JP2005152537A - 制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 快適な睡眠環境を実現するための制御システムを提供する。
【解決手段】 機器を制御する制御装置を設定値指定手段の設定値信号と睡眠段階推定手段の信号とに基づいて制御する制御システムにおいて、
無拘束型生体センサで測定される生体の心拍変動情報並びに体動情報を入力し睡眠の段階を名義的尺度で推定演算する睡眠段階推定手段と、この睡眠段階推定手段の信号に基づいてこの睡眠段階推定手段に対応した信号を出力する演算デ−タ指定手段と、この演算デ−タ指定手段からの信号と前記設定値指定手段の設定値信号とに基づいて前記制御装置を制御する信号を演算し前記制御装置に出力する演算部とを具備したことを特徴とする制御システムである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、就寝中の被験者の睡眠状態を無侵襲,無拘束,無意識に計測して、国際的基準である6段階に準拠する睡眠段階を名義的尺度で同定する睡眠段階推定を行い、その推定結果を利用して種々の機器の制御が行われる制御システムに関するものである。
睡眠段階推定手段を用いた制御システムに関連する先行技術文献としては次のようなものがある。
計測自動制御学会論文集VOL.36,No.11,P894−P900「エアマットレス型無拘束生体計測の実用化研究」 計測自動制御学会論文集VOL.37,No.9,P821−P828「無拘束エアマットレス型生体センサによる睡眠段階の推定」 特開2000−215「睡眠の深さ判定方法および判定装置」 特開2002−52010「就寝状態監視装置」
睡眠の質と量は、ヒトの心身の健康度に大きな影響を与える。睡眠状態が無侵襲,無拘束,無意識に精度よく計測できれば、医師の診断情報のみならず在宅などでの健康モニタ−や、温湿度管理機器の就寝中におけるより快適な操作への適用が可能となり、その意義は大きい。
このような目的のために、従来より研究開発されてきた成果並びに先行出願技術について説明する。図7及び図8は、計測自動制御学会論文集VOL.36,No.11,P894−P900「エアマットレス型無拘束生体計測の実用化研究」で開示されている、無拘束センサ手段による生体情報収集装置及び計測デ−タの波形図である。
図7において、1は内部の圧力変化を外部に取り出し可能に設計されたエアマットレス、2はその上に敷かれた通常の蒲団、3はこの蒲団上で就寝している被験者である。
4は無拘束型のセンサ手段であり、具体的には広帯域,高感度の圧力センサで実現されており、エアマットレス1内の微小な圧力変動を検出する。5はフィルタ手段であり、低周波帯域のフィルタ5a、中周波帯域のフィルタ5b、高周波帯域のフィルタ5c並びに各フィルタの出力のゲインコントロ−ラよりなる。
低周波帯域のフィルタ5aは、圧力変動信号から呼吸(Respiration)情報を抽出し、ゲインコントロ−ラを経て信号処理部8に出力する。中周波帯域のフィルタ5bは、圧力変動信号から心拍(Heart beating)変動情報を抽出し、ゲインコントロ−ラ及び整流平滑回路6を経て信号処理部8に出力する。高周波帯域のフィルタ5cは、圧力変動信号からいびき(Snoring)情報を抽出し、ゲインコントロ−ラ及び整流平滑回路7を経て信号処理部8に出力する。
図8は、信号処理部8の処理結果得られる計測デ−タの波形図であり、(A)は呼吸情報、(B)は心拍変動情報、(C)はいびき情報をそれぞれ示している。
このような無拘束型のセンサ手段とフィルタ手段による信号処理により、無拘束で被験者の生体情報を得ることが可能である。なお、呼吸情報の変動がピ−クを示す位置から寝返り(Turning over)情報も抽出できる。
図9は、計測自動制御学会論文集VOL.37,No.9,P821−P828「無拘束エアマットレス型生体センサによる睡眠段階の推定」で開示されている技術内容を説明する波形図である。この論文では、中周波帯域のフィルタより得られる心拍数変動に着目してデ−タ処理を行い、入眠より目覚めまでの間に推移する睡眠段階を連続的な情報として抽出する。
図9(A)は、この研究成果を検証するために、脳波,眼球運動,筋電デ−タに基づき、国際的基準であるRechtshaffen&Kales法により計測された6段階(覚醒,レム睡眠,ノンレム睡眠段階1,2,3,4)の推移を示す波形図、(B)は無拘束型のセンサ手段で計測された心拍変動の推移を示す波形図。(C)はこの心拍変動をデ−タ処理して得られた睡眠段階を連続的に表した波形図である。
(A)と(C)の比較で明らかなように、(C)に示された無拘束型のセンサ手段で得られる睡眠段階情報と(A)の国際的基準による睡眠段階情報とは、変化の傾向が相当の精度で一致しており、(C)の連続的な情報でも大まかには国際的基準に準拠した睡眠の6段階を推定することは可能である。
