JP2005153591A - 不整地用モーターサイクルタイヤ - Google Patents

不整地用モーターサイクルタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP2005153591A
JP2005153591A JP2003391852A JP2003391852A JP2005153591A JP 2005153591 A JP2005153591 A JP 2005153591A JP 2003391852 A JP2003391852 A JP 2003391852A JP 2003391852 A JP2003391852 A JP 2003391852A JP 2005153591 A JP2005153591 A JP 2005153591A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tire
carcass
reinforcing layer
mass
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003391852A
Other languages
English (en)
Inventor
Sadahiko Matsumura
貞彦 松村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2003391852A priority Critical patent/JP2005153591A/ja
Publication of JP2005153591A publication Critical patent/JP2005153591A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C15/00Tyre beads, e.g. ply turn-up or overlap
    • B60C15/06Flipper strips, fillers, or chafing strips and reinforcing layers for the construction of the bead
    • B60C15/0628Flipper strips, fillers, or chafing strips and reinforcing layers for the construction of the bead comprising a bead reinforcing layer
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C15/00Tyre beads, e.g. ply turn-up or overlap
    • B60C15/06Flipper strips, fillers, or chafing strips and reinforcing layers for the construction of the bead
    • B60C15/0628Flipper strips, fillers, or chafing strips and reinforcing layers for the construction of the bead comprising a bead reinforcing layer
    • B60C2015/0642Flipper strips, fillers, or chafing strips and reinforcing layers for the construction of the bead comprising a bead reinforcing layer between carcass turn-up and bead filler not wrapped around the bead core
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C15/00Tyre beads, e.g. ply turn-up or overlap
    • B60C15/06Flipper strips, fillers, or chafing strips and reinforcing layers for the construction of the bead
    • B60C15/0628Flipper strips, fillers, or chafing strips and reinforcing layers for the construction of the bead comprising a bead reinforcing layer
    • B60C2015/065Flipper strips, fillers, or chafing strips and reinforcing layers for the construction of the bead comprising a bead reinforcing layer at the axially outer side of the carcass turn-up portion not wrapped around the bead core
