JP2005152555A - 薬液充填済み注射器用プランジャ - Google Patents

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Abstract

【課題】 薬液充填済み注射器用のプランジャであって、薬液充填済み注射器とそれを使用する患者との対応を容易に識別することができ、したがって患者間違い、薬液間違いを防止するのに有効なプランジャを提供する。
【解決手段】 プランジャ本体10と、薬液充填済み注射器とそれを使用する患者との対応を示す情報、例えば患者の氏名「A山B男」が表示され、プランジャ本体に取り付けられた表示部材20とによって薬液充填済み注射器用プランジャを構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、薬液充填済み注射器用のプランジャに関する。
放射性医薬品容器は、一般に、放射性医薬品を直接収納する直接容器と、その直接容器を収納する間接容器とからなる。直接容器としては、内部に放射性医薬品を予め充填した薬液充填済み注射器(プレフィルドシリンジ)が使用されることが多い。放射性医薬品を投与する際は、投与者および被投与者の被曝を低減するために、鉛やタングステン合金のような放射線遮蔽効果のある高比重の物質で形成された筒に鉛ガラス製の覗き窓を設けた筒状の放射線遮蔽部材に、薬液充填済み注射器を収容するのが通常である。上記放射線遮蔽部材は一般に投与シールドと呼ばれている。
図10は、上述した放射性医薬品容器の直接容器、投与シールドおよび間接容器をそれぞれ示す斜視図である。図中100は直接容器(薬液充填済み注射器)を示す。この直接容器100は、内部に放射性医薬品(注射液)102が充填された透明ガラス製のシリンジ104と、シリンジ104内に挿入されたゴム製ガスケット106と、シリンジ104の下端に取り付けられたゴムキャップ108とからなる。ガスケット106の上面には、プランジャ(後述)の下端部がねじ込まれるプランジャ取付孔110が形成されている。また、シリンジ104の外面には、放射性医薬品の充填液量を知るための目盛112が表示されている。
図中200は投与シールドを示す。この投与シールド200は、鉛またはタングステン合金製の筒状本体202と、筒状本体202の周壁部に設けられた透明鉛ガラス製の覗き窓204と、筒状本体202の上部に取り付けられたプラスチック製のキャップ取付部材206と、キャップ取付部材206に螺合されてキャップ取付部材206の上端開口部を閉塞するシールドキャップ208とからなる。シールドキャップ208には、プランジャを挿入するためのプランジャ挿入孔210が形成されている。
図中300は間接容器を示す。この間接容器300は、容器本体302と、容器本体302の上端開口部を閉塞する上蓋304とからなる。容器本体302および上蓋304は、プラスチックと鉛等の放射線遮蔽材とを組み合わせて作製されている。
また、図10の放射性医薬品容器には、図11に示すようなニードル400およびプランジャ500が付属品として添付される。ニードル400は、金属製注射針402にガラス製連結部材404が取り付けられたものである。プランジャ500は、プラスチックにより一体に成形されたもので、ロッド部502の下端に雄ねじ部(図示せず)、上端につまみ部504が設けられたものである。
図10の放射性医薬品容器は、放射性医薬品を充填した直接容器100を投与シールド200に収容し、さらにこの直接容器100を納めた投与シールド200を間接容器300に収容した状態で販売される。この放射性医薬品容器には、別包装のニードル400およびプランジャ500が添付される。
図10の放射性医薬品容器に収容された放射性医薬品の投与は、次の手順で行われる。まず、間接容器300の上蓋304を外した後、シールドキャップ208のプランジャ挿入孔210にプランジャ500を挿入し、ガスケット106のプランジャ取付孔110にプランジャ500の雄ねじ部をねじ込むことにより、ガスケット106にプランジャ500を取り付ける。次に、投与シールド200を間接容器300から取り出し、投与シールド200の底部開口部から突出している直接容器100のゴムキャップ108を取り外し、シリンジ104の先端に連結部材404を用いてニードル400を取り付ける。そして、投与を行う。
ところで、近年、医療現場において様々な医療ミスが発生し、問題になっている。前述した放射性医薬品の投与においても、投与する患者の間違い、薬液の間違いといった医療ミスが発生する可能性は否定できない。そのため、放射性医薬品容器では、上記患者間違い、薬液間違いが発生することを防止するために、従来、下記1〜9に示すような種々の薬液識別手段、包装単位表示手段、充填液量表示手段が提案されている。なお、包装単位とは、直接容器に充填された放射性医薬品の検定時における放射能量を示すものであり、単位としてはMBq(メガベクレル)、GBq(ギガベクレル)等が使用される。
