JP4390718B2 - 睡眠環境制御装置及び睡眠環境制御プログラム - Google Patents

睡眠環境制御装置及び睡眠環境制御プログラム Download PDF

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本発明は、生体情報に基づいて睡眠環境を制御する睡眠環境制御装置及び睡眠環境をコンピュータに制御させる睡眠環境制御プログラムに関する。
近年、健康意識が高まる中で、一般の家庭において日々快適な睡眠を得るために、睡眠環境を制御して睡眠を管理することにより健康管理に勤めたいというニーズが生まれてきている。
従来、無拘束でヒトの呼吸情報、心拍変動情報及びいびき情報を測定し、測定結果から、ヒトの睡眠状態を推定し、かかる睡眠状態に応じてヒトの睡眠環境が快適となるように制御する装置が開発されている。
かかる従来技術による睡眠状態の推定は、測定した呼吸情報、心拍変動情報及びいびき情報のうち、特に心拍変動の増減変動、時間的間隔に重点を置いてこれらの変化から睡眠状態を推定するものである(特許文献1)。
特開2003−339674号公報
しかしながら、上記従来技術の睡眠状態の推定に基づく睡眠環境制御においては、測定した心拍変動情報の信号が微小であり、また心拍以外の影響によりノイズが多く含まれるため、信号の増幅処理や、周波数解析のためのFFT処理やフィルタ演算処理を行わなければならず、処理が複雑となるという課題があった。
そこで本発明は、無拘束状態においても円滑に検出できるヒトの呼吸信号または体動信号を用いながら、眠りが深い・浅いといった睡眠状態を簡易かつ精度よく推定し、かかる睡眠状態に応じてヒトの睡眠が快適となるように睡眠環境を制御する睡眠環境制御装置及び睡眠環境制御プログラムを提供することを課題とする。
本発明に係る睡眠環境制御装置は、睡眠環境を制御する睡眠環境制御装置において、生体情報および体動を取得するセンサからのデータに基づき呼吸および前記体動に関する時系列方向の波形曲線を算出する波形算出手段と、前記睡眠環境の温度である睡眠環境温度を調節する温度調節手段と、該波形算出手段によって算出された波形曲線と基準軸とで囲まれた面積の各々の値から分散と平均を求めて前記分散を前記平均の2乗で除して評価値を算出して、該評価値と睡眠状態を規定する比較値との比較および前記体動の波形のピーク間隔およびピーク値比に基づいて、前記温度調節手段により前記睡眠環境を制御する睡眠環境制御手段とを備えていることを特徴とする。
このような睡眠環境制御装置によると、呼吸に関する時系列方向の波形曲線の波形形状に基づいて睡眠環境を制御することができる。
本発明に係る睡眠環境制御装置では、前記睡眠環境制御手段は、前記評価値と睡眠状態を規定する比較値との比較および前記体動の前記波形のピーク間隔およびピーク値比に基づいて睡眠状態を推定する睡眠状態推定手段をさらに備え、該睡眠状態推定手段により推定される睡眠状態に基づいて、前記温度調節手段により前記睡眠環境を制御することを特徴とする。
このような睡眠環境制御装置によると、呼吸に関する時系列方向の波形曲線の波形形状に基づいて睡眠状態を推定することができ、該睡眠状態に基づいて睡眠環境を制御することができる。
このような睡眠環境制御装置によると、睡眠状態推定手段により推定される睡眠状態に基づいて睡眠環境温度を調節することにより、睡眠環境を制御することができる。
本発明に係る睡眠制御装置では、前記睡眠環境制御手段は、前記睡眠状態推定手段により睡眠状態が浅い眠りの状態であると推定される場合には、前記睡眠環境温度が第1快適温度となるように前記温度調節手段に調節させ、深い眠りの状態であると推定される場合には、前記第1快適温度よりも低い第2快適温度となるように、前記温度調節手段に調節させることを特徴とする。
このような睡眠環境制御装置によると、ヒトの睡眠状態が浅い眠りの状態から深い眠りの状態へ移行する際にはヒトの体温を低下させるというヒトの体温調節機能を促進することができる。
本発明に係る睡眠制御装置では、前記睡眠環境制御手段は、睡眠環境の制御を開始してから所定期間経過後は、前記睡眠状態推定手段により睡眠状態が浅い眠りの状態であると推定される場合には、前記睡眠環境温度が前記第1快適温度よりも高い第3快適温度となるように前記温度調節手段に調節させ、深い眠りの状態であると推定される場合には、前記第3快適温度よりも低く前記第2快適温度と同じかそれよりも高い第4快適温度となるように、前記温度調節手段に調節させることを特徴とする。
このような睡眠環境制御装置によると、ヒトの睡眠状態が浅い眠りの状態と深い眠りの状態との間を所定回数繰り返した後は、ヒトの体温を上昇させるというヒトの体温調節機能を促進することができる。
本発明に係る睡眠環境制御装置では、前記睡眠環境制御手段は、睡眠環境の制御を開始した直後に、前記睡眠状態推定手段により睡眠状態が覚醒の状態であると推定される場合には、前記睡眠環境温度が前記第1快適温度よりも低い第5快適温度となるように前記温度調節手段に調節させることを特徴とする。
このような睡眠環境制御装置では、ヒトの睡眠状態が入眠直後の覚醒の状態から浅い眠りの状態へ移行する際には、ヒトの体温を低下させるというヒトの体温調節機能を促進することができる。
