JP2005145161A - 自動車室内用衝撃吸収部材 - Google Patents

自動車室内用衝撃吸収部材 Download PDF

Info

Publication number
JP2005145161A
JP2005145161A JP2003382969A JP2003382969A JP2005145161A JP 2005145161 A JP2005145161 A JP 2005145161A JP 2003382969 A JP2003382969 A JP 2003382969A JP 2003382969 A JP2003382969 A JP 2003382969A JP 2005145161 A JP2005145161 A JP 2005145161A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
absorbing member
synthetic resin
shock absorbing
impact
comparative example
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003382969A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Murayama
勝 村山
Rentaro Kato
錬太郎 加藤
Takashi Inoue
隆 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
Priority to JP2003382969A priority Critical patent/JP2005145161A/ja
Priority to US10/979,424 priority patent/US20050181178A1/en
Publication of JP2005145161A publication Critical patent/JP2005145161A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R21/00Arrangements or fittings on vehicles for protecting or preventing injuries to occupants or pedestrians in case of accidents or other traffic risks
    • B60R21/02Occupant safety arrangements or fittings, e.g. crash pads
    • B60R21/04Padded linings for the vehicle interior ; Energy absorbing structures associated with padded or non-padded linings
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R21/00Arrangements or fittings on vehicles for protecting or preventing injuries to occupants or pedestrians in case of accidents or other traffic risks
    • B60R21/02Occupant safety arrangements or fittings, e.g. crash pads
    • B60R21/04Padded linings for the vehicle interior ; Energy absorbing structures associated with padded or non-padded linings
    • B60R2021/0414Padded linings for the vehicle interior ; Energy absorbing structures associated with padded or non-padded linings using energy absorbing ribs
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R21/00Arrangements or fittings on vehicles for protecting or preventing injuries to occupants or pedestrians in case of accidents or other traffic risks
    • B60R21/02Occupant safety arrangements or fittings, e.g. crash pads
    • B60R21/04Padded linings for the vehicle interior ; Energy absorbing structures associated with padded or non-padded linings
    • B60R2021/0435Padded linings for the vehicle interior ; Energy absorbing structures associated with padded or non-padded linings associated with the side or roof pillars
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/24Structurally defined web or sheet [e.g., overall dimension, etc.]
    • Y10T428/24479Structurally defined web or sheet [e.g., overall dimension, etc.] including variation in thickness
    • Y10T428/2457Parallel ribs and/or grooves

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)
  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)

