JP2005149463A - 電子機器筐体及び電子機器 - Google Patents

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【課題】 繊維を含む基材の端縁部を覆うための樹脂材を、この樹脂材と基材との合わせ面から接着剤をはみ出させることなく接着して、端縁部における繊維のささくれを覆うことができる電子機器筐体及び電子機器を提供すること。
【解決手段】 多数本の繊維を樹脂で固めた繊維強化プラスチックを主成分とする基材を用いた電子機器筐体であって、その基材の端縁部を覆うように樹脂材45aが基材に接着され、その樹脂材45aにおける基材との接着部に凹部54が形成されている。凹部54は、基材の端縁部に沿って連続して形成されている。
【選択図】 図26

Description

本発明は、例えば炭素繊維を強化材として樹脂の中に複合させた繊維強化プラスチックを主成分とする基材を用いた電子機器筐体及びこの筐体を備えた電子機器に関する。
従来、電子機器の筐体材料としては、金属材料や樹脂材料が多く採用されている。例えば特許文献1に開示されている電子機器筐体は、ポリカーボネート樹脂の射出成型品からなる。
特開2002−108505号公報
また、最近では、よりいっそうの薄型化及び軽量化を図るため、炭素繊維強化プラスチックを筐体材料に用いた例えばノートブック型コンピュータも出始めている。
繊維強化プラスチックを主成分とする基材は、例えばエポキシ樹脂で繊維を固めてなるが、基材を所定の大きさに切断した際の切断面となる端縁部において内部の繊維の一部がささくれ立つように露出してしまう場合がある。そうすると、以後の工程での取り扱いに際して指や他の物品を傷付けたり、あるいは最終的な製品として見た場合に見栄えを損ねる。
そこで、端縁部を樹脂材にて覆うことが従来より行われているが、この樹脂材は接着にて基材に取り付けられ、この際に端縁部と樹脂材との合わせ面から接着剤がはみ出してしまうことがあり、筐体の体裁を損ねたり、あるいははみ出した接着剤が硬化して突起物となり、筐体の組み立てに際して障害となってしまう。
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、その目的とするところは、繊維を含む基材の端縁部を覆うための樹脂材を、この樹脂材と基材との合わせ面から接着剤をはみ出させることなく接着して、端縁部における繊維のささくれを覆うことができる電子機器筐体及び電子機器を提供することにある。
本発明の電子機器筐体は、繊維強化プラスチックを主成分とする基材を用いており、その基材の端縁部を覆うように樹脂材が基材に接着され、樹脂材における基材との接着部には凹部が形成されていることを特徴としている。
上記樹脂材は、基材の所定寸法への切断などによって、中に含まれる繊維がほつれてささくれ立ちやすい基材の端縁部に接着され、繊維のささくれを覆う。この際に、樹脂材において基材との接着部に凹部が形成されているので、その接着部に介在される接着剤を凹部に逃がすことができ、基材と樹脂材との合わせ面から接着剤が基材の表面側にはみ出してしまうのを防げる。
したがって、凹部の深さとしては、上記接着剤のはみ出しを生じさせない深さが必要であるが、必要以上に深くしてしまうと樹脂材の強度低下をきたすおそれがあるので、樹脂材と基材との接着部に供給される接着剤の量や種類、流動性などを考慮したうえで適切に設定する必要がある。
また、接着部が基材の端縁部に沿って延在する場合には、上記凹部もこれに合わせて端縁部に沿って形成するようにする。この態様としては、凹部を端縁部の延在方向に沿って間欠的に形成してもよいが、連続して形成した方が接着剤のはみ出しを確実に抑えることができる。また、この場合、樹脂材が基材の端縁部に沿って基材に接着されるので、その樹脂材が梁のように機能して基材の曲げやたわみに対する強度を高めることができる。
また、基材に含まれる繊維として炭素繊維を用いれば基材の強度向上以外にも軽量化に有利となるが、もちろんその他の材料(金属やガラスなど)からなる繊維を強化材として樹脂に複合させてもよい。
本発明の電子機器は上述した筐体を備えている。すなわち、本発明の電子機器において、その筐体に用いられている基材は繊維強化プラスチックを主成分とし、さらに基材の端縁部を覆うように樹脂材が基材に接着され、樹脂材における基材との接着部には凹部が形成されている。
ここで、電子機器としては、ノートブック型コンピュータ、表示装置、携帯電話機、携帯情報端末、オーディオ機器、映像機器などが一例として挙げられる。
本発明の電子機器筐体は、繊維強化プラスチックを主成分とする基材の端縁部を覆うように樹脂材が基材に接着され、その樹脂材における基材との接着部には凹部が形成されているので、接着部からの接着剤のはみ出しを抑えつつ、基材の端縁部を樹脂材で覆うことができる。この結果、端縁部から繊維が露出していても樹脂材によって覆われるので、しかも接着剤のはみ出しもないので見栄えを損ねない。
また、本発明の電子機器によれば、繊維強化プラスチックを主成分とする基材を筐体として用いており、その基材の端縁部を覆うように樹脂材が基材に接着され、その樹脂材における基材との接着部には凹部が形成されているので、接着部からの接着剤のはみ出しを抑えつつ、基材の端縁部を樹脂材で覆うことができる。この結果、端縁部から繊維が露出していても樹脂材によって覆われるので、しかも接着剤のはみ出しもないので見栄えを損ねない。また、ささくれ立った繊維や、はみ出した接着剤の硬化物によって人の手や他の物品が傷つくことも防げる。
以下、本発明の実施形態に係る電子機器について説明する。本実施形態では電子機器としてノートブック型コンピュータを一例に挙げて説明する。
図1、2は本実施形態に係る電子機器1の外観図を示す。電子機器1は、主要な構成要素として、本体部3と、表示部5と、これら本体部3と表示部5とを連結するヒンジhとを備えている。
表示部5はヒンジhを介して本体部3に対して開閉される。図1は表示部5が本体部3に対して開いている状態を示し、図2は表示部5が本体部3に重ね合わされて閉じられた状態を示す。
本体部3は、本体側筐体26と、この本体側筐体26に図5に示すような配置関係で配設されるキーボードユニット11、マザーボード30、ハードディスク装置32、PCカードスロット34、コネクタ40a〜40dなどの内蔵部品を備えている。
