JP2005143381A - 樹木の転倒防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 屋上等の強風にさらされるような環境下であっても、簡便で且つ強度の高い構造により植樹した樹木の傾倒や転倒、根鉢の回動等を防止して、屋上床面の損傷もなく、樹木を安定支持することができる樹木の転倒防止装置を提供することにある。
【解決手段】 樹木の根鉢部を載置し盛土により固定するための敷板と、該敷板に一端が取り付けられ、該樹木の幹部に他端が当接して支えるための複数の支柱とで構成される樹木の転倒防止装置である。また、該支柱は、敷板に取り付けられた伸縮自在の型鋼材の先端部に取り付けて樹木を支えるようにしたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、屋上等の強風にさらされるような環境下であっても、植樹した樹木の傾倒や転倒等を防止し、樹木を安定保持するために使用する樹木の転倒防止装置に関する。
近年は、景観や居住性の向上の観点から、盛んに樹木が植え付けられるようになり、その植え付け方法も様々なものが考えられている。
例えば、屋外で樹木を植え付けるには、強風等に耐えられるように、掘削した植付け穴の底部に植樹安定装置を設置し、その上に樹木の根鉢を載置すると共に、根鉢を植樹安定装置に縛り付けた後、掘削した植付け穴に土を埋め戻すという方法がある。
現在では、このような植樹安定装置は種々のものが公知であり、通常は金属製のフレームによって枠組み形成した台座から構成され、台座に根鉢を載置した状態でスリング等の緊締条片を掛け渡し、これにより根鉢を台座に縛り付けて固定している。
このような従来技術では、台座に対する根鉢の固定は、専ら緊締条片の締結力に依存しているため、緊締条片を強く締結するためにウインチ等が付設されているが、緊締条片の締結力のみに依存した構造では、植樹された樹木が台風等の強風を受けたとき、根鉢を中心として数トンにも及ぶ大きな外力が生じる場合もある。
このような場合、緊締条片のスリップ等により、土中において根鉢が台座上で回動してしまう場合があり、樹木の安定した成長を妨げるばかりでなく、万一、樹木が傾いたり転倒した場合は、植樹をやり直さなければならないため、大変な損害となる。
そこで、特開平14-027850号公報では、根鉢を強固に安定保持する植樹安定装置における転倒防止装置が開示されている。
根鉢部分の緊締条片を係止する係止手段と締結力蓄積手段により、台座上に載置された根鉢は、強風等による外力が生じても、台座上で回動することなく、強固に安定保持することができるというものである。
しかし、根鉢を台座上に強固に安定保持することによって、根鉢が台座上で回動してしまうことは防げるが、樹木で最も強風等による外力を受けるのは枝葉の部分であり、強風等の外力によるモーメントは、根鉢上部の幹部に集中してしまうことになる。
このような場合、樹木の幹部が強風等の外力に耐え得る太さにまで成長している樹木であれば良いのだが、そうでなければ根鉢上部周辺の幹部で折れる場合がある。
そこで、特開平07−023670号公報では、樹木の幹を支柱によって側方から支承した樹木の支持装置及び樹木の植付け方法が開示されている。
これによると、根鉢が載置された基台に支柱が平行して立設されるので、支柱の下端部と根鉢とが基台を介して一体化され、基台上に立設された支柱は、樹木の幹とをロープで縛り付けられた支承リングに樹木の幹の外周近傍で接続されることによって、支柱の上端部と樹木の幹とが支承リングを介して一体化されるので、強風等によって受ける外力は樹木の根鉢や根鉢上部の幹に集中することがないので、根鉢が回動することもなく、また根鉢上部の幹が折れてしまうこともない。
特開平07−023670号公報 特開平14-027850号公報
前述のような強風等による根鉢の回動や樹木の傾倒等の被害は、特に屋上緑化に関して深刻である。
屋上緑化の場合、床面のひび割れや、最上階での雨漏りの原因となるためアンカー等の打ち込みはできない。
