JP2005152399A5 - - Google Patents

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炊飯器
本発明は、家庭用及び業務用に用いられる誘導加熱式の炊飯器に関するものである。
従来の誘導加熱式の炊飯器において、加熱コイルからの漏洩磁界を低減する誘導加熱装置(例えば、特許文献1参照)を搭載している一例について説明する。図9は、加熱コイルの漏洩磁界を低減した従来の誘導加熱装置である。本従来例では、加熱コイル1の外周部に電磁シールド環2を配置し、誘導加熱装置を構成している。この構成の誘導加熱装置では、加熱コイル1で生じた高周波磁界に誘導され電磁シールド環2に誘導電流が流れ、更にこの誘導電流により、電磁シールド環2には加熱コイル1から発生する高周波磁界とは逆向きの高周波磁界が発生する。
この結果、電磁シールド環2から発生する高周波磁界が、加熱コイル1の外周部に発生する高周波磁界を打ち消す様に作用するため、加熱コイル1から漏洩する20kHz〜50kHzの高周波漏洩磁界が減少する。なお、電磁シールド環2はアルミ板やリード線などを環状にしたものが知られている。
また、加熱コイルから発生する漏洩磁界を低減する他の誘導加熱装置(例えば、特許文献2参照)について説明する。図10は従来の漏洩磁界を低減した誘導加熱装置である。加熱コイル1の外周近傍に巻き線を施してインダクタ5を構成するとともに、加熱コイル1から発生する高周波磁界と、インダクタ5が発生する高周波磁界との成分が互いに打ち消す方向に配置している。
図11に従来の誘導加熱装置の回路例を示す。図11の誘導加熱装置は、商用電源などで構成される電源部3と電源部3の電力を高周波電力に変換する高周波発振部11と高周波発振部11の電力を高周波磁界に変換する加熱コイル1と加熱コイル1からの磁界を受けて発熱する内鍋15で構成されている。
そして、高周波発振部11は、商用電源を整流する整流手段4と整流手段4の出力を平滑化するインダクタ5及び平滑コンデンサ6と加熱コイル1への電力供給を制御する半導体スイッチ8及び半導体スイッチ8のスイッチング動作を滑らかにする共振コンデンサ7から構成されている。このような図11の従来例では、インダクタ5を巻き線のみで構成しており、インダクタ5のコア材を不要とし装置の小型化を図るとともに高周波ノイズの低減効果を併せ持っている。
しかし、図9の様な従来の加熱コイルからの漏洩磁界を低減した誘導加熱装置においては、高周波の漏洩磁界は電磁シールド環2の効果により、減少させることができるが、加熱コイル1から発生する電源周波数または電源の2倍周波数の磁界(以下、低周波磁界という)は、内鍋15ではほとんど吸収されず、また電磁シールド環2では逆向きの磁界を十分発生させることができないため、低周波磁界が減少せず外部に放出される。
また、図10の従来の誘導加熱装置においては、巻き線をインダクタンスとして動作させるため(数100μH程度)、巻き線の巻き数が多くなることになる。この際、巻き線から放出される低周波磁界が加熱コイルから放出される低周波磁界より大きくなり、外部に放出する低周波磁界が増加する課題が生じることになる。
また、これら従来の誘導加熱装置は高周波磁界を打ち消すことを目的としており、漏洩磁界低減用の巻き線は加熱コイルの近傍に限定されて配置の自由度がなく、更に加熱コイル近傍に配置することで鍋などの加熱物への磁界分布が変わり、特に炊飯器の場合には炊飯性能へ大きく影響を及ぼすという課題が生じることになる。
以上のように従来の誘導加熱装置では、高周波の漏洩磁界を低減させるものであって、低周波の漏洩磁界の低減に着目してこなかったのである。この低周波漏洩磁界を低減することにより、因果関係は明確ではないが一部の調査で懸念されている低周波磁界の人体への影響に対する機器使用者の不安を取り除くことができ、また機器の極近傍の電子機器の誤動作のリスクを排除することもできる。
特開昭57−115795号公報 特公昭63−7672号公報