キーボードユニット11は電子機器1の入力部として機能する。マザーボード30は、キーボードユニット11からの入力信号を受けて、演算処理、制御処理、画像処理、表示部5への出力処理などの各種処理を行い、この電子機器1の実質的な機能上の本体として機能する。また、マザーボード30は、キーボードユニット11や表示部5などの各部品個々の制御処理を行う制御基板の機能も兼ねている。
本体側筐体26は、更に下筐体27と上筐体28とが組み合わされて構成される。図3は下筐体27の内面の平面図を示す。図4は図3における[X]−[X]線方向から見た側面図を示す。
下筐体27は、略四角形状の底面部27aと、この底面部27aの縁部に部分的に形成された壁部27b〜27dとを有する扁平箱状を呈する。壁部27b〜27dは、図3において紙面手前側に突出している。
表示部5と連結される側の縁部に形成された壁部27cにおいて、下筐体27の長手方向に関しての左右の両端部近傍部分には、表示部5との連結部42a、42bが外方に突出して設けられている。
底面部27aの左右の縁部において、壁部27c寄りの1/3ほどの部分には、コネクタ40a〜40dの抜差口やPCカードスロット34の挿脱口を外部に露見させるための切欠き43a〜43eが形成されている。
底面部27aの内面には樹脂製のモールド部材45が設けられている。モールド部材45は底面部27a内面からリブ状に突出しており、下筐体27に曲げや、ねじれに対する強度を与える。
底面部27aの内面にはシート状の熱伝導部材47が貼り付けられている。熱伝導部材47は壁部27c側の半分ほどの領域であって、且つ下筐体27の左右の幅方向に関しての中央付近に広がっている。
熱伝導部材47は、例えば厚さ0.1mm〜1mmのグラファイトからなるシートである。熱伝導部材47は上記モールド部材45の設けられていない箇所に貼り付けられているため、筐体27の内面から浮いた状態にならず密着している。これにより、後述する発熱部品から伝わった熱を筐体27に効果的に拡散させて逃がすことができる。
熱伝導部材47の下には、下筐体27の底面部27aとの間に弾性部材48が介在されている。弾性部材48は、後述する発熱部品よりも平面寸法の大きな矩形状を呈する。弾性部材48は、壁部27c側の半分ほどの領域であって、且つ下筐体27の左右の幅方向に関しての略中央部に配設されている。
弾性部材48は具体的には、高密度で非常に細密、且つ均一なセル構造を特徴としたポリウレタンフォームであるポロン(ロジャースイノアック社の商品)からなり、厚さは例えば0.5mm〜3mmである。
また、底面部27aには、熱伝導部材47の上に被さるように絶縁シート49が貼り付けられている。これにより、グラファイトからなり導電性を有する熱伝導部材47と、この上に配設される後述するマザーボードとの短絡を防止できる。
絶縁シート49は、例えばポリフェニレンサルファイドからなり、透明な薄いフィルム状を呈している。その厚さは例えば0.05mm〜0.3mmである。このような薄さのため、発熱部品から熱伝導部材48への熱伝達の障害にはならない。
下筐体27は、CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics;炭素繊維強化プラスチック)を主成分とする基材から構成される。この基材は複数層からなり、表裏2層のそれぞれの最外層の例えばエポキシ樹脂中に含まれる炭素繊維は一方向に配向された連続した長繊維である。
具体的には、四角形状の下筐体27の基材の対角位置を結ぶ対角線に平行に揃えられている。また、基材の表側及び裏側の2層の最外層のそれぞれに含まれる炭素繊維は互いに平行である。
以上のような筐体構造とすることによって、下筐体27を薄くしても電子機器筐体として必要とされる強度を確保できる。また、下筐体27の薄型化が図れることで電子機器全体の軽量化も図れる。このことは、特に可搬型の電子機器にとって大きな利点となる。
下筐体27においてその底面部27aの内面には、図26に示すように絶縁層56が形成されている。絶縁層56は例えばナイロン(デュポン社の商品名)からなる。
この絶縁層56の存在によって、導電性の炭素繊維を含む炭素繊維強化プラスチックからなる下筐体27と、この下筐体27に配設される後述するマザーボードとの短絡を防げる。
また、ナイロンからなる絶縁層56は加熱軟化されると接着性を有し、その接着性を利用して上述したモールド部材45が接着固定される。モールド部材45には、ねじ孔を形成したボス部などが形成されている。
また、下筐体27の端縁部は、図26に示すように樹脂材45aで被覆される。樹脂材45aは上記絶縁層56の接着性を利用して下筐体27の端縁部を被覆するように絶縁層56に接着固定される。これにより、下筐体27の端縁部からささくれようにしてその一部が露出される炭素繊維を覆い隠すことができる。
また、樹脂材45aは図3に示すように下筐体27の長手方向に沿って延在しているので梁のような役割もし、下筐体27の曲げやねじれに対する強度を向上させる。
樹脂材45a及びモールド部材45は、これらが接着される絶縁層56と同じナイロンからなるので良好な接着状態が確保される。また、図26に示すように樹脂材45aにおいて絶縁層56との接着部に凹部54が形成されている。この凹部54は、樹脂材45aが絶縁層56に接着された際に軟化されて流動性の増した絶縁層56の逃げ部として機能する。
凹部54に絶縁層(接着剤)56が入り込むことで、下筐体27の端縁部と樹脂材45aとの合わせ面から絶縁層56がはみ出すことを防げ、見栄えを損ねない。
上記凹部54は、樹脂材45aと同様、下筐体27の端縁部に沿って連続して形成されている。図26Bに示されるように、凹部54に接着剤である絶縁層56の一部が入り込んで、樹脂材45aと下筐体27とが接着された状態では、これら両者の接着部に残った絶縁層56の厚さは例えば0.5mmである。また、凹部54の平面視での面積と、上記接着部との面積の比は、約1:2である。凹部54の上記面積比があまり大きくなって接着部の面積が小さくなってしまうと接着力が低下してしまうが、上記比であれば問題なく安定した接着力が得られる。
