JP6696642B2 - 0度入射絶対反射率測定装置 - Google Patents

0度入射絶対反射率測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、絶対反射率を測定する装置、特に0度入射による絶対反射率測定の技術の改良に関する。
昨今では、サンプル蒸着面などへのサンプル光束の入射角を可変して絶対反射率を測定する角度可変型の絶対反射率測定装置の開発が行われている。このような角度可変が容易な絶対反射率測定装置は、太陽電池部材、半導体、薄膜、光学素子、光デバイスなど各種個体サンプルの分光特性や膜厚などの測定に実用されている。
ここで、一般的な絶対反射率の概念について説明する。図9には、絶対反射率測定の概念図を示す。はじめに、図9(a)に示すように、測定光を照射する光源と検出器の間(光路)には何も置かずに、光源からの測定光を検出器に向けて照射する(リファレンス測定)。次に図9(b)に示すように、光源と検出器との間(光路)にサンプルを載置してから測定光をサンプルに照射し、該サンプルから反射した光を検出器によって検出する(サンプル測定)。この時、リファレンス測定とサンプル測定の光路長は等しくなるように調整してある。そして、リファレンス測定で検出された値を検出値1とし、サンプル測定で検出された値を検出値2とした場合、絶対反射率は検出値2/検出値1で算出することが出来る。
一般的に絶対反射率を測定するには、前述の図9に示すように、リファレンス測定(予備測定)を行ったうえで、サンプル測定において測定光をサンプルに照射し、該サンプルから反射した光を検出器で検出することによって絶対反射率を算出する必要がある。つまり、絶対反射率の測定をするためには必ずサンプルから反射した光を検出する必要があり、その測定を実現するためには、光源と検出器とが重ならないように、必ずある程度の入射角度が必要となってしまう。そこで、特許文献1には、第1の固定ミラーと第2の固定ミラーと移動可能な検出装置を備えることで、リファレンス測定後に検出器を適正な位置に移動させ、第1の固定ミラーおよび第2の固定ミラーをサンプルに可能な限り接近させることで、サンプル反射面に対して垂直入射に近い角度における絶対反射率を測定出来る角度可変が可能な絶対反射率測定装置の技術が開示されている。
特開2004−198244
しかしながら、上記絶対反射率測定装置のように固定ミラーをサンプルに限りなく接近させて配置することで、サンプルからの反射角度を限りなく0度(垂直)に近い絶対反射率を測定することは可能であるが、この方法では固定ミラーを配置出来る位置には限界があり、完全な0度入射(垂直反射)による絶対反射率を測定することは出来ない。そして本発明者らの調査では、0度入射(垂直入射)による絶対反射率測定装置は、これまでに開発されていない。
本発明は、上記従来技術の課題に鑑みて行われたものであって、その目的は、0度入射(垂直入射)による絶対反射率が、誰でも簡単に測定できる絶対反射率測定装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る絶対反射率測定装置は、
測定光を試料に照射する光源と、前記試料を載置する試料載置手段と、前記試料へ測定光を照射させる導光ミラーと、前記試料から反射した光を検出する検出手段と、を備えた絶対反射率測定装置であって、
前記導光ミラーは、第1導光ミラーと第2導光ミラーを有し、該第1導光ミラーと第2導光ミラーは入射する光のうちの一部の光を透過させるとともに残りの光を反射させるミラーであって、
前記試料載置手段は、試料が載置される中央台と、該中央台よりも外側に位置し中央台のまわりを回転する第1回転台と、該第1回転台よりも外側に位置し第1回転台のまわりを回転する第2回転台と、を備え、
前記第1回転台には、前記第1導光ミラーおよび第2導光ミラーが配置され、
前記第2回転台には、前記検出手段が配置され、