Abstract

【課題】寒冷環境下においても高い衝撃エネルギ吸収能力を有する自動車室内用衝撃吸収部材を提供する。
【解決手段】合成樹脂材料で所定形状に形成された成形体からなり、自動車の車室形成部材と内装部品の間に配設されて衝撃荷重入力方向に延びるリブにより衝撃を吸収する衝撃吸収部材であって、前記合成樹脂材料は、常温における破断伸びが200%以上、降伏応力が20MPa以上、曲げ弾性率が1GPa以上であり、−20℃における破断伸びが150%以上、アイゾット衝撃値が10kJ/m2 以上のものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車室内において、例えばピラーやルーフサイドレール等の車室形成部材とその車室形成部材の内側を覆うガーニッシュ等の内装部品との間に配設されて、外部からの衝撃を吸収する自動車室内用衝撃吸収部材に関する。
従来より、例えば乗用車等の自動車においては、ルーフパネルやルーフパネルを支持するフロントピラー、センタピラー、リヤピラー等の各種のピラー、及び各種ピラーの上部側を連結するルーフサイドレール等の車室を形成する車室形成部材(ボディパネル)を備えている。そして、これら車室形成部材の内側は、車室内の意匠性を高めること等を目的として、合成樹脂等で形成されるルーフライニングやピラーガーニッシュ等の内装部品で覆われている。
ところで、近年においては、衝突時における乗員の安全性がより高いレベルで要求されるようになり、特に、乗員の頭部が衝突する恐れの高いピラーガーニッシュ等の内装部品に対しても、より高い衝撃エネルギ吸収機能を有することが要求されるようになっている。
この要求への対応策として、例えば特許文献1〜4等には、合成樹脂製の衝撃吸収体を車室形成部材と内装部品の間に配設して、その衝撃吸収体により衝突時の衝撃エネルギ吸収量を高めるようにすることが開示されている。この衝撃吸収体は、例えば、エラストマ(EPR)/PP/タルクからなるアロイ樹脂等で所定形状に形成された成形体からなるものであって、基部上に立設された平板状リブや、平板状リブを交差させて格子状に形成した格子状リブ等の衝撃吸収構造を有するものである。これらの衝撃吸収体は、衝突による衝撃が加わったときに、塑性変形することによって衝撃エネルギを吸収する。
ところが、特許文献1〜4等に開示された合成樹脂製の衝撃吸収体は、環境温度が変化するとそれらの引張特性や耐衝撃性等も変化し、環境温度が低下するに連れて引張特性や耐衝撃性等が低下する傾向にある。そのため、氷点下の寒冷地等においては、内装部品や衝撃吸収体に乗員が衝突した際に大きく塑性変形することなく割れたり破壊されてしまい、充分な衝撃エネルギを吸収しないという不具合が発生したり、あるいはカーテンサイドエアーバッグ装着車ではその展開時の衝撃のために割れたり破壊されてしまい、乗員の二次衝突時に充分な衝撃エネルギを吸収しないという問題や、鋭利な角をもつ破片となって加害性が増すという問題が発生する。
このような状況下の近時において、常温下における圧延性、延伸性、深絞り性及び形状セット性に優れ、しかも靱性、耐衝撃性、剛性、強度に優れた新規な熱可塑性樹脂組成物が本願発明者等により開発された(特許文献5参照。)。この新規な熱可塑性樹脂組成物は、ポリエステル系樹脂及びポリカーボネイト系樹脂と、ビニル芳香族化合物重合体を含むブロック及び共役ジエン化合物重合体を含むブロックを有するブロック共重合体と、多官能性イソシアネート化合物とを含む混合物を、剪断混練装置を用いて、所定の温度で混練することによって得られるものである。
しかし、この新規な熱可塑性樹脂組成物は、寒冷環境下において、高い衝撃エネルギ吸収能力を有するか否かは不明であった。
特許第3051060号公報 特開平11−268666号公報 特開2000−170814号公報 特開2001−63484号公報 特開2003−231796号公報
本発明は上記実状に鑑みてなされたものであり、寒冷環境下においても高い衝撃エネルギ吸収能力を有する自動車室内用衝撃吸収部材を提供することを解決すべき課題とするものである。
本願発明者等は、上記新規な熱可塑性樹脂組成物に着目して鋭意研究を重ねた結果、その新規な熱可塑性樹脂組成物が寒冷環境下においても高い衝撃エネルギ吸収能力を有することを見い出し、本発明を完成した。
即ち、上記課題を解決する本発明の自動車室内用衝撃吸収部材は、合成樹脂材料で所定形状に形成された成形体からなり、自動車の車室形成部材と内装部品の間に配設されて衝撃荷重入力方向に延びるリブにより衝撃を吸収する衝撃吸収部材であって、前記合成樹脂材料は、常温における破断伸びが200%以上、降伏応力が20MPa以上、曲げ弾性率が1GPa以上であり、−20℃における破断伸びが150%以上、アイゾット衝撃値が10kJ/m2 以上であることを特徴としている。
