JP2005146872A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルタに流入する排気ガスの酸素濃度を低下させてフィルタの過剰昇温を防止する制御の実行中においても、機関回転数を制御することができる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】 アイドル運転中に、少なくとも吸気絞り弁の開度を小さくすることによりフィルタに流入する排気ガスの酸素濃度を低下させ、フィルタの過剰昇温を抑制するフィルタ過剰昇温抑制制御を実行する内燃機関の制御装置において、フィルタ過剰昇温抑制制御実行中の機関回転数を吸気絞り弁の開度を調整することにより制御する。気筒内の酸素が不足して気筒内に噴射する燃料を増量させても機関回転数は高くならないが、吸気絞り弁の開度を大きくすることにより機関回転数を高くすることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、排気通路にパティキュレートフィルタを備え、フィルタ過剰昇温抑制制御を実行する内燃機関の制御装置に関し、特にフィルタ過剰昇温抑制制御実行中の機関回転数を制御するものに関する。
近年、ディーゼル機関等の内燃機関にて駆動される自動車等から大気中へ排出される煤等の微粒子(PM:Particulate Matter)を低減することが望まれているため、内燃機関の排気通路にパティキュレートフィルタ(以下、「フィルタ」という場合もある。)を配置し、内燃機関から排出されるPMをフィルタにより捕集する技術が知られている。
しかし、このフィルタにPMが過度に捕集されると、フィルタが目詰まりして排気抵抗の増加を生じさせ、内燃機関の出力低下を生じさせてしまうため、フィルタに捕集されているPMを当該フィルタから酸化除去させる、PM酸化除去処理を適宜実行する必要がある。
ただし、このPM酸化除去処理を実行している際の内燃機関の運転状態がアイドル運転状態である場合、フィルタにおける酸素がPMの酸化除去に対して供給過剰であり且つ排気ガス流量が少量であることから、フィルタ内に捕集されたPMが自己着火してフィルタが過剰に昇温し、フィルタが溶損してしまうおそれがある。
また、フィルタを備えた内燃機関により駆動される自動車等が高速/高負荷運転状態からアイドル運転状態に変化した場合、フィルタにおける酸素がPMの酸化除去に対して不足しており且つ排気ガスの流量が多量であった状態から、フィルタにおける酸素がPMの酸化除去に対して供給過剰であり且つ排気ガス流量が少量である状態に変化することから、同様にフィルタが過剰に昇温し、フィルタが溶損してしまうおそれがある。これは、フィルタにおいて酸素が一気に消費されてフィルタ内で激しい酸化作用が行われることに起因するものと考えられる。また、それまで大量の排気ガス流によって持ち去られていたフィルタ内の熱が、排気ガス流量が急激に減少することによりフィルタ内から充分に持ち去られない状況になることも一因になっているとも考えられる。
これに対して特許文献1には、高速/高負荷運転状態からアイドル運転状態に変化する場合等、フィルタの温度が過剰に上昇しそうなときに、気筒内に吸入される空気を減少させる等して、フィルタに流入する排気ガスの酸素濃度を低下させて、フィルタの過剰昇温を防止する技術が提案されている。
特開2003−172124号公報 特開平11−200928号公報 特開2003−27990号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術を用いてフィルタの過剰昇温を防止している際には、ディーゼル機関で通常行われているように燃料噴射量を調節するだけでは内燃機関の回転数を制御することができない。これは、このような条件では気筒内に吸入される空気を減少しているため、燃料噴射量を増量しても、その燃料が燃焼するのに十分な酸素が存在せず、気筒内で燃焼しないからである。