前記特開平07−023670号公報の発明では、植付けに際する施工手間を低減する目的から、アンカーを打ち込む必要のない構造としているが、アンカーを打ち込むことによって得られる安定性は非常に大きい。
つまり、アンカーを打ち込まない構造であれば、アンカーに代わって安定性を得られる構造にする必要があり、一般的には、基台や敷板の重量によるものや、敷板に盛られる土壌の重量によって、安定保持させる構造とする必要がある。
しかし、屋上に敷設する土は、重量面での制約があるので、一般的に軽量土壌が使用されるため、安定性が十分とは言えず、この場合、土の重量を十分に得られる構造のものでなければ、台風等の強風によって樹木を安定支持することができず、傾倒や転倒してしまう場合がある。
特に、前記特開平07−023670号公報の発明は、樹木の根鉢を基台上に載置し、樹木と基台との自重によって安定支持する構造であり、広い敷板の上に盛り土をすることで、土の重量によって安定支持する構造とはなっていない。
また、基台と支柱とによって樹木が一体化された構造となっているため、強風等により樹木にかかる外力が、基台と支柱を含めた樹木全体に掛かってしまう。
このため、基台上に盛られた土壌の重量を十分に得ることができない状態で、台風等の強風による外力が基台と支柱を含めた樹木全体に加わった場合、基台ごと樹木全体が傾倒或いは転倒してしまう事態が予想される。
そこで、基台ごと転倒や傾倒してしまうことを防ぐため、屋上床面に鉄製の敷板を敷き、敷板上に固定された四角形状のフレームに樹木の根鉢部分を縛り付け、根鉢周囲の敷板に盛土をし、土の重さで転倒を防止し、さらにフレームの4つの角部分から突出したフレーム材で屋上にボルト固定する従来技術もある。
しかし、構造が複雑であることや、ボルト固定部分のひび割れ、漏洩などによる屋上床面の損傷等のため、容易には実施できない。
このように、屋上植樹の場合には、強風に耐え得るように樹木を安定支持することは極めて困難な状況である。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、屋上等の強風にさらされるような環境下であっても、簡便で且つ強度の高い構造により植樹した樹木の傾倒や転倒、根鉢の回動等を防止して、屋上床面の損傷もなく、樹木を安定支持することができる樹木の転倒防止装置を提供することにある。
本発明は、上記に示す課題を、以下の手段によって解決することができる。
請求項1は、樹木の根鉢部を載置し盛土により固定するための敷板と、該敷板に一端が取り付けられ、該樹木の幹部に他端を当接して支えるための複数の支柱とで構成されていることを特徴とする樹木の転倒防止装置である。
該敷板は、屋上等の床面上に直接敷設し、敷板上に盛られる土の重量によって安定性を高めるものである。
該敷板は、平板状の鋼材で、四角形状のものであっても良いし、丸型状のものであっても良く、根鉢部以上の大きさで、且つ土の重量を十分に得られるだけの面積を有する大きさとする。
また、1枚の平板であっても良いし、何枚かに分割されたものを現場で敷き並べ、連結して一体化して配置するようにしても良い。
該支柱は、樹木の幹部を中心として放射方向に傾斜して複数配置し、敷板の外周部に取り付けて構成する。
また、該支柱は、上端部を樹木の幹部に当接させて、樹木を支えるようにして設置する。
前記特開平07−023670号公報に記載の支柱は、樹木の幹に支承させる構成であるが、本発明は幹に対して支柱を当接させて設置するものである。
複数の支柱によって、樹木の幹部の周囲から当接して支持し設置するので、単に樹木の幹に支承させる構造とは異なり、安定性に優れ、強風等の外力にも十分耐えることのできる高い強度をもつ構造とすることができる。
支柱の本数は、樹木の大きさや設置場所等、設置環境によって適時変えるものとし、当接する支柱の数が多いほど樹木の安定性は増し、台風等の強風に耐える強度が得られる。
また、支柱は、地面と成す角度が少なくても(地面に対して平行に近い)、地面と成す角度が大きくても(地面に対して直立に近い)、樹木の幹部を支持することができないため、適切な角度を有していることが望ましい。