なお、ここでの破断伸び及び降伏応力とは、JIS−K7162でそれぞれ定義する破断伸び及び降伏応力のことをいう。また、ここでの曲げ弾性率とは、JIS−K7171で定義する曲げ弾性率のことをいう。また、ここでのアイゾット衝撃値とは、JIS−K7110で定義するアイゾット衝撃値のことをいう。
本発明の衝撃吸収部材は、−20℃における破断伸びが150%以上、アイゾット衝撃値が10kJ/m2 以上となる合成樹脂材料で形成されている。そのため、寒冷環境下において、衝撃が加わることにより衝撃吸収部材が塑性変形する際には、変形の歪みが大きい状態になっても割れたり破壊されることなく充分に大きく塑性変形する。これにより、衝撃吸収部材は、極めて高い衝撃エネルギ吸収機能を発揮し、充分に大きな衝撃エネルギを吸収する。したがって、本発明の衝撃吸収部材は、寒冷環境下においても高い衝撃エネルギ吸収能力を有する。
本発明の衝撃吸収部材に用いられる合成樹脂材料としては、特許文献5に開示された熱可塑性樹脂組成物を好適に採用することができる。特許文献5に開示された熱可塑性樹脂組成物は、ポリエステル系樹脂50〜90重量%及びポリカーボネイト系樹脂50〜10重量%の合計100重量部と、少なくとも1個のビニル芳香族化合物重合体を含むブロック及び少なくとも1個の共役ジエン化合物重合体を含むブロックを有するブロック共重合体5〜100重量部と、多官能性イソシアネート化合物0.1〜5重量部とを含む混合物を、剪断混練装置を用いて、室温以上、前記ポリエステル系樹脂の融点未満の温度で混練することによって得られるものである。
なお、本発明において用いられる合成樹脂材料は、上記熱可塑性樹脂組成物の他にも、本発明で規定される物性値を満足するものであれば採用可能である。
本発明において用いられる合成樹脂材料は、−40℃における破断伸びが150%以上、アイゾット衝撃値が7kJ/m2 以上であることが好ましい。この場合には、より厳しい寒冷環境下においても、高い衝撃エネルギ吸収能力を有するようにすることができる。
本発明の衝撃吸収部材は、合成樹脂材料を成形処理することによって得られる成形体であることから、任意の形状に形成することができる。例えば、成形体を、基部と該基部に立設された板状リブとを有する構造にしたり、縦方向に延びる縦リブと横方向に延びる横リブとが交差して形成される格子状リブを有する構造にすることができる。なお、成形処理は、従来と同様の方法を採用することができ、例えば、射出成形や押出成形等を採用することができる。
以下、本発明の実施の形態を実施例により具体的に説明する。
〔実施例1〕
図1は本実施例に係る自動車室内用衝撃吸収部材がピラーガーニッシュに装着された状態を示す斜視図であり、図2は図1の分解斜視図である。
本実施例の衝撃吸収部材10は、乗用車のルーフパネルを支持する各種ピラーの内のセンタピラー(図示せず)と、そのセンタピラーの室内側を覆う内装部品としてのピラーガーニッシュ50との間に配設されるものである。この衝撃吸収部材10は、所定の合成樹脂材料(未来化成株式会社製、品番「YV−20−2001」)を用いて、射出成形することにより所定の形状に形成された樹脂成形体からなる。なお、ここで用いた合成樹脂材料は、常温における破断伸びが200%以上、降伏応力が20MPa以上、曲げ弾性率が1GPa以上であり、−20℃における破断伸びが150%以上、アイゾット衝撃値が10kJ/m2 以上であり、−40℃における破断伸びが150%以上、アイゾット衝撃値が7kJ/m2 以上となるものである。
この衝撃吸収部材10は、長尺の平板状に形成された基部11と、基部11の一面の幅方向両側に長手方向の一端から他端に亘って箱状に形成された一対の衝撃吸収部15、15とからなる。基部11の長手方向両端の中央部には、ピラーガーニッシュ50の取付ボス51、51が挿着される取付孔12がそれぞれ設けられている。また、基部11の長手方向の略中央部には、シートベルトアンカー挿通用の略長方形状の開口13が設けられている。衝撃吸収部15、15は、基部11に立設されて基部11の長手方向に所定距離を隔てて平行に配置された複数の板状リブ16、…、16を有する。
この衝撃吸収部材10は、断面が略C字形状で長尺に形成されたポリプロピレン樹脂製のピラーガーニッシュ50に装着されている。ピラーガーニッシュ50の内面の長手方向両端部には、衝撃吸収部材10の取付孔12に挿着される取付ボス51、51が設けられている。また、各取付ボス51、51の長手方向外側には、ピラーガーニッシュ50をセンタピラーに装着する際に用いる弾性クリップ52、52がそれぞれ設けられている。このピラーガーニッシュ50の幅方向両側に形成された側壁部53、53の内面には、衝撃吸収部材10を係止する突起54が長手方向に所定距離を隔てて3個づつ設けられている。また、ピラーガーニッシュ50の長手方向の略中央部には、衝撃吸収部材10の開口13と対応して略同じ大きさの長方形状の開口55が設けられている。