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C15/00Tyre beads, e.g. ply turn-up or overlap
    • B60C15/06Flipper strips, fillers, or chafing strips and reinforcing layers for the construction of the bead
    • B60C15/0628Flipper strips, fillers, or chafing strips and reinforcing layers for the construction of the bead comprising a bead reinforcing layer
    • B60C15/0653Flipper strips, fillers, or chafing strips and reinforcing layers for the construction of the bead comprising a bead reinforcing layer with particular configuration of the cords in the respective bead reinforcing layer
    • B60C2015/0657Flipper strips, fillers, or chafing strips and reinforcing layers for the construction of the bead comprising a bead reinforcing layer with particular configuration of the cords in the respective bead reinforcing layer comprising cords at an angle of maximal 10 degrees to the circumferential direction
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C2200/00Tyres specially adapted for particular applications
    • B60C2200/10Tyres specially adapted for particular applications for motorcycles, scooters or the like

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

【課題】操縦安定性と乗り心地とがともに優れた不整地用モーターサイクルタイヤの提供。
【解決手段】本発明に係る不整地用モーターサイクルタイヤ1は、トレッド部3、サイドウォール部5、ビード部7、ラジアル構造のカーカス部9及びブレーカーコードがタイヤ周方向に対して10度以上45度以下の角度で配列された2枚以上のブレーカープライ27を有するブレーカー部11を備えている。このカーカス部9とサイドウォール部5との間に配置される補強層15を備えている。この補強層15は、長さ20μm以上で、長さと直径の比が10以上であり、短繊維が10質量部以上30質量部以下含まれるゴム組成物からなり、この短繊維がタイヤ周方向に配向されており、厚みが0.3mm以上2.0mm以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、不整地走行に適した不整地用モーターサイクルタイヤに関する。
空気入りモーターサイクルタイヤにはバイアス構造のタイヤとラジアル構造のタイヤがある。バイアス構造のタイヤは、タイヤ周方向及び横方向の剛性が高いので操縦安定性の点から特に不整地走行に適するといわれている。しかし、カーカス構造が少なくとも2枚のプライからなり、これがビード部で折り返されているので、ビード部付近のカーカスプライは4枚以上になる。このため、タイヤの剛性が大きいが質量も大きくなる。また、バイアス構造のタイヤは、不整地走行のための操縦性はよいがクッション性に劣っている。このモーターサイクルタイヤの乗り心地を改善するため、コードの角度や打ち込み数を変えてカーカスプライの弾性率を変更すると操縦安定性が悪くなるというジレンマがある。
ラジアル構造のタイヤは、高速走行性及びクッション性に優れている点から多く用いられている。このラジアル構造のタイヤでは、通常、ラジアル配列のカーカスとタイヤ赤道に略平行なバンド(ベルトとも呼ばれる)コードを用いたバンドプライとを備えている。この構造のタイヤでは、バイアス構造のタイヤより接地面の剛性が小さい。このため、接地性が向上するので乗心地がよくなる。しかし、ラジアルタイヤは、ラジアル配列のコードからなるカーカス構造であるため、タイヤ全体の横剛性に劣っている。このため、中低速で旋回するときに旋回に必要な横剛性が不足し、操縦安定性を損なう傾向がある。この操縦安定性は、直進トラクション、コーナリンググリップ、コーナリングトラクション等によって評価されている。
