JP2005146376A - 成膜装置及び成膜方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 正確な分光特性を有するフィルタ等の光学薄膜が得られる成膜装置及び成膜方法を提供する。
【解決手段】 成膜装置は、成膜手段による成膜終了後に、膜厚測定手段により検出されたデータの変化量が所定値以下になるまで動作する検出部41を備え、検出部41が、データの変化量が所定値以下になったとき膜厚測定手段による膜厚の測定を停止させる測定制御部49を備えている。また、成膜方法としては、成膜手段と被成膜対象物との間に配置されたシャッターを開いた状態で被成膜対象物に薄膜を成膜するとともに膜厚測定手段により膜厚を測定する工程と、膜厚が所望の値に達したときシャッターを閉じる工程と、シャッターを閉じた後で膜厚測定手段により膜厚を連続して測定する工程とを有する。
【選択図】 図3
【解決手段】 成膜装置は、成膜手段による成膜終了後に、膜厚測定手段により検出されたデータの変化量が所定値以下になるまで動作する検出部41を備え、検出部41が、データの変化量が所定値以下になったとき膜厚測定手段による膜厚の測定を停止させる測定制御部49を備えている。また、成膜方法としては、成膜手段と被成膜対象物との間に配置されたシャッターを開いた状態で被成膜対象物に薄膜を成膜するとともに膜厚測定手段により膜厚を測定する工程と、膜厚が所望の値に達したときシャッターを閉じる工程と、シャッターを閉じた後で膜厚測定手段により膜厚を連続して測定する工程とを有する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、光学薄膜を蒸着法やイオンプレーティング法等の成膜方法で成膜する成膜装置及び成膜方法に関する。
カメラ、顕微鏡等の光学機器には、反射防止膜や干渉フィルタ等の光学薄膜が多数用いられている。一般に波長λにおける透過率または反射率が、光学薄膜の膜厚がλ/4の整数倍のときに、極大値または極小値となる正弦関数となることが知られている。したがって、波長λの光をモニタに入射し、モニタを透過した光の透過率を成膜中に測定する。これにより、所望の膜厚に相当する透過率になったとき成膜を停止すれば、所望の膜厚の薄膜を成膜することができる。
上記のような光学薄膜を蒸着法やイオンプレーティング法等の成膜方法で成膜する成膜装置及び成膜方法として、成膜室内に設けられたモニタ用のガラスに成膜し、この成膜された薄膜の透過率または反射率を測定して膜厚を制御する薄膜形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この特許文献1に記載の薄膜形成装置は、モニタに成膜された膜厚を測定し成膜を停止する際、膜厚の測定中に発生するノイズを除去した反射率または透過率の差分を算出し、反射率または透過率が減少した際にシャッターを閉じて成膜を停止するものである。
特開2002−194543号公報
この特許文献1に記載の薄膜形成装置は、モニタに成膜された膜厚を測定し成膜を停止する際、膜厚の測定中に発生するノイズを除去した反射率または透過率の差分を算出し、反射率または透過率が減少した際にシャッターを閉じて成膜を停止するものである。
しかしながら、特許文献1に記載の薄膜形成装置では、成膜中に透過率を測定し、測定した反射率あるいは透過率のデータが所望の膜厚に相当する値になったとき、シャッターを閉じて成膜を停止するため、成膜手段による成膜動作終了後、真空成膜室に残るベーパ状態となって放出されている薄膜材料により、さらに被成膜体に成膜され、膜厚を正確に測定できないという問題が生じる。したがって、各層の正確な膜厚が測定できないため、正確な分光特性を持つ透過または反射光量の得られるフィルタ等を製造することが困難であった。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、正確な分光特性を有するフィルタ等の光学薄膜が得られる成膜装置及び成膜方法を提供することを目的とする。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、正確な分光特性を有するフィルタ等の光学薄膜が得られる成膜装置及び成膜方法を提供することを目的とする。
