JP2007233154A - 透過型スクリーンおよび背面投射型映像表示装置 - Google Patents

透過型スクリーンおよび背面投射型映像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】モアレを目立ちにくくし、良好な映像を表示することができる透過型スクリーンを提供する。
【解決手段】透過型スクリーンはフレネルレンズと光拡散部とを備えている。フレネルレンズは配置ピッチPで同心円状に配列されたフレネルレンズ要素を有し、光拡散部は配置ピッチPで並列して配列された拡散光学要素を有する。P>Pの場合に、
1/P=m/P−[m・P/P]/P
1/P=([m・P/P]+1)/P−m/P
とすると、P<1.2mmおよびP<1.2mmを満たす。
【選択図】図2

Description

本発明は、光拡散部とフレネルレンズとを備えた透過型スクリーンに係り、とりわけ、光拡散部の拡散光学要素の配列に起因する明暗縞と、フレネルレンズのレンズ要素の配列に起因する明暗縞との干渉によって発生する第1のモアレを目立たなくさせることができる透過型スクリーンに関する。
また本発明は、画素が固定ピッチで配列されたライトバルブ方式の映像光源と、映像光源から映像光を投射される透過型スクリーンとを備えた、背面投射型テレビ等の背面投射型映像表示装置に係り、とりわけ、透過型スクリーン上に投射された映像光の画素ピッチに起因する明暗模様と、透過型スクリーンのフレネルレンズ要素の配列および拡散光学要素の配列に起因する明暗縞(第1のモアレ含む)との干渉によって発生する明暗縞を目立たなくさせることができる背面投射型映像表示装置に関する。
投射型陰極線管等の小型映像光源から映像光を透過型スクリーンに拡大投射する背面投射型映像表示装置は、大画面映像によって迫力がある臨場感を楽しむことができ、今日において広く普及されるにいたっている。このような背面投射型映像表示装置に用いられる透過型スクリーンは、一般的に、映像光を水平方向に拡散させて視野角を広げるレンチキュラーレンズなどの光拡散部と、光拡散部よりも映像光源側に設けられ、映像光源から拡大投射される映像光を光拡散部に略直交する方向に偏向(屈折または反射)させるフレネルレンズ(光偏向部)と、を含んでいる。通常、光拡散部は、上下方向に延びるとともに互いに対して平行に配列された複数の拡散光学要素を有し、フレネルレンズは、同心円状に配列された複数のフレネルレンズ要素(偏向光学要素)を有している。
このような構成の背面投射型映像表示装置においては、フレネルレンズに起因する同心円状の明暗縞と、光拡散部に起因する平行明暗縞とが透過型スクリーン上に現れ、これらの明暗縞の干渉により周期的な双曲線状または楕円状の明暗縞であるモアレ(以下、第1のモアレとも呼ぶ)が発生することが知られている。そして、このような第1のモアレを目立たなくするための方法が、例えば、特開昭60−263932号公報(特許文献1)により提案されている。
また、近年、投射型陰極線管に替え、液晶パネルやDMD(デジタルマクロミラーデバイス)等の固定ピッチの画素が縦横に規則的に配列されたライトバルブ方式の映像光源が用いられるようになってきた。このような背面投射型映像表示装置においては、フレネルレンズに起因する同心円状の明暗縞、光拡散部に起因する平行明暗縞、および透過型スクリーン上に投射された映像光の画素ピッチに起因した明暗模様の干渉により新たな明暗縞(第2のモアレとも呼ぶ)が発生するという問題が生じる。そして、このような第2のモアレについても研究が進みつつある(例えば、特許文献2)。
特開昭60−263932号公報 特開平2−97991号公報
特許文献1においては、第1のモアレが発生することが理論的に説明されている。しかしながら、特許文献1において、第1のモアレを目立たなくさせる手段は拡散を多くすることだけであり、これでは第1のモアレの発生を十分に回避することができない。その一方で、一般的に、第1のモアレ(明暗縞)のコントラストが強い場合、強いコントラストを有した第2のモアレ(明暗縞)が発生することが知られている。さらに、透過型スクリーンの製造と、透過型スクリーンを用いた背面投射型映像表示装置の製造と、は一般的に異なる製造者によって行われ、このことに起因して、同一設計からなる透過型スクリーンが種々の映像光源と組み合わせられて背面投射型映像表示装置が製造される。したがって、透過型スクリーンの設計において、第1のモアレの発生を厳格に防止しておくことは、最終的な背面投射型映像表示装置において第2のモアレを目立たなくさせることにとって、とりわけ重要となる。
また、特許文献2においては、透過型スクリーン上に投射された映像光の画素ピッチと、フレネルレンズ要素の配置ピッチと、拡散光学要素の配置ピッチと、を所定の比にすることにより、第2のモアレの発生を回避することが提案されている。しかしながら、今般においては、高精細テレビ(HDTV)へ対応すべく、映像光源の画素数が著しく増大することにともなってスクリーン上における画素ピッチが短ピッチ化しており、ピッチ調整を行うこと自体に制約が生じている。このような状況下から、特許文献2による方法では不十分であり、モアレの発生メカニズムについてさらに詳細な検討を行い、モアレの発生をより有効に防止することが求められている。
これらのことを考慮して、本件発明者は、種々の実験を重ねるとともに第1のモアレの発生を論理的に解析したところ、フレネルレンズ要素の配置ピッチおよび拡散光学要素の配置ピッチが所定の条件を満たす場合に、第1のモアレを目立たなくさせることが可能である、との知見を得た。また、本件発明者は、種々の実験を重ねるとともに第2のモアレの発生を論理的に解析したこところ、フレネルレンズ要素の配置ピッチ、拡散光学要素の配置ピッチ、および透過型スクリーン上に投射された映像光の画素ピッチが所定の条件を満たす場合に、第2のモアレを目立たなくさせることが可能である、との知見を得た。
すなわち、本発明は、これらの知見に基づくものであり、第1のモアレを目立たなくし、良好な映像を表示することができる透過型スクリーン、および第1のモアレおよび第2のモアレの両方を目立たなくし、良好な映像を表示することができる背面投射型映像表示装置を提供することを目的とする。
本発明による第1の透過型スクリーンは、同心円状に配列された複数のフレネルレンズ要素を有するフレネルレンズと、並列して配列された複数の拡散光学要素を有する光拡散部と、を備え、前記フレネルレンズ要素の配置ピッチをP、前記拡散光学要素の配置ピッチをPとすると、P>Pとなっており、式(1)を用いてPE,mを導出し、式(2)を用いてPH,mを導出すると、mが1および2のいずれの場合であっても、式(3)および式(4)が満たされることを特徴とする。
Figure 2007233154
本発明による第1の透過型スクリーンにおいて、前記式(1)を用いmを3としてPE,mを導出し、前記式(2)を用いmを3としてPH,mを導出すると、式(5)および式(6)がさらに満たされるようにしてもよい。
Figure 2007233154
本発明による第2の透過型スクリーンは、同心円状に配列された複数のフレネルレンズ要素を有するフレネルレンズと、並列して配列された複数の拡散光学要素を有する光拡散部と、を備え、前記フレネルレンズ要素の配置ピッチをP、前記拡散光学要素の配置ピッチをPとすると、P<Pとなっており、式(7)を用いてPE,nを導出し、式(8)を用いてPH,nを導出すると、nが1および2のいずれの場合であっても、式(9)および式(10)が満たされることを特徴とする。
Figure 2007233154
本発明による第2の透過型スクリーンにおいて、前記式(7)を用いnを3としてPE,nを導出し、前記式(8)を用いnを3としてPH,nを導出すると、式(11)および式(12)がさらに満たされるようにしてもよい。
Figure 2007233154
本発明による第1の背面投射型映像表示装置は、上記いずれかの透過型スクリーンを備えたことを特徴とする。
