JP2005155781A - シール装置およびこれを用いた真空用ゲート弁、シール部材、ならびにシール材の固着防止方法 - Google Patents

シール装置およびこれを用いた真空用ゲート弁、シール部材、ならびにシール材の固着防止方法 Download PDF

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正章 能勢
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Takehiro Nishijo
健博 西場
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央隆 佐藤
Tatsuo Takamure
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Abstract

【課題】 広範な材質のシール材に対して、そのシール座面への固着を防止することができ、固着したシール材も容易に剥離することができるシール装置およびこれを用いた真空用ゲート弁、シール部材、ならびにシール材の固着防止方法を提供する。
【解決手段】 ゴム成形物であるシール材が取り付けられた第1部材と、金属からなるシール座面が設けられた第2部材とを備え、これらの間を閉開するシール装置において、シール材4とシール座面5とが当接した際に該当接位置の近傍となる位置に、シール材4がシール座面5に固着することを防止するための加熱手段を設け、シール材4とシール座面5の界面を加熱することによりシール材4の固着を防止する。加熱手段としては、シール材4の内部に埋設された線状ヒーター7、あるいは第2部材におけるシール座面5の近傍位置に設けた面状ヒーター8などが挙げられる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ゴム成形物であるシール材が取り付けられた第1部材と、金属からなるシール座面が設けられた第2部材とを備え、これらを接近させてシール材とシール座面とを当接させることによりその間を閉止し、これらを離反させることによりその間を開放するシール装置に関し、さらにこれを用いた真空用ゲート弁、シール部材、ならびにシール材の固着防止方法に関する。特に本発明は、シール材のシール座面への固着防止についての改良に関する。
半導体、液晶装置などの製造過程では、クリーンな環境下、高い真空中で、イオンプレーティング、プラズマエッチングなどによるワークの加工、処理が行われている。ワークは一旦予備室に搬入され、予備室内を所定の真空度にした後、加工室、処理室などへ順次ワークを搬入して加工、処理などが行われる。
これらの予備室、加工室、処理室などの間の搬出入口には密封性、気密性を有する真空用ゲート弁が設けられ、所定の真空度、クリーン条件が維持されるようになっている。
この真空用ゲート弁は、例えば、フッ素系エラストマーのようなゴムの成形物であるシール材が取り付けられた弁体を、弁箱本体に設けられたシール座面と接近、離反させることによってゲート開口部を閉止、開放している。
ワークの加工、処理などのプロセスの途中では、弁体の端部に取り付けられたシール材とシール座面とを圧接させて弁体をシール座面に着座させ、これによりゲート開口部を閉止した状態で隣接した室間を気密的に隔離している。
この際、シール材は、通常80〜150℃の雰囲気下にて圧縮固定されている。プロセス終了後、あるいはメンテナンスなどを行う際に、温度が下がってからゲート開口部を開放しようとすると、シール材がシール座面に固着することが多い。特に近年開発された大型のゲート弁ではシール材とシール座面との接触面積が広くなり、高温下で使用されるためシール材の固着が起こり易くなっている。
このように固着してしまうとシール材が弁体に形成されたシール溝から脱落する、あるいはゲート開口部を開放できないなどの可能性がある。また、固着しているシール材をシール座面から無理に引き離すとシール材を傷つけ、その後のシール性能が低下するという問題を引き起こす。
真空用ゲート弁に限らず、真空室と外部雰囲気との間、あるいは真空室相互間に設けられ閉開駆動により各室間を隔離、開放するシール機構では、シール材の固着はシール性能に大きな影響を及ぼすため、これを防止することが要望されている。
従来、シール材の固着を防止する手段として、シール材の材質面からのアプローチが為されている。特許文献1には、アクリルゴムからなるガスケット本体の表面にシリコーン樹脂の固着防止層を形成したシール材が開示されている。特許文献2には、ゴム成形物の表面にオレフィン系炭化水素化合物からなる離型性皮膜を滲出させたシール材が開示されている。
