JP2005147301A - 内輪付シェル型ころ軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】 焼結スリーブを内輪に圧入した内輪付シェル型ころ軸受において、耐スラスト性を向上させ、軸受内部の摩耗を防止し、かつ軸方向のがたつきを抑制する。
【解決手段】 シェル型の外輪1および内輪2と、複数のころ3と、焼結スリーブ4とを備える。外輪1は一端に内向きフランジ1aを有し他端に外向きフランジ1bを有する。内輪2は、一端に外輪1の内向きフランジ1aの軸方向外側に位置する外向きフランジ2aを有する。焼結スリーブ4は焼結合金製であり、内輪2に圧入される。この焼結スリーブ4は、外輪1の外向きフランジ1bの軸方向外側にフランジ4bを有し、全体またはフランジ4bに含油したものとされる。このフランジ4bと外輪1の外向きフランジ1bとで滑り軸受8を構成する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、複写機等のように、低価格が要求される事務機器等に使用される非分離型の内輪付シェル型ころ軸受に関する。
従来から、複写機やレーザプリンタ等の事務機器の回転駆動部には、取付用のフランジを有する玉軸受が用いられている。このフランジ付玉軸受は、切削・研摩加工によって生産されるために高価である。これに対して、内輪付シェル型軸受は、鋼板をプレス加工して生産されるために、安価である。図6(A)(B)は、このような内輪付シェル型ころ軸受の一例を示す。
同図のころ軸受Bは、一端に内向きのフランジ21aを有するシェル型の外輪21と、他端に外向きのフランジ22aを有するシェル型の内輪22と、上記内輪22と外輪21との間に介在した複数のころ23とより構成されている。外輪21の他端部には、取付用の外向きフランジ21bが形成されている。内輪22には、フランジ22aとは反対側に、外輪21および内輪22の相互の分離止めのためのステーキング22bが形成されている。内輪22の外向きフランジ22aと、ころ23の端面との間には滑りリング25が介在させてある。内輪22の内径面22cには軸26が圧入され、内輪22が軸26の外径面に倣うことで、内輪転走面の精度を得る。
実開平6−22617号公報
上記の内輪付シェル型軸受Bは、鋼板をプレス加工するために安価であるが、精度が良くない。そのため、複写機等の事務機への使用に、フランジ付き玉軸受に変えて使用するには、精度が不足する。特に内輪22と軸26との隙間を抑えることが困難であり、クリープ発生の原因となる。また、内外輪22,21の分離止めのために内輪22にステーキング22bを設けるが、このステーキング22bは運搬や取扱時に機能させるものであり、軸受設置状態では却って障害となる。例えば、図6(B)に示すように、内輪22が軸方向に移動した時に、外輪21の内向きフランジ21aとステーキング22bとが接触すると不具合が発生する。そのため、軸受Bの取付時に、軸方向の隙間調整が必要となり、取付作業が煩雑になる。
なお、外輪に別部材を取付けることで、ステーキングを設けることなく、内輪と外輪とを非分離としたものも提案されているが(例えば特許文献1)、部品点数および組立工数が増加するという別の課題が生じる。
そこで、図7のように、筒部34aおよびこの筒部34aの一端から外径側に突出する係止フランジ34bを有する焼結スリーブ34を、その筒部34aで内輪32の内径面に圧入する構成としたものが出願されている(例えば、特願2003−107240号)。この構成の場合、焼結スリーブ34として高精度のものが容易に製作できるので、軸受内径面の精度を向上させることができる。また、上記焼結スリーブ34は、一端の係止フランジ34bが外輪31の内向きフランジ31aの外側面に係合するため、内輪32と外輪31が非分離となる。このため内輪32に分離止め用のステーキングを設ける必要がない。またこのため、軸受取付時に行われていたステーキング干渉防止のための軸方向調整が不要となり、軸受Eの取付作業性が向上する。焼結スリーブ34に設けられた係止フランジ34bは、堅固でかつ円滑な表面に形成が可能であり、外輪31の内向きフランジ31aとの接触部で滑り軸受を構成して、同図における右側(R側)からの軸方向荷重を負荷することもできる。