本発明に係る睡眠環境制御装置では、前記睡眠環境制御手段は、睡眠環境の制御を開始してから所定期間経過後は、前記睡眠状態推定手段により睡眠状態が覚醒の状態であると推定される場合には、前記睡眠環境温度が第3快適温度と同じかそれよりも高い第7快適温度となるように前記温度調節手段に調節させることを特徴とする。
このような睡眠環境制御装置では、ヒトの睡眠状態が浅い眠りの状態と深い眠りの状態との間を所定回数繰り返した後に覚醒状態へと移行する際には、ヒトの体温をおよそ平熱と同じかそれ以上に上昇させるというヒトの体温調節機能を促進することができる。
本発明に係る睡眠環境制御装置では、前記睡眠環境は掛布団と敷布団との間の空間によって形成される環境であって、前記温度調節手段は、前記掛布団及び/又は前記敷布団の内部に風を吹き込み、該風の温度を調節することにより前記睡眠環境温度を調節することを特徴とする。
このような睡眠環境制御装置では、睡眠環境温度を素早く効率よく調節することができる。
このような睡眠環境制御装置によれば、波形が描く面積から波形形状を把握しているので、比較的簡易に算出することができ、その結果精度よく睡眠状態を推定することができる。なお、基準軸とは面積算出のために想定した、生体情報を取得するセンサからの出力が時系列方向で全て一定値、例えば零であると仮定した時に描かれる直線のことである。
本発明に係る睡眠環境制御プログラムは、睡眠環境を制御する睡眠環境制御装置としてコンピュータを機能させる睡眠環境制御プログラムにおいて、生体情報および体動を取得するセンサからのデータに基づき呼吸および前記体動に関する時系列方向の波形曲線を算出する波形算出ステップと、前記睡眠環境の温度である睡眠環境温度を調節する温度調節ステップと、該波形算出ステップによって算出された波形曲線と基準軸とで囲まれた面積の各々の値から分散と平均を求めて前記分散を前記平均の2乗で除して評価値を算出して、該評価値と睡眠状態を規定する比較値との比較および前記体動の波形のピーク間隔およびピーク値比に基づいて、前記温度調節ステップにより前記睡眠環境を制御する睡眠環境制御ステップとを、備えていることを特徴とする睡眠環境制御プログラムである。
また、前記睡眠環境制御ステップは、前記評価値と睡眠状態を規定する比較値との比較および前記体動の前記波形のピーク間隔およびピーク値比に基づいて睡眠状態を推定する睡眠状態推定ステップをさらに備え、該睡眠状態推定ステップにより推定される睡眠状態に基づいて、前記温度調節ステップにより前記睡眠環境を制御することを特徴とする睡眠環境制御プログラムである。
また、前記睡眠環境制御ステップは、前記睡眠状態推定ステップにより睡眠状態が浅い眠りの状態であると推定される場合には、前記睡眠環境温度が第1快適温度となるように前記温度調節ステップに調節させ、深い眠りの状態であると推定される場合には、前記第1快適温度よりも低い第2快適温度となるように、前記温度調節ステップに調節させることを特徴とする睡眠環境制御プログラムである。
また、前記睡眠環境は掛布団と敷布団との間の空間によって形成される環境であって、前記温度調節ステップは、前記掛布団及び/又は前記敷布団の内部に風を吹き込み、該風の温度を調節することにより前記睡眠環境温度を調節することを特徴とする睡眠環境制御プログラムである。

以上のように本発明によれば、規則的、不規則的に時々刻々と変動する時系列方向の呼吸動作波形に基づいて、眠りが深い・浅いといった睡眠状態を簡易かつ精度よく推定することができ、推定した睡眠状態に基づいてヒトの体温調節機能を促進するために睡眠環境を制御する睡眠環境制御装置を提供することができる。
本発明の特徴は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。
ただし、以下の実施の形態は、あくまでも、本発明の一つの実施形態であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以下の実施の形態に記載されたものに制限されるものではない。
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る睡眠環境制御装置の構成を示している。
本実施形態に係る睡眠環境制御装置は、図1に示す如く生体情報を取得するセンサの一つである呼気バンド1からのデータに基づき呼吸に関する時系列方向特性である波形曲線を算出する波形算出手段を含む生体情報処理部4、睡眠状態を推定すると共に睡眠環境を制御する睡眠環境制御部5、ヒトが横たわるための敷布団2、横たわっているヒトの体を覆うための掛布団3および睡眠環境を変化させる睡眠環境調節手段6から構成される。
図1では、敷布団2上にヒトが横たわっており、該ヒトの上半身に呼気バンド1が取り付けられている。呼気バンド1とは、図2に示す如く、ストレーンゲージ1a(例えば、伸縮するゴムの管の中に導電液を封入したもの)のついた弾力性のあるバンドである。この呼気バンド1をヒトの胸部や腹部にまきつけると、ヒトの呼吸運動によりストレーンゲージ1aが伸縮し、その電気的な抵抗が変化する。