本発明による第2の背面投射型映像表示装置は、画素が固定ピッチで配列されたライトバルブ方式の光源と、光源から映像光を拡大投射される透過型スクリーンと、を備えた背面投射型映像表示装置であって、前記透過型スクリーンは、同心円状に配列された複数のフレネルレンズ要素を有するフレネルレンズと、並列して配列された複数の拡散光学要素を有する光拡散部と、を有し、前記透過型スクリーン上に投射された映像光の画素ピッチをPP、前記フレネルレンズ要素の配置ピッチをP、前記拡散光学要素の配置ピッチをPとすると、P>P、4P≦P、4P≦Pとなっており、式(13)を用いてPE,mを導出し、式(14)を用いてPH,mを導出すると、mが1および2のいずれの場合であっても、式(15)および式(16)が満たされ、mが1の場合に、式(17)と式(18)とが満たされる、あるいは、式(19)および式(20)のいずれか一方と、式(21)および式(22)のいずれか一方と、式(23)および式(24)のいずれか一方と、式(25)および式(26)のいずれか一方と、が満たされることを特徴とする。
Figure 2007233154
Figure 2007233154
Figure 2007233154
本発明による第2の背面投射型映像表示装置において、前記式(13)を用いmを3としてPE,mを導出し、前記式(14)を用いmを3としてPH,mを導出すると、式(27)および式(28)がさらに満たされるようにしてもよい。
Figure 2007233154
本発明による第3の背面投射型映像表示装置は、画素が固定ピッチで配列されたライトバルブ方式の光源と、光源から映像光を拡大投射される透過型スクリーンと、を備えた背面投射型映像表示装置であって、前記透過型スクリーンは、同心円状に配列された複数のフレネルレンズ要素を有するフレネルレンズと、並列して配列された複数の拡散光学要素を有する光拡散部と、を有し、前記透過型スクリーン上に投射された映像光の画素ピッチをPP、前記フレネルレンズ要素の配置ピッチをP、前記拡散光学要素の配置ピッチをPとすると、P<P、4P≦P、4P≦Pとなっており、式(29)を用いてPE,nを導出し、式(30)を用いてPH,nを導出すると、nが1および2のいずれの場合であっても、式(31)および式(32)が満たされ、nが1の場合に、式(33)と式(34)とが満たされる、あるいは、式(35)および式(36)のいずれか一方と、式(37)および式(38)のいずれか一方と、式(39)および式(40)のいずれか一方と、式(41)および式(42)のいずれか一方と、が満たされることを特徴とする。
Figure 2007233154
Figure 2007233154
Figure 2007233154
本発明による第3の背面投射型映像表示装置において、前記式(29)を用いnを3としてPE,nを導出し、前記式(30)を用いnを3としてPH,nを導出すると、式(43)および式(44)がさらに満たされるようにしてもよい。
Figure 2007233154
本発明による第4の背面投射型映像表示装置は、画素が固定ピッチで配列されたライトバルブ方式の光源と、光源から映像光を拡大投射される透過型スクリーンと、を備えた背面投射型映像表示装置であって、前記透過型スクリーンは、同心円状に配列された複数のフレネルレンズ要素を有するフレネルレンズと、並列して配列された複数の拡散光学要素を有する光拡散部と、を有し、前記透過型スクリーン上に投射された映像光の画素ピッチをPP、前記フレネルレンズ要素の配置ピッチをP、前記拡散光学要素の配置ピッチをPとすると、P>P、4P≦P、4P≦Pとなっており、式(45)を用いてPE,mを導出し、式(46)を用いてPH,mを導出すると、mが1および2のいずれの場合であっても、式(47)および式(48)が満たされ、mが1の場合に、式(49)および式(50)が満たされることを特徴とする。
Figure 2007233154
Figure 2007233154
本発明による第4の背面投射型映像表示装置において、前記式(45)を用いmを3としてPE,mを導出し、前記式(46)を用いmを3としてPH,mを導出すると、式(51)および式(52)がさらに満たされるようにしてもよい。
Figure 2007233154
本発明による第5の背面投射型映像表示装置は、画素が固定ピッチで配列されたライトバルブ方式の光源と、光源から映像光を拡大投射される透過型スクリーンと、を備えた背面投射型映像表示装置であって、前記透過型スクリーンは、同心円状に配列された複数のフレネルレンズ要素を有するフレネルレンズと、並列して配列された複数の拡散光学要素を有する光拡散部と、を有し、前記透過型スクリーン上に投射された映像光の画素ピッチをPP、前記フレネルレンズ要素の配置ピッチをP、前記拡散光学要素の配置ピッチをPとすると、P<P、4P≦P、4P≦Pとなっており、式(53)を用いてPE,nを導出し、式(54)を用いてPH,nを導出すると、nが1および2のいずれの場合であっても、式(55)および式(56)が満たされ、nが1の場合に、式(57)および式(58)が満たされることを特徴とする。
Figure 2007233154
Figure 2007233154
本発明による第5の背面投射型映像表示装置において、前記式(53)を用いnを3としてPE,nを導出し、前記式(54)を用いnを3としてPH,nを導出すると、式(59)および式(60)がさらに満たされるようにしてもよい。
Figure 2007233154
本発明による第6の背面投射型映像表示装置は、画素が固定ピッチで配列されたライトバルブ方式の光源と、光源から映像光を拡大投射される透過型スクリーンと、を備えた背面投射型映像表示装置であって、前記透過型スクリーンは、同心円状に配列された複数のフレネルレンズ要素を有するフレネルレンズと、並列して配列された複数の拡散光学要素を有する光拡散部と、を有し、前記透過型スクリーン上に投射された映像光の画素ピッチをPP、前記フレネルレンズ要素の配置ピッチをP、前記拡散光学要素の配置ピッチをPとすると、P>P、4P≦P、4P≦Pとなっており、式(61)を用いてPE,mを導出し、式(62)を用いてPH,mを導出すると、mが1および2のいずれの場合であっても、式(63)および式(64)が満たされ、mが1の場合に、式(65)および式(66)のいずれか一方と、式(67)および式(68)のいずれか一方と、式(69)および式(70)のいずれか一方と、式(71)および式(72)のいずれか一方と、が満たされることを特徴とする。
Figure 2007233154
Figure 2007233154
本発明による第6の背面投射型映像表示装置において、前記式(61)を用いmを3としてPE,mを導出し、前記式(62)を用いmを3としてPH,mを導出すると、式(73)および式(74)がさらに満たされるようにしてもよい。
Figure 2007233154
本発明による第7の背面投射型映像表示装置は、画素が固定ピッチで配列されたライトバルブ方式の光源と、光源から映像光を拡大投射される透過型スクリーンと、を備えた背面投射型映像表示装置であって、前記透過型スクリーンは、同心円状に配列された複数のフレネルレンズ要素を有するフレネルレンズと、並列して配列された複数の拡散光学要素を有する光拡散部と、を有し、前記透過型スクリーン上に投射された映像光の画素ピッチをPP、前記フレネルレンズ要素の配置ピッチをP、前記拡散光学要素の配置ピッチをPとすると、P<P、4P≦P、4P≦Pとなっており、式(75)を用いてPE,nを導出し、式(76)を用いてPH,nを導出すると、nが1および2のいずれの場合であっても、式(77)および式(78)が満たされ、nが1の場合に、式(79)および式(80)のいずれか一方と、式(81)および式(82)のいずれか一方と、式(83)および式(84)のいずれか一方と、式(85)および式(86)のいずれか一方と、が満たされることを特徴とする。
Figure 2007233154