このような研究成果を応用したシステムに関する先行出願で公開された発明として、例えば特開2000−215「睡眠の深さ判定方法および判定装置」には、心拍数,呼吸数,寝返り頻度のレベル変化により、睡眠の深さ(覚醒,レム睡眠,ノンレム睡眠1,2,及びノンレム睡眠3,4)を推定する技術が開示されている。
同じく、先行出願である特開2002−52010「就寝状態監視装置」には、無拘束型の生体センサで得られる就寝中の被験者の生体デ−タを蓄積したデ−タベ−スを持ち、正常状態との比較監視をリアルタイムに実行し、無呼吸状態等の異常に即応できるネットワ−クを介した外部監視システムが開示されている。
このような連続的な情報に基づく従来技術では、睡眠段階の推定精度に限界があり、前記のように大まかには国際的基準に準拠した睡眠の6段階を推定することは可能であるが、現在の睡眠段階が6段階のどこであるかを、精度よく離散的なカテゴリ−として、いわゆる名義的な尺度で推定することは困難であり、医師の治療情報として利用するためには、情報の質が低いという問題がある。
さらに無拘束で得られる生体情報を利用すれば、介護を要する高齢者、病人等が就寝中により快適な睡眠が得られるように温湿度管理機器を操作・制御することが可能であるが、従来装置では、睡眠段階の高精度な情報を得ることが困難であるために、より快適な睡眠環境を提供できる温湿度管理機器を実現できない、という問題がある。
本発明の目的は、無拘束で得られる生体情報を利用し、国際的基準である睡眠の6段階に準拠した、現在の睡眠段階が6段階のどこであるかを、名義的な尺度で精度よくリアルタイムに推定する装置を用い、高精度の睡眠段階推定情報に基づいて、快適な睡眠環境を提供するための制御システムを実現することにある。
このような課題を達成するために、本発明では、請求項1の制御システムにおいては、
機器を制御する制御装置を設定値指定手段の設定値信号と睡眠段階推定手段の信号とに基づいて制御する制御システムにおいて、
無拘束型生体センサで測定される生体の心拍変動情報並びに体動情報を入力し睡眠の段階を名義的尺度で推定演算する睡眠段階推定手段と、
この睡眠段階推定手段の信号に基づいてこの睡眠段階推定手段に対応した信号を出力する演算デ−タ指定手段と、
この演算デ−タ指定手段からの信号と前記設定値指定手段の設定値信号とに基づいて前記制御装置を制御する信号を演算し前記制御装置に出力する演算部と
を具備したことを特徴とする制御システム。
本発明の請求項2においては、請求項1記載の制御システムにおいて、
前記体動情報は、前記心拍変動情報に基づいて推定する体動推定演算手段からの情報を使用したことを特徴とする。
本発明の請求項3においては、請求項2記載の制御システムにおいて、
前記体動情報を心拍変動の所定時間毎の分散から求められる指標値として求める手段と、この指標値に基づいてレム睡眠と途中覚醒情報を名義的尺度で同定する手段とを具備したことを特徴とする。
本発明の請求項4においては、請求項1記載の制御システムにおいて、
前記体動情報は、無拘束型体動検出センサ手段より得ることを特徴とする。
本発明の請求項5においては、請求項1記載の制御システムにおいて、
前記心拍変動の中周波帯域の動的モデルにより連続的な睡眠段階情報推定する手段と、この連続的な睡眠段階情報より睡眠の各段階における心拍数変動がある分布特性を有することを利用し睡眠の段階を名義的尺度で同定するメンバ−シップ関数手段とを具備したことを特徴とする。
本発明の請求項6においては、請求項1乃至請求項5の何れかに記載の制御システムにおいて、
前記生体の呼吸情報及び又はいびき情報を睡眠の段階を名義的尺度で同定するための情報として追加する手段を具備したことを特徴とする。
本発明の請求項7においては、請求項1又は請求項2記載の制御システムにおいて、前記睡眠の段階を国際的基準である6段階に名義的尺度で同定することを特徴とする。
本発明の請求項8においては、請求項1乃至請求項7の何れかに記載の制御システムにおいて、
マット、電気毛布、あんか、こたつ、スト−ブの暖房器具の温度を制御することを特徴とする。
本発明の請求項9においては、請求項1乃至請求項7の何れかに記載の制御システムにおいて、
エアコン、ク−ラ−等の温湿度管理機器の温度又は湿度を制御することを特徴とする。
本発明の請求項1によれば、次のような効果がある。
例えば、快適な睡眠を得るために就寝中は暖房又は冷房することが多い。就寝時から起床時まで連続して暖房又は冷房すると睡眠途中で暑くなったり、寒くなったりすることがある。電気毛布で暖めて寝始めるが、睡眠途中でその電気毛布を自分の足で蹴飛ばしてしまうことはしばしばある。
そのようなことを無くすために、最適な冷暖房ではないが弱めの冷暖房にしたり、就寝開始時にだけ最適な冷暖房を行い、一定時間経過後は冷暖房を弱めたり停止したりしている。従って就寝している人にとっては、最適な温度環境になっているとは言えない。
最適な温度環境を作るためには、どうしても就寝している人の生体情報を基に温度制御することが必要である。人の睡眠時の体温は、日中活動している時よりも低くなる。従って、睡眠時には就寝開始時に最適な温度に設定し、眠りが深くなるにつれて周囲温度を下げるようにし、逆に眠りが浅くなるにつれて周囲温度を上げるように制御すれば、快適な睡眠を得ることが可能である。また、不要な冷暖房を削減できるので省エネも実現できる。