前記導光ミラーの特性を測定する予備測定のうち、前記第1導光ミラーの透過率および前記第2導光ミラーの反射率を測定する第1予備測定と、前記第1導光ミラーの反射率および前記第2導光ミラーの透過率を測定する第2予備測定と、を行うとともに、前記試料の特性を測定する試料測定のうち、前記第1導光ミラーで前記試料の特性を測定する第1試料測定と、前記第2導光ミラーで前記試料の特性を測定する第2試料測定と、を行うことで、前記試料の略垂直方向における絶対反射率を測定することを特徴とする。
また、本発明に係る絶対反射率測定装置は、
当該絶対反射率測定装置は、制御手段を備え、
前記制御手段は、前記予備測定と試料測定との自動切り替えを行うために前記第1回転台および第2回転台を制御し、
さらに前記制御手段は、第1予備測定による測定結果と、第2予備測定による測定結果と、第1試料測定による測定結果と、第2試料測定の測定結果から、前記試料の略垂直方向における絶対反射率を算出することを特徴とする。
また、本発明に係る絶対反射率測定装置は、
前記第2回転台は、180度回転することで、前記予備測定と試料測定とが切り替えられることを特徴とする。
また、本発明に係る絶対反射率測定装置は、
前記第1回転台は、前記予備測定においては該第1回転台が180度回転することで、前記第1予備測定と第2試予備測定とが切り替えられることを特徴とする。
また、本発明に係る絶対反射率測定装置は、
前記第1回転台は、前記試料測定においては該第1回転台が180度回転することで、前記第1試料測定と第2試料測定とが切り替えられることを特徴とする。
また、本発明に係る絶対反射率測定装置は、
前記第1導光ミラーおよび第2導光ミラーは、入射された光に対して反射する光と透過する光が同一強度のハーフミラーであることを特徴とする。
本発明によれば、入射する光のうちの一部の光を透過させ、残りの光を反射させるハーフミラーなどの導光ミラーを利用して、光源からの測定光を透過させることで試料に測定光を照射させ、さらに試料から反射した光を前記導光ミラーで検出手段へ反射させて試料測定を行うことで、試料の0度入射(垂直方向)における絶対反射率を測定(算出)することができる効果を奏する。
また、試料載置手段に第1回転台と第2回転台を備え、第1回転台には第1導光ミラーと第2導光ミラーを載置し、第2回転台には検出手段を載置し、それぞれを適正なタイミングおよび角度で回転させることで、0度入射における絶対反射率測定に必要なリファレンス測定およびサンプル測定を誰でも簡単に行うことができる効果を奏する。
本発明に係る実施形態の0度入射による絶対反射率測定装置の概略構成図を示す。 本発明に係る実施形態の絶対反射率測定装置における0度入射の第1リファレンス測定の概略図を示す。 本発明に係る実施形態の絶対反射率測定装置における0度入射の第2リファレンス測定の概略図を示す。 本発明に係る実施形態の絶対反射率測定装置における0度入射の第1サンプル測定の概略図を示す。 本発明に係る実施形態の絶対反射率測定装置における0度入射の第2サンプル測定の概略図を示す。 一般的なハーフミラーの拡大イメージ図を示す。 本発明に係る実施形態のサンプル測定時におけるハーフミラー面の概略図を示す。 本発明に係る実施形態のリファレンス測定時におけるハーフミラー面の概略図を示す。 一般的な絶対反射率測定の概要を示す。
以下、本発明の絶対反射率測定装置について図面を用いて説明するが、本発明の趣旨を超えない限り何ら以下の例に限定されるものではない。
図1に本発明に係る実施形態における絶対反射率測定装置の概略図を示す。同図に示す絶対反射率測定装置10は、測定光を出射する光源12と、サンプル24を載置するためのサンプル載置テーブル14と、測定光をサンプル24へ照射するとともに該サンプル24から反射した光を検出器26へ導光する第1ハーフミラー16と、同じく測定光をサンプル24へ照射するとともに該サンプル24から反射した光を検出器26へ導光する第2ハーフミラー18と、測定光のうちの測定に利用しない光を測定から遮断するための第1ライトトラップ20と、同じく測定に利用しない光を測定から遮断するための第2ライトトラップ22と、第1ハーフミラー16または第2ハーフミラー18によって導光された光を検出するための検出器26と、を備える。
