JP2005146849A - 擁壁の補強方法及び擁壁 - Google Patents

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Abstract

【課題】掘削土量が少なく、上表面の構築物に影響をあたえることなく擁壁を補強する。
【解決手段】擁壁1の基礎11の前面に穴を形成してH鋼を芯材21とし、場所打ちコンクリート又は掘削土壌とセメントを混合した固結材を掘削穴に充填した親杭2を2mおきに設置した。H鋼の頭部は地面より50cm突出させてあり、親杭と親杭の間にコンクリートを打設して繋ぎ部材を形成し、繋ぎ部材と擁壁の基礎11を一体化した。背面土圧による擁壁1を水平方向へ移動させようとする水平力は、擁壁1の基礎11から繋ぎ部材3を介して親杭2に伝達され、親杭2が水平力に対向することによって擁壁2の水平対抗力が増大された。
【選択図】図1

Description

本発明は、既存擁壁の補強方法及び補強した擁壁に関するものであり、崩壊又は崩壊の潜在的危険性のある擁壁を補強するものであり、更に詳しくは、隣接構造物に対して影響を与えることなく施工することができる擁壁補強方法及び方法によって構築した擁壁に関する。
土留擁壁は、(1)もたれ壁式擁壁(間知石積ブロック擁壁等)、(2)重力式擁壁(コンクリート造等)、(3)L型式擁壁(鉄筋コンクリート造)の構造形式が一般的である。
もたれ壁式は、背面土壌の傾斜にあわせて壁体に勾配を付するものであり、簡易な擁壁として一般に広く用いられている。
重力式の擁壁は、土圧による壁体の水平移動に対向する力が擁壁底面と地盤との接触面の摩擦抵抗に基づくものであることから、大きな抵抗力を得るためには壁体重量を大きくする必要があるため、コスト等の問題から十分大きな擁壁を構築することは難しく、現実には大きな水平抵抗力を期待できず、土圧により擁壁が押出されたり、擁壁の基礎部の滑りなどにより崩壊したりする例が多く発生する。
L型式は、L型の水平部の底板に載置される土砂重量が水平移動に対する抵抗となり、鉄筋コンクリート造であるため垂直高さを4〜5mと比較的高いものとすることができることから広く採用されている。
従来の擁壁は、背面土圧による壁体及び基礎に作用する水平力に対しては、重力式では擁壁の自重による地盤面との摩擦力で抵抗している。L型式では、底板上の背面土の重量による鉛直力に基づく基礎底面と地盤面との間の摩擦力で抵抗するものである。擁壁の転倒に対しては、底版上の背面土の重量が押さえ荷重となって抵抗している。
宅地防災研究会編集、株式会社ぎょうせい、平成7年10月13日発行「宅地擁壁復旧技術マニュアルの解説」112ページ
例えば、もたれ壁式擁壁(間知石積ブロック擁壁等)の強度が十分でないため、これをL型式擁壁に変更する擁壁の補強を目的とした改修工事の場合、幅広の底板を設置する必要があるため地盤を大きく掘削する必要があり、また、擁壁を構築した後には埋め戻しが必要なことから、掘削・埋め戻しに基づく移動土量が大量となり、工期と工費がかかるという問題がある。また、多くの場合、擁壁背面の上表面には建物等の構築物が存在することが多く、これらの構築物に対して影響を与えることなく擁壁を補強・改修することは困難であった。
擁壁の補強方法として、非特許文献1には、擁壁の背面にスクリューパイルを柱列状に打設して法面のすべり破壊を抑止すると共に擁壁に作用する土圧を軽減して崩壊を防止することや、擁壁の前面にスクリューパイルを柱列状に打設し、パイル間に矢板を設置して矢板壁と擁壁の間に土のうを積み上げ、擁壁を押さえる方法が開示されている。(図7参照)
これらの方法は、スクリューパイルを柱列に打設するもので、特殊なスクリューパイルを必要とすると共に、スクリューパイルを近接して打設するものなので本数を多く必要とし、コストがかかり工期が長くなるという問題があった。また、擁壁の水平移動に対する抵抗力をあまり大きくすることができないという問題あった。
本発明は、打設する杭の本数を少なくすると共に、水平抵抗力をより大きなものとすることができるようにするものである。
補強すべき擁壁の前面又は背面側に親杭を新たに設置することにより、擁壁に作用する土圧による水平力に抵抗させるものであり、L型擁壁に変更する場合のような掘削土量が多くなることもなく、背面土の掘削がないため、上表面に存在する既存の構築物に対しても影響がほとんど無いといえる。
L型擁壁の底版設置に比べて、親杭とこれに付随する壁又は頭つなぎ部材の設置は擁壁前面又は背面の限られた領域で、施工することができるので、既存の建物等への影響を最小限にして補強工事をすることができる。
背面に親杭を建て込んだ場合、支持地盤より突出させた杭の上端(支柱の上端)に頭つなぎ部材を取付けこれに跳出しスラブを配することにより、上表面の敷地面積を境界線まで確保することができる。