本発明の成膜装置は、成膜室内に配設された被成膜対象物と、該被成膜対象物上に薄膜を成膜する成膜手段と、該成膜手段により成膜される薄膜の膜厚を検出する膜厚測定手段とを有する成膜装置において、前記成膜手段による成膜終了後に、前記膜厚測定手段により検出されたデータの変化量が所定値以下になるまで動作する検出部を備え、該検出部が、前記データの変化量が所定値以下になったとき前記膜厚測定手段による膜厚の測定を停止させる測定制御部を備えていることを特徴とする。
この成膜装置では、成膜手段による成膜動作終了後も、膜厚測定手段により検出されたデータの変化量が所定値以下になるまで検出部が動作するため、成膜室内にベーパ状態となって残る成膜材料でさらに被成膜対象物に成膜される薄膜の膜厚も膜厚測定手段により検出が可能となる。したがって、各層の正確な膜厚が測定でき、正確な分光特性を持つフィルタ等を作製することが可能となる。
また、本発明の成膜装置は、前記膜厚測定手段が光学的方法によって膜厚を測定し、前記検出部が、前記被成膜対象物上の薄膜の透過率,透過光量,反射率及び反射光量の少なくともいずれか1つを検出することが好ましい。
この成膜装置によれば、光学的方法によって、検出部が薄膜の透過率,透過光量,反射率及び反射光量の少なくともいずれか1つを検出するため、簡易な構成で、精度良く膜厚を測定することが可能となる。
この成膜装置によれば、光学的方法によって、検出部が薄膜の透過率,透過光量,反射率及び反射光量の少なくともいずれか1つを検出するため、簡易な構成で、精度良く膜厚を測定することが可能となる。
本発明の成膜装置は、成膜室内に配設された被成膜対象物と、該被成膜対象物上に薄膜を成膜する成膜手段と、該成膜手段により成膜される薄膜の膜厚を検出する膜厚測定手段とを有する成膜装置において、前記成膜手段による成膜終了後に前記膜厚測定手段を所定時間動作させるタイマ制御部を備えていることを特徴とする。
この成膜装置によれば、成膜手段による成膜動作終了後も、タイマ制御部において所定時間膜厚測定手段を動作させ膜厚測定を行うため、成膜室内にベーパ状態となって残る成膜材料でさらに被成膜対象物に成膜される薄膜の膜厚も測定することが可能となる。このため、簡易な構成により各層の正確な膜厚が測定でき、正確な分光特性を持つフィルタ等を作製することが可能となる。
本発明の成膜方法は、上記本発明の成膜装置により前記被成膜対象物に成膜する方法であって、前記成膜手段と前記被成膜対象物との間に配置されたシャッターを開いた状態で前記被成膜対象物に薄膜を成膜するとともに前記膜厚測定手段により膜厚を測定する工程と、前記膜厚が所望の値に達したときシャッターを閉じる工程と、シャッターを閉じた後で膜厚測定手段により前記膜厚を連続して測定する工程とを有することを特徴とする。
この薄膜形成方法によれば、シャッターを閉じた後も膜厚測定手段により膜厚を測定することにより、シャッターを閉じた後、成膜室内にベーパ状態となって残る成膜材料でさらに被成膜対象物に成膜される薄膜の膜厚も測定することが可能となる。
この薄膜形成方法によれば、シャッターを閉じた後も膜厚測定手段により膜厚を測定することにより、シャッターを閉じた後、成膜室内にベーパ状態となって残る成膜材料でさらに被成膜対象物に成膜される薄膜の膜厚も測定することが可能となる。
本発明においては以下の効果を奏する。
本発明の成膜装置及び成膜方法によれば、成膜終了後も検出部あるいはタイマ制御部の動作により、成膜室内にベーパ状態となって残る成膜材料でさらに被成膜対象物に成膜される薄膜の膜厚も測定することが可能となる。このため、各層の正確な膜厚が測定でき、正確な分光特性を持つフィルタ等を作製することが可能となる。
本発明の成膜装置及び成膜方法によれば、成膜終了後も検出部あるいはタイマ制御部の動作により、成膜室内にベーパ状態となって残る成膜材料でさらに被成膜対象物に成膜される薄膜の膜厚も測定することが可能となる。このため、各層の正確な膜厚が測定でき、正確な分光特性を持つフィルタ等を作製することが可能となる。
次に、本発明の第1実施形態について、図1から図3を参照して説明する。