しかし、この構成では、取付け誤差などにより発生する軸方向の荷重が同図の左側(L側)から加わった場合に、軸受内部の軸方向隙間が詰まり、ころ33や保持器(図示せず)が内外輪32,31に挟み込まれる形となり、その接触面で摩耗の発生やグリースの押出しによる潤滑不足等の問題が発生する。特に、この種の軸受Eの取付けは、経験上から図の左側(L側)に軸36の肩部36aや止め輪(図示せず)が設けられることが多く、この場合には軸方向荷重は右側(R側)よりも左側(L側)からの方がより積極的にかかる。
また、例えば図7のように外輪31をその外向きフランジ31bで軸受使用機器のハウジング37に取付け、内輪32の外向きフランジ32aで軸肩部36aを受け止めることにより、軸36の軸方向の位置決めを行う取付け構造の場合、次の課題がある。すなわち軸受Eの取付けにより発生する軸36の軸方向がたつき量は、ハウジング37の軸方向面37aから軸肩部36aまでの寸法(W1)と、軸受Eのハウジング軸方向面37aから軸肩部36a側に張り出す部分の寸法(W2)との差分となるが、寸法(W2)のばらつきは外輪31の幅、外輪31のフランジ31a,31bの肉厚、内輪フランジ32aの肉厚、およびころ33の長さの各ばらつきの合計であり、大きなものとなる。そのため、軸36の軸方向がたつきも大きくなってしまう。
この発明の目的は、焼結スリーブを内輪に圧入した内輪付シェル型ころ軸受において、耐スラスト性を向上させ、軸受内部の摩耗を防止し、かつ軸方向のがたつきを抑制することである。
この発明の内輪付シェル型ころ軸受は、一端に内向きフランジを有し他端に外向きフランジを有するシェル型の外輪と、一端に上記外輪の内向きフランジの軸方向外側に位置する外向きフランジを有する内輪と、これら内外輪の間に介在した複数のころと、上記内輪に圧入された焼結合金製の焼結スリーブとを有し、この焼結スリーブは上記外輪の外向きフランジの軸方向外側に、含油したフランジを有しこのフランジと外輪の外向きフランジとで滑り軸受を構成したものである。
この構成によると、内輪の内径面に焼結合金製の焼結スリーブが嵌合しており、焼結合金製品は高精度のものが容易に製作できるため、軸受内径面の精度を向上させることができる。
特に、焼結スリーブのフランジと外輪の外向きフランジとの接触部で滑り軸受を構成したため、焼結スリーブのフランジ側からの軸方向荷重を負荷することができて、耐久スラスト性が向上する。焼結スリーブのフランジは、含油されたものであるため、滑り軸受面に油膜が形成され、摩耗が抑えられる。焼結スリーブは焼結合金製であるため、そのフランジは堅固でかつ円滑な表面に形成が可能であり、これによっても耐スラスト性、耐摩耗性が向上する。内輪の外向きフランジ側からの軸方向荷重は、内輪の外向きフランジと外輪の内向きフランジとの接触で負荷することができる。
焼結スリーブのフランジと外輪の外向きフランジとが接してスラスト荷重を受けることで、軸受内部でころが内外輪や焼結スリーブのフランジ間に挟み込まれることが防止されて、ころ端面、および各フランジのころ接触面の摩耗も抑制される。
また、例えば外輪をその外向きフランジで軸受使用機器のハウジングに取付け、焼結スリーブのフランジで軸肩部を受け止めることで、軸の軸方向の位置決めを行う取付け構造の場合に、次の利点が得られる。この取付け構造の場合、軸受の取付けにより発生する軸の軸方向がたつき量は、ハウジングの軸方向面から軸肩部までの寸法と、軸受のハウジング軸方向面から軸肩部側に張り出す部分の寸法との差分となるが、この差分寸法のばらつきは、上記従来例の場合に比べて小さくなるので、軸の軸方向がたつきも小さく抑えることができる。
さらに、この構成によると、内輪の外向きフランジが外輪の内向きフランジの軸方向の外側に位置すると共に、内輪に嵌合する焼結スリーブのフランジが外輪の外向きフランジの軸方向の外側に位置するので、内輪と外輪とが非分離となる。このため内輪に分離止め用のステーキングを設ける必要がない。このため、軸受取付時に行われていたステーキング干渉防止のための軸方向調整が不要となり、軸受の取付作業性が向上する。
焼結スリーブは種々の内径のものに容易に製作できるため、この焼結スリーブの内径を変えるだけで、軸受の他の部分の構成は変えずに、種々の軸径に対応することもできる。