実施例1
図1及び図2に示すように、もたれ壁式の擁壁1の基礎11の前面に穴を掘削して鋼管またはH鋼からなる芯材21を埋設し、場所打ちコンクリート又は掘削土壌とセメントを混合した固結材等の充填材を掘削穴に充填した親杭2を2mおきに設置した。芯材21の頭部は地面より50cm突出させてあり、親杭2間にコンクリートを打設して梁状の繋ぎ部材3を形成し、この繋ぎ部材3と擁壁1の基礎11を一体化した。
現場打ちコンクリートに代えて既成のコンクリート製の繋ぎ部材を親杭の間に設置して親杭と一体化し、繋ぎ部材と擁壁基礎との間隙にはセメントモルタルを充填して親杭と繋ぎ部材及び基礎11を一体化することでもよい。
背面土圧による擁壁を水平方向へ移動させようとする水平力は、擁壁の基礎11から繋ぎ部材3を介して親杭2に伝達され、親杭2が水平力に対向することによって、擁壁1の水平方向への移動に対しての抵抗力が増大されて擁壁全体が補強される。
繋ぎ部材3と擁壁1との連結一体化は、基礎11に限るものでなく、擁壁1の基部の土の部分と連結してもよい。
実施例2
図3に示すように、擁壁1の基礎11の前面を掘削して穴を形成し、親杭2のH鋼等の芯材21を地面より1〜2m程度突出させて穴内に設置し、掘削土壌とセメントを混合した固結材を掘削穴に充填した親杭を2mおきに設置した。地面より突出した芯材21の間に型枠22、または、型枠兼用のPC版を設置し、型枠22と擁壁1の間にコンクリートを打設又は裏込土を十分に転圧充填して補強体23を構築して擁壁1と親杭2を一体化したものである。
擁壁1と補強体23が一体化され、結果的に擁壁の自重を増大させて地盤面と摩擦力を増大させることになる。
更に、背面土圧による擁壁を水平方向へ移動させようとする水平力は、補強体23から親杭2に伝達され、親杭2が水平力に対向することによって擁壁1の水平方向への移動に対しての補強がなされる。
補強体23を構築するための型枠またはPC版は、図4に示すように、親杭2の地面から突出する部分を擁壁1の傾斜にあわせて斜めに形成し、擁壁1の壁厚を増大させるようにした補強方法でもよい。
実施例3
擁壁1の前面に親杭2を打設する空間がない場合、又は杭の施工が困難な場合の補強法である。
図5に示すように、擁壁1の背後に上表面から法面のすべり面を貫通する穴を2m間隔で掘削してH鋼等の芯材21を掘削穴内に設置した。更に、親杭2間を掘削して深さ1.5〜2m、幅0.5〜1m程度の溝を形成し、親杭2と親杭2の間に場所打ちコンクリートの壁またはPC版を設置して地中壁を構築し、親杭2同士を一体化して擁壁1に作用する土圧を軽減するものである。
必要に応じて芯材21の頭部を連結する鉄筋コンクリート製の繋ぎ部材3を形成する。
実施例4
図6に示すように、実施例3と同様に擁壁1の背面に親杭2を建て込んだ場合、支持地盤より突出させた杭の頭部に繋ぎ部材を取付けこれに跳出しスラブ4を設置することにより、上表面の敷地面積を境界線まで確保することができる。
補強すべき擁壁の前面又は背面側に親杭を新たに設置することにより、擁壁に作用する土圧による水平力に抵抗させるものであり、打設する杭の本数が少なくて済み、かつ、掘削土量が少ない。
また、親杭を擁壁前面に打設する場合は、背面土の掘削がないため、上表面に存在する既存の構築物に対しても影響がほとんど無く、あらゆる箇所の擁壁に対して適用可能な補強方法であり、狭隘宅地境界や山間部の施工空間があまりとれない箇所の擁壁であっても、施工することができる。
本発明の実施例1の斜視図。 本発明の実施例1の断面図。 本発明の実施例2の斜視図。 本発明の実施例2変形例の斜視図。 本発明の実施例3の断面図。 本発明の実施例4の断面図。 従来の擁壁補強工法の説明図。
符号の説明
1 擁壁
2 親杭
21 芯材(H鋼)
23 補強体
3 繋ぎ部材

Claims (6)

  1. 擁壁前面に所要間隔で親杭を設置し、親杭頭部を繋ぎ部材で連結すると共に、繋ぎ部材と擁壁基部を連結して親杭と擁壁を一体化する擁壁の補強方法。
  2. 擁壁前面に所要間隔で親杭を設置し、親杭間に壁板を配設し、壁板と擁壁の間に固結材を充填して親杭と擁壁を一体化する擁壁の補強方法。
  3. 請求項2において、壁板を擁壁の傾斜に合致させる擁壁の補強方法。
  4. 擁壁背面のすべり面を貫通する親杭を所要間隔で設置し、親杭間を溝状に掘削して親杭と一体化した壁板を設ける擁壁の補強方法。
  5. 請求項4において、親杭頭に繋ぎ部材を配設して親杭同士を連結する擁壁の補強方法。
  6. 擁壁本体前面に所要間隔で親杭が設置してあり、親杭同士が繋ぎ部材で連結してあると共に、繋ぎ部材と擁壁本体の基部が一体化してある擁壁。
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