生体情報処理部4は、ストレーンゲージ1aの抵抗変化をブリッジ回路などを介して電圧変化に変換し、この電圧変化をヒトの呼吸運動波形として測定する。
睡眠環境制御部5は、生体情報処理部4により測定されたヒトの呼吸運動波形に基づいてヒトの睡眠状態を推定し、かかる推定に基づいて睡眠環境調節手段6を制御することによりヒトが快適に眠れるように睡眠環境を制御する。
尚、睡眠環境とは、ヒトが睡眠を取る際に置かれている環境をいい、例えば、該ヒトが睡眠を取る部屋内の空間、或いは、ヒトが眠る際に利用する敷布団2と掛布団3の間の空間(以下、寝床内と呼ぶ。)等により形成される環境を意味する。
睡眠環境調節手段6は、ヒトの睡眠環境を調節できるものであればよく、本実施の形態では、敷布団2や掛布団3の内部に風を送り込むことができ、該風の温度調節により寝床内の温度調節が可能な送風装置を採用している。
以下、図3に基づいて睡眠環境制御部5によるヒトの睡眠状態の推定方法について説明する。
図3は、生体情報処理部4により測定したヒトの呼吸運動波形を示す。図3では、横軸が測定時間(sec)、縦軸が電圧(V)であり電圧が正の時は吸気運動を示す。なお、図3において時間軸の20秒から30秒にかけての区間で波形に大きい変化が見られるのは体動による影響であり、体動による電圧の変化は呼吸運動に対して目立って大きいことが知られている。
この体動からの情報は、睡眠状態の推定のうち“覚醒”状態か、覚醒状態以外のいわゆる“眠っている”状態であるかの推定に利用することができる。尚、ここで言う体動とは睡眠時の寝返りなどのことだけではなく、覚醒状態での体動も含む。
睡眠環境制御部5は、上述のように電圧の変化から体動の状態が検出可能であるため、本実施形態では図3の電圧変化における各ピーク値の比を体動検出に使用する(以下、ピーク値比と呼ぶ)。尚、ピーク値とは電圧が正でかつ最大値を示す電圧波形形状がピークとなる箇所の値である。図3では、時間0〜59秒の区間に、正のピーク値のポイントは14ポイント(P1〜P14)存在する。
また、当該電圧変化の各ピークのタイミング間の時間間隔(以下、ピーク間隔と呼ぶ)が所定の範囲外であることは実験・調査データから覚醒又は体動ということができるので、ピーク間隔も覚醒の推定に使用する。
また、生体情報が明らかに異常な値をとる、又は異常な周期が存在する場合は、覚醒を表す状態と判断する。
このように、睡眠環境制御部5は、ピーク値比とピーク間隔に基づいてヒトが覚醒状態にあるか否かを推定する。
ここで、ピーク値、ピーク間隔は、具体的には次のように算出する。即ち、測定された電圧変化のデータが所定の正の閾値(本実施形態では1V)を越えてから、所定の負の閾値(本実施形態では−1V)に達するまでの間の最大値を電圧の正のピーク値として算出する。このように負の閾値を設けることにより、ヒステリシス効果で正のピーク値の誤検出を防止することができる。また、算出した正のピーク値から次の正のピーク値に到達するまでの時間をピーク間隔とする。以上により、ピーク値比とピーク間隔は次式で表される。
Figure 0004390718
さらに、睡眠環境制御部5は、ピーク間面積を算出し、その後各ピーク間面積の平均と分散を算出して評価値SVを算出し、該評価値SVと所定の閾値とを比較することによって、ヒトの睡眠状態を推定する。
この評価値SVはヒトの呼吸運動波形の波形形状に応じた値を示す。ピーク間面積とは各ピークタイミング間においてヒトの呼吸運動波形と基準軸とで囲まれた各区間の面積のことで、電圧値が負である区間では積分値の絶対値を使用する。なお、基準軸は任意であるが、ここではセンサからの出力が時系列方向において全て一定値、さらには零であると想定した時の特性直線とした。ここで、分散Bは、ピーク間面積をg( [j=1,2,3,…,(n−1)])、各ピーク間面積の平均をAとすると
次式
Figure 0004390718
で与えられるので、評価値SVは次式で与えられる。
Figure 0004390718
以上のように睡眠環境制御部5は、生体情報処理部4により測定されたヒトの呼吸運動波形から、該波形のピーク値比とピーク間隔およびピーク間面積に基づいてヒトの睡眠状態を推定する。
次に、睡眠環境制御部5によるヒトの睡眠環境の制御方法について説明する。
ヒトは、入床してから入眠するまでは覚醒状態にあり、入眠するとその睡眠状態は、覚醒の状態から浅い睡りの状態へ移行する。その後、浅い眠りの状態から深い眠りの状態へ移行し、再び浅い眠りの状態へと移行する。このようなヒトの睡眠状態における、浅い眠りの状態から深い眠りの状態を経て再び浅い眠りの状態への一連の移行を睡眠サイクルという。該睡眠サイクルに要する時間は、一般的に略90分といわれている。
ヒトは、この睡眠サイクルを複数回繰り返した後、再び覚醒の状態へ移行し、やがて目覚めると言われている。
一方、ヒトは体温調節機能を備えており、ヒトが入床した後、該体温調節機能は、ヒトの睡眠状態の変化に連動してヒトの体温を次のように変動させると言われている。
即ち、ヒトが入床から入眠までの覚醒の状態にあるときは、該体温調節機能は、通常、ヒトの体温を平熱(通常、約35〜36℃程度と言われている。)に保っている。 ヒトの睡眠状態が覚醒の状態から浅い眠りの状態へと移行する際には、ヒトの体の末梢部から熱を放熱させ、その体温を平熱から略0.2〜0.3℃低下させる。