以上説明したことから明らかなように、本発明によれば無拘束で得られる生体情報を利用し、国際的基準である睡眠の6段階に準拠した、現在の睡眠段階がどの段階であるかを、名義的な尺度で精度よくリアルタイムに推定し、この情報に基づき、種々の機器を制御することができるので、より快適な睡眠環境を提供できる制御システムが得られる。
本発明の請求項2によれば、次のような効果がある。
心拍変動情報検出手段とは別に、体動情報検出用ハ−ドウェアを用意する必要がない。そのためにハ−ドウェア構成は単純であり、体動情報検出用ハ−ドウェアの費用を削減でき、安価な制御システムが得られる。
比較的簡単な演算で体動情報を検出できる制御システムが得られる。
赤外線カメラや焦電センサはプライバシ−を侵害するという理由で使用を拒否されることが多い。それに対して、心拍変動情報から体動情報を得る方法は、赤外線カメラや焦電センサを使用しなくともよいので、プライバシ−の侵害という点に関してはほとんど問題が発生しない制御システムが得られる。
本発明の請求項3によれば、次のような効果がある。
心拍変動情報検出手段とは別に、体動情報検出用ハ−ドウェアを用意する必要がない。そのためにハ−ドウェア構成は単純であり、体動情報検出用ハ−ドウェアの費用を削減でき、安価な制御システムが得られる。
比較的簡単な演算で体動情報を検出できる制御システムが得られる。
体動情報を導入することにより、比較的区別が難しいとされる途中覚醒とレム睡眠の同定精度を向上できる制御システムが得られる。
赤外線カメラや焦電センサはプライバシ−を侵害するという理由で使用を拒否されることが多い。それに対して、心拍変動情報から体動情報を得る方法は、赤外線カメラや焦電センサを使用しなくともよいので、プライバシ−の侵害という点に関してはほとんど問題が発生しない制御システムが得られる。
本発明の請求項4によれば、次のような効果がある。
心拍変動情報検出手段から得られる体動情報と比較して、体動に関してより多くの情報を得ることが可能である。右側に又は左側に寝返りを打った、手足を伸ばした、咳払いをした、立ち上がった等の情報まで入手できる制御システムが得られる。
心拍変動情報検出手段から得られる体動情報では、それらの情報を入手することは不可能である。
本発明の請求項5によれば、次のような効果がある。
静的なモデルによる従来の睡眠段階の推定より精度が高い制御システムが得られる。
本発明の請求項6によれば、次のような効果がある。
呼吸情報、いびき情報を利用することにより、睡眠段階推定精度を高めることのできる制御システムが得られる。
呼吸情報を監視することにより、睡眠障害になる睡眠時無呼吸症候群の検出が可能となり、睡眠段階推定精度を高めることができる制御システムが得られる。
本発明の請求項7によれば、次のような効果がある。
国際的基準である6段階に名義的尺度で同定できると、医療関係者の尺度と同じくなり、医療関係者と同一基準で話し合うことができ、医療関係者のこれまでの多くの治験を活用できる制御システムが得られる。
医療関係者と共同で、睡眠時無呼吸症候群治療、不眠症治療等に本発明を応用し易くなる制御システムが得られる。
本発明の請求項8によれば、次のような効果がある。
快適な睡眠を得ることが可能な制御システムが得られる。
就寝時から連続して暖房すると睡眠途中で暑くなることがある。電気毛布で暖めて寝始めるが、睡眠途中でその電気毛布を自分の足で蹴飛ばしてしまうことはしばしばある。従って就寝している人にとっては、最適な温度環境になっているとは言えない。
最適な温度環境を作るためには、どうしても就寝している人の生体情報を基に温度制御することが必要である。人の睡眠時の体温は、日中活動している時よりも低くなる。従って、就寝開始時に最適な温度に設定し、眠りが深くなるにつれて周囲温度を下げるようにし、逆に眠りが浅くなるにつれて周囲温度を上げるように制御すれば、快適な睡眠を得ることが可能である。
省エネの実現が可能な制御システムが得られる。
本発明では、一定温度で暖房せずに、眠りが深い時には自動的に弱めの暖房にするので、弱めの暖房にした分だけ省エネが可能な制御システムが得られる。
本発明の請求項9によれば、次のような効果がある。
快適な睡眠を得ることが可能である制御システムが得られる。
快適な睡眠を得るために就寝中は暖房又は冷房することが多い。就寝時から起床時まで連続して暖房又は冷房すると睡眠途中で暑くなったり、寒くなったりすることがある。
そのようなことを無くすために、最適な冷暖房ではないが弱めの冷暖房にしたり、就寝開始時にだけ最適な冷暖房を行い、一定時間経過後は冷暖房を弱めたり停止したりしている。従って就寝している人にとっては、最適な温度環境になっているとは言えない。
最適な温度環境を作るためには、どうしても就寝している人の生体情報を基に温度制御することが必要である。人の睡眠時の体温は、日中活動している時よりも低くなる。従って、就寝開始時に最適な温度に設定し、眠りが深くなるにつれて周囲温度を下げるようにし、逆に眠りが浅くなるにつれて周囲温度を上げるように制御すれば、快適な睡眠を得ることが可能である。