本発明について特徴的なことは、サンプル載置テーブル14が第1回転テーブル30と第2回転テーブル32を備え、第1回転テーブル30には第1ハーフミラー16および第2ハーフミラー18が所定の位置に配置され、第2回転テーブル32には検出器26が所定の位置に配置されていることである。この所定位置に配置された各機器(第1ハーフミラー16と第2ハーフミラー18と検出器26)を第1回転テーブル30および第2回転テーブル32を回転させて適正な位置に調整することによって、リファレンス測定(各ハーフミラーの透過率、反射率等を事前に確認する予備測定)およびサンプル測定を行い、各測定結果に基づいて0度入射(垂直入射)に対する絶対反射率を算出する。本実施形態ではリファレンス測定を2回行い、その後にサンプル測定を2回行うことにより、絶対反射率を算出する。サンプル載置テーブル14の中央部分(サンプルが載置されている部分)は回転しない中央テーブル28である。なお、本明細書においては、第1ハーフミラー16の透過率および第2ハーフミラー18の反射率に対するリファレンス測定を第1リファレンス測定と呼び、第2ハーフミラー18の透過率および第1ハーフミラー16の反射率に対するリファレンス測定を第2リファレンス測定と呼ぶこととする。また、第1ハーフミラー16によるサンプル24測定を第1サンプル測定と呼び、第2ハーフミラー18によるサンプル測定を第2サンプル測定と呼ぶこととする。また、本明細書におけるハーフミラーとは、入射する光のうちの一部の光を反射し、残りの光を透過する鏡のうち、反射光と透過光の強さがほぼ同じものを言う。つまり、反射光と透過光とが全く同じである必要はない。また、本発明における導光ミラーは、透過および反射が可能なミラーであればハーフミラーに限らず、どのようなミラーでも構わない。
リファレンス測定
はじめに第1リファレンス測定(第1ハーフミラー16の透過率および第2ハーフミラー18の反射率に対する予備測定)について説明する。図2には、本発明に係る実施形態の絶対反射率測定装置における0度入射の第1リファレンス測定の概略図を示す。まず、第1リファレンス測定開始準備として、図1に示す絶対反射率測定装置10における検出器26の位置から第2回転テーブル32を回転させて図2に示す検出器26の位置にセットする。この時の回転方向は右まわりでも左まわりでもどちらでも構わない。また、本実施形態においては、サンプル測定でセットした位置から第2回転テーブル32を180度回転させることで、検出器26をリファレンス測定に適した位置に調整することが出来るが、どの角度で調整できるようにしても構わない。そして、リファレンス測定にはサンプル24は不用であるため、サンプル載置テーブル14から外しておく。
各構成機器がサンプル載置テーブル14の所定位置に載置されていることを確認し、第1リファレンス測定を開始する。最初に光源12から測定光を出射する。測定光は絶対反射率を測定出来ればどのような種類の光でも構わない。出射された測定光は、第1回転テーブル30の所定位置に配置された第1ハーフミラー16に到達する。第1ハーフミラー16に照射された測定光は、該第1ハーフミラー16によって、ライトトラップ20の方向へ反射される光と第2ハーフミラー18の方向へ透過する光とに分けられる。ライトトラップ20の方向へ反射された光は、第1リファレンス測定に影響を及ぼさないようにライトトラップ20内部に閉じ込めれられる。そして、第1ハーフミラー16を透過した光は第2ハーフミラー18に到達する。
第2ハーフミラー18に到達した光は、前述の第1ハーフミラー16に測定光が到達した時と同様に、ライトトラップ22の方向へ透過する光と検出器26の方向へ反射される光とに分けられる。ライトトラップ22の方向へ透過した光は、該ライトトラップ22によって第1リファレンス測定に影響を及ぼさないように内部に閉じ込められる。そして、第2ハーフミラー18によって反射された光は、検出光として検出器26へと導光され、絶対反射率を算出するための検出値として検出される。つまり、光源12を出射した光は、図2に示すように、第1光路長L1→第1ハーフミラー16を透過→第2光路長L2→第2ハーフミラー18を反射→第3光路長L3を経てから検出器26で検出されているのである。
