JP2005154915A - 壁紙または壁装用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】
節足動物に対する防虫および害虫忌避機能を有するとともに、消臭機能、防かび機能、抗菌機能をも同時に、かつバランスよく、効果的に有する壁紙又は壁装用シートを開発する。
【解決手段】
壁紙または壁装用シートを構成する層の少なくと1層中に4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンを含有させる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、壁紙または壁装用シートを構成する層の少なくと1層中に4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンを含有する壁紙または壁装用シートに関する。
近年、日常生活における癒しを得るために、犬や猫などのペットを室内で飼育し、共生する人が増加しつつあるが、このようなペットに寄生して、あるいはペットの食べかすに誘引されてノミ、ダニ、ゴキブリなどの害虫が外部から室内に入り込んだり、ペットの排泄物からのアンモニア臭の発生や種々の菌やカビが発生し易くなるなど、ペット共生による癒し効果と引き換えに生活・居住空間の環境悪化を招いている。
一方、壁紙や壁装用シートは人が日常的に活動する生活・居住空間を取り囲み、しかも大面積を有するため、人が快適に生活し、活動するのに大きな影響を与えるものとして、極めて重要であるが、かかる壁紙や壁装用シートの特徴を利用し、壁紙や壁装用シートに防虫および害虫忌避性、消臭性、抗菌性、防かび性などを付与することが提案されている。
たとえば、消臭機能を有するものとして、ポリアミン担持無機物や揮発性有機化合物を吸着した吸着剤を含有する壁紙(特許文献1および特許文献2を参照)、抗菌性を有するものとして、リン酸塩を主体とする抗菌剤や有機系抗菌剤の残基を主鎖や側鎖に有する高分子物質を含有する壁紙(特許文献3および特許文献4を参照)、防かび性を有するものとして、ジアルキルジチオカルバミン酸ナトリウムを含有する壁紙(特許文献5を参照)、消臭および防かび性を有するものとして、光触媒を含有する壁紙(特許文献6を参照)などが知られている。
しかし、これらは消臭、抗菌、防かびなどの特定の目的に対しては有効であっとしても、生活・居住空間の環境を悪化させる節足動物に対する防虫や害虫忌避機能を有しておらず、ノミ、ダニ、ゴキブリなどの害虫を駆除したり排除するには不十分である。
このため、防虫あるいは害虫忌避機能を有し、消臭機能や抗菌機能、防かび機能も併せ持つものとして、テルペン系化合物であるフィノンチッドを含有させた壁紙や壁装用シート(特許文献7を参照)や、ヒバ等の抽出成分であるヒノキチオールや茶の成分であるカテキンを含有させた壁紙(特許文献8および特許文献9を参照)も提案されている。
しかし、このような壁紙や壁装シートは、防虫、害虫忌避機能に加え、消臭機能、防かび機能、抗菌機能を同時に持つとされているが、それぞれの効果が弱く、また、その効果の程度も不明確であるという問題を有し、さらに、これら各成分は樹木からの抽出物であるために、生育状況の変動の影響で、特定されていない有効成分が変質したり含有量が変動したりして、それぞれの機能の発現が安定しないなどの問題があった。
特開平11−286899号公報 特開平11−81159号公報 特開平7−62186号公報 特開2001−32196号公報 特開昭60−194200号公報 特開2001−131853号公報 特開平5−111982号公報 特開平5−154810号公報 特開2002−17828号公報
このようなことから、本発明者らは、このような従来の壁紙又は壁装用シートの問題点を解決し、節足動物に対する防虫および害虫忌避機能を有するとともに、消臭機能、防かび機能、抗菌機能をも同時に、かつバランスよく、効果的に有する壁紙又は壁装用シートを開発すべく検討の結果、本発明に至った。
本発明は、壁紙または壁装用シートを構成する層の少なくと1層中に4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンを含有する壁紙または壁装用シートを提供するものである。
本発明の壁紙又は壁装用シートは、節足動物に対する防虫および害虫忌避機能を有するとともに、消臭機能、防かび機能、抗菌機能をも同時に、かつバランスよく、効果的に有し、生活・居住空間における壁紙又は壁装用シートとして極めて優れている。
本発明の壁紙や壁装用シートは、壁紙または壁装用シートを構成する層の少なくとも1層中に4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンが含有されておればよく、壁紙または壁装用シートの基本構成それ自体は従来から知られている壁紙や壁装用シートがそのまま適用され、特に限定されるものではない。
