JP2005148114A - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】液晶注入後に液晶セルやマガジンを洗浄しなくても済む液晶表示装置の製造方法を提供する。
【解決手段】複数の液晶セル2が一列に並べて連結されるとともに、その並び方向で隣り合う液晶セル2の連結部分に液晶注入用の連通部3がシールパターン4によって形成され、かつ、並び方向の一端に配置された所定の液晶セル2と隣接する位置にダミー部5が設けられるとともに、このダミー部5の隅部に所定の液晶セル2に連通する状態で液晶注入口6が形成された短冊状のセルユニット1を作製し、所定の液晶セル2が下側となるようにセルユニット1を傾斜させた状態でダミー部5の液晶注入口6を液晶槽10に浸漬させることにより、複数の液晶セル2に液晶を注入する。
【選択図】図5

Description

本発明は、液晶表示装置の製造方法に関し、特に、液晶注入工程を含む液晶表示装置の製造方法に関する。
液晶表示装置を製造する場合、作業効率を上げて製造コストを低減するために、大型基板を用いて複数の液晶表示装置を同時進行的に製造する、いわゆる多面取り法が用いられている。多面取り法では、先ず、最終製品となる液晶表示装置よりも十分に大きな2枚のガラス基板を用意する。
一方のガラス基板上には、複数の画素領域を区画して、各々の画素領域に画素電極を形成する。そして、各々の画素電極の外周部を取り囲むようにシール剤でシールパターンを形成する。シールパターンは、例えばスクリーン印刷法、ディスペンス法等によりガラス基板上にシール剤を塗布することにより形成される。シールパターンは、略長方形の4辺に沿う帯状に形成され、通常は4辺のうち1辺の中間部に液晶注入口が設けられる。
他方のガラス基板には、共通電極が形成される。共通電極は、例えば銀ペーストなどの導電材料をスクリーン印刷法、ディスペンス法等によってガラス基板上に塗布することにより形成される。また、2枚のガラス基板は、基板間にスペーサを介在させた状態でシール剤により貼り合わせられる。このとき、シールパターンを形成しているシール剤は、熱処理または紫外線照射により硬化処理される。以上の工程により、2枚のガラス基板とシールパターンで区画された複数の液晶セルが形成される。
その後、2枚のガラス基板の外表面に、それぞれスクライビング装置を用いてスクライブラインを形成する。そして、スクライブラインに沿って複数の液晶セルを短冊状に切り出す。このとき、各々の液晶セルの液晶注入口が一直線上に並ぶように切断する。
続いて、図6(A)に示すように、短冊状に切り出したセルユニット51をマガジン52にセットした状態で、各々の液晶セル53の液晶注入口54を液晶槽(不図示)に浸漬させることにより、各々の液晶セル53に液晶を注入する。液晶の注入方法としては、真空注入法を用いることができる。
真空注入法は、真空チャンバ内に液晶槽を設置し、所定の真空度に減圧された真空チャンバ内で液晶セル53の液晶注入口54を液晶槽に浸漬させた後、真空チャンバ内を大気圧に戻すことにより、液晶注入口54から液晶セル53内へと液晶を注入する方法である。液晶注入工程を含む液晶表示装置の製造方法に関しては、下記特許文献1〜6に記載された技術が知られている。
液晶セル53に液晶を注入した後は、液晶注入口54の周囲に付着している余分な液晶をふき取った後、液晶注入口54を封止材により封止する。封止材としては、紫外線硬化型の樹脂系接着剤又は熱硬化型の樹脂系接着剤を用いることができる。次いで、セルユニット51を構成する複数の液晶セル53を個片に分割(切断)する。以上の工程により、液晶が充填、封入された液晶セルが得られる。
特開平6−1804457号公報 特開平7−72439号公報 特開平9−258240号公報 特開2000−347202号公報 特開2001−350149号公報 特開2002ー40448号公報
