JP2005155829A - シンクロナイザリング及び変速機 - Google Patents
シンクロナイザリング及び変速機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005155829A JP2005155829A JP2003397324A JP2003397324A JP2005155829A JP 2005155829 A JP2005155829 A JP 2005155829A JP 2003397324 A JP2003397324 A JP 2003397324A JP 2003397324 A JP2003397324 A JP 2003397324A JP 2005155829 A JP2005155829 A JP 2005155829A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- synchronizer ring
- top land
- diameter side
- land portion
- rotation axis
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
【課題】相手部材との同期作用の低下を招くことなく相手部材との引っ掛かりを抑止できるシンクロナイザリングを提供する。
【解決手段】シンクロナイザリング22の内周面22−1には、溝32が形成されることでトップランド部34が回転軸方向に間隔をおいて形成されており、小径側22−4のトップランド部34が大径側22−5より先にクラッチギヤのギヤコーン面と接触する。トップランド部34の回転軸方向における幅Wは、小径側22−4が大径側22−5より大きい。
【選択図】図3
【解決手段】シンクロナイザリング22の内周面22−1には、溝32が形成されることでトップランド部34が回転軸方向に間隔をおいて形成されており、小径側22−4のトップランド部34が大径側22−5より先にクラッチギヤのギヤコーン面と接触する。トップランド部34の回転軸方向における幅Wは、小径側22−4が大径側22−5より大きい。
【選択図】図3
Description
本発明は、シンクロナイザ(同期噛合機構)に用いられるシンクロナイザリング、及びシンクロメッシュ式の変速機に関する。
シンクロナイザリングの摩擦摺動面には、面圧を高めるために、溝が回転軸方向に間隔をおいて形成されている。この溝が形成されたシンクロナイザリングの従来例が実開平5−14660号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1のシンクロナイザリングにおいては、内周面に形成された溝により画成される歯の突出量を大径側よりも小径側の方をクラッチギヤの傾斜周面に対して大きく形成するとともに、各歯の歯先面の幅寸法を大径側よりも小径側の方を小さく形成することにより、大径側よりも小径側の方を摩耗しやすくしている。この構成によれば、使用初期はクラッチギヤの傾斜周面に対して内周面の小径側の方が大径側よりも強く当たるが、シンクロナイザリングとクラッチギヤとで同期化が繰り返されるにつれて、大径側よりも小径側の方が早く摩耗する。その後は局部的な当たりは無くなって平均的に面密着される状態が維持されるようにしている。
その他にも、特許文献2のシンクロナイザリングが開示されている。
シンクロナイザリングにおいて、摩擦摺動面に溝を形成して面圧を高くすると、相手部材との同期作用は向上するが、相手部材との引っ掛かりが発生しやすくなってしまう。そして、この引っ掛かりの発生が原因で、変速動作を円滑に行うことが困難となってしまう。一方、摩擦摺動面の面圧を低くして相手部材との引っ掛かりを抑止しようとすると、相手部材との同期作用が低下してしまう。
本発明は、相手部材との同期作用の低下を招くことなく相手部材との引っ掛かりを抑止できるシンクロナイザリングを提供することを目的とする。また、本発明は、変速動作を円滑に行うことができる変速機を提供することを目的とする。
本発明に係るシンクロナイザリングは、相手部材に対して回転軸まわりの回転運動を同期させるために、摩擦摺動面が該相手部材と接触することで該相手部材への摩擦力を発生するシンクロナイザリングであって、前記摩擦摺動面には、前記相手部材と接触するトップランド部が回転軸方向に間隔をおいて形成されており、前記摩擦摺動面は、回転軸方向の一方側が他方側より先に前記相手部材と接触し、前記トップランド部の回転軸方向における幅は、回転軸方向の一方側が他方側より大きいことを要旨とする。
