JP2005149826A - ジョイントコネクタ - Google Patents

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雅康 藤井
Riichi Sakurai
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Abstract


【課題】 本発明は、保持部材がコネクタハウジングに対して仮係止位置に保持される時に、コネクタハウジングの外壁部を貫通する方向において小型化されたジョイントコネクタを提供する。
【解決手段】 端子金具30が収容されるコネクタハウジング10には、バスバー50が保持された保持部材60が取り付けられている。この保持部材60は仮係止位置及び本係止位置に保持可能に構成されている。バスバー50には下方に突出したタブ片51が形成されている。端子金具30はランス27によりコネクタハウジング10に対して抜け止めされている。このランス27の側方にはタブ片逃がし空間80が設けられているので、仮係止位置においてタブ片51とランス27とが左右方向に並べられた配置となって、タブ片51がランス27と干渉するのを防止できる。この結果、仮係止位置においてジョイントコネクタを小型化できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ジョイントコネクタに関する。
従来、ジョイントコネクタの一例として、特許文献1に記載されたものが提案されている。これは、図24に示すように、コネクタハウジング1の内部に左右方向に並んで設けられた複数のキャビティ2にそれぞれ端子金具3が収容されると共に、コネクタハウジング1の外壁部に設けられた取付溝4から複数のキャビティ2を横切るように帯板状のバスバー5が挿入された構成となっている。バスバー5は端子金具に形成された受け溝6に嵌入され、これにより端子金具3同士がバスバー5を介して短絡される。
特開平9−306617号公報
しかしながら上記のジョイントコネクタではバスバー5が単体で取り扱われるために、コネクタハウジング1の取付溝4にバスバー5を差し込んだり、メンテナンス等に際して取付溝4からバスバー5を抜き出したりする作業がやりづらいという問題があった。
この問題を解決するため、コネクタハウジングの外壁部を貫通して端子金具と接触するように構成されたタブ片を備えたバスバーを保持部材に保持させておき、バスバーと端子金具とを短絡させる場合には保持部材とコネクタハウジングとを本係止位置に保持し、端子金具からバスバーを抜き出す場合には保持部材とコネクタハウジングとを仮係止位置に保持するような構成が考えられた。これにより、バスバーとコネクタハウジングに関する作業性の向上が期待された。
しかし、上記の構成によると、タブ片がコネクタハウジングの外壁部と略直交する方向に延出されているため、保持部材とコネクタハウジングとの組み付け作業中や抜き出し作業中に、タブ片がコネクタハウジングと干渉することがあるという問題点があった。特に、保持部材をコネクタハウジングに対して仮係止位置に保持する場合、タブ片がコネクタハウジングと干渉するのを避けるためには、タブ片をコネクタハウジングから離間させて配する必要があった。このとき、ランスはコネクタハウジングから突出して設けられることがあるので、タブ片がランスと干渉するのを防止するためには、ランスから更に離間するようにタブ片を配さなければならない場合があった。このため、保持部材がコネクタハウジングに対して仮係止位置に保持される時に、ジョイントコネクタが、コネクタハウジングの外壁部を貫通する方向において大型化してしまうという問題点があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、保持部材がコネクタハウジングに対して仮係止位置に保持される時に、コネクタハウジングの外壁部を貫通する方向において小型化されたジョイントコネクタを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、複数の端子金具と、前記端子金具が後方から挿入される複数のキャビティが左右方向に並んで形成されると共に、外壁部には前記キャビティに挿入された前記端子金具と弾性的に係止可能な複数のランスが左右方向に並んで形成されたコネクタハウジングと、複数のタブ片が左右方向に並んで形成されたバスバーを保持する保持部材とを備え、前記保持部材が前記コネクタハウジングに対して本係止して前記タブ片が前記外壁部を貫通して前記接続部に接触することにより複数の前記端子金具同士が短絡するようにしたジョイントコネクタであって、前記保持部材は前記コネクタハウジングに対して、前記タブ片を前記接続部と非接触状態とする仮係止位置に保持可能とされ、前記仮係止位置において、前記タブ片は、前記ランスの側方に設けられたタブ片逃がし空間内に突入されることで、タブ片と、前記ランスとは、左右方向に並べられた配置となっていることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載のジョイントコネクタにおいて、前記ランスは前記キャビティに対して左右いずれか一方に片寄った位置に設けられていることを特徴とする。
請求項3の発明は、前記保持部材には、前記本係止位置において前記外壁部を貫通することで前記端子金具と係止可能なリテーナ部が前記保持部材から突出して設けられており、前記保持部材は、前記仮係止位置から前進した後、前記外壁部と略直交方向へ変位することにより、前記仮係止位置から前記本係止位置へと変位するものである請求項1又は2記載のジョイントコネクタであって、前記リテーナ部は、前記仮係止位置において、前記コネクタハウジングの外壁部の外面に設けられた段差部と係止して、前記保持部材が後方へ変位するのを規制すると共に、前記コネクタハウジングの外壁部の外面に当接して、前記保持部材が前記外壁部と略直交方向へ変位を規制することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のジョイントコネクタにおいて、前記ランスの側方には、前記本係止位置において前記リテーナ部を収容可能なリテーナ部収容空間が設けられており、前記ランスに隣接すると共に前記キャビティの側壁を構成する壁には、この壁を前記コネクタハウジングの外壁側に開口して切り欠くように形成された切り欠き空間が設けられており、前記リテーナ部収容空間と前記切り欠き空間とが連通していることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載のジョイントコネクタにおいて、前記タブ片逃がし空間が前記リテーナ部収容空間と共用されていることを特徴とする。