しかしながら、従来の液晶表示装置の製造方法においては、短冊状に切り出したセルユニット51をマガジン52にセットした状態で、各々の液晶セル53の液晶注入口54を液晶槽に浸漬させて液晶を注入するため、液晶注入口54が開口する液晶セル53の端面部(四角で囲った部分)55やマガジン52の端面部(L字形に囲った部分)56に液晶が付着することになる。そのため、液晶注入後に、液晶セル53やマガジン52を洗浄する必要があった。また、液晶注入口54を液晶槽に浸漬させたときに、図6(B)に示すように、液晶セル53の画素領域を取り囲むシールパターン57の外側にも毛細管現象によって液晶58が浸透する。そのため、液晶が無駄に消費されて使用効率が悪かった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その主たる目的は、液晶注入後に液晶セルやマガジンを洗浄しなくても済む液晶表示装置の製造方法を提供することにある。
本発明に係る液晶表示装置の製造方法は、複数の液晶セルが一列に並べて連結されるとともに、その並び方向で隣り合う液晶セルの連結部分に液晶注入用の連通部がシールパターンによって形成され、かつ、並び方向の一端に配置された所定の液晶セルと隣接する位置にダミー部が設けられるとともに、このダミー部の隅部に所定の液晶セルに連通する状態で液晶注入口が形成された短冊状のセルユニットを作製し、所定の液晶セルが下側となるようにセルユニットを傾斜させた状態でダミー部の液晶注入口を液晶槽に浸漬させることにより、複数の液晶セルに液晶を注入するものである。
本発明に係る液晶表示装置の製造方法においては、所定の液晶セルが下側となるようにセルユニットを傾斜させた状態でダミー部の液晶注入口を液晶槽に浸漬させることにより、液晶注入口から所定の液晶セルへと液晶が注入され、さらに所定の液晶セルから連通部を通して他の液晶セルに順に液晶が注入される。
本発明の液晶表示装置の製造方法によれば、液晶セルやマガジンに液晶を付着させることなく、セルユニット内の全ての液晶セルに液晶を注入することができる。これにより、液晶注入後に液晶セルやマガジンを洗浄する必要がなくなるため、製造工数を低減することができる。
以下、本発明の具体的な実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
本発明は液晶表示装置の製造方法として、特に、液晶セルに液晶を注入する方法に特徴を有するものである。液晶セルに液晶を注入するにあたっては、先ず、図1に示すような短冊状のセルユニット1を作製(用意)する。このセルユニット1は、例えば、1つの液晶セルサイズよりも十分に大きな2枚のガラス基板をシール剤で貼り合わせた後、この貼り合わせ基板を短冊状に切り出すことにより得られるものである。各々のガラス基板には、画像表示のための電極(画素電極、共通電極等)やカラーフィルタなどが形成される。
セルユニット1は、複数の液晶セル2を一列に並べて連結したもので、その並び方向(図1の横方向)で隣り合う液晶セル2の連結部分には、それぞれ液晶注入用の連通部3がシールパターン4によって形成されている。この連通部3の存在により、シールパターン4で囲まれた液晶セル2内の空間が上記並び方向で相互に連通した状態となっている。
シールパターン4は、一方のガラス基板の貼り合わせ対象面にスクリーン印刷法、ディスペンス法などでシール剤を塗布することにより形成されるものである。このシール剤からなるシールパターン4は、各々の液晶セル2内において、画素電極の外周部を取り囲むように形成されている。
また、セルユニット1を構成する複数の液晶セル2のうち、その並び方向の一方の端部に配置された液晶セル(以下、所定の液晶セル)2の近傍には、これに隣接する状態でダミー部5が設けられている。ダミー部5は、2枚のガラス基板を貼り合わせたときに、所定の液晶セル2の外側に設けられるもので、液晶セル2の並び方向(セルユニット1の長手ほうこう)の最端部に配置されている。また、ダミー部5は長方形をなすもので、4つの隅部(コーナー部)のうち、所定の液晶セル2から離間した1つの隅部(コーナー部)に液晶注入口6が形成されている。
液晶注入口6は、上述したダミー部5の隅部に開口し、かつ所定の液晶セル(液晶が注入されていない空状態のセル)2内の空間に連通する状態で、上記シールパターン4により形成されている。また、ダミー部5には、所定の液晶セル2との連通部から上記並び方向と直角方向にシールパターン4を延在し、かつ液晶注入口6以外の部分にシール剤を充填した状態で、バリア部7が形成されている。このバリア部7は、シールパターン4の外側領域への液晶の浸透を阻止するために形成されたものである。