横剛性を高める手段としてビードエーペックスを半径方向に高く延在させて配置する構造がある。この構造では、カーカス部が高硬度の長いビードエイペックスで覆われる。このため、横剛性が高くなり操縦安定性は向上するが直進走行時の乗心地が悪くなる。また、ビード部の発熱が大きくなり耐久性が低下しやすくなる。その他の手段として、カーカスプライの巻上部の高さを高くする構造がある。これは、カーカスコードがラジアル配列であるため、横剛性の向上の程度が小さく効率的ではない。
また、サイドウォール部により硬いゴムが用いられ又はサイドウォール補強層が設けられたりすることによりサイドウォールの剛性が高められる。このサイドウォール部の剛性を高めてタイヤの横剛性を増大することも行われている。しかし、サイドウォール部の横方向及び前後方向の剛性を得ようとすると縦方向の剛性も同じように上昇する。このような剛性の上昇では、縦剛性と横剛性とのバランスが悪くコーナリンググリップや乗り心地が悪化する。また、サイドウォール部の剛性が高められると、路面の凹凸やうねりから受ける外力等を吸収しきれず、タイヤが路面から細く飛び跳ねるような現象が発生することがある。
空気入りタイヤの転がり抵抗を減少させるために、カーカスの外面に短繊維補強層を設ける提案がなされている(特開平8−175119号公報)。この補強層によれば操縦安定性と乗り心地とを犠牲にせずに転がり抵抗の減少が達成されるとの記載がある。しかし、モーターサイクルタイヤに適用する点、また、これによりタイヤの剛性のバランスが得られるか等についての記載はない。
特開平8−175119号公報
上記のように、相反する要求性能である操縦性能と乗り心地がともに優れたモーターサイクルタイヤが求められているが未だない。特に不整地を走行するモトクロス用のタイヤでは顕著にこの性能の不足が現れる。本発明は、このような現状に鑑みてなされたもので、不整地を走行したときでも、操縦安定性と乗り心地とがともに優れている不整地用モーターサイクルのラジアルタイヤを提供することを目的としている。
本発明に係る不整地用モーターサイクルタイヤは、トレッド部と、このトレッド部の両端から略半径方向内側に延びる一対のサイドウォール部と、このサイドウォール部から略半径方向内側に延びる一対のビード部とを備えている。またこのタイヤは、両ビード部間に架け渡され、カーカスコードがタイヤ周方向に対して65度以上90度以下の角度で配列された1又は2枚のカーカスプライを有するカーカス部と、上記カーカス部の半径方向外側かつ上記トレッド部の内側に配され、ブレーカーコードがタイヤ周方向に対して10度以上45度以下の角度で配列された2枚以上のブレーカープライを有するブレーカー部と、上記カーカス部の外側かつサイドウォール部の内側に配される補強層とを備えている。この補強層は、天然ゴム30質量部以上100質量部以下及び天然ゴム以外のジエン系ゴム70質量部以下を含む基材ゴム100質量部に対して、長さ20μm以上で、長さと直径の比が10以上である短繊維が10質量部以上30質量部以下含まれるゴム組成物からなり、この短繊維がタイヤ周方向に配向されており、厚みが0.3mm以上2.0mm以下である。
この不整地用モーターサイクルタイヤは、上記補強層の周方向の複素弾性率E*aとタイヤ半径方向の複素弾性率E*bとの比E*a/E*bが10以上であることが好ましい。
また、上記補強層の半径方向断面積の長さの60%以上の長さが、リム組された状態でリム径から半径方向外側に70mmの範囲に含まれることがより好ましい。
さらに、本発明に係る第二の不整地用モーターサイクルタイヤは、上記不整地用モーターサイクルタイヤと同様のトレッド部、ブレーカー部、カーカス部、サイドウォール部及びビード部を備え、前述の補強層と同様の短繊維を含むゴム組成物からなる補強層を有している。第二の不整地用モーターサイクルタイヤでは、この補強層がカーカスの巻き上げ部と上記ビード部のビードエイペックスとの間に配置される。
この第二の不整地用モーターサイクルタイヤも上記補強層の周方向の複素弾性率E*aとタイヤ半径方向の複素弾性率E*bとの比E*a/E*bが10以上であることが好ましい。さらに、この補強層の半径方向断面積の長さの60%以上の長さが、リム組された状態でリム径から半径方向外側に70mmの範囲に含まれることがより好ましい。
この不整地用モーターサイクルタイヤでは、タイヤ周方向の剛性と横方向の剛性の良好なバランスが得られる。このため、不整地を旋回走行するときでも、操縦安定性に優れている。また、不整地を高速走行したときに生じる微小振動がなく、クッション性にも優れており乗り心地が優れている。この不整地用モーターサイクルタイヤでは、不整地の走行においてもトラクション性能が大幅に向上されている。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明の一実施形態に係る不整地用モーターサイクルタイヤ1(以下「タイヤ」という)の一部が示された断面図である。この図1において、上下方向がタイヤの半径方向であり、左右方向がタイヤの軸方向である。このタイヤ1は、トレッド部3、サイドウォール部5、ビード部7、カーカス部9、ブレーカー部11及びインナーライナー部13を備えている。さらに、このタイヤ1は、サイドウォール部5の内側でカーカス部9の外側に補強層15を備えている。図1に示された一点鎖線Eは、タイヤ1の赤道面を示す。このタイヤ1の構造は、赤道面Eに対して対象的に形成されている。
