JP2005152569A - 歯科用カメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】色再現性と操作性を向上させる歯科用カメラに関する。
【解決手段】レンズの焦点距離情報および/またはズームの倍率情報により被写体のフラッシュ受光光量を一定の範囲に制御することにより、被写体に焦点が合っている場合、つまりレンズの焦点距離に対応した撮影距離に被写体がある場合に、常に一定のフラッシュ受光光量を被写体に与えることを可能とするものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、デジタルカメラを含む歯科口腔内撮影用の歯科用カメラに関するものである。
一般のカメラにおいては、自動焦点技術および自動露出技術(フラッシュ撮影の場合の自動調光技術を含むものとする)が完成利用されている。一般のカメラにおける自動調光技術とはフラッシュを撮影前に事前発光させ、被写体からの反射光量を計測し、被写体からの反射光量が所望の(多くは一定の)光量になる様に撮影時のフラッシュ光量を決めて撮影する技術である。一般のカメラにおいてこの自動焦点技術と自動露出技術により、カメラの操作性および画像の色表現性の飛躍的向上をもたらし、専門家やマニアだけでなく、全くの素人でもカメラを使う時代が到来したことは言うまでもない。
ところが、歯科口腔撮影においては、この従来の自動調光技術が使用できず、結果として自動焦点技術も使用していないのが現状である。というのは、従来の自動調光技術では事前発光により歯牙もしくは歯肉からの反射光量を計測し、反射光量が一定になる様にフラッシュ光量を決定すると、歯科口腔撮影で最も重要な画像情報である歯牙の色の明るさ情報が失われることになる。つまり、歯牙の色の明るさが一定になる様にフラッシュ光量を調節して撮影してはならない訳である。というわけで、色表現性ではなく、色再現性を重視する歯科用カメラにおいては、自動調光技術が一般的に存在するにも関わらず、光量を段階的に一定にする様な撮影方法を採用している。被写体からのフラッシュ反射光量は撮影距離によって連続的に変動するため、被写体の色を忠実に再現するためには、段階的なフラッシュ光量に応じた段階的な撮影距離で撮影しなければならない。自動焦点機構は、自由な撮影距離で撮影する様に構成されているため、段階的な撮影距離での撮影には適さない。結果として、歯科口腔撮影は色再現性を重視するために、従来の歯科用カメラは色表現性や操作性を飛躍的に向上させる自動焦点技術も自動調光技術も使用出来ていないという制約があった。
上記歯科用カメラの技術的制約の中で、操作性の向上技術および色再現性の向上に関し、従来の歯科用カメラには定倍率撮影が簡単にできる技術が見られる。例えば某社の歯科用カメラは歯科の近接撮影専用のレンズシステムや照明システムを備え、撮影距離がほぼ一定になる様にして各撮影倍率における定倍率撮影の被写体受光光量を安定化し色再現性を向上している。
また、某社の歯科用デジタルカメラMS−3は専用の照明システムに加えていくつかの撮影倍率ごとに焦点固定を設定するなどの工夫をして操作性の向上および被写体受光光量の最適化を行ない色再現性を向上を図っている。
また、歯の表面にフラッシュの反射が映ってしまう問題に関して、従来の例えば某社の歯科用カメラではレンズの周囲に円環状に配置したリングフラッシュの内部より撮影前に発光させて、歯の表面にフラッシュが映りこまない様なカメラアングルに術者が調節し易い様にしている。
また、プラスチック棒のフラッシュ光のガイドの様に、リングフラッシュタイプが持つ歯面中央部へのフラッシュの映りこみそのものを、防止する様な工夫も見られる。