なお、下筐体27において、端縁部以外の端縁部は、図3に示すように壁部27b〜27dが内側に折り曲げられて形成されているのでこれら壁部27b〜27dが上記樹脂材45aと同様な役割をする。ここで、4つの端縁部を折り曲げないのは、そうすると4隅にしわがしょうじてしまうからであり、したがって、左右の2つの端縁部のみを上述のように内側に折り曲げている。
次に、下筐体27に配置されるマザーボードについて図6、7を参照して説明する。図6はマザーボード30の一方の面を、図7はその反対面を示す。マザーボード30の一方の面には中央処理装置58が実装されている。他方の面には画像処理装置60と複数の半導体メモリ62が実装されている。なお、図示しないが、マザーボードの両面にはその他多くの部品が実装されている。
中央処理装置58及び画像処理装置60は、具体的には半導体部品であり、その動作に発熱を伴う発熱部品でもある。また、中央処理装置58と画像処理装置60とは、マザーボード30の厚さ方向に関して互いに重ならない位置に実装されている。
マザーボード30は、多層プリント配線板に、上記中央処理装置58、画像処理装置60、半導体メモリ62及びその他図示しない部品などを両面実装して構成され、この電子機器1の機能上の実質的な本体を構成する。
上記多層プリント配線板は、具体的には、最内層となる2層配線(両面配線)の基板を出発材とし、この基板の表裏両側にそれぞれ別の2層配線基板を積層させ、これら2層配線基板それぞれに1層配線基板を積層させ、これら1層配線基板それぞれにまた別の1層配線基板を順に積層させていくビルドアップ工法により10層配線の多層プリント配線板として得られる。このような工法により、配線の引き回しを効率的に行え高密度実装が実現できる。
下筐体27には図8〜10に示すコネクタ40a〜40dも配設される。各コネクタ40a〜40dは、上記マザーボード30とフレキシブル配線板67を介して電気接続される。すなわち、フレキシブル配線板67の一端部に各コネクタ40a〜40dがフレキシブル配線板67に形成された配線と接続されて実装されており、フレキシブル配線板67の他端部67aが、マザーボード30に実装されたコネクタに差し込まれる。
また、コネクタ40b、40cは、図10に示すように矩形状の抜差口の短尺側の縁部から張り出して形成されたフランジ部64を有する。このフランジ部64は、コネクタ40b、40cを下筐体27の壁部に対して例えばねじ止めさせるための取付部として機能する。
更に、下筐体27には、図11〜図16に示すキーボードユニット11が配設される。図11はキーボードユニット11の上面図を、図12は正面図を、図13は後面図を、図14、15は左右の側面図を、図16は底面図を、それぞれ示す。
キーボードユニット11は、ケース37に、複数の入力キー13、いわゆるトラックポイントと呼ばれるポインティングデバイス14、カバー部材36を収容して構成される。
ケース37は、例えばマグネシウムからなり、入力キー13が配設されるキー配設部と、このキー配設部の縁部に形成された側壁部とを有する扁平箱状を呈する。
キー配設部は略矩形状の平板状に形成され、側壁部は、このキー配設部の上下左右の縁部に一体形成されている。
このようにケース37は単なる平板ではなく側壁部を有する扁平箱状を呈しているので剛性が高められている。この結果、使用者がキー13を叩いた際にケース37がたわんだりすることなく良好な反発力を得られ、キー操作の感触を良好にできる。
また、各入力キー13の側面部は通常の入力キーに見られるように傾斜しておらず、キートップ部に対して垂直になっているので、各入力キー13の平面寸法の低減が図れ、この平面寸法が小さくなった分だけ、隣り合う各入力キー13間の距離を広げることができ、入力キー13の打ち間違えなどの誤操作を防ぐことができる。
カバー部材36には、各入力キー13やポインティングデバイス14に応じて多数のくり抜き部が形成されており、そのくり抜き部からポインティングデバイス14及びキートップ部を露出させるようにして、カバー部材36が入力キー13を備え付けたケース37のキー配設部に被せられることで、各入力キー13間の隙間を塞いでその隙間からのゴミや水分などの入り込みを防げる。カバー部材36及び入力キー13は例えばABS樹脂からなる。
次に、上記下筐体27に組み合わされる上筐体28について、図17を参照して説明する。図17は、図3に示す下筐体27の内面に対向される上筐体内面の平面図を示す。
上筐体28は、上記下筐体27とほぼ同じ平面寸法を有する全体として略四角形状を呈しているが、前端部側には、上述したキーボードユニット11のキー13やポインティングデバイス14を露出させるためのくりぬき部80が形成されている。
表示部5と連結される側の後端部側には略矩形状のカバー部81が形成されている。また、後端部において、上筐体28の長手方向に関しての左右の両端部近傍部分には、表示部5との連結部74a、74bが外方に突出して設けられている。
カバー部81の内面には、上記下筐体27と同様に、シート状の熱伝導部材72が貼り付けられている。熱伝導部材72は上筐体28の左右の幅方向に関しての中央付近に広がっている。
熱伝導部材72は、例えば厚さ0.1mm〜1mmのグラファイトからなるシートである。熱伝導部材72はカバー部81の内面に立設されたボスやリブなどを避けて、あるいは切り込みを入れてそれらが熱伝導部材72から突き出るようにして貼り付けられているため、カバー部81内面から浮いた状態にならず密着している。これにより、発熱部品から伝わった熱を上筐体28に効果的に拡散させて逃がすことができる。
熱伝導部材72の下には、カバー部81の内面との間に弾性部材83が介在されている。弾性部材83は、熱伝導部材72に接触される発熱部品よりも平面寸法の大きな矩形状を呈する。弾性部材83は、カバー部81の左右の幅方向に関しての略中央部に配設されている。
弾性部材83は具体的には、高密度で非常に細密、且つ均一なセル構造を特徴としたポリウレタンフォームであるポロン(ロジャースイノアック社の商品)からなり、厚さは例えば0.5mm〜3mmである。
また、カバー部81内面には、図示しないが下筐体27と同様に、熱伝導部材72の上に被さるように絶縁シートが貼り付けられている。これにより、グラファイトからなり導電性を有する熱伝導部材72と、この上に配設される後述するマザーボード30との短絡を防止できる。