本実施形態に係る成膜装置10は、図1及び図2に示すように、チャンバ(成膜室)12内に同心円状に複数(図示例では8個)配設された光学ガラス平板からなる基板(被成膜対象物)14と、基板14の中心位置に配設されたモニタガラス21と、基板14とモニタガラス21を保持し、チャンバ12内の上方側で水平状態で回転操作される円盤状の保持部材20と、基板14に対向する同一平面上の同一円周上位置にそれぞれ配設された第1の成膜材料16及び第2の成膜材料18と、膜厚を測定する膜厚測定機構(膜厚測定手段)30と、この膜厚測定機構30の測定データに基づいて成膜プロセス全般を制御する制御部40とを備えている。
本実施形態に係る成膜装置10は、図1及び図2に示すように、チャンバ(成膜室)12内に同心円状に複数(図示例では8個)配設された光学ガラス平板からなる基板(被成膜対象物)14と、基板14の中心位置に配設されたモニタガラス21と、基板14とモニタガラス21を保持し、チャンバ12内の上方側で水平状態で回転操作される円盤状の保持部材20と、基板14に対向する同一平面上の同一円周上位置にそれぞれ配設された第1の成膜材料16及び第2の成膜材料18と、膜厚を測定する膜厚測定機構(膜厚測定手段)30と、この膜厚測定機構30の測定データに基づいて成膜プロセス全般を制御する制御部40とを備えている。
保持部材20は、基板14及びモニタガラス21を固定するヤトイ22と、このヤトイ22を保持して各成膜材料16,18が配設されている平面と平行な位置に配設される回転板23とを備えている。
モニタガラス21は、基板14と同じ光学ガラスで構成され、基板14上にそれぞれ成膜される第1の成膜材料16と第2の成膜材料18とにより同様の条件で成膜されるようになっている。
モニタガラス21は、基板14と同じ光学ガラスで構成され、基板14上にそれぞれ成膜される第1の成膜材料16と第2の成膜材料18とにより同様の条件で成膜されるようになっている。
回転板23は、この回転板23に一体に取り付けた中空の回転軸Rの外周に設けた外歯車(図示略)を介して、基板14が各成膜材料16、18の直上を通過できるように中心軸Cまわりに回転させる回転モータ24と連結した歯車24aに接続されている。基板14は、図1に示すように、回転板23の中心軸Cから等距離離れた同一円周上にほぼ等間隔に配設されている。
回転モータ24は、チャンバ12の上部に貫通した回転軸Rを回転させる歯車24aと連結するモータロッド24bを有しており、回転板23は中空の回転軸Rの下端に水平状態に固定されている。
この回転モータ24によって、各基板14は各成膜材料16,18上を回転通過するようになっている。
基板14と各成膜材料16,18との間には、成膜手段によって放出されたベーパ状態の成膜材料の基板14とモニタガラス21とへの到達を制御するシャッター25a,25bが備えられている。
シャッター25a,25bは、シャッター用モータ26a,26bによって所定の速度で回転駆動される回転軸SCに接続されており、シャッター25a,25bがこの回転軸SCまわりに回転することによって、基板14と各成膜材料16,18との間及びモニタガラス21と各成膜材料16、18との間を開放・閉鎖するようになっている。
回転モータ24は、チャンバ12の上部に貫通した回転軸Rを回転させる歯車24aと連結するモータロッド24bを有しており、回転板23は中空の回転軸Rの下端に水平状態に固定されている。
この回転モータ24によって、各基板14は各成膜材料16,18上を回転通過するようになっている。
基板14と各成膜材料16,18との間には、成膜手段によって放出されたベーパ状態の成膜材料の基板14とモニタガラス21とへの到達を制御するシャッター25a,25bが備えられている。
シャッター25a,25bは、シャッター用モータ26a,26bによって所定の速度で回転駆動される回転軸SCに接続されており、シャッター25a,25bがこの回転軸SCまわりに回転することによって、基板14と各成膜材料16,18との間及びモニタガラス21と各成膜材料16、18との間を開放・閉鎖するようになっている。
膜厚測定機構30は、チャンバ12の下方側からモニタガラス21へ光を照射する投光ユニット31と、モニタガラス21を透過した投光ユニット31からの光を受光する受光ユニット32とを備えている。
