JP2005144457A - アルミニウム又はアルミニウム合金材の溶接方法 - Google Patents

アルミニウム又はアルミニウム合金材の溶接方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、レーザからの熱量を効率的に被溶接材に供給することができ、継手強度に優れ、溶接欠陥の発生がないアルミニウム又はアルミニウム合金材の溶接方法を提供する。
【解決手段】 端部にバリ1b及び2bがあるアルミニウム部材1及び2を、バリ1b及び2bが内側(重ね合わせ面側)になるようにし、更に、端面1aと端面1bとの境界に段差が生じないように高さを揃えて配置する。次いで、アルミニウム部材1及び2を相互に密着する方向に押圧し、バリ1a及び2aを押しつぶすことにより、アルミニウム部材1及び2の端部を密着させる。そして、この状態で、端面1a及び2aを重ね合わせ面に沿ってレーザ溶接する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レーザ溶接又はレーザ溶接とアーク溶接とを組み合わせた複合溶接によるアルミニウム又はアルミニウム合金材(以下、総称してアルミニウム部材という)の溶接方法に関し、特に、アルミニウム部材を重ね合わせ、それらの端面を重ね合わせ面に沿って溶接するへり継手の溶接方法に関する。
自動車部品等のように、成形加工が施されたアルミニウム部材同士を接合する場合には、アーク溶接法により、脚長を有した重ねすみ肉継手溶接が利用されている。また、近時、ロボット又は半自動溶接等を適用して溶接作業の高効率化及び省力化を図るために、アルミニウム部材の溶接にもMIG溶接が採用されつつある。しかしながら、MIG溶接による施工は、溶接加工速度に限界があるため、生産性が低下する。このため、従来、アルミニウム部材の溶接にMIG溶接を適用する場合、複数台の溶接機を導入し、且つ複雑な制御システムを構築しなければならなかった。
一方、レーザ溶接及びレーザ溶接とアーク溶接とを併用した複合溶接等の高エネルギー密度溶接は、溶け込みが深く、且つMIG溶接の数倍の加工速度で溶接することが可能である。このような高エネルギー密度溶接を、前述のアルミニウム合金部材の接合に適用する場合は、深い溶け込み特性を活かしたへり継手溶接形式が有効である(例えば、非特許文献1参照)。
「レーザ加工技術」,宮崎俊行、外3名,産業図書株式会社,1991年5月,初版,p.96−97
しかしながら、前述の従来の技術には以下に示す問題点がある。図2はレーザ溶接法によりへり継手溶接形式でアルミニウム部材を接合する溶接方法を示す斜視図である。また、図3及び図4は従来の溶接方法における被溶接材の重ね合わせ状態を示す断面図である。図2に示すように、へり継手溶接形式で溶接する場合、被溶接材であるアルミニウム部材11及び12を、それらの端面11a及び11bの位置が揃うように密着させて、端面11aと端面12aとの境界部にレーザ光3を照射して溶接する。このため、シャー切断及びプレス金型等のように、切断面にダレ及びバリが生じる方法で切断されたアルミニウム部材を、ヘリ継手溶接する場合、図3及び図4に示すように、被溶接材であるアルミニウム部材を単に重ね合わせた状態で、レーザ溶接又は複合溶接すると、重ね合わせ部にダレ又はバリがあるため、接合すべき重ね部の密着性が損なわれて、溶接に必要な熱量が材料に供給されず、溶け込み不足、ブローホール欠陥及び割れ欠陥等が生じるという問題点がある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、レーザからの熱量を効率的に被溶接材に供給することができ、継手強度に優れ、溶接欠陥の発生がないアルミニウム又はアルミニウム合金材の溶接方法を提供することを目的とする。
本願第1発明に係るアルミニウム又はアルミニウム合金材の溶接方法は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる複数個の被溶接材を重ね合わせて、その端面を重ね合わせ面に沿ってレーザ溶接する方法において、前記被溶接材の端部のバリが形成された面同士を重ね合わせ、前記被溶接材同士を押圧することにより前記バリを押しつぶした後、前記被溶接材の端面を重ね合わせ面に沿って溶接することを特徴とする。