その絶縁シートは、例えばポリフェニレンサルファイドからなり、透明な薄いフィルム状を呈している。その厚さは例えば0.05mm〜0.3mmである。このような薄さのため、発熱部品から熱伝導部材72への熱伝達の障害にはならない。
上述した下筐体27及び上筐体28は、例えばねじ止めにて互いに組み合わされる。このとき、下筐体27の内面に対して、図5に示すような配置関係で、キーボードユニット11、マザーボード30、ハードディスク装置32、PCカードスロット34が配置される。
次に、マザーボード30の両面にそれぞれ実装された発熱部品である中央処理装置58及び画像処理装置60の冷却構造について、図18に示す模式断面図を参照して説明する。
マザーボード30において画像処理装置60が実装された面は下筐体27の内面に対向させられ、中央処理装置58が実装された面は上筐体28の内面に対向させられる。
そして、画像処理装置60は、下筐体27内面に貼り付けられた熱伝導部材47の表面における、弾性部材48設置個所に接触させられる。これにより、画像処理装置60は、弾性部材48の弾性力を利用して熱伝導部材47に密着される。この結果、画像処理装置60と熱伝導部材47との間の空気の介在を排除して、画像処理装置60からの発熱を効率よく熱伝導部材47に伝達させることができる。
熱伝導部材47に伝えられた画像処理装置60からの熱は熱伝導部材47及び下筐体27を拡散され、この結果、画像処理装置60の過熱を防げる。
中央処理装置58は、上筐体28内面に貼り付けられた熱伝導部材72の表面における、弾性部材83設置個所に接触させられる。これにより、中央処理装置58は、弾性部材83の弾性力を利用して熱伝導部材72に密着される。この結果、中央処理装置58と熱伝導部材72との間の空気の介在を排除して、中央処理装置58からの発熱を効率よく熱伝導部材72に伝達させることができる。
熱伝導部材72に伝えられた中央処理装置58からの熱は熱伝導部材72及び上筐体28を拡散され、この結果、中央処理装置58の過熱を防げる。
また、両処理装置58、60は、マザーボード30の厚さ方向に関して互いに重ならない位置に実装されており、1箇所に熱が集中しないようにしている。更に、このことにより、上下筐体27、28間の距離の低減が図れ、結果として、本体部3全体の薄型化にも寄与する。
なお、画像処理装置60と同じ面に実装された半導体メモリ62(図7参照)についても、下筐体27内面に貼り付けられた熱伝導部材47に接触されて熱拡散が図られる。
次に、マザーボード30の側方(図5において左側方)に配置されるハードディスク装置32について説明する。
図3に示すように、下筐体27内面におけるハードディスク装置配置領域44には、例えばその領域44の四隅にリブ46が形成されている。また、図17に示すように、上筐体28内面におけるハードディスク装置配置領域76にも、例えばその領域76の四隅にリブ78が形成されている。
これにより、ハードディスク装置32の上面と下面は、それぞれ、上筐体28内面と下筐体27内面とから浮いた状態で配設される。すなわち、リブ78、46の高さ分だけ、ハードディスク装置32の上面と上筐体28内面との間、及び下面と下筐体27内面との間に間隙が形成される。
また、抜差口が外部に露見されるように上下筐体27、28の側端部に配置されるコネクタ40a〜40d(図5参照)の配置個所には、外部と上下筐体27、28内を連通させるわずかな間隙が存在し、この間隙、及び上述したハードディスク装置32の上下面と上下筐体28、27内面との間の間隙を通じて、マザーボード30配置部分を外部と通じさせることができる。
このことによっても、マザーボード30に実装された中央処理装置58及び画像処理装置60からの熱排気を促進させることができる。もちろん、ハードディスク装置32自体を空冷する作用も得られる。
次に、コネクタ40a〜40dは、図8を参照して説明したフレキシブル配線板67を介してマザーボード30に接続される。フレキシブル配線板67は、上述したハードディスク装置32の下面と下筐体27内面との間の間隙を通されて、マザーボード30とコネクタ40a〜40dとの間を接続する。
コネクタ40a〜40dはマザーボード30に直接実装されていないため、コネクタ40a〜40dに対する外部ケーブルなどの抜差しの際にコネクタ40a〜40dに加わる衝撃は、可撓性を有するフレキシブル配線板67で吸収されてマザーボード30には伝わらない。これにより、マザーボード30の位置ずれや破損を防止できる。
また、図8、及び各コネクタ40a〜40dを抜差口65側から見た図9に示すように、互いに隣接されるコネクタ40b、40cは、隣接されるコネクタ40b、40c側に張り出したフランジ部64を重ねるようにして並設されている。重ねられたフランジ部64は、下筐体27の壁部に対して例えばねじを用いて共締めされる。このようにすることで、コネクタ40b、40cの設置スペースに関して、他のフランジ部に重ねられたフランジ部1つ分だけ小さくできる。
図5に示すように、コネクタ40a〜40dが配置された側端部の反対側の側端部にはPCカードスロット34が配置される。ここでPCカードとは、PCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)と日本電子工業振興協会が共同で制定したパソコン用のカード型周辺機器の規格である。
また、キーボードユニット11は、上下筐体28、27において前端部側の領域に配置される。キー13及びポインティングデバイス14は、上筐体28のくり抜き部80から外部に露出される。
以上の本体部3に具備される各内蔵部品の配置についてまとめると、表示部5と連結される側である後端部側の領域にマザーボード30、ハードディスク装置32、PCカードスロット34が配置され、前端部側の領域にキーボードユニット11が配置される。
マザーボード30の左右両側部分は切り欠かれており、マザーボード30はハードディスク装置32とPCカードスロット34と重なっていない。また、キーボードユニット11は、マザーボード30に実装された中央処理装置58、画像処理装置60、更に、ハードディスク装置32、PCカードスロット34と重なっていない。
このように、本体部3において、各内蔵部品を互いに重ねることなく配置したので、その分、本体部3を薄くできる。