なお、衝撃吸収部材10とピラーガーニッシュ50の間には、オレフィン系エラストマで略長方形板状に形成されたスライドプレート57が長手方向に摺動自在に配置されている。このスライドプレート57の略中央部には、シートベルトアンカー挿通用の円孔58が設けられている。
以上のように、ピラーガーニッシュ50に装着された本実施例の衝撃吸収部材10は、ピラーガーニッシュ50が乗用車のセンタピラーの室内側に弾性クリップ52、52で取付けられることにより、センタピラーとピラーガーニッシュ50との間に配設される。
そして、その乗用車が衝突することによって乗員の頭部がピラーガーニッシュ50に衝突したときには、ピラーガーニッシュ50の弾塑性変形を介して衝撃吸収部材10が塑性変形することにより衝撃エネルギを吸収する。このとき、衝撃吸収部材10は、−20℃における破断伸びが150%以上、アイゾット衝撃値が10kJ/m2 以上であり、−40℃における破断伸びが150%以上、アイゾット衝撃値が7kJ/m2 以上となる合成樹脂材料で形成されていることから、寒冷環境下においても、変形の歪みが大きい状態になっても割れたり破壊されることなく充分に大きく塑性変形することが可能である。そのため、衝撃吸収部材10は、極めて高い衝撃エネルギ吸収機能を発揮し、充分に大きな衝撃エネルギを吸収する。
以上のように、本実施例の衝撃吸収部材10は、寒冷環境下においても高い衝撃エネルギ吸収能力を有する。
なお、本実施例の衝撃吸収部材10は、ピラーガーニッシュ50に装着されてピラーガーニッシュ50と一体化されているが、これに限られることはなく、単独のままで取り扱い得るようにすることも可能である。
〔実施例2〕
図3は本実施例に係る自動車室内用衝撃吸収部材の斜視図である。
本実施例の衝撃吸収部材20は、乗用車のルーフパネルを支持する各種ピラーの上部側を連結するルーフサイドレール(図示せず)と、そのルーフサイドレールおよびルーフパネルの内側を覆う内装部品としてのルーフライニング(図示せず)との間に配設されるものである。この衝撃吸収部材20は、実施例1と同じ合成樹脂材料(未来化成株式会社製、品番「YV−20−2001」)を用いて、射出成形することにより所定の形状に形成された樹脂成形体からなる。したがって、ここで用いた合成樹脂材料も、実施例1と同様に、常温における破断伸びが200%以上、降伏応力が20MPa以上、曲げ弾性率が1GPa以上であり、−20℃における破断伸びが150%以上、アイゾット衝撃値が10kJ/m2 以上であり、−40℃における破断伸びが150%以上、アイゾット衝撃値が7kJ/m2 以上となる物性値を有するものである。
この衝撃吸収部材20は、縦方向に延びる平板状の縦リブ21と横方向に延びる平板状の横リブ22とが略直角に交差して形成された横方向に長い格子状リブ23を有する。縦リブ21及び横リブ22の厚みは約1.0mmである。この衝撃吸収部材20の長手方向の一端部及び略中央部の位置において縦リブ21と横リブ22で包囲される空間では、その底面を塞ぐように底板24が設けられており、その底板24、24には円形の取付孔25、25が設けられている。また、この衝撃吸収部材20の長手方向の他端には、長手方向外方に突出する突出片26が設けられており、その突出片26にも円形の取付孔27が設けられている。
以上のように構成された本実施例の衝撃吸収部材20は、各取付孔25、25、27に挿入された取付ボルト(図示せず)等で乗用車のルーフサイドレールの室内側に取付けられることによって、ルーフサイドレールとルーフライニングとの間に配設される。
そして、本実施例の衝撃吸収部材20は、上記実施例1の場合と同様に、寒冷環境下においても、変形の歪みが大きい状態になっても割れたり破壊されることなく充分に大きく塑性変形することが可能であるため、極めて高い衝撃エネルギ吸収機能を発揮し、充分に大きな衝撃エネルギを吸収する。よって、本実施例の衝撃吸収部材20は、実施例1の場合と同様に、寒冷環境下においても高い衝撃エネルギ吸収能力を有する。
なお、本実施例の衝撃吸収部材20は、ルーフサイドレールとルーフライニングとの間に配設されるものであるが、形状や大きさ等を適宜変更して、ルーフパネルとルーフライニングとの間に配設することも可能である。
〔試験1〕
