JP2005150687A - 半導体記憶装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】素子分離領域に残存する保護膜により生じる論理回路部の特性の劣化を防止し、製造工程を複雑化することなく信頼性が高い半導体記憶装置を製造できるようにする。
【解決手段】半導体基板101上の所定の領域に素子分離領域102を形成した後、不揮発性メモリ部のトラップ膜となるONO膜121を不揮発性メモリ部及び論理回路部に形成することにより素子分離領域102を保護する。続いて、不揮発性メモリ部の形成を行い、さらに論理回路部において周辺トランジスタのウェル形成及びしきい値電圧の調整のためのイオン注入を行った後、ONO膜121を除去し、所定の位置にゲート電極を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、論理回路部と不揮発性メモリ部が混在する半導体装置の製造方法に関する。
近年、多機能化やデバッグの容易化のために、論理回路部と不揮発性メモリ部とが混在する混載フラッシュメモリが注目されている。このような混載フラッシュメモリの論理回路部は、論理回路部単独の場合と同等の性能を発揮することが必要である。
しかし、混載フラッシュメモリを製造する場合には、通常の論理回路部を製造する工程に加えて不揮発性メモリ部を製造する工程が必要であり、追加された不揮発性メモリ部を製造する工程によって論理回路部単独で製造する場合とは特性が変化してしまう。
このため、通常の論理回路部の製造工程に対して最適化された論理回路部を混載フラッシュメモリの製造工程により製造した場合には、論理回路部の特性が変化してしまい所望の特性が得られない。また、逆に混載フラッシュメモリの製造工程に対して最適化した場合には、将来的に不揮発性メモリ部を除く半導体装置を製造する場合に、所望の特性が得られなくなってしまう。
論理回路部の特性が変化する最大の要因は、トレンチ分離に埋め込まれた埋め込み絶縁膜が不揮発性メモリ部を製造する工程においてエッチングされることである。埋め込み絶縁膜がエッチングされた場合には、トレンチ分離端にゲート電極からの電界が集中しトランジスタのしきい値電圧が減少する逆狭チャネル効果が顕著になる。
埋め込み絶縁膜は、フッ化水素酸を用いる工程や、いわゆるアンモニア酸と呼ばれるアンモニア水と過酸化水素水との混合溶液(APM溶液)を用いる工程において特に大きくエッチングされる。フッ化水素酸を用いる工程には、例えば自然酸化膜を除去する工程があり、APM溶液を用いる工程には、例えば基板の洗浄工程やフォトレジストの除去工程等に代表されるRCA洗浄工程がある。これらの工程は、論理回路部を製造する工程だけでなく不揮発性メモリ部を製造する工程においても繰り返し行われるため、混載フラッシュメモリの製造工程においては、不揮発性メモリ部を製造する工程が追加されたことにより埋め込み絶縁膜が余分にエッチングされることになる。
さらに混載フラッシュメモリにおいては、書込みや消去を制御するための高耐圧トランジスタが論理回路部に必要となる。この高耐圧トランジスタを形成するためには、トレンチ分離を形成した後に、この高耐圧トランジスタを形成するためのフォトレジストをマスクとしてウェル形成や、しきい値電圧を制御するための注入が必要となり、そのレジストを除去する際に埋め込み絶縁膜が余分にエッチングされることになる。
以上のように、混載フラッシュメモリを形成する場合においては、論理回路部のみを形成する場合と比較して、埋め込み絶縁膜が余分にエッチングされ、結果として論理回路部の特性が変化してしまう。
トレンチ分離に埋め込まれた埋め込み絶縁膜のエッチングを抑制する手段としては、以下のような方法が下記特許文献1に提案されている。図19は従来の半導体記憶装置の製造方法の各工程における断面状態を工程順に示している。
図19(a)に示すように、まず、シリコン基板2の上に素子分離膜10とトンネル膜14とを形成する。次に、図19(b)に示すようにメモリセル領域M1内に第1のポリシリコン膜16を形成した後、酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(SiN)及び酸化シリコン(SiO2)の積層膜であるONO膜18を、周辺トランジスタ領域T1を含む全表面に形成する。
次に、図19(c)に示すようにONO膜18をメモリセル領域M1及び素子分離膜10の部分を除いて除去する。この後、第2のポリシリコン膜20を形成し、次に、ゲート電極形成することによりメモリセル領域M1と周辺トランジスタ領域T1に素子を設ける。
以上の構成によると、素子分離膜10の上に形成されたONO膜18は、素子分離膜10がエッチングされることを防止する保護膜として機能する。従って、メモリセル領域T1及び周辺トランジスタ領域T1を形成する工程において繰り返し行われる自然酸化膜の除去工程及びRCA洗浄工程において、素子分離膜10がエッチングされて膜減りが発生することを防止できるので、素子分離膜10の膜減りにより素子の電気的特性が劣化することを防止することが可能となる。
特開平6−151876号公報
しかしながら、従来の半導体記憶装置の製造方法には、ONO膜である保護膜が素子分離領域の上に残存しているため素子分離領域上の保護膜に電荷が捕獲され、素子分離特性が劣化するという問題がある。これは、シリコン窒化膜が電荷を捕獲しやすいため、素子の製造工程等において電気的なストレスが加えられた場合にシリコン窒化膜が容易に電荷をトラップしてしまい、トラップされた電荷が保持され続けるため寄生トランジスタが形成されることによる。
また、保護膜を素子分離領域の上のみに残す構成であるが、実際の製造工程においては必ず保護膜の一部が活性領域の上にはみ出してしまう。この活性領域にはみ出した保護膜はゲート絶縁膜として機能することになるため、マスク合わせズレや寸法ばらつきによって論理回路部における周辺トランジスタの特性が大きく変化してしまうという問題がある。