特開平4−103131号公報 特開平7−132673号公報
しかしながら、上記したようなシール材を改良する技術では、固着防止のための化合物との関係で適用可能なゴムの材質が限られてしまう。このため、広範な材質のシール材に対して、そのシール座面への固着を防止することができる手段が要望されていた。
本発明は上記したような従来技術の問題点を解決するために為されたものであり、広範な材質のシール材に対して、そのシール座面への固着を防止することができ、固着したシール材も容易に剥離することができるシール装置およびこれを用いた真空用ゲート弁、シール部材、ならびにシール材の固着防止方法を提供することを目的としている。
上記した目的を達成するために、本発明の第1の態様では、ゴム成形物であるシール材が取り付けられた第1部材と、金属からなるシール座面が設けられた第2部材とを備え、
前記第1部材と第2部材とを接近させて前記シール材と前記シール座面とを当接させることにより第1部材と第2部材との間を閉止し、前記第1部材と第2部材とを離反させることにより第1部材と第2部材との間を開放するシール装置であって、
前記シール材と前記シール座面とが当接した際に該当接位置の近傍となる位置に、前記シール材が前記シール座面に固着することを防止するための加熱手段が設けられていることを特徴とするシール装置が提供される。
さらに、ゴム成形物であるシール材が取り付けられた第1部材と、金属からなるシール座面が設けられた第2部材とを備え、
前記第1部材と第2部材とを接近させて前記シール材と前記シール座面とを当接させることにより第1部材と第2部材との間を閉止し、前記第1部材と第2部材とを離反させることにより第1部材と第2部材との間を開放するシール装置におけるシール材の固着防止方法であって、
前記シール材と前記シール座面とが当接した際に該当接位置の近傍となる位置に設けられた加熱手段によって、当接している前記シール材と前記シール座面との界面を加熱することを特徴とするシール材の固着防止方法が提供される。
第1の態様における本発明では、シール材とシール座面とが当接した際に該当接位置の近傍となる位置に設けられた加熱手段がシール材(シール材とシール座面との界面)を加熱することによって、シール座面への固着を防止する。加熱、冷却の熱履歴などにより一旦シール座面に固着したシール材も容易に剥離される。また、加温によりシール材の固着を防止しているので、あらゆる材質のシール材に対して適用可能である。
したがって、広範な材質のシール材に対して、そのシール座面への固着を防止することができ、固着したシール材も容易に剥離することができる。
本発明の第2の態様では、前記加熱手段が、前記シール材の内部に埋設された線状ヒーターであることを特徴とするシール装置およびシール材の固着防止方法が提供される。
第2の態様における本発明では、シール材の内部に埋設された線状ヒーターを加熱することによって、シール座面への固着を防止する。冷却などにより一旦シール座面に固着したシール材も容易に剥離される。
したがって、広範な材質のシール材に対して、そのシール座面への固着を確実に防止す
ることができ、固着したシール材も容易に剥離することができる。
本発明の第3の態様では、前記加熱手段が、前記第2部材におけるシール座面の近傍位置に設けられていることを特徴とするシール装置およびシール材の固着防止方法が提供される。
第3の態様における本発明では、第2部材におけるシール座面の近傍位置に設けられた加熱手段を加熱することによって、シール座面への固着を防止する。冷却などにより一旦シール座面に固着したシール材も容易に剥離される。例えば、面状ヒーターなどの加熱手段をシール座面に埋設することが好ましい。
したがって、広範な材質のシール材に対して、そのシール座面への固着を確実に防止することができ、固着したシール材も容易に剥離することができる。
第1〜3の態様における本発明のシール装置は、真空用ゲート弁のゲート開口部の開放および閉止に用いることができる。
本発明の第4の態様では、ゴム成形物であるシール材と、
前記シール材の内部に埋設された線状ヒーターとを備えることを特徴とするシール部材が提供される。
第4の態様における本発明では、シール材の内部に埋設された線状ヒーターを加熱することによって、シール座面への固着を防止する。冷却などにより一旦シール座面に固着したシール材も容易に剥離される。
したがって、広範な材質のシール材に対して、そのシール座面への固着を確実に防止することができ、固着したシール材も容易に剥離することができる。
本発明のシール装置およびこれを用いた真空用ゲート弁、シール部材、ならびにシール材の固着防止方法によれば、広範な材質のシール材に対して、そのシール座面への固着を防止することができ、固着したシール材も容易に剥離することができる。