次に第2リファレンス測定について説明する。図3には、本発明に係る実施形態の絶対反射率測定装置における0度入射の第2リファレンス測定の概略図を示す。測定開始準備として、図2に示す状態から第1回転テーブル30を回転させて第1ハーフミラー16と第2ハーフミラー18を所定の位置に配置する(第1ハーフミラー16と第2ハーフミラー18の位置を入れ替える。この作業は手動で行っても、自動制御によるものでも良い。)。この時の回転方向は右まわりでも左まわりでも構わない。また、本実施形態においては、第1リファレンス測定で各ハーフミラーがセットされた位置から第1回転テーブル30を180度回転させることで第2リファレンス測定に適した位置に調整することが出来るが、どの角度で調整できるようにしても構わない。加えて第1回転テーブルを回転させずに、手動で第1ハーフミラー16と第2はーミラー18の位置を入れ替えても構わない。そして上述した図2で示したものと同様のリファレンス測定を行うこととなる。具体的には、光源12から出射された測定光は、第1回転テーブル30の所定位置に載置された第2ハーフミラー18に到達する。第2ハーフミラー18に照射された測定光は、該第2ハーフミラー18によって、ライトトラップ20の方向へ反射される光と第1ハーフミラー16の方向へ透過する光とに分けられる。ライトトラップ20の方向へ反射された光は、第2リファレンス測定に影響を及ぼさないようにライトトラップ20内部へ閉じ込められる。そして、第2ハーフミラー18を透過した光は第1ハーフミラー16に到達する。
第1ハーフミラー16に到達した光は、前述の第2ハーフミラー18に測定光が到達した時と同様に、ライトトラップ22の方向へ透過する光と検出器26の方向へ反射される光とに分けられる。ライトトラップ22の方向へ透過した光は、第2リファレンス測定に影響を及ぼさないようにライトトラップ22内部へ閉じ込められる。そして、第1ハーフミラー16によって反射された光は、検出光として検出器26へと導光され、絶対反射率を算出するための検出値として検出される。つまり、光源12を出射した光は、図3に示すように、第1光路長L1→第2ハーフミラー18を透過→第2光路長L2→第1ハーフミラー16を反射→第3光路長L3を経てから検出器26で検出されているのである。
以上のように、第1リファレンス測定および第2リファレンス測定によって、第1ハーフミラー16および第2ハーフミラー18の特性(透過率、反射率等)を検出し、後述する絶対反射率を算出するための計算式に利用される。
サンプル測定
次にサンプル測定について説明する。サンプル測定は第1ハーフミラー16による第1サンプル測定、および第2ハーフミラー18による第2サンプル測定の計2回行うこととする。
図4に、本発明に係る実施形態の絶対反射率測定装置における0度入射の第1サンプル測定の概略図を示す。測定開始準備として、図3に示す状態から第1回転テーブル30を回転させて第1ハーフミラー16と第2ハーフミラー18を所定の位置に配置する(第1ハーフミラー16と第2ハーフミラー18の位置を入れ替える)。この時の回転方向は右まわりでも左まわりでも構わない。また、本実施形態においては、第2リファレンス測定でセットされた位置から第1回転テーブル30を180度回転させることで第1サンプル測定に適した位置に調整しているが出来るが、どの角度で調整できるようにしても構わない。また、第1サンプル測定を行うために、第2回転テーブル32を回転させて検出器26を図3に示す位置から図4に示す第1サンプル測定に適した所定位置に移動させる。この時も回転方向はどちらでも良く、またどのような角度(本実施形態では180度)で調整できるようにしても構わない。そして、サンプル24をサンプル載置テーブル14の中央に位置する中央テーブル28に載置する。ここで、0度入射による絶対反射率を測定する場合にはサンプル24は、光源12による測定光が垂直方向から(0度入射)照射される位置に載置される。
最初に光源12から測定光を出射する。出射された測定光は、第1回転テーブル30の所定位置に載置された第1ハーフミラー16に到達する。第1ハーフミラー16に照射された測定光は、該第1ハーフミラー16によって、ライトトラップ20の方向へ反射される光とサンプル24の方向へ透過する光とに分けられる。ライトトラップ20の方向へ反射された光は、第1サンプル測定に影響を及ぼさないようにライトトラップ20内部に閉じ込められる。そして、第1ハーフミラー16を透過した光はサンプル24に到達する。