省エネの実現が可能である制御システムが得られる。
本発明では、一定温度で暖房せずに、眠りが深い時には自動的に弱めの暖房にするので、弱めの暖房にした分だけ省エネが可能である制御システムが得られる。
以下本発明を図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の推定方法を適用した睡眠段階推定装置の一例を示す機能ブロック図であり、図7の従来装置で説明した要素と同一要素には同一符号を付して説明を省略する。
以下、図7と相違部分のみ説明する。
フィルタ手段5からの心拍変動情報Ib、呼吸情報Ir、いびき情報Isは、本発明推定方法が適用される睡眠段階推定演算部9に入力される。10は被験者3の就寝中の体動を監視する赤外線カメラ、11はその画像処理手段であり、正規化した体動情報出力Imを睡眠段階推定演算部9に与える。尚後述するが、心拍変動情報Ibに基づいて体動情報を推定演算することも可能であり、その場合には赤外線カメラは設置しなくてもよい。
12は、心拍変動情報Ibを入力する動的モデルであり、所定数の過去のサンプルデ−タにより、従来の静的な線形モデル式よりは精度の高い連続的な睡眠段階情報Scを出力する。
即ち、入力を中周波帯域の心拍数変動hu(t)、出力を同帯域の睡眠段階推移Sm(t)として時間差分方程式で(1)式のように与える。
Figure 2005152537

テストデ−タによる最小二乗法で係数を決定し、睡眠段階推移Sm(t)と心拍数変動hu(t)の関係は、(2)式に示す動的モデルで与えられる。
Figure 2005152537

このダイナミックモデルを用い、中周波帯域の心拍数変動から睡眠段階推移を推定した結果は、後述の図3(B)に示されており、同図(A)の国際的な基準による睡眠段階の推移との近似性は、静的なモデルによる従来の睡眠段階の推移よりは精度の高いものである。
動的モデル12よりの連続的な睡眠段階情報Scは、生体情報として外部に出力されるとともにメンバ−シップ関数手段13に入力され、名義的な尺度で離散的な睡眠段階情報Smに変換され、睡眠段階同定手段14に入力される。
メンバ−シップ関数手段13におけるデ−タ処理の概要につき説明する。まず次のような仮定を設定する。
(a1)ヒトは、就寝して起床するまでに覚醒,レム睡眠,ノンレム睡眠段階1,2,3,4の全てを経験する。
(a2)各睡眠における心拍数はある分布(例えば正規分布)に従う。
心拍数変動から動的モデルで推定した連続的な睡眠段階を、最小値から最大値までの間をN(>6)等分し、睡眠段階ごとの睡眠時間数のヒストグラムhis(k)を作り、このヒストグラムを計測デ−タごとに比較できるように(3)式のように基準化する。
Figure 2005152537

ここでShは、連続的な睡眠段階の変動幅である。前記仮定(a1),(a2)により、(3)式のヒストグラムは睡眠カテゴリ−に対応する6つの正規分布確率関数に重みwiを乗じた和の多峰型密度関数で与えられる。
(3)式に最もフィットするこれらの6正規分布関数の母数mi,標準偏差σiは(4)式の最適化問題の解として与えられる。
Figure 2005152537

係数wiは一晩の睡眠において各睡眠段階の占める割合の平均値であり、それぞれの睡眠
6(覚醒W),5(レム睡眠R),4(ノンレム睡眠1),3(ノンレム睡眠2),2(ノンレム睡眠3),1(ノンレム睡眠4)に対して(5)式の値をとるものとする。添字の数は上の数(睡眠段階)に対応する。
Figure 2005152537

この値は健常者におけるデ−タであり、テストの結果とよく一致するものである。(4)式は標準的な最適化アルゴリズム(例えばNewton−Raphson法)で解く事ができる。テストで求められたデ−タの各睡眠における基準化した心拍数の平均値miと標準偏差σiは(6)式のようになり、これらを探索範囲とする。
Figure 2005152537

以上のようにして求められた6つの確率密度関数の指数関数部は連続的睡眠段階を6段階の睡眠へ変換する(7)式のメンバ−シップ関数となる。
Figure 2005152537

この関数に連続的に推定された睡眠段階k を代入し、得られた変数yi(i=1,2,3,4,5,6)はそれぞれの睡眠段階に帰属する度合いを示し、その最大のものを対応する睡眠段階とする。
yi(i=1,2,3,4,5,6)は、0〜1の値を持ち、確率変数として取り扱うことができる。
このようなデ−タ処理により、メンバ−シップ関数手段13は連続的な睡眠段階情報を、6つの離散的なカテゴリ−の睡眠段階に分類した出力Smに変換して睡眠段階同定手段14に入力する。
以上説明したように、メンバ−シップ関数手段13により、睡眠の6段階は名義的尺度で推定可能である。
本発明では、同定の精度をより高めるために、睡眠段階同定手段14に体動情報を導入し、比較的区別が難しいとされる途中覚醒とレム睡眠の同定精度を向上せしめている点を特徴としている。