例えば、壁紙としての基本構成として、紙基材や布基材上に表面保護層として透明または半透明の樹脂層を設けたものや、紙基材や布基材上に発泡又は非発泡の樹脂層を設けたもの、あるいはこれら発泡又は非発泡の樹脂層上に更に表面保護層として透明または半透明の樹脂層を設けたものが挙げられ、これら壁紙は表面上や層間に印刷層を設けたり、凹凸模様を設けたりして、意匠性が付与されている。
紙基材を用いるものを壁紙、布基材を用いるものをレザーとして区別する場合もあるが、本発明においてはこれら全てを包含して壁紙という。
また、壁装用シートは、通常、紙基材や布基材のない発泡もしくは非発泡の樹脂層のみからなっているが、該樹脂層の上にさらに表面保護層として透明または半透明の樹脂層などが設けられていることもある。
このような壁装用シートは表面上や層間に印刷層を設けたり、凹凸模様を設けたりして、意匠性が付与されている。
これらの壁紙や壁装用シートは、例えば合板や集成材、パーティクルボード等の木質系材料や石膏ボード等の無機系材料、金属、合成樹脂等、種々の材質からなる基板の表面に貼合して壁装材や天井材として広く利用することができる。
本発明の壁紙は、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンを含有してなるものであるが、該4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンは壁紙を構成する上記した紙基材、布基材、樹脂層、絵柄印刷層などの各層の内の少なくともいずれか一つの層に含有されておればよいが、二以上の層に含有されていてもよい。
同様に、本発明の壁装用シートにおいても、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンを含有してなるものであるが、該4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンは壁層用シートを構成する上記した樹脂層、絵柄印刷層などの各層の内の少なくともいずれか一つの層に含有されておればよいが、二以上の層に含有されていてもよい。
4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンの含有量は、それを含む層が一層であるか二層以上であるかを問わず、壁紙または壁装用シート1m当たりの量として、通常0.1g〜30g、好ましくは、0.5g〜15gである。
4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンの含有量が壁紙または壁装用シート1m当たり0.1gより少ないと節足動物に対する防虫および忌避機能や消臭機能、防かび機能、抗菌機能が不十分となり好ましくない。また、その含有量が30gより多いと、ブリードによる表面粘着性の発生や透明性の阻害、耐光変色の発生など、壁紙や壁装用シートとして具備すべき基本的な性能が損なわれる上に、価格的にも高くなり好ましくない。
本発明の壁紙や壁装用シートにおいて、その構成層として樹脂層を含む場合に、該樹脂層を形成する樹脂は特に限定されず、従来の壁紙や壁装用シートにおける樹脂層を形成していると同様の樹脂が適用される。
このような樹脂としては、アクリロニトリル/アクリリックスチレン樹脂(AAS),アクリロニトリル/エチレン/プロピレン/ジエン/スチレン樹脂(AES)、アクリロニトリル/スチレン樹脂(AS)、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン樹脂(ABS)、液晶ポリマー、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン/メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、エチレン/ブチルアクリレート共重合体(EBA)、エチレン/ビニルアルコール共重合体(EVOH)、塩素化ポリ塩化ビニル(PVC−C)、塩素化ポリエチレン(PE−C)、塩素化ポリプロピレン(CPP)、全芳香族ポリエステル、フェノキシ樹脂、フッソ樹脂、ポリアクリレート、ポリアセタール、ポリアミドイミド、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート、ポリ酢酸ビニル、ポリサルホン、ポリスチレン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド樹脂、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメタクリル酸メチル、メチルペンテンポリマー、ポリヒドロキシブチレート、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリアジペート、ポリサクシネート、ポリブチレンアジペート、ポリテトラメチレンアジペート、ポリエチレンサクシネートポリビニルアルコール、ポリグリコール酸などの熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、珪素樹脂、ウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂が例示される。