<請求項1の発明>
請求項1の発明によれば、保持部材はコネクタハウジングに対して、タブ片が接続部と非接触状態となる仮係止位置に保持可能とされ、ランスの側方には、仮係止位置においてタブ片がランスと干渉することを回避するためのタブ片逃がし空間が設けられている。このため、保持部材がコネクタハウジングに対して仮係止位置に保持されると、タブ片がタブ片逃がし空間に収容されて、タブ片とランスとが左右方向に並べられた配置となる結果、タブ片がランスと干渉することを防止できる。これにより、保持部材を仮係止位置に保持した時に、コネクタハウジングの外壁部を貫通する方向において小型化されたジョイントコネクタを得ることができる。
<請求項2の発明>
ランスがキャビティの中央付近に設けられている場合にタブ片逃がし空間を形成しようとすると、タブ片がランスと干渉しないようにするため、ランスの横幅を狭くする必要がある。本発明においては、ランスがキャビティに対して左右いずれか一方に片寄った位置に設けられていることにより、キャビティのうちランスが設けられていない側にタブ片逃がし空間を形成できる。すると、ランスがキャビティの中央付近に設けられている場合に比べてランスの横幅を広くすることができる。これによりランスの強度が向上するので、端子金具の係止に関する信頼性を向上させることができる。
<請求項3の発明>
端子金具と係止可能なリテーナ部が保持部材に設けられているので、本係止位置において端子金具はランスに係止されると共にリテーナ部にも二重係止されることになる。この結果、端子金具の係止に関する信頼性を向上させることができる。
また、リテーナ部は、仮係止位置において、コネクタハウジングの外壁部の外面に設けられた段差部と係止して、保持部材が後方へ変位するのを規制すると共に、コネクタハウジングの外壁部の外面に当接して、保持部材が外壁部と略直交する方向へ変位するのを規制可能に構成されている。このように、リテーナ部は、仮係止位置における保持部材の変位を規制する機能をも兼ね備えているので、保持部材に、別途、保持部材の変位を規制する手段を設ける必要がなくなる結果、ジョイントコネクタの小型化、軽量化を図ることができる
<請求項4の発明>
請求項4の発明によれば、リテーナ部収容空間と切り欠き空間とが連通しているので、リテーナ部は本係止位置においてリテーナ部収容空間及び切り欠き空間の両方に収容可能となる。これにより、キャビティの側壁を構成する壁を切り欠くようにして形成された切り欠き空間の分だけ、リテーナ部の横幅を広くすることができるので、リテーナ部の強度を向上させることができる。この結果、端子金具の二重係止に関する信頼性を向上させることができる。
<請求項5>
請求項5の発明によれば、タブ片逃がし空間がリテーナ部収容空間と共用されているので、タブ片逃がし空間及びリテーナ部収容空間をコネクタハウジング内に別々に形成する場合に比べてジョイントコネクタを小型化できる。
<実施形態>
本発明の一実施形態を図1ないし図21によって説明する。
本実施形態のジョイントコネクタは、コネクタハウジング10と、このコネクタハウジング10に収容される複数個(本実施形態では12個)の端子金具30と、この端子金具30同士を短絡するバスバー50と、このバスバー50を保持する保持部材60とを備えて構成されている。なお、以下の説明において、前後方向については図1の左側を前方とし、上下方向についても図1を基準とする。
端子金具30は、導電性の金属板をプレスによって所定形状に打ち抜いた後、曲げ加工を施すことにより形成されている。この端子金具30は、図1及び図3に示すように、後部に電線Wの端末に圧着接続されるバレル部31と、前部にバスバー50と接続される接続部32とを備えている。バレル部31は、前後に一対ずつのかしめ片33を有しており、前側のワイヤバレル33Aが電線Wの芯線をかしめ付け、後ろ側のインシュレーションバレル33Bが電線Wの被覆部分をかしめ付けている。
接続部32は前後方向に細長い略角筒状に形成されている。接続部32の前面には、図2に示すように上壁34の前端から延出された前壁35が接続部32の前面を覆うように設けられている。接続部32の上壁34には、前後方向のほぼ中央で且つ図4の右寄りの位置に、後述するタブ片51を差し込み可能な矩形の差込孔36が開口されている。接続部32の底壁37には、差込孔36の下方の位置であって、接続部32の前後方向のほぼ中央で且つ図4の右寄りの位置に、差込孔32から差し込まれたタブ片51の先端部と底壁37とが干渉するのを回避するための逃がし孔38が形成されている。
接続部32の内側には、弾性接触片39が、図4の左側の側壁42Aの上端から延出されて下向きに折り返して形成されており、弾性接触片39の先端部は上方から見て差込孔36の奥側(下方)に張り出した形態となっている。これにより、弾性接触片39は折返し部分を支点として図4の左右方向に弾性変形可能に形成されている。この弾性接触片が図4の左方に過剰に変形されることを規制する過度撓み規制片40が、接続部32のうち図4の左側の側壁42Aから、弾性接触片39の先端側へ向けて突出して形成されている。弾性接触片39の先端部には、図4の右方に突出するエンボス部41が形成されており、タブ片51と当接可能となっている。また、弾性接触片39と対向する側壁42B(図4の右側の側壁)には、弾性接触片39と対向する位置に、上下方向に延びた前後一対の挟持突起43が図4の左方に突出するように形成されており、タブ片51と当接可能となっている。