トレッド部3は、架橋ゴムにより多数のブロック17からなるパターンが形成されたトレッド面を備えている。このタイヤ1は、トレッド面のランド比率が10%から40%とされ、岩場や、軟弱地等の不整地を走行するのに適するようにブロックパターンが設けられている。サイドウォール部5は、トレッド部3の端部から半径方向内側に延びる架橋ゴムからなる。このトレッド部3及びサイドウォール5は、後述のカーカス部9、ブレーカー部11等のコードからなるプライの上に、分割されてそれぞれの未架橋ゴム組成物が貼り付けられ、加硫成形されてなる。上記ゴム組成物は、少なくともトレッド部3及び両サイドウォール5に三分割される。トレッド部3では、カーカス部9を外部損傷から守り、力を地面に伝えるためため耐摩耗性、耐カット性、路面グリップ性等の性能が求められる。サイドウォール部5には、繰り返し屈曲や日光暴露に耐えるため、耐屈曲性、耐疲労性、耐オゾン性等が求められる。このため、トレッド部3とサイドウォール部5とでは、用いられるゴム組成物が異なっている。
ビード部7は、ビードコア19と、このビードコア19から半径方向外側に延びるビードエイペックス21とからなる。ビードコア19は、非伸縮性のワイヤを含み環状である。ビードエイペックス21は、例えばデュロメーターA硬度が65以上98以下の硬質ゴム組成物からなり、半径方向外側に先細り形状に配置されている。
カーカス部9は、1又は2枚のカーカスプライ23からなる。図1のタイヤ1の例では2枚のカーカスプライ23a及び23bからなる。このカーカスプライ23には、ナイロン、ポリエステル、芳香族ポリアミド、レーヨン等の有機繊維のコード又はスチールコードが用いられる。タイヤの質量を軽くする観点から有機繊維コードが好適に用いられる。このカーカスプライ23は、上記コードがタイヤの赤道方向に対して65°以上90°以下の角度で、いわゆるラジアル方向に配列されている。カーカスプライ23は、トレッド部3及びサイドウォール部5の半径方向内側に配され、かつビード部7を半径方向内側から巻き上げて半径方向外側に折り返されて延びる巻き上げ部25を有している。このカーカスプライ23は、繰り返し屈曲によるせん断応力に耐えなければならないため、コードと接着性のよい、低発熱性のゴム組成物で被覆される。
カーカスプライ23は、充填された空気内圧により張力が生じたとき、サイドウオール部5とトレッド部3とを湾曲させる。この湾曲されたタイヤ1により効果的なコーナリングフォースが生じる。トレッド部3には、走行時の走行安定性を維持させるために十分な剛性が必要とされる。また、このトレッド部3の接地部は、使用時に平坦化され良好なグリップ性能を備えていなければならない。モーターサイクルが急なバンク角度で旋回するときにタイヤ1に大きな遠心力かかる。この遠心力に対抗するための横方向(タイヤ軸方向)のグリップ性能は、湾曲したトレッド部3の柔軟性によって与えられる。タイヤ1に求められるトレッド部3の剛性と柔軟性とには、次に述べる複数枚のブレーカ部11によるカーカス部9の補強が大きく寄与している。
図1に示されているブレーカー部11は、トレッド部3の半径方向内側かつカーカス部9の外側に2枚配置されている。ブレーカープライ27は、ブレーカーコードがタイヤ赤道方向に対して10°以上45°以下の角度で、配列されてなる。この2枚のブレーカープライ27a、27bは、それぞれのコードの角度が互いに交差するように配置される。ブレーカーコードも上記カーカスコードと同様のコード材料が用いられ得る。このブレーカープライは、タイヤのトラクションやコーナリングに不均一性が生じないよう、カーカス部9上でタイヤ赤道面Eを中心にして左右均等の幅になるように配置される。例えば、タイヤ赤道面Eに対して一枚のブレーカープライ27aがタイヤ赤道面Eの片側に30mm左側によって配列された場合は、もう一方のブレーカープライ27bは右側に30mmオフセットさせて配置される。すなわち、赤道中心に配置されない場合は、互いに赤道面Eに対して対称の位置になるように配置される。ブレーカー部11は、横剛性と周方向の剛性にと欠けるカーカス部9を補強することによりラジアルカーカスのクッション性にバランス良く剛性を付与している。
用いられる上記カーカスプライ23及びブレーカープライ27の組み合わせによっては、タイヤ1にさらにバンドを用いてもよい。バンドは、上記ブレーカー部11の半径方向外側又はブレーカー部とカーカス部の間に設けられる。このバンドは、上記有機繊維コードと同様のコードが用いられる。このバンドが例えば1本のコードによる場合は、コードがタイヤ1の赤道方向にほぼ沿ってスパイラルに巻き付けて形成される。複数の例えば2から4本のコードが用いられる場合も各々スパイラルに巻かれるが、そのコードの巻き付け開始端は、タイヤ軸を中心として赤道方向に対称的位置に配置されることが好ましい。