本発明においては、摩擦摺動面に形成されたトップランド部の回転軸方向における幅は、相手部材と先に接触する側が相手部材と後に接触する側より大きい。これによって、相手部材と先に接触する側のトップランド部の面圧を下げることができるとともに、相手部材と後に接触する側のトップランド部の面圧を確保することができる。したがって、本発明によれば、相手部材との同期作用の低下を招くことなく相手部材との引っ掛かりを抑止することができる。
本発明に係る変速機は、第1摩擦摺動面が形成されたシンクロナイザリングと、第2摩擦摺動面が設けられた歯車と、を有し、シンクロナイザリングの第1摩擦摺動面が歯車の第2摩擦摺動面と接触することで発生する摩擦力によって、シンクロナイザリングと歯車とで回転軸まわりの回転運動の同期化が行われて変速動作が可能なシンクロメッシュ式の変速機であって、前記第1摩擦摺動面には、前記第2摩擦摺動面と接触するトップランド部が回転軸方向に間隔をおいて形成されており、前記第1摩擦摺動面は、回転軸方向の一方側が他方側より先に前記第2摩擦摺動面と接触し、前記トップランド部の回転軸方向における幅は、回転軸方向の一方側が他方側より大きいことを要旨とする。
本発明によれば、シンクロナイザリングの第1摩擦摺動面と歯車の第2摩擦摺動面との間に関して、動摩擦係数の低下を招くことなく引っ掛かりを抑止することができるので、変速動作を円滑に行うことができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下実施形態という)を、図面に従って説明する。
図1〜3は、本発明の実施形態に係るシンクロナイザリングを含む変速機の構成の概略を示す図である。図1はシンクロメッシュの概略図を示し、図2はシンクロナイザリング及びクラッチギヤの斜視図を示し、図3はシンクロナイザリングの内周面の断面図を示す。本実施形態に係る変速機は、シンクロメッシュ式の変速機であり、回転軸10、クラッチハブ12、スリーブ14、セレクタ16、シンクロナイザキー18、ばね20、シンクロナイザリング22、及びクラッチギヤ24を備えている。
クラッチギヤ24には、コーン状の傾斜外周面であるギヤコーン面24−1が設けられており、回転軸10方向の両端においてギヤコーン面24−1の外径が異なる。このギヤコーン面24−1がシンクロナイザリング22と接触してシンクロナイザリング22への摩擦力を発生するための摩擦摺動面として機能する。そして、クラッチギヤ24にはスリーブ14と噛み合うための歯24−2が設けられている。クラッチギヤ24の材質としては、例えばSCM415が用いられ、浸炭焼入れ焼戻しが行われている。
シンクロナイザリング22においては、その内周面22−1がコーン状の傾斜面となっており、回転軸10方向の両端において内周面22−1の内径が異なる。この内周面22−1がクラッチギヤ24と接触してクラッチギヤ24への摩擦力を発生するための摩擦摺動面として機能する。ここで、図3に示すように、回転軸10方向の両側に関し、内周面22−1の内径が小さい方の側を小径側22−4と称し、内周面22−1の内径が大きい方の側を大径側22−5と称する。本実施形態においては、回転軸10に対する内周面22−1の傾斜角度が回転軸10に対するギヤコーン面24−1の傾斜角度より大きくなるようにシンクロナイザリング22及びクラッチギヤ24が設計されている。これによって、シンクロナイザリング22の内周面22−1は、小径側22−4が大径側22−5より先にクラッチギヤ24のギヤコーン面24−1と接触する。
そして、図3に示すように、シンクロナイザリング22の内周面22−1には、溝32が回転軸10方向に間隔をおいて形成されている。これによって、シンクロナイザリング22の内周面22−1には、ギヤコーン面24−1と接触するトップランド部34が回転軸10方向に間隔をおいて形成され、内周面22−1における面圧が高められる。また、シンクロナイザリング22の外周面22−2には、スリーブ14と噛み合うための歯22−3が設けられている。なお、シンクロナイザリング22の材質としては、例えば黄銅材が用いられる。