以上のような構成のセルユニット1を用意したら、これを図2に示すマガジン8にセット(装着)する。マガジン8には複数のセルユニット1をまとめてセットできるようになっている。マガジン8は、これにセルユニット1をセットしたときに、液晶注入口6に対応する部分を開放するように、一部8Aを切り欠いた構造となっている。また、マガジン8の内部には、セルユニット1を固定状態に支持するための複数の支持部9が突状に設けられている。セルユニット1は、図3に示すように、マガジン8の内部で外周の3箇所を支持部9に支持された状態で収容される。このとき、セルユニット1の最端部に設けられた液晶注入口6は、マガジン8の一端側に設けられた切欠部分で外部に露出した状態に配置される。
一方、液晶が溜められる液晶槽は、図4(A)に示すように、全体的に四角いブロック形状をなす槽構造となっている。この液晶槽10の上面には複数の取り込み口11が形成されている。各々の取り込み口11は、液晶が溜められる液晶貯留部につながる開口であって、その開口形状は幅狭のスリット形状となっている。取り込み口11のスリット幅は、セルユニット1の厚み寸法よりも若干大きく設定されている。また、各々の取り込み口11は、液晶槽10の上面でスリット幅方向に一列に並んだ状態で形成されている。取り込み口11の並び間隔は、マガジン8にセットされる複数のセルユニット1の並び間隔に対応している。また、図4(B)に示すように、液晶槽10の液晶貯留部12の側断面形状はV字形(逆三角形)となっている。
このような構成の液晶槽10を用いて液晶の注入を行う場合は、図5に示すように、液晶槽10を水平に保持するとともに、マガジン8にセットされた複数のセルユニット1を、当該マガジン8と一緒に水平面に対して斜めに傾斜させる。このとき、所定の液晶セル2が下側となるようにセルユニット1を傾斜させることにより、ダミー部5の液晶注入口6をセルユニット1の最下部で下向きに開口させる。そして、この状態からマガジン8と液晶槽10を垂直方向で相対的に接近させることにより、マガジン8の切欠部分で開放されたセルユニット1の端部(ダミー部5)を液晶槽10の取り込み口11に挿入し、液晶注入口6を液晶槽10の液晶貯留部12内で液晶中に浸漬させる。この場合、液晶の注入は、前述した真空注入法にしたがって行う。
これにより、マガジン8にセットされた複数のセルユニット1の一端部が、それぞれに対応する液晶槽10の取り込み口11からほぼ同時に液晶貯留部12へと取り込まれて液晶中に浸漬される。また、各々のセルユニット1では、液晶注入口6から所定の液晶セル2へと液晶が注入され、さらに所定の液晶セル2から連通部3を通して他の液晶セル2に順に液晶が注入される。このとき、各々のセルユニット1の最端部で液晶注入口6が設けられているダミー部5だけを液晶槽10に浸漬させることにより、液晶セル2やマガジン8に液晶13を付着させることなく、セルユニット1内の全ての液晶セル2に液晶を注入することができる。
また、セルユニット1全体を傾斜させて、その最端部(下端部)のダミー部5の隅部を液晶槽10に浸漬させるため、液晶槽10に浸漬するセル面積を小さくし、液晶の付着量を最少量に抑えることができる。また、液晶セル2の並び方向に沿って一直線上に連通部3が配置されているため、セルユニット1内の各液晶セル2に対して液晶が直線的に連続注入される。その結果、液晶セル2やマガジン8を液晶で汚すことなく、各々の液晶セル2に効率良く液晶を注入することができる。また、液晶注入後に液晶セル2やマガジン8を洗浄する必要もなくなる。
さらに、ダミー部5にバリア部7を設けたことにより、ダミー部5を液晶槽10に浸漬させたときに、シールパターン4の外側領域への液晶の浸透がバリア部7で確実に阻止される。そのため、液晶の無駄な消費を抑えて使用効率を向上させることができる。
また、液晶槽10の構成として、液晶貯留部12の上端で開口する取り込み口11の開口形状をスリット形状としているため、この取り込み口1から液晶貯留部12に液晶13を投入したときに、より少ない投入量をもって液晶貯留部12の底部から液面までの高さを稼ぐことができる。したがって、液晶貯留槽12への液晶13の投入量を少なく抑えることができる。