Figure 2007233154
本発明による第7の背面投射型映像表示装置において、前記式(75)を用いnを3としてPE,nを導出し、前記式(76)を用いnを3としてPH,nを導出すると、式(87)および式(88)がさらに満たされるようにしてもよい。
Figure 2007233154
本発明による透過型スクリーンによれば、透過型スクリーンにおけるフレネルレンズ要素の配置ピッチと拡散光学要素の配置ピッチとを調節することにより、第1のモアレの発生を目立たなくさせることができ、これにより、透過型スクリーンは良好な映像を表示することができる。
また、本発明による背面投射型映像表示装置によれば、映像光源から透過型スクリーン上に投射された映像光の画素ピッチと、透過型スクリーンにおけるフレネルレンズ要素の配置ピッチおよび拡散光学要素の配置ピッチと、を調節することにより、第1のモアレおよび第2のモアレの両方を目立たなくすることができ、これにより、背面投射型映像表示装置は良好な映像を表示することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図3は本発明による透過型スクリーンおよび背面投射型映像表示装置の一実施の形態を示す図である。
このうち図1は背面投射型映像表示装置を示す斜視図であり、図2は透過型スクリーンを示す斜視図であり、図3は透過型スクリーンの断面図である。
図1に示すように、背面投射型映像表示装置1は、画素が固定ピッチで規則的に配列されたライトバルブ方式からなり映像光を拡大して投射する映像光源3と、投射された映像光を背面から透過させて映像を結像させる透過型スクリーン10と、を備えている。なお、本実施の形態において、図1に示すように、映像光源3からの映像光は、いったんミラー5により反射されて透過型スクリーン10に投射され、透過型スクリーン10を透過するようになっている。
図2および図3に示すように透過型スクリーン10は、観察者側に配置され、映像光を水平方向に拡散させて視野角を広げるためのレンチキュラーレンズシート(光拡散シート)15と、レンチキュラーレンズシート15の映像光源3側に設けられ、映像光源3から拡大投射される映像光をレンチキュラーレンズシート15に略直交する方向に偏向させるためのフレネルレンズシート(光偏向シート)11と、を有している。フレネルレンズシート11は、同心円状に一定ピッチPで並列して配置された複数のフレネルレンズ要素(偏向光学要素)14からなるフレネルレンズ(光偏向部)12を観察者側の面に形成され、レンチキュラーレンズシート15は、上下方向に延びるとともに横方向に一定ピッチPで配置された複数のレンチキュラーレンズ要素(拡散光学要素)18からなるレンチキュラーレンズ(光拡散部)16を映像光源側の面に形成されている。
次に、フレネルレンズ12のフレネルレンズ要素14に起因する同心円状の明暗縞と、レンチキュラーレンズ16のレンチキュラーレンズ要素18に起因する平行明暗縞と、の干渉によって発生する楕円状または双曲線状の周期的な明暗縞であるモアレ(第1のモアレ)について説明するとともに、フレネルレンズ要素14の配置ピッチPおよびレンチキュラーレンズ要素18の配置ピッチPの設計方法についても説明する。
フレネルレンズ12から出射する光の強度分布R(r)は、ピッチがPの周期関数となるので、式(89)に示すようなフーリエ級数和の形で表すことができる。なお、式中のrは、同心円状に配置されたフレネルレンズ要素14の配置中心から任意の位置までの距離であり、強度分布R(r)はこの任意の位置における光の強度を表す。
Figure 2007233154
フレネルレンズ12から出射する光が完全な矩形波である場合、すなわち、光が出射する場所と出射しない場所に区分けされるとともに(明暗の輪郭がはっきりと区画されるとともに)、出射される場所における出射光の強度が一定となっている場合には、式(89)に示される強度分布R(r)中の高次の高調波成分も考慮して、各フーリエ係数が式(90)および式(91)に示すように記載される。しかしながら、実際に用いられている透過型スクリーンの各レンズシートから出射される光の強度分布は、矩形波と大きく異なり、その明暗の輪郭はぼやけている。
Figure 2007233154
一方、レンチキュラーレンズ16から出射する光の強度分布R(x)も同様に、ピッチがPの周期関数となるので、式(92)に示すようなフーリエ級数和の形で表すことができる。なお、式(92)のxは、任意に設定され得る基準点からレンチキュラーレンズ要素18の並設方向(本実施の形態においては、幅方向(横方向))に沿った任意の位置までの距離であり、強度分布R(x)はこの任意の位置での光の強度を表す。
Figure 2007233154
映像光源3から投射された映像光は、これら2つのレンズ12,16を順に透過することにより、それぞれのレンズ要素14,18の配置ピッチP,Pに起因する明暗縞が重畳されて楕円状あるいは双曲線状の明暗縞(第1のモアレ)が発生する。この第1のモアレの光の強度分布は、式(93)に示すように、フレネルレンズ12から出射する光の強度分布R(r)と、レンチキュラーレンズ16から出射する光の強度分布R(x)と、の積R(r)・R(x)によって表される。そして、式(93)を式(94)のように展開するとともに、式(94)の第4項を積和の法則を用いて変形することにより、式(95)が得られる。
Figure 2007233154
式(95)において、第1項は定数項であって、明暗縞を表すものではない。また、第2項はフレネルレンズ12から出射される光の強度分布R(r)と同周期の波形となり、第3項はレンチキュラーレンズ16から出射される光の強度分布R(x)と同周期の波形になるので、いずれも第1のモアレを表すものではない。一方、第4項は、フレネルレンズ12から出射される光およびレンチキュラーレンズ16から出射される光のいずれよりも高周波、すなわち、短ピッチで出現する明暗縞であり、実際には肉眼で観察することが不可能な明暗縞である。
したがって、第5項が観察される可能性がある明暗縞、すなわち、第1のモアレの波形を示している。そして、式(92)におけるxの基準点を、フレネルレンズ12におけるフレネルレンズ要素14の配置中心に対応する位置に設けたとすると、式(95)の第5項より、横方向に沿った第1のモアレのピッチPM1は式(96)により表すことができる。
Figure 2007233154
ただし、式(96)におけるmとnとの組み合わせによっては、明暗縞のピッチPM1が、フレネルレンズ12から出射される光およびレンチキュラーレンズ16から出射される光のいずれかよりも短ピッチ(高周波)となる場合もある。この場合、第1のモアレは、実質的に肉眼で観察することが不可能な明暗縞となる。一方、第1のモアレのピッチPM1が、フレネルレンズ12から出射される光およびレンチキュラーレンズ16から出射される光のいずれよりも長ピッチ(低周波)となる場合、すなわち、第1のモアレが視認され得る場合、以下に示すように、ピッチPM1をガウス記号[ ]を用いて表すことができる。ここで、ガウス記号[ ]とは、[ ]内の値を超えない最大の整数を表すものである。
まず、フレネルレンズ要素14の配置ピッチPとレンチキュラーレンズ要素18の配置ピッチPとが、P>Pとなっている場合には、楕円状の第1のモアレの配置ピッチPを式(97)により、双曲線状の第1のモアレの配置ピッチPを式(98)により表すことができる。
Figure 2007233154
一方、フレネルレンズ要素14の配置ピッチPとレンチキュラーレンズ要素18の配置ピッチPとが、P<Pとなっている場合には、楕円状の第1のモアレの配置ピッチPを式(99)により、双曲線状の第1のモアレの配置ピッチPを式(100)により表すことができる。
Figure 2007233154
ここで、0<P<Pとして、式(96)から式(97)を導出する方法について、以下に説明しておく。
まず、式(96)から、第1のモアレの配置ピッチPM1を式(101)のように表すことができる。第1のモアレが観察される場合、PM1>Pとなるので、式(102)が成り立つ。