以下、本発明について図面を参照しながら具体的に説明する。図1、2は本発明の一実施例におけるシール装置を説明する図である。同図に示したように、本実施例のシール装置1は、ゴム成形物であるシール材4が取り付けられた第1部材2と、金属からなるシール座面5が設けられた第2部材3とを備えている。
第1部材2と第2部材3としては、例えば、バルブなどのように開口を閉開する装置における弁と弁座面を有する部材;熱処理炉のドアと壁材;プロセスチャンバのLID部材などが挙げられ、シール材を金属面と接触もしくは圧接してその間を閉止する部材であれば特に限定されない。
特に、本発明は真空室と外部雰囲気との間、あるいは真空室相互間に設けられ、閉開駆動により各室間を隔離、開放する部材に好ましく適用される。
シール材4としては、例えば、Oリング、ガスケットなどのゴム成形物が挙げられる。そのゴム材料としては、フッ素系エラストマー、パーフルオロ系エラストマー、NBR(ニトリルゴム)、EPDM(エチレンプロピレンジエン三次元共重合体)、シリコンゴム
などが挙げられる。特に純粋性の高い熱可塑性エラストマーシール材は金属面に固着し易く、本発明の構成が好ましく適用される。
シール材4の内部には、線状ヒーター7が埋設されている。この線状ヒーター7としては、例えば、シーズヒーターや外装を樹脂チューブなどで絶縁したニクロム線を用いることができる。
図3はシール材の内部に線状ヒーターを埋設して形成された本発明の一実施例におけるシール部材を説明する図である。同図に示したように、本実施例のシール部材11ではシール材4の長手方向に沿って、シール材4の断面中央部に線状ヒーター7が埋設されている。線状ヒーター7はヒーター端子12を介して制御装置9と接続され、この制御装置9によって線状ヒーター7を加熱するとともにその温度制御を行う。
このシール部材11は、例えば、線状ヒーター7を所定位置に配置した状態でゴム材を金型による成形、プレス成形、射出成形などの従来の方法で成形することにより製造することができる。
本実施例ではシール材4の断面中央部に線状ヒーター7を埋設したが、本発明では線状ヒーター7のシール材4の断面における配置位置およびその本数は特に限定されず、例えば、シール材4の内部に複数の線状ヒーターを平行に埋設してもよい。
図1、2のシール装置1では、次のようにしてシール材4のシール座面5への固着を防止している。例えば、シール材4とシール座面5とを高温、高圧下で当接させて第1部材2と第2部材3との間を閉止した状態とすると(図1)、シール材4がシール座面5に固着し易くなり、プロセス終了後もしくはメンテナンスなどを行う際に、雰囲気の温度が下がってから第1部材2と第2部材3との間を開放しようとすると(図2)、シール材4がシール溝10から脱落する、あるいはシリンダ機構などにより開放しようとしても開放できないなどの可能性がある。また、固着しているシール材4をシール座面5から無理に引き離すとシール材4を傷つけ、その後のシール性能が低下するという問題を引き起こす。
本実施例ではこのようなシール材4の固着を防止するために、シール材4に埋設した線状ヒーター7を制御装置9によって所定温度に加熱し、これによりシール材4を所定の加熱温度に維持している。
これにより、雰囲気の温度が下がってから第1部材2と第2部材3との間を開放する際においてもシール材7とシール座面5との界面の温度は所定の加熱温度に保たれているため、シール材7の固着を防止することができる。
線状ヒーター7によるシール材7への加熱は、第1部材と第2部材との間の閉止時、開放時を通して常に行っていてもよく、あるいは開放時の前後において行ってもよい。これによりシール材4の固着が防止される。
また、例えば高温下でのプロセスを終了した後、室温程度において第1部材と第2部材との間を閉止した状態を長時間維持した場合であっても、開放前に線状ヒーター7による加熱を行うことによってシール材4の固着が防止され、シール材4が一旦シール座面5に固着した場合であってもこれを容易に剥離することができる。
線状ヒーター7によるシール材4の加熱温度は、使用するシール材4のゴム材質、プロセスの温度条件、シール材4とシール座面5との界面の接触面積、シール材4の潰し率などによるが、通常は50℃以上に維持することが好ましく、熱可塑性エラストマーの場合
にはシール材4の融点未満の温度で加熱される。シール材4の加熱温度は、より好ましくは60℃〜80℃に維持される。
本実施例では加熱手段である線状ヒーター7をシール材4の内部に設けているため、例えば真空用ゲート弁のように高真空度が要求され、アウトガスの放出によるチャンバ内の汚染を抑制する必要がある用途において、ヒーターに起因するこのような弊害を防止することができる。