さらに、液晶貯留部12の側断面形状をV字形としているため、液晶貯留部12に溜めた液晶13の液面から上側の部分を広く開口(拡開)させることができる。したがって、液晶注入口6を液晶槽10に浸漬させたときに、液晶セル2やマガジン8が液晶槽10や液晶13に接触することを容易に回避することができる。
また、複数の液晶セル2を短冊状に連結させたセルユニット1に液晶注入口6を1つだけ設け、この液晶注入口6から複数の液晶セル2に順に液晶13を注入するようにしたので、液晶セルに1つずつ液晶注入口を設けて液晶を注入する場合に比較して、1つの液晶セル2につき液晶注入口6付近に付着して無駄になる液晶の量を低減することができる。その結果、液晶の有効使用率を向上させ、洗浄等の2次処理排除における効率向上を図ることができる。
このようにして液晶セル2に液晶を注入した後は、マガジン8と液晶槽10を垂直方向で相対的に離反させた後、マガジン8からセルユニット1を取り外す。次いで、セルユニット1を構成する複数の液晶セル2を個片に分割(切断)した後、液晶注入用に形成してある連通部3の開口を封止材で封止する。以上の工程により、液晶が充填、封入された液晶セルが得られる。
本発明の実施形態に係る液晶表示装置の製造方法で採用したセルユニットの構成を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る液晶表示装置の製造方法で採用したマガジンの構成を示す概略図である。 マガジンにセルユニットをセットした状態を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る液晶表示装置の製造方法で採用した液晶槽の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る液晶表示装置の製造方法における液晶注入時の状態を示す概略図である。 従来の課題を説明する図である。
符号の説明
1…セルユニット、2…液晶セル、3…連通部、4…シールパターン、5…ダミー部、6…液晶注入口、7…バリア部、8…マガジン、10…液晶槽、11…取り込み口、12…液晶貯留部

Claims (6)

  1. 複数の液晶セルが一列に並べて連結されるとともに、その並び方向で隣り合う液晶セルの連結部分に液晶注入用の連通部がシールパターンによって形成され、かつ、前記並び方向の一端に配置された所定の液晶セルと隣接する位置にダミー部が設けられるとともに、前記ダミー部の隅部に前記所定の液晶セルに連通する状態で液晶注入口が形成された短冊状のセルユニットを作製し、
    前記所定の液晶セルが下側となるように前記セルユニットを傾斜させた状態で前記ダミー部の前記液晶注入口を液晶槽に浸漬させることにより、前記複数の液晶セルに液晶を注入する
    ことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  2. 前記液晶注入口に対応する部分を切り欠いたマガジンに前記セルユニットをセットし、前記マガジンと一緒に前記セルユニットを傾斜させて前記ダミー部の前記液晶注入口を前記液晶槽に浸漬させる
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置の製造方法。
  3. 前記セルユニットの作製段階で、前記シールパターンの外側領域への液晶の浸透を阻止するバリア部を形成する
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置の製造方法。
  4. 前記液晶槽の液晶貯留部の開口形状をスリット形状とする
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置の製造方法。
  5. 前記液晶槽の液晶貯留部の側断面形状をV字形とする
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置の製造方法。
  6. 前記セルユニットに前記液晶注入口を1つだけ設け、前記液晶注入口から前記複数の液晶セルに順に液晶を注入する
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置の製造方法。
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