接続部39の上壁34の後端部のうち、図4の左寄りの位置には、後述するランス27と係合して端子金具30が抜け止めされる係合突部44が形成されている。この係合突部44は側壁42Aから面一となって延びる金属板を上壁34の上方に折り曲げ、さらに、先端側を上壁34側に折り返して上壁34に突き当てた構造となっており、断面形状が上壁34によって開放部を閉じられた角U字形となっている。
コネクタハウジング10は、合成樹脂製であって、全体として扁平な箱形をなしている。図6に示すように、コネクタハウジング10の内部には前後に細長いキャビティ11が横幅方向に複数個(本実施形態では12個)並んで形成されている。各キャビティ11は、後端側が端子金具30を挿入するための端子挿入孔12として大きく開口しており、そこから端子金具30を挿入すると、端子金具30は、コネクタハウジング10の底壁28の内面に案内され、端子金具30の前端がコネクタハウジング10の前壁13に突き当たって位置決めされる。この前壁13のうち、各キャビティ11と対応する位置には、後述する導通検査用治具(図示せず)を挿入するための検知孔14が開口している(図5参照)。この検知孔14の孔縁部には、導通検査用治具(図示せず)をキャビティ内に誘い込むためのテーパ状の誘導面が周設されている。
隣り合うキャビティ11同士は中間壁15によって互いに仕切られており、この中間壁15は、ランス11に隣接すると共に各キャビティ11の側壁を構成している。
キャビティ11の上方の内壁は、コネクタハウジング10の上壁20(外壁部に相当する)により構成されており、この上壁20の上面(外面)は、その後端から前方に向かって階段状に高さが低くなるように形成されている(図6及び図8参照)。コネクタハウジング10の上壁20のうち、後端から前方に向かって略3分の1の領域には第1の上壁20Aが形成されている。また、略3分の1から略3分の2の領域には、上面(外面)が第1の上壁20Aよりも1段低くなっている第2の上壁20Bが形成されている。第1の上壁20A及び第2の上壁20Bの内面は面一に連続してキャビティ11の内壁(上壁)を構成しているので、上壁20Aの方が上壁20Bよりも肉厚になっている。第1の上壁20Aの上面と第2の上壁20Bの上面との間には、直角に切り立った段差部21が形成されている。この段差部21の上端縁にはテーパ状の斜面が形成されている。
第2の上壁20Bの前方の領域(前端から3分の1)には、上面が第2の上壁20Bよりも更に1段低くなっている第3の上壁20Cが設けられている。第3の上壁20Cの内面の高さは第2の上壁20Bの内面の高さよりも低くなっている。そして、第3の上壁20Cの肉厚は、第2の上壁20Bよりも薄くなっている。第3の上壁20Cの後端縁は、キャビティ11に正規挿入された端子金具30の接続部32の後端縁よりもやや前方に位置するように形成されている(図1参照)。そして、第3の上壁20Cの後端縁のうち、キャビティ11の幅方向の中心に対して図8における左方の部分には、端子金具30の係合突起44が収容されるための切り欠きが設けられている。
第3の上壁20Cには各キャビティ11に対応する位置に、上方から端子金具30に差し込まれるタブ片51をガイドするためのガイド孔22が開口されている。このガイド孔22は、キャビティ11に正規挿入された端子金具30の差込孔36の真上に位置するように、キャビティ11の幅方向中心に対して、図8の右方にずらした位置に開口している(図8参照)。また、ガイド孔22の孔縁部には、タブ片51をキャビティ11内に誘い込むためのテーパ状の誘導面が周設されている。
コネクタハウジング10の左右両外側面には、図7に示すように、保持部材60を組み付けるための組付凹部17が形成されている。この組付凹部17は、コネクタハウジング10の左右両外側面のうち、その前端から後方へ向かって略4分の3の領域に亘って、所定の厚みだけ窪んだ形状に形成されている。この組付凹部17のうちその前端から後方へ向かって略3分の2の領域は、コネクタハウジング10の左右両外側面の下辺部を残して下方へ方形に窪んだ形態になっており、組付凹部17の残りの領域は、コネクタハウジング10の左右両外側面のうち略下半分を残して窪んだ形態になっている。これにより、組付凹部17のうちその前端から後方へ向かって略3分の2の領域においては、コネクタハウジング10の左右両外側面の下辺部の上側面によって本係止ガイド部18が形成されている。この本係止ガイド部18は、保持部材60が本係止位置よりも下方へ変位することを規制可能となっている。そして、組付凹部17の残りの領域においては、コネクタハウジング10の左右両側面の略下半分の上側面によって仮係止ガイド部19が形成されている。この仮係止ガイド部19は、保持部材60が仮係止位置よりも下方へ変位することを規制すると共に、保持部材60を仮係止位置から本係止位置に変位させる際に、保持部材60が水平方向に前進できるように構成されている。仮係止ガイド部19の上面と本係止ガイド部18の上面との間には、段差18Aが形成されている。
コネクタハウジング10の第3の上壁20Cの左右両端部には、1対のリブ23、23が立ち上がっている。このリブ23、23はランス11に隣接すると共にその内側面は、キャビティ11の側壁を構成している。また、リブ23、23の外側面は、コネクタハウジング10の左右両外側面に形成された組付凹部17と面一に構成されている(図5及び図8参照)。また、リブ23、23は第2の上壁20Bと同じ高さに形成されている。