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、フィルタに流入する排気ガスの酸素濃度を低下させてフィルタの過剰昇温を防止する制御の実行中においても、機関回転数を制御することができる内燃機関の制御装置を提供することにある。
本発明に係る内燃機関の制御装置は、上記した課題を解決するために以下のような手段を採用した。すなわち、吸気通路に配置され気筒内に吸入される空気の量を調整する吸気絞り弁と、排気通路に配置され排気ガス中に含まれる微粒子を捕集するパティキュレートフィルタと、を有し、アイドル運転中に、少なくとも前記吸気絞り弁の開度を小さくすることにより前記パティキュレートフィルタに流入する排気ガスの酸素濃度を低下させ、当該パティキュレートフィルタの過剰昇温を抑制するフィルタ過剰昇温抑制制御を実行する内燃機関の制御装置において、前記フィルタ過剰昇温抑制制御実行中の機関回転数を前記吸気絞り弁の開度を調整することにより制御することを特徴とする。
ここで、パティキュレートフィルタとしては、パティキュレートフィルタに酸化触媒、吸蔵還元型NOx触媒、三元触媒などが担持されたものを例示することができる。
そして、このようなフィルタを備えた内燃機関により駆動される自動車等が高速/高負荷運転状態からアイドル運転状態に変化した場合、あるいはフィルタの温度を高めて当該フィルタに捕集されたPMを酸化除去するPM再生を実行している最中の内燃機関の運転状態がアイドル運転状態である場合、フィルタが過剰に昇温するおそれがある。
そこで、本発明に係る内燃機関の制御装置は、フィルタの温度が高温であっても排気ガスの酸素濃度が低い場合はPMが酸化されずにフィルタの温度が上昇しないことに着目し、アイドル運転中に吸気通路に配置された吸気絞り弁の開度を小さくしてフィルタに流入する排気ガスの酸素濃度を低下させるフィルタ過剰昇温抑制制御を実行する。
なお、このフィルタ過剰昇温抑制制御は、吸気絞り弁の開度を小さくするのとともに、(1)排気通路に配置された排気絞り弁の開度を小さくする、(2)EGR率を大きくさせる、(3)メイン燃料噴射に先立って副次的に燃料を噴射するパイロット噴射による燃料噴射量を増量させる、(4)排気行程中に副次的に燃料を噴射するポスト噴射による燃料噴射量を増量させる、(5)メイン燃料噴射のタイミングを遅角させる等の手段を組み合わせて実行するものであることが好適である。このようにすれば、さらに効果的にフィルタに流入する排気ガスの酸素濃度を低下させることができる。
通常、アイドル運転中の機関回転数制御はメイン燃料噴射量を増減させることにより行うが、上述したように少なくとも吸気絞り弁の開度を小さくして行うフィルタ過剰昇温抑制制御中においては、メイン燃料噴射量を増量させてもその燃料を燃焼させるための十分な酸素が気筒内に吸入されないことから機関回転数が高くならない。
そこで、本発明に係る内燃機関の制御装置は、上述したフィルタ過剰昇温抑制制御実行中の機関回転数を吸気絞り弁の開度を調整することにより制御する。つまり、実際の機関回転数が目標の回転数より低い場合は、吸気絞り弁の開度を大きくして気筒内に吸入される酸素の量を増量させ、実際の機関回転数が目標の回転数より高い場合は、吸気絞り弁の開度を小さくして気筒内に吸入される酸素の量を減量させて機関回転数を制御する。このようにすれば、フィルタ過剰昇温抑制制御実行中であっても機関回転数を制御することができる。
ただし、吸気絞り弁の開度を変更すると、フィルタに流入する排気ガスの酸素濃度が目
標の酸素濃度とずれるおそれがある。そこで、前記吸気絞り弁の開度を調整することにより前記フィルタ過剰昇温抑制制御実行中の機関回転数を制御するのに伴い、前記パティキュレートフィルタに流入する排気ガスの酸素濃度が目標の酸素濃度とずれた場合は、前記排気ガスの酸素濃度を目標の酸素濃度にすべく気筒内に噴射する燃料量を調整することが好適である。