また、アクリルゴム、アクリロニトリル/ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴム、エチレン/プロピレンゴム、エチレン/プロピレン/ジエンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、スチレン/ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、フッソゴムなどのゴムやエラストマーも壁紙または壁装用シートを構成する樹脂層として使用でき、本発明においてはこのようなゴムやエラストマーも樹脂層として取り扱う。
このような樹脂層を形成する樹脂中には、必要に応じて通常使用される各種配合剤、例えば可塑剤、充填剤、発泡剤、熱安定剤、難燃剤、酸化防止剤、滑剤、着色剤、希釈剤などが適宜配合されていてもよい。
また、上記樹脂層は、壁紙または壁装用シート中における樹脂層として一層のみであってもよいし、異なる樹脂成分からなる樹脂層が積層され、あるいは他の層を介して二層以上存在していてもよい。
本発明の壁紙または壁装用シートの製造方法は特に限定されず、例えば、
(1)塩化ビニル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリメチルメタクリレートなどの粉末状の樹脂を液状の可塑剤に4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンを所要の配合剤とともに分散させた固液分散系のペーストゾルを紙基材や布基材上、あるいは樹脂層上に塗工する方法。
(2)塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル重合体などが水に分散したエマルジョンに、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンを所要の配合剤とともに配合せしめたエマルジョン組成物を紙基材や布基材上、あるいは樹脂層上に塗工する方法。
(3)ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリエチレン、ポリウレタン、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、シリコーン樹脂、フッ素樹脂などを4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンとともにアルコール系、エステル系、エーテル系、ケトン系、アミド系、ベンゼン系、水系溶媒などの溶媒に溶解した溶液を樹脂層上に塗工する方法。
(4)4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンを含有してなるポリエチレン、ポリ塩化ビニル、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/メチルメタクリレート共重合体、エチレン/ビニルアルコール共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリフッ化ビニル、ポリエステルなどを成形して得られる樹脂製フィルムやシートを壁装用シートとしたり、これらフィルムやシートを紙基材や布基材あるいは樹脂層上に貼合する方法。
などの従来から知られている方法に準じて容易に製造することができる。
上記の方法において、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンをペーストゾルに含有させる方法としては、例えば前記(1)の方法の場合には、粉末状に粉砕した4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンを粉末状の樹脂に粉末混合しておいてもよく、液状の可塑剤に4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンを溶解し、配合してもよいが分散がより均一になる点で後者の方法が好ましい。
(2)の方法の場合において、アルコールなどの溶剤や可塑剤がエマルジョンに配合される場合には、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンを予めこれら溶剤や可塑剤に溶解させて配合され、溶剤や可塑剤が配合されない場合には、粉末状に粉砕した4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンを樹脂−水エマルジョンに加えた後、攪拌などの機械的エネルギーを混合系に与えて、微分散させて配合される。