1.複数種の薬液間で間接容器を色分けする手段。
2.間接容器のラベルに薬液の略称を表示する手段。
3.薬液種および包装単位が表示され、かつ色分けされたラベルを間接容器の上蓋天面に貼付する手段。
4.複数種の薬液間で直接容器の目盛を色分けして印刷する手段。
5.投与シールドの部品(具体的にはシールドキャップ)に薬液種を表示する手段。
6.複数種の薬液間で投与シールドの部品(具体的にはシールドキャップ)を色分けする手段。
7.直接容器のシリンジに薬液の略称を表示する手段。
8.投与シールドの外面に包装単位および/または充填液量を表示する手段
9.投与シールドに包装単位および/または充填液量を表示したラベルを取り付ける手段(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−169430号公報
しかしながら、前述した従来の薬液識別手段、包装単位表示手段、充填液量表示手段は、放射性医薬品容器に収納された薬液の種類、包装単位、充填液量を識別することはできるものの、放射性医薬品容器と、その放射性医薬品容器に収納された薬液を投与する患者との対応を識別できるものではなく、そのため患者間違い、薬液間違いを確実に防止できるものではなかった。
本発明は、前述した上記事情を鑑みてなされたもので、薬液充填済み注射器と、その薬液充填済み注射器を使用する患者との対応を容易に識別することができ、したがって患者間違い、薬液間違いを防止するのに有効な薬液充填済み注射器用プランジャを提供することを目的とする。
本発明は、前記目的を達成するため、薬液充填済み注射器用のプランジャであって、プランジャ本体と、前記薬液充填済み注射器とそれを使用する患者との対応を示す情報が表示され、前記プランジャ本体に取り付けられた表示部材とを具備することを特徴とする薬液充填済み注射器用プランジャを提供する。
本発明のプランジャは、プランジャ本体に取り付けた表示部材に、薬液充填済み注射器とそれを使用する患者との対応を示す情報が表示されているので、上記対応関係を容易に識別することができ、しかも患者に使用する注射器自体に患者との対応を示す情報が表示されているので、注射器を他の患者に使用することが確実に防止され、そのため患者間違い、薬液間違いを防止するのにきわめて有効である。
この場合、本発明のプランジャは、下記構成を好適に採用することができる。
a.患者との対応を示す情報が、薬液充填済み注射器を使用する患者の氏名である構成。
b.薬液充填済み注射器に充填された薬液の種類、包装単位および充填液量から選ばれる1つ以上の情報が表示部材にさらに表示されている構成。
c.プランジャ本体に表示部材が着脱可能に取り付けられている構成。
d.表示部材が板状であり、その表面に情報が表示されている構成。
e.プランジャ本体が孔を有するとともに、表示部材が挿入部を有し、プランジャ本体の孔に表示部材の挿入部を挿入することにより、プランジャ本体に表示部材が取り付けられている構成。
f.プランジャ本体が突起を有するとともに、表示部材が孔を有し、プランジャ本体の突起を表示部材の孔に挿入することにより、プランジャ本体に表示部材が取り付けられている構成。
g.表示部材が粘着部を有し、この粘着部をプランジャ本体に粘着させることにより、プランジャ本体に表示部材が取り付けられている構成。
h.薬液充填済み注射器に充填された薬液の種類毎に表示部材を異なる色に着色した構成。
i.プランジャ本体に表示部材が着脱可能に取り付けられているとともに、プランジャ本体から取り外した表示部材を患者台帳に貼付できる構成。
本発明において、薬液充填済み注射器とそれを使用する患者との対応を示す情報としては、前述した患者の氏名の他、例えば患者の略称、ID番号、性別、年齢、病室番号、病名、症状など挙げることができる。また、表示部材に表示する他の情報としては、前述した薬液の種類、薬液の包装単位、薬液の充填液量の他、例えばバーコード情報を挙げることができる。バーコード情報とは、例えば患者情報、療法情報を示すものである。また、表示する情報は一つでもよく、複数でもよい。
本発明において、プランジャ本体の材質に限定はなく、例えばABS樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、PET等のプラスチック、アルミニウム、タングステン合金等の金属、FRP、ガラス、金属粉末を混ぜ込んだプラスチックなどを用いることができる。表示部材の材質にも限定はなく、例えば紙、プラスチック、金属、布などを用いることができる。