ここで、気筒内に噴射する燃料量の調整は、メイン噴射による噴射燃料量を調整することを例示することができるが、その他、上述した(3)のパイロット噴射あるいは(4)のポスト噴射をも組み合わせてフィルタ過剰昇温抑制制御を実行している場合には、パイロット噴射による噴射燃料量あるいはポスト噴射による噴射燃料量を調整してもよい。
そして、例えば、フィルタ過剰昇温抑制制御実行中の機関回転数を吸気絞り弁の開度を大きくして制御するのに伴い、パティキュレートフィルタに流入する排気ガスの酸素濃度が目標の酸素濃度より高くなる場合は、排気ガスの酸素濃度を目標の酸素濃度にすべく気筒内に噴射する燃料量を増量する。このようにすれば、フィルタ過剰昇温抑制制御実行中においても、フィルタに流入する排気ガスの酸素濃度を目標の酸素濃度にできるとともに、機関回転数を制御することができる。
以上説明したように、本発明に係る内燃機関の制御装置によれば、フィルタに流入する排気ガスの酸素濃度を低下させてフィルタの過剰昇温を防止する制御の実行中においても、機関回転数を制御することができる。
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1は、本発明の実施の形態に係る制御装置を適用する内燃機関とその吸排気系の概略構成を示す図である。
図1に示す内燃機関1は、4つの気筒2を有する水冷式の4サイクル・ディーゼル機関であり、各気筒2の燃焼室に直接燃料を噴射する燃料噴射弁3を備えている。各燃料噴射弁3は、蓄圧室(コモンレール)4と接続され、このコモンレール4は燃料供給管5を介して燃料ポンプ6と連通している。
前記内燃機関1には、吸気通路7が接続されており、この吸気通路7はエアクリーナボックス8に接続されている。前記エアクリーナボックス8より下流の吸気通路7には、該吸気通路7内を流通する吸気の質量に対応した電気信号を出力するエアフローメータ9が取り付けられている。
吸気通路7における前記エアフローメータ9より下流の部位には、過給器(ターボチャージャー)10のコンプレッサハウジング10aが設けられている。このコンプレッサハウジング10aより下流の吸気通路7には、インタークーラ11が取り付けられている。更にインタークーラ11より下流の吸気通路7には、この吸気通路7内を流通する吸気の流量を調整する吸気絞り弁12が設けられ、この吸気絞り弁12には、吸気絞り用アクチュエータ13が取り付けられている。
また、前記内燃機関1には、排気通路14が接続され、この排気通路14は、下流にて
マフラー(図示省略)と接続されている。排気通路14の途中には、過給機10のタービンハウジング10bが配置されている。排気通路14におけるタービンハウジング10bより下流の部位には、排気ガス中の有害ガス成分を浄化するための排気浄化装置15が配置されている。
この排気浄化装置15は、パティキュレートフィルタに酸化触媒、吸蔵還元型NOx触媒、三元触媒などが担持されたものを例示することができる(以下、「フィルタ15」という)。
フィルタ15より下流の排気通路14には、この排気通路14内を流通する排気の空燃比に対応した電気信号を出力する空燃比センサ16と、前記排気通路14内を流通する排気の温度に対応した電気信号を出力する排気温度センサ17とが取り付けられている。
また、フィルタ15より下流の排気通路14には、この排気通路14内を流通する排気ガスの流量を調整する排気絞り弁18が設けられ、この排気絞り弁18には、排気絞り用アクチュエータ19が取り付けられている。
また、前記吸気通路7における吸気絞り弁12より下流の部位と、前記排気通路14におけるタービンハウジング10bより上流の部位とは、排気ガス再循環通路(EGR通路)20を介して連通されている。このEGR通路20の途中には、EGRガスの流量を調整するEGR弁21が設けられている。
また、内燃機関1にはクランク軸の回転位相を検出するクランクポジションセンサ22が設けられている。このクランクポジションセンサ22の出力信号は、後述するECU23に入力され、ECU23は、一定時間毎にクランク軸の回転数(以下、「機関回転数」という。)を算出するとともに、クランク軸の回転角度を算出する。