図7に示すように、コネクタハウジング10に設けられた組付凹部17の両外側面のうち、その上端部寄りの位置には、仮係止位置において保持部材60を前止めする第1の仮係止突起25Aと、仮係止位置において保持部材60が上方へ変位することを規制する第2の仮係止突起25B及び第3の仮係止突起25Cとが前後方向に並んで形成されている。第1の仮係止突起25Aは最も前方に設けられており、後ろ側にテーパ状の斜面が形成されている。第2の仮係止突起25Bは切り欠き部24の前方に位置しており、その後端部は切り欠き部24の前側の壁面と面一に形成されている。一方、第3の仮係止突起25Cは切り欠き部24の後方に位置しており、その前端部は切り欠き部24の後ろ側の壁面と面一に形成されている。第2及び第3の仮係止突起25B、25Cの上面にはテーパ状の斜面が形成されている。また、組付凹部17の両側面のうち、切り欠き部24の底面よりも下方の位置には、本係止位置において保持部材60が上方へ変位することを規制する本係止突起26が形成されている。本係止突起26は前後方向に細長いリブ状をなし、その上面にはテーパ状の斜面が形成されている。
コネクタハウジング10の第2の上壁20Bには、各キャビティ11の位置に対応して、第2の上壁20Bの後端寄りの位置から前方へ片持ち状に延出されたランス27が形成されている(図6参照)。このランス27は、上下方向に撓み変形可能とされると共に、その先端部が端子金具30の係合突部44に係止することで端子金具30が抜け止めされるようになっている。ランス27の上面は、第2の上壁20Bよりも一段低く形成されている。また、ランス27の下面は、キャビティ11の内壁(上壁)を構成しており、ランス27の基部においてはキャビティ11の内壁(上壁)と面一となっている。ランス27は、先端に向かうに従って全体に下方へゆるやかに傾斜するように形成されていると共に、やや肉厚となっている。ランス27の横幅はキャビティ11よりも狭く形成されていると共に、その幅方向の中心で係合突部44を当接させるために、キャビティ11の幅方向中心に対して端子金具30の係合突部44と対応する側(図8の左方)に片寄った位置となっている。
保持部材60は、横長厚板状の本体部62と、本体部62の前端から下方に延出された前面壁63と、本体部62の左右両側端から下方に延出された側面壁64とを備えて構成されている。前面壁63には、その下端部から上方に向かって略3分の1の領域に、前面壁63の両側端縁部を残して、凹部65が形成されており、この凹部65には櫛の歯状に並んだ複数個(本実施形態では13個)の支持壁66が下方に突出して形成されている(図9参照)。保持部材60が本係止位置に保持されると、前面壁63はコネクタハウジング10の前壁13の前方に位置することになるから、後述する導通検査用治具(図示せず)を挿入するため、支持壁66は検知孔14と非対応の位置に設けられている。この支持壁66は、保持部材60が仮係止位置に保持された際に、コネクタハウジング10に形成された第3の上壁20Cの外壁面に当接して、保持部材60がコネクタハウジング10上壁20と垂直な方向(下方)へ変位するのを規制する。図11に示すように、保持部材60の本体部62の左右両側端にはそれぞれ、後述する係止爪67を成形するための型抜き孔70、70が設けられている。型抜き孔70、70は、前後方向に亘って細長い矩形状に開口した形状になっている。
図10に示すように、保持部材60の左右両側面壁64、64の下端部には、保持部材60の内側に向かって突出した係止爪67が形成されている。この係止爪67の下側の側面は、上方に向かってテーパ状に傾斜している。保持部材60の左右両側面壁64、64の後端縁には、上下方向に延びるリブ68が保持部材60の内側に突出して設けられている。保持部材60の左右両側面壁64、64の前端部の内側には、その下端寄りの位置に、案内凹部69が設けられている。案内凹部69は、メンテナンス等のために、保持部材60を本係止位置から仮係止位置に変位させる際に、第1の仮係止突起20Aを乗り越えるためにテーパ状に形成されている。
本体部62の下側の壁面には、その前端からやや後方の位置に、バスバー保持壁71が下方に突出すると共に、左右方向に延びて形成されている。バスバー保持壁71の後ろ側の側面には、バスバー50を保持するための凹部72が所定のピッチで左右方向に並んで形成されている。また、バスバー保持壁71とリテーナ部61との間の領域には、左右方向に並んで、バスバー50を固定するための円柱状の圧入突起(図示せず)が所定のピッチで左右方向に並んで形成されている。バスバー50は、本体部62の下方から差し込まれて、バスバー保持壁71の凹部72に後述する支持板52が嵌め込まれると共に、圧入突起(図示せず)が後述する挿通孔53に圧入されることにより、保持部材60に固定されている。
バスバー50は、導電性の金属板をプレスによって所定形状に打ち抜いた後(図13参照)、曲げ加工を施すことで形成されている。このバスバー50は、図14ないし図16に示すように、左右方向に延びた帯状の基部54と、基部54から直角に曲げられて下方に突出する複数個(本実施形態では12個)の支持板52と、支持板52の側面から延出されると共に支持板52に対して直角に曲げられて下方に突出する複数個(本実施形態では12個)のタブ片51とからなる。
基部54には、円形の挿通孔53が長さ方向に沿って、圧入突起(図示せず)と同一のピッチで形成されており、圧入突起(図示せず)に圧入可能となっている。基部54の一方の側面からは略矩形状の支持板52が、所定のピッチで並んで延設されている。図15において支持板52の右側面からは、細長い棒状のタブ片51が延出されると共に、支持板52に対して直角(図15中、紙面の奥側)に曲げられて下方に突出している。これにより、各タブ片51は互いに平行で、所定のピッチで厚み方向に並んで設けられている。各タブ片51の先端には、幅方向及び厚み方向に先細りしたテーパ部55が形成されている。
さて、保持部材60の本体部62の下側の壁面には、その後端からやや前方の位置にリテーナ部61が形成されている。このリテーナ部61は、角棒状に垂れ下がった状態で、左右方向に複数個(本実施形態では13個)並んで形成されている(図9及び図12参照)。リテーナ部61は、図9において保持部材60の左端寄りの位置にある第1のリテーナ部61Aと、保持部材60の右端寄りの位置にある第2のリテーナ部61Bと、第1のリテーナ部61Aと第2のリテーナ部61Bとの間に設けられた複数個(本実施形態では11個)の第3のリテーナ部61Cとからなる。