また、プランジャ本体の一部、例えばガスケットに螺合される雄ねじ部と雄ねじ部に続く先端部を、プラスチック(熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂)にタングステン粉末を配合してなる材料や、プラスチック(同前)にタングステン粉末およびガラスフィラー(ガラス繊維、ガラス粉、ガラス球等)を配合してなる材料等の放射線遮蔽材料により一体に形成すると、薬液充填済み注射器で放射性医薬品を投与する際、放射性医薬品を押し出す方向、すなわち、薬液充填済み注射器のプランジャ側開放部からの放射線被曝を軽減することができる。
以上のように、本発明の薬液充填済み注射器用プランジャは、薬液充填済み注射器とそれを使用する患者との対応を容易に識別することができ、したがって患者間違い、薬液間違いを防止するのにきわめて有効である。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1および図2は本発明の薬液充填済み注射器用プランジャの一例を示す。本例は、プランジャ本体が孔を有するとともに、表示部材が挿入部を有し、プランジャ本体の孔に表示部材の挿入部を挿入することにより、プランジャ本体に表示部材が着脱可能に取り付けられる態様である。図1はプランジャ本体と表示部材を分離した状態を示し、図2はプランジャ本体と表示部材を結合した状態を示す。
図1および図2において、10はプランジャ本体を示す。プランジャ本体10は、プラスチックにより一体に成形されたもので、ロッド部12の先端に雄ねじ部14、基端につまみ部16が設けられたものである。また、ロッド部12の基端近傍には孔18が形成されている。
図1および図2において、20は表示部材を示す。表示部材20は、プラスチックからなる板状のもので、その表面には、本例のプランジャが装着される薬液充填済み注射器(図示せず)とそれを使用する患者との対応を示す情報として、薬液充填済み注射器を使用する患者の氏名「A山B男」が表示されている。表示部材20の表面には、その他の情報として、薬液充填済み注射器に充填された薬液の種類「Ga」、包装単位「74 111 148 185」が表示されている。また、本例の表示部材20は、プランジャ本体10の孔18に挿入される挿入部22を有し、この挿入部22には、プランジャ本体10の壁部が進入する凹部24が形成されている。
本例の薬液充填済み注射器用プランジャは、図2に示すように、プランジャ本体10の孔18に表示部材20の挿入部22を挿入することにより、プランジャ本体10に表示部材20を着脱可能に取り付けるものである。この場合、表示部材20の凹部24にプランジャ本体10の壁部が進入することにより、プランジャ本体10から表示部材20が脱落することが防止されるようになっている。なお、本発明において、表示部材は、薬液の投与の際に、プランジャ本体をシリンジ内に最後まで押し込むことを妨害しない位置に取り付けるものである。
図3(a)、(b)はそれぞれ本発明の薬液充填済み注射器用プランジャの他の例を示す。本例は、プランジャ本体が突起を有するとともに、表示部材が孔を有し、プランジャ本体の突起を表示部材の孔に挿入することにより、プランジャ本体に表示部材が着脱可能に取り付けられる態様である。図3では、プランジャ本体と表示部材を分離した状態を示している。
図3(a)、(b)において、10はプランジャ本体を示す。プランジャ本体10は、プラスチックにより一体に成形されたもので、ロッド部12の先端に雄ねじ部14、基端につまみ部16が設けられたものである。また、図3(a)のプランジャ本体10は、つまみ部16の外周に略半円形の突起30が突設されている。図3(b)のプランジャ本体10は、ロッド部12の基端近傍に鉤形の突起30が突設されている。
図3(a)、(b)において、40はそれぞれ表示部材を示す。表示部材40は、プラスチックからなる板状のもので、その表面には、本例のプランジャが装着される薬液充填済み注射器(図示せず)とそれを使用する患者との対応を示す情報として、薬液充填済み注射器を使用する患者の氏名「A山B男」、「C川D子」が表示されている。また、本例の表示部材40には、側縁あるいは上縁に突片42が連設され、この突片42にプランジャ本体10の突起30が挿入される孔44が形成されている。
本例の薬液充填済み注射器用プランジャは、プランジャ本体10の突起30を表示部材40の孔44に挿入することにより、プランジャ本体10に表示部材40を着脱可能に取り付けるものである。この場合、プランジャ本体10の突起30を略半円形あるいは鉤形にすることにより、プランジャ本体10から表示部材40が脱落することが防止されるようになっている。
図4は本発明の薬液充填済み注射器用プランジャのさらに他の例を示す。本例は、表示部材が粘着部を有し、この粘着部をプランジャ本体に粘着させることにより、プランジャ本体に表示部材が着脱可能に取り付けられる態様である。図4では、プランジャ本体と表示部材を分離した状態を示している。