この発明において、外輪の外向きフランジと焼結スリーブのフランジの間の軸方向最大隙間を、軸受内部の軸方向隙間よりも小さく設定しても良い。上記軸方向最大隙間は、外輪の内向きフランジと内輪の外向きフランジとが接触した状態で生じる隙間である。
このように各隙間の寸法関係を構成することで、取付け誤差などにより発生する軸方向の荷重が焼結スリーブのフランジ側から加わっても、油膜の介在する滑り軸受となる外輪の外向きフランジと焼結スリーブとの対向面が接触するだけで、軸受内部の軸方向隙間が常に確保されることになる。このため、ころ端面が外輪の内向きフランジと焼結スリーブのフランジ間に挟み込まれることが回避され、ころ端面の摩耗防止、および各フランジのころ接触面の摩耗防止がより確実となる。また、内外輪間の軸方向移動が生じても、軸受内部からのグリースの押出しが抑制され、潤滑性を維持することができる。
上記焼結スリーブの内径面の断面形状は非円形であっても良い。非円形とすることで、軸に対する回転止めの機能が得られる。焼結スリーブは焼結合金製であるため、例えばD形断面形状や、角穴状など、異形状への対応が容易である。
この発明の内輪付シェル型ころ軸受は、総ころ型としても良い。総ころ型とすることにより、ころ本数を増大できて、小型で負荷容量の大きなものとできる。
この発明において、内輪の外向きフランジと外輪の内向きフランジとの間に滑りリングを介在させても良い。滑りリングを介在させると、滑り接触となる内輪の外向きフランジと外輪の内向きフランジとの摩擦が緩和される。
この発明の内輪付シェル型ころ軸受は、一端に内向きフランジを有し他端に外向きフランジを有するシェル型の外輪と、一端に上記外輪の内向きフランジの軸方向外側に位置する外向きフランジを有する内輪と、これら内外輪の間に介在した複数のころと、上記内輪に圧入された焼結合金製の焼結スリーブとを有し、この焼結スリーブは上記外輪の外向きフランジの軸方向外側に含油したフランジを有しこのフランジと外輪の外向きフランジとで滑り軸受を構成したため、上記焼結スリーブの含油したフランジにより形成される滑り軸受によって、耐スラスト性が向上し、また軸方向荷重に起因するころ端面,フランジ面の摩耗が防止され、潤滑不良が回避される。取付け時に発生する軸の軸方向がたつきの低減も図れる。また、上記焼結スリーブの採用等のため、内輪内径精度の向上、内外輪の非分離化が図れる。
この発明の第1の実施形態を図1と共に説明する。この内輪付シェル型ころ軸受Aは、外輪1および内輪2と、これら内輪2と外輪1の間に介在した複数のころ3と、焼結スリーブ4とを有する。外輪1は、一端に内向きフランジ1aを有し他端に外向きフランジ1bを有する。内輪2は、一端に外輪1の内向きフランジ1aの軸方向外側に位置する外向きフランジ2aを有する。外輪1および内輪2は、それぞれシェル型としたもの、つまり鋼板のプレス成形品である。
焼結スリーブ4は、内輪2の内径面2bに圧入された筒部4a、およびこの筒部4aの他端から外径側に突出して外輪1の外向きフランジ1bの軸方向外側に位置するフランジ4bを有し、このフランジ4bと外輪1の外向きフランジ1bとで滑り軸受8を構成している。焼結スリーブ4のフランジ4bの外径は、外輪1のフランジ1bの外径と同程度まで延長する。焼結スリーブ4は、焼結合金製とされ、全体または少なくともフランジ4bの部分に、潤滑油を含油している。外輪1の外向きフランジ1bと焼結スリーブ4のフランジ4bの間の最大となる軸方向隙間は、軸受内部の軸方向隙間よりも小さくなるように設定されている。上記の最大となる軸方向隙間は、外輪1の内向きフランジ1aと内輪2の外向きフランジ2aとが係合したときの隙間寸法である。
シェル型の外輪1および内輪2は、ステンレス鋼、低炭素鋼等の鋼板をプレス加工して得たものである。ころ3は、ニードルころまたは円筒ころであり、外輪1の内径面1cおよび内輪2の外径面2cからなる転走面間に、円周方向に沿って配列され保持器5で保持されている。
焼結スリーブ4は、焼結合金製であれば良いが、この実施形態では、金属射出成形製、すなわち溶融した合金素材を射出成形した後に焼結させたものとしてある。金属射出成形はMIM(Metal Injection Molding )等と呼ばれている。詳しくは、金属粉とプラスチックおよびワックスからなるバインダとを混練機で混練し、その混練物をペレット状に造粒し、このペレットを射出成形機等に加熱溶融状態で押し込むことにより成形する。その成形体を焼結して焼結スリーブ4を得る。焼結合金の金属粉としては、例えば(Fe)に炭素(C),ニッケル(Ni)等を混合させたものが使用される。