以上述べたように構成された内燃機関1には、この内燃機関1を制御するための電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)23が併設されている。このECU23は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAMなどからなる算術論理演算回路である。
ECU23には、前述したエアフローメータ9、空燃比センサ16、排気温度センサ17、クランクポジションセンサ22に加え、内燃機関1に取り付けられた水温センサ(図示省略)や、内燃機関1を搭載した車両の室内に取り付けられたアクセル開度センサ(図示省略)等の各種センサが電気配線を介して接続され、上記した各種センサの出力信号がECU23に入力されるようになっている。
一方、ECU23には、燃料噴射弁3、吸気絞り用アクチュエータ13、排気絞り用アクチュエータ19、EGR弁21等が電気配線を介して接続され、ECU23が燃料噴射弁3、吸気絞り用アクチュエータ13、排気絞り用アクチュエータ19、EGR弁21等を制御することが可能になっている。
例えば、ECU23は、一定時間毎に実行すべき基本ルーチンにおいて、各種センサの出力信号の入力、機関回転数の演算、燃料噴射量の演算、燃料噴射時期の演算などを実行する。基本ルーチンにおいてECU23が入力した各種信号やECU23が演算して得られた各種制御値は、ECU23のRAMに一時的に記憶される。
更に、ECU23は、各種のセンサやスイッチからの信号の入力、一定時間の経過、あるいはクランクポジションセンサからのパルス信号の入力などをトリガとした割り込み処
理において、RAMから各種制御値を読み出し、それら制御値に従って燃料噴射弁3等を制御する。
具体的には、メイン燃料噴射量制御が実行されると、機関回転数、アクセル開度等がECU23のRAM内に設けられた作業領域に読み込まれ、マップに基づいて、機関回転数及びアクセル開度からメイン燃料噴射量が算出される。その後、メイン燃料噴射量及びコモンレール4内の燃圧に基づいて、燃料噴射タイミングに該当する気筒に設けられた燃料噴射弁3における開弁時間が制御される。そして、メイン燃料噴射量に相当する燃料量が該当する気筒の燃焼室内に噴射されて燃焼される。
また、ECU23は、クランクポジションセンサ22に基づく割り込み処理、或は一定時間毎の割り込み処理として、定期的に、フィルタ15に捕集されているPMを除去すべくPM酸化除去処理制御を実行する。
このPM酸化除去処理制御では、ECU23は、フィルタ15の酸化除去処理実行条件(以下、「PM酸化除去処理実行条件」と記す。)が成立したときに、PM酸化除去処理を実行する。
PM酸化除去処理実行条件としては、フィルタ15に捕集されているPM量が、所定量以上であるという条件を例示することができる。この所定量は、PMがフィルタ15に捕集されることによりフィルタ15が目詰まりを起こし、この目詰まりが排気抵抗の増加を生じさせ、エンジンの出力低下を生じさせてしまう量よりも少ない値であることを例示することができる。
また、フィルタ15に捕集されているPM量が所定量以上であるか否かを判定する方法としては、フィルタ15の前後差圧(フィルタ15より上流の排気圧力とフィルタ15より下流の排気圧力との圧力差)が所定圧以上であるときにフィルタ15に捕集されているPM量が所定量以上であると判定する方法、あるいは、前回のPM酸化除去処理実行終了時からの燃料噴射量の積算値が所定量以上であるときにフィルタ15に捕集されているPM量が所定量以上であると判定する方法、等を例示することができる。
そして、上記したような方法によりPM酸化除去処理実行条件が成立としていると判定された場合には、ECU23は、フィルタ15の温度を500℃〜700℃程度の高温域まで上昇させるための昇温処理を実行するとともに、フィルタ15へ流入する排気ガスを酸素過剰な雰囲気とするための空燃比処理を行う、PM酸化除去処理を実行する。