最も大きな課題は、色表現性または色再現性および操作性を飛躍的に向上させる自動焦点技術と自動調光技術の両方を従来の歯科用カメラは使用出来ていないということである。この制約の中で、操作性と色再現性に関し、従来の歯科用カメラまたは歯科用デジタルカメラにおける固定焦点撮影における被写体受光光量の安定化は、撮影距離を術者が厳密に合わさなければならず非常に操作性が悪い。またその操作困難性から結果的に色再現性が確保できないという課題を持っている。つまり、歯科の各撮影倍率に対応する定倍率撮影においては被写体の歯牙を含むレイアウトも操作性上の重要な要素で、撮影距離を合わしながら同時に構図も安定させなければならない。これは、カメラの操作に不慣れな歯科医師や歯科衛生士には難しい操作であり、撮影に時間を要するだけでなく習得にも時間を必要とする。結果として撮影距離は不確定となり、フラッシュ光量は安定せず、固定焦点であれば撮影画像がぼけてしまう。また、従来の簡単操作の一般用カメラの自動露出や自動焦点機能を歯科のフラッシュを使用した近接撮影に使用した場合、目的とする歯牙を対象とする自動露出と自動焦点機能は同時には実現できないのが現状である。これは、自動露出が特定の歯牙の様な撮影領域の特定の微小部分を対象とした機能をもたないからであり、これら機能を使って簡単撮影しても、撮影画像の被写体反射光量は過多か不足となり易い。また自動焦点機能についても特に口を開けての近接撮影の場合、目的とする歯に自動的に焦点を合わすのは困難である。
歯科用デジタルカメラは、歯科医院において診療の最中に患者の口腔内、特に歯牙の撮影を一定の構図で撮影するのに使用される。歯科医院には通常多くの患者が訪れ、一般的にこの撮影を行なうのは複数の歯科衛生士である場合が多い。少なくとも日本国内の歯科医院においては周知のごとく、多くの患者がひっきりなしにやってきて秒単位で診療は進められている。さらに、歯科の口腔内撮影は、撮影距離15〜100cmの熟練を要する近接撮影であり、さらに構図をぴったりと決めなければならない定倍率撮影であり、さらに焦点を合わすために撮影距離をぴったりと決めなければならない。ちなみに自動焦点調節機構では撮影距離が不定になり易く、構図が安定しないばかりかフラッシュによる露光量を不定にし、色の再現性を損なう。自動露出機能は口腔内の様に暗い背景にくっきりと位置する小さな白っぽい歯牙の撮影には著しく不向きであり露光量は全く安定しない。この様な理由により従来の歯科用カメラもしくは歯科用デジタルカメラは、マクロ撮影が可能でマニュアル焦点・マニュアル露出の可能な外部フラッシュマウント対応のカメラである必要があり、結果として大きく重い一般向けの高級品を歯科用に改造したものが使用されている。この様な、写真撮影を業とするか趣味とする様な操作者でも難しい撮影を、写真撮影においては素人であり一般的には力が弱く多くは女性である歯科衛生士が、歯科医師による治療の間隙をぬって診療椅子に寝ている患者の上から覆い被さる様にして短時間にピタリと構図を決め、再現性よく安定した撮影を行なうには、多大の訓練と知識習得とを要する。そして撮影時には、目的とする定倍率撮影の撮影条件を術者自身が自覚してその条件の通りに撮影しなければならない。現在の歯科用デジタルカメラはこれらの操作を、歯科衛生士が訓練を要せず、短時間に失敗無く撮影するための操作性を備えているとはいいがたい。
また、某社の歯科用カメラの様なリングフラッシュでは、最も色再現が重要な歯の中央部にフラッシュが映り込んでしまって不都合である。またプラスチック棒で出来たフラッシュ光ガイドは、固定した位置が投光位置となり、異なる歯牙や歯列の撮影に対して再現性のある投光が困難である。
本発明は、上記の課題を解決するために、次のような手段を講じたものである。
第1の手段として、レンズの焦点距離情報および/またはズームの倍率情報により被写体のフラッシュ受光光量を一定の範囲に制御することにより、被写体に焦点が合っている場合、つまりレンズの焦点距離に対応した撮影距離に被写体がある場合に、常に一定のフラッシュ受光光量を被写体に与えることを可能とするものである。