第1のリテーナ部61Aの横幅は、リブ23の横幅と、図8においてランス27の左側面と中間壁15との間隔を加えたものと等しくなっている。また、第2のリテーナ部61Bの横幅は、リブ23の横幅と、中間壁15の横幅と、図8においてランス27の右側面と中間壁15との間隔とを加えたものと等しくなっている。そして、第3のリテーナ部61Cの横幅は、図8においてランス27の左側面と中間壁15との間隔と、ランス27の右側面と中間壁15との間隔と、中間壁15の横幅とを加えたものと等しくなっている。
第1〜第3のリテーナ部61A〜61Cの前後長は、全て等しくなっており、第2の上壁20Bの後端縁からランス27の基端部までの長さよりも短く形成されている。
これら第1〜第3のリテーナ部61A〜61Cは、保持部材60が仮係止位置に保持された際には、コネクタハウジング10の段差部21に係止し、第2の上壁20Bの上面に当接するように配置されている(図1参照)。
一方、コネクタハウジング10において、中間壁15のうち、前後方向の略中央部分であって、ランス27と隣接する位置には、上方(コネクタハウジング10の上壁(外壁)20側)へ開口するように切り欠き部16が設けられている。切り欠き部16の上端縁部にはテーパ状の斜面が形成されている(図6及び図8参照)。この切り欠き部16よりも後ろ側では、中間壁15の上面は第2の上壁20Bの上面と面一になっており、切り欠き部16よりも前側では、中間壁15の上面は第3の上壁20Cと面一になっている。切り欠き部16によって形成される切り欠き空間82Aの横幅は、中間壁15の横幅と等しくなっており、切り欠き空間82Aの前後長は、第1〜第3のリテーナ部61A〜61Cの前後長と等しくなっている。
また、リブ23、23の後端部と第2の上壁20Bの前端部との間であって、ランス27と隣接する位置には、上方(コネクタハウジング10の上壁(外壁)20側)に向かって開口した切り欠き部24が形成されている。切り欠き部24の上端縁部には、テーパ状の斜面が形成されている(図6及び図8参照)。切り欠き部24によって形成される切り欠き空間82Bのうち、図8の左方に位置する切り欠き空間82Bの横幅は、リブ23の横幅と等しくなっている。一方、切り欠き空間82Bにうち、図8の右方に位置する切り欠き空間82Bの横幅は、リブ23の横幅に加えて、中間壁15の横幅の分だけ大きく形成されている。切り欠き空間82Bの前後長は、第1〜第3のリテーナ部61A〜61Cの前後長と等しくなっている。
図8において、ランス27の右方には、中間壁15又はリブ23と、ランス27の右側面とに挟まれたタブ片逃がし空間80が形成されている。このタブ片逃がし空間80は、保持部材60が仮係止位置に保持された際に、保持部材60から下方に突出するタブ片51がランス27と干渉することを回避可能であり、上方から差し込まれるタブ片51を収容可能になっている。このタブ片逃がし空間80は、保持部材60が本係止位置に保持される際に、第2のリテーナ部61B及び第3のリテーナ部61Cを収容可能となっており、リテーナ部収容空間81をも兼ねている。タブ片逃がし空間80及びリテーナ部収容空間81の横幅は、タブ片51の横幅よりも大きくなっており、第3の上壁20Cに形成されたガイド孔22の横幅と等しくなっている。
また、図8において、ランス27の左側には、リブ23又は中間壁15と、ランス27の左側面とに挟まれた空間83が形成されている。
空間83の横幅よりも、タブ片逃がし空間80及びリテーナ部収容空間81の横幅は広くなっている。このタブ片逃がし空間80及びリテーナ部収容空間81の横幅は、切り欠き空間82Aの横幅と等しくなっている。また、切り欠き空間82Aの横幅よりも、切り欠き空間82Bの横幅の方が広くなっている。
各キャビティ11は、タブ片逃がし空間80と連通している。これにより、各キャビティ11は、コネクタハウジング10の上方の空間とも連通している。これにより、タブ片51は上方からタブ片逃がし空間80に入り込むことが可能な構成になっている。
また、各キャビティ11は、タブ片逃がし空間80、リテーナ部収容空間81及び空間83と連通している。これにより、各キャビティ11は、コネクタハウジング10の上方の空間と連通している。また、上述したように、切り欠き空間82A、82Bは、上方に開口して切り欠くように形成されている。このため、第1のリテーナ部61Aは、図8において左端寄りに位置するリブ23に設けられた切り欠き空間82Bと、この切り欠き空間82Aの右方に位置する空間83とからなる領域に上方から入り込むことが可能な構成になっている。第2のリテーナ部61Bは、図8において右端寄りに位置するリブ23に設けられた切り欠き空間82Bと、この切り欠き空間82Bの左方に位置するタブ片逃がし空間80及びリテーナ部収容空間81とからなる領域に上方から入り込むことが可能となっている。そして、第3のリテーナ部61Cは、図8において、タブ片逃がし空間80、リテーナ部収容空間81、切り欠き空間82A及び空間83とからなる領域(図8において破線で囲まれた領域)に上方から入り込むことが可能な構成となっている。