ヒトの睡眠状態が浅い眠りの状態からさらに深い眠りの状態へと移行する際には、さらにヒトの体温を略0.2〜0.3℃低下させる。
続いて、ヒトの睡眠状態が深い眠りの状態から浅い眠りの状態へ移行する際には、ヒトの体温を略0.2〜0.3℃上昇させる。
上述したように、ヒトは、睡眠サイクルを複数回繰り返した後覚醒の状態へ移行する。ヒトが覚醒状態に近づくにつれて、ヒトの体温調節機能は、ヒトの睡眠状態が浅い眠りの状態から深い眠りの状態へ移行する際のヒトの体温の低下の割合を小さくする。即ち、ヒトは覚醒状態に近づくにつれて、その体温が上昇し、再び覚醒状態へと移行する場合には、体温は平熱かそれより高い温度となる。
このようなヒトの体温調節機能が適切に機能することによって、ヒトは快適な睡眠を得ることができるが、かかる体温調節機能が適切に機能できるか否かはヒトの睡眠環境によって左右される。
本実施の形態における睡眠環境制御部5は、ヒトがかかる体温調節機能を効果的に機能させることができるように睡眠環境調節手段6を制御して睡眠環境を調節する。
具体的には、睡眠環境制御部5はヒトの睡眠環境として、寝床内の温度を制御する。
ヒトが、上述の体温調節機能を機能させるにあたり具体的に寝床内の温度をどのように変化させるのが最も良いかは、ヒトそれぞれの個人差や季節環境によって異なる。 しかしながら、ヒトが四季を通じて最も快適に感じる寝床内温度は略32℃といわれていることから、本実施の形態における睡眠環境制御部5は、この32℃を中心温度CT℃として、季節を夏季と冬季に分けて、以下に示すように寝床内の温度制御を行っている。
季節が夏季の場合、ヒトが入床してから覚醒の状態にあるときは睡眠環境調節手段6を制御して寝床内の温度を略(CT−1)℃(略31℃)(第5快適温度)とする。
これは、ヒトは覚醒の状態から浅い眠りの状態に移行する際に、ヒトの温度調節機能が、ヒトの表面の皮膚から熱を放熱させ、ヒトの体温を低下させるため、かかる放熱を促進するためである。
ヒトの睡眠状態が浅い眠りの状態にあるときは、寝床内の温度をCT℃(32℃)(第1快適温度)とする。
これは、ヒトが浅い眠りの状態にあるときは、体温調節機能が低下し、ヒトの体温は寝床内の温度の影響を受けるため、寝床内温度の影響を受けたとしてもヒトが快適に感じることができるようにするためである。
ヒトの睡眠状態が深い眠りの状態にあるときは略(CT−1)℃(略31℃)(第2快適温度)とする。
これは、ヒトの睡眠状態が浅い眠りの状態から深い眠りの状態へと移行する際には、ヒトの体温がさらに低い温度へ下降するからである。
ヒトが入床後、その睡眠サイクルを所定回数、例えば3回繰り返したと考えられる時間の経過後は、ヒトが浅い眠りの状態にあるときは寝床内の温度を略(CT+1)℃(略33℃)(第3快適温度)とし、深い眠りの状態にあるときは略CT℃(略32℃)(第4快適温度)とし、覚醒状態へ移行したときは略(CT+1)℃(略33℃)(第7快適温度)とする。
これはヒトが再び覚醒の状態へと移行する場合には、ヒトの体温調節機能は、その体温を略平熱かそれ以上に上昇させるためである。
他方、季節が冬季の場合は、ヒトが入床してから覚醒の状態にあるときは睡眠環境調節手段6を制御して寝床内の温度を略(CT+1)℃(略33℃)(第6快適温度)とし、その他の睡眠状態における睡眠環境調節手段6の制御は夏季の場合と同様とする。
冬季は、末梢部の冷えによる血管収縮等が、入眠時の放熱の妨げの原因となる。
このことから、冬季には、ヒトが入床してから覚醒の状態にあるときは中心温度CT℃より高めに設定する必要があるからである。
以下では、図4および図5に示すフローチャートに基づいて、睡眠環境制御部5による睡眠状態の推定および夏季の場合の睡眠環境の制御方法を説明する。
図4はステップS100〜S110までのフローチャートを示している。
ステップS100では、時間計測用タイマーをリセットし、諸変数(ループ回数変数iなど)やメモリなどをクリアする。
ステップS101では、各ハードウエアすなわちタイマーや生体情報データメモリなどに時間計測、生体情報データ取込みを開始させるトリガ信号を発生させる。これ以降、タイマーは時間計測を開始し、所定期間毎(本実施形態では60秒毎としている)にインタラプトT信号を発生させる。また、生体情報処理部4はセンサからの呼吸情報に基づいた電圧変化の測定を開始し、それとともに生体情報データメモリはそのデジタルデータ取込みを開始する。
ステップS102ではインタラプトT信号の受信により、生体情報データメモリに所定期間60秒分のデータが蓄積されたかどうか確認する。確認されたらステップS103へ進み、それ以外はステップS102へ分岐する。
スッテプS103では前記の方法によりピークを検出し、ピーク間隔、ピーク値比の算出を行う。
スッテプS104では全てのピーク間隔が所定の範囲内にあるかどうか判定し、範囲内にある場合はフラグPIflagを1に、それ以外のときは0にセットする。なお、PIflag=0の場合とは、“覚醒”状態にある体動又は睡眠状態とはみなせない状態を表している。