投光ユニット31は、ハロゲン光源で構成される光源31Aと、この光源31Aに接続された光ファイバ31Bを介して伝送された光をモニタガラス21に鉛直下方から照射するコリメートレンズ等の出射端光学系31Cとを備えている。
投光ユニット31は、ハロゲン光源で構成される光源31Aと、この光源31Aに接続された光ファイバ31Bを介して伝送された光をモニタガラス21に鉛直下方から照射するコリメートレンズ等の出射端光学系31Cとを備えている。
受光ユニット32は、回転板23を挟んで出射端光学系31Cに対向して設けられた集光レンズ等の入射端光学系32Aと、この入射端光学系32Aに接続された光ファイバ32Bを介して伝送された光を検出して光量を測定する、例えば、フォトダイオード等の受光素子を備える受光部32Cとを備えている。
入射端光学系32Aは、中空の回転軸Rの内部にその一部が挿入され、回転軸Rの回転に従属して回転しないように、その上部側でチャンバ12の外壁に固定されている。
受光部32Cは、内部に備えた受光素子により測定された光量に応じた電圧データが制御部40に送られるようになっている。
入射端光学系32Aは、中空の回転軸Rの内部にその一部が挿入され、回転軸Rの回転に従属して回転しないように、その上部側でチャンバ12の外壁に固定されている。
受光部32Cは、内部に備えた受光素子により測定された光量に応じた電圧データが制御部40に送られるようになっている。
投光ユニット31から照射されモニタガラス21を透過した光は、受光部32Cの直前に配設されたモノクロメータ(図示略)を介して受光部32Cに入射される。
出射端光学系31Cは、チャンバ12の底部に配設され、直上にモニタガラス21が配置されている位置となるように固定されている。また、入射端光学系32Aは、出射端光学系31Cに対向する位置となるチャンバ12の上部に固定されて配設されている。また、入射端光学系32Aと出射端光学系31Cの各光軸は、回転板23の中心軸Cに略一致する位置に配設されていることが好ましい。
これらにより、波長λの測定光量はモニタガラス21に成膜される膜厚が波長の1/4の整数倍のときにピークを有する正弦関数となる。
出射端光学系31Cは、チャンバ12の底部に配設され、直上にモニタガラス21が配置されている位置となるように固定されている。また、入射端光学系32Aは、出射端光学系31Cに対向する位置となるチャンバ12の上部に固定されて配設されている。また、入射端光学系32Aと出射端光学系31Cの各光軸は、回転板23の中心軸Cに略一致する位置に配設されていることが好ましい。
これらにより、波長λの測定光量はモニタガラス21に成膜される膜厚が波長の1/4の整数倍のときにピークを有する正弦関数となる。
チャンバ12内には、加熱機構(図示略)を備えた蒸発装置等の成膜手段が備えられており、この成膜手段を用いて、加熱制御した各成膜材料16,18をチャンバ12内にベーパ状態として放出し、基板14に薄膜を成膜するようになっている。
チャンバ12の外部下方には、チャンバ12内を低圧にするための粗引きポンプ33と高真空ポンプ34とが設けられ、真空度をモニタする真空計35が設けられている。
チャンバ12の外部下方には、チャンバ12内を低圧にするための粗引きポンプ33と高真空ポンプ34とが設けられ、真空度をモニタする真空計35が設けられている。
制御部40は、図3に示すように、受光部32Cにおける電圧データを一定時間ごとに検出し膜厚の変化がなくなるまで動作する検出回路(検出部)41と、受光部32Cから送られた電圧データをデジタルデータに変換するA/Dコンバータ42と、あらかじめ求められた値が入力された条件設定値43と、A/Dコンバータ42から出力されるデータが入力される比較演算器44と、この比較演算器44に接続されシャッター25を制御する成膜制御部45とを備えている。
検出回路41は、受光部32により出力される電圧データの変化量を検出する増減検出回路46と、この増減検出回路46の出力をあらかじめ所望の膜厚のときに得られる光量に相当するデジタルデータが電圧値として入力された設定電圧値47と、増減検出回路46から入力されたデータと設定電圧値47とを比較する比較器48と、この比較器48出力に応じてA/Dコンバータ42を制御する測定制御回路(測定制御部)49とを備えている。