次に、本実施形態の作用を説明する。コネクタハウジング10の上方から、コネクタハウジング10を跨ぐようにして保持部材60の左右両側面壁64、64を組付凹部17に組み付けると、保持部材60の係止爪67が、第2及び第3の仮係止突起25B、25Cに上方から当接する。この状態から保持部材60を押し下げると、第2及び第3の仮係止突起25B、25Cと当接する係止爪67が押し広げられることにより、保持部材60の左右両側面壁64、64が互いに開き方向に撓み変形しつつ、係止爪67が第2及び第3の仮係止突起25B、25Cに乗り上げる。さらに保持部材60が押し下げられると、両側面壁64、64が互いに内側へ復元変形すると共に係止爪67が第2及び第3の仮係止突起25B、25Cに下方から係合する。これにより、保持部材60が上方へ変位することが規制される。また、保持部材60の両側面壁64、64の下端縁は、コネクタハウジング10の仮係止ガイド部19の上方から当接する。これにより、保持部材60が下方へ変位するのが規制される。また、第1〜第3のリテーナ部61A〜61Cは、コネクタハウジング10の段差部21の後端に係止し、これにより保持部材60の後方への変位が規制される。第1〜第3のリテーナ部61A〜61Cは、第2の上壁20Bに上方から当接し、これにより保持部材60が下方へ変位するのが規制される。そして、保持部材60の支持壁66が第3の上壁20Cの外壁面に上方から当接し、これにより保持部材60が下方へ変位するのが規制される。さらに、第1の仮係止突起25Aが保持部材60の両側面壁64、64の前端縁と前方から係止し、これにより保持部材60の前方への変位が規制される。このようにして、保持部材60は上下前後への変位が規制されて、仮係止位置に保持される。
この状態から、端子金具30がコネクタハウジング10の各キャビティ11内に後方から挿入され、ランス27が係合突部44に当接して上方に撓み変形した後、端子金具30が正規の深さ位置まで挿入されると、ランス27が復元変形して係合突部44の後端に係止し、これにより端子金具30が抜け止め状態となる(図1、図17及び図18参照)。
この状態で、保持部材60から下方に突出するタブ片51は、タブ片逃がし空間80に収容されている。すなわち、タブ片51は、図8において、ランス27の右方に並んだ状態に位置している。また、タブ片51の下端部はランス27の下端部よりもやや下方に位置していると共に、端子金具30の接続部32の上方に位置している。このため、タブ片51は、端子金具30とは非接触状態になっている。タブ片51の左右方向の幅は、タブ片逃がし空間80の左右方向の幅よりも小さいため、タブ片51は、ランス27及び中間壁15とは非接触状態になっている。このように、本実施形態においては、仮係止位置において各タブ片51がランス27と左右方向に並んだ状態に保持され、且つ各タブ片51がランス27と干渉することが防止されているので(図1参照)、ジョイントコネクタを上下方向(コネクタハウジングの外壁部を貫通する方向)に小型化することができる。
全ての端子金具30が挿入された状態で、保持部材60は、支持壁66が第3の上壁20Cの外面に上方から当接することにより下方への変位が規制された状態になっている。また、保持部材60の両側面壁64、64の下端縁が仮係止ガイド部19に上方から当接することによっても、保持部材60は下方への変位が規制された状態になっている。そして、リテーナ部61が第2の上壁20Bの外面に上方から当接することによっても、保持部材60が下方へ変位することが規制されている。一方、係合爪67が第2及び第3の仮係止突起25B、25Cと下方から係合することによって、保持部材60は上方への変位が規制された状態になっている。このため、保持部材60を前方に押すと、コネクタハウジング10に対して水平方向に前方へ変位するように案内される。すると、保持部材60の両側面壁64、64は第1の仮係止突起25Aと当接して互いに開き方向に撓み変形しつつ、第1の仮係止突起25Aに乗り上げる。さらに保持部材60が前方に押されると、両側面壁64、64が互いに内側へ復元変形すると共に両側面壁64、64の前端部が第1の仮係止突起25Aと前方から係合する。そして、両側面壁64、64の後端部に設けられたリブ68、68が第3の仮係止突起25Cの後端部と後方から係合して、保持部材60の前方への変位が規制される。
このとき、タブ片51は、ランス27の側方を通って前方へ変位し、第3の上壁20Cに形成されたガイド孔22の上方にまで変位する。また、第1〜第3のリテーナ部61A〜61Cは、第2の上壁の外面と当接しながら前方へ変位し、リテーナ部収容空間81と、切り欠き空間82A、82Bと、空間83とからなる領域の上方にまで変位する。そして、支持壁66は第3の上壁20Cの前端部よりも前方にまで変位する。
その後、保持部材60を押し下げると、係止爪67が本係止突起26に上方から当接する。この状態から保持部材60をさらに押し下げると、本係止突起26と当接する係止爪67が押し広げられることにより、保持部材60の左右両側面壁64、64が互いに開き方向に撓み変形しつつ、係止爪67が本係止突起26に乗り上げる。さらに保持部材60が押し下げられると、両側面壁64、64が互いに内側へ復元変形すると共に係止爪67が本係止突起26に下方から係合する。これにより、保持部材60が上方に変位することが規制される。また、保持部材60の両側面壁64、64の下端縁がコネクタハウジング10の本係止ガイド部18の上に当接して、保持部材60が下方へ変位するのを規制する。そして、保持部材60の本体部62の下側の壁面は、コネクタハウジング10の第2の上壁20B及びリブ23の上面と上方から当接して、保持部材60が下方へ変位するのを規制する。
この間、保持部材60の後端縁に形成されたリブ68は、第3の仮係止突起25Cと後方から係合すると共に、本係止突起26とも後方から係合することにより、保持部材60が前方へ変位することを規制する。また、リブ68は、仮係止ガイド部18の上面と本係止ガイド部19の上面との間に形成された段差18Aと前方から係合することにより、保持部材60が後方へ変位することを規制する。そして、支持壁66がコネクタハウジング10の前壁13と前方から当接して、保持部材60が後方へ変位することを規制する。このように、保持部材60は、下方へ変位する間、前後方向に遊動することが規制された状態になっている。以上のようにして、保持部材60は、上下前後への変位が規制されて、本係止位置に保持される(図19及び図20参照)。