上記背景技術の問題点に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、従来の誘導加熱式炊飯器では認知されなかった低周波漏洩磁界にも焦点をあて対策するもので、低周波磁界が加熱コイルから放射されることを減少させて機器から発生する不要な電磁波を減少させるとともに、従来の誘導加熱式炊飯器の磁界分布を大きく変えずに低周波漏洩磁界の対策を行うことで炊飯性能への悪影響なく低周波の漏洩磁界対策を行うことができる炊飯器を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明は、内鍋と、前記内鍋を保持する内枠と、前記内枠の外面に配置し、前記内鍋の底部を誘導加熱する底面加熱コイルと、前記内枠の外面に配置し、前記内枠の側面を誘導加熱する側面加熱コイルと、電源部に接続され商用周波数の電力を整流し商用周波数の2倍の周波数の低周波成分を持った電力に変換する整流手段と、前記低周波成分を持った電力を高周波電力に変換し前記底面加熱コイル及び前記前記側面加熱コイルに前記低周波成分と高周波成分が重畳した高周波電流を供給する高周波発振部とを備え、前記配線より発生する低周波磁界と前記加熱コイルより発生する低周波磁界が互いに打ち消す方向となるように複数回巻いて構成した低周波磁界打ち消し手段を有するとともに、前記低周波打ち消し手段は誘導加熱に寄与する高周波磁界への影響を少なくすべく、前記内枠側面で、かつ前記側面加熱コイルの上方に配置してなる炊飯器としている。
これにより、高周波発振部内にあり側面加熱コイルに流れる電流の低周波成分と同じ周波数成分で側面加熱コイルと逆向きに電流が流れるように配置した低周波磁界打ち消し手段から発生する磁界が、低周波の漏洩磁界が多く発生する側面加熱コイルからの漏洩磁界と互いに打ち消し合って低周波の漏洩磁界を大きく低減させるとともに、低周波磁界打ち消し手段を前記内枠側面に配置することで、底面及び側面加熱コイルとの距離がとれるため誘導加熱に用いられる高周波磁界への影響を少なくすることができ炊飯性能への影響を抑えることができる。
本発明の炊飯器は、炊飯性能への影響を抑えて加熱コイルから発生する低周波の漏洩磁界を低減することができる。
第1の発明は、内鍋と、前記内鍋を保持する内枠と、前記内枠の外面に配置し、前記内鍋の底部を誘導加熱する底面加熱コイルと、前記内枠の外面に配置し、前記内枠の側面を誘導加熱する側面加熱コイルと、電源部に接続され商用周波数の電力を整流し商用周波数の2倍の周波数の低周波成分を持った電力に変換する整流手段と、前記低周波成分を持った電力を高周波電力に変換し前記底面加熱コイル及び前記前記側面加熱コイルに前記低周波成分と高周波成分が重畳した高周波電流を供給する高周波発振部とを備え、前記配線より発生する低周波磁界と前記加熱コイルより発生する低周波磁界が互いに打ち消す方向となるように複数回巻いて構成した低周波磁界打ち消し手段を有するとともに、前記低周波打ち消し手段は誘導加熱に寄与する高周波磁界への影響を少なくすべく、前記内枠側面で、かつ前記側面加熱コイルの上方に配置してなる炊飯器としている。
これにより、高周波発振部内にあり側面加熱コイルに流れる電流の低周波成分と同じ周波数成分で側面加熱コイルと逆向きに電流が流れるように配置した低周波磁界打ち消し手段から発生する磁界が、低周波の漏洩磁界が多く発生する側面加熱コイルからの漏洩磁界と互いに打ち消し合って低周波の漏洩磁界を大きく低減させるとともに、低周波磁界打ち消し手段を前記内枠側面に配置することで、底面及び側面加熱コイルとの距離がとれるため誘導加熱に用いられる高周波磁界への影響を少なくすることができ炊飯性能への影響を抑えることができる。
第2の発明は、特に第1の発明の底面加熱コイル及び側面加熱コイルを構成する線材を同方向に巻くこととすることにより、低周波漏洩磁界打ち消し手段から発生する低周波磁界と底面加熱コイルから発生する低周波漏洩磁界及び側面加熱コイルから発生する低周波漏洩磁界が互いに打ち消し合うため、より多くの低周波漏洩磁界を低減することができる。
第3の発明は、特に第1または第2の発明の低周波磁界打ち消し手段を、側面加熱コイルに流れる電流の低周波成分と同じ周波数成分を持つ配線を複数回環状に施すとともに前記配線を縦列に積み重ねた構成とすることにより、低周波磁界打ち消し手段を筒状にすることができ、炊飯器側面の内枠外周に嵌め込むだけで配置することができるようになるため、漏洩磁界対策を行う際の組み立て作業性を向上させることができる。