図4、5は本発明の他の実施例におけるシール装置を説明する図である。本実施例においても第1部材2と第2部材3、およびシール部材4は前述した具体例などとして使用されるものである。同図に示したように、本実施例のシール装置1では、第2部材3におけるシール座面5の近傍位置に面状ヒーター8が設けられている。この面状ヒーター8としては、特に限定されないが、真空用ゲート弁のように高真空度が要求され、アウトガスの放出によるチャンバ内の汚染を抑制する必要がある用途においては、アウトガスの放出が少ないためにポリイミドヒーターを使用することが好ましい。
図6は本発明において加熱手段として用いられる面状ヒーターを説明する図である。この面状ヒーター8は、通電により発熱する抵抗体61と、抵抗体61の一面側に設けられた絶縁フィルム62aと、抵抗体61の他面側に設けられた絶縁フィルム62bとを有している。抵抗体61は、絶縁フィルムを介して2層以上に積層されていてもよい。面状ヒーター8の厚さは、特に限定されないが、通常50〜500μmである。
抵抗体61は、絶縁フィルム面が均一に加熱されるように、例えば蛇行もしくは曲折してフィルム全体に一様に配置され、そのパターンはエッチング加工等により形成される。
このような抵抗体61としては、例えばニクロム線(ニッケル−クロム合金)、カンタル、ステンレススチール、鉄−ニッケル合金、銅−ニッケル合金等の箔状物が挙げられる。
絶縁フィルム62a、62bは、抵抗体61を挟持するように接合される。絶縁フィルム62a、62bの形成材料としては、合成樹脂が使用される。この合成樹脂としては、例えばポリイミド、FEP、PFA、PETが挙げられるが、ポリイミドが、機械的強度、耐熱性および電気的特性に優れている。
絶縁フィルム36a、36bとしてポリイミドを使用する場合、これらのフィルムを接着剤を介して接着するか、あるいはこれらのフィルムを熱融着して直接に接合する。この接着剤としては、例えばシリコーン、ゴム系材料、ポリアミック酸溶液を接合面に塗布した後、加熱して脱水縮合させて接着を行う熱硬化性ポリイミド、および融着(ホットメルト)タイプの熱可塑性ポリイミドが挙げられる。
抵抗体61は、加熱および温度制御を行うための図示しない制御装置とリード線を介して接続され、この制御装置は、図示しない測温体からの測温情報に基づいて抵抗体61への通電を制御し、これにより温度調節を行っている。この測温体としては、例えば熱電対が使用される。
図4、5の実施例では、面状ヒーター8を第2部材3におけるシール座面5に形成した溝に埋設するとともに、シール材4とシール座面5とが当接した際に該当接位置の近傍となる位置に配置している。このシール装置1では、次のようにしてシール材4のシール座面5への固着を防止している。前述したように、例えばシール材4とシール座面5とを高温、高圧下で当接させて第1部材2と第2部材3との間を閉止した状態とすると(図4)
、シール材4がシール座面5に固着し易くなり、プロセス終了後もしくはメンテナンスなどを行う際に、雰囲気の温度が下がってから第1部材2と第2部材3との間を開放しようとすると(図5)、シール材4の脱落、開放不能、シール材4の損傷などの問題を引き起こす。
本実施例ではこのようなシール材4の固着を防止するために、シール座面5の近傍に設けられた面状ヒーター8を制御装置9によって所定温度に加熱し、これによりシール材4(シール材4とシール座面5との界面)を所定の加熱温度に維持している。
これにより、雰囲気の温度が下がってから第1部材2と第2部材3との間を開放する際においてもシール材4とシール座面5との界面の温度は所定の加熱温度に保たれているため、シール材4の固着を防止することができる。
面状ヒーター8によるシール材4への加熱は、第1部材と第2部材との間の閉止時、開放時を通して常に行っていてもよく、あるいは開放時の前後において行ってもよい。これによりシール材4の固着が防止される。
また、例えば高温下でのプロセスを終了した後、室温程度において第1部材と第2部材との間を閉止した状態を長時間維持した場合であっても、開放前に面状ヒーター8による加熱を行うことによってシール材4の固着が防止され、シール材4が一旦シール座面5に固着した場合であってもこれを容易に剥離することができる。
本実施例においても、面状ヒーター8によるシール材4の加熱温度は前述した範囲とすることが好ましい。
本実施例では面状ヒーター8をシール座面5に形成した溝に埋設したが、本発明では第2部材3におけるシール座面5の近傍位置にこのような加熱手段を設けるとともに、シール材4とシール座面5とが当接した際に該当接位置の近傍となる位置に配置することによってシール材4を所定の加熱温度に維持することができればよい。
