JP2005148553A - 透過型スクリーンおよび背面投射型表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 フレネルレンズ部41が形成されたフレネルレンズシート40とマイクロレンズ部51が形成されたマイクロレンズアレイシート50とを対向配置してなるスクリーンであって、投射画像を該スクリーンの一方の面から入射して他方の面に投影表示させる透過型スクリーン60において、マイクロレンズ部51の一方のレンズピッチをP、フレネルレンズ部41のレンズピッチをPf、スクリーン60に投影される画素枠ピッチをPbとしたとき、P≠Pb・Pf/(Pb+Pf)、P≠Pb・Pf/2×(Pb+Pf)およびP≠Pb・Pf/2×(Pb−Pf)を満たすようにする。
【選択図】 図2
Description
しかし、液晶プロジェクタは、光源光を画素枠によって区切られたセグメントを持つ液晶パネルを透過して投影するので、その画素枠の影とフレネルレンズの同心円状の縞およびレンチキュラーレンズの縦縞とが干渉して、顕著なモアレが発生し画質を劣化させるという問題があった。これを改善するために、液晶プロジェクタにより投射される投影画素枠のピッチとフレネルレンズシートのレンズピッチ、およびその投影画素枠のピッチとレンチキュラレンズシートのレンズピッチとを一定の範囲に調整することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
本発明の目的は、この課題を解決して、液晶プロジェクタ等の投射装置から画像を投影した場合に、モアレの発生を抑制して、画質の劣化のない透過型スクリーンおよびそれを備えた背面投射型表示装置を提供することである。
P≠Pb・Pf/(Pb+Pf)、
P≠Pb・Pf/2×(Pb+Pf)および
P≠Pb・Pf/2×(Pb−Pf)を満たすようにしたものである。
このスクリーンによれば、マイクロレンズアレイシートと、フレネルレンズシートと、スクリーンに投影される画素枠との相互間、およびフレネルレンズシートとマイクロレンズアレイシートとの間で生ずるモアレと上記画素枠とによるモアレの発生が抑制されて、モアレが目立たない優れた画質の画像が表示される。
(a)P≦0.9×Pb・Pf/(Pb+Pf)または
P≧1.1×Pb・Pf/(Pb+Pf)、
(b)P≦0.95×Pb・Pf/2×(Pb+Pf)または
P≧1.05×Pb・Pf/2×(Pb+Pf)、
(c)P≦0.95×Pb・Pf/2×(Pb−Pf)または
P≧1.05×Pb・Pf/2×(Pb−Pf)、
の(a)、(b)および(c)の全てを満たすようにしたものである。
このスクリーンによれば、マイクロレンズアレイシートと、フレネルレンズシートと、スクリーンに投影される画素枠との相互間、およびフレネルレンズシートとマイクロレンズアレイシートとの間で生ずるモアレと上記画素枠とによるモアレの発生がさらに抑制されて、モアレがほとんど目立たない優れた画質の画像が表示される。
(1)関係する対象物の互いのピッチ比が整数倍に近くなった時に顕著なモアレが発生する。例えば、投影画素枠ピッチとレンズ部のピッチが等ピッチである場合に、顕著で周期の大きなモアレが生じる。そのため、両者のピッチが2倍、3倍…の関係にあるときも周期の大きなモアレが生ずることとなり、ピッチ同士は、n倍(nは整数)または1/n倍の関係からはずれた方がモアレは弱くなる。また、n倍あるいは1/n倍のnの値が大きくなるにしたがってモアレの濃度は低くなり、nの値が4以上になると実用上問題のない水準になる。
(2)モアレのピッチは関係する対象物の互いのピッチの逆数(空間周波数)の差の逆数になる。すなわち、ピッチPfのフレネルレンズ部41とピッチPのマイクロレンズ部51とのモアレ(以下、レンズ部間モアレという)のピッチは、