第4の発明は、特に第3の発明の低周波磁界打ち消し手段を、構成する線材に自己融着線を用いて環状に縦列に積み重ねられた配線をお互い融着させ、形を固定することとすることにより、作業中に形状が変化することがたいため、取り扱いが簡単になり漏洩磁界対策を行う際の組み立て作業性を向上させることができる。
第5の発明は、特に第3または第4の発明の低周波磁界打ち消し手段を、互いに絶縁された細線を複数本集合撚りして構成される電線を用いて構成することにより、低周波磁界打ち消し手段内を流れる電流の高周波分に起因する電線の表皮効果による損失を抑えることができ、漏洩磁界対策の発熱が少なく冷却の配置が容易にすることができる。
第6の発明は、特に第3〜5のいずれか1つの発明の低周波磁界打ち消し手段を、内枠と一体成形する構成とすることにより、作業性が向上するとともに低周波磁界打ち消し手段を固定するための固定器具を必要としないため、漏洩磁界対策を安価な構成にすることができる。
第7の発明は、特に第1〜第6の発明のいずれか1つの発明において、環状の導体からなる電磁シールド環を側面加熱コイルの外周近傍で、かつ低周波磁界打ち消し手段の中心位置よりも電磁シール環の中心位置が下方に配置する構成とすることにより、低周波磁界および高周波磁界の双方を低減することができる構成をとることができる。
第8の発明は、特に第1〜第5の発明のいずれか1つの発明において、環状の導体からなる電磁シールド環を側面加熱コイルの外周近傍に配置し、かつ前記電磁シールド環の外周部に低周波磁界打ち消し手段を配置する構成とすることにより、低周波の漏洩磁界低減及び高周波の漏洩磁界低減対策を電磁シールド環の位置を決めるだけで組み込むことができるため、低周波及び高周波の漏洩磁界が少なく、しかも漏洩磁界対策を行う際の組み立て作業性を良くすることができる。
第9の発明は、特に第8の発明の電磁シールド環に、低周波磁界打ち消し手段の位置を決めるための凹凸部を設けることにより、低周波磁界打ち消し手段を電磁シールド環に直接巻くことができるため、低周波磁界打ち消し手段を環状にするための治具がいらず簡易に漏洩磁界対策を行うことができる。
第10の発明は、特に第9の発明の電磁シールド環に、低周波磁界打ち消し手段を支持する支持手段を設けることにより、低周波磁界低打ち消し手段を簡易に環状リングに配置することができるため、漏洩磁界対策を安価な構成とすることができる。
本発明の目的は、第1の発明から第10の発明を実施の形態の要部とすることにより達成できるので、各請求項に対応する実施の形態の詳細を、以下に図面を参照しながら説明し、本発明を実施するための最良の形態の説明とする。なお、本発明は本実施の形態により限定されるものではない。また、本実施の形態の説明において、同一構成並びに作用効果を奏するところには同一符号を付して重複した説明を行わないものとする。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における炊飯器の構成図を示すものである。図1において、商用電源を含む電源部3は、高周波発振部11に接続され、高周波発振部11は底面加熱コイル1a及び側面加熱コイル1bに接続される。底面加熱コイル1a及び側面加熱コイル1bは内枠16の底面及び側面に配置され、内枠16の上面に置かれた内釜である内鍋15と磁気結合する形で設置される。
底面加熱コイル1a及び側面加熱コイル1bの下部には、内鍋15との磁気結合を高める防磁フェライト13が配置される。また、高周波発振部11は電源部3に接続される整流手段4と、整流手段4と直列に接続されるインダクタ5と平滑コンデンサ6の直列接続回路と、平滑コンデンサ6に並列に接続される共振コンデンサ7と半導体スイッチ8の直列接続回路からなり、共振コンデンサ7は底面加熱コイル1a及び側面加熱コイル1bと並列に接続される。
なお、底面加熱コイル1aと側面加熱コイル1bは、同時通電を行う場合には直列接続され(以下、加熱コイル1と呼ぶ)、更に底面加熱コイル1a及び側面加熱コイル1bは同方向に巻く方が望ましい。一方、インダクタ5の配線は側面加熱コイル1bの上部で内鍋の側面中央付近で側面加熱コイル1bの巻き方向とは逆に複数回巻かれ、低周波磁界打ち消し手段12を構成する。