上記実施例で用いた合成樹脂材料の降伏応力、破断伸び及び曲げ弾性率を調べる試験を行った。降伏応力及び破断伸びを調べる試験は、JIS−K7162のプラスチックの引張試験方法に従って、1A形試験片を射出成形により作製し、試験速度:50mm/minとし、試験温度:23℃(常温)、0℃、−20℃、−40℃において行った。また、曲げ弾性率を調べる試験は、JIS−K7171のプラスチックの曲げ試験方法に従って、射出成形/機械加工により標準試験片(幅:10mm、厚さ:4mm、長さ:80mm)を作製し、支点間距離:64mmとし、試験速度:2mm/minとし、試験温度:23℃(常温)において行った。
また、比較例1として、従来の合成樹脂材料(チッソ株式会社製、「チッソポリプロ K7719」)からなる試験片を準備し、比較例2として、従来の合成樹脂材料(チッソ株式会社製、「チッソポリプロ K7714」)からなる試験片を準備して、実施例と同様に試験を行った。その結果は、表1に記載された通りである。なお、表1における*印は、恒温槽の制約のため、破断伸びの測定が150%までしか行えなかったことを示す。
Figure 2005145161
表1から明らかなように、23℃(常温)においては、比較例2よりも比較例1の方が、降伏応力、破断強さ及び破断伸びのいずれにおいても大きな値を示した。しかし、比較例1及び比較例2の場合には、降伏応力は20MPa以上で、曲げ弾性率は1GPa付近の値を示しているが、破断伸びは100%以下であった。
一方、実施例の場合には、降伏応力、破断強さ及び破断伸びのいずれにおいても比較例1よりも更に大きな値を示しており、降伏応力が20MPa以上、破断伸びが200%以上、曲げ弾性率が1GPa以上であった。特に、実施例の破断伸びは、375%と極めて高い値を示し、比較例1の約3.8倍、比較例2の約7.5倍となっており、比較例1及び比較例2よりも極めて良好であることが判明した。
また、比較例1及び比較例2の破断伸びは、試験温度が23℃(常温)から低下するに連れて次第に低下していた。−20℃においては、比較例1では23℃(常温)の約1/1.6となる62%に低下し、比較例2では23℃(常温)の約1/3.3となる15%に低下していた。さらに、−40℃においては、比較例1では23℃(常温)の1/9となる11%にまで著しく低下し、比較例2では23℃(常温)の約1/6となる8%にまで著しく低下していた。
これに対して、実施例の破断伸びは、0℃、−20℃、−40℃においては、恒温槽の制約のため正確な測定結果を得られなかったが、23℃(常温)の375%を下回ると推測されるものの、0℃、−20℃、−40℃のいずれにおいても150%以上であった。即ち、実施例の合成樹脂材料の破断伸び特性は、0℃、−20℃、−40℃の寒冷環境下においても極めて良好であることが判明した。
〔試験2〕
上記実施例、比較例1及び比較例2に用いた合成樹脂材料でそれぞれの試験片を作製し、JIS−K7110の試験方法に従いアイゾット衝撃試験を行った。この試験は、射出成形/機械加工により1号A試験片を作製し、試験温度:23℃(常温)、0℃、−20℃、−40℃において、エッジワイズ衝撃にて行った。その結果は、表2に記載されている通りである。
Figure 2005145161
表2から明らかなように、23℃(常温)においては、比較例1は16kJ/m2 、比較例2は27kJ/m2 であり、略満足できる結果が得られた。また、実施例の場合は、試験片が破壊されず(N.B)、充分に満足できる結果が得られた。
そして、実施例、比較例1及び比較例2のアイゾット衝撃値は、試験温度が23℃(常温)から低下するに連れて次第に低下しており、比較例1と比較例2は、0℃、−20℃、−40℃において略同じ値を示した。しかし、実施例の場合は、−20℃、−40℃において、比較例1及び比較例2よりも大きな値を示した。
以上のことから、実施例は、23℃(常温)のみでなく、−20℃、−40℃の寒冷環境下において、比較例1及び比較例2よりもアイゾット衝撃値が高いことが判明した。
〔試験3〕
上記実施例、比較例1及び2の合成樹脂材料で図4に示すような試験片を作製し、静的圧縮試験を行った。各試験片は、図4に示すように、正方形の平板状の基部61と、基部61に立設された縦方向に延びる平板状の4枚の縦リブ62と横方向に延びる平板状の4枚の横リブ63とが直角に交差して形成された格子状リブ64とからなる。基部61の厚み:Aは2.5mmであり、縦リブ62の厚み:Bは1.2〜1.7mmであり、横リブ63の厚み:Cは1.2〜1.7mmである。また、隣り合う縦リブ62どうしの芯−芯間距離:Dは30mmであり、隣り合う横リブ63どうしの芯−芯間距離:Eは30mmである。また、縦リブ62及び横リブ63の高さ:Fは30mmである。
