JP2005146443A - 製紙用フェルト - Google Patents

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【課題】 圧力分散性に優れ、フェルトの搾水性及び抄造する紙の表面平滑性を向上させることができ、且つ汚れが少ない製紙用フェルトを提供する。
【解決手段】 本製紙用フェルトAは、基布1と、この基布1の表面側に形成された発泡体層2と、この発泡体層2の表面側に形成された表バット繊維層3と、上記基布1の裏面側に形成された裏バット繊維層4と、を備え、上記発泡体層2は親水性ゲル発泡体(例えば、ポリウレタンゲル等)からなる。また、本製紙用フェルトは、上記発泡体層2と上記基布1との間に内バット繊維層を備えるものとすることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、製紙用フェルトに関する。更に詳しくは、圧力分散性に優れ、フェルトの搾水性及び抄造する紙の表面平滑性を向上させることができ、且つ汚れが少ない製紙用フェルトに関する。
従来より製紙工程においては、ワイヤーパートで脱水された湿紙を受け取ってプレスパートへ運び、プレスロールの間を通して更に水を絞り、同時に湿紙の表面を平滑にしてドライパートに送るために製紙用フェルトが利用されている。かかる製紙用フェルトとして従来より、ナックル部を形成するように経糸と緯糸とを交差させて織り込んで構成されている製紙用織物を基布として有する製紙用フェルトが広く用いられている。そして今日、抄造される紙の品質向上及び抄速の高速化による生産効率向上の要請に応えるために、搾水性、表面平滑性等の諸性質に優れた製紙用フェルトの開発が求められている。
かかる観点から、従来より、種々の製紙用フェルトの開発が進んでいる。例えば、下記特許文献1には、基布の表面又は下方にポリウレタン樹脂やアクリル樹脂等の発泡樹脂を備える製紙用フェルトが記載されている。かかる構成の製紙用フェルトは、所望の透過性を有し、紙に良好な仕上状態を与え、且つ抄紙特性を向上させるものである。また、特許文献2には、基布の内部及び片面にポリウレタンエラストマー等の弾性材料層が形成されており、且つ基布の他面に硬質又は半硬質のスポンジ層が形成された製紙用ベルトが記載されている。かかる構成の製紙用ベルトは、ベルト自体の寿命や機能を損なうことなく優れた搾水作用を有するものである。
特開平2−127585号公報 特開昭61−7119号公報
しかし、上記特許文献1に記載されている製紙用フェルト、及び上記特許文献2に記載されている製紙用ベルトの場合、圧力分散性が十分とは言えず、抄造される紙に基布のナクッル部によるマーク(基布マーク)が残りやすくなるため、かかる基布マークをあまり問題としないライナーや中芯原紙等の板紙等へ適用されるに留まり、基布マークについてシビアな洋紙パートには使用が不向きであるという問題がある。また、上記特許文献1の製紙用フェルトにおいて、通常使用される発泡樹脂は疎水性であり、製紙用フェルトが汚れ易いという問題もある。
本発明は上記問題点を解決するものであり、圧力分散性に優れ、フェルトの搾水性及び抄造する紙の表面平滑性を向上させることができ、且つ汚れが少ない製紙用フェルトを提供することを目的とする。
本発明は以下の通りである。
(1)基布と、該基布の表面側に形成された発泡体層と、該発泡体層の表面側に形成された表バット繊維層と、を備え、上記発−泡体層は親水性ゲル発泡体からなることを特徴とする製紙用フェルト。
(2) 上記親水性ゲル発泡体の体積膨張率が130〜200%である上記(1)に記載の製紙用フェルト。
(3)上記親水性ゲル発泡体のセル数が13〜25個/25mmである上記(1)又は(2)に記載の製紙用フェルト。
(4)上記親水性ゲル発泡体の目付が100〜300g/mである上記(1)乃至(3)のうちのいずれかに記載の製紙用フェルト。
(5)上記親水性ゲル発泡体がポリウレタンゲルである上記(1)乃至(4)のうちのいずれかに記載の製紙用フェルト。
(6)上記親水性ゲル発泡体の構造がウォール構造である上記(1)乃至(5)のうちのいずれかに記載の製紙用フェルト。
(7)上記発泡体層と上記基布との間に内バット繊維層を備える上記(1)乃至(6)のうちのいずれかに記載の製紙用フェルト。