本実施例では面状ヒーター8を使用したが、本発明はこれに限定されず、例えば前述した線状ヒーターなど、他の加熱手段を設けてもよい。
図7〜9は本発明の他の実施例におけるシール装置を説明する図であり、真空用ゲート弁に用いた例を示している。同図の真空用ゲート弁15は、箱形状の弁箱本体16と、弁体46と、図示しない駆動部とから構成されている。図7、8に示したように、弁箱本体16は、長側壁17、18と短側壁19、20とを備えた箱状に形成されている。弁箱本体16内には、その内壁を構成する四側壁から内側に受座隔壁26が延設され、この受座隔壁26により、内部の空間が下方空間部30と上方空間部28とに区画されている。また、下方空間部30を貫通して、対向する長側壁17、18に略矩形状のゲート開口部22、24を備えている。
この受座隔壁26の上面部が、第1シール座面32を構成している。また、この受座隔壁26によって、水平方向のゲート開口部22、24に対して垂直方向に弁体用開口部34が形成されている。また、下方空間部30の底面および長手側の両端内壁部分に渡って略U字状の第2シール座面44が形成されている。
弁体46は、弁体用開口部34を介して上下方向へ移動可能に設けられている。この弁体46は、図7、9に示したように、弁体本体57と、この弁体本体57に装着されたシール材4とから構成されている。弁体本体57は、上方から見て長方形状で、且つ長手方
向両端部が傾斜した弁体基端部50と、該弁体基端部50の下面に延出された板状部56とから構成されている。なお、板状部56は、図7、8に示した弁箱本体16の弁体用開口部34を介して下方空間部30内に挿入される部分である。
弁体本体57の弁体基端部50の下面には、図7、9に示したように、第1当接面25、25が形成されている。板状部56の側面には、略U字状に第2当接面27が形成されている。この第1当接面25は弁箱本体16の第1シール座面32に当接し、第2当接面27は弁箱本体12の第2シール座面44に当接する。
弁体本体57の弁体基端部50の下面には、環状の第1シール溝35が形成されている。また、板状部56の側面に略U字状の第2シール溝36が形成されている。これらのシール溝35、36内にシール材4が装着される。
この真空用ゲート弁15において、シール装置はシール材4と、このシール材4が取り付けられた弁体本体57(第1部材)と、金属からなるシール座面32、44が設けられた弁箱本体16(第2部材)と、シール座面5に形成した溝に埋設した面状のポリイミドヒーター8と、この面状ポリイミドヒーター8の加熱および温度制御を行う図示しない制御装置とから構成されている。
シール材4は、ワーク加工などのプロセスにおいて、例えば80℃〜150℃の雰囲気下でシール座面32、44に圧接されている。このため、プロセス終了時に雰囲気の温度が低下するとシール材4の固着が生じ易い。本実施例ではこのようなシール材4の固着を防止するために、シール座面5の近傍に設けられた面状ポリイミドヒーター8を制御装置によって所定温度に加熱し、これによりシール材4を所定の加熱温度に維持することによってシール材7の固着を防止している。
面状のポリイミドヒーター8は、シール材4の固着を有効に防止できるように、シール座面32、44に沿って連続的に、あるいは断続的に配置される。
以上、実施例に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、本発明の効果を有する範囲内で様々な変形が可能である。例えば、線状ヒーターおよび面状ヒーターのようなシール材を加熱するための加熱手段は、シール材とシール座面とが当接した際に該当接位置の近傍となる位置に、シール材の固着を防止することができるように設けられていればよく、具体的には、面状ヒーターのような加熱手段を、第2部材ではなく、第1部材にシール材の近傍となる位置に設けてもよい。
[試験例1]
76mm×650mmのゲート開口部を有する真空用ゲート弁のシール座面に沿って面状ポリイミドヒーターを設置した。シール材にはフッ素系エラストマーからなるシール材を用いた。まず弁箱ごと90℃まで加熱を行い、次いで室温まで放冷した。このゲート弁について、弁体をシール座面から引き離すのに要する力を測定した。
[試験例2]
試験例1の真空用ゲート弁を用い、まず弁箱ごと90℃まで加熱を行い、当該温度においてそのまま弁体をシール座面から引き離すのに要する力を測定した。
[試験例3]
試験例1の真空用ゲート弁を用い、まず弁箱ごと90℃まで加熱を行い、次いで室温まで放冷した。このゲート弁について、面状ポリイミドヒーターを加熱してシール材を40℃に保持した状態で弁体をシール座面から引き離すのに要する力を測定した。