昇温処理の実行方法としては、例えば、(1)排気ガス温度を上昇させて排気ガスの熱をフィルタ15へ伝達させる方法と、(2)フィルタ15において未燃燃料を酸化させ、その際に発生する反応熱によりフィルタ15自体を昇温させる方法とを例示することができる。
上記した(1)の具体的な方法としては、内燃機関1における混合気の燃焼時期を遅角させる方法、内燃機関1の膨張行程時に、気筒2の燃料噴射弁3から副次的に燃料を噴射(副噴射)させて燃焼期間を長引かせる方法、等を例示することができる。
上記した(2)の具体的な方法としては、内燃機関1の排気行程時に気筒2の燃料噴射弁3から副次的に噴射させるポスト噴射を実行すること、メイン燃料噴射に先立って副次的に噴射させるパイロット噴射を実行すること等を例示することができる。
空燃比処理は、前述した昇温処理の実行方法として、燃料噴射弁3から副次的に噴射さ
せる方法が採用された場合に、空燃比センサ16の出力信号値がリーン空燃比に相当する値となるように(排気ガスの酸素濃度が高くなるように)、燃料噴射弁3から副次的に噴射される燃料量を調整する制御である。
そして、このようなPM酸化除去処理が実行されると、フィルタ15に捕集されているPMが酸化され、フィルタ15からPMが除去されることになる。
ところが、このPM酸化除去処理を実行している際の内燃機関の運転状態がアイドル運転状態である場合、フィルタにおける酸素がPMの酸化除去に対して供給過剰であり且つ排気ガス流量が少量であることから、フィルタ内に捕集されたPMが自己着火してフィルタが過剰に昇温し、フィルタが溶損してしまうおそれがある。
また、フィルタを備えた内燃機関により駆動される自動車等が高速/高負荷運転状態からアイドル運転状態に変化した場合、フィルタにおける酸素がPMの酸化除去に対して不足しており且つ排気ガスの流量が多量であった状態から、フィルタにおける酸素がPMの酸化除去に対して供給過剰であり且つ排気ガス流量が少量である状態に変化することから、同様にフィルタが過剰に昇温し、フィルタが溶損してしまうおそれがある。これは、フィルタにおいて酸素が一気に消費されてフィルタ内で激しい酸化作用が行われることに起因するものと考えられる。また、それまで大量の排気ガス流によって持ち去られていたフィルタ内の熱が、排気ガス流量が急激に減少することによりフィルタ内から充分に持ち去られない状況になることも一因になっているとも考えられる。
そこで、本実施の形態におけるECU23は、フィルタ15の温度が高温であっても排気ガスの酸素濃度が低い場合はPMが酸化されずにフィルタ15の温度が上昇しないことに着目し、PM酸化除去処理を実行している際の運転状態がアイドル運転状態であるか否か、あるいはこのフィルタ15を備えた内燃機関により駆動される自動車等が高速/高負荷運転状態からアイドル運転状態に変化したか否かの判定をし、肯定判定された場合には、フィルタ15に流入する排気ガスの酸素濃度を低下させるフィルタ過剰昇温抑制制御を実行する。なお、内燃機関の運転状態は、上述したクランクポジションセンサ22、アクセル開度センサ等の検出値と予め実験等により作成されたマップとに基づいて把握される。
具体的に、このフィルタ過剰昇温抑制制御は、フィルタに流入する排気ガスの酸素濃度を低下させるために吸気通路に配置された吸気絞り弁12の開度を小さくするように吸気絞り弁12の開度を調整するものである。吸気絞り弁12の開度が小さくなると、気筒内に吸入される空気の量が減少するので酸素量も減少し、排気ガスの酸素濃度が低下させられる。
また、このフィルタ過剰昇温抑制制御は、吸気絞り弁12の開度を小さくするのとともに、(1)排気通路に配置された排気絞り弁18の開度を小さくする、(2)EGR弁21の開度を大きくしてEGR率を大きくさせる、(3)メイン燃料噴射に先立って副次的に燃料を噴射するパイロット噴射による燃料噴射量を増量させる、(4)排気行程中に副次的に燃料を噴射するポスト噴射による燃料噴射量を増量させる、(5)メイン燃料噴射のタイミングを遅角させる等の手段を組み合わせて実行してもよい。