1/|1/m・Pf−1/n・P|=m・n・Pf・P/|n・P−m・Pf|
となる。ここで、m、nは整数である。
さらに、上記レンズ部間モアレと投影画素枠70とのモアレは、レンズ部間モアレのピッチと投影画素枠70のピッチPbとが等しくなると発生しやすくなるので、
m・n・Pf・P/|n・P−m・Pf|=Pb
となる。これをPについて解くと、
n・P−m・Pfが正のときは、P=Pb・Pf/n・(Pb−Pf)
n・P−m・Pfが負のときは、P=Pb・Pf/n・(Pb+Pf)
となる。ただし、実際にフレネルレンズ部のレンズピッチより大きいレンズピッチを有するマイクロレンズ部を作成することは想定していないため、mは1で固定してよい。さらに、nが大きくなるとモアレがあまり目立たなくなるので、レンズ部間モアレと投影画素枠70とによるモアレに関しては、nは1または2の場合のみ考慮すればよい。
P≠Pb・Pf/(Pb+Pf)、
P≠Pb・Pf/2×(Pb+Pf)および
P≠Pb・Pf/2×(Pb−Pf)
とすると(条件2)、レンズ部間モアレと投影画素枠70とに起因するモアレを目立たせなくできる。そして特に、
(a)P≦0.9×Pb・Pf/(Pb+Pf)または、
P≧1.1×Pb・Pf/(Pb+Pf)
(b)P≦0.95×Pb・Pf/2×(Pb+Pf)または
P≧1.05×Pb・Pf/2×(Pb+Pf)
(c)P≦0.95×Pb・Pf/2×(Pb−Pf)または
P≧1.05×Pb・Pf/2×(Pb−Pf)
とすると(条件3)、レンズ部間モアレと投影画素枠70とに起因するモアレをほとんど目立たせなくできる。
一方、表1に×で示されている組み合わせの場合は、モアレの発生が目立ち、表示された画像の画質が実用的でないほどに劣化したもので、これらの組み合わせは条件1あるいは条件2からはずれたものである。
Claims (3)
- 複数のレンズが等間隔に形成されているフレネルレンズ部を有したフレネルレンズシートと、複数のレンズが等間隔に形成されているマイクロレンズ部を有したマイクロレンズアレイシートとを対向配置してなるスクリーンであって、投射画像を該スクリーンの一方の面から入射して他方の面に投影表示させる透過型スクリーンにおいて、
前記マイクロレンズ部の一方のレンズピッチをP、前記フレネルレンズ部のレンズピッチをPf、前記スクリーンに投影される画像の投影画素枠ピッチをPbとしたとき、
前記マイクロレンズ部の一方のレンズピッチPを前記フレネルレンズ部のレンズピッチPfの0.8〜0.55倍、0.45〜0.36倍、または0.3倍以下とし、
前記マイクロレンズ部の一方のレンズピッチPを前記画素枠ピッチPbの0.8〜0.55倍、0.45〜0.36倍、または0.3倍以下とし、
前記フレネルレンズ部のレンズピッチPfを前記画素枠ピッチPbの0.8〜0.55倍、0.45〜0.36倍、または0.3倍以下とし、さらに、
P≠Pb・Pf/(Pb+Pf)、
P≠Pb・Pf/2×(Pb+Pf)および
P≠Pb・Pf/2×(Pb−Pf)を満たすことを特徴とする透過型スクリーン。 - (a)P≦0.9×Pb・Pf/(Pb+Pf)または
P≧1.1×Pb・Pf/(Pb+Pf)、
(b)P≦0.95×Pb・Pf/2×(Pb+Pf)または
P≧1.05×Pb・Pf/2×(Pb+Pf)、
(c)P≦0.95×Pb・Pf/2×(Pb−Pf)または
P≧1.05×Pb・Pf/2×(Pb−Pf)、
の上記(a)、(b)および(c)の全てを満たすことを特徴とする請求項1記載の透過型スクリーン。 - 前記請求項1または2に記載の透過型スクリーンと投射装置とを備え、前記投射装置からの投射画像を前記透過型スクリーンの背面から入射して該スクリーンの正面に表示することを特徴とする背面投射型表示装置。
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