タイヤ1は、図1に示されているように、ゴム中に短繊維を配向させて形成された補強層15を備えている。この補強層15は、タイヤの横剛性と前後方向の剛性とを高めるために、図1に示されているようにタイヤ軸方向はカーカス部9の外側、かつサイドウォール部5の内側に設けられる。また、補強層15は、半径方向にトレッド部端より下の領域Hの範囲に配置される。この補強層15は、タイヤ赤道(周)方向に連続して、又タイヤ1の性能の均一性が保たれるように均等に、配置される。この補強層15の赤道方向における断面積のばらつきは5%以内にとどめられる。
この補強層15には、カーカス部3及びサイドウォール部5と密着性のよいゴム組成物が用いられる。このため補強層15には、天然ゴム30質量部以上100質量部以下及び天然ゴム以外のジエン系ゴム70質量部以下からなる基材ゴムが用いられる。基材ゴムの天然ゴムが30質量部より少ないと強度及び耐久性が不足する。この観点から天然ゴムは50質量部以上であることがより好ましい。さらには、70質量部以上であることがより好ましい。上記天然ゴム以外のジエン系ゴムは混合されなくてもよい。なお、天然ゴムを含みジエン系ゴム以外のゴムは、上記密着性を阻害するため、10質量部以上は混合されない。このジエン系ゴムとしては、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)等が挙げられる。このゴム組成物は上記基材ゴム100質量部に対して、短繊維が10質量部以上30質量部以下含まれる。この基材ゴムには、加硫剤、加硫促進剤の他、老化防止剤、軟化剤、充填剤、ワックス等が適宜配合される。
用いられる短繊維としては、ナイロン、ポリエステル、芳香族ポリアミド、レーヨン、ビニロン、コットン、セルロース樹脂、結晶性ポリブタジエン等の有機繊維、金属繊維、ウィスカ、ボロン、ガラス繊維等の無機繊維等が挙げられる。用いられる短繊維の種類は、単独でも複数種組み合わされてもよい。短繊維は、長さが20μm以上であることが配向性、密着性、加工性等の面から好ましい。より好ましくは、50μm以上である。また、この観点から、繊維の長さが5000μm以下であることが好ましい。さらには、3000μm以下である。
短繊維の長さと直径との比は、10以上である。この比が10未満ではゴム中での短繊維の十分な配向効果が得られない。この観点から、短繊維の長さと直径との比が20以上であることが好ましい。より好ましくは、この比が50以上である。またこの比が大きすぎると、加工性が悪くなる。この観点から、繊維の長さと直径との比が500以下であることが好ましい。より好ましくは、300以下である。補強層15は、配向性による十分な物性を備える限り体積は小さい方が好ましい。この観点から補強層15の厚みは、0.3mm以上2.0mm以下である。0.3mm未満では、十分な物性が得られない。また、2.0mmを超えると、タイヤの縦剛性まで高めたり、タイヤの重量増を招く場合がある。この観点から1.5mm以下であることがより好ましい。補強層15は、高い配向性を備え、できるだけ体積が小さく配置される目的で、半径方向の断面長さが10mm以上30mm以下であることがより好ましい。
補強層15の短繊維は、ゴム基材に配合薬品とともに混練りされカレンダー又は押出機等によって押し出されるときに押出方向に配向させられる。この短繊維の配向は、通常、90%以上の短繊維が20°以内の角度でタイヤ周方向に配向するように配置される。この補強層15の配向度合いが十分高いことが好ましい。その指標として、岩本製作所社の粘弾性スペクトロメーターにより、試料形状が、長さ30mm、厚み2mm、幅4mm、測定条件が、初期歪み10%、動歪み±2%、周波数10Hz、測定温度70℃で複素弾性率が測定される。
この補強層15の周方向の複素弾性率E*aとタイヤ半径方向の複素弾性率E*bとの比E*a/E*bが10以上であることがより好ましい。この比E*a/E*bが10より小さいと、タイヤ性能においては、横剛性が不足しコーナリングトラクションが劣る。この観点から、この比が15以上であることがより好ましい。また、この比が大きすぎても補強層15の屈曲追随性や接着性が悪くなる傾向がある。このため比E*a/E*bは、25以下であることが好ましい。より好ましくは、この比が20以下である。上記周方向に直角な方向の複素弾性率E*bが大きすぎると、縦剛性が高く乗り心地が悪くなる。このため、E*bは10MPa以下であることがより好ましい。さらに好ましくはE*bが5MPa以下である。
走行中のタイヤの動的挙動から、補強層15が所定の位置に配置されたとき、最も効率よく機能する。図1の二点鎖線で示されているようにタイヤ1はリム29に組み込まれて用いられる。タイヤ1がリム組された状態で、リム径から半径方向外側に図1にTで示されている70mmの範囲に補強層が配置されることが好ましい。この補強層15の半径方向外側に延びるの断面長さLのうち上記の所定範囲Tに含まれる割合が60%以上であることが好ましい。この所定範囲Tに含まれる割合が、より好ましくは70%以上、さらに好ましくは80%以上である。