この試験は、載置台70上に格子状リブ64側を下にして試験片を載置し、試験片の基部61の上面に、アルミニウムで半球形状に形成された押圧部71の球面を20mm/minの速度で押圧し、その押圧により加わる荷重値(kN)とその際の試験片の変位量(mm)との関係を、23℃(常温)及び−40℃の環境温度下において調べた。23℃(常温)における測定結果は図6に示され、−40℃における測定結果は図7に示されている。
なお、図6及び図7において、各試験片のエネルギ吸収量は、それぞれの特性曲線と変位量を示す横軸線とによって囲まれた領域の面積に相当し、その面積が大きい程、エネルギ吸収量が大きいと評価される。
図6から明らかなように、23℃(常温)においては、実施例、比較例1及び比較例2の各特性曲線は略同じ形状になっている。しかし、実施例の場合には、最高荷重値は8kNを少し越えており、比較例1の最高荷重値(約6.5kN)及び比較例2の最高荷重値(約6kN)よりも大きい。また、各特性曲線と変位量を示す横軸線とにより囲まれた領域の面積によって、各試験片のエネルギ吸収量を比較すると、比較例1と比較例2は略同じであるが、実施例は、比較例1及び比較例2よりもエネルギ吸収量が少し大きいことが判る。よって、実施例は、比較例1及び比較例2よりも、エネルギ吸収部材としてやや良好であることが判る。
そして、図7から明らかなように、−40℃においては、比較例2の場合には、初期の立上りから、変位が約4mmとなったとき(荷重:9kN)に大きな割れ(破壊)が発生していることが判る。そのため、比較例2の特性曲線は、変位が約4mmのところで荷重値が9kNから0.5kN付近にまで一気に落ち込み、その後、変位が約7mmとなるまで緩やかに立ち上がって終点となっている。したがって、このような特性曲線を有する比較例2のエネルギ吸収量は、極めて小さいことが判る。
また、比較例1の場合には、初期の立上りから、変位が約4.5mmとなったとき(荷重:8kN)と、変位が約9mmとなったとき(荷重:8kN)に大きな割れ(破壊)が発生していることが判る。そのため、比較例1の特性曲線は、初期の立上りから変位が約3.5mmになったところで荷重値のピーク(約10kN)を迎えた後、変位が約4.5mmのところで荷重値が8kNから2kN付近にまで一気に落ち込み、その後、変位が約9mmとなるまで緩やかに立ち上がっている。そして、変位が約9mmのところで再び荷重値が約6kNから1kN付近にまで一気に落ち込み、その後、変位が約11mmとなるまでやや急激に立ち上がって終点となっている。したがって、このような特性曲線を有する比較例1のエネルギ吸収量は小さい。しかし、比較例1と比較例2のエネルギ吸収量を比較すると、比較例1の特性曲線が比較例2の特性曲線よりも常に上方側(荷重値が高い側)に位置していることも相まって、比較例1の方が2〜3倍程度大きいことが判る。
これに対して、実施例の特性曲線は、初期段階で、荷重が10kNで変位が約5mmとなるところまで急激に立ち上り、その後、変位が10mmとなる付近まで荷重が略一定のまま推移した後、変位が15mmとなるまでやや急激に立ち上がって終点となっている。即ち、実施例の特性曲線は、荷重が約10kNで略一定のまま推移する範囲(変位が約5〜10mmの範囲)を除いて右肩上がりとなっている。これにより、実施例の場合には、変位が最大の15mmとなるまで割れや破壊が発生していないことが判る。したがって、このような特性曲線を有する実施例のエネルギ吸収量は極めて大きく、比較例1よりも4倍程度大きいことが判る。
以上のことから、−40℃の寒冷環境下において、実施例は、比較例1及び比較例2よりも格段に大きいエネルギ吸収量を得ることができることが分かった。本結果より、より大きな試験速度領域においても、即ち衝撃圧縮試験においても大きなエネルギ吸収量をえることができると推測され、衝撃吸収部材に用いる合成樹脂材料として極めて好適であることが判明した。
本発明の実施例1に係る自動車室内用衝撃吸収部材がピラーガーニッシュに装着された状態を示す斜視図である。 図1の分解斜視図である。 本発明の実施例2に係る自動車室内用衝撃吸収部材の斜視図である。 試験3で使用した試験片の形状及び寸法を示す説明図である。 試験3の試験方法を示す説明図である。 試験3の23℃(常温)における静的圧縮試験の結果を示すグラフである。 試験3の−40℃における静的圧縮試験の結果を示すグラフである。
符号の説明
10、20…衝撃吸収部材 11、61…基部 12…取付孔
13…開口 15…衝撃吸収部 16…板状リブ 21、62…縦リブ
22、63…横リブ 23、64…格子状リブ 24…底板
25、27…取付孔 26…突出片 50…ピラーガーニッシュ
51…取付ボス 52…弾性クリップ 53…側壁部 54…突起
55…開口 57…スライドプレート 58…円孔 70…載置台
71…押圧部