スッテプS105では全てのピーク値比が所定の範囲内にあるかどうか判定し、範囲内にある場合はフラグPVflagを1に、それ以外のときは0にセットする。なお、PVflag=0の場合とは、“覚醒”状態にある体動又は睡眠状態とはみなせない状態を表している。
スッテプS106ではフラグPIflag、PVflagが両者とも所定の範囲内にある場合、すなわち(PIflag,PVflag)=(1,1)の場合にはステップS107に、それ以外ではステップS109cに分岐する。
ステップS107では所定期間60秒区間内における(n−1)箇所のピーク間面積g( [j=1,2,3,…,(n−1)])を算出し、その後各ピーク間面積の平均と分散を算出して評価値SVを算出する。
ステップS108では、評価値SVと睡眠状態を規定する比較値との比較を行い、評価値SVが比較値未満のときはステップS109aに、それ以外のときはステップS109b分岐する。本実施形態では比較値として0.2を使用している。
ステップS109a、S109b、S109cでは、SleepValue[i]にそれぞれ睡眠状態値Deep、Light、MTをセットする。
ステップS110ではループ回数変数iをインクリメントし、当該所定期間分の睡眠状態値設定作業の終了を示すインタラプトSV信号を発生させる。次の所定期間の状態推定ルーチンを開始するためステップS102へ戻る。
図5は、ステップS200〜S210までのフローチャートを示している。
ステップS200では、上記インタラプトSV信号を受信した場合のみステップS201へ進む。
ステップS201では、ループ回数変数iが5以上であるかどうか判定する。すなわち5期間分の睡眠状態値が得られているか判定する。これは所定のタイミングにおける睡眠状態を推定するために、複数の所定期間分の睡眠状態値を使用するため(本実施形態では5期間分)、開始直後はその複数の所定期間分の睡眠状態値が得られているかの判定が必要となることによる。ループ回数変数iが5以上の場合はステップS202へ、それ以外はステップS200へ分岐する。
ステップS202では、カウント用変数DeepCount、MTCountをクリアする。
ステップS203では、SleepValue[i-4]〜SleepValue[i]の5つにおいて、DEEP、MTがいくつあるかカウントし、DEEPの数を変数DeepCount、MTの数を変数MTCountにセットする。
ステップS204では、変数DeepCount、変数MTCountの値に応じて睡眠状態の推定を行い、SleepState[i]に推定値“WAKE”、“REM”、“DEEP”、“LIGHT”の何れかをセットする。この値は当該所定期間の睡眠状態の推定を行った最終結果の値である。ステップS106やステップS108においてフラグPIflag、PVflagや評価値SVを各閾値と比較することで、ステップS109a〜cにおいて所定期間における睡眠状態値をセットしたが、これは言わば仮決めの状態である。この段階では、例えば寝返りの体動をステップS106で“覚醒”と誤判定する可能性もあり得、より精度の向上を図るべきである。よって、本実施形態では、この段階では睡眠状態推定の確定を行わない。
そこで、ステップS203、ステップS204では、当該期間より以前の履歴情報であるSleepValue[i−4]〜SleepValue[i-1]も用い、その仮決めされた睡眠状態値を参酌して当該期間の睡眠状態推定を行うことで、精度の向上を図っている。なお、上記の場合に限らず、所定期間の推定において過去の履歴だけでなく、それより後の睡眠状態値を参酌しても構わない。
以下、ステップS205からステップS210では、睡眠環境制御部5による寝床内温度の制御方法を示している。
ステップS205では、ループ回数変数iを5で割った余りが0であるかどうかを判定する。ループ回数変数iを5で割った余りが0である場合には、ステップS206へ進み、そうでない場合はステップS200へ戻る。
上述の如く、ループ回数変数iは、本実施形態では所定期間として1分毎にインクリメントされるため、ループ回数変数iを5で割った余りが0である場合とは、ループ回数変数iが5の倍数となるときである。これは、即ち5分毎にステップS205からステップS210を実行し、寝床内温度の制御を行なうことを示している。
ステップS206では、所定値を示す変数をSCとして、ループ回数変数iが3×SC以上であるかどうかを判定し、ループ回数変数iが3×SC以上の場合はステップS209へ、それ以外はステップS207へ分岐する。尚、変数SCは、睡眠サイクル時間が略90分であることから、本実施形態ではSC=90としている。
ループ回数変数iが3×SC以上であるかどうかとは、ヒトが入床し、図4および図5に示すフローチャートが開始されてから睡眠サイクル3回分の時間が経過したかどうか判定することを意味している。ヒトは、上述したように、睡眠サイクルを所定回数繰り返し、覚醒の状態へ移行するときにその体温が上昇する。
従って、本実施の形態では、かかる睡眠サイクルの繰り返しが3回発生したと考えられる時間が経過したときを境として睡眠環境の制御方法を異なるものとしている。