(3)の方法の場合に、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンを溶液に含有させる方法としては、溶媒が有機溶媒の場合には、予め使用する溶媒に溶解させて配合させればよく、水系溶媒の場合には、粉末状に粉砕した4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンを溶液に混入後、攪拌などの機械的エネルギーを混合系に与えて、微分散させて配合される。
また、(4)の方法の場合には、単軸押出機、二軸押出機、ブラベンダープラストグラフ等を用いて4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンを樹脂にブレンドして配合する方法、あるいは直接各種成形機に粉末状または顆粒状の4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンを定量供給し、成形機で混練しながら配合する方法等があるが、予め作成した4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンを高濃度に含む樹脂のマスターペレットと4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンを含有していない樹脂ペレットとを均一に混合し、これを各種成形機で成形する方法が均一に分散させる点で好ましい。
上記したペーストゾル、エマルジョンあるいは溶液を、紙基材や布基材あるいは樹脂層上に塗工する方法としては、例えばグラビア印刷法、フラットスクリーン印刷法、ロータリースクリーン印刷法、ナイフコート法、エアーナイフコート法、ダイレクトロールコート法、キスコーター法、リバースロールコート法、バーコート法、スプレーコート法等が用いられる。
また、紙基材や布基材あるいは樹脂層上に樹脂製フィルムやシートを貼合する場合には、Tダイ押出法、インフレーション押出法、カレンダー成形法、溶融流展法などにより予め製造した4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンを含む樹脂製フィルムやシートを接着剤を用いたり、熱融着法により紙基材や布基材あるいは樹脂層上に貼合することができる。
あるいは、Tダイ押し出しなどにより樹脂製フィルムやシートを形成すると同時に基材上に貼合することもできる。
また、壁装用シートを成形する場合は、該シートの成形もTダイ押出法、インフレーション押出法、カレンダー成形法、溶融流展法などにより行うことができる。
尚、上記の樹脂製シートとしてそれが発泡層である場合には、予め製造した4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンを含む樹脂製発泡シートを基材上に貼合してもよいが、前記した方法において樹脂成分を含むペーストゾル、エマルジョンあるいは溶液中に予め発泡剤を混入し、前記方法で樹脂シートを形成せしめた後、該シートを加熱して発泡シートとすることができる。
また、上記の方法において、樹脂をTダイ等で押出して樹脂シートを形成せしめる際に、樹脂中に発泡剤を混入せしておくことにより、シートを形成せしめると同時に発泡させることによって発泡樹脂シートとすることもできる。
このような方法で用いられる発泡剤として、無機分解性発泡剤としては例えば炭酸アンモニウム、重炭酸ソーダ、ソジウムボロンハイドライド、シリコンオキシハイドライド等が挙げられ、有機分解性発泡剤としては例えば2,2‘−アゾビスイソブチロニトリル、アゾヘキサヒドロベンゾニトリル、アゾジカルボンアミド、ジアゾアミノベンゼン等のアゾ化合物、ベンゼンスルホヒドラジド、ベンゼン‐1,3‐ジスルホヒドラジド、ジフェニルスルホン‐3,3’‐ジスルホヒドラジド、ジフェニルオキシド‐4,4‘‐ジスルホヒドラジド等のスルホヒドラジド化合物、N,N’‐ジニトロソペンタメチレンテトラミン、N,N’‐ジニトロソ‐N,N’‐ジメチルテレフタルアミド等のニトロソ化合物、テレフタルアミド、p‐t‐ブチルベンズアジド等のアジド化合物が挙げられ、揮発性発泡剤としては炭酸ガス、プロパン、メチルエーテル、ニ塩化ニ弗化メタン、ブタン、エーテル、石油エーテル、アセトン、ヘキサン等が挙げられる。
また、成形中に溶融体を攪拌するなどして空気を混入させたあと支持体中に気泡として閉じ込めて発泡体としてもよい。