また、保護膜が残存した状態で論理回路部が最適化されているため、デバッグの終了後に不揮発性メモリ部を除いた製品を製造する際にも論理回路部の特性をそろえるために保護膜を形成する必要が生じたり、別途論理回路部を最適化する必要が生じたりするという問題がある。
本発明は前記従来の問題を解決し、素子分離領域に残存する保護膜により生じる論理回路部の特性の劣化を防止し、製造工程を複雑化することなく信頼性が高い半導体記憶装置を製造できるようにすることを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は論理回路部と不揮発性メモリ部とが設けられた半導体記憶装置の製造方法を、保護膜の形成工程と、保護膜の除去工程とを備える構成とする。
具体的に本発明の半導体記憶装置の製造方法は、半導体基板の上に論理回路部と不揮発性メモリ部とが設けられた半導体記憶装置の製造方法を対象とし、半導体基板にトレンチ溝を形成し、形成したトレンチ溝に絶縁膜を埋め込むことにより、素子分離領域を形成する工程と、半導体基板における論理回路部及び不揮発性メモリ部の上に絶縁性材料からなる保護膜を形成する工程と、半導体基板における論理回路部の所定の領域に不純物イオンを選択的に導入する工程と、論理回路部の上に形成した保護膜を除去する工程とを備え、不純物イオンを導入する工程は、保護膜を除去する工程よりも前に行うことを特徴とする。
本発明の半導体記憶装置の製造方法によれば、素子分離領域を形成した後に論理回路部及び不揮発性メモリ部の上に絶縁性材料からなる保護膜を形成しているため、その後の各工程において素子分離領域の絶縁膜がエッチングされることを防止できるので、素子分離特性の劣化を防止することが可能となる。また、保護膜は、不純物イオンを導入する工程において、表面層のダメージ及びコンタミネーションを防止する表面保護膜として用いることができるため、工程を簡略化することができる。
さらに、不純物イオンの導入を行った後に論理回路部の上に形成した保護膜を除去するため、素子分離領域に残存する保護膜によって寄生トランジスタが形成されることを防止できる。その結果、信頼性が高い半導体記憶装置を製造することが可能になる。また、論理回路部のみを形成する場合と同一の条件で論理回路部を設計することが可能となる。
本発明の半導体記憶装置の製造方法において、保護膜は不揮発性メモリ部において電荷を蓄積するトラップ膜として機能することが好ましい。このような構成とすることにより、保護膜に不揮発性メモリ部における電荷を蓄積するトラップ膜を用いるため、保護膜の製造工程を新たに設ける必要がないので、工程を簡略化することが可能となる。
本発明の半導体記憶装置の製造方法において、素子分離領域を形成する工程よりも後で且つ保護膜を形成する工程よりも前に、半導体基板における不揮発性メモリ部の上に第1の導電性膜を形成する工程と、保護膜を形成する工程よりも後に、保護膜の上に第2の導電性膜を形成する工程とをさらに備え、保護膜は、第1の導電性膜と第2の導電性膜との間を絶縁する絶縁膜として機能することが好ましい。
このような構成とすることにより、第1の導電膜をフローティングゲートとし、第2の導電膜をコントロールゲートとする2重ゲート構造を有する不揮発性メモリ部を形成する場合においても、論理回路部の素子分離領域の劣化を最小限に抑えることができると共に、保護膜にはフローティングゲートとコントロールゲートとの間を絶縁する絶縁膜を用いるため、保護膜の製造工程を新たに設ける必要がないので、工程を簡略化することが可能となる。
本発明の半導体記憶装置の製造方法において、保護膜はトレンチ溝に埋め込まれた絶縁膜と比べてフッ化水素酸に対するエッチングレートが低い材料からなることが好ましい。このような構成とすることにより、特に自然酸化膜の除去工程において素子分離領域を保護することができる。
本発明の半導体記憶装置の製造方法において、トレンチ溝に埋め込まれた絶縁膜と比べてアンモニア水と過酸化水素水との混合溶液に対するエッチングレートが低い材料からなることが好ましい。このような構成とすることにより、特にRCA洗浄工程において素子分離領域を保護することができる。
本発明の半導体記憶装置の製造方法において、保護膜はシリコン窒化膜又はシリコン酸窒化膜の単層であることが好ましい。このようにすることにより保護膜の形成を簡略化することができる。
本発明の半導体記憶装置の製造方法において、保護膜はリコン窒化膜又はシリコン酸窒化膜を含む複数の絶縁膜からなる積層膜であることが好ましい。このような構成とすることにより、より確実に素子分離領域を保護することができると共に、保護膜を不揮発性メモリ部においてトラップ膜又は絶縁膜として確実に使用することができるようになる。
本発明の半導体記憶装置の製造方法において、積層膜はシリコン酸化膜と、シリコン窒化膜又はシリコン酸窒化膜と、シリコン酸化膜とが順次積層されて構成されていることが好ましい。このような構成とすることにより、より確実に素子分離領域を保護することができると共に、積層膜を不揮発性メモリ部においてより高性能なトラップ膜又は絶縁膜として用いることが可能となる。さらに、積層膜を順次エッチングすることが容易に行えるようになる。
本発明の半導体記憶装置の製造方法において、不純物を導入する工程は、ウェルを形成する第1の不純物導入工程と、しきい値電圧を制御する第2の不純物導入工程とを含み、第2の不純物導入工程よりも前に、複数の絶縁膜のうちの少なくとも1つを選択的に除去する工程を有していることが好ましい。このような構成とすることにより、しきい値電圧を調整する不純物導入工程の際に、保護膜を薄くすることができるため、新たな保護膜を設けることなく、確実に浅い位置にしきい値電圧を調整するための不純物を導入することができる。