また、樹木の周囲に邪魔にならず、外観上の問題も考慮した角度で、樹木の幹部を支持することが望まれる。
そこで、支柱が地面と成す角度は45度から60度程度が最も適切な角度とし、設置環境等により必ずしも限定したものでなく、また全ての支柱を同じ角度にしなくても良いものとする。
請求項2は、前記の敷板に型鋼材が固定され、該型鋼材に支柱が取り付けられていることを特徴とする樹木の転倒防止装置である。
該型鋼材は、敷板上に設置固定され、敷板の中心から外周に向って放射状に構成されるものが好ましい。
また、該型鋼材は、敷板の外周側の先端部にクランプ等の金具を設けて、支柱を取り付ける。
樹木の幹部に当接して設置された支柱は、敷板に設置固定された強度の高い型鋼材によって固定されることで、敷板の曲げ強度を高める。すなわち、敷板の外周部が強風等の外力に影響されて曲がり、浮き上がってしまうなどの問題を防止し、樹木を安定支持することが可能となる。
本発明は、平板の敷板と、強度の高い型鋼材とを組み合わせたものであり、型鋼材は、樹木が倒れることを防止する支柱をしっかりと固定する役割を果たし、その型鋼材を床面にしっかり固定する役割を果たすのが敷板であって、その敷板に土を盛ることで土の重量によって床面への安定した設置を実現することができるものである。
従来技術には、枠組み形成されたフレームにより台座を構成するものが多いが、このフレームは、四角形状や井桁形状に枠組みされたものであって、根鉢を載せて支える役割を果たし、単純に根鉢を固定するための枠体である。
敷板のみでは、根鉢を縛り付けて固定することが難しいので、敷板上にフレームによる台座を設け、台座に根鉢を固定するようにしている。
しかし、台風等の強風による外力を受けた際に根鉢に生じる曲げモーメントに対して、フレームで構成される台座では、根鉢を支えることができたとしても、フレームが曲がるなどして歪んでしまう場合があった。そこで、本発明では、強度を高めた型鋼材を用いることとした。
型鋼材の強度が弱いと、樹木の傾きと共に、樹木の幹部に当接して設置された支柱が傾き、支柱が取り付けられている型鋼材の先端部分が浮き上がって曲がってしまう。そのため、断面がL字形状のL型アングル材や断面がコ字形状のチャンネル材やリップチャンネル材等、平板の鋼材を加工して強度を高めた型鋼材を用いる。
例えば、丸棒やパイプ等であっても、台座として根鉢を固定する役割は十分に果たすことはできるが、万一、台風等の強風による外力に耐えられず、歪んだり曲がったりした場合、敷板全体までも歪んでしまう。そこで、できるだけ強度のあるコ字形状のチャンネル材やリップチャンネル材が好ましいが、これに限定されるものではない。
敷板上に固定される型鋼材の本数は、樹木の大きさや設置場所等、設置環境によって適時変えることができるものとし、多ければ多いほど、樹木を支持する安定性は増し、台風等の強風によっても耐え得るだけの強度を得られる。
ここで支柱は、常に型鋼材に取り付けて設置されるものであって、支柱の下端部と型鋼材の先端部とを連結するものであるが、型鋼材は必ずしも支柱と同じ数である必要はなく、単に敷板の強度を高める目的で、支柱よりも多い本数の型鋼材を設置固定しても良い。
請求項3は、前記型鋼材が伸縮自在であることを特徴とする樹木の転倒防止装置である。
該支柱は、樹木の高さに対して略中央の高さの幹部に当接して設置し、また支柱が地面と成す角度は、前述の理由からできるだけ45度から60度となるように、敷板上に設置固定された型鋼材の先端部に取り付ける。
該支柱は、樹木の高さに応じて、幹部に当接する位置を変更する必要があり、当接する幹部の位置が高くなればなるほど、支柱を取り付ける型鋼材の先端部は、敷板の中心から遠い位置になる。
そのため、型鋼材は、先端部の位置を支柱に合わせて自由に変えることができるように、型鋼材を適時伸ばしたり縮めたりと伸縮自在に調節できるようにする。
前記特開平07−023670号公報では、基台と別体とされている取付部材がスライド自在に嵌合可能な構造になっているが、これは単に基台上に根鉢を載置する時に、取付部材が邪魔にならないように後付けできるようにして、植樹の植付けに際する施工手間を低減することを目的とするものである。