体動情報は、前記のように赤外線カメラ10等の画像情報の処理でImとして直接計測が可能である(図3(C)参照)が、ここでは心拍変動情報Ibを体動推定演算手段15に導き、途中覚醒とレム睡眠を区別する指標Iwrを得る手法を説明する。
エアマットレスを用いた圧力変動を計測する無拘束型センサ手段においては、体動による圧力変動は心拍変動に比べて極めて大きい。そこで時間tにおける体動M(t)は、心拍変動デ−タの所定時間(例えば1分)ごとの分散より求める。
体動があると、1分毎の心拍変動デ−タの分散は大きな値を持ち、この値は体動の大きさに比例する。睡眠段階と体動の関係を求めるために、睡眠段階ごとの体動の大きさ(分散)を求め睡眠段階と関係づける。ここでは、基準化された体動の大きさM´(t)を(8)式のように定義する。
Figure 2005152537

あらかじめパラメ−タとして与えておく、被験者の着床時と起床直前の覚醒時のM(t)の平均値M0とM´(t)に基づいて次式の指標を定義する。
Iwr(t)=M´(t)/M0 (9)
全てのテストデ−タにおいて従来法から判定したレム睡眠と途中覚醒時の指標Iwrの平均値と(±標準偏差)はそれぞれ、
途中覚醒時:Iwr=1.1(±0.23)
レム睡眠時:Iwr=0.53(±0.19)
であり、明らかな差がある。
これから、途中覚醒の最低値0.87を用いて、
Iwr(t)>0.87のとき途中覚醒
Iwr(t)≦0.87のときレム睡眠
と判別することが可能となる。
16は被験者の個人生体情報デ−タベ−スであり、体動推定演算手段15、メンバ−シップ関数手段13、睡眠段階同定手段14に個人固有のパラメ−タ情報を提供する。このデ−タベ−スへの個人生体情報は、図2で後述する過去デ−タを蓄積する個人生体情報デ−タベ−ス手段17より与えられ、学習効果により演算精度を高めるためのチュ−ニングデ−タとして使用される。
フィルタ手段5から得られるいびき情報Is並びに呼吸情報Irも睡眠段階同定手段14に導入され、レム睡眠同定の補助デ−タや無呼吸状態の監視デ−タとして利用されると共に、生体情報として睡眠段階推定演算部9より出力される。
以上説明したように、本発明の特徴部である睡眠段階推定演算部9の出力は、動的モデル12よりの連続的睡眠段階情報Sc、睡眠段階同定手段14からの名義的尺度による睡眠段階情報Sa並びに心拍変動情報Ib、体動情報Im、いびき情報Is、呼吸情報Irの6情報である。
図2はこれらの情報を利用する制御システムの全体構成を示す機能ブロック図である。
18は記憶・保持手段であり、睡眠段階推定演算部9の出力情報(Sc,Sa,Ib,Im,Is,Ir)を収集してリアルタイム情報を出力すると共に、所定期間(1日間などの短期)のデ−タを蓄積し、所定期間経過後は最新デ−タで更新することにより所定期間の情報の変化傾向(トレンド)を把握できる機能を有する。
記憶・保持手段18よりの所定期間経過後の情報は、個人生体情報デ−タベ−ス手段17で収集され、長期間(週、月、年)の個人デ−タが蓄積される。このデ−タは前記したように、睡眠段階推定演算部9に推定演算のパラメ−タとして供給される。
そして、図2に示す本発明の要点は、従来、温湿度制御システムに対して定数の設定値入力を与えて制御していたのを、最適な睡眠環境を提供できるように、就寝者の睡眠段階に応じて、その設定値入力を調整できるようにした点にある。
設定値入力演算部20は、マニュアル設定器等からの設定値指定情報Csを格納する設定値指定手段21、設定値入力を調整するための演算デ−タを指定する演算デ−タ指定手段22、及びそれらの両手段からの出力デ−タを用いて演算する演算部23で構成される。
制御装置26には演算部23の出力信号f(S,R)が設定値入力として与えられる。
設定値指定情報Csは、アナログ信号、ディジタル信号又はリモコンのようなマニュアル設定器から通信デ−タとして、設定値指定手段21に与えられる。
設定値指定手段21では、設定値指定情報Csに基づいた設定値Sを出力する。
演算デ−タ指定手段22は、演算デ−タ指定情報取込格納部24とセレクタ25で構成され、演算デ−タ指定情報Crに基づき、睡眠段階に対応した演算デ−タRを出力する。
ここでは、説明の便宜上、離床時の演算デ−タは省略する。現実には、6睡眠段階以外に、就寝していない離床時の演算デ−タも指定しなければならない場合がある。
演算デ−タ指定情報取込格納部24には、演算デ−タ指定手段22に取り付けられたスイッチのON/OFF接点信号、外部からの接点信号や有線又は無線によるデ−タ通信手段によって、演算デ−タ指定情報Crが制御実行前又は実行中に与えられる。
演算デ−タ指定情報取込格納部24は、演算デ−タ指定情報Crを取り込んで格納し、睡眠段階ごとに指定された演算デ−タRw、Rr、R1、R2、R3、R4を出力する。
ここで、
Rw:覚醒用演算デ−タ
Rr:レム睡眠用演算デ−タ
R1:ノンレム睡眠1用演算デ−タ
R2:ノンレム睡眠2用演算デ−タ
R3:ノンレム睡眠3用演算デ−タ
R4:ノンレム睡眠4用演算デ−タ