本発明の製紙用フェルトは、水分を吸収し、膨潤する発泡体層を備えるため、圧力分散性に優れ、フェルトの搾水性及び抄造する紙の表面平滑性を向上させることができ、且つ汚れが少ない。
上記親水性ゲル発泡体の体積膨張率が130〜200%である場合には、製紙用フェルトの圧力分散性を向上させ、より搾水性を向上させることができる。また、抄造する紙の表面平滑性をより向上させ、基布マークを抑止することができる。
上記親水性ゲル発泡体のセル数が13〜25個/25mmである場合には、製紙用フェルトの圧力分散性を向上させ、より搾水性を向上させることができる。また、抄造する紙の表面平滑性をより向上させ、基布マークを抑止することができる。
上記親水性ゲル発泡体の目付が100〜300g/mである場合には、十分な厚みを有する製紙用フェルトとすることができる。また、この値を調整することにより、製紙用フェルトの通気度を容易に調整することができる。そのため、通常のプレスフェルトとして使用する以外に、低通気度品としての搬送用フェルトとしても使用することができる。
上記親水性ゲル発泡体がポリウレタンゲルである場合には、高度に水分を吸収し、膨潤することによって、製紙用フェルトの圧力分散性を向上させ、より搾水性を向上させることができる。また、抄造する紙の表面平滑性をより向上させ、基布マークを抑止することができる。更に、物理的強度に優れるため、耐久性に優れる製紙用フェルトとすることができる。
上記親水性ゲル発泡体の構造をウォール構造とすると、構造が破壊されにくく、耐久性に優れる製紙用フェルトとすることができる。
上記発泡体層と基布との間に内バット繊維層を備える場合には、バット繊維の絡み合いを増すことができ、その結果、強度を向上させることができる。
本発明の製紙用フェルトの一例を図1及び図2に示す。尚、本発明は、かかる図面に記載された具体的に示すものに限られず、目的、用途に応じて種々変更したものとすることができる。
本発明の製紙用フェルトAは、図1に示すように、基布1と、この基布1の表面側に形成された発泡体層2と、この発泡体層2の表面側に形成された表バット繊維層3と、基布1の裏面側に形成された裏バット繊維層4と、を備えている。また、本発明の製紙用フェルトBは、図2に示すように、基布1と、この基布1の表面側に形成された発泡体層2と、この発泡体層2の表面側に形成された表バット繊維層3と、基布1の裏面側に形成された裏バット繊維層4と、基布1と発泡体層2との間に形成された内バット繊維層5と、を備えている。
本発明の製紙用フェルトにおいて、上記「基布」を構成する糸は、用途によって選択することができる。例えば、モノフィラメントの他、マルチフィラメント、スパンヤーン、捲縮加工や嵩高加工等を施した一般的にテクスチャードヤーン、バルキーヤーン、ストレッチヤーンと称される加工糸、あるいはこれらを撚り合わせる等して組み合わせた撚糸が使用できる。また、糸の断面形状も円形だけでなく四角形状や星型等の矩形状の糸や楕円形状、中空等の糸が使用できる。
また、上記基布を構成する糸の材質については特に限定はなく、必要に応じて種々のものとすることができる。例えば、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、ポリアミド(6ナイロン、66ナイロン、610ナイロン、612ナイロン等の各種ナイロン等)、ポリフェニレンサルファイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリプロピレン、アラミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、綿、ウール、金属等が使用できる。この中で、ポリアミドを用いると、耐磨耗性、圧縮回復性、耐衝撃性に優れた製紙用フェルトとすることができるので好ましい。また、共重合体やこれらの材質に目的に応じて種々の物質をブレンド又は含有させた糸を使用することもできる。更に、上記基布を構成する糸の材質は、全て同じ材質でもよいが、異なる2種以上の材質のものとすることができる。このように2種以上の材質の糸を用いることにより、様々な特性を有する製紙用フェルトとすることができるので好ましい。