本発明の半導体記憶装置の製造方法において、保護膜を選択的に除去する工程よりも後に、論理回路部及び不揮発性メモリ部の上に導電性材料を形成する工程と、導電性材料を選択的にエッチングすることにより論理回路部及び不揮発性メモリ部にゲート電極を形成する工程とをさらに備えていることが好ましい。このような構成とすることにより、保護膜の影響を受けないゲート電極を確実に形成することができる。
本発明の半導体記憶装置の製造方法によれば、素子分離領域に残存する保護膜により生じる論理回路部の特性の劣化を防止し、製造工程を複雑化することなく信頼性が高い半導体記憶装置を製造できる。
(第1の実施形態)
図1〜図3は本発明の第1の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の各工程における断面構造を示している。なお図1〜図3において左側の領域は不揮発性メモリ部を示し、右側の領域は論理回路部を示す。
まず、図1(a)に示すように、シリコンからなる半導体基板101上の論理回路部に側壁が垂直又は上方にやや開いた順テーパー状の断面形状をしたトレンチ溝を形成した後、トレンチ溝にシリコン酸化膜を埋め込むことによりトレンチ分離による素子分離領域102を形成する。
次に、図1(b)に示すように、論理回路部及び不揮発性メモリ部の上に厚さが7nmの酸化シリコン(SiO2)からなる下部酸化膜103、厚さが7nmの窒化シリコン(SiN)からなるシリコン窒化膜104及び厚さが12nmの酸化シリコン(SiO2)からなる上部酸化膜105を順次形成して、ONO(Oxide-Nitride-Oxide)膜121を形成する。なお、下部酸化膜103は酸素を含む雰囲気中における処理温度が900℃の熱処理工程により形成し、シリコン窒化膜104は処理温度が700℃の減圧CVD(LPCVD)工程により形成し、上部酸化膜105は酸素を含む雰囲気中における処理温度が1000℃の熱処理工程により形成する。
次に、図1(c)に示すように、不揮発性メモリ部において、フォトレジスト106Aをマスクとして選択的に上部酸化膜105、シリコン窒化膜104及び下部酸化膜103を順次ドライエッチングした後、同じマスクを用いて砒素を注入することによりn型不純物拡散層107を形成する。次に、図1(d)に示すように、フォトレジスト106Aを除去する。なお、砒素の注入は例えば注入電圧が30keVで密度が3×1015cm-2の条件で行えばよい。
その後、図2(a)に示すように、例えば酸素雰囲気中において900℃で10分間の熱処理を行うことにより、不揮発性メモリ部に拡散層上絶縁膜108を形成する。次に、図2(b)に示すようにフォトレジスト106Bをマスクとして、論理回路部にイオン注入を行うことにより論理回路部に設けるトランジスタのウェル形成及びしきい値電圧の調整を行う。
論理回路部におけるトランジスタのウェルを形成するためのイオン注入は、例えば注入電圧が300keVで密度が1×1013cm-2の条件でボロンを注入することにより行う。また、しきい値電圧を制御するためのイオン注入は、例えば注入電圧が30keVで密度が5×1012cm-2の条件でボロンを注入することにより行う。ウェル形成及びしきい値電圧の調整を行うイオン注入の際には、ONO膜121を表面保護膜として用いる。
次に、図2(c)に示すように、フォトレジスト106Cをマスクとして、論理回路部において、上部酸化膜105、シリコン窒化膜104及び下部酸化膜103を順次選択的に除去する。
次に、図3(a)に示すように、酸素を含む雰囲気中において900℃の温度で熱処理することにより論理回路部に、厚さが10nmのSiO2からなるゲート絶縁膜109を形成する。次に、図3(b)に示すように、半導体基板101の全面に厚さが200nmの多結晶シリコン膜110を処理温度が600℃のLPCVD法により形成する。
さらにマスクを用いてエッチングすることにより、図3(c)に示すように、不揮発性メモリ部及び論理回路部の所望の位置にそれぞれゲート電極を形成する。なお、図3(c)は、隣接するメモリ部のゲート電極が互いにつながって形成されるワード線方向の断面を示しているため、図面上はパターニング前の図3(b)と同一形状となっている。
続いて、図3(d)に示すように、論理回路部のトランジスタに低濃度拡散層112、サイドウォール111、高濃度拡散層113を既知の方法を用いて形成することにより、半導体記憶装置が完成する。
以上説明したように、本実施形態の半導体記憶装置の製造方法によれば、不揮発性メモリ部が形成される際に、トレンチ構造の素子分離領域102がONO膜121によって保護されているため、素子分離領域の特性が劣化しないので、信頼性の高い半導体記憶装置が得られる。また、ONO膜121は、不揮発性メモリ部のトラップ膜であるため、保護膜の形成工程を新たに設ける必要がないため、工程を簡略化することが可能となる。
さらに、ONO膜121をイオン注入の際の表面保護膜として利用するため、イオン注入の工程を簡略化することもできる。
また、イオン注入が終わった後、論理回路部においてはONO膜121を除去するため、素子分離領域に寄生トランジスタが形成されることはなく、素子分離特性が劣化することはない。さらに、最終的に得られる論理回路部における素子の構造は、通常の論理回路部を単独に形成する工程により得られたものと同一である。このため、不揮発性メモリを混載したデバイスを用いてデバッグを行った後、不揮発性メモリを混載していないデバイスを製品化する場合に、論理回路部の設計変更等をする必要がない。
なお、本実施形態においては、不揮発性メモリ部におけるトラップ膜及び論理回路部における保護膜としてONO膜121を形成したが、シリコン窒化膜のみの単層膜又は下部酸化膜とシリコン窒化膜からなる積層膜としてもよい。また、シリコン窒化膜に換えてシリコン酸窒化膜(SiON)を用いてもよい。さらに、ONO膜121は、半導体基板101の全面に形成しても、不揮発性メモリ部並びに論理回路部の素子分離領域102の上及びイオン注入を行う領域のみに形成してもよい。