第2の手段として、被写体までの撮影距離と被写体のフラッシュ受光光量との対応関係、つまりフラッシュ発光光量に対するフラッシュ受光光量の比率と撮影距離との関係をあらかじめ内蔵することにより、被写体に焦点が合っている場合の焦点距離情報から、被写体までの撮影距離情報に対応するフラッシュ受光光量の比率に応じたフラッシュ発光量でフラッシュを発光させることにより、常に一定のフラッシュ受光光量を被写体に与えることを可能とするものである。
第3の手段として、少なくとも2つ以上のフラッシュの位置および方向に第2の手段を用いることにより、歯列の様に湾曲した被写体の所望の範囲に対して常に一定のフラッシュ受光光量を与えることを可能とするものである。
第4の手段として、フラッシュの光軸をレンズの中心軸と平行でなくすることにより、歯列の様に湾曲した被写体の所望の範囲に対して常に一定のフラッシュ受光光量を与えることを可能とするものである。
第5の手段として、レンズ鏡筒、付加レンズ、付加フィルタ、ステップアップリングのいずれか2つの部材により挟みこまれることによってカメラ本体に支持されるフラッシュ保持部材を備えることにより、常に一定のフラッシュ受光光量を被写体に与えることを可能とする歯科用カメラの使い勝手を向上させるものである。
第6の手段として、レンズ鏡筒周囲の凸部に対応する凹部を持つか、レンズ鏡筒周囲の凹部に対応する凸部を持つ、フラッシュ保持部材を備えることにより、常に一定のフラッシュ受光光量を被写体に与えることを可能とする歯科用カメラの使い勝手を向上させるものである。
第7の手段として、レンズ中心軸から、第1のフラッシュ位置におけるフラッシュ発光部の窓の中心までの距離が40〜60mmの範囲、第2のフラッシュ位置におけるフラッシュ発光部の窓の中心までの距離が65mm〜150mmの範囲となる様にすることにより、歯列の様に湾曲した被写体の所望の範囲に対して常に一定のフラッシュ受光光量を与えることを可能とするものである。
第8の手段として、レンズ中心軸に対する、第1のフラッシュ位置におけるフラッシュ光分布の中心方向の角度が10〜20度の範囲、第2のフラッシュ位置におけるフラッシュ光分布の中心方向の角度が25〜50度の範囲、で撮影することにより、歯列の様に湾曲した被写体の所望の範囲に対して常に一定のフラッシュ受光光量を被写体に与えることを可能とするものである。
第9の手段として、第1のフラッシュ位置と第2のフラッシュ位置に対応して、あらかじめ異なる第1の撮影条件と第2の撮影条件を登録することにより、常に一定のフラッシュ受光光量を被写体に与えることを可能とする歯科用カメラの使い勝手を向上させるものである。
第10の手段として、フラッシュの位置、およびフラッシュの角度、および登録を呼び出すスイッチまたはダイヤルまたは操作系の表示が、第1・第2のフラッシュ位置に対応して指示または色分けされて表示されることにより、常に一定のフラッシュ受光光量を被写体に与えることを可能とする歯科用カメラの使い勝手を向上させるものである。
第11の手段として、自動焦点機構を備えることにより、第1〜第10の手段により常に一定のフラッシュ受光光量を被写体に与えることを可能とした歯科用カメラの使い勝手をさらに向上させるものである。
第12の手段として、焦点距離情報を表示する歯科用カメラにおいて、歯科における定倍率撮影に応じて、ズーム倍率・マクロ撮影用スイッチのON/OFF・デジタルズーム倍率のうち少なくとも1つを撮影条件を定め、表示された焦点距離情報に応じて焦点距離を調節することにより、第1〜第10の手段により常に一定のフラッシュ受光光量被写体にを与えることを可能とした歯科用カメラの、特に撮影倍率を固定した定倍率撮影における使い勝手を向上させるものである。
