有する原料樹脂、架橋性官能基に応じて選ばれる開始剤又は架橋剤と必要に応じて充填材等の各種添加剤を混合した組成物を、塗工しながら光開始剤を活性出来る光を照射する方法等を挙げることができる。
上記光照射に用いられるランプとしては、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ等が用いられる。この場合において、光カチオン重合開始剤に感光する波長領域の光が含まれる場合は、適宜フィルター等によって、その光をカットして照射することもできる。
また、UV塗工重合法による場合には、予め原料組成物に増感剤を添加してもよい。上記増感剤としては、例えば、アントラセン誘導体、チオキサントン誘導体等が挙げられる。
また、熱重合法による方法としては、例えば、熱架橋性官能基を有する原料樹脂、架橋性官能基に応じて選ばれる開始剤又は架橋剤と必要に応じて充填材等の各種添加剤を混合した組成物を、塗工しながら加熱して重合又は架橋する方法等が挙げられる。この場合の加熱方法としては、例えば、ホットプレート、加熱プレス装置、乾燥オーブン、ヒートガン、赤外線加熱装置、誘電加熱装置、誘導加熱装置、超音波加熱装置等を挙げることができる。なお、用いる架橋性官能基が目的に応じて複数に渡る場合には、複数の製造方法を組み合わせて用いてもよい。
なお、架橋性官能基を有するポリオキシアルキレン樹脂と架橋剤とを含む樹脂組成物は、架橋化のためのエネルギーの付与等を行うことにより、架橋硬化して、架橋硬化物が得られる。該脂組成物を架橋硬化させるには、熱による熱架橋や、光による光架橋が挙げられる。
但し熱架橋の場合、過熱により、組成物中のポリオキシアルキレン樹脂が分解消失することがあるため注意を要する。このような理由から、該組成物の架橋硬化には光架橋が好ましい。
上記組成物を光架橋により架橋硬化させる場合には、該組成物の架橋反応を活性化できる光を照射する方法等を挙げることができる。
上記光照射に用いられるランプとしては、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ等が用いられる。この場合において、光カチオン重合開始剤に感光する波長領域の光が含まれる場合は、適宜フィルター等によって、その光をカットして照射することもできる。
また、架橋性官能基を有するポリオキシアルキレン樹脂と架橋剤とを含む樹脂組成物を光架橋により架橋硬化させる場合には、該組成物に増感剤を添加してもよい。上記増感剤としては、例えば、アントラセン誘導体、チオキサントン誘導体等が挙げられる。
また、上記樹脂組成物を熱架橋により架橋硬化させる場合には、該樹脂組成物を加熱する方法、装置等を挙げることができる。この場合の加熱方法、装置としては、例えば、ホットプレート、加熱プレス装置、乾燥オーブン、ヒートガン、赤外線加熱装置、誘電加熱装置、誘導加熱装置、超音波加熱装置等を挙げることができる。
また、架橋性官能基を有するポリオキシアルキレン樹脂と架橋剤とを含む樹脂組成物は、含まれている、架橋性官能基を有するポリオキシアルキレングリコールまたはポリオキシアルキレンをセグメントとして含む架橋性官能基を有する重合体を架橋剤を用いて、部分的に架橋させ、マイクロゲル状の形態とすることができる。
ポリオキシアルキレン樹脂を含む樹脂組成物や、架橋性官能基を有するポリオキシアル
キレン樹脂と架橋剤とを含む樹脂組成物は、液状樹脂を含有していてもよい。液状樹脂を含有することにより、上記樹脂組成物により形成される加熱消滅性樹脂膜の消滅開始温度を下げることができ、150℃以上で速やかに消滅させることができる。上記液状樹脂としては、加熱消滅性樹脂膜の形状維持、消滅温度を考慮して沸点が100℃以上の化合物であれば特に限定されず、例えば、ポリエチレングリコールオリゴマー、ポリプロピレンオリゴマー、ポリテトラメチレングリコールオリゴマー、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、グリセリンモノオレイル酸エステル等が挙げられる。
また、上記樹脂組成物は、酸化チタン、アルミナ、コロイダル炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、シリカ、表面処理シリカ、珪酸カルシウム、無水珪素、含水珪素、マイカ、表面処理マイカ、タルク、クレー、表面処理タルク、窒化ホウ素、窒化アルミナ、窒化炭素、カーボンブラック、ホワイトカーボン、ガラス短繊維、ガラスビーズ、ガラスバルーン、シラスバルーン、アクリルビーズ、ポリエチレンビーズ等のフィラー類を含有してもよい。これらを含有することにより、シート、または硬化物の凝集力が向上する。ただし、これらは必ず無機残渣となるものであることから、その含有量は必要最小限に抑えるべきである。
さらに、上記樹脂組成物は、シランカップリング剤を含有してもよい。
上記シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N,N’−ビス−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]エチレンジア
ミン、N,N’−ビス−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]エチレンジアミン、N,N’−ビス−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]ヘキサエチレンジアミン、N,N’−ビス−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]ヘキサエチレンジアミン等が挙げられる。
また、上記樹脂組成物は、チタンカップリング剤を含有してもよい。