図2は、本発明の他の実施形態に係るタイヤ31の一部が示された断面図である。このタイヤ31は、トレッド部、ブレーカー部等が省略されているが、図1のタイヤ1と同様に、これらとサイドウォール部33、ビード部35、カーカス部37等を備えている。このタイヤ31は、ビード部35の巻き上げ部39に補強層41を備えている。この補強層41も前述のタイヤ1の補強層15と同様の短繊維を含むゴム組成物から形成されている。この補強層41はカーカスプライ43のタイヤ軸方向内側でかつビードエイペックス45の外側に配置されている。
補強層1はビード部35のビードコア47の底部からサイドウォール部33の半径方向上部までの領域H’に配置することができる。しかし、このタイヤ31の補強層41もリム49のリム径の外側70mmの範囲T’に含まれるように配置されることが好ましい。タイヤ1の場合と同様にタイヤ半径方向外側に延びる補強層41の断面長さL’のうち上記の所定範囲T’に含まれる割合が60%以上であることが好ましい。この所定範囲T’に含まれる割合が、より好ましくは70%以上、さらに好ましくは80%以上である。
上記本発明に係るタイヤでは、ラジアルタイヤの特性を備えながら、前後方向剛性及び横剛性が補強される。このため、直進トラクション及びコーナリングトラクション性能のが優れ、乗り心地がよい。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1に示された構造を備えた自動二輪車用タイヤ(サイズ:120/80R19)を製作した。表1に示されているように、カーカス部には、ナイロンのラジアルカーカスコード2枚タイヤ赤道方向に交差させて、ブレーカー部には芳香族ポリアミドコードがタイヤ赤道方向に対して10°以上45°以下の角度で傾けて配置されたブレーカープライ2枚をコードが互いに交差するように配置した。ビードエイペックスの半径方向高さは20mmとした。カーカス部の外側サイドウォール部の内側に補強層(基材ゴム:天然ゴム/ブタジエンゴムが80/20、形状:半径方向断面長さ20mm、厚さ1.0mm、短繊維:結晶性ポリブタジエン、繊維長/繊維径が250、E*a/E*b(配向度):18)を配置した。この補強層の配置は、補強層の下端がリム組されたときのリム径の半径方向上5mm、上端がリム径の半径方向上25mmとした。
[比較例1]
カーカス部がナイロンコードをカーカスコードとするバイアス構造のカーカスプライ3枚を交互に貼り合わされてなり、ブレーカー及び補強層が設けられなかった他は、実施例1と同様にして、比較例1のタイヤを得た。
[比較例2]
カーカス部のカーカスコードとしてポリエステルコードを用いた他は比較例1と同様にして、比較例2のタイヤを得た。
[比較例3]
補強層を設けなかった他は実施例1のタイヤと同様にして、比較例3のタイヤを得た。
[比較例4]
カーカスコードとしてポリエステルコードを用い補強層を設けなかった他は実施例1のタイヤと同様にして、比較例4のタイヤを得た。
[実施例2]
カーカスコードとしてポリエステルコードを用い、ブレーカーコードとしてナイロンコードを用いた他は実施例1のタイヤと同様にして、実施例2のタイヤを得た。
[実施例3]
カーカスコードとしてポリエステルコードを用い、ブレーカーコードとしてナイロンコードを用い、補強層をビード部のカーカス巻き上げ部内側に配置した他は実施例1のタイヤと同様にして、実施例3のタイヤを得た。
[評価]
[耐パンク性]
厚さ5mm、高さ60mmのL字型突起物を荷重150kgf、速度40km/時、タイヤ内圧20kpa刻みに60kpaから160kpaで踏み付け通過する試験を繰り返し行いタイヤがパンクした確率を指数で評価した。この場合の評価値は、テスト回数に対するパンクなしは100とし、パンクした確率が100から減じられている。
[直進トラクション]
整地されたドライコンディションの土の上に設けられた50mの区間で、モーターサイクルを発進させてから最高速に達するまで加速走行したときの区間タイムを測定して評価した。なお、比較例1のタイヤについて評価された値を100とし、値が大きい方が優れていることを示す指数で示した。以下の項目の評価これと同様である。
[コーナリンググリップ]
整地されたドライコンディションの土の上で、モーターサイクルを平らで曲率半径5mの鍵型コーナーを一定速度で浸入し脱出するまでの横方向のグリップ感を官能評価した。
[コーナリングトラクション]
上記コーナリンググリップと同じ曲率半径5mの鍵型コーナーを一定速度で浸入し脱出するまでの区間速度で評価した。
[乗り心地]
モーターサイクル(450CCモトクロッサー)に120/80−19サイズのタイヤを装着し、テストドライバーに不整地のレース場を各5周させて官能評価させた。
Figure 2005153591
表1に示されるように、実施例の製造方法では、比較例の製造方法に比べて評価が高い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
本発明は、モトクロス用タイヤに適用され得る。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、本発明の他の一実施形態に係るタイヤの一部が示された断面図である。