第13の手段として、シャッター速度を1/1000秒以下にすることにより、無影灯の様に強力な環境光の影響を受けずに、常に一定のフラッシュ受光光量を被写体に与えることを可能とし、撮影中に無影灯等の環境光を消したりすることなく、歯科用カメラの操作性を向上するものである。
本発明による歯科用カメラは、自動焦点と自動露出(フラッシュ撮影の場合、自動調光とも言う)を同時に実現するものであり、歯列の様に湾曲した被写体も含め、常に一定のフラッシュ受光光量を被写体に与えることを可能とするものであり、色再現性と操作性を向上するものである。
また、フラッシュの直接反射によるてかりを防止することにより、色再現性を向上するものである。
また、撮影倍率を固定した定倍率撮影における色再現性と操作性を向上させるものである。
無影灯の様に強力な環境光の影響を受けずに、常に一定のフラッシュ受光光量を被写体に与えることを可能とし、撮影中に無影灯等の環境光を消したりすることなく、歯科用カメラの色再現性と操作性を向上するものである。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は前述第1、第2、第7、第9、第11の手段を説明するもので、図1aがフラッシュ発光光量に対するフラッシュ受光光量の比率と撮影距離との関係を表わし、図1bが撮影距離とズーム倍率および焦点距離との関係を表わす。図1cはこれらの手段を実現するカメラの構成を示すブロック図である。適切なカメラ術者の操作により、ズーム倍率が設定され、被写体に対して焦点を合わしたとすると、カメラの制御系1c−1は術者の操作を検出するセンサ1c−2かまたはカメラを操作するアクチュエータ1c−3への制御量によってズーム倍率および/または焦点距離情報を知りうる。カメラの制御系1c−1には図1a、図1bに基づく計算手段もしくはテーブルが内蔵されており、ズーム倍率および/または焦点距離情報から撮影距離、撮影距離から適切なフラッシュ光量を算出し、フラッシュ制御部1c−4を制御する。フラッシュ制御部1c−4は制御系1c−1より受けたフラッシュ光量情報をもとにフラッシュを発光させる。この際、術者により手動で焦点距離を調節しても良いし、カメラの自動焦点機能を使用して焦点距離を調節しても良い。また、前述第9の手段に記載した第1のフラッシュ位置と第2のフラッシュ位置に対応して、異なった計算手段またはテーブルを内蔵した撮影条件を登録してあり、術者によるカメラからの設定操作によりいずれかの撮影条件で撮影するものとする。
図2は前述第3、第4、第8の手段を説明するものであり、好適な例である内側に位置し略正面から投光する内側フラッシュ(図2a)21と、外側に位置し左右から投光する外側フラッシュ(図2b)22の2つのフラッシュ位置および方向、および被写体との関係を示す図である。図2bの外側フラッシュ22は歯列の様に湾曲した歯列を近接して撮影する場合に、前歯も左右臼歯も均一な光量が照射され歯面の直接反射による画像のテカリを防ぐ様に、左右斜めの概ね20〜50度の内向きの角度から投光する。これに対して図2aの内側フラッシュ21は、奥行き感のある画像を得たり遠方の被写体まで照射する様に、概ね0〜20度の正面から投光する。図2において外側フラッシュ22および内側フラッシュ21は両方とも装着されてても良いし、外側フラッシュ22と内側フラッシュ21が同一のフラッシュの付け替えによって実現しても良い。
図3は前述第5、第6の手段を説明するものであり、31がレンズ鏡筒、32がクローズアップレンズ等の付加レンズ、33がカメラ側レンズの直径より付加レンズの直径が大きい場合に各々のねじの口径に対応して両者の接続に使用するステップアップリング、34がフラッシュの光量が強すぎる場合にこれを減光させるNDフィルタ、35がフラッシュ保持部材である。図の様にフラッシュ保持部材35はカメラのレンズ鏡筒31とステップアップリング33とに挟み込まれて構成される。また、フラッシュ保持部材の凹凸が、レンズ鏡筒の凸凹に対応し、回転しない様に固定される。