本実施例では、誘導加熱装置に用いられる一般的な回路構成を示しているが、加熱コイル1に低周波磁界成分が重畳する回路構成であれば特に限定するものではない。
以上のように構成された炊飯器について、以下その動作、作用を説明する。図2はインバータ回路の各区間における電流経路を示した図である。Iは入力電流を、Iはインダクタ5及び低周波磁界打ち消し手段12に流れる電流を、Iは加熱コイル1に流れる電流を示している。電源部3は商用電源などで構成され、高周波発振部11に商用周波数の電力を供給する。
そのため、入力電流Iは、商用周波数成分を持つ電流になる。高周波発振部11では
、整流手段4により商用電力を整流して商用電源の2倍の周波数成分を持った電力に変換し、更に半導体スイッチ8を用いて20kHz〜50kHz程度の高周波電力に変換される。そして、この高周波電力は加熱コイル1に供給され、加熱コイル1から高周波磁界の形で内鍋15に供給される。内鍋15は、高周波磁界に従い表層部に渦電流が生じ、その結果発熱するに至る。
そのため、インダクタ5及び低周波磁界打ち消し手段12に流れる電流は商用周波数の2倍の周波数の電流Iが流れ、また側面加熱コイル1bには半導体スイッチ8が導通状
態になったときに電源部3→整流手段4→加熱コイル1→半導体スイッチ8のループで生じる商用周波数の2倍の成分をもつ低周波電流と、半導体スイッチ8の周波数に従って加熱コイル1に流れる高周波成分が重畳した電流I11(図2に示す)が流れる。
よって、加熱コイル1と低周波磁界打ち消し手段12の低周波磁界が互いに打ち消すように配置することにより、加熱コイル1から発生する低周波磁界を打ち消すことができる。この際、側面加熱コイル1bの方が底面加熱コイル1aよりもコイル径が大きく、また内鍋との結合も取りにくいことから漏洩磁界が大きい。このため、少なくとも側面加熱コイル1bと低周波磁界打ち消し手段12は互いに打ち消し合う様に配置することが望ましく、更に底面加熱コイル1aと側面加熱コイル1bは同方向に巻くことで、低周波磁界打ち消し手段12の磁界打ち消し効果をより大きくすることができる。
一方、低周波磁界打ち消し手段12は、内鍋15の側面付近に配置される。そのため、図3に示すように低周波磁界打ち消し手段12を縦列に積み重ねリング状の構成をとることで、低周波磁界打ち消し手段を筒状にすることができ、内枠16の側面に簡易に配置することが可能になり、作業性を向上させることができるとともに、更に、自己融着線を複数回巻いて用い、線自身を固定することで更に取り扱いが簡易になり作業性を向上させることができる。
また、低周波磁界打ち消し手段12に互いに絶縁された細線を複数本集合撚りして構成される電線(リッツ線)を用いることにより、低周波磁界打ち消し手段内を流れる電流の高周波分に起因する電線の表皮効果による損失を抑えることが可能になり、電線の発熱を少なくすることができるため、冷却するための配置が複雑にならない効果が生じる。
以上のように本実施の形態においては、側面加熱コイル1bに流れる電流の低周波成分と同じ周波数成分を持つ配線を側面加熱コイル1bと互いに逆向きの電流が流れるように配置した低周波磁界打ち消し手段12を、内枠16の側面に配置し、かつ側面加熱コイル1bの上方に配置することにより、低周波打ち消し手段12から発生する磁界と側面加熱コイル1bから発生する低周波磁界とが互いに打ち消し合って低周波漏洩磁界を大きく低減させるとともに、底面加熱コイル1a及び側面加熱コイル1bの距離がとれることにより、誘導加熱に寄与する高周波磁界への影響が少ないので炊飯性能への影響を少なくすることができ、しかも低周波磁界打ち消し手段12を縦列に積み重ねリング状の構成にすることで内枠16への組み込みを簡易にすることができる。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2における炊飯器の要部の構成図である。本実施の形態は、実施の形態1における発明と異なるところは、低周波磁界打ち消し手段12が内枠16と、その外面において一体成形されている点である。