Claims (4)

  1. 合成樹脂材料で所定形状に形成された成形体からなり、自動車の車室形成部材と内装部品の間に配設されて衝撃荷重入力方向に延びるリブにより衝撃を吸収する衝撃吸収部材であって、
    前記合成樹脂材料は、常温における破断伸びが200%以上、降伏応力が20MPa以上、曲げ弾性率が1GPa以上であり、−20℃における破断伸びが150%以上、アイゾット衝撃値が10kJ/m2 以上であることを特徴とする自動車室内用衝撃吸収部材。
  2. 前記合成樹脂材料は、−40℃における破断伸びが150%以上、アイゾット衝撃値が7kJ/m2 以上であることを特徴とする請求項1に記載の自動車室内用衝撃吸収部材。
  3. 前記成形体は、基部と該基部に立設された板状リブとを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の自動車室内用衝撃吸収部材。
  4. 前記成形体は、縦方向に延びる縦リブと横方向に延びる横リブとが交差して形成される格子状リブを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の自動車室内用衝撃吸収部材。
JP2003382969A 2003-11-12 2003-11-12 自動車室内用衝撃吸収部材 Pending JP2005145161A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003382969A JP2005145161A (ja) 2003-11-12 2003-11-12 自動車室内用衝撃吸収部材
US10/979,424 US20050181178A1 (en) 2003-11-12 2004-11-03 Shock absorbing member for vehicle cabin