増減検出回路46は、例えば、電圧の増加及び減少を定量的に測定できる微分回路で構成されている。
増減検出回路46は、例えば、電圧の増加及び減少を定量的に測定できる微分回路で構成されている。
条件設定値43とは、あらかじめ所望の膜厚のときに得られる透過率と、透過率が増加状態か減少状態であるかと、透過率が経過したピーク数に相当するデジタルデータ等の値である。
比較演算器44は、A/Dコンバータ42に入力されるデータに基づいて透過率を演算し求められた透過率と条件設定値43のデータとの比較と、現在測定している透過率のデータと前の透過率データとを比較し透過率が減少状態であるか増加状態であるかの判断と、透過率が経過したピーク数の演算とを行うようになっている。
成膜制御部45は、シャッター用モータ26の回転制御を行い、シャッター25の操作を制御して、基板14への成膜動作を終了させるようになっている。
比較演算器44は、A/Dコンバータ42に入力されるデータに基づいて透過率を演算し求められた透過率と条件設定値43のデータとの比較と、現在測定している透過率のデータと前の透過率データとを比較し透過率が減少状態であるか増加状態であるかの判断と、透過率が経過したピーク数の演算とを行うようになっている。
成膜制御部45は、シャッター用モータ26の回転制御を行い、シャッター25の操作を制御して、基板14への成膜動作を終了させるようになっている。
次に、以上の構成からなる本実施形態の成膜装置10によって第1の成膜材料16と第2の成膜材料18からなる薄膜を形成する方法について説明する。なお、成膜材料16と成膜材料18との層を交互に成膜するので第1の成膜材料16からなる薄膜を形成する方法について以下説明する。
まず、成膜装置10によって基板14に薄膜を形成するのに先立って、成膜を停止する条件として、透過率がP2%,透過率の増減状態は増加状態及び透過率のピーク経過数1を条件設定値43に設定しておく。
まず、成膜装置10によって基板14に薄膜を形成するのに先立って、成膜を停止する条件として、透過率がP2%,透過率の増減状態は増加状態及び透過率のピーク経過数1を条件設定値43に設定しておく。
次に、成膜が開始される前の状態で、モニタガラス21の透過光量を測定する。まず、光源31Aを作動させ、光源31Aから発せられた光は光ファイバ31Bを介してモニタガラス21に照射される。モニタガラス21を通過した光は、受光ユニット32により受光され、受光された光は光量に応じた電圧信号に変換され電圧データとして出力される。このモニタガラス21の透過光量は、モニタガラス21を置かない状態で測定された透過光量を電圧に変換した電圧データ(ds)で、モニタガラス21の透過光量を電圧に変換し、電圧データ(do)を除算(do/ds)した透過率として計算される。ここで、成膜前の時間T1での透過率は、図4に示すように、P1%である。なお、モニタガラス21及び各基板14への成膜中も、モニタガラス21に成膜される薄膜によるモニタガラス21の透過率は、上述した方法、すなわち、モニタガラス21を置かない状態で測定された透過光量を電圧に変換した電圧データ(ds)で、モニタガラス21に薄膜を成膜したときの透過光量を電圧に変換した電圧データを除算した方法で測定及び計算することによって求める。
次に、所定の屈折率(例えば1.52)を有する各基板14及びモニタガラス21をヤトイ22にセットし、真空計35にて所定の圧力(例えば7×10−5Pa)までチャンバ12内を粗引きポンプ33及び高真空ポンプ34で排気する。このとき、各シャッター25a,25bは閉じた状態とする。
また、回転モータ24を駆動して、基板14とともに回転板23を例えば毎分50回転させる。そして、加熱機構(図示略)により、第1の成膜材料16が加熱される。
また、回転モータ24を駆動して、基板14とともに回転板23を例えば毎分50回転させる。そして、加熱機構(図示略)により、第1の成膜材料16が加熱される。
このような成膜準備がなされた後、常時は閉鎖位置にあるシャッター25a,25bのうち、まず、シャッター25aを開けることにより、第1の成膜材料16は基板14とモニタガラス21とに成膜され、モニタガラス21の透過率が膜厚測定機構30により測定される。電圧信号に変換された電圧データは、A/Dコンバータ42によりデジタルデータに変換され、このデジタルデータとあらかじめ設定された透過率に対応した電圧値である条件設定値43とが比較演算器44において比較される。