以上のように構成された炊飯器について、以下その動作、作用を説明する。内枠16は、PPSなどの100℃以上の耐熱性をもつ樹脂で構成されており、底面加熱コイル1a、側面加熱コイル1b及び防磁フェライト13などを一体成形した形状のものも見られる。ここで、低周波磁界打ち消し手段12のリード線を内枠16と一体成形することにより、低周波磁界打ち消し手段12を内枠16にセットする必要がなくなるとともに、コンパクトな構成をとることが可能になる。
以上のように本実施の形態においては、低周波磁界打ち消し手段12が内枠16と一体成形する構成とすることにより、製品組み立て時の作業性が向上するとともに、低周波磁界打ち消し手段12を固定するための固定器具を必要としないため、漏洩磁界対策を安価な構成にすることができる。
(実施の形態3)
図5は、本発明の実施の形態3における炊飯器の構成図である。本実施の形態は、実施の形態1の発明と異なるところは、電磁シールド環2を側面加熱コイル1bの近傍で低周波磁界打ち消し手段12の下方に配置している点である。
以上のように構成された炊飯器について、以下その動作、作用を説明する。一般に加熱コイル1と内鍋15の間は、通常10mm前後の空隙が存在する。そのため、加熱コイル1から発生する高周波磁界のうち、内鍋15に吸収されずに外部に放出される漏洩磁界が存在する。この漏洩磁界は外周部ほど多くなるため、最外部の周辺に逆向きの高周波磁界を発生させて低減させる方法が有効である。しかし、低周波磁界低減手段である低周波磁界打ち消し手段12から発生する磁界は、低周波が大部分で高周波漏洩磁界の低減効果は少ない。
そこで、加熱コイル1の外周部、特に側面加熱コイル1bの外周部に電磁シールド環2を配置することで、加熱コイル1に対する打ち消し磁界を電磁シールド環2に発生させ、高周波漏洩磁界を低減させることができる。この際、低周波磁界打ち消し手段12と電磁シールド環2を分離して配置することで、双方を順に嵌め込むだけで良いため製品組み立ての際の作業性を向上させることができる。
ここで、低周波磁界打ち消し手段12は内枠16の近傍に位置するため、電磁シールド環2の径の方が低周波磁界打ち消し手段12の径よりも大きくなる。そのため、電磁シールド環2と低周波磁界打ち消し手段12に位置的な重なりが生じても問題はない。なお、電磁シールド環2はアルミ板を環状にして端部を接合して構成したものや、電線を環状に短絡して構成したものなどがある。
但し、電磁シールド環2と低周波磁界打ち消し手段12に重なりのない方が、炊飯器の筐体をコンパクトにできることはいうまでもない。
以上のように本実施の形態においては、環状の導体からなる電磁シールド環2を側面加熱コイル1bの外周近傍で、かつ低周波磁界打ち消し手段12の下方に配置する構成とすることにより、低周波及び高周波の漏洩磁界を少なくすることができる。
(実施の形態4)
図6は、本発明の実施の形態6における炊飯器の構成図である。本実施の形態は、実施の形態1の発明と異なるところは、電磁シールド環2の外周部に低周波磁界打ち消し手段12が位置している点である。
以上のように構成された炊飯器について、以下その動作、作用を説明する。低周波磁界打ち消し手段12は、巻き数が多く径が大きいほど打ち消し磁界を多く発生する。そのため、径が大きくとれる場所に配置することが望ましい。一方、低周波磁界打ち消し手段12の径を大きくすると炊飯器の大きさが大きくなるため設置場所等に制限が出る。
そこで、図6に示すように電磁シールド環2の外周部に低周波磁界打ち消し手段12を設けることで、径を大きくとれ、しかもコンパクトに低周波磁界打ち消し手段12を収めることが可能になる。また、低周波磁界打ち消し手段12は、側面加熱コイル1bの上方位置にさせることで、側面加熱コイル1bとの距離がとれ炊飯性能への影響を少なくすることもできる。
一方、炊飯器の要部を示す図7の様に、電磁シールド環2に低周波磁界打ち消し手段12の配線が収まる凹凸部18を設け、そこに低周波磁界打ち消し手段12を巻き付けることで電磁シールド環2が巻き治具を兼ねることができるとともに、そのまま炊飯器の筐体に収めることができるため、製品組み立て時の作業性が向上することになる。