なお、マザーボード30の一部分は、キーボードユニット11の上縁部側の下に入り込んで重なっているが、マザーボード30における厚さの大部分を占める中央処理装置58、画像処理装置60とキーボードユニット11とは重なっていないので、本体部3の薄型化の妨げにはそれほどならない。その重なった部分には、例えばポリカーボネートからなる絶縁シートが介在され、これにより導電性を有するマグネシウムからなるキーボードユニット11のケース37とマザーボード30との短絡を防ぐようにしている。もちろん、キーボードユニット11とマザーボード30とが完全に重ならないようにしてもよい。
また、動作時に発熱する中央処理装置58及び画像処理装置60とキーボードユニット11とが重なっていないことにより、キー操作中にキーボードユニット11に中央処理装置58及び画像処理装置60から熱が伝わることを防げ、使用者に不快感を与えない。
更に、中央処理装置58及び画像処理装置60を後端部側の領域に、キーボードユニット11を前端部側の領域に配置しているので、上筐体28表面における中央処理装置58及び画像処理装置60配置対応個所に指や手のひらを触れることなくキー操作を行える。
更に、筐体27、28の長手方向に関しての中央付近に中央処理装置58及び画像処理装置60が位置しているので、このことによって、キー操作時に左右側に寄って置かれる傾向にある両手に熱が伝わりにくくできる。また、表示部5が開いた状態でこの電子機器1を持ち運ぼうとする場合には、キーボードユニット11の配置されていない後端部側の領域に手をかけて持ち運ぶことになるが、このとき左右の側端部側にそれぞれ両手をかけることになるので、中央付近に中央処理装置58及び画像処理装置60が位置していないことはこの持ち運びの際にも、手にそれらからの熱を伝わりにくくする。
更に、マザーボード30に実装された全ての部品のうちで最も発熱量の大きい画像処理装置60を下筐体27側に向けて配置しているので、このことによっても、その画像処理装置60からの発熱を上側に、すなわちキー13側に伝わりにくくして、キー操作時の熱による不快感を防げる。
次に、表示部5について説明する。表示部5は、表示側筐体22(図19参照)と、この表示側筐体22に収容される液晶パネルユニット7(図21参照)と、インバータ回路基板93(図21参照)とを備えている。
図19は表示側筐体22の内面の平面図を示す。図20は図19における[Y]−[Y]線方向から見た側面図を示す。表示側筐体22は、略四角形状を呈し、その左右の縁部には、図19において紙面手前側に突出する壁部が形成されている。
本体部3と連結される側の縁部において、表示側筐体22の長手方向に関しての左右の両端部近傍部分には、本体部3との連結部87a、87bが外方に突出して設けられている。
表示側筐体22の内面には樹脂製のモールド部材85a〜85dが設けられている。モールド部材85a〜85dは表示側筐体22の4つの縁部を囲むように設けられており、表示側筐体22に曲げや、ねじれに対する強度を与える。
表示側筐体22は、CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics;炭素繊維強化プラスチック)を主成分とする基材から構成される。この基材は複数層からなり、表裏2層のそれぞれの最外層の例えばエポキシ樹脂中に含まれる炭素繊維は一方向に配向された連続した長繊維である。
具体的には、四角形状の表示側筐体22の基材の対角位置を結ぶ対角線に平行に揃えられている。また、基材の表側及び裏側の2層の最外層のそれぞれに含まれる炭素繊維は互いに平行である。
以上のような筐体構造とすることによって、表示側筐体22を薄くしても電子機器筐体として必要とされる強度を確保できる。また、表示側筐体22の薄型化が図れることで、上記本体側筐体の下筐体27の薄型化と合わせて電子機器全体の軽量化も図れる。このことは、特に可搬型の電子機器にとって大きな利点となる。
表示側筐体22においてその内面には、図26に示すように絶縁層56が形成されている。絶縁層56は例えばナイロン(デュポン社の商品名)からなる。
この絶縁層56の存在によって、導電性の炭素繊維を含む炭素繊維強化プラスチックからなる表示側筐体22と、この表示側筐体22に配設される液晶パネルユニット7、インバータ回路基板93、その部品などとの短絡を防げる。
また、ナイロンからなる絶縁層56は加熱軟化されると接着性を有し、その接着性を利用して上述したモールド部材85a〜85dが接着固定される。モールド部材85a〜85dは、これらが接着される絶縁層56と同じナイロンからなる樹脂材であるので良好な接着状態が確保される。
また、表示側筐体22において長尺側の2端縁部はそれぞれ、図26に示すように樹脂材(モールド部材)85a、85bで被覆される。樹脂材85a、85bは上記絶縁層56の接着性を利用して表示側筐体22の上記端縁部を被覆するように絶縁層56に接着固定される。これにより、表示側筐体22の上記端縁部からささくれようにしてその一部が露出される炭素繊維を覆い隠すことができる。
また、樹脂材85a、85bは図19に示すように表示側筐体22の長手方向に沿って延在しているので梁のような役割もし、表示側筐体22の曲げやねじれに対する強度を向上させる。
また、図26に示すように樹脂材85a、85bにおいて絶縁層56との接触部に凹部54が形成されている。この凹部54は、樹脂材85a、85bが絶縁層56に接着された際に軟化されて流動性の増した絶縁層56の逃げ部として機能する。
凹部54に絶縁層56が入り込むことで、表示側筐体22の端縁部と、樹脂材85a、85bとの合わせ面から絶縁層56がはみ出すことを防げ、見栄えを損ねない。
図29は、表示側筐体22を表の体裁面側から見た図であり、かつ連結部87b近傍の拡大図を示し、上記凹部54は、樹脂材85aと同様、表示側筐体22の端縁部に沿って連続して形成されている。樹脂材85bに形成された凹部54も同様である。
図26Bに示されるように、凹部54に接着剤である絶縁層56の一部が入り込んで、樹脂材85a、85bと表示側筐体22とが接着された状態では、これら両者の接着部に残った絶縁層56の厚さは例えば0.5mmである。また、凹部54の平面視での面積と、上記接着部との面積の比は、約1:2である。凹部54の上記面積比があまり大きくなって接着部の面積が小さくなってしまうと接着力が低下してしまうが、上記比であれば問題なく安定した接着力が得られる。