シンクロメッシュ式の変速機においては、セレクタ16を介してスリーブ14がいずれかのシンクロナイザリング22側(図1ではA方向側)へ動かされると、シンクロナイザキー18がスリーブ14と同方向に移動することにより、シンクロナイザリング22もスリーブ14と同方向に移動する。このシンクロナイザリング22の移動によりシンクロナイザリング22の内周面22−1がクラッチギヤ24のギヤコーン面24−1に接触して押し付けられることで、シンクロナイザリング22の内周面22−1とクラッチギヤ24のギヤコーン面24−1との間に摩擦力が発生し、シンクロナイザリング22とクラッチギヤ24とで回転軸10まわりの回転運動の同期化が行われる。ここで、内周面22−1の小径側22−4が内周面22−1の大径側22−5より先にギヤコーン面24−1と接触する。スリーブ14がさらに移動すると、スリーブ14の歯14−1がシンクロナイザリング22の歯22−3に接触することで、スリーブ14とシンクロナイザリング22とで回転運動の同期化が行われる。このとき、シンクロナイザキー18はスリーブ14から外され、ばね20の力によりスリーブ14側へ押さえ付けられる。スリーブ14、シンクロナイザリング22、及びクラッチギヤ24で回転が同期すると、スリーブ14の歯14−1がシンクロナイザリング22の歯22−3及びクラッチギヤ24の歯24−2と噛み合い、変速動作が完了する。なお、シンクロナイザリング22の内周面22−1とクラッチギヤ24のギヤコーン面24−1との間には、潤滑油が供給されている。
このように、本実施形態に係る変速機においては、シンクロナイザリング22の内周面22−1がクラッチギヤ24のギヤコーン面24−1と接触することで発生する摩擦力によって、シンクロナイザリング22とクラッチギヤ24とで回転軸10まわりの回転運動の同期化が行われて変速動作が可能である。なお、上記に説明した同期動作及び変速機の他の構成については既知のものであるため、より詳細な説明を省略する。
本実施形態においては、図3に示すように、シンクロナイザリング22の内周面22−1に形成されたトップランド部34の回転軸10方向における幅Wは、小径側22−4が大径側22−5より大きい。ここで、内周面22−1の小径側22−4が内周面22−1の大径側22−5より先にギヤコーン面24−1と接触するため、ギヤコーン面24−1と先に接触する側のトップランド部34の幅が後に接触する側のトップランド部34の幅より大きいことになる。この構成によって、ギヤコーン面24−1と先に接触する側のトップランド部34の面圧を下げることができるとともに、ギヤコーン面24−1と後に接触する側のトップランド部34の面圧を確保することができる。なお、図3では、一例として大径側22−5から小径側22−4へ移行するにつれてトップランド部34の幅Wが大きくなる場合を示している。
さらに、ギヤコーン面24−1と先に接触する側のトップランド部34の幅については、0.2mmより小さいと面圧を下げる効果が小さくなる傾向にあり、0.5mmより大きいと面圧が下がりすぎて動摩擦係数が低下する傾向にある。したがって、ギヤコーン面24−1と先に接触する側のトップランド部34の幅は、0.2mm以上かつ0.5mm以下であることが好ましい。
一方、ギヤコーン面24−1と後に接触する側のトップランド部34の幅については、0.2mmより大きいと面圧が下がりすぎて動摩擦係数が低下する傾向にある。したがって、ギヤコーン面24−1と後に接触する側のトップランド部34の幅は、0.2mm以下であることが好ましい。
また、シンクロナイザリング22の内周面22−1に関して、トップランド部34の幅が0.2mmを超える面積比率が70%より大きいと、面圧が下がりすぎて動摩擦係数が低下する傾向にある。したがって、シンクロナイザリング22の内周面22−1におけるトップランド部34の幅が0.2mmを超える面積比率は、70%以下であることが好ましい。
ここで、本願発明者は、小径側22−4でのトップランド部34の幅を大径側22−5より大きくすることによる引っ掛かり抑止効果を確認するための実験を行った。
「トップランド部の形成」
まず小径側22−4から大径側22−5へトップランド部34の幅が0.3mmとなるように溝32を3溝分切削加工する。次に、切削工具の送り速度を1/2に遅くすることにより、残りの部分についてトップランド部34の幅が0.15mmとなるように溝32を切削加工する。以上の工程によって、小径側22−4の幅が0.3mmで大径側22−5の幅が0.15mmであるトップランド部34をシンクロナイザリング22の内周面22−1に形成した。ここで、幅が0.3mmであるトップランド部34の面積比率は、略20%であった。以下、この例を実施例1とする。