保持部材60が下方へ変位する間に、各タブ片51は第3の上壁20Cに設けられたガイド孔22及び端子金具30に設けられた差込孔36に差し込まれ、各端子金具30の弾性接触片39と接続される。これにより、各端子金具30同士はタブ片51の形成されたバスバー50により短絡される。また、保持部材60に形成された第1〜第3のリテーナ部61A〜61Cが、リテーナ部収容空間81と、切り欠き空間82A、82Bと、空間83とからなる領域に収納され、この第1〜第3のリテーナ部61A〜61Cの下端が端子金具30の上壁34の後端縁のうち図4の右方寄りの位置に後方から係止することにより、端子金具30が二重係止される(図21参照)。そして、支持壁66はコネクタハウジング10の前壁13の前方を通って下方へと変位する。
端子金具30に導通検査が行われる場合には、導通検査用治具(図示せず)の先端が前方から検知孔14とを通してキャビティ11内に差し込まれ、接続部32の前壁35に突き当てられる。このとき、導通検査用治具(図示せず)の先端が接続部32の前壁35に当てられるようにしたので、弾性接触片39が突かれて変形する事態を防ぐことができる。
なお、端子金具30は、一つの工程にて全てのものがコネクタハウジング10に装着されるのではなく、いくつかの工程に分けて装着される場合があり、そのような場合には、導通検査が各工程の終わりごとに行われることがある。そこで、本実施形態では、上述のような保持部材60を仮係止位置として状態と、保持部材60を本係止位置とした状態との両方で導通検査を行うことができるようにしている。すなわち、保持部材60が仮係止位置に保持された場合には、保持部材60はコネクタハウジング10の上方に保持された状態にあるので、検知孔14の前方を覆うものはなく、導通用検査治具(図示せず)の先端を前方から検知孔14に挿入して導通検査を行うことができる。また、保持部材60が本係止位置に保持された場合には、保持部材60の前面壁63はコネクタハウジング10の前方に位置した状態になる。しかし、前面壁63には凹部65が設けられていると共に、検知孔14と非対応の位置に支持壁66が設けられているので、検知孔14の前方を覆うものはない状態になっている。したがって、保持部材60が本係止位置に保持された場合でも、導通用検査治具(図示せず)の先端を前方から検知孔14に挿入して導通検査を行うことができる。
また、メンテナンス等の際に、端子金具30をキャビティ11より抜き出す場合には、保持部材60を本係止位置より上方へ引き上げた後、後方へスライドさせて仮係止位置に係止させ、図示しない治具を用いてランス27を撓み変形させて端子金具30との係合を外せば、端子金具30を抜き出すことができる。
以上説明したように本実施形態によれば、保持部材60はコネクタハウジング10に対して、タブ片51が接続部32と非接触状態となる仮係止位置に保持可能とされ、ランス27の側方には、仮係止位置においてタブ片51がランス27と干渉することを回避するためのタブ片逃がし空間80が設けられている。このため、保持部材60がコネクタハウジング10に対して仮係止位置に保持されると、タブ片51がタブ片逃がし空間80に収容される結果、タブ片51がランス27と干渉することを防止できる。これにより、仮係止位置においてコネクタハウジング10の上壁20を貫通する方向において小型化されたジョイントコネクタを得ることができる。
本実施形態においては、ランス27がキャビティ11に対して左右いずれか一方に片寄った位置に設けられていることにより、キャビティ11のうちランス27が設けられていない側にタブ片逃がし空間80を形成できる。これによりランス27の横幅を広くすることができる結果、ランス27の強度が向上するので、端子金具30の係止に関する信頼性を向上させることができる。
また、端子金具30と係止可能なリテーナ部61が保持部材60に設けられているので、本係止位置において端子金具30はランス27に係止されると共にリテーナ部61にも二重係止されることになる。この結果、端子金具30の係止に関する信頼性を向上させることができる。
そして、リテーナ部61は、コネクタハウジング10の上壁20の外壁面に設けられた段差部21と係止して、保持部材60が仮係止位置において後方へ変位するのを防止すると共に、コネクタハウジングの第2の上壁20Bの外壁面に係止して、保持部材60が仮係止位置から本係止位置に変位するのを規制するようになっている。このため、保持部材60に別途、仮係止位置から本係止位置に変位するのを規制する手段を設ける必要がなくなる結果、ジョイントコネクタの小型化、軽量化を図ることができる。
さらに、リテーナ部61は、本係止位置において、切り欠き空間82と、ラリテーナ部収容空間81と、空間83とからなる領域に収容される。これにより、ランス11に隣接すると共にキャビティ11の側壁を構成する中間壁15及びリブ23を切り欠いた分だけ、リテーナ部61の横幅を広くすることができるので、リテーナ部61の強度を向上させることができる。この結果、端子金具30の二重係止に関する信頼性を向上させることができる。
そして、タブ片逃がし空間80がリテーナ部収容空間81と共用されているので、タブ片逃がし空間80及びリテーナ部収容空間81をコネクタハウジング10内に別々に形成する場合に比べてジョイントコネクタを小型化できる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)キャビティ11の個数や配列は、上記に記載のものに限られず、例えば、図22及び図23に示すように、コネクタハウジング10の上下対称に2段のキャビティ11を設けると共に、コネクタハウジング10の外壁部29に垂直な方向から、バスバー50の保持された保持部材60を組み付ける構成としてもよい。この外壁部29は、コネクタハウジング10の後端から前方に向かって、階段状に低くなっており、コネクタハウジング10の後端側から順に、第1の外壁部29A、第2の外壁部29B、第3の外壁部29Cとなっている。この他は、前記実施形態と同様である。前記実施形態と同一部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