Figure 2007233154
次に、式(102)の絶対値中が正(つまり、(mP−nP)>0)である場合について考え、(PM1−P)/P=αとすると、式(103)が導き出される。さらに、P/P=βとすると、式(104)が導き出される。そして、この式(104)をnについて整理すると、式(105)が得られる。
Figure 2007233154
ここで、α>0なので、式(106)が成り立つ。
Figure 2007233154
さらに、式(106)を式(105)に適用すると、式(107)が導き出される。
Figure 2007233154
したがって、式(108)に示すように、ガウス記号を用いてnを表すことができる。
Figure 2007233154
そして、この式(108)を式(96)に代入することにより、式(97)が導き出される。
なお、式(102)の絶対値中が負(つまり、(mP−nP)<0)である場合について考えると、同様にして式(98)が導き出される。また、0<P<Pとして考えると、同様に、式(99)および式(100)を導き出すことができる。
ところで、式(97)および式(98)において、あるいは式(99)および式(100)において、楕円状の第1のモアレのピッチPおよび双曲線状の第1のモアレのピッチPが共に十分小さければ、たとえモアレの光強度が強かったとしても、観察者は光を周期的な明暗縞であるモアレとして認識することはない。
視力矯正後における平均的な視力は視力1.0程度であり、また一般的に、背面投射型映像表示装置1の透過型スクリーン10は大型であることから、通常、観察者は透過型スクリーン10から少なくとも2m以上離れて映像を観察する。そして、視力1.0の目による解像は、2m程度離れた距離において略0.6mmであり、0.6mm未満の幅の暗い部分と0.6mm未満の幅の明るい部分とからなる明暗縞を認識することはできない。
したがって、式(97)および式(98)、あるいは式(99)および式(100)を用いて導出される楕円状の第1のモアレのピッチPおよび双曲線状の第1のモアレのピッチPが、解像限界の2倍の1.2mm(明暗縞の明部分および暗部分の間隔がそれぞれ0.6mm)未満となるように、フレネルレンズ12のフレネルレンズ要素14の配置ピッチPと、レンチキュラーレンズ16のレンチキュラーレンズ要素18の配置ピッチPと、を設計することが有効である。
なお、上述したように、実際に観察されるモアレの明暗の輪郭はぼやけている。そして、本件発明者が種々の実験を行ったところ、楕円状の第1のモアレのピッチPおよび双曲線状の第1のモアレのピッチPを算出する際、式(97)および式(98)中のmの値、並びに式(99)および式(100)中のnの値は、1および2の場合を考慮すれば十分である。しかしながら、明暗がぼやけている(光の強度分布がなだらかになっている)明暗縞であっても、明暗のピッチが大きくなれば、視認され得る場合も生じる。本件発明者が種々の実験を行ったところ、式(97)および式(98)中のmの値、並びに式(99)および式(100)中のnの値を3として算出された楕円状の第1のモアレのピッチPおよび双曲線状の第1のモアレのピッチPが2.4mm以上となった場合に、うっすらと明暗縞(第1のモアレ)が視認され得ることが見出された。これらのことを考慮すると、P>P場合に以下の(a1)乃至(a4)を同時に満たすように、あるいは、P>P場合に以下の(b1)乃至(b4)を同時に満たすように、フレネルレンズ要素14の配置ピッチPおよびレンチキュラーレンズ要素18の配置ピッチPを設定することが好ましい。
・P>P場合
(a1)PE,m=1,2<1.2mm
(a2)PH,m=1,2<1.2mm
(a3)PE,m=3<2.4mm
(a4)PH,m=3<2.4mm
・P>P場合
(b1)PE,n=1,2<1.2mm
(b2)PH,n=1,2<1.2mm
(b3)PE,n=3<2.4mm
(b4)PH,n=3<2.4mm
次に、フレネルレンズ12に起因する同心円状の明暗縞と、レンチキュラーレンズ16に起因する平行明暗縞と、透過型スクリーン10上における映像光の画素ピッチPに起因する明暗模様と、の3つの周期光の干渉によって発生する周期的な明暗縞について説明するとともに、フレネルレンズ要素14の配置ピッチP、レンチキュラーレンズ要素18の配置ピッチP、および透過型スクリーン10上に投射される映像光の画素ピッチPの設計方法についても説明する。
上述した特許文献2のように、透過型スクリーン10上における映像光の画素ピッチPに対し、フレネルレンズ要素14の配置ピッチPおよびレンチキュラーレンズ要素18の配置ピッチPを調整することが行われてきた。
本件発明者は、種々の実験を行った結果として、フレネルレンズ要素14の配置ピッチPおよびレンチキュラーレンズ要素18の配置ピッチPをそれぞれ透過型スクリーン10上に投射された映像光の画素ピッチの1/4以下にすれば、フレネルレンズ12に起因する同心円状の明暗縞と映像光の画素ピッチに起因した明暗模様との干渉による明暗縞、並びに、レンチキュラーレンズ15に起因する平行明暗縞と映像光の画素ピッチに起因した明暗模様との干渉による明暗縞の発生を有効に防止することができる、との知見を得た。
さらに、式(97)乃至式(100)を用いて算出される楕円状の第1のモアレのピッチPおよび双曲線状の第1のモアレのピッチPが、透過型スクリーン10上における映像光の画素ピッチPの1/4以下にとなるようにすれば、第1のモアレと映像光の画素ピッチPに起因した明暗模様との干渉による明暗縞の発生を有効に防止することができる、との知見が得られた。このような傾向は、第1のモアレの明暗の輪郭がより明瞭である場合に顕著であり、式(97)および式(98)中のmの値、並びに式(99)および式(100)中のnの値は、1の場合のみを考慮すれば十分である。したがって、P>P場合に以下の(c1)および(c2)を同時に満たすように、あるいは、P>P場合に以下の(d1)および(d2)を同時に満たすように、透過型スクリーン10上における映像光の画素ピッチP、フレネルレンズ要素14の配置ピッチP、およびレンチキュラーレンズ要素18の配置ピッチPを設定することが好ましい。
・P>P場合
(c1)P/PE,m=1≧4
(c2)P/PH,m=1≧4
・P>P場合
(d1)P/PE,n=1≧4
(d2)P/PH,n=1≧4
また、このような検討に加え、本件発明者が、第2のモアレの発生について論理的に解析したところ、第2のモアレのピッチPM2と透過型スクリーン10上における映像光の画素ピッチPとが所定の関係にある場合に、第2のモアレの発生を有効に防止することができるとの、知見が得られた。以下、この検討内容について説明する。
まず、第2のモアレのピッチPM2の算出方法について説明する。
映像光源3から投射される透過型スクリーン10上での幅方向にそった映像光の強度分布R(x)は周期関数となるので、式(109)に示すようなフーリエ級数和の形で表すことができる。ここで、式(109)のxは、式(92)におけるxと同様に、フレネルレンズ要素14の配置中心から幅方向(横方向)に沿った任意の位置までの距離であり、強度分布R(x)は任意の位置での光の強度を表す。
Figure 2007233154
一方、上述したように、フレネルレンズ12から出射する光の強度分布R(r)は式(89)で表され、レンチキュラーレンズ16から出射する光の強度分布R(x)は式(92)で表される。そして、映像光源3から投射されて透過型スクリーン10から出射する光の強度分布は、各周期関数の積である式(110)、さらには式(110)を展開した式(111)によって表される。
Figure 2007233154