また、電圧信号に変換され電圧データは、増減検出回路46にも入力され、増減検出回路46から出力された電圧値とあらかじめ設定された増減値に対応した電圧値が入力されている電圧設定値とが比較器48において比較される。さらに、成膜時間が経過するとともに成膜が進行するため、モニタガラス21の透過率が変化し、図4に示すように、時間T2であるとき、透過率P2は条件設定値43に設定した条件となる。この状態になると、比較演算器44から成膜制御部45に停止信号が出力され、シャッター25aを閉じ、シャッター25a,25bを閉鎖位置とし、成膜手段によるモニタガラス21及び各基板14への成膜を終了する。
このようにして、成膜手段による成膜が終了しても、チャンバ12内にベーパ状態となって残っている第1の成膜材料16によりさらに成膜が進行するため、図5及び図6に示すように、時間T2からT3にかけて透過率はP2からP3まで変化していく。このとき、図6に示すように、時間T2のとき、増減検出回路46から出力される電圧の増減量に応じた電気信号B2は減少する方向に向かう。この減少する電圧信号は、比較器48において、あらかじめ設定された増減値に対応した電圧値である設定電圧値47と常に比較される。
このとき、チャンバ12内にベーパ状態となって残っている第1の成膜材料16による成膜が終わりに近づいているため、検出回路41の出力値も小さくなる。検出回路41により検出された出力値が設定電圧値47に入力されている値BTより小さくなると、測定制御回路49に停止信号が出力され膜厚測定機構30による測定は終了する。そして、透過率の測定データから膜厚に換算され、最終的な膜厚が検出される。
その後、加熱機構(図示略)により第2の成膜材料18が加熱される。そして、第2の成膜材料18による成膜準備がなされた後、シャッター25bを開けることにより、第2の成膜材料18を基板14とモニタガラス21とに成膜し、この際にモニタガラス21の透過率が膜厚測定機構30により測定される。その後、第1の成膜材料16の成膜時と同様な工程を繰り返して第2の成膜材料についても最終的な膜厚が検出される。
その後、加熱機構(図示略)により第2の成膜材料18が加熱される。そして、第2の成膜材料18による成膜準備がなされた後、シャッター25bを開けることにより、第2の成膜材料18を基板14とモニタガラス21とに成膜し、この際にモニタガラス21の透過率が膜厚測定機構30により測定される。その後、第1の成膜材料16の成膜時と同様な工程を繰り返して第2の成膜材料についても最終的な膜厚が検出される。
すなわち、本実施形態に係る成膜装置10によれば、成膜手段による成膜動作終了後も、膜厚測定機構30により検出されたデータの変化量が所定値以下になるまで検出回路41が動作するため、チャンバ12内にベーパ状態となって残る成膜材料でさらに基板14に成膜される薄膜の膜厚も膜厚測定機構30により検出が可能となる。したがって、各層の正確な膜厚が測定でき、正確な分光特性を持つフィルタ等を作製することが可能となる。
次に、本発明に係る第2実施形態について、図7を参照して説明する。なお、以下に説明する各実施形態において、上述した第1実施形態に係る成膜装置10と構成を共通とする箇所には同一符号を付けて、説明を省略することにする。
本実施形態に係る成膜装置において、第1実施形態と異なる点は、第1実形態では、制御部40内に検出回路41を備えていたが、これに代えて、図7に示すように、制御部60内にタイマ制御回路(タイマ制御部)61及び測定制御回路62を備えている点である。
本実施形態に係る成膜装置において、第1実施形態と異なる点は、第1実形態では、制御部40内に検出回路41を備えていたが、これに代えて、図7に示すように、制御部60内にタイマ制御回路(タイマ制御部)61及び測定制御回路62を備えている点である。
タイマ制御回路61は、各シャッター25への制御信号を受けてから、膜厚測定機構30を所定時間動作させるようになっている。
測定制御回路62は、タイマ制御回路61からの停止信号を受けて、膜厚測定機構30を停止させるようになっている。