である。
セレクタ25は、選択指定信号である6段階睡眠情報Saによって睡眠段階に対応する演算デ−タを上記6種類の演算デ−タから選択して出力する。
具体的に、図4の例で説明する。
演算デ−タ指定情報取込格納部24では、演算デ−タ指定情報Crを取り込んで格納し、演算デ−タRw、Rr、R1、R2、R3、R4を出力する。この例では、演算デ−タ指定情報Crとして、Rw=1、Rr=0.9、R1=0.8、R2=0.7、R3=0.6、R4=0.5が与えられている。演算部23の演算としては乗算の例である。
就寝時の初めの睡眠段階は覚醒なので、6段階睡眠情報Sa=Wである。セレクタ25の選択指定信号が覚醒Wであるので、セレクタは覚醒用演算デ−タRwを選択し、演算デ−タR=Rwとなる。
次の睡眠段階はノンレム睡眠1なので、6段階睡眠情報Sa=1である。セレクタの選択指定信号がノンレム睡眠1であるので、セレクタはノンレム睡眠1用演算デ−タR1を選択し、演算デ−タR=R1となる。
それ以降は、R=R2→R3→R4→R2 ・・・・・・・ となる。
演算部23では、演算デ−タ指定情報Crによって指定される睡眠段階に対応した演算デ−タRと、設定値情報Csに基づく設定値Sとで演算した値f(S,R)=SxRを出力する。その演算結果f(S,R)=SxRは、制御システムの設定値入力として与えられる。
図4の例では、睡眠段階の遷移 Rw→R1→R2→R3→R4→R2 ・・・・・・・に対応して、演算部の出力SxRは SxRw=Sx1→SxR1=Sx0.8→SxR2=Sx0.7→SxR3=Sx0.6→SxR4=Sx0.5→SxR2=Sx0.7 ・・・・・・・ となる。
この結果、
例えば、快適な睡眠を得るために就寝中は暖房又は冷房することが多い。就寝時から起床時まで連続して暖房又は冷房すると睡眠途中で暑くなったり、寒くなったりすることがある。電気毛布で暖めて寝始めるが、睡眠途中でその電気毛布を自分の足で蹴飛ばしてしまうことはしばしばある。
そのようなことを無くすために、最適な冷暖房ではないが弱めの冷暖房にしたり、就寝開始時にだけ最適な冷暖房を行い、一定時間経過後は冷暖房を弱めたり停止したりしている。
従って就寝している人にとっては、最適な温度環境になっているとは言えない。
最適な温度環境を作るためには、どうしても就寝している人の生体情報を基に温度制御することが必要である。人の睡眠時の体温は、日中活動している時よりも低くなる。従って、就寝開始時に最適な温度に設定し、眠りが深くなるにつれて周囲温度を下げるようにし、逆に眠りが浅くなるにつれて周囲温度を上げるように制御すれば、快適な睡眠を得ることが可能である。また、不要な冷暖房を削減できるので省エネも実現できる。
以上説明したことから明らかなように、本発明によれば無拘束で得られる生体情報を利用し、国際的基準である睡眠の6段階に準拠した、現在の睡眠段階がどの段階であるかを、名義的な尺度で精度よくリアルタイムに推定し、この情報に基づき、種々の機器を制御することができるので、より快適な睡眠環境を提供できる制御システムが得られる。
体動情報は、心拍変動情報に基づいて推定する体動推定演算手段からの情報を使用したので、心拍変動情報検出手段とは別に、体動情報検出用ハ−ドウェアを用意する必要がない。そのためハ−ドウェア構成は単純であり、体動情報検出用ハ−ドウェアの費用を削減でき、安価な制御システムが得られる。
比較的簡単な演算で体動情報を検出できる制御システムが得られる。
赤外線カメラや焦電センサはプライバシ−を侵害するという理由で使用を拒否されることが多い。それに対して、心拍変動情報から体動情報を得る方法は、赤外線カメラや焦電センサを使用しなくともよいので、プライバシ−の侵害という点に関してはほとんど問題が発生しない制御システムが得られる。
体動情報を心拍変動の所定時間毎の分散から求められる指標値として求める手段と、この指標値に基づいてレム睡眠と途中覚醒情報を名義的尺度で同定する手段とを具備したので、心拍変動情報検出手段とは別に、体動情報検出用ハ−ドウェアを用意する必要がない。そのためハ−ドウェア構成は単純であり、体動情報検出用ハ−ドウェアの費用を削減でき、安価な制御システムが得られる。
比較的簡単な演算で体動情報を検出できる制御システムが得られる。
体動情報を導入することにより、比較的区別が難しいとされる途中覚醒とレム睡眠の同定精度を向上できる制御システムが得られる。
赤外線カメラや焦電センサはプライバシ−を侵害するという理由で使用を拒否されることが多い。それに対して、心拍変動情報から体動情報を得る方法は、赤外線カメラや焦電センサを使用しなくともよいので、プライバシ−の侵害という点に関してはほとんど問題が発生しない制御システムが得られる。
体動情報は、無拘束型体動検出センサ手段より得たので、心拍変動情報検出手段から得られる体動情報と比較して、体動に関してより多くの情報を得ることが可能である。右側に又は左側に寝返りを打った、手足を伸ばした、咳払いをした、立ち上がった等の情報まで入手できる制御システムが得られる。