サンプル24に到達した光は、該サンプル24表面で反射され、再び第1ハーフミラー16へと到達する。そして、第1ハーフミラー16に到達した光は、光源12側へ透過される光と、検出器26の方向に反射される光に分けられる。反射された光は、検出光として検出器26へと導光され、サンプル24の反射率を求める検出光として検出される。ここで、第2光路長L2は第1ハーフミラー16とサンプル24の光路間を往復することで、図2(または図3)における第2光路長L2と同じ光路長となる。つまり、光源12を出射した光は、図4に示すように、第1光路長L1→第1ハーフミラー16を透過→第2光路長L2→第1ハーフミラー16を反射→第3光路長L3を経てから検出器26で検出されており、これは第1リファレンス測定および第2リファレンス測定と同じ光路長であると言える。また、本実施形態にける第1回転テーブル30を回転させて第1ハーフミラー16を適正な位置に配置させることで、図4のように測定に使用しない第2ハーフミラー18をサンプル24の裏側(光源12から光の届かないところ)に退避させることが可能となる。
次に第2サンプル測定について説明する。図5に本発明に係る実施形態の絶対反射率測定装置における0度入射の第2サンプル測定の概略図を示す。第2サンプル測定は図4における第1サンプル測定と同じ測定を第2ハーフミラー18についても行うものである。測定開始準備として、図4に示す状態から第1回転テーブル30を180度回転させて第2ハーフミラー18を所定の位置に配置する。この時、第1ハーフミラー16は測定には使用しないので、光源12から光の届かないサンプル24の後方に配置される。そして、光源12から測定光を出射し、該出射された測定光は、第1回転テーブル30の所定位置に配置された第2ハーフミラー18に到達する。第2ハーフミラー18に照射された測定光は、該第2ハーフミラー18によって、ライトトラップ20の方向へ反射される光とサンプル24の方向へ透過する光とに分けられる。この時、ライトトラップ20の方向へ反射された光は、第1サンプル測定と同様にライトトラップ20内部に閉じ込められる。そして、第2ハーフミラー18を透過した光はサンプル24に到達する。
サンプル24に到達した光は、該サンプル24表面で反射され、再び第2ハーフミラー18へと到達する。そして、第2ハーフミラー18に到達した光は、光源12方向へ透過する光と検出器26の方向に反射される光に分けられる。反射された光は、検出光として検出器26へと導光され、サンプル24の反射率および透過率を求める検出光として検出される。この時の第2光路長L2も第2ハーフミラー18とサンプル24との間を往復しているので第1サンプル測定時と同様に各リファレンス測定時の第2光路長L2と同じ光路長であると言える。つまり、光源12を出射した光は、図5に示すように、第1光路長L1→第2ハーフミラー18を透過→第2光路長L2→第2ハーフミラー18を反射→第3光路長L3を経てから検出器26で検出されており、これは第1リファレンス測定および第2リファレンス測定と同じ光路長であると言える。このように、第1回転テーブル30および第2回転テーブル32を備えたサンプル載置テーブル14を利用することで、第1リファレンス測定、第2リファレンス測定、第1サンプル測定、第2サンプル測定について全て同じ光路長となる測定が容易に実現することが出来る。
ハーフミラーの厚みの影響
ここで、第1ハーフミラー16および第2ハーフミラー18の厚みの影響について説明する。光源から測定光をハーフミラーに照射した場合、理想的にはハーフミラーの表面からの入射された光に対しても、ハーフミラーの裏から入射された光に対しても、反射率および透過率は同じであることが望ましい。しかしながら図6に示すように、実際にはハーフミラーはわずかな厚みを有しており、表面が蒸着層となっていることが多い。そうすると、ハーフミラーの表面から入射された光に対する反射率(または透過率)と裏面から入射された光に対する反射率(または透過率)は、わずかに異なる可能性がある。そして絶対反射率測定を正確に測定する場合は、このハーフミラーの表面、裏面に対する誤差(表面と裏面の特性の違い)も考慮する必要がある。