また、本実施形態においては、論理回路部において、ウェルを形成するためのイオン注入としきい値電圧を制御するためのイオン注入とを同一のマスクを用いて行ったが、別々のマスクを用いてもかまわない。
また、本実施形態においては、不揮発性メモリ部において、上部酸化膜105、シリコン窒化膜104、下部酸化膜103を順次エッチングした後、同じマスクを用いてn型不純物拡散層107を形成したが、n型不純物拡散層107を形成した後にONO膜121のエッチングを行ってもかまわない。
(第2の実施形態)
図4〜図6は本発明の第2の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の各工程における断面構造を示している。なお図1〜図3において左側の領域は不揮発性メモリ部を示し、右側の領域は論理回路部を示す。
まず、図4(a)に示すように、シリコンからなる半導体基板101上の論理回路部に側壁が垂直又は上方にやや開いた順テーパー状の断面形状をしたトレンチ溝を形成した後、トレンチ溝にシリコン酸化膜を埋め込むことによりトレンチ分離による素子分離領域102を形成する。
次に、図4(b)に示すように、論理回路部及び不揮発性メモリ部の上に厚さが7nmの酸化シリコン(SiO2)からなる下部酸化膜103、厚さが7nmの窒化シリコン(SiN)からなるシリコン窒化膜104及び厚さが12nmの酸化シリコン(SiO2)からなる上部酸化膜105を順次形成して、ONO膜121を形成する。なお、下部酸化膜103は酸素を含む雰囲気中における処理温度が900℃の熱処理工程により形成し、シリコン窒化膜104は処理温度が700℃の減圧CVD(LPCVD)工程により形成し、上部酸化膜105は酸素を含む雰囲気中における処理温度が1000℃の熱処理工程により形成する。
次に、図4(c)に示すように、不揮発性メモリ部において、フォトレジスト106Aをマスクとして選択的に上部酸化膜105、シリコン窒化膜104及び下部酸化膜103を順次ドライエッチングした後、同じマスクを用いて砒素を注入することによりn型不純物拡散層107を形成する。次に、図4(d)に示すように、フォトレジスト106Aを除去する。なお、砒素の注入は例えば注入電圧が30keVで密度が3×1015cm-2の条件で行えばよい。
その後、図5(a)に示すように、例えば酸素雰囲気中において900℃で10分間の熱処理を行うことにより、不揮発性メモリ部に拡散層上絶縁膜108を形成する。次に、図5(b)に示すようにフォトレジスト106Bをマスクとして、論理回路部にイオン注入を行うことにより論理回路部に設けるトランジスタのウェル形成を行う。
ウェル形成を行った後、図5(c)に示すように、フォトレジスト106Cをマスクとしてエッチングを行い、論理回路部の上部酸化膜及び105シリコン窒化膜104を除去し、続いて、図5(d)に示すようにフォトレジスト106Dをマスクとして論理回路部にイオン注入を行うことによりしきい値電圧の調整を行う。
論理回路部におけるトランジスタのウェルを形成するためのイオン注入は、例えば注入電圧が300keVで密度が1×1013cm-2の条件でボロンを注入することにより行う。また、しきい値電圧を制御するためのイオン注入は、例えば注入電圧が30keVで密度が5×1012cm-2の条件でボロンを注入することにより行う。
ウェル形成を行うイオン注入の際には、上部酸化膜105、シリコン窒化膜104及び下部酸化膜103の3層からなるONO膜121を表面保護膜として用い、しきい値電圧の調整を行うイオン注入の際には、下部酸化膜103のみを表面保護膜として用いる。
次に、図5(c)に示すように、フォトレジスト106Eをマスクとして、論理回路部において、下部酸化膜103を選択的に除去する。
次に、図6(a)に示すように、酸素を含む雰囲気中において900℃の温度で熱処理することにより論理回路部に、厚さが10nmのSiO2からなるゲート絶縁膜109を形成する。次に、図6(b)に示すように、半導体基板101の全面に厚さが200nmの多結晶シリコン膜110を処理温度が600℃のLPCVD法により形成する。
さらにマスクを用いてエッチングすることにより、図6(c)に示すように、不揮発性メモリ部及び論理回路部の所望の位置にそれぞれゲート電極を形成する。なお、図6(c)は、隣接するメモリ部のゲート電極が互いにつながって形成されるワード線方向の断面を示しているため、図面上はパターニング前の図6(b)と同一形状となっている。
続いて、図6(d)に示すように、論理回路部のトランジスタに低濃度拡散層112、サイドウォール111、高濃度拡散層113を既知の方法を用いて形成することにより、半導体記憶装置が完成する。
以上説明したように、本実施形態の半導体記憶装置の製造方法によれば、不揮発性メモリ部が形成される際に、トレンチ構造の素子分離領域102がONO膜121によって保護されているため、素子分離領域の特性が劣化しないので、信頼性の高い半導体記憶装置が得られる。また、ONO膜121は、不揮発性メモリ部のトラップ膜であるため、保護膜の形成工程を新たに設ける必要がないため、工程を簡略化することが可能となる。
さらに、本実施形態においては、ウェル形成の際には上部酸化膜105、シリコン窒化膜104及び下部酸化膜103の3層からなるONO膜121を表面保護膜として用い、しきい値電圧の調整を行うイオン注入の際には、下部酸化膜103のみを表面保護膜として用いる。しきい値電圧の調整は、素子の微細化のためにはできるだけ半導体基板の浅い位置にイオン注入を行う必要がある。本実施形態においては、上部酸化膜105及びシリコン窒化膜104を除去して、薄い表面保護膜を介してイオン注入を行うため、より浅い位置へのイオン注入を容易に行うことが可能となり、素子の微細化が容易に可能となる。
また、イオン注入が終わった後、論理回路部においてはONO膜121を除去するため、素子分離領域に寄生トランジスタが形成されることはなく、素子分離特性が劣化することはない。さらに、最終的に得られる論理回路部における素子の構造は、通常の論理回路部を単独に形成する工程により得られたものと同一である。このため、不揮発性メモリを混載したデバイスを用いてデバッグを行った後、不揮発性メモリを混載していないデバイスを製品化する場合に、論理回路部の設計変更等をする必要がない。