なお、表示側筐体22において、左右の側端縁部には壁部が内側に折り曲げられて形成されているのでこれら壁部が上記樹脂材85a、85bと同様な役割をする。ここで、4つの端縁部を折り曲げないのは、そうすると4隅にしわがしょうじてしまうからであり、したがって、左右の2つの端縁部のみを上述のように内側に折り曲げている。
また、表示側筐体22において、図19に示す内面の反対面はこの電子機器の体裁面として機能するが、その面、すなわち基材の最外層のどちらか一方の表面には自己治癒性樹脂層が形成されている。
自己治癒性樹脂層は、高い弾性復元力を有する例えばアクリル系やウレタン系の架橋構造を有する樹脂塗料をスプレー法などで表示側筐体22の体裁面(基材最外層の表面)に塗布して得られる。
ここで、自己治癒とは、多少の傷または圧力によるへこみが生じたとしても、一時的には他の平面に比べてへこんだ傷として存在するが、高い弾性復元力により時間経過と共に自動的に修復し傷を消滅させてしまう機能をいう。
例えば、自己治癒性樹脂層としてナトコ株式会社の商品「自己治癒性クリヤー#300」を、60mm×60mmの試験材(上述したCFRPからなる)に塗装し、常温下で500gの荷重を与えて48時間放置した後でも、商品として問題となるような圧痕は見られなかった。
また、本実施形態に用いる自己治癒性樹脂層は無色透明である。このような自己治癒性樹脂層の形成は、くすんだような黒色の炭素繊維強化プラスチックからなる表示側筐体22の体裁面に光沢を与え、見栄えをよくする。
図19に示される表示側筐体22の内面には、図21に示す配置関係でもって液晶パネルユニット7とインバータ回路基板93が配置される。すなわち、液晶パネルユニット7とインバータ回路基板93とは重なって配置されないので、その分、表示部5を薄型化できる。この表示部5の薄型化は、上述した本体部3の薄型化と相まって、表示部5が本体部3に重ね合わされて閉じられた状態での電子機器1全体の薄型化を実現する。
なお、ここでの液晶パネルユニット7には光源や導光板などのバックライトユニットも含む。光源としては、例えば蛍光管が用いられ、その蛍光管は例えば液晶パネルユニット7の上縁部に内蔵されている。
また、図19に示すように、表示側筐体22の内面には導体箔、例えば銅箔89が貼り付けられている。これは液晶パネルユニット7を表示側筐体22にグランド接続させるために用いられる。
一般に、炭素繊維強化プラスチックを主成分とする基材の表面には、薄い樹脂膜(例えばエポキシ樹脂膜)が存在し、基材表面は安定した導電性を有してしない。そこで、本実施形態では、表示側筐体22の内面となる基材の最外層表面に存在する樹脂膜の上に銅箔を熱プレスにて貼り付けている。これにより、銅箔は樹脂膜を押しのけるようにして最外層表面に貼り付けられ、その銅箔と、基材に含まれる導電性を有する炭素繊維との安定した電気的接触を確保できる。
そして、図22に示すように、液晶パネルユニット7の金属製フレーム91に取り付けられたやはり金属製のブラケット91aと、表示側筐体22内面の銅箔89との間に板ばね部材95を介在させて、液晶パネルユニット7と銅箔89とを電気的に接続させる。板ばね部材95は先端部が銅箔89に弾接され、その先端部の反対側の端部をブラケット91aに例えばねじ止めにて接触した状態で固定される。
これにより、液晶パネルユニット7を、広い面積を有する導体である表示側筐体22に安定して電気的に接続でき、液晶パネルユニット7を外部からの電磁ノイズから保護する、あるいは液晶パネルユニット7から発生する電磁ノイズが外部の部品や機器に及ばないようにすることができる。
液晶パネルユニット7が配設された表示側筐体22には、図1に示すように、表示部70を外部に露見させるようにして枠部材24が取り付けられる。
次に、表示部5と本体部3とを連結するヒンジhについて説明する。
図3に示す本体側筐体の下筐体27と、図17に示す本体側筐体の上筐体28とが組み合わされることにより、下筐体27に形成された連結部42aと、上筐体28に形成された連結部74aとが組み合わされて円筒状の連結部を形成する。この本体側の連結部が、図19に示す表示側筐体22に形成された連結部87aと回動自在に連結されることで、一方のヒンジh(図1、2において左側のヒンジh)が構成される。
他方、図3に示す本体側筐体の下筐体27と、図17に示す本体側筐体の上筐体28とが組み合わされることにより、下筐体27に形成された連結部42bと、上筐体28に形成された連結部74bとが組み合わされて円筒状の連結部を形成する。この本体側の連結部が、図19に示す表示側筐体22に形成された連結部87bと回動自在に連結されることで、他方のヒンジh(図1、2において右側のヒンジh)が構成される。
この他方のヒンジhにおいては、図23に示すように、ヒンジ金具97が設けられている。ヒンジ金具97の一端部は例えばねじ止めにて本体側筐体の連結部に固定される。表示側筐体22の連結部はヒンジ金具97の円筒部を受け、表示側筐体22、すなわち表示部5はヒンジ金具97の円筒部まわりに相対的に回動自在となっている。
また、図23に示すように、このヒンジの軸部の端縁部(ヒンジの回動軸方向に沿った方向に関して他方のヒンジに向き合わない側部(図23において右側の側部))に、電源スイッチ20が設けられている(図2も参照)。
電源スイッチ20は、図25の模式図に示すように、押動操作部101と、発光素子121と、スイッチ部125と、接触子123とを有する。
押動操作部101は、ヒンジの回動軸方向に沿った方向(図25で矢印方向)に押動可能である。この押動操作部101の内方に発光素子121が配設されている。発光素子121は例えば発光ダイオードであり、押動操作部101と結合された基板103において押動操作部101に対向する面に実装されている。
基板103の反対面にはスイッチ部125が実装されている。スイッチ部125に対向して設けられた接触子123は、表示側筐体22の連結部に対して固定されている。
押動操作部101は図2に示すように外部に露出しており、その押動操作部101が図25において矢印方向に人の指などで押動されると、基板103及びこれに実装された発光素子121とスイッチ部125と共に接触子123に向けて移動される。