まず小径側22−4から大径側22−5へトップランド部34の幅が0.3mmとなるように溝32を3溝分切削加工する。次に、切削工具の送り速度を1/2に遅くすることにより、残りの部分についてトップランド部34の幅が0.15mmとなるように溝32を切削加工する。以上の工程によって、小径側22−4の幅が0.3mmで大径側22−5の幅が0.15mmであるトップランド部34をシンクロナイザリング22の内周面22−1に形成した。ここで、幅が0.3mmであるトップランド部34の面積比率は、略20%であった。以下、この例を実施例1とする。
また、トップランド部34の幅が均一に0.15mmとなるように溝32を切削加工する。その後、図4に示すように、小径側22−4が大径側22−5より切削量が大きくなるようにトップランド部34を斜めに切削加工する。以上の工程によって、大径側22−5から小径側22−4へ移行するにつれて幅が大きくなるトップランド部34を形成した。ここで、最も小径側22−4のトップランド部34の幅は0.3mmであり、最も大径側22−5のトップランド部34の幅は0.15mmであった。以下、この例を実施例2とする。
「引っ掛かり特性確認実験」
上記の実施例1,2及び比較例(トップランド部34の幅が均一0.15mm)に関して、以下に説明する引っ掛かり特性(静摩擦特性)を確認する実験を行った。まず実車相当の慣性重量が付加されたクラッチギヤ24を回転させる。次に、回転していないシンクロナイザリング22の内周面22−1をクラッチギヤ24のギヤコーン面24−1に所定の推力で押し付けることにより、クラッチギヤ24の回転を停止させる。その後、停止したクラッチギヤ24を回転させるときにシンクロナイザリング22(あるいはクラッチギヤ24)に作用するトルクを測定する。以上の動作を繰り返し、停止したクラッチギヤ24を回転させるときに発生するピークトルクがどれだけ早期に(上記の動作を何回繰り返せば)なくなるかを調べた。なお、潤滑油は市販のものを使用し、潤滑油が十分に暖まった状態で実験を行った。
上記の実施例1,2及び比較例(トップランド部34の幅が均一0.15mm)に関して、以下に説明する引っ掛かり特性(静摩擦特性)を確認する実験を行った。まず実車相当の慣性重量が付加されたクラッチギヤ24を回転させる。次に、回転していないシンクロナイザリング22の内周面22−1をクラッチギヤ24のギヤコーン面24−1に所定の推力で押し付けることにより、クラッチギヤ24の回転を停止させる。その後、停止したクラッチギヤ24を回転させるときにシンクロナイザリング22(あるいはクラッチギヤ24)に作用するトルクを測定する。以上の動作を繰り返し、停止したクラッチギヤ24を回転させるときに発生するピークトルクがどれだけ早期に(上記の動作を何回繰り返せば)なくなるかを調べた。なお、潤滑油は市販のものを使用し、潤滑油が十分に暖まった状態で実験を行った。
「動摩擦特性確認実験」
上記の実施例1,2及び比較例(トップランド部34の幅が均一0.15mm)に関して、以下に説明する動摩擦特性を確認する実験を行った。一定回転しているクラッチギヤ24のギヤコーン面24−1にシンクロナイザリング22の内周面22−1を所定の推力で押し付ける。このとき、クラッチギヤ24からシンクロナイザリング22に伝達されるトルクを測定し、このトルクから動摩擦係数を算出した。なお、上記の動作及び動摩擦係数の算出は繰り返し行った。また、潤滑油は市販のものを使用し、潤滑油が十分に暖まった状態で実験を行った。
上記の実施例1,2及び比較例(トップランド部34の幅が均一0.15mm)に関して、以下に説明する動摩擦特性を確認する実験を行った。一定回転しているクラッチギヤ24のギヤコーン面24−1にシンクロナイザリング22の内周面22−1を所定の推力で押し付ける。このとき、クラッチギヤ24からシンクロナイザリング22に伝達されるトルクを測定し、このトルクから動摩擦係数を算出した。なお、上記の動作及び動摩擦係数の算出は繰り返し行った。また、潤滑油は市販のものを使用し、潤滑油が十分に暖まった状態で実験を行った。
引っ掛かり特性確認実験の結果を図5に、動摩擦特性確認実験の結果を図6に示す。ただし、図5では、ピークトルクがなくなるまでの繰り返し回数を比較例における回数で割った値で(比較例の結果を1として)実施例1,2の結果を図示している。