ステップS207では、ループ回数変数iが5であるかどうか判定し、ループ回数変数iが5である場合はステップS208へ進み、そうでない場合はステップS210へ進む。
ステップS208では、SleepState[i-4]からSleepState[i-1]に睡眠状態値が格納されておらず、さらに図4および図5に示すフローチャートが開始されてから5分経過後の状態であることから、睡眠状態値は“WAKE”であるとして、寝床内の温度が略(CT−1)℃(略31℃)となるように睡眠環境調節手段6から送出される風の温度を調節し、ステップS200へ戻る。
ステップS209では、SleepState[i-4]からSleepState[i]のそれぞれに格納されている睡眠状態値“WAKE”“REM”“LIGHT”“DEEP”の数をカウントする。
カウント数の最も多い睡眠状態値が“WAKE”の場合は、ヒトの睡眠状態を覚醒の状態であると判定し、寝床内の温度が略(CT+1)℃(略33℃)となるように睡眠環境調節手段6から送出される風の温度を調節する。
カウント数の最も多い睡眠状態値が“REM”又は“LIGHT”の場合は、ヒトの睡眠状態は浅い眠りの状態にあると判断し、寝床内の温度が略(CT+1)℃(略33℃)となるように睡眠環境調節手段6から送出される風の温度を調節する。
カウント数の最も多い睡眠状態値が“DEEP”の場合は、ヒトの睡眠状態は深い眠りの状態にあると判断し、寝床内の温度が略CT℃(略32℃)となるように睡眠環境調節手段6から送出される風の温度を調節する。
尚、睡眠状態値のカウント数が等しい場合には、優先順位を次のようにする。
即ち、“REM”、“LIGHT”>“DEEP”>“WAKE”とする。
以上の処理を行ったのち、ステップS200へ戻る。
ステップS210では、SleepState[i-4]からSleepState[i]のそれぞれに格納されている睡眠状態値“WAKE”“REM”“LIGHT”“DEEP”の数をカウントする。
カウント数の最も多い睡眠状態値が“WAKE”の場合は、寝床内の温度が略(CT−1)℃(略31℃)となるように睡眠環境調節手段6をして送出される風の温度を調節する。
カウント数の最も多い睡眠状態値が“REM”又は“LIGHT”の場合は、ヒトの睡眠状態は浅い眠りの状態にあると判断し、寝床内の温度が略CT℃(略32℃)となるように睡眠環境調節手段6をして送出される風の温度を調節する。
カウント数の最も多い睡眠状態値が“DEEP”の場合は、ヒトの睡眠状態は深い眠りの状態にあると判断し、寝床内の温度が略(CT−1)℃(略31℃)となるように睡眠環境調節手段6をして送出される風の温度を調節する。
尚、睡眠状態値のカウント数が等しくなった場合には、優先順位を次のようにする。
即ち、 “REM” 、“LIGHT”>“DEEP”>“WAKE”とする。
以上の処理を行ったのち、ステップS200へ戻る。
以上のように、睡眠環境制御部5は、ヒトの呼吸運動波形のピーク間隔、ピーク値比により“覚醒”かどうかの判定を行い、またかかる波形のピーク間面積の平均値、分散により“深い眠り”、“浅い眠り”のいずれであるかを判定し、判定された睡眠状態に応じて、ヒトの体温調節機能が効率よく機能するように睡眠環境である寝床内温度を制御する。
尚、冬季の場合には、上記ステップS210において、カウント数の最も多い睡眠状態値が“WAKE”の場合に、寝床内の温度が略(CT+1)℃(略33℃)となるように睡眠環境調節手段6をして送出される風の温度を調節する。
図10に、睡眠環境制御部5による睡眠状態の推定結果とかかる結果に基づく寝床内の温度制御結果を示す。図10では、睡眠状態に基づいて以下にように寝床内の温度調整が行われていることがわかる。
<睡眠環境制御開始〜3×SC分>
覚醒の状態(WAKE) :略(CT−1)℃(略31℃)
浅い眠りの状態(LIGHT+REM) :略 CT ℃(略32℃)
深い眠りの状態(DEEP) :略(CT−1)℃(略31℃)
<3×SC分後〜覚醒>
覚醒の状態(WAKE) :略(CT+1)℃ (略33℃)
浅い眠りの状態(LIGHT+REM) :略(CT+1)℃ (略33℃)
深い眠りの状態(DEEP) :略 CT ℃ (略32℃)
尚、本実施形態では、上述の如く睡眠環境制御部5は、ヒトの睡眠環境として睡
眠環境調節手段6により寝床内の温度を制御しているが、寝床内温度に限らず、ヒトが寝ている室内の温度を調節できる冷暖房機能等を備えた空調装置により制御することとしてもよい。
また、睡眠環境制御部5はヒトの睡眠サイクルが3回繰り返したと考えられる期間が経過したときを境に睡眠環境の制御方法を異なるものとしているが、3回に限られず、それぞれのヒトの特性に応じて変更することとしてもよい。
さらに、睡眠環境制御部5は、上述した睡眠状態の推定方法に限定されず種々の睡眠状態推定方法に基づいて睡眠環境を制御することができ、例えば、睡眠ポリグラフ法やその他、以下の文献に記載されている睡眠深度の推定方法に基づいて睡眠環境を制御することとしてもよい。
1.特開平9−294731号公報
2.特開平2001−61820号公報
3.計測自動制御学会論文集 Vol138,No.7,581/58