上記の例はいずれも樹脂製シート中に4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンを含有せしめる方法であるが、それ以外に、紙等の基材中に4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンを含浸させたり、壁紙としての模様等を印刷する際に、印刷インク中に予め4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンを配合し、印刷層中に該化合物を含有させておいてもよい。
勿論、これらの方法を組み合せることもできる。
本発明の壁紙または壁装用シートにおいて、防虫および害虫忌避機能を発揮しえる有害節足動物としては、例えばハマダラカ類、ネッタイシマカ、ヒトスジシマカ等のAedes類、アカイエカ、コガタアカイエカ等のイエカ類、ブユ、サシバエ、サンドフライ、ヌカカ、イエバイ類、ショウジョウバエ類、チョウバエ類等の双翅目害虫、チャバネゴキブリ、クロゴキブリ、ワモンゴキブリ、トビイロゴキブリ、コバネゴキビリ等の網翅目害虫、コクゾウムシ、アズキゾウムシ、コクヌストモドキ、ヒメカツオブシムシ、ヒメマルカツオブシムシ、シバンムシ類、ヒラタキクイムシ類、アオバアリガタハネカクシ等の鞘翅目害虫、イガ、コイガ、コクガ、ノシメマダラメイガ等の鱗翅目害虫、アリ類、アリガタバチ類等の膜翅目害虫、ネコノミ、ヒトノミ等の隠翅目害虫、ヒトジラミ、ケジラミ等のシラミ目害虫、ヤマトシロアリ、イエシロアリ等の等翅目害虫、コナダニ類、チリダニ類、ツメダニ類等の室内塵性ダニ類、オウシマダニ、フタトゲチマダニ等のマダニ類、イエダニ、ツツガムシ類等の吸血性ダニ類、ワラジムシ類、ダンゴムシ類、ムカデ類、ヤスデ類、クモ類をあげることができる。
本発明の壁紙または壁装用シートには、本発明の効果を損なわない範囲で他の殺虫、殺ダニ剤、害虫忌避剤、共力剤、抗菌剤、防かび剤、消臭剤、香料を適宜配合することもできる。
殺虫剤としては、例えばアレスリン、テトラメスリン、プラレトリン、フェノトリン、レスメトリン、シフェノトリン、ペルメトリン、シペルメトリン、テトラメトリン、シハロトリン、デルタメトリン、フルバリネート、トラロメトリン、シフルトリン、フラメトリン、イミプロトリン、エトフェンプロクス、フェンバレレート、エスフェンバレレート、フェンプロパスリン、シラフルオフェン、ビフェントリン、トランスフルスリン、アクリナスリン、テフルトリン、エンペントリン、メフルスリン等のピレスロイド化合物、DDVP、フェニトロチオン、フェンチオン、クロルピリホス、ダイアジノン、ジメトエート、アジンホスメチル等の有機燐化合物、プロポキサー、カルバリル、メトキサジアゾン、ベンフラカルブ等のカーバメート化合物、ルフェヌロン、クロルフルアズロン、ヘキサフルムロン、ジフルベンズロン、シロマジン、トリフルムロン、テフルベンズロン、フルフェノクスロン、フルアズロン、トリアズロン、1−(2,6−ジフルオロベンゾイル)−3−[2−フルオロー4−(1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロポキシ)フェニル]ウレア等のキチン形成阻害物質、ピリプロキシフェン、メトプレン、ハイドロプレン、フェノキシカルブ等の幼若ホルモン様物質、イミダクロプリド、アセタミプリド、ニテンピラム、チアクロピリド、チアメトキサム、ニトロイミノヘキサヒドロー1,3,5−トリアジン誘導体等のネオニコチノイド系化合物、フィプロニル等のN-フェニルピラゾール系化合物やジアフェンチウロン等のチオ尿素誘導体、ピリダベン、デブフェンピラド、インドキサカルブ、ピリミジフェン、アバメクチン、イバーメクチン、アザジラクチン等を挙げることができる。
殺ダニ剤としては、例えばエトキサゾ-ル、安息香酸ベンジル、サリチル酸フェニル、2−メトキシカルボニルー4−クロロトリフルオロメタンスルホンアニリド等を挙げることができる。
害虫忌避剤としては、例えばN,N−ジエチル−m−トルアミド、(N-カルボ−sec―ブチロキシ)−2−(2’−ヒドロキシエチルーピペリジン)(KBr−3023)、リナロール、シトロネラール、メントール、メントン、ヒノキチオール、ゲラニオール、ユーカリプトール、p−メンタン−3,8−ジオール、2,3,4,5−ビス(△2−ブチレン)テトラヒドロフルフラール、ジ−n−プロピル イソシンコメロネート、ジ−n−ブチルサクシネート、エチル−(N−アセチル−N−ブチル)−γ―アミノブチレート(MERCK3535)等を挙げることができる。
共力剤としては、例えばα―[2−(2−ブトキシエトキシ)エトキシ]−4,5−メチレンジオキシ−2−プロピルトルエン(PBO)、N−(2−エチルヘキシル)ビシクロ[2.2.1]ヘプトー5−エンー2,3−ジカルボキシイミド(MGK264)、ビス−(2,3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテル(S421)、IBTA等を挙げることができる。