図4において、10はプランジャ本体を示す。プランジャ本体10は、プラスチックにより一体に成形されたもので、ロッド部12の先端に雄ねじ部14、基端につまみ部16が設けられたものである。
図4において、50は表示部材を示す。表示部材50は、プラスチックからなる板状のもので、その表面には、本例のプランジャが装着される薬液充填済み注射器(図示せず)とそれを使用する患者との対応を示す情報として、薬液充填済み注射器を使用する患者の氏名「A山B男」が表示されている。また、本例の表示部材50は、側縁に直角に折れ曲がった取付片52が連設されているとともに、この取付片52の表面に粘着剤(粘着部)54が塗布され、この粘着剤54は剥離シートで保護されている。
本例の薬液充填済み注射器用プランジャは、表示部材50の粘着剤54をプランジャ本体10に粘着させることにより、プランジャ本体10に表示部材50を着脱可能に取り付けるものである。この場合、粘着剤54は、符号60で示すようにつまみ部16に粘着させたり、符号62で示すようにロッド部12の溝部に粘着させたり、符号64で示すようにロッド部12の側面に粘着させたりすることができる。なお、プランジャ本体に粘着部を設け、この粘着部を表示部材に粘着させることにより、プランジャ本体に表示部材を取り付けることも可能である。
図5は本発明に用いる表示部材の他の例を示すもので、(a)は平面図、(b)は側面図である。本例の表示部材70は、プラスチックまたは紙からなるシート状のもので、その表面には、薬液充填済み注射器とそれを使用する患者との対応を示す情報として、薬液充填済み注射器を使用する患者の氏名「A山B男」が表示されている。また、表示部材70の表面には、その他の情報として、薬液充填済み注射器に充填された薬液の種類「Ga」が表示されている。本例の表示部材70は、裏面全体に粘着剤が塗布され、この粘着剤は剥離シート72で保護されている。
本例の表示部材70には切断部74が形成されており、この切断部74によって表示部材70をm部とn部に分割できるようになっている。また、剥離シート72の上記切断部74に対応する箇所にも切断部76が形成されている。したがって、切断部74、76により、表示部材70および剥離シート72のどちらか一方を切断したり、両方を同時に切断したりすることが可能である。
本例の表示部材70は、剥離シート72を切断部76で切断し、図中左側に位置するm部の粘着剤を保護している剥離シートのみを剥離して、m部の裏面の粘着剤をプランジャ本体のつまみ部の表面(図11において斜線を付した部分)に粘着させることにより、プランジャ本体に取り付けるものである。
また、上記のプランジャ本体に取り付けられた表示部材70および剥離シート72は、切断部74、76で切断することによって、図中右側に位置するn部をプランジャ本体から取り外すことができる。取り外された表示部材のn部は、粘着剤を保護している剥離シートを剥離して、カルテあるいは患者台帳に貼付することができる。
本例の表示部材70は、m部およびn部の一方または両方を薬液充填済み注射器を収容する投与シールドに粘着剤によって取り付けることが可能である。例えば、図10を参照すると、投与シールド200の筒状本体202の外面、シールドキャップ208の外面などに粘着剤によって取り付けることができる。この場合、本例の表示部材70は、前述したプランジャ本体への取り付けおよび取り外しと同様にして、投与シールドに対して取り付けおよび取り外しを行うことができる。
図6は本発明に用いる表示部材の他の例を示す斜視図である。本例の表示部材78は、プラスチックまたは紙からなる略円形の平板状のもので、その表面には、薬液充填済み注射器とそれを使用する患者との対応を示す情報として、薬液充填済み注射器を使用する患者の氏名「A山B男」が表示されている。また、表示部材70の表面には、その他の情報として、薬液充填済み注射器に充填された薬液の種類「Ga」が表示されている。本例の表示部材78は、裏面全体に粘着剤79が塗布され、この粘着剤79は剥離シート80で保護されている。
本例の表示部材78は、剥離シート80を剥離し、裏面の粘着剤79をプランジャ本体のつまみ部の表面(図11において斜線を付した部分)に粘着させることにより、プランジャ本体に取り付けるものである。
本例の表示部材78は、図7に示すように、剥離シート80の裏面にさらに粘着剤81を塗布し、この粘着剤81を剥離シート82で保護することができる。このようにすると、剥離シート82を剥離して、剥離シート80裏面の粘着剤81をプランジャ本体のつまみ部の表面に粘着させることにより、表示部材78をプランジャ本体に取り付けることができる。そして、上記のプランジャ本体に取り付けられた表示部材78の裏面の粘着剤79を剥離シート80から剥離すること、あるいは剥離シート80をその裏面の粘着剤81から剥離することによって、表示部材78をプランジャ本体から取り外すことができる。この取り外した表示部材78は、その裏面の粘着剤79によってカルテあるいは患者台帳に貼付することができる。