測定制御回路62は、タイマ制御回路61からの停止信号を受けて、膜厚測定機構30を停止させるようになっている。
次に、以上の構成からなる本実施形態の成膜装置によって第1の成膜材料16と第2の成膜材料18からなる薄膜を形成する方法について説明する。なお、成膜材料16と成膜材料18との層を交互に成膜するので第1の成膜材料16からなる薄膜を形成する方法について以下説明する。
第1実施形態と同様に、膜厚測定機構30により膜厚が測定され、比較演算器44において演算される。そして、成膜時間が経過するとともに成膜が進行するため、基板14の透過率が変化し、図8及び図9に示すように、時間T2であるとき、透過率P2は条件設定値43に設定した条件となる。この状態になると、比較演算器44から成膜制御部45に停止信号が出力され、シャッター25aを閉じてシャッター25a,25bを閉鎖位置とし、成膜手段によるモニタガラス21及び各基板14への成膜を終了する。このとき、比較演算器44からの出力信号はタイマ制御回路61にも出力される。
第1実施形態と同様に、膜厚測定機構30により膜厚が測定され、比較演算器44において演算される。そして、成膜時間が経過するとともに成膜が進行するため、基板14の透過率が変化し、図8及び図9に示すように、時間T2であるとき、透過率P2は条件設定値43に設定した条件となる。この状態になると、比較演算器44から成膜制御部45に停止信号が出力され、シャッター25aを閉じてシャッター25a,25bを閉鎖位置とし、成膜手段によるモニタガラス21及び各基板14への成膜を終了する。このとき、比較演算器44からの出力信号はタイマ制御回路61にも出力される。
このようにして、成膜手段による成膜が終了しても、チャンバ12内にベーパ状態となって残っている第1の成膜材料16によりさらに成膜が進行するため、図9に示すように、時間T2からT3にかけて透過率はP2からP3まで変化していく。ここで、時間T3あたりでは、チャンバ12内にベーパ状態となって残っている第1の成膜材料16による成膜が終わりに近づいているため、透過光量の変化が小さくなっている。
タイマ制御回路61は、例えば3秒経過した後、測定制御回路62に停止信号が出力され膜厚測定機構30による測定は終了する。そして、透過率の測定データから膜厚に換算され、最終的な膜厚が検知される。
タイマ制御回路61は、例えば3秒経過した後、測定制御回路62に停止信号が出力され膜厚測定機構30による測定は終了する。そして、透過率の測定データから膜厚に換算され、最終的な膜厚が検知される。
すなわち、本実施形態に係るこの成膜装置によれば、成膜手段による成膜動作終了後も、タイマ制御回路61において所定時間膜厚測定機構30を動作させ膜厚測定を行うため、成膜室内にベーパ状態となって残る第1の成膜材料16でさらに被成膜対象物に成膜される薄膜の膜厚も測定することが可能となる。このため、簡易な構成により各層の正確な膜厚が測定でき、正確な分光特性を持つフィルタ等を作製することが可能となる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、受光ユニット32の出力信号はA/Dコンバータ42へ出力し、デジタルデータに変換してコンピュータに入力することで、全てソフトウエア処理で実施することにしても構わない。
また、被成膜体としてモニタガラス21を使用し透過率の測定を行ったが、基板14を直接測定しても良い。
また、投光ユニット31と受光ユニット32との位置を調整して透過率により膜厚測定機構30の制御を行ったが、これに代えて、透過率、反射率、反射光量及び透過光量の少なくともいずれか1つにより膜厚測定機構30の制御を行っても良い。
また、膜厚測定法として光学的方法を用いたが、これに代えて、電気抵抗法を用いても良い。
例えば、受光ユニット32の出力信号はA/Dコンバータ42へ出力し、デジタルデータに変換してコンピュータに入力することで、全てソフトウエア処理で実施することにしても構わない。
また、被成膜体としてモニタガラス21を使用し透過率の測定を行ったが、基板14を直接測定しても良い。
また、投光ユニット31と受光ユニット32との位置を調整して透過率により膜厚測定機構30の制御を行ったが、これに代えて、透過率、反射率、反射光量及び透過光量の少なくともいずれか1つにより膜厚測定機構30の制御を行っても良い。