抗菌剤としては、例えばメチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン等のp−ヒドロキシ安息香酸エステル、バニリン、桂皮アルデヒド、オキソリニック酸、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、塩酸クロルへキシジン、ジンクピリチオン、クロルキシレノール、3−メチル−4−イソプロピルフェノール、ヒノキチオール、キトサン、カテキン、ホースラディッシュ油、銀、銅が挙げられる。
防かび剤としては、例えば2−(4−チアゾイル)−ベンツイミダゾール、メチルー2−ベンツイミダゾールカーバメート(BCM)、N−(トリクロロメチルチオ)−4−シクロへキセー1,2−ジカルボキシイミド、N−(フルオロジクロロメチルチオ)フタルイミド、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロリル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−メチルスルフォニルピリジン、OBPA、5−クロロ−2−メチルー4−イソチアゾリンー3−オン、2−メチルー4−イソチアゾリンー3−オン、2−オクチルー4−イソチアゾリンー3−オン(ケーソン)、シクロヘキシミド、ヨウ素、銀、クロラムフェニコール、IPBC等を挙げることができる。
消臭剤としては、例えば硫酸第一鉄、硫酸第二鉄や二価の鉄化合物と有機酸組成物、樹木液、珪酸塩、活性炭、二価の鉄化合物―フタロシアニン誘導体、二価の鉄イオンとアスコルビン酸との塩、酸化チタン、水酸化カルシウム、フェニルヒドラジン、ヒダントイン、フィチン酸とその塩、脂肪酸金属塩、グリセリンアルデヒド、グリオキシル酸、桂皮アルデヒド等のカルボニル化合物、メチルビニルエーテルー無水マレイン酸共重合体、メタクリル酸ラウリル、塩化ベンザルコニウム、ベンゼトニウム等の4級アンモニウム塩系界面活性剤、タンニン、カテキン等のポリフェノール、活性炭等を挙げることができる。
植物性の香料としてはヒバオイル、ヒノキオイル、タイワンヒノキオイル、カシアオイル、ディルオイル、レモンオイル、シトロネラオイル、クローブオイル、タイムオイル、リナロール、トランスーピノカルベオール、p−イソプロピルシクロヘキサノール、カンフェレニックアルデヒド、γ―デカラクトン、γ―ウンデカラクトンを挙げることができる。
以下、実施例にて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
尚、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンは、以下、本化合物と記述する。
実施例1
秤量70g/mの難燃紙基材上に、下記組成のペーストゾルを乾燥後の塗布量が220g/mになるようにコンマコータで塗工し、150℃の加熱炉で25秒間加熱して半ゲル化させたあと、表面に印刷インキで絵柄模様を印刷した。その後200℃の加熱炉で80秒間加熱して本化合物を2.4g/m含む壁紙を作成した。
ペーストゾル組成
ポリ塩化ビニル樹脂(PQB80) 100 重量部
可塑剤(DINP) 53 重量部
安定剤(Ca−Zn系液状) 3 重量部
充填剤(炭酸カルシウム) 100 重量部
顔料(酸化チタン) 12 重量部
希釈剤(エクソールD80) 8 重量部
本化合物 3 重量部
実施例2
秤量70g/mの難燃紙基材上に、下記組成のペーストゾルを乾燥後の塗布量が220g/mになるようにコンマコータで塗工し、150℃の加熱炉で25秒間加熱して半ゲ半ゲル化させたあと、表面に印刷インキで絵柄模様を印刷した。その後200℃の加熱炉で80秒間加熱、発泡させて本化合物を0.8g/m含む発泡倍率が6倍の発泡壁紙を作成した。
ペーストゾル組成
ポリ塩化ビニル樹脂(PQB80) 100 重量部
可塑剤(DINP) 53 重量部
安定剤(Ca−Zn系液状) 3 重量部
充填剤(炭酸カルシウム) 100 重量部
顔料(酸化チタン) 12 重量部
発泡剤(ADCA) 4 重量部
希釈剤(エクソールD80) 8 重量部
本化合物 1 重量部
比較例1
実施例1に示すペーストゾル組成から本化合物を取り除いたペーストゾルを用いる以外は、実施例1と同様の方法で、本化合物を含まない壁紙を作成した。
比較例2
実施例2に示すペーストゾル組成から本化合物を取り除いたペーストゾルを用いる以外は、実施例2と同様の方法で、本化合物を含まない発泡壁紙を作成した。
実施例3
秤量70g/mの難燃紙基材上に、下記組成のペーストゾルを乾燥後の塗布量が220g/mになるようにコンマコータで塗工し、150℃の加熱炉で25秒間加熱して半ゲル化させたあと、表面に印刷インキで絵柄模様を印刷した。
ペーストゾル組成
ポリ塩化ビニル樹脂(PQB80) 100 重量部
可塑剤(DINP) 53 重量部
安定剤(Ca−Zn系液状) 3 重量部
充填剤(炭酸カルシウム) 100 重量部
顔料(酸化チタン) 12 重量部
希釈剤(エクソールD80) 8 重量部