心拍変動情報検出手段から得られる体動情報では、それらの情報を入手することは不可能である。
心拍変動の中周波帯域の動的モデルにより連続的な睡眠段階情報推定する手段と、この連続的な睡眠段階情報より睡眠の各段階における心拍数変動がある分布特性を有することを利用し睡眠の段階を名義的尺度で同定するメンバ−シップ関数手段とを具備したので、静的なモデルによる従来の睡眠段階の推定より精度が高い制御システムが得られる。
生体の呼吸情報及び又はいびき情報を睡眠の段階を名義的尺度で同定するための情報として追加する手段を具備したので、呼吸情報、いびき情報を利用することにより、睡眠段階推定精度を高めることができる制御システムが得られる。
呼吸情報を監視することにより、睡眠障害になる睡眠時無呼吸症候群の検出が可能となり、睡眠段階推定精度を高めることができる制御システムが得られる。
前記睡眠の段階を国際的基準である6段階に名義的尺度で同定したので、医療関係者の尺度と同じくなり、医療関係者と同一基準で話し合うことができ、医療関係者のこれまでの多くの治験を活用できる制御システムが得られる。
医療関係者と共同で、睡眠時無呼吸症候群治療、不眠症治療等に本発明を応用し易くなる制御システムが得られる。
図5は、本発明を電気毛布や電気あんか等の暖房器具の制御装置に適用した実施例を示す。
45は電気毛布であり、AC電源で駆動されるヒ−タ46、温度センサ48を有する。
50は設定値入力演算部であり、マニュアル設定器44からの設定値指定情報Cs、演算デ−タ指定情報Crに基づいて、時々刻々変化する6段階睡眠情報Saに対応したf(S,R)を出力する。
47は温度制御部であり、設定値入力演算部50の出力f(S,R)を電気毛布への設定値入力(=目標温度設定値)として電気毛布45の温度を制御する。温度制御部47は、指定された設定温度となるように温度センサ48の計測値を監視しながら、ヒ−タ46の加熱量を制御する。
この結果、
マット、電気毛布、あんか、こたつ、スト−ブの暖房器具の温度を制御したので、快適な睡眠を得ることが可能な制御システムが得られる。
就寝時から連続して暖房すると睡眠途中で暑くなることがある。電気毛布で暖めて寝始めるが、睡眠途中でその電気毛布を自分の足で蹴飛ばしてしまうことはしばしばある。従って就寝している人にとっては、最適な温度環境になっているとは言えない。
最適な温度環境を作るためには、どうしても就寝している人の生体情報を基に温度制御することが必要である。人の睡眠時の体温は、日中活動している時よりも低くなる。従って、睡眠時には就寝開始時に最適な温度に設定し、眠りが深くなるにつれて周囲温度を下げるようにし、逆に眠りが浅くなるにつれて周囲温度を上げるように制御すれば、快適な睡眠を得ることが可能である。
省エネの実現が可能な制御システムが得られる。
本発明では、一定温度で暖房せずに、眠りが深い時には自動的に弱めの暖房にするので、弱めの暖房にした分だけ省エネが可能な制御システムが得られる。
図6は、本発明をエアコンやク−ラ−等の温湿度管理機器の制御装置に適用した実施例を示す。
51はエアコン本体であり、冷暖房器52、除湿・加湿器53、温度センサ54、湿度センサ55を有する。
58は設定値入力演算部であり、マニュアル設定器44からの設定値指定情報Cs(T)、演算デ−タ指定情報Cr(T)に基づいて、時々刻々変化する6段階睡眠情報Saに対応したf(S,R(T))を出力する。
56は温度制御部であり、設定値入力演算部の出力f(S,R(T))をエアコンへの温度設定値入力(=目標温度設定値)としてエアコンの温度を制御する。温度制御部は、指定された設定温度となるように温度センサ54の計測値を監視しながら、冷暖房器52の冷暖房を制御する。
59は設定値入力演算部であり、マニュアル設定器44からの設定値指定情報Cs(H)、演算デ−タ指定情報Cr(H)に基づいて、時々刻々変化する6段階睡眠情報Saに対応したf(S,R(H))を出力する。
57は湿度制御部であり、設定値入力演算部の出力f(S,R(H))をエアコンへの湿度設定値入力(=目標湿度設定値)としてエアコンの湿度を制御する。湿度制御部は、指定された設定湿度となるように湿度センサ55の計測値を監視しながら、除湿・加湿器53の除湿・加湿を制御する。
この結果、
エアコン、ク−ラ−等の温湿度管理機器の温度又は湿度を制御したので、快適な睡眠を得ることが可能である制御システムが得られる。
快適な睡眠を得るために就寝中は暖房又は冷房することが多い。就寝時から起床時まで連続して暖房又は冷房すると睡眠途中で暑くなったり、寒くなったりすることがある。
そのようなことを無くすために、最適な冷暖房ではないが弱めの冷暖房にしたり、就寝開始時にだけ最適な冷暖房を行い、一定時間経過後は冷暖房を弱めたり停止したりしている。従って就寝している人にとっては、最適な温度環境になっているとは言えない。
最適な温度環境を作るためには、どうしても就寝している人の生体情報を基に温度制御することが必要である。人の睡眠時の体温は、日中活動している時よりも低くなる。従って、就寝開始時に最適な温度に設定し、眠りが深くなるにつれて周囲温度を下げるようにし、逆に眠りが浅くなるにつれて周囲温度を上げるように制御すれば、快適な睡眠を得ることが可能である。