そして、スイッチ部125が接触子123に当接して押されると、電子機器1の電源が入っていた状態のときには電源が切れ、電源が入っていなかった状態のときには電源が入る。
人の指で押動操作部101を横方向に押す場合は、真下に押す場合に比べて傾きがちになりやすいが、スイッチ部125に対する接触子123の当接部は曲面状に形成されているため、そのような傾きが多少生じたとしても、接触子123とスイッチ部125との安定した当接を行え(例えば曲面状ではなく平面として形成されていた場合に比べて当接面積を大とできる)、確実に電源をオンまたはオフに操作できる。
また、押動操作部101において外部に露出している部分の全体を、あるいは一部(例えば外縁部のリング状の部分)を透明な樹脂材料から構成される光透過部とすれば、その光透過部を通して発光素子121からの発光を外部に導出できる。これにより、例えば電源がオンになっているときは赤色の光を点灯させて、使用者にその状態を視認させたり、あるいは省電力待機状態のときには緑色の光を点滅させてその状態を視認させることができる。
押動操作部101の光透過部は、電子機器1が開状態、閉状態に関係なく、常に外部に露見された状態にあるので、電源を入れたまま表示部5を閉じてしまってもその光透過部から通じて視認できる光により上記状態を確認できる。
また、表示部5が閉じた状態において例えば鞄などに電子機器1を入れて持ち運んでいる際に押動操作部101がその鞄に入れられた他の物に押されてしまうおそれがある。そこで、本実施形態では、図23に示すように、表示側筐体22の連結部に閉状態検知用スイッチ105を設け、ヒンジ金具97に一体的に閉状態検知用接触子106を設けている。
表示側筐体22の連結部とヒンジ金具97との相対的な回動により、表示部5が本体部3に対して閉じられると、上記閉状態検知用スイッチ105と閉状態検知用接触子106とが当接して、閉状態検知用スイッチ105がオンにされる。閉状態検知用スイッチ105がオンにされる。閉状態検知用スイッチ105のオン状態は表示部5が本体部3に対して閉じられている間はずっと保持される。
これにより、その閉状態検知用スイッチ105がオン状態のときには、押動操作部101が押動されても電子機器1の電源は入らないようにできる。あるいは、電源が入ったままの状態で閉じられて、閉状態検知用スイッチ105がオンになると、電源を自動的に切るあるいは省電力待機状態にするなどすることも可能になる。
また、図24に示すように、上記電源スイッチ20が設けられたヒンジの反対側のヒンジの軸部の端縁部(図24において左側の側部)には、ACアダプタ接続用のコネクタ19が設けられている(図1も参照)。このコネクタ19の抜差口は、電子機器1の開閉状態にかかわらず常に外部に露見されている。
そして、図24に示すように、コネクタ19を本体部3のマザーボード30と接続させるための配線ケーブル112は、コネクタ19との接続部からそのまま本体部3側(図において下方)に向かわせるのではなく、コネクタ19との接続部近傍部分が表示部5側でループを形成するように迂回されてから本体部3側に引き出されている。
配線ケーブル112の迂回部分は、表示側筐体22の内面に突設されたボス部114やガイド部材118、119a、119bなどのガイド作用を受けてループを形成している。
これにより、表示部5の本体部3に対する開閉動作が繰り返されても、配線ケーブル112におけるコネクタ19に対する接続部(例えばはんだ接続される)に、ねじれや引っ張りなどの過剰な負荷が集中してかかることを防げ、断線を防止できる。
また、ガイド部材119a、119bは、配線ケーブル112迂回部の表示側筐体22内面からの浮き上がりを規制して、ループ上の迂回部が安定して保持できるようにしている。
なお、図23に示される上記した電源スイッチ20は、表示側筐体22内面に形成されたフレキシブル配線板108及びこれが接続されたコネクタ110を介して、コネクタ110に接続された図示しない配線ケーブルが本体部3側に引き出される構造となっており、やはり電源スイッチ20から直接配線ケーブルが本体部3に引き出されないようになっている。これは、こちら側には、表示側筐体22内面に上述したインバータ回路基板93が配置されないため、上記フレキシブル配線板108やコネクタ110を余裕をもって配設するスペースがあることによる。
以上のように、従来は全く使用されていない、いわゆるデッドスペースであったヒンジの軸部の端縁部に電源スイッチ20やコネクタ19を配置することで、その分、本体部3や表示部5の各部品配置に自由度が生じ、それら部品配置を工夫することで上述したような本体部3や表示部5の薄型化を促進する。また、電源スイッチ20はキーボードユニット11やその他操作ボタン15a〜15c(図1参照)と離れた位置に設けられるので、押し間違えを防いで確実に操作できる。このことにより、使用中に誤って電源を切ってしまうことなどを防げる。
本体部3の前端縁部において長手方向に関しての略中央部に設けられた3つの操作ボタン15a〜15cには、左クリック機能、右クリック機能、スクロール機能などの機能が割り当てられている。
また、図1、2に示すように、両ヒンジh間にはバッテリー9が配設される。
また、図1、2に示されるように、本体側筐体の下筐体27の下面は平面形状ではなく、ヒンジh側の後端部が(設置面上からわずかに浮き上がるように)湾曲している。このことによって、下筐体27の下面を平面形状にした場合に比べて曲げやねじれに対する強度を向上させることができる。
また、図27に示すように、各ヒンジhの外周面上において電子機器1の後方に向いた部分にはストッパ130が設けられている。表示部5が開いたときにはその表示部5の下縁部がストッパ130に当接することで表示部5のそれ以上の開きが規制される。例えば本実施形態では135゜の開き角度(本体部3と表示部5との成す角度)で規制されるようにしている。
また、図2及び図28に示されるように、本体部3と表示部5とが重なり合った閉状態で、本体側筐体26及び表示側筐体22の相対向する前端縁部がV字状になるようにそれぞれの前端縁部にテーパー部69、68が設けられている。