第10の手段の実施の形態としては、対応関係のある複数のフラッシュの位置、複数のフラッシュの角度、複数の登録呼び出しスイッチの位置のそれぞれに同一の色表示ラベルを貼付するものである。
図4は、第12の手段の実施の形態を説明するもので、所望の撮影倍率に応じて、図41がズーム倍率、マクロ撮影用スイッチのON/OFF、デジタルズーム倍率、所望の倍率になる被写体の位置に焦点が合う場合の焦点距離情報を術者に指定するための一覧表であり、図42がカメラのモニタ画面またはファインダーに表示された焦点距離情報である。この焦点距離情報の代わりに撮影倍率情報が表示されていても良い。また図43はこの実施の形態として手動焦点を用いる際の回転式の焦点調節機構41である。
第13の手段の実施の形態としては、第9の手段として登録された撮影条件を、シャッタースピードが1/1000に固定またはそれ以下に限定するものである。
<発明の実施の動作および効果>
図1に示す実施の形態において、適切なカメラ術者の操作により、ズーム倍率が設定され、被写体に対して焦点を合わしたとすると、カメラの制御系1c−1は術者の操作を検出するセンサ1c−2かまたはカメラを操作するアクチュエータ1c−3への制御量によってズーム倍率および/または焦点距離情報を知りうる。カメラの制御系1c−1には図1a、図1bに基づく計算手段もしくはテーブルが内蔵されており、ズーム倍率および/または焦点距離情報から撮影距離、撮影距離から適切なフラッシュ光量を算出し、フラッシュ制御部1c−4を制御する。フラッシュ制御部1c−4は制御系1c−1より受けたフラッシュ光量情報をもとにフラッシュを発光させる。この際、術者により手動で焦点距離を調節しても良いし、カメラの自動焦点機能を使用して焦点距離を調節しても良い。また、前述第9の手段に記載した第1のフラッシュ位置と第2のフラッシュ位置に対応して、異なった計算手段またはテーブルを内蔵した撮影条件を登録してあり、術者によるカメラからの設定操作によりいずれかの撮影条件で撮影するものとする。以上の動作により、本発明による歯科用カメラは、自動焦点と自動露出(フラッシュ撮影の場合、自動調光とも言う)を同時に実現するものであり、歯列の様に湾曲した被写体も含め、常に一定のフラッシュ受光光量を被写体に与えることを可能とするものであり、術者の使い勝手を向上するものである。
図2に示す実施の形態において、外側フラッシュ22は歯列の様に湾曲した歯列を近接して撮影する場合に、前歯も左右臼歯も均一な光量が照射され歯面の直接反射による画像のテカリを防ぐ様に、左右斜めの概ね20〜50度の内向きの角度から投光する。これに対して図2aの内側フラッシュ21は、奥行き感のある画像を得たり遠方の被写体まで照射する様に、概ね0〜20度の正面から投光する。この様にして、歯列の様に湾曲した被写体も含め、フラッシュの直接反射によるてかりを防止し、所望の撮影範囲に対して常に一定のフラッシュ受光光量を与えることを可能とするものである。
図3に示す実施の形態において、レンズ鏡筒31、クローズアップレンズ等の付加レンズ32、カメラ側レンズの直径より付加レンズの直径が大きい場合に各々のねじの口径に対応して両者の接続に使用するステップアップリング33、フラッシュの光量が強すぎる場合にこれを減光させるNDフィルタ34に対して、フラッシュ保持部材35をレンズ鏡筒31と例えばステップアップリング33とに挟み込まれて構成されることにより、標準的に使用されているカメラ用品を用いて、図2に示す内側フラッシュ21と外側フラッシュ22を支持することにより、歯列の様に湾曲した被写体も含め、フラッシュの直接反射によるてかりを防止し、常に一定のフラッシュ受光光量を被写体に与えるための補助手段を実現するものである。