省エネの実現が可能である制御システムが得られる。
本発明では、一定温度で暖房せずに、眠りが深い時には自動的に弱めの暖房にするので、弱めの暖房にした分だけ省エネが可能である制御システムが得られる。
以上説明した実施例では、睡眠段階の推定を国際的な基準である6段階で説明したが、治療若しくは機器制御に際して、必ずしも6段階の分解能を必要としない場合には、ノンレム1及び2をあわせて1カテゴリ−とし、ノンレム3及び4を1カテゴリ−とし、合計4段階情報としてもよいし、覚醒,ノンレム,レムの3段階情報として利用することも可能である。
本発明で使用される無拘束型センサ手段としては、エアマットレスの内部圧力を導入した高感度の圧力センサや赤外線カメラを例示したが、これに限定されるものではなく、他の心拍数変動センサ、体動センサを利用することも可能である。
本発明の推定方法を適用した睡眠段階推定手段の一例を示す機能ブロック図である。 本発明の推定方法で得られる情報を利用する制御システムの全体構成を示す機能ブロック図である。 図1、図2における睡眠段階推定手段から得られる睡眠段階推定情報Sa、Sc及び体動情報Imの波形図である。 睡眠段階と温度、設定値入力演算部出力を示すタイムチャ−ト図である。 本発明を電気毛布や電気あんか等の暖房器具の制御に適用した実施例である。 本発明をエアコンやク−ラ−等の温湿度管理機器の制御に適用した実施例である。 無拘束センサ手段による生体情報収集装置の従来構成図である。 図7の計測デ−タの波形図である。 図7の計測デ−タに基づく連続的な睡眠段階推定の波形図である。
符号の説明
1 エアマットレス
2 蒲団
3 被験者
4 無拘束型センサ手段
5 フィルタ手段
9 睡眠段階推定演算部
10 赤外線カメラ
11 画像処理手段
12 動的モデル
13 メンバ−シップ関数手段
14 睡眠段階同定手段
15 体動推定演算手段
16 個人生体情報デ−タベ−ス
17 個人生体情報蓄積デ−タベ−ス手段
18 記憶保持手段
19 睡眠段階推定手段
20 設定値入力演算部
21 設定値指定手段
22 演算デ−タ指定手段
23 演算部
24 演算デ−タ指定情報取込格納部
25 セレクタ
26 制御装置
27 機器

Claims (9)

  1. 機器を制御する制御装置を設定値指定手段の設定値信号と睡眠段階推定手段の信号とに基づいて制御する制御システムにおいて、
    無拘束型生体センサで測定される生体の心拍変動情報並びに体動情報を入力し睡眠の段階を名義的尺度で推定演算する睡眠段階推定手段と、
    この睡眠段階推定手段の信号に基づいてこの睡眠段階推定手段に対応した信号を出力する演算デ−タ指定手段と、
    この演算デ−タ指定手段からの信号と前記設定値指定手段の設定値信号とに基づいて前記制御装置を制御する信号を演算し前記制御装置に出力する演算部と
    を具備したことを特徴とする制御システム。。
  2. 前記体動情報は、前記心拍変動情報に基づいて推定する体動推定演算手段からの情報を使用したこと
    を特徴とする請求項1記載の制御システム。
  3. 前記体動情報を心拍変動の所定時間毎の分散から求められる指標値として求める手段と、
    この指標値に基づいてレム睡眠と途中覚醒情報を名義的尺度で同定する手段と
    を具備したことを特徴とする請求項2記載の制御システム。
  4. 前記体動情報は、無拘束型体動検出センサ手段より得ること
    を特徴とする請求項1記載の制御システム。
  5. 前記心拍変動の中周波帯域の動的モデルにより連続的な睡眠段階情報推定する手段と、
    この連続的な睡眠段階情報より睡眠の各段階における心拍数変動がある分布特性を有することを利用し睡眠の段階を名義的尺度で同定するメンバ−シップ関数手段と
    を具備したことを特徴とする請求項1記載の制御システム。
  6. 前記生体の呼吸情報及び又はいびき情報を睡眠の段階を名義的尺度で同定するための情報として追加する手段
    を具備したことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の制御システム。
  7. 前記睡眠の段階を国際的基準である6段階に名義的尺度で同定すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の制御システム。
  8. マット、電気毛布、あんか、こたつ、スト−ブの暖房器具の温度を制御すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載の制御システム。
  9. エアコン、ク−ラ−等の温湿度管理機器の温度又は湿度を制御すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載の制御システム。


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