(1)においては、排気ガス量が減少するので、気筒内の吸気量が減少させられ、吸気絞り弁12の開度を小さくするのと同様に排気ガスの酸素濃度が低下させられる。(2)EGR率が大きくなると、気筒内に吸入される新気が減少するので酸素量も減少し、吸気絞り弁12の開度を小さくするのと同様に排気ガスの酸素濃度が低下させられる。(3)によれば、気筒内で不完全燃焼となり多くの未燃HCが排気通路に排出される。そして、
このHCがフィルタ15に担持された触媒で排気ガス中の酸素と反応することで排気ガスの酸素濃度を低下させることができる。(4)によれば、気筒内から排気通路へ排出される未燃HCが増加するので、(3)と同様に排気ガスの酸素濃度が低下させられる。(5)によれば、気筒内で不完全燃焼となり多くの未燃HCが排気通路に排出されるので、(3)と同様に排気ガスの酸素濃度を低下させることができる
ところで、本実施の形態に係る内燃機関であるディーゼル機関においては、通常、メイン燃料噴射量で機関回転数を制御するので、上述したフィルタ過剰昇温抑制制御を実行している際には、メイン燃料噴射量を調整して機関回転数を制御することができない。これは、フィルタ過剰昇温抑制制御実行中には気筒内に吸入される空気を減少しているため、燃料噴射量を増量しても、その燃料が燃焼するのに十分な酸素が存在せず、気筒内で燃焼しないからである。
そこで、本実施の形態においては、フィルタ過剰昇温抑制制御を実行している際に、機関回転数を制御するにあたっては、吸気絞り弁12の開度を調整するようにする。つまり、機関回転数が目標回転数より低い場合は吸気絞り弁12の開度を大きくして気筒内に吸入される酸素の量を増大させるようにし、他方、機関回転数が目標回転数より高い場合は吸気絞り弁12の開度を小さくして気筒内に吸入される酸素の量を減少させるようにする。
但し、フィルタ過剰昇温抑制制御を実行している際に、気筒内に吸入される酸素の量を増大させると、供給燃料に対する酸素の割合が高くなる。その結果、フィルタ過剰昇温抑制制御を実行しているにもかかわらず排気ガスの酸素濃度が高くなり(排気空燃比が大きくなり)、フィルタを過剰昇温させてしまうおそれがある。一方、フィルタ過剰昇温抑制制御を実行している際に、気筒内に吸入される酸素の量を減少させると気筒内での燃焼がさらに不完全燃焼になり、気筒内から排出される未燃HCの量が増大する(排気空燃比が小さくなる)。その結果、必要以上に未燃HCが増大することにより燃費が悪化するおそれがある。
そこで、本実施の形態においては、フィルタ15に流入する排気ガスの酸素濃度(実排気空燃比)が目標の酸素濃度(目標排気空燃比)とずれた場合には、気筒内に噴射する燃料量を調整してかかる弊害を是正する。つまり、実際の排気ガスの酸素濃度(実排気空燃比)が目標の酸素濃度(目標排気空燃比)より高い場合は燃料量を増量するようにし、他方、実際の排気ガスの酸素濃度(実排気空燃比)が目標の酸素濃度(目標排気空燃比)より低い場合は燃料量を減量するようにする。
なお、気筒内に噴射する燃料量の調整は、メイン噴射による噴射燃料量を調整することを例示することができるが、その他、上述した(3)のパイロット噴射あるいは(4)のポスト噴射をも組み合わせてフィルタ過剰昇温抑制制御を実行している場合には、パイロット噴射による噴射燃料量あるいはポスト噴射による噴射燃料量を調整してもよい。
以下、本実施の形態に係るフィルタ過剰昇温抑制制御実行中の機関回転数、排気ガスの酸素濃度制御について、図2のフローチャート図に沿って説明する。
この制御ルーチンは、予めECU23のROMに記憶されているルーチンであり、一定時間の経過、あるいはクランクポジションセンサからのパルス信号の入力などをトリガとした割り込み処理としてECU23が実行するルーチンである。