第10の手段の実施の形態において、対応関係のある複数のフラッシュの位置、複数のフラッシュの角度、複数の登録呼び出しスイッチの位置のそれぞれに同一の色表示ラベルを貼付することにより、術者の誤操作を防止し、歯列の様に湾曲した被写体も含め、フラッシュの直接反射によるてかりを防止し、常に一定のフラッシュ受光光量を被写体に与えるための補助手段を実現するものである。
図4に示す実施の形態において、術者は図41に示すズーム倍率、マクロ撮影用スイッチのON/OFF、デジタルズーム倍率、所望の撮影倍率になる被写体の位置に焦点が合う場合の焦点距離情報を指定した一覧表であり、この一覧表に従ってカメラを設定する。特に、手動焦点を使用する場合に焦点調節機構41をあらかじめ調節して、指定されたズーム倍率、マクロ撮影用スイッチのON/OFF、デジタルズーム倍率の条件において、所望の撮影倍率になる撮影距離に対応すべく一覧表で指定された焦点距離(カメラのモニタまたはファインダーに表示される)に調整する。術者は、撮影時にモニタまたはファインダーを見ながら、被写体のピントが合う様な撮影距離にカメラを前後に動かしてカメラの位置を決めれば良い。この方法により、ピントの合った位置に対応した撮影距離が実現し、所望の撮影倍率が実現する。この構成において、カメラのモニタまたはファインダーに表示されるのが焦点距離ではなく、撮影倍率そのものであっても良い。また、カメラのモニタまたはファインダーに表示されるのが撮影倍率そのものである場合において、自動焦点を使用することも出来る。この様にして、常に一定のフラッシュ受光光量被写体にを与えることを可能とした歯科用カメラの、特に撮影倍率を固定した定倍率撮影における色再現性と操作性を向上させるものである。
第13の手段の実施の形態において、第9の手段として登録された撮影条件を、シャッタースピードが1/1000に固定またはそれ以下に限定することにより、歯科撮影現場における環境光、つまり日光、室内照明光、口腔照明灯、手術用の無影灯の光が被写体に当たって反射する乱反射や直接反射を1/1000秒以下の短時間に限定する。フラッシュ光は一般に1/1000秒以下の時間にこれらの環境光よりもはるかに強い光を照射するものであり、環境光への露光時間が1/1000秒以下に限定されれば、被写体の露光量が大部分がフラッシュ光によるものとなり、環境光の影響を無視することが出来る。この様にして無影灯の様に強力な環境光の影響を受けずに、常に一定のフラッシュ受光光量を被写体に与えることを可能とし、撮影中に無影灯等の環境光を消したりすることなく、歯科用カメラの色再現性と操作性を向上するものである。
本発明は、色再現性を重視しつつ、自動焦点と自動露出(フラッシュ撮影の場合の自動調光)を歯科用カメラで初めて実現するものであり、従来の歯科用カメラに置き換わる可能性のあるものである。また、一般のカメラでの自動焦点と自動露出の実現が、カメラを一部のプロやマニアから誰でも使えるものにして飛躍的に普及させた様に、診療記録や患者への説明がますます重視される歯科の分野においても、今まで操作性の問題から使っていなかった歯科医院にも歯科用カメラを普及させるものである。また、色再現性が向上することにより、診療の質の向上をもたらし、ホワイトニングやポーセレン等の審美歯科の分野に広く普及するものである。また、歯面の色や微細な構造を重視する歯科技工の分野においても、本発明による歯科用カメラはフラッシュ光の直接反射である歯面のてかりを防止するので、補綴物の品質向上に寄与するものである。