なお、上述した表示部材78は、図5に示した表示部材と同様に、薬液充填済み注射器を収容する投与シールドに粘着剤によって取り付けることが可能である。
図8は、プランジャ本体のつまみ部に取り付けられる付属品の一例を示すもので、本発明に用いる表示部材は、このようなプランジャ本体の付属品に取り付けることも可能である。本例の付属品600は、プラスチック製の取付部604からなり、円板状の上板606と、プランジャ本体10のロッド部12が挿入される凹部608を有する下板610とを備えている。
本例の付属品600は、取付部604の上板606と下板610との間の隙間612にプランジャ本体10のつまみ部16を側方からスライドさせて挿入し、つまみ部16を上板606と下板610とで挟み込むことにより、つまみ部16に着脱可能に取り付けるものである。図8(a)は取り付け前の側面図、(b)は取り付け後の底面図である。
図5〜図7に示した表示部材70、78は、例えば、上記のようにしてプランジャ本体10のつまみ部16に取り付けた付属品600の上板606の表面に取り付けることができる。この場合、上板606の表面の面積は、プランジャ本体のつまみ部の表面の面積よりも大きくすることができるので、付属品600をプランジャ本体のつまみ部に取り付けることによって、表示部材により多くの情報を表示することが可能となる。
上記付属品600において、取付部604を形成するプラスチックとしては、例えば、ABS樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、PET等のプラスチック、アルミニウム、タングステン合金等の金属、FPR、ガラス、金属粉末を混ぜ込んだプラスチックなどを用いることができる。
なお、上記付属品600では、上板606の表面に、タングステン、鉛、劣化ウラン等の放射線遮蔽材料で形成された円板を設けることができる。このように放射線遮蔽材料で形成された円板を設けることにより、薬液充填済み注射器で放射性医薬品を投与する際、薬液充填済み注射器のプランジャ側開放部からの放射線被曝を軽減することができる。また、放射線遮蔽材料からなる円板を設けることなく、プラスチックにタングステン粉末を配合してなる放射線遮蔽材料や、プラスチックにタングステン粉末及びガラスフィラーを配合してなる放射線遮蔽材料などで取付部604を作成することにより、薬液充填済み注射器のプランジャ側開放部からの放射線被曝軽減効果を得るようにしてもよい。
上述したプランジャ本体の付属品は、薬液を投与する際に支障がない程度にプランジャ本体に固定されるものであれば、構造は特に限定されるものではない。付属品の他の構造例としては、図9に示すように、アルミニウム等の金属により一体に形成された付属品700であって、円板部702と円板部の裏面に連設された3本の爪部704とを具備し、プランジャ本体10のつまみ部16を円板部702と爪部704とで挟み込むことにより、つまみ部16に着脱可能に取り付けるものが挙げられる。図9(a)は取り付け後の側面図、(b)は取り付け後の底面図である。付属品700をつまみ部16に取り付ける際は、つまみ部16を円板部702と爪部704との間に配置できるように、例えば爪部704の1つを底面側に折り曲げるなどする。
前述した実施形態のプランジャは、患者名、薬液名等を示す情報の表示スペースが表示部材表面に確保され、かつ上記情報の書き込みあるいは印刷や、情報を表示したシールの貼付を容易に行うことができる。また、プランジャに患者名、薬液名等が表示された表示部材を付設してあるので、放射性医薬品を予め充填した薬液充填済み注射器が投与シールド内に収容されている状態において、患者名、薬液名等を容易に確認することが可能である。したがって、どの薬をどの患者に対して使用するということがよく分かり、誤注射を防止することができる。さらに、表示部材を薬液毎に異なる色に着色すると、識別性がより向上する。
また、プランジャ本体から取り外した表示部材を粘着剤等によって患者台帳に貼付できるようにすると、情報の確認が可能となり、情報の誤認をより的確に防止することが可能となる。患者台帳とは、患者情報を管理するための台帳であって、患者名、患者の性別、年齢、医薬品の薬液名等が記載された記録簿である。病院によって、カルテとは別に患者台帳で患者情報を管理している。本発明の表示部材は、必要に応じて、カルテおよび患者台帳の両方またはどちらか一方に貼付することができ、これにより表示部材をさらに有効に利用することができる。