符号の説明
1、31・・・タイヤ
3・・・トレッド部
5、33・・・サイドウォール部
7、35・・・ビード部
9、37・・・カーカス部
11・・・ブレーカー部
15、41・・・補強層
17・・・ブロック
19、47・・・ビードコア
21、45・・・ビードエイペックス
23、43・・・カーカスプライ
25、39・・・巻き上げ部
27・・・ブレーカープライ
29、49・・・リム

Claims (6)

  1. トレッド部と、
    このトレッド部の両端から略半径方向内側に延びる一対のサイドウォール部と、
    このサイドウォール部から略半径方向内側に延びる一対のビード部と、
    両ビード部間に架け渡され、カーカスコードがタイヤ周方向に対して65度以上90度以下の角度で配列された1又は2枚のカーカスプライを有するカーカス部と、
    上記カーカス部の半径方向外側かつ上記トレッド部の内側に配され、ブレーカーコードがタイヤ周方向に対して10度以上45度以下の角度で配列された2枚以上のブレーカープライを有するブレーカー部と、
    上記カーカス部の外側かつサイドウォール部の内側に配される補強層とを備えており、
    上記補強層は、天然ゴム30質量部以上100質量部以下及び天然ゴム以外のジエン系ゴム70質量部以下含まれる基材ゴム100質量部に対して、長さ20μm以上で、長さと直径の比が10以上である短繊維が10質量部以上30質量部以下含まれるゴム組成物からなり、この短繊維がタイヤ周方向に配向されており、厚みが0.3mm以上2.0mm以下である不整地用モーターサイクルタイヤ。
  2. 上記補強層の周方向の複素弾性率E*aとタイヤ半径方向の複素弾性率E*bとの比E*a/E*bが10以上である請求項1に記載の不整地用モーターサイクルタイヤ。
  3. 上記補強層の半径方向断面積の長さの60%以上の長さが、リム組された状態でリム径から半径方向外側に70mmの範囲に含まれる請求項1又は2に記載の不整地用モーターサイクルタイヤ。
  4. トレッド部と、
    このトレッド部の両端から略半径方向内側に延びる一対のサイドウォール部と、
    このサイドウォール部から略半径方向内側に延び、ビードコアとこのビードコアから半径方向外側に延びるビードエイペックスとを有する一対のビード部と、
    上記両ビード部間に架け渡され、このビード部の周りに巻き回された巻き上げ部を有し、カーカスコードがタイヤ周方向に対して65度以上90度以下の角度で配列された1又は2枚のカーカスプライを有するカーカス部と、
    上記カーカス部の半径方向外側かつ上記トレッド部の内側に配され、ブレーカーコードがタイヤ周方向に対して10度以上45度以下の角度で配列された2枚以上のブレーカープライを有するブレーカー部と、
    上記巻き上げ部と上記ビードエイペックスとの間に配される補強層とを備えており、
    上記補強層は、天然ゴム30質量部以上100質量部以下及び天然ゴム以外のジエン系ゴム70質量部以下含まれる基材ゴム100質量部に対して、長さ20μm以上で、長さと直径の比が10以上である短繊維が10質量部以上30質量部以下含まれるゴム組成物からなり、この短繊維がタイヤ周方向に配向されており、厚みが0.3mm以上2.0mm以下である不整地用モーターサイクルタイヤ。
  5. 上記補強層の周方向の複素弾性率E*aとタイヤ半径方向の複素弾性率E*bとの比E*a/E*bが10以上である請求項4に記載の不整地用モーターサイクルタイヤ。
  6. 上記補強層の半径方向断面積の長さの60%以上の長さが、リム組された状態でリム径から半径方向外側に70mmの範囲に含まれる請求項4又は5に記載の不整地用モーターサイクルタイヤ。
JP2003391852A 2003-11-21 2003-11-21 不整地用モーターサイクルタイヤ Pending JP2005153591A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003391852A JP2005153591A (ja) 2003-11-21 2003-11-21 不整地用モーターサイクルタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003391852A JP2005153591A (ja) 2003-11-21 2003-11-21 不整地用モーターサイクルタイヤ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005153591A true JP2005153591A (ja) 2005-06-16

Family

ID=34718744

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003391852A Pending JP2005153591A (ja) 2003-11-21 2003-11-21 不整地用モーターサイクルタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005153591A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010173459A (ja) * 2009-01-29 2010-08-12 Bridgestone Corp 自動二輪車用タイヤ