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003382969A JP2005145161A (ja) 2003-11-12 2003-11-12 自動車室内用衝撃吸収部材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005145161A true JP2005145161A (ja) 2005-06-09

Family

ID=34691873

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003382969A Pending JP2005145161A (ja) 2003-11-12 2003-11-12 自動車室内用衝撃吸収部材

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20050181178A1 (ja)
JP (1) JP2005145161A (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9610873B2 (en) 2014-04-25 2017-04-04 Ford Global Technologies, Llc Fully collapsing armrest insert with tunable tensioning elements
US10059295B2 (en) * 2014-08-28 2018-08-28 Kasai Kogyo Co., Ltd. Structure for absorbing impact near seat belt anchor bolt
CN111216654B (zh) * 2019-11-11 2021-04-06 浙江零跑科技有限公司 一种汽车背门上内饰板的卡接结构
US11760418B2 (en) * 2021-07-06 2023-09-19 Ford Global Technologies, Llc Energy absorber between vehicle roof and headliner

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3606295A (en) * 1968-11-12 1971-09-20 Unilan Ag Shock absorber
JP4453123B2 (ja) * 1998-09-30 2010-04-21 マツダ株式会社 ポリオレフィン樹脂組成物
US6390538B1 (en) * 1999-11-12 2002-05-21 Kaneka Corporation Impact absorbing member for vehicle interior
EP1241228B1 (en) * 2001-03-16 2005-10-19 Ube Industries, Ltd. Process for producing thermoplastic resin composition
JP2004148994A (ja) * 2002-10-30 2004-05-27 Tokai Rubber Ind Ltd 車両用衝撃吸収部材

Also Published As

Publication number Publication date
US20050181178A1 (en) 2005-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5806889A (en) Shock absorbing structure for motor vehicle
JP4316575B2 (ja) 車両用衝撃吸収構造体及びその取付構造
US8152218B2 (en) Integral pelvic impact energy-absorbing pre-crush protective construction for vehicle door
US6199942B1 (en) Modular energy absorbing assembly
US20050230204A1 (en) Impact absorbing member for vehicle
KR101287640B1 (ko) 충격 흡수재 및 차량용 범퍼
US7708313B2 (en) Plastic basket countermeasure for door side impact
US20100253114A1 (en) Shock absorption structure for vehicle
US20070085252A1 (en) Impact-absorbing member for vehicles
JP2775146B2 (ja) 車両用衝撃吸収構造体
JP4759497B2 (ja) 自動車用衝撃吸収部材
JP2005145161A (ja) 自動車室内用衝撃吸収部材
JP4457302B2 (ja) 自動車用衝撃吸収部材
JP2005271816A (ja) 自動車室内用衝撃吸収部材
JP5748036B2 (ja) 車両用空調ダクト
KR100933786B1 (ko) 자동차용 충격흡수 내장재
JP5095285B2 (ja) 衝撃吸収構造体及び自動車のドア
JP4723986B2 (ja) バンパアブソーバー
EP0990677B1 (en) Polyolefin resin composition
JPH08295194A (ja) 車両用衝撃吸収構造体
JP6320864B2 (ja) 車両用衝撃吸収構造体及びバンパアブソーバ
JPH1035372A (ja) 自動車のトリム構造
KR200307541Y1 (ko) 자동차 헤드라이너의 충격 흡수 내장재
CN117585070A (zh) 用于改善车辆的弱势道路使用者性能的能量吸收材料
JP2003081043A (ja) 衝撃エネルギー吸収体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060627

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070727

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070802

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071120