図5は従来の溶接方法の溶接部を模式的に示す拡大断面図である。本発明者等は、前述の問題点を解決するために鋭意実験研究を行った結果、図5に示すように、ダレの形状はレーザ及びアーク照射面に対して凹状になっているため、この部分にレーザ光を照射すると、被溶接材表面で乱反射が起こり、材料に供給される熱量が減少して溶け込み不足になることが、継手強度の低下及び溶接欠陥の発生の原因であることを見出した。
そこで、本発明においては、被溶接材のダレが形成されている面を外側にし、バリが形成されている面を内側にして重ね合わせ、前記バリを押しつぶすことにより、被溶接材の端面同士の密着性が向上して、レーザ光の乱反射を抑制することができる。その結果、溶け込み深さが増し継手強度を向上させることができると共に、溶接欠陥の発生を抑制することができる。また、従来の重ねすみ肉形式の溶接方法よりも高速度で溶接加工することができ、生産効率を向上させることができるため、アルミニウム部材の適用範囲を拡大することができ、構造物の軽量化及び省エネルギー化へ大きく寄与することができる。
本願第2発明に係るアルミニウム又はアルミニウム合金材の溶接方法は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる複数個の被溶接材を重ね合わせて、その端面を重ね合わせ面に沿ってレーザ溶接とアーク溶接とを組み合わせた複合溶接により溶接する方法において、前記被溶接材の端部のバリが形成された面同士を重ね合わせ、前記被溶接材同士を押圧することにより前記バリを押しつぶした後、前記被溶接材の端面を重ね合わせ面に沿って溶接することを特徴とする。
本発明においては、被溶接材のダレが形成されている面を外側にし、バリが形成されている面を内側にして重ね合わせ、前記バリを押しつぶすことにより、レーザ溶接とアーク溶接とを組み合わせた複合溶接においても、被溶接材の端面同士の密着性が向上して、レーザ光の乱反射を抑制することができるため、継手強度を向上させ、溶接欠陥の発生を抑制することができる。
本発明によれば、被溶接材のバリが形成されている面を重ね合わせ面とし、前記バリを押しつぶすことにより、被溶接材の端面同士の密着性が向上して、レーザ光の乱反射を抑制することができるため、溶け込み深さが増し継手強度を向上させることができると共に、溶接欠陥の発生を抑制することができる。
以下、本発明の実施形態に係るアルミニウム部材の溶接方法について説明する。図1(a)及び(b)は本実施形態のアルミニウム部材の溶接方法をその工程順に示す断面図である。本実施形態の溶接方法は、端部にバリがあるアルミニウム部材をへり継手溶接によりレーザ溶接する方法である。先ず、図1(a)に示すように、端部にバリ1b及び2bがあるアルミニウム部材1及び2を、バリ1b及び2bが内側(重ね合わせ面側)になるようにし、端面1aと端面1bとの境界に段差が生じないように高さを揃えて配置する。次いで、アルミニウム部材1及び2を相互に密着する方向に押圧し、バリ1a及び2aを押しつぶす。これにより、バリ1b及び2bが方向に関係なく、例えば、蛇腹状につぶれ、このバリ1a及び2bが押しつぶされた部分、即ち、アルミニウム部材1及び2の端部が密着する。そして、図1(b)に示すように、この状態で、端面1a及び2aを重ね合わせ面に沿ってレーザ溶接する。この場合に、溶接線においては、従来のような切断時のダレ及びバリが存在せず、アルミニウム部材1同士が密着している。よって、レーザ溶接の場合の乱反射が生じない。
このように、本実施形態の溶接方法においては、被溶接材のバリに着目し、その凸形状となる部分を活用するため、バリが形成されている面を重ね合わせ面とし、そのバリ部を押しつぶすことで、重ね合わせ部の密着性を向上させる。これにより、被溶接材表面におけるレーザ光の乱反射を抑制して、レーザ光からの熱量を効率的に溶接部に吸収させることができる。このため、溶け込み不足による継手強度の低下を防止でき、溶け込み深さを安定化すると共に、溶接欠陥の発生を防ぐことができる。