[試験例4]
試験例1の真空用ゲート弁を用い、まず弁箱ごと90℃まで加熱を行い、次いで室温まで放冷した。このゲート弁について、面状ポリイミドヒーターを加熱してシール材を50℃に保持した状態で弁体をシール座面から引き離すのに要する力を測定した。
[試験例5]
試験例1の真空用ゲート弁を用い、まず弁箱ごと90℃まで加熱を行い、次いで室温まで放冷した。このゲート弁について、面状ポリイミドヒーターを加熱してシール材を90℃に保持した状態で弁体をシール座面から引き離すのに要する力を測定した。
試験例1〜5で測定した結果を表1に示した。
Figure 2005155781
図1は本発明の一実施例におけるシール装置を説明する図であり、第1部材と第2部材との間が閉止されている状態を示す。 図2は、図1のシール装置において第1部材と第2部材との間が開放されている状態を示す。 図3は本発明の一実施例におけるシール部材を説明する図である。 図4は本発明の他の実施例におけるシール装置を説明する図であり、第1部材と第2部材との間が閉止されている状態を示す。 図5は、図4のシール装置において第1部材と第2部材との間が開放されている状態を示す。 図6は本発明において加熱手段として用いられる面状ヒーターを説明する断面図である。 図7は本発明の他の実施例におけるシール装置を説明する図であり、真空用ゲート弁に用いた例を示した断面図である。 図8は、図7の真空用ゲート弁における弁箱本体の要部斜視図である。 図9は、図7の真空用ゲート弁における弁体の分解斜視図である。
符号の説明
1 シール装置
2 第1部材
3 第2部材
4 シール材
5 シール座面
6 加熱手段
7 線状ヒーター
8 面状ヒーター
9 制御装置
10 シール溝
11 シール部材
12 ヒーター端子
15 真空用ゲート弁
16 弁箱本体
17、18 長側壁
19、20 短側壁
22、24 ゲート開口部
25 第1当接面
26 受座隔壁
27 第2当接面
28 上方空間部
30 下方空間部
32 第1シール座面
34 弁体用開口部
35 第1シール溝
36 第2シール溝
44 第2シール座面
46 弁体
50 弁体基端部
56 板状部
57 弁体本体
61 抵抗体
62a、62b 絶縁フィルム

Claims (8)

  1. ゴム成形物であるシール材が取り付けられた第1部材と、金属からなるシール座面が設けられた第2部材とを備え、
    前記第1部材と第2部材とを接近させて前記シール材と前記シール座面とを当接させることにより第1部材と第2部材との間を閉止し、前記第1部材と第2部材とを離反させることにより第1部材と第2部材との間を開放するシール装置であって、
    前記シール材と前記シール座面とが当接した際に該当接位置の近傍となる位置に、前記シール材が前記シール座面に固着することを防止するための加熱手段が設けられていることを特徴とするシール装置。
  2. 前記加熱手段が、前記シール材の内部に埋設された線状ヒーターであることを特徴とする請求項1に記載のシール装置。
  3. 前記加熱手段が、前記第2部材におけるシール座面の近傍位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のシール装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のシール装置によりゲート開口部の開放および閉止を行うことを特徴とする真空用ゲート弁。
  5. ゴム成形物であるシール材と、
    前記シール材の内部に埋設された線状ヒーターとを備えることを特徴とするシール部材。
  6. ゴム成形物であるシール材が取り付けられた第1部材と、金属からなるシール座面が設けられた第2部材とを備え、
    前記第1部材と第2部材とを接近させて前記シール材と前記シール座面とを当接させることにより第1部材と第2部材との間を閉止し、前記第1部材と第2部材とを離反させることにより第1部材と第2部材との間を開放するシール装置におけるシール材の固着防止方法であって、
    前記シール材と前記シール座面とが当接した際に該当接位置の近傍となる位置に設けられた加熱手段によって、当接している前記シール材と前記シール座面との界面を加熱することを特徴とするシール材の固着防止方法。
  7. 前記加熱手段が、前記シール材の内部に埋設された線状ヒーターであることを特徴とする請求項6に記載のシール材の固着防止方法。
  8. 前記加熱手段が、前記第2部材におけるシール座面の近傍位置に設けられていることを特徴とする請求項6に記載のシール材の固着防止方法。
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