なお、前記実施形態では、薬液充填済み注射器とそれを使用する患者との対応を示す情報として患者の氏名を表示部材に表示したが、上記情報は患者の氏名に限られるものではなく、例えば患者の氏名に加え、あるいは患者の氏名に代えて、患者の略称、ID番号、性別、年齢、病室番号、病名、症状などを単独で、あるいは適宜組み合わせて表示することができる。
なお、図1および図2に示したプランジャは、表示部材の端に例えば接着剤を付けておき、表示部材を孔に通した後に折り返し、折り返し部分をプランジャ本体あるいは表示部材に接着してもよい。また、図3に示したプランジャは、例えばプランジャ本体の突起の径と表示部材の孔の径とをほぼ同じにすることにより、プランジャ本体から表示部材が脱落することを防止するようにしてもよい。
本発明の薬液充填済み注射器用プランジャの一例を示す図で、プランジャ本体と表示部材を分離した状態を示す図である。 本発明の薬液充填済み注射器用プランジャの一例を示す図で、プランジャ本体と表示部材を結合した状態を示す図である。 本発明の薬液充填済み注射器用プランジャの他の例を示す図で、プランジャ本体と表示部材を分離した状態を示す図である。 本発明の薬液充填済み注射器用プランジャのさらに他の例を示す図で、プランジャ本体と表示部材を分離した状態を示す図である。 本発明に用いる表示部材の他の例を示す図である。 本発明に用いる表示部材の他の例を示す図である。 本発明に用いる表示部材の他の例を示す図である。 プランジャ本体のつまみ部に取り付けられる付属品の一例を示す図である。 プランジャ本体のつまみ部に取り付けられる付属品の一例を示す図である。 放射性医薬品容器の直接容器、投与シールドおよび間接容器をそれぞれ示す斜視図である。 投与シールド内の直接容器にニードルおよびプランジャを装着した状態を示す斜視図である。
符号の説明
10 プランジャ本体
18 孔
20 表示部材
22 挿入部
30 突起
40 表示部材
44 孔
50 表示部材
54 粘着剤
70 表示部材
78 表示部材

Claims (10)

  1. 薬液充填済み注射器用のプランジャであって、プランジャ本体と、前記薬液充填済み注射器とそれを使用する患者との対応を示す情報が表示され、前記プランジャ本体に取り付けられた表示部材とを具備することを特徴とする薬液充填済み注射器用プランジャ。
  2. 前記患者との対応を示す情報が、前記薬液充填済み注射器を使用する患者の氏名であることを特徴とする請求項1に記載の薬液充填済み注射器用プランジャ。
  3. 前記薬液充填済み注射器に充填された薬液の種類、包装単位および充填液量から選ばれる1つ以上の情報が表示部材にさらに表示されていることを特徴とする請求項1または2に記載の薬液充填済み注射器用プランジャ。
  4. プランジャ本体に表示部材が着脱可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の薬液充填済み注射器用プランジャ。
  5. 表示部材が板状であり、その表面に情報が表示されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の薬液充填済み注射器用プランジャ。
  6. プランジャ本体が孔を有するとともに、表示部材が挿入部を有し、プランジャ本体の孔に表示部材の挿入部を挿入することにより、プランジャ本体に表示部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の薬液充填済み注射器用プランジャ。
  7. プランジャ本体が突起を有するとともに、表示部材が孔を有し、プランジャ本体の突起を表示部材の孔に挿入することにより、プランジャ本体に表示部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の薬液充填済み注射器用プランジャ。
  8. 表示部材が粘着部を有し、この粘着部をプランジャ本体に粘着させることにより、プランジャ本体に表示部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の薬液充填済み注射器用プランジャ。
  9. 前記薬液充填済み注射器に充填された薬液の種類毎に表示部材を異なる色に着色したことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の薬液充填済み注射器用プランジャ。
  10. プランジャ本体に表示部材が着脱可能に取り付けられているとともに、プランジャ本体から取り外した表示部材を患者台帳に貼付できることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の薬液充填済み注射器用プランジャ。
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