ここで、式(111)の第1項は定数項であって明暗縞を表すものではない。また、第2項はフレネルレンズ12から出射する光の強度分布R(r)と同周期の波形であり、第3項はレンチキュラーレンズ16から出射する強度分布R(x)と同周期の波形であり、第4項は映像光の透過型スクリーン10上での強度分布R(x)と同周期の波形である。したがって、第1項乃至第4項は、3つの周期光の干渉によって出現する明暗縞を表すものではない。また、第5項は上述した第1のモアレの波形であり、上述した方法により目立たなくさせることができる。さらに、第6項および第7項は、透過型スクリーン10上における画素ピッチPに起因した明暗模様と、レンチキュラーレンズ16に起因した平行明暗縞あるいはフレネルレンズ12に起因した同心円状明暗縞と、の干渉によって出現する明暗縞の波形であり、これらは、上述したように、フレネルレンズ要素14の配置ピッチPおよびレンチキュラーレンズ要素18の配置ピッチPを画素ピッチPの1/4以下にすることによって目立たなくさせることができる。
したがって、3つの周期構造の干渉による明暗縞(すなわち、第2のモアレ)を表しているのは、式(111)の第8項である。第8項をさらに展開すると、式(112)のようになる。
Figure 2007233154
式(112)中の第1項(第8−1項と呼ぶ、以下同様とする)については、強度分布R(x)、強度分布R(r)、および強度分布R(x)のいずれよりも高周波(短ピッチ)となるので、視認されることがない明暗縞となる。第8−2項で表される明暗縞は、透過型スクリーン10上における画素ピッチPに起因した明暗模様と、フレネルレンズ12に起因した同心円状明暗縞あるいはレンチキュラーレンズ16に起因した平行明暗縞と、の干渉によって出現する明暗縞よりも短ピッチ(高周波)となる。したがって、上述したように、フレネルレンズ要素14の配置ピッチPおよびレンチキュラーレンズ要素18の配置ピッチPを画素ピッチPの1/4以下とすることによって、目立たなくさせることができる。
したがって、第2のモアレとして考慮しなければならないのは式(112)の第8−3項および第8−4項であり、これらの項から、第2のモアレのピッチPM2は式(113)によって表される。また、式(96)を式(113)に代入することにより、式(114)が得られる。さらに、式(96)から式(97)および式(98)を導き出す方法と同様にして、式(114)を式(115)または式(116)で表すことができる。
Figure 2007233154
ここで、式(114)乃至式(115)中のピッチPM1は、式(97)または式(99)を用いて導出される楕円状の第2のモアレのピッチP、および式(98)または式(100)を用いて導出される双曲線状の第2のモアレのピッチPである。
そして、本件発明者が種々の実験を行ったところ、式(115)および式(116)を用いて導出される第2のモアレのピッチPM2が、3.5mmより小さい、あるいは100mmより大きい場合に、第2のモアレを目立たなくさせることが可能であることが、見出された。ここで、第2のモアレにおける明暗の輪郭は、第1のモアレに比べてさらにぼやけるため、式(97)および式(98)中のmの値、および式(99)および式(100)中のnの値を1とした場合のみを考慮すればよい。したがって、P>P場合に以下の(e1)乃至(e4)を同時に満たすように、あるいは、P>P場合に以下の(f1)および(f4)を同時に満たすように、透過型スクリーン10上における映像光の画素ピッチP、フレネルレンズ要素14の配置ピッチP、およびレンチキュラーレンズ要素18の配置ピッチPを設定することが好ましい。
・P>P場合
(e1)以下の式(117)および式(118)のいずれか一方の関係が成り立つ
(e2)以下の式(119)および式(120)のいずれか一方の関係が成り立つ
(e3)以下の式(121)および式(122)のいずれか一方の関係が成り立つ
(e4)以下の式(123)および式(124)のいずれか一方の関係が成り立つ
・P>P場合
(f1)以下の式(125)および式(126)のいずれか一方の関係が成り立つ
(f2)以下の式(127)および式(128)のいずれか一方の関係が成り立つ
(f3)以下の式(129)および式(130)のいずれか一方の関係が成り立つ
(f4)以下の式(131)および式(132)のいずれか一方の関係が成り立つ
Figure 2007233154
Figure 2007233154
以上のように本実施の形態によれば、フレネルレンズ12に起因した同心円状明暗縞と、レンチキュラーレンズ16に起因した平行明暗縞と、の干渉によって出現する第1のモアレのピッチPM1を解析し、第1のモアレのピッチPM1が所定の範囲内となるように、フレネルレンズ12のフレネルレンズ要素14の配置ピッチPとレンチキュラーレンズ16のレンチキュラーレンズ要素18の配置ピッチPとを設定することを提案している。このような透過型スクリーン10によれば、より確実に第1のモアレの発生を防止することができる。したがって、このような透過型スクリーン10を用いて製造された背面投射型映像表示装置1における第2のモアレの発生を抑制することを期待することができる。
また、本実施の形態によれば、背面投射型映像表示装置1において、算出された第1のモアレのピッチPM1に対する透過型スクリーン10上における映像光の画素ピッチPの比が所定の範囲内となるよう、透過型スクリーン10上における映像光の画素ピッチPとフレネルレンズ12のフレネルレンズ要素14の配置ピッチPとレンチキュラーレンズ16のレンチキュラーレンズ要素18の配置ピッチPとを設定することを提案している。このような方法によれば、透過型スクリーン10上における映像光の明暗模様と、フレネルレンズ12に起因した同心円状明暗縞と、レンチキュラーレンズ16に起因した平行明暗縞と、の3つの周期光の干渉により出現する第2のモアレを目立たなくさせることができる。
さらに、本実施の形態によれば、背面投射型映像表示装置1において、算出された第2のモアレのピッチPM2の比が所定の範囲内となるよう、透過型スクリーン10上における映像光の画素ピッチPとフレネルレンズ12のフレネルレンズ要素14の配置ピッチPとレンチキュラーレンズ16のレンチキュラーレンズ要素18の配置ピッチPとを設定することを提案している。このような方法によれば、透過型スクリーン10上における映像光の明暗模様と、フレネルレンズ12に起因した同心円状明暗縞と、レンチキュラーレンズ16に起因した平行明暗縞と、の3つの周期光の干渉により出現する第2のモアレを目立たなくさせることができる。
なお、上述した実施の形態において、光拡散部が、拡散光学要素としてのシリンドリカルレンズを有し、光を屈折させて拡散させる例を示したが、これに限られない。光拡散部は、光を拡散させる機能を有している限りにおいて、特に限定されない。例えば、透過光の少なくとも一部を全反射させて拡散させる複数の拡散光学要素を有する光拡散部(いわゆる、全反射型レンチキュラーレンズ)を用いるようにしてもよい。また、上述した実施の形態においては、フレネルレンズが光を屈折させて偏向させるフレネルレンズ要素を有する例を示したが、これに限られない。例えば、透過光の少なくとも一部を全反射させて偏向させる複数の偏向光学要素を有するフレネルレンズ(いわゆる、全反射型フレネルレンズ)を用いるようにしてもよい。すなわち、本願における「レンズ」とは、屈折を利用して光を発散または収束させるものだけでなく、反射(全反射含む)を利用して光を発散または収束させるものも含む。
また、上述した本実施の形態においては、透過型スクリーン10を、フレネルレンズ12を有するフレネルレンズシート11と、フレネルレンズシート11の観察者側に配置され、レンチキュラーレンズ(光拡散部)16を有するレンチキュラーレンズシート(光拡散シート)15と、から構成する例を示したが、透過型スクリーン10の構成は特に限定されない。例えば、図4および図5に示すように、1枚のレンズシート21から透過型スクリーン10を構成してもよい。図4および図5に示すレンズシート21は、一方の面にフレネルレンズ12を形成されるとともに、他方の面にレンチキュラーレンズ(光拡散部)16を形成されている。なお、この例において、フレネルレンズ12側に映像光源3が配置される。