なお、本実施形態においては、不揮発性メモリ部におけるトラップ膜及び論理回路部における保護膜としてONO膜121を形成したが、シリコン窒化膜のみの単層膜又は下部酸化膜とシリコン窒化膜からなる積層膜としてもよい。また、シリコン窒化膜に換えてシリコン酸窒化膜(SiON)を用いてもよい。さらに、ONO膜121は、半導体基板101の全面に形成しても、不揮発性メモリ部並びに論理回路部の素子分離領域102の上及びイオン注入を行う領域のみに形成してもよい。
また、本実施形態においては、論理回路部において、ウェルを形成するためのイオン注入としきい値電圧を制御するためのイオン注入とを同一のマスクを用いて行ったが、別々のマスクを用いてもかまわない。
また、本実施形態においては、不揮発性メモリ部において、上部酸化膜105、シリコン窒化膜104、下部酸化膜103を順次エッチングした後、同じマスクを用いてn型不純物拡散層107を形成したが、n型不純物拡散層107を形成した後にONO膜121のエッチングを行ってもかまわない。
(第3の実施形態)
図7〜図11は本発明の第3の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の各工程における断面構造を示している。なお図7〜図11において左側の領域は不揮発性メモリ部を示し、右側の領域は論理回路部を示す。
まず、図7(a)に示すように、シリコンからなる半導体基板301上の不揮発性メモリ部及び論理回路部にトレンチ溝を形成した後、トレンチ分離302を形成する。次に、図7(b)に示すように、半導体基板301上の全体に厚さが10nmのSiO2からなるトンネル絶縁膜314を形成し、不揮発性メモリ部においてフローティングゲートとなる厚さが200nmの多結晶シリコン膜315を形成する。
次に、図7(c)に示すようにフォトレジスト306Aをマスクとして論理回路部において、多結晶シリコン膜315及びトンネル絶縁膜314を除去する。続いて、図7(d)に示すように厚さが7nmのSiO2からなる下部酸化膜303、厚さが7nmのSiNからなるシリコン窒化膜304及び厚さが12nmのSiO2からなる上部酸化膜305を順次形成してONO膜321を形成する。
次に、図8(a)に示すように、フォトレジスト306Bをマスクとして用いて、論理回路部にイオン注入を行うことにより論理回路部に設けるトランジスタのウェル形成及びしきい値電圧の調整を行う。
論理回路部におけるトランジスタのウェルを形成するためのイオン注入は、例えば注入電圧が300keVで密度が1×1013cm-2の条件でボロンを注入することにより行う。また、しきい値電圧を制御するためのイオン注入は、例えば注入電圧が30keVで密度が5×1012cm-2の条件でボロンを注入することにより行う。ウェル形成及びしきい値電圧の調整を行うイオン注入の際には、ONO膜321を表面保護膜として用いる。
次に、図8(b)に示すように、フォトレジスト306Cをマスクとして、論理回路部において、上部酸化膜305、シリコン窒化膜304及び下部酸化膜303を順次選択的に除去する。
次に、図9(a)に示すように論理回路部に厚さが10nmのSiO2からなるゲート絶縁膜309を形成し、続いて、図9(b)に示すように論理回路部と不揮発性メモリ部との上に、論理回路部においてゲート電極となり不揮発性メモリ部においてコントロールゲートとなる厚さが200nmの多結晶シリコン膜316を形成する。次に、図10(a)に示すようにフォトレジスト306Fをマスクとして、不揮発性メモリ部において多結晶シリコン膜316、ONO膜321、多結晶シリコン膜315及びトンネル絶縁膜314をエッチングすることにより、フローティングゲートとコントロールゲートを備えた2重ゲート構造322を形成する。
続いて、図10(b)に示すようにフォトレジスト306Gをマスクとして、イオン注入を行うことにより不揮発性メモリ部のソース及びドレイン拡散層317を形成する。なお、イオン注入は、例えば不純物イオンとして砒素を用い、注入電圧が30keVで密度が3×1015cm-2の条件で行えばよい。
次に、図10(c)に示すように適当なマスク(図示せず)を用いて、論理回路部において多結晶シリコン膜316及びゲート絶縁膜309を選択的にエッチングすることによりゲート電極323を形成する。
次に、図11(a)に示すように、フォトレジスト306Hをマスクとしてイオン注入を行うことにより低濃度不純物拡散層312を形成する。続いて、図11(b)に示すようにゲート電極322及びゲート電極323のそれぞれにサイドウォール311を形成する。さらに、図11(c)に示すようにフォトレジスト306Iをマスクとして高濃度不純物拡散層313を形成することにより半導体記憶装置が完成する。
以上説明したように、本実施形態の半導体記憶装置の製造方法によれば、フローティングゲートを有する不揮発性メモリを混載した半導体記憶装置を製造する場合においても、素子分離領域を適切に保護することができる。このため、信頼性の高い半導体記憶装置が得られる。また、素子分離領域を保護するONO膜には不揮発性メモリの容量膜と同一の膜を用いているため、工程を増やすことなく素子分離領域の保護を行うことができる。
さらに、ONO膜121をイオン注入の際の保護膜として利用するため、イオン注入の工程を簡略化することもできる。
また、イオン注入が終わった後、論理回路部においてはONO膜121を除去するため、素子分離領域に寄生トランジスタが形成されることはなく、素子分離特性が劣化することはない。さらに、最終的に得られる論理回路部における素子の構造は、通常の論理回路部を単独に形成する工程により得られたものと同一である。このため、不揮発性メモリを混載したデバイスを用いてデバッグを行った後、不揮発性メモリを混載していないデバイスを製品化する場合に、論理回路部の設計変更等をする必要がない。