このシェル型ころ軸受Aは、ハウジング7の内径面に外輪1の外径面を嵌合させ、外輪1の外向きフランジ1bをハウジング7の軸方向面7aに当接させて設置される。外向きフランジ1bは、ボルト等でハウジング7に結合しても良い。ハウジング7は、軸受使用機器のケーシングであっても、またギヤやプーリ等の部品であっても良い。内輪2は、その焼結スリーブ4を軸6の外径面6aに嵌合させる。焼結スリーブ4の外向きフランジ1bは、例えば軸6の肩部6bに押し当てる。これにより、ころ軸受Aが軸方向に位置決めされる。
この構成のシェル型ころ軸受Aによると、内輪2の内径面に焼結合金製の焼結スリーブ4が嵌合しており、焼結合金の製品は高精度のものが容易に製作できるため、軸受内径面の精度を向上させることができる。特に、金属射出成形製とした場合は、高精度のものが簡単に製作できる。上記射出成形と粉末冶金の焼結技術との組み合わせ技術は、寸法精度の良いものが開発されており、その採用により焼結スリーブ4を精度良く生産できる。例えば、プレス加工による内輪2の内径精度はH9程度であるが、上記金属射出成形による焼結合金製とすれば、焼結スリーブ4の内径精度はH7にまで向上し、形状精度も向上する。また、金属射出成形によると、旋削や研削等の機械加工が不要であり、優れた生産性が得られる。
焼結スリーブ4は焼結合金製であるため、そのフランジ4bは堅固でかつ円滑な表面に形成が可能であり、また含油させることができる。焼結スリーブ4のフランジ4bと外輪1の外向きフランジ1bとの接触部で構成される滑り軸受8は、図1における左側(L側)からの軸方向荷重を負荷することができ、また含油した潤滑油が接触面に長期に保持器されることにより、摩耗を抑えることができる。同図における右側(R側)からの軸方向荷重は、内輪2の外向きフランジ2aと外輪1の内向きフランジ1aとの接触で負荷することができる。
また、外輪1の外向きフランジ1bと焼結スリーブ4のフランジ4bの間の軸方向隙間は、軸受内部の軸方向隙間よりも小さく設定されているので、取付け誤差などにより発生する軸方向の荷重が図1のL側から加わっても、外輪1の外向きフランジ1bと焼結スリーブ4bとが接触するだけで、軸受内部の軸方向隙間が常に確保されることになる。すなわち、ころ3と保持器5のポケット内面間の隙間、および保持器と焼結スリーブ4または外輪1の内向きフランジ1aとの間に、常に軸方向隙間が確保され、ころ3が軸方向に挟み込まれることがない。このため、ころ3の端面およびころ端面に接する各フランジ面の摩耗が防止され、また軸受内部からのグリースの押出しが抑制され、潤滑性を長期に渡って維持することができる。
焼結合金製の焼結スリーブ4は、種々の内径のものに容易に製作でき、この焼結スリーブ4の内径を変えるだけで、軸受Aの他の部分の構成は変えずに、いろいろな軸径に対応できる。また、焼結合金製の焼結スリーブ4は、非円径の様々な断面形状に形成することが可能であり、例えば図5(A)に示すようなD型断面形状や、同図(B)のような角穴状などに形成でき、非円形とすることで、軸6に対して回り止め状態に嵌合させることができる。軸6の非円形とする部分は、後の図4の例のように、焼結スリーブ4から突出する部分がさらに小径の軸部6dとされている場合、焼結スリーブ4に嵌合する軸部6cだけでよい。
図1において、内輪2の外向きフランジ2aは外輪1の内向きフランジ1aの軸方向の外側に位置し、内輪2に嵌合する焼結スリーブ4のフランジ4bが外輪1の外向きフランジ1bの軸方向の外側に位置するので、内輪2と外輪1とが非分離となる。このため内輪2に従来の分離止め用のステーキングを設ける必要がない。このため、軸受Aの取付時のステーキング干渉防止の軸方向の調整が不要となり、軸受Aの取付作業性が向上する。
外輪1は他端に外向きフランジ1bを有するため、外輪1を軸受使用機器のハウジング7に取付けるときに、軸方向の位置決めや固定に使用できる。外輪1の内向きフランジ1aは一端側に設けるだけで良く、他端側には設けないため、一端に内向きフランジ1aを、他端に外向きフランジ1bを有する外輪1の全体を金属板や金属筒からプレス加工等で一体に成形できる。