さらに、上述した実施の形態においては、レンチキュラーレンズ16のレンチキュラーレンズ要素18が水平方向(横方向)に沿って連続して配置され、水平方向の視野角を増大させるようになっている例を示したが、これに限られない。レンチキュラーレンズ要素18が垂直方向(上下方向)に沿って連続して配置され、垂直方向の視野角を増大させるようにしてもよい。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
まず、映像光源として、三洋電機(株)製の解像度SXGA(1280×1024)の液晶プロジェクターLP−SX3000を用意した。この映像光源からスクリーンまでの投射距離が1.00m、1.25m、1.50m、1.75m、2.00mの場合において、スクリーン上に投射された映像光の画素ピッチを測定および算出して調査した。調査結果を表1および図6に示す。また、図6に示すように、調査結果から、投射距離と画素の配置ピッチとの関係について近似した関数を算出した。図6に示すように、縦軸に配置ピッチ(mm)をとり、横軸に投射距離(m)をとった場合、近似直線の傾きが0.64で、縦軸切片が0.007となった。以下の実施例においては、映像光源と透過型スクリーンとの間の距離を投射距離として測定するとともに、この近似直線を用い、測定された投射距離から透過型スクリーン上に投射された映像光の画素ピッチを算出することとした。
Figure 2007233154
透過型スクリーンとして、図2および図3に示すような、フレネルレンズシートとレンチキュラーレンズシートとを有し、50インチ型であって縦横比9:16のスクリーンを用いることとした。
このフレネルレンズシートの観察者側の面には、プリズムレンズからなるフレネルレンズ要素が同心円状に一定ピッチで設けられてレンズが形成されている。本実施例においては、フレネルレンズ要素の配置ピッチが0.042mm、0.062mm、0.068mm、0.075mm、0.083mm、0.098mm、0.103mm、および0.112mmであるフレネルレンズをそれぞれ含む、8つのフレネルレンズシートを用意した。フレネルレンズシートの入射側(映像光源側)の面はヘイズ値20%のマット面となっている。
一方、レンチキュラーレンズシートの入射側面(映像光源側)の面には、上下方向に延びるシリンドリカルレンズからなるレンチキュラーレンズ要素が横方向(幅方向)に沿って一定ピッチで設けられてレンチキュラーレンズが形成されている。本実施例においては、レンチキュラーレンズ要素の配置ピッチが0.065mm、0.087mm、0.098mm、0.143mm、0.155mm、および0.193mmであるレンチキュラーレンズをそれぞれ含む、6つのレンチキュラーレンズシートを用意した。レンチキュラーレンズシートの出射側(観察者側)の面は平坦面となっている。
透過型スクリーンは、1枚のフレネルレンズシートと、1枚のレンチキュラーレンズシートとを重ねてスクリーン枠に固定することによって形成した。
<実験1>
まず、フレネルレンズ要素に起因する明暗縞と、レンチキュラーレンズ要素に起因する明暗縞との干渉により発生する第1のモアレについて調査を行った。この場合、映像光源と透過型スクリーンとの間の距離を一定にするとともに、フォーカスをぼかして映像光源から透過型スクリーンに光を投射した。これにより、映像光源から投射された映像光は、透過型スクリーン上において画素毎に分割されていない。そして、各レンズ要素の配置ピッチを種々変更させたフレネルレンズとレンチキュラーレンズとの各組み合わせにおいて、第1のモアレが観察されるか否かを調査した。なお、モアレの観察者は通常の視力を有する者(両眼での視力1.0の者)とし、透過型スクリーンから略2m離れてモアレを観察した。
調査結果を表2に示す。表2において、観察結果として、モアレが観察されなかった場合に○を、モアレがうっすらと観察された場合に△を、モアレが観察された場合に×を記入している。
Figure 2007233154
また、表2には、式(97)、式(98)、式(99)あるいは式(100)を用いて算出した第1のモアレのピッチの計算値の最大値を記載している。また、算出された計算値の最大値が1.2未満であった場合の評価を○とし、1.2以上であった場合の評価を×として、表2に記入している。
なお、第2のモアレの計算値は、式(97)、式(98)、式(99)あるいは式(100)において、mおよびnを1とした場合、mおよびnを1または2とした場合、mおよびnを1,2,および3のうちのいずれかとした場合、mおよびnを1,2,3,および4のうちのいずれかとした場合、mおよびnを1,2,3,4,および5のうちのいずれかとした場合の5種類の値を算出した。また、表2には、採用したmまたはnの値も記入している。
表2に示されているように、mおよびnを1に限定した場合、式(97)、式(98)、式(99)あるいは式(100)を用いて算出された第1のモアレのピッチの計算値の最大値が1.2未満となったが、第1のモアレが観察される場合があった。また、式(97)、式(98)、式(99)あるいは式(100)を用いた評価と、実際の観察結果との整合が最も取れていたのは、mおよびnを1または2から選択した場合であった。このことから、式(97)、式(98)、式(99)あるいは式(100)中のmおよびnの値を1または2として、第1のモアレの発生を防止することが、適切であると言える。
また、表2に示すように、mおよびnを1または2から選択して算出された第1のモアレのピッチPM1が1.2mm周辺の値を取る場合に、視認され得るモアレが出現しはじめ、そして、算出された第1のモアレのピッチPM1が1.2mmを超えると第1のモアレが顕著に発生した。このことから、式(97)、式(98)、式(99)あるいは式(100)を用いて算出された第1のモアレのピッチの計算値の最大値が1.2未満となる場合に、第1のモアレを目立たなくさせることができることが理解できる。
一方、mを3として算出された第1のモアレのピッチPM1が1.2mm周辺の値を取る場合には、対応するピッチのモアレは観察されない、または非常にうっすらと観察された。そして、mを3として算出された第1のモアレのピッチPM1が2.4mm周辺の値を取る場合に、対応する第1のモアレは依然として明暗がぼやけているものの、存在の有無が確認され得るようになる傾向が見受けられる。
<実験2>
次に、第1のモアレと、投射された映像光の透過型スクリーン上における画素ピッチとの干渉により発生する第2のモアレを観察した。
透過型スクリーンは、上述した第1のモアレが発生しなかった、フレネルレンズシートとレンチキュラーレンズシートとの組み合わせからなるものを用いた。映像光源から透過型スクリーンまでの投射距離を0.95m、1.10m、1.25m、1.40m、および1.55mの5種類とし、フォーカスをあわせて映像光を透過型スクリーンに投射した。なお、図6に示す近似直線から、投射距離を0.95m、1.10m、1.25m、1.40m、および1.55mとした場合の透過型スクリーン上における映像光の画素ピッチは、それぞれ、0.615mm、0.711mm、0.807mm、0.903mm、および0.999mmと算出された。
〔実験2の調査項目1〕
まず、透過型スクリーン上における画素ピッチおよびレンズ要素の配置ピッチの比と、第2のモアレの発生と、の関係を調査した。ここで、画素ピッチのレンズ要素の配置ピッチに対する比を表3に示す。表3中のR1は、P/PおよびP/Pのうち小さい方の値である。また、表3中の評価は、R1≧4の場合に○、それ以外の場合に×を記入している。
Figure 2007233154
〔実験2の調査項目2〕
次に、上述した式(97)乃至式(100)を用いて算出された第1のモアレのピッチに対する透過型スクリーン上の画素ピッチの比と、第2のモアレの発生と、の関係を調査した。ここで、第1のモアレのピッチに対する画素ピッチの比を表4乃至表8に示す。表4乃至表8において、R2およびR3は、