なお、本実施形態においては、不揮発性メモリ部におけるトラップ膜及び論理回路部における保護膜としてONO膜121を形成したが、シリコン窒化膜のみ又は下部酸化膜とシリコン窒化膜からなる積層膜としてもよい。またシリコン窒化膜に換えてシリコン酸窒化膜(SiON)を用いてもよい。さらに、ONO膜121は、半導体基板101の全面に形成しても、不揮発性メモリ部並びに論理回路部の素子分離領域102の上及びイオン注入を行う領域のみに形成してもよい。
また、本実施形態においては、論理回路部において、ウェルを形成するためのイオン注入としきい値電圧を制御するためのイオン注入とを同一のマスクを用いて行ったが、別々のマスクを用いてもかまわない。
(第4の実施形態)
図12〜図16は本発明の第4の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の各工程における断面構造を示している。なお図12〜図16において左側の領域は不揮発性メモリ部を示し、右側の領域は論理回路部を示す。
まず、図12(a)に示すように、シリコンからなる半導体基板301上の不揮発性メモリ部及び論理回路部にトレンチ溝を形成した後、トレンチ分離302を形成する。次に、図12(b)に示すように、半導体基板301上の全体に厚さが10nmのSiO2からなるトンネル絶縁膜314を形成し、不揮発性メモリ部においてフローティングゲートとなる厚さが200nmの多結晶シリコン膜315を形成する。
次に、図12(c)に示すようにフォトレジスト306Aをマスクとして論理回路部において、多結晶シリコン膜315及びトンネル絶縁膜314を除去する。続いて、図12(d)に示すように厚さが7nmのSiO2からなる下部酸化膜303、厚さが7nmのSiNからなるシリコン窒化膜304及び厚さが12nmのSiO2からなる上部酸化膜305を順次形成してONO膜321を形成する。
次に、図13(a)に示すように、フォトレジスト306Bをマスクとして用いて、論理回路部にイオン注入を行うことにより論理回路部に設けるトランジスタのウェル形成を行う。
ウェル形成を行った後、図13(b)に示すように、フォトレジスト306Cをマスクとしてエッチングを行い、論理回路部の上部酸化膜及び305シリコン窒化膜304を除去し、続いて、図13(c)に示すようにフォトレジスト306Dをマスクとして論理回路部にイオン注入を行うことによりしきい値電圧の調整を行う。
論理回路部におけるトランジスタのウェルを形成するためのイオン注入は、例えば注入電圧が300keVで密度が1×1013cm-2の条件でボロンを注入することにより行う。また、しきい値電圧を制御するためのイオン注入は、例えば注入電圧が30keVで密度が5×1012cm-2の条件でボロンを注入することにより行う。
ウェル形成を行うイオン注入の際には、上部酸化膜305、シリコン窒化膜304及び下部酸化膜303の3層からなるONO膜321を表面保護膜として用い、しきい値電圧の調整を行うイオン注入の際には、下部酸化膜303のみを表面保護膜として用いる。
次に、図13(d)に示すように、フォトレジスト306Eをマスクとして、論理回路部において下部酸化膜303を選択的に除去する。
次に、図14(a)に示すように論理回路部に厚さが10nmのSiO2からなるゲート絶縁膜309を形成し、続いて、図14(b)に示すように論理回路部と不揮発性メモリ部との上に、論理回路部においてゲート電極となり不揮発性メモリ部においてコントロールゲートとなる厚さが200nmの多結晶シリコン膜316を形成する。次に、図15(a)に示すようにフォトレジスト306Fをマスクとして、不揮発性メモリ部において多結晶シリコン膜316、ONO膜321、多結晶シリコン膜315及びトンネル絶縁膜314をエッチングすることにより、フローティングゲートとコントロールゲートを備えた2重ゲート構造322を形成する。
続いて、図15(b)に示すようにフォトレジスト306Gをマスクとして、イオン注入を行うことにより不揮発性メモリ部のソース及びドレイン拡散層317を形成する。なお、イオン注入は、例えば不純物イオンとして砒素を用い、注入電圧が30keVで密度が3×1015cm-2の条件で行えばよい。
次に、図15(c)に示すように適当なマスク(図示せず)を用いて、論理回路部において多結晶シリコン膜316及びゲート絶縁膜309を選択的にエッチングすることによりゲート電極323を形成する。
次に、図16(a)に示すように、フォトレジスト306Hをマスクとしてイオン注入を行うことにより低濃度不純物拡散層312を形成する。続いて、図16(b)に示すようにゲート電極322及びゲート電極323のそれぞれにサイドウォール311を形成する。さらに、図16(c)に示すようにフォトレジスト306Iをマスクとして高濃度不純物拡散層313を形成することにより半導体記憶装置が完成する。
以上説明したように、本実施形態の半導体記憶装置の製造方法によれば、フローティングゲートを有する不揮発性メモリを混載した半導体記憶装置を製造する場合においても、素子分離領域を適切に保護することができる。このため、信頼性の高い半導体記憶装置が得られる。また、素子分離領域を保護するONO膜には不揮発性メモリの容量膜と同一の膜を用いているため、工程を増やすことなく素子分離領域の保護を行うことができる。
さらに、本実施形態においては、ウェル形成の際には上部酸化膜、シリコン窒化膜及び下部酸化膜の3層からなるONO膜を表面保護膜として用い、しきい値電圧の調整を行うイオン注入の際には、下部酸化膜のみを表面保護膜として用いる。しきい値電圧の調整は、素子の微細化のためにはできるだけ半導体基板の浅い位置にイオン注入を行う必要がある。本実施形態においては、上部酸化膜及びシリコン窒化膜を除去して、薄い表面保護膜を介してイオン注入を行うため、より浅い位置へのイオン注入を容易に行うことが可能となり、素子の微細化が容易に可能となる。