上記で得られた半ゲルシートの表面上に、以下の組成のペーストゾルを乾燥後の塗布量が100g/mになるようにコンマコータで塗工し、200℃の加熱炉で80秒間加熱して、本化合物を1.9g/m含む壁紙を作成した。
ペーストゾル組成
ポリ塩化ビニル樹脂(PN910) 100 重量部
可塑剤(DINP) 50 重量部
安定剤(Ca−Zn系液状) 2 重量部
本化合物 3 重量部
実施例4
秤量70g/mの難燃紙基材上に、下記組成のペーストゾルを乾燥後の塗布量が220g/mになるようにコンマコータで塗工し、150℃の加熱炉で25秒間加熱して半ゲル化させたあと、表面に印刷インキで絵柄模様を印刷した。
ペーストゾル組成
ポリ塩化ビニル樹脂(PQB80) 100 重量部
可塑剤(DINP) 53 重量部
安定剤(Ca−Zn系液状) 3 重量部
充填剤(炭酸カルシウム) 100 重量部
顔料(酸化チタン) 12 重量部
希釈剤(エクソールD80) 8 重量部
得られた半ゲルシートの表面上に、以下の組成のペーストゾルを乾燥後の塗布量が50g/mになるようにコンマコータで塗工し、200℃の加熱炉で80秒間加熱して、本化合物を0.3g/m含む壁紙を作成した。
ペーストゾル組成
ポリ塩化ビニル樹脂(PN910) 100 重量部
可塑剤(DINP) 50 重量部
安定剤(Ca−Zn系液状) 2 重量部
本化合物 1 重量部
比較例3
実施例3に示す半ゲルシートの表面上に塗工するペーストゾル組成から本化合物を取り除いたペーストゾルを用いる以外は実施例3と同様の方法で、本化合物を含まない壁紙を作成した。
実施例5
秤量70g/mの難燃紙基材上に、下記組成のペーストゾルを乾燥後の塗布量が220g/mになるようにコンマコータで塗工し、150℃の加熱炉で25秒間加熱して半ゲル化させたあと、表面に印刷インキで絵柄模様を印刷した。
ペーストゾル組成
ポリ塩化ビニル樹脂(PQB80) 100 重量部
可塑剤(DINP) 53 重量部
安定剤(Ca−Zn系液状) 3 重量部
充填剤(炭酸カルシウム) 100 重量部
顔料(酸化チタン) 12 重量部
希釈剤(エクソールD80) 8 重量部
本化合物 1 重量部
得られた半ゲルシートの表面上に、以下の組成のペーストゾルを乾燥後の塗布量が100g/mになるようにコンマコータで塗工し、200℃の加熱炉で80秒間加熱して、下層と上層の塩ビ層で本化合物を合計1.4g/m含む壁紙を作成した。
ペーストゾル組成
ポリ塩化ビニル樹脂(PN910) 100 重量部
可塑剤(DINP) 50 重量部
安定剤(Ca−Zn系液状) 2 重量部
本化合物 1 重量部
実施例6
メチルメタクリレート(MMA)含量が10%、メルトインデックスが7のエチレン−MMA共重合樹脂(住友化学社、アクリフトWD−301)100重量部に本化合物3重量部をメルトブレンドしたペレットを用い、表面温度をそれぞれ120℃―120℃―125℃―125℃―125℃―110℃に設定した6本カレンダー成型機で、150g/mの壁装用シートを作成した。このシートの本化合物の含有量は4.4g/mである。
比較例4
実施例6において、本化合物を配合しない以外は実施例6と同様にして150gr/m2の、本化合物を含まない壁装用シートを作成した。
試験例1 チャバネゴキブリに対する忌避試験
高さ2cm、間口10cm、奥行き7cmの厚紙製の箱の両側面を切り落とした。
一方、製剤例6および比較例4で得たそれぞれの壁装用シートを箱の底と同じ大きさに切り、上記箱の内部の床面に敷き詰めた。
上記のそれぞれの箱を、側面にバターを塗ってゴキブリが外に逃げられないようにした高さ5cm、間口30cm、奥行き20cmのバット(プラスチック製、水と餌を設置)にそれぞれ入れ、それぞれチャバネゴキブリ20頭を放飼した。
3日後に箱のなかにいるチャバネゴキブリの数を観察したところ、実施例6で得た壁装用シートを貼った箱の内部にゴキブリは居なかったが、比較例4で得た壁装用シートを貼った箱の内部には20頭全てのゴキブリが侵入していた。
試験例2 コナヒョウダニに対する防ダニ試験1
実施例6および比較例4で得た壁装用シートを6×12cmの大きさに切り、これを同じ大きさに切ったろ紙に両面テープで貼り付けた。
このシートつきろ紙のそれぞれをシート面が内側になるように中央部から折り曲げて、両端を目玉クリップではさみ、6×6cmの袋状にした。
それぞれの袋内にそれぞれコナヒョウダニ約100頭を少量培地(マウス粉末飼料:エビオス=1:1)とともに入れ、上部を目玉クリップで留めて25℃、65%RHで放置した。
7日後に袋のなかのコナヒョウヒダニの生死を観察したところ、実施例6で得た壁装用シートを貼った袋の内部のコナヒョウヒダニは完全に死滅しており、約100頭の死ダニが観察された。一方比較例4で得た壁装用シートを貼った袋の内部では約75頭の生コナヒョウヒダニと21頭の死ダニが観察された。