また、本実施形態では詳説していないが、各期間の睡眠状態値に重み付けをして睡眠状態を推定してもよい。例えば、SleepState[5]を決定するのにSleepValue[3]〜SleepValue[7]を用いて変数DeepCountを算出する際、SleepValue[3]とSleepValue[7]がDeepのときは1回とせずに0.5回、SleepValue[5] がDeepのときは1回とせずに2回とするなどして重み付けを変える。これにより一層の精度の向上が期待できる。
なお、推定値“WAKE”は国際基準により規定された睡眠深度の定義によると“覚醒”であり、“REM”は“レム睡眠”、“LIGHT”は“睡眠深度1,2”の状態、“DEEP”は“睡眠深度3,4“の状態である。
本実施形態における睡眠環境制御部5による睡眠状態推定結果とPSGによる推定結果との比較を図6に載せる。
図6では、“REM”と“LIGHT”の推定を「浅い」、”DEEP”の推定を「深い」としている。図6を参照すると、就寝してから浅い睡眠に入るタイミングや、例えば1〜3時間付近の深い睡眠のタイミング、睡眠のサイクル等の傾向が、PSGの結果と比較して精度よく推定されていることが確認できる。なお、7時間以降は、PSGの結果では浅い眠りであるのに対して呼吸運動からの推定では覚醒状態と判断している傾向が見られる。この理由として、睡眠の特性上、明け方になるに従い体動が増加することが知られており、明け方に頻発した体動を覚醒と判定してしまった事が考えられる。なお、PSGの結果はAllan Rechtschaffen&Anthony Kalesの手法に基づいた判定であるが、判定者の主観によって判定のずれが生じることもあり、PSGの判定結果が被験者の実際の状態と一致しない場合もありうる。
なお、上記実施形態では生体情報センサーとして呼気バンド1を用いているが、その他の生体情報センサーとして無拘束センサー、例えば、シート状の静電容量型のセンサーを用いることもできる。この場合は、図7および図8に示すように、敷布団2に該シート状静電容量型センサー7が取り付けられる。
該シート状静電容量型センサー7ではヒトの上半身により圧迫されて電極間の距離が変動し、これに伴ってシート状静電容量型センサー7の静電容量が変動する。よってこの場合は、生体情報処理部4はヒトの呼吸運動及び体動によるシート状静電容量型センサー7の静電容量の変動データを測定する。具体的には、例えばLC共振回路を用いてその共振周波数を測定する。この場合には、睡眠環境制御部5は、生体情報処理部4の出力信号であるヒトの呼吸運動や体動に基づく静電容量の変動波形曲線を用いて睡眠状態を推定する。具体的には前記の呼気バンドの例と同じである。
図9に生体情報処理部4により測定したヒトの呼吸運動による電圧変化を示す(なお、サンプリング周波数は10Hz)。図9では、横軸が測定時間(sec)、縦軸が共振周波数(Hz)である。図(b)は図(a)の縦軸のレンジを絞って呼吸運動の波形が確認しやすいように縦軸方向において拡大した図である。時間軸の60秒辺りから100秒辺りにかけて、波形の変化に体動による影響が見られる。このように体動による周波数の変化は呼吸運動の場合と比べてかなり大きい。以上のように、波形は共振周波数に関するものであるが、この場合でも然るべき閾値を設定することで、前記実施形態と同様に演算、推定等を行うことが可能である。
また、上記実施形態では、睡眠環境制御部5は、生体情報処理部4により測定された電圧変化をサンプリング周波数100Hzでサンプリングしてデジタル化し、所定の一区間として60秒間の電圧測定結果に基づいてピーク間隔値、ピーク値、さらにピーク間面積の平均と分散に基づいた評価値を用いて睡眠状態を推定しているが、当該サンプリング周波数、閾値および一区間の長さは、適宜変更することができる。また、睡眠環境制御部5が睡眠状態を推定する際のピーク間隔値などの閾値は、複数の被験者からのデータを統計処理することによりチューニングした値を適用する。
なお、図4及び図5に示す処理フローは、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIなどで実現できる。また、ソフトウエア的には、メモリにロードされたプログラムなどによって実現される。図1には、睡眠環境制御装置の構成を機能ブロックとして示したが、これらの機能ブロックが、ハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、それらの組合せ等、いろいろな形態で実現できることは言うまでもない。例えば図1における生体情報処理部4、睡眠環境制御部5の機能ないし図4及び図5の処理を実行するためのプログラムをパーソナルコンピュータにインストールして睡眠環境制御装置を構成することもできる。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、かかる実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