上記基布を構成する糸の線径についても特に限定はなく、要求性能に応じて種々のものを用いることができる。上記基布を構成する糸の線径としては、通常0.10〜0.50mm、好ましくは0.15〜0.45mm、更に好ましくは0.15〜0.40mmとすることができる。また、マルチフィラメントを用いる場合、このマルチフィラメントを構成するモノフィラメントの線径としては通常、10〜100μm、好ましくは10〜90μmであり、上記マルチフィラメントを構成する糸の本数は通常400本以下、好ましくは10〜350本、更に好ましくは10〜300本である。
基布の厚さは、特に限定はされず、用途に応じて様々な厚さとすることができる。この厚さは、通常0.2〜6mm、好ましくは1〜4mm、更に好ましくは1.5〜3.5mmとすることができる。また、基布の構造は、特に限定されず、単層構造(一重織)でも、経糸2重以上、緯糸2重以上を織り込む等の方法により、少なくとも2層以上の多層構造(多重織)であってもよい。更には、単層構造、多重構造の各基布を重ねたラミネート構造であってもよい。この組み合わせとしては、単層構造と単層構造との組み合わせ、単層構造と多重構造との組み合わせ、多重構造と多重構造との組み合わせ等が挙げられる。特に、多層構造又はラミネート構造である場合は、耐久性を向上させて寿命延長を図ることができるので好ましい。
上記「発泡体層」は、前記基布の表面側(製紙面側)に形成されるものである。上記発泡体層は、上記基布の表面側表面に直接形成されていてもよく、あるいは、後述のように、上記基布との間に内バット繊維層を介して形成されていてもよい。また、この発泡体層は1層のみでもよく、複数形成されていてもよい。複数形成されている場合、2層以上連続して形成されていてもよく、あるいは内バット繊維層等により断続的に形成されていてもよい。
上記発泡体層は、上記「親水性ゲル発泡体」からなる。本発明の製紙用フェルトは、水分を吸収し、膨潤する親水性ゲル発泡体からなる発泡体層を基布の表面側に備えることにより、プレスロール間で湿紙に加えられる荷重が、従来よりも均一に分散し、製紙用フェルトの搾水性を向上させ、且つ抄造される紙に基布マークが残ることを抑止でき、表面平滑性に優れた紙を抄造することができる。また、親水性ゲル発泡体が製紙用フェルト表面の水分を吸収するため、フェルト表面が汚れにくい。
上記親水性ゲル発泡体は、親水性且つ水膨潤性の発泡体であれば特に制限されない。上記親水性ゲル発泡体としては、例えば、ポリウレタンゲル等が挙げられる。この親水性ゲル発泡体がポリウレタンゲルである場合、高度に水分を吸収し、膨潤することによって、製紙用フェルトの圧力分散性を向上させ、より搾水性を向上させることができる。また、抄造する紙の表面平滑性をより向上させ、基布マークを抑止することができる。更に、物理的強度に優れるため、耐久性に優れる製紙用フェルトとすることができる。
上記親水性ゲル発泡体の構造は、ウォール構造であることが好ましい。発泡体の構造がウォール構造である場合、高度に水分を吸収することができ、ニードリング等により上記基布等と一体化される際に、ニードル針によって受けるダメージを軽減することができ、その結果、構造が破壊されにくく、耐久性に優れる製紙用フェルトとなる。尚、「ウォール構造」とは、上記親水性ゲル発泡体におけるセルを構成している骨格の形状が線状(リブ構造)ではなく、壁状となっているものを意味する。
上記親水性ゲル発泡体の体積膨張率は、通常130〜200%、好ましくは140〜180%、更に好ましくは140〜150%である。かかる範囲とすることにより、製紙用フェルトの圧力分散性を向上させ、より搾水性を向上させることができる。また、抄造する紙の表面平滑性をより向上させ、基布マークを抑止することができる。尚、この体積膨潤率は、下記式により求められる。
体積膨潤率(%)=完全膨潤時の体積(cm)/絶乾時の体積(cm)×100
但し、25℃の純水に浸漬し、容積変化のなくなった点を完全膨潤時の体積とし、100℃で乾燥し、重量の減少がなくなった点を絶乾時の体積とした。
また、上記親水性ゲル発泡体のセル数は、通常13〜25個/25mm、好ましくは15〜23個/25mm、更に好ましくは18〜21個/25mmである。かかる範囲とすることにより、製紙用フェルトの圧力分散性を向上させ、より搾水性を向上させることができる。また、抄造する紙の表面平滑性をより向上させ、基布マークを抑止することができる。