更に、図8に示すように電磁シールド環2の一部に、低周波磁界打ち消し手段12を固定するための支持手段17を複数設けることで、改めて固定器具を用意する必要がなくなり、安価に防磁構造を実現することができる。支持手段としては、電磁シールド環2の一部を鍵型に出し、電磁シールド環2に挟み込む構造などの方法がある。
以上のように本実施の形態においては、電磁シールド環2の外周に低周波磁界打ち消し手段12を配置する構成を採ることで、低周波漏洩磁界を少なくすることができるとともに、簡易に低周波磁界打ち消し手段12の環状構造を作ることができるため漏洩磁界対策を行う際の組み立て作業性を向上させることができる。
以上の様に本発明にかかる炊飯器は、加熱コイルから発生する低周波の漏洩磁界を、炊飯性能に大きな影響を与えることなく低減することができ、加熱コイルから低周波磁界の漏れる調理器具に適用できる。
本発明の実施の形態1における炊飯器の構成図 本発明の実施の形態1における炊飯器の動作波形を示す図 本発明の実施の形態1における炊飯器の低周波磁界打ち消し手段の斜視図 本発明の実施の形態2における炊飯器の要部の構成図 本発明の実施の形態3における炊飯器の構成図 本発明の実施の形態4における炊飯器の構成図 本発明の実施の形態4における炊飯器の要部の構成図 本発明の実施の形態4における炊飯器の要部の構成図 従来の誘導加熱装置の構成図 従来の誘導加熱装置の構成図 従来の誘導加熱加熱装置の回路構成図
符号の説明
1 加熱コイル
1a 底面加熱コイル
1b 側面加熱コイル
2 電磁シールド環
11 高周波発振部
12 低周波磁界打ち消し手段
15 内鍋
16 内枠
17 支持手段
18 凹凸部

Claims (10)

  1. 内鍋と、前記内鍋を保持する内枠と、前記内枠の外面に配置し、前記内鍋の底部を誘導加熱する底面加熱コイルと、前記内枠の外面に配置し、前記内枠の側面を誘導加熱する側面加熱コイルと、電源部に接続され商用周波数の電力を整流し商用周波数の2倍の周波数の低周波成分を持った電力に変換する整流手段と、前記低周波成分を持った電力を高周波電力に変換し前記底面加熱コイル及び前記前記側面加熱コイルに前記低周波成分と高周波成分が重畳した高周波電流を供給する高周波発振部とを備え、前記高周波発振部内にあり前記低周波成分を持つ低周波電流が流れる配線を、前記配線より発生する低周波磁界と前記加熱コイルより発生する低周波磁界が互いに打ち消す方向となるように複数回巻いて構成した低周波磁界打ち消し手段を有するとともに、前記低周波打ち消し手段は誘導加熱に寄与する高周波磁界への影響を少なくすべく、前記内枠側面で、かつ前記側面加熱コイルの上方に配置してなる炊飯器。
  2. 底面加熱コイル及び側面加熱コイルを構成する線材は、同方向に巻くものとした請求項1に記載の炊飯器。
  3. 低周波打ち消し手段は、側面加熱コイルに流れる電流の低周波成分と同じ周波数の成分を複数回環状に施すとともに、前記配線を縦列に積み重ねて構成した請求項1または請求項2に記載の炊飯器。
  4. 低周波磁界打ち消し手段は、自己融着線を用いて形状を固定することを特徴とする請求項3記載の炊飯器。
  5. 低周波打ち消し手段は、互いに絶縁された細線を複数本集合撚りして構成される電線を用いてなる請求項3または請求項4に記載の炊飯器。
  6. 低周波打ち消し手段は、内枠と一体成形してなる請求項4または請求項5に記載の炊飯器。
  7. 環状の導体からなる電磁シールド環は、側面加熱コイルの外周近傍で、かつ低周波磁界打ち消し手段の中心位置よりも電磁シールド環の中心位置が下方になるように配置するものとした請求項1〜6のいずれか1項に記載の炊飯器。
  8. 環状の導体からなる電磁シールド環は、側面加熱コイルの外周近傍に配置するとともに、その外周部には低周波磁界打ち消し手段を配置してなる請求項1〜7いずれか1項記載の炊飯器。
  9. 電磁シールド環は、低周波打ち消し手段の位置を決めるための凹凸部を設けてなる請求項8記載の炊飯器。
  10. 電磁シールド環は、一部に低周波打ち消し手段を支持する支持手段を設けてなる請求項8または請求項9記載の炊飯器。
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