また、イオン注入が終わった後、論理回路部においてはONO膜121を除去するため、素子分離領域に寄生トランジスタが形成されることはなく、素子分離特性が劣化することはない。さらに、最終的に得られる論理回路部における素子の構造は、通常の論理回路部を単独に形成する工程により得られたものと同一である。このため、不揮発性メモリを混載したデバイスを用いてデバッグを行った後、不揮発性メモリを混載していないデバイスを製品化する場合に、論理回路部の設計変更等をする必要がない。
なお、本実施形態においては、不揮発性メモリ部におけるトラップ膜及び論理回路部における保護膜としてONO膜121を形成したが、シリコン窒化膜のみ又は下部酸化膜とシリコン窒化膜からなる積層膜としてもよい。またシリコン窒化膜に換えてシリコン酸窒化膜(SiON)を用いてもよい。さらに、ONO膜121は、半導体基板101の全面に形成しても、不揮発性メモリ部並びに論理回路部の素子分離領域102の上及びイオン注入を行う領域のみに形成してもよい。
また、本実施形態においては、論理回路部において、ウェルを形成するためのイオン注入としきい値電圧を制御するためのイオン注入とを同一のマスクを用いて行ったが、別々のマスクを用いてもかまわない。
(第5の実施形態)
図17は、本発明に係る半導体記憶装置の製造方法により製造された半導体記憶装置のゲート絶縁膜の総破壊電荷量(Qbd)をワイブルプロットした結果を示している。なお、測定に用いた半導体記憶装置は、第1の実施形態において示した方法により製造し、比較のための従来の半導体記憶装置としては、論理回路部にONO膜を設けずに製造した半導体記憶装置を用いた。ただし、いずれもゲート絶縁膜の膜厚は15nmとしている。また、測定に用いた半導体記憶装置のトランジスタアレイの合計面積は0.04cm2であり、測定の際の印加電流は−100mA/cm2とした。
図17に示すように、論理回路部にONO膜を設けず素子分離領域を保護しない従来法により製造した半導体記憶装置においては、Qbdの値が約1C/cm2から30C/cm2までの範囲で大きくばらついている。一方、ONO膜により素子分離領域を保護する本発明の製造方法により製造した半導体記憶装置においては、Qbdの値が約50C/cm2と従来法の半導体記憶装置より高い値を示している。また、分布の範囲も狭く高性能で信頼性の高いゲート酸化膜が得られている。
これは、従来法により製造した半導体記憶装置においては、不揮発性メモリ部の形成の際に素子分離領域が保護されていないため、素子分離領域であるトレンチ溝に埋め込まれた絶縁膜が膜減りをしたことによる。図18に示すように絶縁膜が膜減りした結果、絶縁膜の上端が半導体基板の表面より下側に位置することになり、トレンチ溝の端部に電界が集中するので、ゲート酸化膜の信頼性が低下する。
一方、本発明の製造方法により製造した半導体記憶装置においては、ONO膜により素子分離領域が保護されているため、素子分離領域における膜減りがほとんどないので、電界集中は発生しない。従って、本発明の半導体記憶装置の製造方法によれば高性能で信頼性の高い半導体記憶装置が得られる。
本発明の半導体記憶装置の製造方法は、素子分離領域に残存する保護膜により生じる論理回路部の特性の劣化を防止し、製造工程を複雑化することなく信頼性が高い半導体記憶装置を製造できるため、論理回路部と不揮発性メモリ部が混在する半導体装置の製造方法等として有用である。
(a)〜(d)は本発明の第1の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の各工程を示す断面図である。 (a)〜(c)は本発明の第1の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の各工程を示す断面図である。 (a)〜(d)は本発明の第1の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の各工程を示す断面図である。 (a)〜(d)は本発明の第2の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の各工程を示す断面図である。 (a)〜(e)は同本発明の第2の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の各工程を示す断面図である。 (a)〜(d)は本発明の第2の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の各工程を示す断面図である。 (a)〜(d)は本発明の第3の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の各工程を示す断面図である。 (a)〜(b)は本発明の第3の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の各工程を示す断面図である。 (a)〜(b)は本発明の第3の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の各工程を示す断面図である。 (a)〜(c)は本発明の第3の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の各工程を示す断面図である。 (a)〜(c)は本発明の第3の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の各工程を示す断面図である。 (a)〜(d)は本発明の第4の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の各工程を示す断面図である。 (a)〜(d)は本発明の第4の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の各工程を示す断面図である。 (a)〜(b)は本発明の第4の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の各工程を示す断面図である。 (a)〜(c)は本発明の第4の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法をの各工程を示す断面図である。 (a)〜(c)は本発明の第4の実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の各工程を示す断面図である。 本発明に係る半導体記憶装置の製造方法により製造された半導体記憶装置に係るゲート絶縁膜の総破壊電荷量の分布を示すワイブルプロットである。 ゲート酸化膜の信頼性が低下する機構を示す模式図である。 従来例に係る半導体記憶装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
符号の説明
101 半導体基板
102 素子分離領域
103 下部酸化膜
104 シリコン窒化膜
105 上部酸化膜
106A フォトレジスト
106B フォトレジスト
106C フォトレジスト
106D フォトレジスト
106E フォトレジスト
107 n型不純物拡散層
108 拡散層上絶縁膜
109 ゲート絶縁膜
111 サイドウォール
112 低濃度拡散層
113 高濃度拡散層
121 ONO膜
301 半導体基板
302 素子分離領域
303 下部酸化膜
304 シリコン窒化膜
305 上部酸化膜
306A フォトレジスト
306B フォトレジスト
306C フォトレジスト
306D フォトレジスト
306E フォトレジスト
306F フォトレジスト
306G フォトレジスト
306H フォトレジスト
306I フォトレジスト
309 ゲート絶縁膜
311 サイドウォール
312 低濃度拡散層
313 高濃度拡散層
314 トンネル絶縁膜
315 多結晶シリコン膜
316 多結晶シリコン膜
317 ソース及びドレイン拡散層
321 ONO膜
322 2重ゲート構造
323 ゲート電極

Claims (10)

  1. 半導体基板の上に論理回路部と不揮発性メモリ部とが設けられた半導体記憶装置の製造方法であって、
    前記半導体基板にトレンチ溝を形成し、形成した前記トレンチ溝に絶縁膜を埋め込むことにより、素子分離領域を形成する工程と、
    前記半導体基板における前記論理回路部及び前記不揮発性メモリ部の上に絶縁性材料からなる保護膜を形成する工程と、
    前記半導体基板における前記論理回路部の所定の領域に不純物イオンを選択的に導入する工程と、
    前記論理回路部の上に形成した保護膜を除去する工程とを備え、
    前記不純物イオンを導入する工程は、前記保護膜を除去する工程よりも前に行うことを特徴とする半導体記憶装置の製造方法。
  2. 前記保護膜は、前記不揮発性メモリ部において電荷を蓄積するトラップ膜として機能することを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置の製造方法。
  3. 前記素子分離領域を形成する工程よりも後で且つ前記保護膜を形成する工程よりも前に、前記半導体基板における前記不揮発性メモリ部の上に第1の導電性膜を形成する工程と、
    前記保護膜を形成する工程よりも後に、前記保護膜の上に第2の導電性膜を形成する工程とをさらに備え、
    前記保護膜は、前記第1の導電性膜と第2の導電性膜との間を絶縁する絶縁膜として機能することを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置の製造方法。
  4. 前記保護膜は、前記トレンチ溝に埋め込まれた前記絶縁膜と比べてフッ化水素酸に対するエッチングレートが低い材料からなることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体記憶装置の製造方法。
  5. 前記保護膜は、前記トレンチ溝に埋め込まれた前記絶縁膜と比べてアンモニア水と過酸化水素水との混合溶液に対するエッチングレートが低い材料からなることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体記憶装置の製造方法。
  6. 前記保護膜は、シリコン窒化膜又はシリコン酸窒化膜の単層であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体記憶装置の製造方法。
  7. 前記保護膜は、シリコン窒化膜又はシリコン酸窒化膜を含む複数の絶縁膜からなる積層膜であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体記憶装置の製造方法。
  8. 前記積層膜は、シリコン酸化膜と、シリコン窒化膜又はシリコン酸窒化膜と、シリコン酸化膜とが順次積層されて構成されていることを特徴とする請求項7に記載の半導体記憶装置の製造方法。
  9. 前記不純物を導入する工程は、ウェルを形成する第1の不純物導入工程と、しきい値電圧を制御する第2の不純物導入工程とを含み、
    前記第2の不純物導入工程よりも前に、前記複数の絶縁膜のうちの少なくとも1つを選択的に除去する工程を有していることを特徴とする請求項7又は8に記載の半導体記憶装置の製造方法。
  10. 前記保護膜を選択的に除去する工程よりも後に、
    前記論理回路部及び不揮発性メモリ部の上に導電性材料を形成する工程と、
    前記導電性材料を選択的にエッチングすることにより前記論理回路部及び前記不揮発性メモリ部にゲート電極を形成する工程とをさらに備えていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の半導体記憶装置の製造方法
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