また、図1のように焼結スリーブ4のフランジ4bで、例えば軸6の肩部6aを受け止めることにより、軸6の軸方向の位置決めを行う取付け構造の場合、軸受Aの取付けにより発生する軸6の軸方向のがたつき量は、図2において、ハウジング7の軸方向面7aから軸6の肩部6bまでの寸法W1と、軸受Aのハウジング軸方向面7aから軸肩部6b側に張り出す部分の寸法W2との差分(W1−W2)となる。寸法W2のばらつきは図6で示した提案例の場合に比べて小さくなるので、軸6の軸方向がたつきも小さく抑えることができる。すなわち、寸法W2のばらつきは、外輪1の外向きフランジ1bの肉厚および焼結スリーブ4のフランジ4bの肉厚のばらつきのみとなり、図6で示した提案例の場合に比べて小さくなり、軸受Aの取付けにより発生する軸6の軸方向のがたつきを小さく抑えることができる。なお、図2では図1の保持器5を省略して図示してある。
このように、安価なシェル型の軸受と焼結合金製の焼結スリーブ4との組み合わせにより、安価で精度が良く、かつ非分離型の内輪付シェル型ころ軸受Aを製造できる。そのため、複写機やレーザプリンタ等の事務機器等への適用性が向上する。
図3は第2の実施形態を示す。この内輪付シェル型ころ軸受Bは、図1に示す第1の実施形態において保持器5を省略したものであり、ころ3は円周方向に沿って略密に配列され、いわゆる総ころ形式とされる。その他の構成は第1の実施形態の場合と同じである。このように保持器5を省略することで、同一径に対して、ころ3の本数を多くもつことができて、負荷容量が増大する。
図4は第3の実施形態を示す。この内輪付シェル型ころ軸受Cは、図1に示す第1の実施形態において、内輪2の外向きフランジ2aと外輪1の内向きフランジ1aとの間に、滑りリング9を介在させたものである。滑りリング9は、例えば樹脂製とされる。その樹脂の材質によって自己潤滑性を有するものとされる。なお、同図の例では、軸6の焼結スリーブ4が嵌合した軸部6cから突出する部分は、さらに小径の軸部6dとされている。その他の構成は第1の実施形態の場合と同じである。このように滑りリング9を介在させることにより、滑り接触となる外向きフランジ2aと内向きフランジ1aとの摩擦が緩和され、低トルクの軸受Cとすることができる。
この発明の第1の実施形態にかかる内輪付シェル型ころ軸受の設置状態を示す断面図である。 同軸受の取付けにより発生する軸の軸方向がたつき量の説明図である。 この発明の第2の実施形態にかかる内輪付シェル型ころ軸受の設置状態を示す断面図である。 この発明の第3の実施形態にかかる内輪付シェル型ころ軸受の設置状態を示す断面図である。 (A),(B)はそれぞれ焼結スリーブの各変形例の側面図である。 (A)は従来例の断面図であり、(B)は内輪が軸方向に移動した場合の同様の図である。 提案例の設置状態を示す断面図である。
符号の説明
1…シェル型外輪
1a…内向きフランジ
1b…外向きフランジ
2…シェル型内輪
2a…外向きフランジ
3…ころ
4…焼結スリーブ
4b…含油フランジ
8…滑り軸受
9…滑りリング

Claims (5)

  1. 一端に内向きフランジを有し他端に外向きフランジを有するシェル型の外輪と、一端に上記外輪の内向きフランジの軸方向外側に位置する外向きフランジを有する内輪と、これら内外輪の間に介在した複数のころと、上記内輪に圧入された焼結合金製の焼結スリーブとを有し、この焼結スリーブは上記外輪の外向きフランジの軸方向外側に、含油したフランジを有しこのフランジと外輪の外向きフランジとで滑り軸受を構成した内輪付シェル型ころ軸受。
  2. 請求項1において、外輪の外向きフランジと焼結スリーブのフランジの間の軸方向最大隙間を、軸受内部の軸方向隙間よりも小さく設定した内輪付シェル型ころ軸受。
  3. 請求項1または請求項2において、上記焼結スリーブの内径面の断面形状が非円形である内輪付シェル型ころ軸受。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかにおいて、総ころ型とした内輪付シェル型ころ軸受。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかにおいて、内輪の外向きフランジと外輪の内向きフランジとの間に滑りリングを介在させた内輪付シェル型ころ軸受。
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