R2=P/P
R3=P/P
としている。R2およびR3は、mおよびnの値が1、2および3のそれぞれの場合について記入されている。なお、R2のPは式(97)および式(99)によって算出される値のうち大きい方を採用した。同様に、R3のPは式(98)および式(100)によって算出される値のうち大きい方を採用した。また、表4乃至表8中の評価は、R2≧4かつR3≧4の場合に○、それ以外の場合に×を記入している。
Figure 2007233154
Figure 2007233154
Figure 2007233154
Figure 2007233154
Figure 2007233154
〔実験2の調査項目3〕
次に、上述した式(115)または式(116)を用いて算出される第2のモアレのピッチと、第2のモアレの発生と、の関係を調査した。ここで、算出された第2のモアレのピッチを表9乃至表13に示す。表9乃至表13中のR4乃至R7は、以下の式(133)乃至式(136)のようにして決定されており、いずれも算出された第2のモアレのピッチPM2に対応する。
Figure 2007233154
R4乃至R7は、mおよびnの値が1、2および3のそれぞれの場合について記入されている。なお、R4およびR5中のPは式(97)および式(99)によって算出される値のうち大きい方を採用した。同様に、R6およびR7中のPは式(98)および式(100)によって算出される値のうち大きい方を採用した。また、表9乃至表13中の評価は、R4乃至R7のいずれもが、3.5より小さい場合あるいは100より大きい場合に○、それ以外の場合に×を記入している。
Figure 2007233154
Figure 2007233154
Figure 2007233154
Figure 2007233154
Figure 2007233154
〔実験2の実験結果〕
透過型スクリーン上におけるモアレの観察結果を表14乃至表18に示す。表14乃至表18において、観察結果として、モアレが観察されなかった場合に○を、モアレがうっすらと観察された場合に△を、モアレが観察された場合に×を記入している。なお、モアレの観察者は通常の視力を有する者(両眼での視力1.0の者)とし、透過型スクリーンから略2m離れてモアレを観察した。また、表14乃至表18には、調査項目1乃至調査項目3に関する表3乃至表14に記入した評価結果を、実際の観察結果とともに記載している。
調査項目1について、R1と観察結果との間に明瞭な相関関係があるとは言い切れない。しかしながら、R1の値が4未満である場合には観察結果が悪く、また、発生したモアレの明暗の輪郭は非常に明瞭であった(はっきりとしていた)。これらの結果からすれば、少なくともR1を4以上に設定することが好ましいと考えられる。
調査項目2について、mまたはn=1の場合に、R2およびR3を用いた評価結果と観察結果との間に最も強い関連が見受けられた。そして、mまたはn=1であってR2およびR3のいずれかが4を下回っている場合には、視認された第2のモアレの明暗縞が明瞭となる傾向があった。
調査項目3について、mまたはn=1の場合に、R4乃至R7を用いた評価結果と観察結果との間に最も強い関連が見受けられた。そして、mまたはn=1であってR4乃至R7のいずれか1つが3.5以上かつ100以下になると、視認された第2のモアレの明暗縞が明瞭となる傾向が見受けられた。
また、表14乃至表18において、表3における評価結果(調査項目1に関する評価結果)が○であり、かつ、mまたはn=1の場合の表4乃至表8の評価結果(調査項目2に関する評価結果)およびmまたはn=1の場合の表9乃至表13の評価結果(調査項目2に関する評価結果)の少なくともいずれか一方が○となる場合、モアレが目立たなく、表14乃至表18の観察結果においてもほぼ○となっている。その一方で、表3における評価結果、mまたはn=1の場合の表4乃至表8の評価結果、およびmまたはn=1の場合の表9乃至表13の評価結果がいずれも×の場合、モアレがはっきりと視認され、あるいは、モアレがうっすらと視認された。
Figure 2007233154
Figure 2007233154
Figure 2007233154
Figure 2007233154
Figure 2007233154
本発明による背面投射型表示装置の一実施の形態を示す斜視図。 本発明による透過型スクリーンの一実施の形態を示す斜視図。 図2に示す透過型スクリーンを示す水平断面図。 透過型スクリーンの変形例を示す斜視図。 図4に示す透過型スクリーンを示す水平断面図。 投射距離と画素ピッチとの関係を示す図。
符号の説明
1 背面投射型映像表示装置
3 光源
10 透過型スクリーン
11 フレネルレンズシート(光偏向シート)
12 フレネルレンズ(光偏向部)
14 フレネルレンズ要素(偏向光学要素)
15 レンチキュラーレンズシート(光拡散シート)
16 レンチキュラーレンズ(光拡散部)
18 レンチキュラーレンズ要素(拡散光学要素)

Claims (17)

  1. 同心円状に配列された複数のフレネルレンズ要素を有するフレネルレンズと、
    並列して配列された複数の拡散光学要素を有する光拡散部と、を備え、
    前記フレネルレンズ要素の配置ピッチをP、前記拡散光学要素の配置ピッチをPとすると、
    >Pとなっており、
    式(1)を用いてPE,mを導出し、式(2)を用いてPH,mを導出すると、mが1および2のいずれの場合であっても、式(3)および式(4)が満たされることを特徴とする透過型スクリーン。
    Figure 2007233154
  2. 前記式(1)を用いmを3としてPE,mを導出し、前記式(2)を用いmを3としてPH,mを導出すると、式(5)および式(6)がさらに満たされることを特徴とする請求項1に記載の透過型スクリーン。
    Figure 2007233154
  3. 同心円状に配列された複数のフレネルレンズ要素を有するフレネルレンズと、
    並列して配列された複数の拡散光学要素を有する光拡散部と、を備え、
    前記フレネルレンズ要素の配置ピッチをP、前記拡散光学要素の配置ピッチをPとすると、
    <Pとなっており、
    式(7)を用いてPE,nを導出し、式(8)を用いてPH,nを導出すると、nが1および2のいずれの場合であっても、式(9)および式(10)が満たされることを特徴とする透過型スクリーン。
    Figure 2007233154
  4. 前記式(7)を用いnを3としてPE,nを導出し、前記式(8)を用いnを3としてPH,nを導出すると、式(11)および式(12)がさらに満たされることを特徴とする請求項3に記載の透過型スクリーン。
    Figure 2007233154
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の透過型スクリーンを備えたことを特徴とする背面投射型映像表示装置。
  6. 画素が固定ピッチで配列されたライトバルブ方式の光源と、
    光源から映像光を拡大投射される透過型スクリーンと、を備えた背面投射型映像表示装置であって、
    前記透過型スクリーンは、同心円状に配列された複数のフレネルレンズ要素を有するフレネルレンズと、並列して配列された複数の拡散光学要素を有する光拡散部と、を有し、
    前記透過型スクリーン上に投射された映像光の画素ピッチをPP、前記フレネルレンズ要素の配置ピッチをP、前記拡散光学要素の配置ピッチをPとすると、
    >P、4P≦P、4P≦Pとなっており、
    式(13)を用いてPE,mを導出し、式(14)を用いてPH,mを導出すると、
    mが1および2のいずれの場合であっても、式(15)および式(16)が満たされ、
    mが1の場合に、式(17)と式(18)とが満たされる、あるいは、式(19)および式(20)のいずれか一方と、式(21)および式(22)のいずれか一方と、式(23)および式(24)のいずれか一方と、式(25)および式(26)のいずれか一方と、が満たされることを特徴とする背面投射型映像表示装置。