具体的には図7に示すように、本実施形態におけるサンプル測定では、測定光がハーフミラーの表面を透過し、サンプルからの光はハーフミラーの裏面を反射することで検出器に導光されている。つまり、各リファレンス測定(第1リファレンス測定および第2リファレンス測定)においては、各ハーフミラー(第1ハーフミラー16および第2ハーフミラー18)の表面に対する透過率と裏面に対する反射率を測定する必要がある。そこで、本発明に係る実施形態におけるリファレンス測定では図8に示すように、第1リファレンス測定後に第1回転テーブル30を回転させて第2リファレンス測定を行うことで、サンプル測定において必要な面に対応した反射率および透過率の測定を実現しているのである。したがって、本実施形態の構成とすることで、正確な絶対反射率を算出することが出来る。
絶対反射率の算出
次に、絶対反射率の算出について説明する。第1リファレンス測定、第2リファレンス測定、および第1サンプル測定、第2サンプル測定で得られた検出値を以下のように表示する。
<各種測定値の表示>
測定光強度 :l0
第1ハーフミラー16の反射率:r1
第1ハーフミラー16の透過率:t1
第2ハーフミラー18の反射率:r2
第2ハーフミラー18の透過率:t2
サンプル24の反射率 :X

そして、上記表示による記号を用いると、各測定における光強度は以下のようにあらわすことが出来る。
<各測定による光強度>
第1リファレンス測定における光強度:l1 ⇒ l1=r2・t1・l0
第2リファレンス測定における光強度:l2 ⇒ l2=r1・t2・l0
第1サンプル測定における光強度 :l3 ⇒ l3=r1・t1・l0・X
第2サンプル測定における光強度 :l4 ⇒ l4=r2・t2・l0・X

次に、上記光強度l1〜l4より、サンプル24の反射率Xは以下のように算出することが出来る。

l3・l4/(l1・l2)
=(r1・r2・t1・t2・l0・X)/(r1・r2・t1・t2・l0
=X

したがって、サンプル24の0度入射(垂直方向)における絶対反射率は、以下の式により算出することが出来る。

絶対反射率X=Sqrt{l3・l4/(l1・l2)}
このように、第1リファレンス測定、第2リファレンス測定、第1サンプル測定、第2サンプル測定を行い、上記の式を使用することにより、0度入射の絶対反射率を簡単に算出することが出来る。また、本実施形態においては第1ハーフミラー16および第2ハーフミラー18の位置調整、検出器26の位置調整は全て第1回転テーブル28と第2回転テーブル32により自動調整されているが、第1回転テーブル30および第2回転テーブル32を備えずに、各ハーフミラーと検出器の位置調整を手動で行っても良い。さらに、各ハーフミラーを配置するテーブルまたは検出器を配置するテーブルのどちらか一方のみを回転可能なテーブルとして、各ハーフミラー(または検出器)は手動で位置調整を行い、検出器(または各ハーフミラー)は自動で位置調整を行うようにしても良い。
以上のように本発明の絶対反射率測定装置によれば、入射する光のうちの一部の光を透過させ、残りの光を反射させるハーフミラーなどの導光ミラーを利用して、光源12からの測定光を透過させることでサンプル24に測定光を照射させ、さらにサンプル24から反射した光を前記導光ミラーで検出器26へ反射させてサンプル測定を行うことで、サンプル24の0度入射(垂直方向)における絶対反射率を測定(算出)が可能な絶対反射率測定装置が実現出来る。
また、サンプル載置テーブル14に第1回転テーブル30と第2回転テーブル32を備え、第1回転テーブル30には第1導光ミラー16と第2導光ミラー18を配置し、第2回転テーブル32には検出器26を配置し、それぞれを適正なタイミングおよび角度で回転させることで、0度入射における絶対反射率測定に必要なリファレンス測定およびサンプル測定を誰でも簡単に行うことが出来る絶対反射率測定装置を提供することが可能となる。
10 絶対反射率測定装置