実施の形態に係る睡眠環境制御装置の構成を示す図である。 実施の形態に係る生体情報を取得するセンサーの一つである呼気バンドを示す図である。 実施の形態に係る生体情報処理部により抽出された呼吸信号波形を示す図である。 実施の形態に係る睡眠状態を推定するフローチャートを示す図である。 実施の形態に係る睡眠状態を推定するフローチャートを示す図である。 実施の形態に係る睡眠環境制御装置による睡眠状態推定結果と睡眠ポリグラフによる睡眠深度の実測データを比較した結果を示す図である。 シート状の静電容量型の無拘束生体情報センサーを用いた場合の睡眠環境制御装置の構成を示す図である。 シート状の静電容量型の無拘束生体情報センサーを用いた場合の睡眠環境制御装置の構成を示す図である。 シート状の静電容量型の無拘束生体情報センサーを用いた場合の生体情報処理部により抽出された呼吸信号波形を示す図である。 実施の形態に係る睡眠環境制御装置による睡眠状態推定結果とかかる結果に基づく寝床内温度制御結果を示す図である。
符号の説明
1 呼気バンド
2 敷布団
3 掛布団
4 生体情報処理部
5 睡眠環境制御部
6 環境調節手段
7 シート状静電容量型センサー

Claims (8)

  1. 睡眠環境を制御する睡眠環境制御装置において、
    生体情報および体動を取得するセンサからのデータに基づき呼吸および前記体動に関する時系列方向の波形曲線を算出する波形算出手段と、
    前記睡眠環境の温度である睡眠環境温度を調節する温度調節手段と、
    該波形算出手段によって算出された波形曲線と基準軸とで囲まれた面積の各々の値から分散と平均を求めて前記分散を前記平均の2乗で除して評価値を算出して、該評価値と睡眠状態を規定する比較値との比較および前記体動の波形のピーク間隔およびピーク値比に基づいて、前記温度調節手段により前記睡眠環境を制御する睡眠環境制御手段とを、
    備えていることを特徴とする睡眠環境制御装置。
  2. 前記睡眠環境制御手段は、前記評価値と睡眠状態を規定する比較値との比較および前記体動の前記波形のピーク間隔およびピーク値比に基づいて睡眠状態を推定する睡眠状態推定手段をさらに備え、
    該睡眠状態推定手段により推定される睡眠状態に基づいて、前記温度調節手段により前記睡眠環境を制御することを特徴とする請求項1に記載の睡眠環境制御装置。
  3. 前記睡眠環境制御手段は、
    前記睡眠状態推定手段により睡眠状態が浅い眠りの状態であると推定される場合には、前記睡眠環境温度が第1快適温度となるように前記温度調節手段に調節させ、深い眠りの状態であると推定される場合には、前記第1快適温度よりも低い第2快適温度となるように、前記温度調節手段に調節させることを特徴とする請求項に記載の睡眠環境制御装置。
  4. 前記睡眠環境は掛布団と敷布団との間の空間によって形成される環境であって、
    前記温度調節手段は、前記掛布団及び/又は前記敷布団の内部に風を吹き込み、該風の温度を調節することにより前記睡眠環境温度を調節することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載された睡眠環境制御装置。
  5. 睡眠環境を制御する睡眠環境制御装置としてコンピュータを機能させる睡眠環境制御プログラムにおいて、
    生体情報および体動を取得するセンサからのデータに基づき呼吸および前記体動に関する時系列方向の波形曲線を算出する波形算出ステップと、
    前記睡眠環境の温度である睡眠環境温度を調節する温度調節ステップと、
    該波形算出ステップによって算出された波形曲線と基準軸とで囲まれた面積の各々の値から分散と平均を求めて前記分散を前記平均の2乗で除して評価値を算出して、該評価値と睡眠状態を規定する比較値との比較および前記体動の波形のピーク間隔およびピーク値比に基づいて、前記温度調節ステップにより前記睡眠環境を制御する睡眠環境制御ステップとを、
    備えていることを特徴とする睡眠環境制御プログラム。
  6. 前記睡眠環境制御ステップは、前記評価値と睡眠状態を規定する比較値との比較および前記体動の前記波形のピーク間隔およびピーク値比に基づいて睡眠状態を推定する睡眠状態推定ステップをさらに備え、
    該睡眠状態推定ステップにより推定される睡眠状態に基づいて、前記温度調節ステップにより前記睡眠環境を制御することを特徴とする請求項5に記載の睡眠環境制御プログラム。
  7. 前記睡眠環境制御ステップは、
    前記睡眠状態推定ステップにより睡眠状態が浅い眠りの状態であると推定される場合には、前記睡眠環境温度が第1快適温度となるように前記温度調節ステップに調節させ、深い眠りの状態であると推定される場合には、前記第1快適温度よりも低い第2快適温度となるように、前記温度調節ステップに調節させることを特徴とする請求項6に記載の睡眠環境制御プログラム。
  8. 前記睡眠環境は掛布団と敷布団との間の空間によって形成される環境であって、
    前記温度調節ステップは、前記掛布団及び/又は前記敷布団の内部に風を吹き込み、該風の温度を調節することにより前記睡眠環境温度を調節することを特徴とする請求項5乃至7の何れか一項に記載された睡眠環境制御プログラム。
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