    Figure 2007233154
    Figure 2007233154
    Figure 2007233154
  7. 前記式(13)を用いmを3としてPE,mを導出し、前記式(14)を用いmを3としてPH,mを導出すると、式(27)および式(28)がさらに満たされることを特徴とする請求項6に記載の背面投射型映像表示装置。
    Figure 2007233154
  8. 画素が固定ピッチで配列されたライトバルブ方式の光源と、
    光源から映像光を拡大投射される透過型スクリーンと、を備えた背面投射型映像表示装置であって、
    前記透過型スクリーンは、同心円状に配列された複数のフレネルレンズ要素を有するフレネルレンズと、並列して配列された複数の拡散光学要素を有する光拡散部と、を有し、
    前記透過型スクリーン上に投射された映像光の画素ピッチをPP、前記フレネルレンズ要素の配置ピッチをP、前記拡散光学要素の配置ピッチをPとすると、
    <P、4P≦P、4P≦Pとなっており、
    式(29)を用いてPE,nを導出し、式(30)を用いてPH,nを導出すると、
    nが1および2のいずれの場合であっても、式(31)および式(32)が満たされ、
    nが1の場合に、式(33)と式(34)とが満たされる、あるいは、式(35)および式(36)のいずれか一方と、式(37)および式(38)のいずれか一方と、式(39)および式(40)のいずれか一方と、式(41)および式(42)のいずれか一方と、が満たされることを特徴とする背面投射型映像表示装置。
    Figure 2007233154
    Figure 2007233154
    Figure 2007233154
  9. 前記式(29)を用いnを3としてPE,nを導出し、前記式(30)を用いnを3としてPH,nを導出すると、式(43)および式(44)がさらに満たされることを特徴とする請求項8に記載の背面投射型映像表示装置。
    Figure 2007233154
  10. 画素が固定ピッチで配列されたライトバルブ方式の光源と、
    光源から映像光を拡大投射される透過型スクリーンと、を備えた背面投射型映像表示装置であって、
    前記透過型スクリーンは、同心円状に配列された複数のフレネルレンズ要素を有するフレネルレンズと、並列して配列された複数の拡散光学要素を有する光拡散部と、を有し、
    前記透過型スクリーン上に投射された映像光の画素ピッチをPP、前記フレネルレンズ要素の配置ピッチをP、前記拡散光学要素の配置ピッチをPとすると、
    >P、4P≦P、4P≦Pとなっており、
    式(45)を用いてPE,mを導出し、式(46)を用いてPH,mを導出すると、
    mが1および2のいずれの場合であっても、式(47)および式(48)が満たされ、
    mが1の場合に、式(49)および式(50)が満たされることを特徴とする背面投射型映像表示装置。
    Figure 2007233154
    Figure 2007233154
  11. 前記式(45)を用いmを3としてPE,mを導出し、前記式(46)を用いmを3としてPH,mを導出すると、式(51)および式(52)がさらに満たされることを特徴とする請求項10に記載の背面投射型映像表示装置。
    Figure 2007233154
  12. 画素が固定ピッチで配列されたライトバルブ方式の光源と、
    光源から映像光を拡大投射される透過型スクリーンと、を備えた背面投射型映像表示装置であって、
    前記透過型スクリーンは、同心円状に配列された複数のフレネルレンズ要素を有するフレネルレンズと、並列して配列された複数の拡散光学要素を有する光拡散部と、を有し、
    前記透過型スクリーン上に投射された映像光の画素ピッチをPP、前記フレネルレンズ要素の配置ピッチをP、前記拡散光学要素の配置ピッチをPとすると、
    <P、4P≦P、4P≦Pとなっており、
    式(53)を用いてPE,nを導出し、式(54)を用いてPH,nを導出すると、
    nが1および2のいずれの場合であっても、式(55)および式(56)が満たされ、
    nが1の場合に、式(57)および式(58)が満たされることを特徴とする背面投射型映像表示装置。
    Figure 2007233154
    Figure 2007233154
  13. 前記式(53)を用いnを3としてPE,nを導出し、前記式(54)を用いnを3としてPH,nを導出すると、式(59)および式(60)がさらに満たされることを特徴とする請求項12に記載の背面投射型映像表示装置。
    Figure 2007233154
  14. 画素が固定ピッチで配列されたライトバルブ方式の光源と、
    光源から映像光を拡大投射される透過型スクリーンと、を備えた背面投射型映像表示装置であって、
    前記透過型スクリーンは、同心円状に配列された複数のフレネルレンズ要素を有するフレネルレンズと、並列して配列された複数の拡散光学要素を有する光拡散部と、を有し、
    前記透過型スクリーン上に投射された映像光の画素ピッチをPP、前記フレネルレンズ要素の配置ピッチをP、前記拡散光学要素の配置ピッチをPとすると、
    >P、4P≦P、4P≦Pとなっており、
    式(61)を用いてPE,mを導出し、式(62)を用いてPH,mを導出すると、
    mが1および2のいずれの場合であっても、式(63)および式(64)が満たされ、
    mが1の場合に、式(65)および式(66)のいずれか一方と、式(67)および式(68)のいずれか一方と、式(69)および式(70)のいずれか一方と、式(71)および式(72)のいずれか一方と、が満たされることを特徴とする背面投射型映像表示装置。
    Figure 2007233154
    Figure 2007233154
  15. 前記式(61)を用いmを3としてPE,mを導出し、前記式(62)を用いmを3としてPH,mを導出すると、式(73)および式(74)がさらに満たされることを特徴とする請求項14に記載の背面投射型映像表示装置。
    Figure 2007233154
  16. 画素が固定ピッチで配列されたライトバルブ方式の光源と、
    光源から映像光を拡大投射される透過型スクリーンと、を備えた背面投射型映像表示装置であって、
    前記透過型スクリーンは、同心円状に配列された複数のフレネルレンズ要素を有するフレネルレンズと、並列して配列された複数の拡散光学要素を有する光拡散部と、を有し、
    前記透過型スクリーン上に投射された映像光の画素ピッチをPP、前記フレネルレンズ要素の配置ピッチをP、前記拡散光学要素の配置ピッチをPとすると、
    <P、4P≦P、4P≦Pとなっており、
    式(75)を用いてPE,nを導出し、式(76)を用いてPH,nを導出すると、
    nが1および2のいずれの場合であっても、式(77)および式(78)が満たされ、
    nが1の場合に、式(79)および式(80)のいずれか一方と、式(81)および式(82)のいずれか一方と、式(83)および式(84)のいずれか一方と、式(85)および式(86)のいずれか一方と、が満たされることを特徴とする背面投射型映像表示装置。
    Figure 2007233154
    Figure 2007233154
  17. 前記式(75)を用いnを3としてPE,nを導出し、前記式(76)を用いnを3としてPH,nを導出すると、式(87)および式(88)がさらに満たされることを特徴とする請求項16に記載の背面投射型映像表示装置。
    Figure 2007233154
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