上記チタンカップリング剤としては、例えば、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピル−n−ドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルピロホシフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトライソプロピルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジ−トリドデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルピロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルピロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート等が挙げられる。
さらに、上記樹脂組成物は、粘着性を高める目的でロジン系、ロジンエステル系、不均化ロジンエステル系、水添ロジンエステル系、重合ロジンエステル系、テルペン樹脂系、テルペンフェノール樹脂系、芳香族変性テルペン樹脂系、C5・C9石油樹脂系、水添石油樹脂系、フェノール樹脂系、クマロン−インデン樹脂系、ケトン樹脂系、キシレン樹脂系等の粘着付与樹脂を含有してもよい。
また、本発明の方法において形成される加熱消滅性樹脂膜には、分解促進剤又は分解遅延剤を含ませることによって、その分解速度及び分解温度を、使用態様に応じて適宜制御することができる。
分解促進剤としては、特に限定されないが、アゾジカルボンアミドなどのアゾ化合物、
硫酸鉄、硝酸ナトリウム、ナフテン酸コバルト等の重金属化合物;シュウ酸、リノレイン酸、アスコルビン酸等のカルボン酸類;ハイドロキノン、過酸化物、アゾ化合物、酸化錫等が挙げられる。
上記過酸化物としては、特に限定されず、無機過酸化物であっても有機過酸化物であっても良い。具体的には、無機過酸化物として、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸アンモニウム、過ヨウ素酸カリウム等を等を挙げることができる。
有機過酸化物としては特に限定されないが、本発明の方法において形成される加熱消滅性樹脂膜に貯蔵安定性を要する場合には、10時間半減期温度が100℃以上であるものが好適である。10時間半減期温度が100℃以上の有機過酸化物としては、例えば、P−メンタンハイドロキシパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロキシパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロキシパーオキサイド、クメンハイドロキシパーオキサイド、t−ヘキシルハイドロキシパーオキサイド、t−ブチルハイドロキシパーオキサイド等のハイドロキシパーオキサイド;ジクミルパーオキサイド、α、α’−ビス(t-ブチルパーオキシ−m−イソプロピルベンゼン)、2,5−ジメチル−
2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等のジアルキルパーオキサイド;1,1−ビス(t−へキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、n−ブチル4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(4,4−
ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン等のパーオキシケタール;t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシ3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(m−トルイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(m−ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ビス−t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシアリルモノカーボネート等のパーオキシエステル等を挙げることができる。
上記アゾ化合物としては、特に限定されないが、具体的には、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2−アゾビス(4―メトキシ−2,4―ジメチルヴァレロニトリル)、2,2−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)等を挙げることができる。
なお、上記過酸化物およびアゾ化合物を含有することにより、本発明で形成される加熱消滅性樹脂層を加熱して消滅させた後の炭化物の残渣の発生も抑制することができる。特に過酸化物のなかでも、灰分残渣の発生を抑制することができることから、有機過酸化物が好ましい。
上記分解遅延剤としては、特に限定されないが、メルカプト化合物、アミン化合物、有機錫、有機ホウ素等が挙げられる。
上記メルカプト化合物としては、特に限定されないが、具体的には、プロパンチオール、ブタンチオール、ペンタンチオール、1−オクタンチオール、ドデカンチール、シクロペンタンチオール、シクロヘキサンチオール、1,3−プロパンジオール等を挙げることができる。
上記アミン化合物としては、特に限定されないが、具体的には、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、ドデシルアミン、イソプロピルアミン、ヘキサメチレンジアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、アニリン、メチルアニリン等を挙げることができる。
上記有機錫としては、特に限定されないが、具体的には、ジメチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジウラレート、ジブチル錫ジオクテート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ビス(2,4−ペンタンジオン)、ジラウリル錫ジウラレート等を挙げることができる。