(a)撮影距離とフラッシュ光の被写体照射率を示す図(b)撮影距離と合焦距離およびズーム倍率の関係の一例を示す図(c)合焦距離情報とズーム倍率情報からフラッシュの光量を決め、被写体への照射光量を一定に保つ歯科用カメラの制御ブロック図 外側フラッシュと内側フラッシュの双方のフラッシュ位置・方向に対応したフラッシュ保持具とその配置を示す図 フラッシュ保持具がレンズ鏡筒とステップアップリングに挟み込まれることで保持され、凹部と凸部が互いに対向することで固定されることを示す図 (a)定倍率撮影の際に倍率に応じて術者により設定もしくは調整されるべきズーム倍率、マクロスイッチのON/OFF、デジタルズーム倍率、等価撮影距離を示す図(b)定倍率撮影の際に使用する、モニタやファインダーに表示される等価撮影距離表示(c)定倍率撮影の際に使用する焦点距離調節機構を示す図
符号の説明
11 カメラ制御系
12 センサ
13 アクチュエータ
14 フラッシュ制御部
15 フラッシュ
21 内側フラッシュ
22 外側フラッシュ
23 カメラ本体
24 レンズ鏡筒
25 フラッシュ保持具
21a レンズ鏡筒の凸部
21b レンズ鏡筒の凹部
25a フラッシュ保持具の凸部
25b フラッシュ保持具の凹部
31 ステップアップリング
32 クローズアップレンズ
41 焦点調節機構

Claims (13)

  1. レンズの焦点距離情報および/またはズームの倍率情報により被写体のフラッシュ受光光量を一定の範囲に制御する歯科用カメラ。
  2. 被写体までの撮影距離と被写体のフラッシュ受光光量との対応関係をあらかじめ内蔵した請求項1記載の歯科用カメラ。
  3. 少なくとも2つ以上のフラッシュの位置および方向に対応した請求項2記載の歯科用カメラ。
  4. フラッシュの光軸がレンズの中心軸と平行でないことを特徴とする請求項1〜3記載の歯科用カメラ。
  5. レンズ鏡筒、付加レンズ、付加フィルタ、ステップアップリングのいずれか2つの部材により挟みこまれることによりカメラ本体に支持されるフラッシュ保持部材を備えた請求項1〜4記載の歯科用カメラ。
  6. レンズ鏡筒周囲の凸部に対応する凹部を持つか、レンズ鏡筒周囲の凹部に対応する凸部を持つ、フラッシュ保持部材を備えた請求項1〜5記載の歯科用カメラ。
  7. レンズ中心軸から、第1のフラッシュ位置におけるフラッシュ発光部の窓の中心までの距離が40〜60mmの範囲、第2のフラッシュ位置におけるフラッシュ発光部の窓の中心までの距離が65mm〜150mmの範囲となる請求項1〜6記載の歯科用カメラ。
  8. レンズ中心軸に対する、第1のフラッシュ位置におけるフラッシュ光分布の中心方向の角度が10〜20度の範囲、第2のフラッシュ位置におけるフラッシュ光分布の中心方向の角度が25〜50度の範囲、で撮影する請求項1〜7記載の歯科用カメラ。
  9. 第1のフラッシュ位置と第2のフラッシュ位置に対応して、あらかじめ異なる第1の撮影条件と第2の撮影条件が登録されている請求項1〜8記載の歯科用カメラ。
  10. フラッシュの位置、およびフラッシュの角度、および登録を呼び出すスイッチまたはダイヤルまたは操作系の表示が、第1・第2のフラッシュ位置に対応して指示または色分けされて表示されることを特徴とする請求項9記載の歯科用カメラ。
  11. 自動焦点機構を有した請求項1〜10記載の歯科用カメラ。
  12. 焦点距離情報を表示する歯科用カメラにおいて、歯科における定倍率撮影に応じて、ズーム倍率・マクロ撮影用スイッチのON/OFF・デジタルズーム倍率、所望の倍率になる被写体の位置に焦点が合う場合の焦点距離情報のうち少なくとも1つを撮影条件を定め、表示された焦点距離情報または撮影倍率情報に応じて焦点距離を調節することを特徴とする請求項1〜10記載の歯科用カメラによる口腔撮影方法。
  13. シャッター速度を1/1000秒以下にした請求項1〜12記載の歯科用カメラまたは歯科用カメラによる口腔撮影方法。
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