図5に示すように、実施例1,2では、比較例より極めて早期に(約1/10〜1/8の繰り返し回数で)ピークトルクがなくなっている。したがって、実施例1,2のシンクロナイザリング22によって、静摩擦係数を低下させることができ、非常に優れた引っ掛かり特性(静摩擦特性)を得ることができる。
また、図6に示すように、実施例1,2では、比較例と同等の動摩擦係数が確保されている。したがって、実施例1,2によれば、動摩擦係数の低下を招くことなく静摩擦係数を低下させることができる。
以上説明したように、本実施形態においては、ギヤコーン面24−1と先に接触する小径側22−4のトップランド部34の幅が後に接触する大径側22−5のトップランド部34の幅より大きい。これによって、ギヤコーン面24−1と先に接触する小径側22−4のトップランド部34の面圧を低下させることができるとともに、それ以外のトップランド部34の面圧を確保することができる。したがって、クラッチギヤ24との引っ掛かりを抑止することができ、変速動作を円滑に行うことができる。また、その際に、動摩擦係数の低下を招くこともない。
以上の説明においては、内周面22−1の小径側22−4が内周面22−1の大径側22−5より先にギヤコーン面24−1と接触する場合であったため、小径側22−4のトップランド部34の幅が大径側22−5のトップランド部34の幅より大きい場合を説明した。ただし、回転軸10に対するギヤコーン面24−1の傾斜角度が回転軸10に対する内周面22−1の傾斜角度より大きくなるようにシンクロナイザリング22及びクラッチギヤ24が設計されていることにより、内周面22−1の大径側22−5が内周面22−1の小径側22−4より先にギヤコーン面24−1と接触する場合も考えられる。その場合は、図7に示すように、大径側22−5のトップランド部34の幅を小径側22−4のトップランド部34の幅より大きくすればよい。図7では、一例として小径側22−4から大径側22−5へ移行するにつれてトップランド部34の幅Wが大きくなる場合を示している。
なお、特許文献1のシンクロナイザリングにおいては、歯先面の幅寸法を大径側より小径側の方を小さくしている。ただし、特許文献1では、小径側が大径側より先にクラッチギヤと接触するため、クラッチギヤと先に接触する側の方が後に接触する側より歯先面の幅寸法が小さい。一方、本実施形態はクラッチギヤと先に接触する側の方が後に接触する側よりトップランド部の幅が大きいため、特許文献1とは構成が異なる。また、特許文献2では、ねじ状連続溝を欠除するための溝を大径側の方が小径側より円周方向の幅が広くなるように形成している。ただし、トップランド部の回転軸方向における幅については特許文献2に開示がなく、本実施形態は特許文献2と構成が異なる。本実施形態のようにトップランド部の回転軸方向における幅を変更する方が特許文献2におけるねじ状連続溝を欠除するための溝を形成するより加工が容易である。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
10 回転軸、12 クラッチハブ、14 スリーブ、16 セレクタ、18 シンクロナイザキー、20 ばね、22 シンクロナイザリング、24 クラッチギヤ、32 溝、34 トップランド部。
Claims (2)
- 相手部材に対して回転軸まわりの回転運動を同期させるために、摩擦摺動面が該相手部材と接触することで該相手部材への摩擦力を発生するシンクロナイザリングであって、
前記摩擦摺動面には、前記相手部材と接触するトップランド部が回転軸方向に間隔をおいて形成されており、
前記摩擦摺動面は、回転軸方向の一方側が他方側より先に前記相手部材と接触し、
前記トップランド部の回転軸方向における幅は、回転軸方向の一方側が他方側より大きいことを特徴とするシンクロナイザリング。 - 第1摩擦摺動面が形成されたシンクロナイザリングと、第2摩擦摺動面が設けられた歯車と、を有し、シンクロナイザリングの第1摩擦摺動面が歯車の第2摩擦摺動面と接触することで発生する摩擦力によって、シンクロナイザリングと歯車とで回転軸まわりの回転運動の同期化が行われて変速動作が可能なシンクロメッシュ式の変速機であって、
前記第1摩擦摺動面には、前記第2摩擦摺動面と接触するトップランド部が回転軸方向に間隔をおいて形成されており、
前記第1摩擦摺動面は、回転軸方向の一方側が他方側より先に前記第2摩擦摺動面と接触し、