よって、本発明のように、樹木を安定支持する目的で、樹木の大きさに合わせて支柱との当接位置を調整するために伸縮できるようにするものではないので、前記公報のスライドの調整範囲は短かく、また強風対策用ではないので、特別な強度が要求されるものではなく、型鋼材である必要はない。
該型鋼材が伸縮できる範囲は、支柱が45度から60度で当接できるようにするので、支柱が当接する樹木の幹部の高さと同等程度の長さまで伸縮する必要があり、前記公報のスライドできる範囲とは異なり、かなり外周方向へ延出する必要がある。
このように、前記公報とは異なり、伸縮させる長さが大きいため、強度の高い型鋼材でなければならず、できるだけ強度のあるコ字形状のチャンネル材やリップチャンネル材が好ましい。
請求項4は、樹木の幹部の外周部に支持部材を設け、該支持部材と前記の敷板又は前記の型鋼材とを複数のワイヤーで張設され、樹木が固定されることを特徴とする請求項1か ら請求項3までのいずれかの項に記載の樹木の転倒防止装置である。
該支持部材は、樹木の幹部の外周部を緊締して巻き付けるもので、皮革や樹脂製のベルト等を用いることができる。
該支持部材は、幹部周囲を緊締して巻き付けられるものであれば、化学繊維や伸縮性のあるゴム等であってもよく、また鎖状のものや鉄製のリングを幹部に打ち付けて固定するようにしても良い。
また、支持部材には、ワイヤーを留めるためのフック等を取り付けられ、該フックにワイヤーの一端部を掛け、他端部は、敷板または型鋼材に取り付けられ、張設する。
該ワイヤーは、樹木の幹部を中心として放射方向に配置し、敷板に設置固定された型鋼材の先端部に固定する。
前記の支柱は、樹木の幹部に押し当て突張って当接する場合に使用するのに対して、該ワイヤーは、樹木の幹部を周囲から引張って張設するようにして使用する。該ワイヤーを使用する場合は、ターンバックル等を使用して引張力の調整をする。
またワイヤーを複数設けた場合、引張りの力がいずれかの方向に偏っていると樹木が傾いてしまうため、幹部を中心とした水平方向のモーメントが幹部で打ち消し合うように当張設するのが良いが、予め特定の方向にだけ安定性を高める目的で、ワイヤーの本数を増やしたり、特定の方向にだけワイヤーを配置して、意図的に特定の方向にモーメントが生じるようにしても良い。
請求項5は、前記の支柱又は、前記のワイヤーにコイルバネ等の弾性部材を連結したことを特徴とする樹木の転倒防止装置である。
前記の支柱又は前記のワイヤーには、引張バネやコイルバネ等の弾性部材を介装する。
該弾性部材は、複数の支柱又はワイヤーとを連結した際に、その連結部に介装しても良いし、樹木の幹部との接続部又は型鋼材との取付部分に介装するようにしても良い。
また、支柱又はワイヤーは、型鋼材と樹木の幹部とを当接又は張設して、樹木を安定支持しているが、強風等によって大きな外力が加わった場合、型鋼材又は樹木の幹部との取付部分に外力が集中してしまい、破損してしまう場合も考えられる。そこで、安全策上、型鋼材又は樹木の幹部との取付部分又は複数の支柱又はワイヤーの連結部分に、引張バネやコイルバネ等の弾性部材を介装することで、外力を分散して特定の箇所に集中して外力がかかることを防ぎ、支柱又はワイヤーや敷板、型鋼材の取付部分が破損することを防ぐものである。
また、樹木全体にかかる外力も分散することができるので、支柱又はワイヤーによって樹木を側方から堅持するよりも、安定性の高い転倒防止装置を実現することができる。
本発明では、以下に示すような効果がある。
1)強度の高い鋼板の敷板の上に盛り土することで安定した重量を得ることができ、屋上床面を損傷させることがなく、樹木の幹部を複数の支柱によって当接支持することで安定性に優れ、強風等の外力にも十分耐えることのできる構造の転倒防止装置を実現することができる。
2)敷板に設置固定した強度の高い型鋼材に支柱を当接することで、敷板の強度を増強し、支柱をしっかりと堅持し、樹木を安定支持することができる。