更に、上記親水性ゲル発泡体の目付は、通常100〜300g/m、好ましくは100〜250g/m、更に好ましくは100〜200g/mである。かかる範囲とすることにより、十分な厚みを有する製紙用フェルトとすることができる。また、この値を調整することにより、製紙用フェルトの通気度を調整することができる。
上記親水性ゲル発泡体の製造方法は特に限定されず、公知の方法により得ることができる。例えば、ポリウレタンゲルは、以下のように製造することができる。
例えば、1分子中に少なくとも2個の末端水酸基を有する水溶性の酸化エチレン/酸化プロピレン共重合ポリエーテル系ポリオールをイソシアネート化合物と反応させ、1分子中に少なくとも2個の末端イソシアネート基を有する水溶性の酸化エチレン/酸化プロピレン共重合ポリエーテル系ポリウレタンプレポリマーと遊離のポリイソシアネートとを含む混合物を合成する。次いで、この混合物と水とを反応させることにより、ポリウレタンゲルを製造できる。
更に詳しくは、先ず、酸化エチレンと酸化プロピレンとの共重合体である(エチレン/プロピレン)グリコール、少なくとも3価の多価アルコールの酸化エチレン/酸化プロピレン共重合ポリエーテル系ポリオール等から選ばれるポリエーテル系ポリオールで、水酸基当量が少なくとも500で、且つ水溶性のポリエーテルポリオールと、このポリエーテルポリオールのヒドロキシル基1個あたり約1〜4モル量(2〜8当量)のジイソシアネート化合物とを反応させて得られる反応混合物を製造する。
反応混合物におけるジイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ビフェニレンジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート及びイソホロンジイソシアネート等が挙げられる。
上記した水溶性のポリウレタンプレポリマーと遊離のポリイソシアネートとからなる反応混合物と水とを反応させてポリウレタンゲルを製造できる。
上記発泡体層は、所定形状の発泡体を製造してから、上記基布等と一体化してもよいし、上記表バット繊維層の裏面、又は上記基布や上記内バット繊維層の表面等で発泡させてもよい。更には、上記表バット繊維層と上記基布との間、上記表バット繊維層と上記内バット繊維層の間、及び上記内バット繊維層と上記基布との間の少なくとも1箇所に前記反応混合物を染み込ませておき、上記表バット繊維層、上記内バット繊維層、上記基布をニードリング等により一体化した後に、発泡させ、発泡体層を形成してもよい。
本発明の製紙用フェルトにおいて、上記「表バット繊維層」は上記発泡体層の表面側に形成されるものであり、1層で構成されていてもよいし、2層以上の複数層で構成されていてもよい。
この表バット繊維層の材質は、特に限定されず、例えば、ポリアミド(ナイロン)、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等が挙げられる。この材質の繊度は、特に限定されず、用途に応じて種々設定することができる。
また、表バット繊維層の目付は、特に限定されず、要求性能に応じて種々のものとすることができる。この目付は、通常50〜400g/m、好ましくは100〜300g/m、更に好ましくは150〜250g/mである。
本発明の製紙用フェルトにおいて、上記基布の裏面側(走行面側)には、「裏バット繊維層」を設けることができる。上記裏バット繊維層は、1層で構成されていてもよいし、2層以上の複数層で構成されていてもよい。
この裏バット繊維層の材質、材質の繊度においては、前記表バット繊維層の説明をそのまま適用できる。また、裏バット繊維層の目付は、特に限定されず、要求性能に応じて種々のものとすることができる。この目付は、通常10〜500g/m、好ましくは50〜400g/m、更に好ましくは100〜300g/mである。
本発明の製紙用フェルトは、上記発泡体層と上記基布との間に、上記「内バット繊維層」を設けることができる。上記内バット繊維層を備える場合、バット繊維の絡み合いを増すことができ、その結果、製紙用フェルトの強度を向上させることができる。
この内バット繊維層の材質、材質の繊度においては、前記表バット繊維層の説明をそのまま適用できる。また、この内バット繊維層は1層で構成されていてもよいし、2層以上の複数層で構成されていてもよい。更に、内バット繊維層の目付は、特に限定されず、要求性能に応じて種々のものとすることができる。この目付は、通常50〜400g/m、好ましくは100〜300g/m、更に好ましくは150〜250g/mである。