上記有機ホウ素としては、特に限定されないが、具体的には、トリメチルボレート、トリプロピルボレート、トリブチルボレート、トリメトキシボロキシン、トリメチレンボレート等を挙げることができる。
本発明において形成される加熱消滅性樹脂膜における、上記分解促進剤及び分解遅延剤の含有量としては、特に限定されず、その使用態様等に応じて適宜選択されるものであるが、具体的には、加熱消滅性樹脂膜に対し、1〜10質量%含有することが好ましい。
また、本発明において形成される加熱消滅性樹脂膜は、酸素を含む雰囲気下では150〜300℃中の所定の温度で、嫌気性雰囲気下では150〜350℃中の所定の温度で、減圧下では5分以下に150〜350℃中の所定の温度で、それぞれ加熱することにより消滅する。このような、加熱の際の雰囲気下の違いによって、その分解温度範囲が変化する特性を生かし、様々な態様等に適宜利用できる。
また、本発明において形成される加熱消滅性樹脂膜は、更に、用途、用法に応じて、タレ防止剤、酸化防止剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、溶剤、香料、顔料、染料等を含有してもよい。
本発明の第1の実施形態を説明するためのパターン形成の工程順の断面図である。 本発明の第2の実施形態を説明するためのパターン形成の工程順の断面図である。 本発明の第3の実施形態を説明するためのパターン形成の工程順の断面図である。 上記工程に引き続いたパターン形成工程順の断面図である。 本発明の第4の実施形態を説明するためのパターン形成の一部工程順の断面図である。 従来の技術を説明するためのパターン形成の工程順の断面図である。 上記工程に引き続いたパターン形成工程順の断面図である。
符号の説明
1 半導体基板
2 絶縁体膜
3 加熱消滅性樹脂膜
3a 光硬化領域
4 レーザービーム
5,5a,17 エッチングマスク
6 光照射
7 開口
8 リフトオフ用開口
9,9a リフトオフ用マスク
10 半導体膜
11 配線
12 半導体膜
13 石英ガラス基板
14 遮光膜パターン
15 レチクル
16 露光光
18 ゲートシリコン層
19 給電層
20 メッキ用開口
21 メッキ用マスク
22 銅電極

Claims (13)

  1. 被処理基板表面に加熱消滅性樹脂膜を形成する工程と、前記加熱消滅性樹脂膜に対して選択的に熱エネルギー照射し、前記熱エネルギー照射領域の加熱消滅性樹脂膜を消滅させて加熱消滅性樹脂膜のパターンを形成する工程と、を含むパターン形成方法。
  2. 前記加熱消滅性樹脂に対する選択的な熱エネルギー照射は、レーザービームあるいは電子ビームによる直接描画の方法で行うことを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
  3. 被処理基板表面に加熱消滅性樹脂膜を形成する工程と、
    フォトマスクに形成したパターンを露光光の照射により前記加熱消滅性樹脂膜に露光転写する工程と、
    前記露光転写後において前記加熱消滅性樹脂膜に加熱処理を施し、前記露光転写の工程で前記露光光が照射しない領域の加熱消滅性樹脂膜を選択的に消滅させて加熱消滅性樹脂膜のパターンを形成する工程と、
    を含むパターン形成方法。
  4. 前記露光転写の工程において、前記露光光が照射した領域の加熱消滅性樹脂膜は架橋し光硬化することを特徴とする請求項3に記載のパターン形成方法。
  5. 前記加熱処理における温度は、前記露光光が照射しない領域の加熱消滅性樹脂膜が分解し消滅する温度よりも高く、前記露光光が照射した領域の加熱消滅性樹脂膜が分解し消滅する温度よりも低く設定することを特徴とする請求項3または請求項4に記載のパターン形成方法。
  6. 前記加熱消滅性樹脂膜は、加熱により分解し消滅する材料である請求項1乃至5のいずれかに記載のパターン形成方法。
  7. 前記加熱消滅性樹脂膜は、架橋性シリル基を有するポリオキシアルキレン樹脂組成物から成ることを特徴とする請求項6に記載のパターン形成方法。
  8. 前記加熱消滅性樹脂膜のパターンを形成後に全面を光照射することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のパターン形成方法。
  9. 前記加熱消滅性樹脂のパターンを前記被処理基板のエッチングマスクにし前記被処理基板を選択的にエッチング加工した後に、加熱処理を施し前記加熱消滅性樹脂のパターンを分解し除去することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のパターン形成方法。
  10. 前記被処理基板表面に形成した前記加熱消滅性樹脂のパターンの上部から全面にスパッター法で導電体膜を成膜する工程と、
    加熱処理を施し前記加熱消滅性樹脂を分解し消滅させ、前記導電体膜をリフトオフする工程と、
    を有して導電体膜のパターンを形成することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のパターン形成方法。
  11. 前記加熱消滅性樹脂のパターンを電解メッキのマスクにし前記被処理基板表面に金属膜をメッキする工程と、
    加熱処理を施し前記加熱消滅性樹脂を分解し消滅させる工程と、
    を有して金属膜のパターンを形成することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記
    載のパターン形成方法。
  12. 前記加熱処理は、酸素雰囲気で150℃〜250℃の温度で行うことを特徴とする請求項7乃至11のいずれかに記載のパターン形成方法。
  13. 前記加熱処理は、窒素雰囲気で200℃〜250℃の温度で行うことを特徴とする請求項7乃至11のいずれかに記載のパターン形成方法。
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