本制御ルーチンでは、ECU23は、先ず、ステップ(以下、単に「S」という場合もある。)101において上述したフィルタ過剰昇温抑制制御実行中であるか否かを判定す
る。そして、肯定判定された場合は、S102へ進み、否定判定された場合は本ルーチンの実行を終了する。
S102においては、実機関回転数が目標の回転数であるか否かを判定する。これは、クランクポジションセンサの検出値を基に算出した機関回転数が、目標のアイドル回転数であるか否かを判定するものである。そして、否定判定された場合は、S103へ進み、肯定判定された場合はS104へ進む。
S103においては、実機関回転数が目標回転数ではないと判定されているので、機関回転数を目標回転数に合わせるべく吸気絞り弁12の開度を調整する。つまり、機関回転数が目標回転数より低い場合は吸気絞り弁12の開度を大きくし、他方、機関回転数が目標回転数より高い場合は吸気絞り弁12の開度を小さくするように調整する。
その後、S104へ進み、本ステップにおいては、実際の排気ガスの酸素濃度(実排気空燃比)が目標の酸素濃度(目標排気空燃比)であるか否かを判定する。これは、空燃比センサの検出値を基に算出した実際の排気ガスの酸素濃度(実排気空燃比)が、フィルタ過剰昇温抑制制御中の酸素濃度(排気空燃比)として予め実験等により定められた値と同じであるか否かを判定するものである。そして、否定判定された場合は、S105へ進み、肯定判定された場合は本ルーチンの実行を終了する。
S105においては、実際の排気ガスの酸素濃度(実排気空燃比)が目標の酸素濃度(目標排気空燃比)ではないと判定されているので、実酸素濃度(実排気空燃比)を目標の酸素濃度(目標排気空燃比)に合わせるべく気筒内に噴射する燃料量を調整する。
これにより、フィルタに流入する排気ガスの酸素濃度を低下させてフィルタの過剰昇温を抑制する制御を実行している場合においても、排気ガスの酸素濃度を制御することができるとともに、機関回転数をも制御することができる。
本発明の実施の形態に係る内燃機関及びその吸排気系の概略構成を示す図である。 フィルタ過剰昇温抑制制御実行中の機関回転数、排気ガスの酸素濃度制御の制御ルーチンを示すフローチャート図である。
符号の説明
1 内燃機関
2 気筒
3 燃料噴射弁
4 コモンレール
5 燃料供給管
6 燃料ポンプ
7 吸気通路
8 エアクリーナ
9 エアフローメータ
10 過給機
11 インタークーラ
12 吸気絞り弁
13 吸気絞り用アクチュエータ
14 排気通路
15 排気浄化装置(フィルタ)
16 空燃比センサ
17 排気温度センサ
18 排気絞り弁
19 排気絞り用アクチュエータ
20 EGR通路
21 EGR弁
22 クランクポジションセンサ
23 ECU

Claims (2)

  1. 吸気通路に配置され気筒内に吸入される空気の量を調整する吸気絞り弁と、
    排気通路に配置され排気ガス中に含まれる微粒子を捕集するパティキュレートフィルタと、を有し、
    アイドル運転中に、少なくとも前記吸気絞り弁の開度を小さくすることにより前記パティキュレートフィルタに流入する排気ガスの酸素濃度を低下させ、当該パティキュレートフィルタの過剰昇温を抑制するフィルタ過剰昇温抑制制御を実行する内燃機関の制御装置において、
    前記フィルタ過剰昇温抑制制御実行中の機関回転数を前記吸気絞り弁の開度を調整することにより制御することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記吸気絞り弁の開度を調整することにより前記フィルタ過剰昇温抑制制御実行中の機関回転数を制御するのに伴い、前記パティキュレートフィルタに流入する排気ガスの酸素濃度が目標の酸素濃度とずれた場合は、前記排気ガスの酸素濃度を目標の酸素濃度にすべく気筒内に噴射する燃料量を調整することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
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