また、膜厚測定法として光学的方法を用いたが、これに代えて、電気抵抗法を用いても良い。
10 成膜装置
12 チャンバ(成膜室)
14 基板(被成膜対象物)
30 膜厚測定機構(膜厚測定手段)
41 検出回路(検出部)
49,62 測定制御回路(測定制御部)
61 タイマ制御回路(タイマ制御部)
12 チャンバ(成膜室)
14 基板(被成膜対象物)
30 膜厚測定機構(膜厚測定手段)
41 検出回路(検出部)
49,62 測定制御回路(測定制御部)
61 タイマ制御回路(タイマ制御部)
Claims (4)
- 成膜室内に配設された被成膜対象物と、
該被成膜対象物上に薄膜を成膜する成膜手段と、
該成膜手段により成膜される薄膜の膜厚を検出する膜厚測定手段とを有する成膜装置において、
前記成膜手段による成膜終了後に、前記膜厚測定手段により検出されたデータの変化量が所定値以下になるまで動作する検出部を備え、
該検出部が、前記データの変化量が所定値以下になったとき前記膜厚測定手段による膜厚の測定を停止させる測定制御部を備えていることを特徴とする成膜装置。 - 前記膜厚測定手段が光学的方法によって膜厚を測定し、前記検出部が、前記被成膜対象物上の薄膜の透過率,透過光量,反射率及び反射光量の少なくともいずれか1つを検出することを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
- 成膜室内に配設された被成膜対象物と、
該被成膜対象物上に薄膜を成膜する成膜手段と、
該成膜手段により成膜される薄膜の膜厚を検出する膜厚測定手段とを有する成膜装置において、
前記成膜手段による成膜終了後に、前記膜厚測定手段を所定時間動作させるタイマ制御部を備えていることを特徴とする成膜装置。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の成膜装置により前記被成膜対象物に成膜する成膜方法であって、
前記成膜手段と前記被成膜対象物との間に配置されたシャッターを開いた状態で前記被成膜対象物に薄膜を成膜するとともに前記膜厚測定手段により膜厚を測定する工程と、前記膜厚が所望の値に達したときシャッターを閉じる工程と、シャッターを閉じた後で膜厚測定手段により前記膜厚を連続して測定する工程とを有することを特徴とする成膜方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003387695A JP2005146376A (ja) | 2003-11-18 | 2003-11-18 | 成膜装置及び成膜方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003387695A JP2005146376A (ja) | 2003-11-18 | 2003-11-18 | 成膜装置及び成膜方法 |
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JP2005146376A true JP2005146376A (ja) | 2005-06-09 |
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ID=34694976
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003387695A Withdrawn JP2005146376A (ja) | 2003-11-18 | 2003-11-18 | 成膜装置及び成膜方法 |
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Country | Link |
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-
2003
- 2003-11-18 JP JP2003387695A patent/JP2005146376A/ja not_active Withdrawn
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