前記トップランド部の回転軸方向における幅は、回転軸方向の一方側が他方側より大きいことを特徴とする変速機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003397324A JP2005155829A (ja) | 2003-11-27 | 2003-11-27 | シンクロナイザリング及び変速機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003397324A JP2005155829A (ja) | 2003-11-27 | 2003-11-27 | シンクロナイザリング及び変速機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005155829A true JP2005155829A (ja) | 2005-06-16 |
Family
ID=34722506
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003397324A Pending JP2005155829A (ja) | 2003-11-27 | 2003-11-27 | シンクロナイザリング及び変速機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005155829A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1801444A2 (en) | 2005-12-23 | 2007-06-27 | PMG Asturias Powder Metal, S.A. | Modified synchronizing hub and process for the manufacture thereof |
-
2003
- 2003-11-27 JP JP2003397324A patent/JP2005155829A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1801444A2 (en) | 2005-12-23 | 2007-06-27 | PMG Asturias Powder Metal, S.A. | Modified synchronizing hub and process for the manufacture thereof |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5506766B2 (ja) | 変速機の同期装置 | |
JP2006336769A (ja) | 同期装置のスリーブスプライン構造 | |
JP2005155829A (ja) | シンクロナイザリング及び変速機 | |
JP5042202B2 (ja) | 変速機のシンクロ機構 | |
JP6265491B2 (ja) | 同期装置及び変速機 | |
JP2007292151A (ja) | 変速機のシンクロメッシュ機構 | |
JP2005308142A (ja) | トルク断続装置 | |
JP5603384B2 (ja) | 変速機の同期装置 | |
JP2008064228A (ja) | 同期装置 | |
JP6211456B2 (ja) | 同期噛合装置 | |
JP5516799B2 (ja) | 車両用変速機のシンクロ機構 | |
JP2010071331A (ja) | 変速機の同期装置 | |
JP2005147362A (ja) | シンクロナイザ用摩擦摺動部材及び変速機 | |
JP2002257156A (ja) | 非対称歯付きシンクロ装置 | |
JP6154116B2 (ja) | 変速機の同期装置 | |
JP2008064262A (ja) | 変速機の同期装置 | |
JP2005147337A (ja) | シンクロナイザ用摩擦摺動部材及び変速機 | |
JP4421447B2 (ja) | トランスミッションの同期結合装置 | |
JP2008151175A (ja) | マルチコーン型同期装置 | |
JP2008051142A (ja) | ギヤ抜け防止構造 | |
JPH0435622Y2 (ja) | ||
KR20090131717A (ko) | 수동 변속기의 이중 걸림 감 개선 장치 | |
JP2004076812A (ja) | トランスミッションの同期結合装置 | |
JP2001289261A (ja) | 変速機 | |
JP2017160957A (ja) | シンクロナイザリング |