試験例3 コナヒョウダニに対する防ダニ試験2
実施例3および比較例3で得たそれぞれの壁装用シートを直径38ミリの円形にそれぞれ切り抜いて直径38ミリのアルミ皿にそれぞれ敷き、周囲に粘着剤を塗布した。
それぞれのシート上にコナヒョウヒダニ雌成ダニ各25頭を少量の餌とともに放ち、25℃、湿度65%の条件下に放置した。
72時間後にそれぞれのシート上におけるダニの生存数を調査し、その結果より下記の式により防除率を求めた。
防除率(%)={1−(生存数/全数)}×100
その結果、実施例3で得たシート上での防除率が74%であったが、比較例3で得たシート上での防除率は22%であった。
試験例4 消臭試験
0.1%のアンモニア水溶液1mlを垂らした直径70mmの濾紙を1リットル容のデシケーターの底に置き、10分間放置してデシケーター内にアンモニア臭気を充満させてから内部のアンモニア濃度をガス検知管(ガステック社 No.3La)で測定したところ、100ppmであった。
このなかに実施例1で得た壁紙を5×20cmの大きさに切り、デシケーターの中蓋の上に置いて2時間放置した。その後、アンモニア濃度をガス検知管(ガステック社No.3La)で測定すると5ppmであった。
一方、比較例1で得た壁紙で同様の操作を行い、アンモニア濃度を測定したところ30pmであった。また壁紙を加えない場合には2時間後のアンモニア濃度は80ppmであった。
試験例5 防かび試験
無菌シャーレに1/3ツァペック培地を流し固め、その中央に実施例1で得た壁紙(4cm角)を印刷面が上になるように置いた。滅菌綿棒により下記の6種類のカビの胞子液を印刷面に接種後、シャーレの蓋をして25℃で14日間培養した。
その結果、表1に示すように印刷面上でカビの発育は全く認められなかった。
同様にして、その中央に比較例1で得た壁紙(4cm角)を置いてカビを接種したところ、全てのカビの生育が認められた。
表1
Figure 2005154915
AP:Aureobasidium pullulans
Clc: Cladosporium cladosporioides
Pf: Penicillium funiculosum
Sacc: Saccharomyces cerevisiae
Am: Alternaria alternate
An: Aspergillus niger
判定は以下の基準に従った。
◎:接種痕のみで発黴無し ○:接種部に僅かに発黴 △:接種部に広がって発黴
×:接種部と試料外部まで発黴
試験例6 抗菌試験
無菌シャーレにLBA培地を流し固め、培地上の中央に実施例1で得た壁紙(4cm角)を印刷面が上になるように置いた。この印刷面に、LB液体培地にて一晩振盪培養した6種類のバクテリアの培養原液を接種し、シャーレの蓋をして25℃で2日間培養した。
その結果、表2に示すように印刷面上でバクテリアの発育は全く認められなかった。
同様にして、その中央に比較例1で得た壁紙(4cm角)を置いてカビを接種したところ、全てのカビの生育が認められた。
表2
Figure 2005154915
Pa: Pseudomonas aeruginosa
Bs: Bacillus subtilis
Sa: Staphylococcus aureus
Ec: Escheria coli
Kp: Klebiella pneumoniae
Ea: Enterobacter aergenes
※判定は以下の基準に従った。
―:接種痕のみでバクテリア生育無し ±:接種部に僅かに発育 +:接種部に菌生育、++:接種部に著しく菌生育 +++:接種部外にまで菌生育

Claims (4)

  1. 壁紙を構成する層の少なくとも1層中に4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンを有効成分として含有してなることを特徴とする壁紙。
  2. 4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンの含量が0.1〜30g/mである請求項1に記載の壁紙。
  3. 壁装用シートを構成する層の少なくとも1層中に4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンを有効成分として含有してなることを特徴とする壁装用シート。
  4. 4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンの含量が0.1〜30g/mである請求項2に記載の壁装用シート。
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JP7403759B2 (ja) 2019-10-31 2023-12-25 住江織物株式会社 防蚊性を有する内装材、及びその製造方法

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