(2)本実施形態では、ランス27は端子金具30(キャビティ11)に対して片寄った位置に形成されていたが、これに限られず、ランス27は端子金具30(キャビティ11)の中央付近に設けられていてもよい。
(3)本実施形態では、保持部材60は、仮係止位置から本係止位置に変位する際、前方に変位した後、下方に変位するという、二段階に変位するものとしたが、これに限られず、仮係止位置から下方へ変位することにより、一段階で本係止位置に変位する形態としてもよい。
(4)本実施形態では、中間壁15及びリブ23には、上方に開口して切り欠くように形成された切り欠き空間82A、82Bが設けられていたが、これに限られず、中間壁15及びリブ23に切り欠き空間82A、82Bを設けない形態としてもよい。
(5)本実施形態では、タブ片逃がし空間80とリテーナ部収容空間81とが共用されるものとしたが、これに限られず、タブ片逃がし空間80とリテーナ部収容空間81とがランス27に対して反対側に存在することにより、両者が共用されない形態としてもよい。また、タブ片逃がし空間80とリテーナ部収容空間81とがランス27に対して同じ側に存在した場合において、両者が前後方向にずれた位置に存在するために共用されない形態であってもよい。
(6)本実施形態においては、1つの保持部材60に1つのバスバー50が組み付けられる構成としたが、これに限られず、端子金具30の短絡パターンに応じて一つの保持部材60に複数のバスバー50を組み付けるようにしてもよい。また、1つのバスバー50が有するタブ片51の本数も、端子金具30の短絡パターンに応じて、2本以上の任意の本数を設けることとしてもよい。
(7)バスバー50は、インサート成形によって保持部材60と一体化させるようにしてもよい。
本発明の実施形態に係るコネクタハウジングに保持部材を仮係止位置に組み付けた状態の縦断面図 端子金具の正面図 端子金具の平面図 図3における端子金具のA−A線断面図 コネクタハウジングの正面図 図5におけるコネクタハウジングのB−B線断面図 コネクタハウジングの側面図 コネクタハウジングの平面図 保持部材の正面図 保持部材の側面図 保持部材の正面図 図9における保持部材のC−C線断面図 バスバーの展開状態を示す平面図 バスバーの側面図 バスバーの正面図 バスバーの底面図 コネクタハウジングに保持部材を仮係止位置に組み付けた状態の側面図 その平面図 コネクタハウジングに保持部材を本係止位置に組み付けた状態の側面図 その平面図 その縦断面図 他の実施形態に係るコネクタハウジングに保持部材を仮係止位置に組み付けた状態を示す縦断面図 他の実施形態に係るコネクタハウジングに保持部材を本係止位置に組み付けた状態を示す縦断面図 従来のジョイントコネクタを示す縦断面図
符号の説明
10…コネクタハウジング
11…キャビティ
16、24…切り欠き部
20A…第1の上壁
20B…第2の上壁
20C…第3の上壁
22…ガイド孔
27…ランス
30…端子金具
36…差込孔
50…バスバー
51…タブ片
61…保持部材
61A…第1のリテーナ部
61B…第2のリテーナ部
61C…第3のリテーナ部
66…支持壁
80…タブ片逃がし空間
81…リテーナ部収容空間
82A、82B…切り欠き空間
83…空間

Claims (5)

  1. 複数の端子金具と、前記端子金具が後方から挿入される複数のキャビティが左右方向に並んで形成されると共に、外壁部には前記キャビティに挿入された前記端子金具と弾性的に係止可能な複数のランスが左右方向に並んで形成されたコネクタハウジングと、複数のタブ片が左右方向に並んで形成されたバスバーを保持する保持部材とを備え、前記保持部材が前記コネクタハウジングに対して本係止して前記タブ片が前記外壁部を貫通して前記接続部に接触することにより複数の前記端子金具同士が短絡するようにしたジョイントコネクタであって、
    前記保持部材は前記コネクタハウジングに対して、前記タブ片を前記接続部と非接触状態とする仮係止位置に保持可能とされ、
    前記仮係止位置において、前記タブ片は、前記ランスの側方に設けられたタブ片逃がし空間内に突入されることで、タブ片と、前記ランスとは、左右方向に並べられた配置となっていることを特徴とするジョイントコネクタ。
  2. 前記ランスは前記キャビティに対して左右いずれか一方に片寄った位置に設けられていることを特徴とする請求項1記載のジョイントコネクタ。
  3. 前記保持部材には、前記本係止位置において前記外壁部を貫通することで前記端子金具と係止可能なリテーナ部が前記保持部材から突出して設けられており、
    前記保持部材は、前記仮係止位置から前進した後、前記外壁部と略直交方向へ変位することにより、前記仮係止位置から前記本係止位置へと変位するものである請求項1又は2記載のジョイントコネクタであって、
    前記リテーナ部は、前記仮係止位置において、前記コネクタハウジングの外壁部の外面に設けられた段差部と係止して、前記保持部材が後方へ変位するのを規制すると共に、前記コネクタハウジングの外壁部の外面に当接して、前記保持部材が前記外壁部と略直交方向へ変位を規制することを特徴とするジョイントコネクタ。
  4. 前記ランスの側方には、前記本係止位置において前記リテーナ部を収容可能なリテーナ部収容空間が設けられており、
    前記ランスに隣接すると共に前記キャビティの側壁を構成する壁には、この壁を前記コネクタハウジングの外壁側に開口して切り欠くように形成された切り欠き空間が設けられており、
    前記リテーナ部収容空間と前記切り欠き空間とが連通していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のジョイントコネクタ。
  5. 前記タブ片逃がし空間が前記リテーナ部収容空間と共用されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のジョイントコネクタ。
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