テーパー部68は前方に向かって上向き傾斜しており、テーパー部69は前方に向かって下向き傾斜している。本体側筐体26及び表示側筐体22が重ね合わされた閉状態における両テーパー部68、69間の距離は、前方に向かうにつれて徐々に大となるように広がっている。
このような構成により、本実施形態のように本体部3及び表示部5が非常に薄いものであっても、本体部3が設置面上に置かれた状態で、両テーパー部68、69間のV字状に広がっている部分に指を入り込ませて、その指の腹を表示側筐体22のテーパー部68に引っかけるようにして表示部5の前端縁部側を容易に本体部3から持ち上げることができる。
また、図1、2に示すように、本体部3の前端縁部に形成された各種表示ランプ部17a〜17cは、その前端縁部の下向き傾斜した部分にまで及んでいるため、図2に示すように表示部5を閉じた状態でも、上記各種表示ランプ部17a〜17cを視認できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、勿論、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
図26に示される凹部54は、図30に示される凹部55のように、筐体27(22)の端縁部寄りに形成してもよい。図26に示される凹部54では、この凹部54と筐体27(22)の端縁部との間に存在する接着部における絶縁層56が、筐体27(22)の端縁部と樹脂材45a(85a、85b)との合わせ面からはみ出す可能性があるが、図30のようにすればこれを防げる。
上記本体部3に内蔵されるPCカードスロットに代えて、その他の半導体メモリカードのスロットを設けてもよい。
また、熱伝導部材72、47は、それぞれ、上筐体28の内面と下筐体27の内面の全面に貼設してもよい。
本発明の実施形態に係る電子機器の開状態における斜視図である。 同電子機器が閉状態における斜視図である。 同電子機器の本体側筐体の下筐体内面の平面図である。 図3における[X]−[X]線方向から見た側面図である。 本体側筐体に配設される各内蔵部品の平面図である。 本体側筐体に配設されるマザーボードの一実装面の平面図である。 図6に示す面の反対面の平面図である。 本体側筐体に配設されるコネクタ及びフレキシブル配線板の平面図である。 図8に示されるコネクタ及びフレキシブル配線板をコネクタ正面側から見た図である。 図8、9に示されるコネクタの拡大正面図である。 本体側筐体に配設されるキーボードユニットの上面図である。 同キーボードユニットの正面図である。 同キーボードユニットの後面図である。 同キーボードユニットの左側面図である。 同キーボードユニットの右側面図である。 同キーボードユニットの裏面図である。 本体側筐体の上筐体内面の平面図である。 本体側筐体内部において発熱部品配設箇所の模式断面図である。 表示側筐体内面の平面図である。 図19における[Y]−[Y]線方向から見た側面図である。 表示側筐体に配設される液晶パネルユニット及びインバータ回路基板の平面図である。 液晶パネルユニットが表示側筐体に配設された状態における要部の拡大平面図である。 表示側筐体に設けられた本体部との2つの連結部のうちの一方の連結部の拡大図である。 表示側筐体に設けられた他方の連結部の拡大図である。 図23に示す連結部に設けられた電源スイッチの構成を示す模式図である。 筐体の基材の端縁部に対する樹脂材の接着を示す図である。 本実施形態に係る電子機器が開状態における背面の要部拡大図である。 本実施形態に係る電子機器が閉状態における前端縁部側の拡大図である。 表示側筐体の体裁面側の要部拡大図である。 筐体の基材の端縁部に対する樹脂材の接着の変形例を示す図である。
符号の説明
1…電子機器、3…本体部、5…表示部、7…液晶パネルユニット、9…バッテリー、11…キーボードユニット、13…キー、19…コネクタ、20…電源スイッチ、22…表示側筐体、26…本体側筐体、27…下筐体、28…上筐体、30…マザーボード、32…記憶装置、34…PCカードスロット、36…カバー部材、37…キーボードユニットのケース、40a〜40d…コネクタ、42a,42b…連結部、44…記憶装置配置領域、45a…樹脂材、46…リブ、47…熱伝導部材、48…弾性部材、49…絶縁シート、54,55…凹部、56…絶縁層、58…中央処理装置、60…画像処理装置、62…半導体メモリ、64…フランジ部、67…フレキシブル配線板、68,69…テーパー部、72…熱伝導部材、76…記憶装置配置領域、78…リブ、83…弾性部材、85a,85b…樹脂材、87a,87b…連結部、89…導体箔、93…インバータ回路基板、97…ヒンジ金具、101…押動操作部、103…基板、105…閉状態検知用スイッチ、106…閉状態検知用接触子、112…配線ケーブル、121…発光素子、123…接触子、125…スイッチ部、h…ヒンジ。

Claims (6)

  1. 繊維強化プラスチックを主成分とする基材を用いた電子機器筐体であって、前記基材の端縁部を覆うように樹脂材が前記基材に接着され、前記樹脂材における前記基材との接着部に凹部が形成されている
    ことを特徴とする電子機器筐体。
  2. 前記凹部は、前記基材の前記端縁部に沿って連続して形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器筐体。
  3. 前記繊維は炭素繊維である
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器筐体。
  4. 繊維強化プラスチックを主成分とする基材を用いた筐体を備えた電子機器であって、
    前記基材の端縁部を覆うように樹脂材が前記基材に接着され、前記樹脂材における前記基材との接着部に凹部が形成されている
    ことを特徴とする電子機器。
  5. 前記凹部は、前記基材の前記端縁部に沿って連続して形成されている
    ことを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
  6. 前記繊維は炭素繊維である
    ことを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
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