12 光源
14 サンプル載置テーブル
16 第1ハーフミラー
18 第2ハーフミラー
20 第1ライトトラップ
22 第2ライトトラップ
24 サンプル
26 検出器
28 中央テーブル
30 第1回転テーブル
32 第2回転テーブル
L1 第1光路長
L2 第2光路長
L3 第3光路長

Claims (7)

  1. 測定光を試料に照射する光源と、前記試料を載置する試料載置手段と、前記試料へ測定光を照射させる導光ミラーと、前記試料から反射した光を検出する検出手段と、を備えた絶対反射率測定装置であって、
    前記導光ミラーは、第1導光ミラーと第2導光ミラーを有し、該第1導光ミラーと第2導光ミラーは入射する光のうちの一部の光を透過させるとともに残りの光を反射させるミラーであって、
    前記試料載置手段は、試料が載置される中央台と、該中央台よりも外側に位置し中央台のまわりを回転する第1回転台と、該第1回転台よりも外側に位置し第1回転台のまわりを回転する第2回転台と、を備え、
    前記第1回転台には、前記第1導光ミラーおよび第2導光ミラーが配置され、
    前記第2回転台には、前記検出手段が配置され、
    前記導光ミラーの特性を測定する予備測定のうち、前記第1導光ミラーの透過率および前記第2導光ミラーの反射率を測定する第1予備測定と、前記第1導光ミラーの反射率および前記第2導光ミラーの透過率を測定する第2予備測定と、を行うとともに、前記試料の特性を測定する試料測定のうち、前記第1導光ミラーで前記試料の特性を測定する第1試料測定と、前記第2導光ミラーで前記試料の特性を測定する第2試料測定と、を行うことで、前記試料の略垂直方向における絶対反射率を測定することを特徴とする絶対反射率測定装置。
  2. 請求項1に記載の絶対反射率測定装置であって、
    当該絶対反射率測定装置は、制御手段を備え、
    前記制御手段は、前記予備測定と試料測定との自動切り替えを行うために前記第1回転台および第2回転台を制御し、
    さらに前記制御手段は、第1予備測定による測定結果と、第2予備測定による測定結果と、第1試料測定による測定結果と、第2試料測定の測定結果から、前記試料の略垂直方向における絶対反射率を算出することを特徴とする絶対反射率測定装置。
  3. 請求項1および請求項2の何れかに記載の絶対反射率測定装置であって、
    前記第2回転台は、180度回転することで、前記予備測定と試料測定とが切り替えられることを特徴とする絶対反射率測定装置。
  4. 請求項1から請求項3の何れかに記載の絶対反射率測定装置であって、
    前記第1回転台は、前記予備測定においては該第1回転台が180度回転することで、前記第1予備測定と第2試予備定とが切り替えられることを特徴とする絶対反射率測定装置。
  5. 請求項1から請求項4の何れかに記載の絶対反射率測定装置であって、
    前記第1回転台は、前記試料測定においては該第1回転台が180度回転することで、前記第1試料測定と第2試料測定とが切り替えられることを特徴とする絶対反射率測定装置。
  6. 請求項1から請求項5の何れかに記載の絶対反射率測定装置であって、
    前記第1導光ミラーおよび第2導光ミラーは、入射された光に対して反射する光と透過する光が同一強度のハーフミラーであることを特徴とする絶対反射率測定装置。
  7. 試料の絶対反射率を測定する方法であって、
    光源からの光を第1導光ミラーへ照射し該第1導光ミラーを透過した光は第2導光ミラーへ照射され、該第2導光ミラーで反射された光を検出手段で検出して第1予備測定を行う工程と、
    前記第1導光ミラーと第2導光ミラーの位置を入れ替える工程と、
    前記光源からの光を第2導光ミラーへ照射し該第2導光ミラーを透過した光は第1導光ミラーへ照射され、該第1導光ミラーで反射された光を前記検出手段で検出して第2予備測定を行う工程と、を含み、
    前記第1予備測定と第2予備測定を行うことで、前記試料の略垂直方向における絶対反射率を測定する方法。
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