JP2011183960A (ja) * 2010-03-09 2011-09-22 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
WO2021094961A1 (en) * 2019-11-15 2021-05-20 Pirelli Tyre S.P.A. Motorcycle wheel tyre
JP7000873B2 (ja) 2018-01-19 2022-01-19 横浜ゴム株式会社 自動二輪車用バイアスタイヤ
CN115485151A (zh) * 2020-05-27 2022-12-16 株式会社普利司通 充气轮胎

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010173459A (ja) * 2009-01-29 2010-08-12 Bridgestone Corp 自動二輪車用タイヤ
JP2011183960A (ja) * 2010-03-09 2011-09-22 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP7000873B2 (ja) 2018-01-19 2022-01-19 横浜ゴム株式会社 自動二輪車用バイアスタイヤ
WO2021094961A1 (en) * 2019-11-15 2021-05-20 Pirelli Tyre S.P.A. Motorcycle wheel tyre
CN114650920A (zh) * 2019-11-15 2022-06-21 倍耐力轮胎股份公司 摩托车车轮轮胎
CN115485151A (zh) * 2020-05-27 2022-12-16 株式会社普利司通 充气轮胎
CN115485151B (zh) * 2020-05-27 2024-05-03 株式会社普利司通 充气轮胎

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4377933B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6081459B2 (ja) 自動二輪車用タイヤ
JPWO2016190152A1 (ja) タイヤ用補強部材およびこれを用いたタイヤ
JP2008001328A (ja) ランフラットタイヤ
JPWO2005120866A1 (ja) 自動二輪車用空気入りラジアルタイヤ
EP2532537B1 (en) Motorcycle tire for uneven terrain
JP2002103925A (ja) 空気入りランフラットラジアルタイヤ
JP2007125988A (ja) 二輪車用空気入りタイヤ
JP2015137057A (ja) 自動二輪車用タイヤ
JP4377934B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2001354013A (ja) 空気入りタイヤ
EP3643515A1 (en) Tire
JP4349607B2 (ja) 自動二輪車用空気入りタイヤ
JP2005153591A (ja) 不整地用モーターサイクルタイヤ
JP2006272992A (ja) 空気入りタイヤ及びその製造方法
JP3733056B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP2008105667A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP5635172B2 (ja) 自動二輪車用空気入りタイヤ
JP2010274818A (ja) 自動二輪車用空気入りタイヤ
JP2007050726A (ja) 空気入りタイヤ
JP6523138B2 (ja) 自動二輪車用空気入りラジアルタイヤ
JP2001206006A (ja) 自動二輪車用空気入りタイヤ
JP2009126394A (ja) 自動二輪車用空気入りタイヤ
JP4363927B2 (ja) 乗用車用ラジアルタイヤ
JP5365148B2 (ja) ランフラットタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060919

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090604

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090616

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090721

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090915