本発明の製紙用フェルトを製造する方法は、特に限定されず、表バット繊維層、発泡体層、基布及び裏バット繊維層、更には必要に応じて内バット繊維層を、公知の方法、例えば、ニードリング等により一体化して形成することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
(1)製紙用フェルトの構成
実施例1
本実施例1の製紙用フェルトAの断面模式図を図1に示す。本実施例1の製紙用フェルトAは、図1に示すように、基布1と、この基布1の表面に形成された発泡体層2と、この発泡体層2の表面に形成された表バット繊維層3と、基布1の裏面に形成された裏バット繊維層4と、を備える。
上記基布1は2重構造であり、ポリアミドにより形成された基布(単層構造)と、ポリアミドにより形成された基布(単層構造)とが重ねられて構成された目付450g/mの織布である。
また、上記発泡体層2は、発泡体(ポリウレタンゲル)を製作してから所定の厚みに切断し、シート状にしたものである。尚、目付は200g/mである。
更に、上記表バット繊維層3は16.7デシテックス100%で目付400g/mのポリアミドスフのウェブであり、上記裏バット繊維層4は16.7デシテックス100%で目付160g/mのポリアミドスフのウェブである。
尚、表バット繊維層3、発泡体層2、基布1及び裏バット繊維層4は、ニードリング等の公知の方法により結合されている。
比較例1
上記発泡体層2を形成せず、その部分に16.7デシテックス100%で目付200g/mのポリアミドスフのウェブを形成したこと以外は、実施例1と同様にして製紙用フェルトを製造した。
(2)性能評価
上記(1)で得られた実施例1及び比較例1の圧力分散性を下記の方法により測定し、評価した。
方法;富士写真フィルム株式会社製プレスケール低圧用(感圧紙、寸法;縦100mm、横100mm)を、各製紙用フェルトに挟み、40kg/cmの加圧を加えたときのプレスケール画像を富士写真フィルム株式会社製プレスケール圧力画像解析システム「FPD−9210」を用いて、圧力有効率を測定した。この圧力測定率は、赤く発色した領域を圧力値に変換したときに使用したプレスケールの圧力検出範囲に入っている割合を示したものである。
(3)実施例の効果
発泡体層2が形成されていない比較例1の製紙用フェルトの圧力有効率は93.5%であったのに対し、発泡体層2を有する実施例1の製紙用フェルトの圧力有効率は99.3%であり、比較例1の製紙用フェルトの圧力有効率より大きな値であった。よって、発泡体層を有する実施例1の製紙用フェルトは、発泡体層を有していない比較例1の製紙用フェルトよりも均一な圧力分布を示しており、圧力分散性に優れていることが分かる。
本実施例1の製紙用フェルトAの経糸方向断面模式図である。 本発明の第2の製紙用フェルトBの経糸方向断面模式図である。
符号の説明
A、B;製紙用フェルト、1;基布、2;発泡体層、3;表バット繊維層、4;裏バット繊維層、5;内バット繊維層。

Claims (7)

  1. 基布と、該基布の表面側に形成された発泡体層と、該発泡体層の表面側に形成された表バット繊維層と、を備え、上記発泡体層は親水性ゲル発泡体からなることを特徴とする製紙用フェルト。
  2. 上記親水性ゲル発泡体の体積膨張率が130〜200%である請求項1に記載の製紙用フェルト。
  3. 上記親水性ゲル発泡体のセル数が13〜25個/25mmである請求項1又は2に記載の製紙用フェルト。
  4. 上記親水性ゲル発泡体の目付が100〜300g/mである請求項1乃至3のうちのいずれかに記載の製紙用フェルト。
  5. 上記親水性ゲル発泡体がポリウレタンゲルである請求項1乃至4のうちのいずれかに記載の製紙用フェルト。
  6. 上記親水性ゲル発泡体の構造がウォール構造である請求項1乃至5のうちのいずれかに記載の製紙用フェルト。
  7. 上記発泡体層と上記基布との間に内バット繊維層を備える請求項1乃至6のうちのいずれかに記載の製紙用フェルト。
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