なお、本実施形態の溶接方法においては、レーザ溶接法を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限定するものではなく、レーザを使用する溶接方法であればよく、例えば、レーザ溶接とアーク溶接とを組み合わせた複合溶接方法でもよい。更に、本実施形態の溶接方法において使用されるレーザ発振機としては、YAGレーザ、炭酸ガスレーザ及び半導体レーザ等が挙げられるが、これらに限定されるものではい。また、複合溶接方法を適用する場合のアーク溶接方法は、TIG及びMIGのいずれの溶接方法でもよい。
以下、本発明の実施例の優れた特性について、本発明の範囲から外れる比較例と比較して説明する。本発明の実施例及び比較例として、シャー切断機により切断された板厚が1.2mm又は2.4mmのJIS A5052で規定されているアルミニウム合金板材を、切断面はそのままで、同じ板厚のもの同士で2枚ずつ重ね合わせて、YAGレーザ溶接とMIG溶接とを併用した複合溶接にて、へり継手溶接した。その際の溶接条件は、レーザ出力を3kW、焦点距離を150mmとし、焦点位置は素材表面とした。また、MIG溶接電流は180A、電圧は20Vとし、JIS A5554−WVで規定されている直径が1.2mmの溶加材を使用した。更に、シールドガスはアルゴンを使用し、シールドガス流量は30リットル/分とし、溶接加工速度は3乃至5m/分とした。なお、レーザ光照射位置及びMIG溶接ワイヤの狙い位置は、いずれも端面の重ね合わせ部分とした。
上述の条件で溶接した結果を下記表1に示す。なお、下記表1に示す評価結果は、板厚より大きいのど厚が得られ、継手性能が十分であった場合を○、のど厚が板厚以下で継手性能に乏しかった場合又は、溶接割れ及びブローホール等の欠陥が発生した場合を×とした。
Figure 2005144457
上記表1に示すように、被溶接材のバリ部を外側に向けて被溶接材を重ね合わせた比較例1及び比較例2の継手は、のど厚が板厚より少なく、溶接強度が低かった。また、一方のバリ部を重ね合わせ面側に向け、他方のバリ部を外側に向けた比較例3及び比較例4の継手は、板厚と同等ののど厚は得られたが、割れ及びブローホール等の欠陥が発生した。一方、バリ部を両方とも内側(重ね合わせ面側)に向けて、それらを押しつぶして被溶接材同士を密着させた実施例1及び実施例2の継手は、のど厚が板厚より大きく、溶接欠陥のない優れた継手特性が得られた。
(a)及び(b)は本実施形態のアルミニウム部材の溶接方法をその工程順に示す断面図である。 レーザ溶接法によりへり継手溶接形式でアルミニウム部材を溶接する溶接方法を示す斜視図である。 従来の溶接方法における被溶接材の重ね合わせ状態を示す断面図である。 従来の溶接方法における被溶接材の他の重ね合わせ状態を示す断面図である。 従来の溶接方法の溶接部を模式的に示す拡大断面図である。
符号の説明
1、1a、2、2a、11、11a、12、12a:アルミニウム部材
1a、2a、11a、12a:端面
1b、2b:バリ
3:レーザ光
14:溶接金属

Claims (2)

  1. アルミニウム又はアルミニウム合金からなる複数個の被溶接材を重ね合わせて、その端面を重ね合わせ面に沿ってレーザ溶接する方法において、前記被溶接材の端部のバリが形成された面同士を重ね合わせ、前記被溶接材同士を押圧することにより前記バリを押しつぶした後、前記被溶接材の端面を重ね合わせ面に沿って溶接することを特徴とするアルミニウム又はアルミニウム合金の溶接方法。
  2. アルミニウム又はアルミニウム合金からなる複数個の被溶接材を重ね合わせて、その端面を重ね合わせ面に沿ってレーザ溶接とアーク溶接とを組み合わせた複合溶接により溶接する方法において、前記被溶接材の端部のバリが形成された面同士を重ね合わせ、前記被溶接材同士を押圧することにより前記バリを押しつぶした後、前記被溶接材の端面を重ね合わせ面に沿って溶接することを特徴とするアルミニウム又はアルミニウム合金の溶接方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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