3)樹木の適切な高さの幹部に当接した支柱に合わせて、型鋼材を適切な位置に伸縮して調節することで、樹木のサイズに合わせて、その幹部の最適な支持角度の設定が可能となり、樹木を安定支持することが可能となる。
4)幹部に支持部材を設けることで、樹木を傷めることなく支柱を当接することができ、且つ確実に幹部に当接固定することができる。
5)介装された弾性部材が、強風等による外力を分散して、外力が特定の箇所に集中するのを防ぎ、支柱又はワイヤー等が破損することを回避するとともに、樹木全体にかかる外力を分散することができるので、支柱又はワイヤーによって単に樹木を側方から堅持するだけでなく、安定性の高い転倒防止装置を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について、実施例の図面を用いて説明する。
図1は、本発明による樹木の転倒防止装置の一実施例を示す平面図である。本発明は、敷板1と、敷板1上に敷板1の中心から放射方向に十文字状に固定設置された4本の型鋼材2と、樹木の幹部に巻きつけて緊縛固定されるリング状の支持部材5と、一端は該型鋼材2の先端部3に取り付けられ、他方の端部4は、前記の支持部材5に当接させて取り付けられ、幹部を中心に放射方向に設けられた4本の支柱6とで構成されている。
該敷板1は、屋上の床面上に、敷設され、盛土により固定される。該敷板1は、平板の鋼材で、正方形の鋼板1枚1aと、台形の鋼板4枚1b、1c、1d、1eとからなり、正方形の鋼板1aの四辺に、それぞれに台形の鋼板1b、1c、1d、1eを並べ、隣り合う鋼材同士は、ボルトで連結固定されている。
この敷板1は、必ずしも幾つかに分かれている必要はなく、1枚の大きな平板の鋼材であっても良いし、持ち運びに便利なように、さらに複数枚に分かれていても良い。
敷板1上には、敷板1の中心から放射方向に4本の型鋼材2を十文字状に設置固定されている。該型鋼材2は、リップチャンネル材を使用した。該型鋼材2は、1つのリップチャンネル材2aの中に、一回り幅の小さいリップチャンネル2bを挿通し、ボルトなどで固定することで、伸縮自在に取り付けられている。該型鋼材2は、リップチャンネル材の他に、強度が高い型鋼材であれば、L型アングル材や断面がコ字形状のチャンネル材等であっても良い。
図2は、本発明による樹木の転倒防止装置の使用例を示す概略断面図である。
屋上に設置する場合には、最初に、屋上の床部14の上面に、直接、樹木の転倒防止装置を設置する。なお、敷板を分割して運搬し、屋上で組み立てるようにしても良い。
設置した樹木の転倒防止装置の敷板1の中心位置に樹木8の根鉢部13を載置する。
樹木8の幹部9に支持部材5を緊締して巻き付ける。該支持部材5には、樹脂製のベルトを使用した。該支持部材5には、金属製のフック10が4つ取り付けられている。
一方、型鋼材2(2a+2b)の放射方向の先端部3には、クランプ7が設けられ、該クランプ7に支柱6の下端部が、他方、支柱6の上端部は前記のフック10に取り付けられる。該支柱6は、型鋼材2と同じ放射方向に、型鋼材2と同じ4本を樹木8の幹部9に支持部材5を介して当接させ、樹木8を支持させる。
また、支柱6の上端部には、コイルバネ11が介装されており、コイルバネ11を介して支持部材5のフック10に取り付けられる。コイルバネ11は、全ての支柱6の上端部に介装されており、コイルバネ11の弾性力により、支柱6とフック10との接続部に集中する外力を分散して、支柱6やフック10が破損することを防ぐことができる。
また、支柱6は、地面と成す角度が45度になるように、型鋼材2の先端部3のクランプ7に取り付けられている。該型鋼材2は、支柱6に合わせて伸縮させて先端部3を調節し、固定ネジ12で固定される。
支柱6が樹木8の幹部9に当接する高さは、樹木8の高さと太さによるが、地面から全高の1/4から1/2程度の位置が好ましい。樹木8が強風を受ける場合、枝葉の部分が最も風を強く受けるため、当接する位置が低すぎると、根鉢部13に近くなりすぎ、樹木の転倒に対して支えにくくなり、樹木を十分に支持することができなくなる。また、当接位置が高すぎると、強風の時に幹が曲がってしまい、やはり十分な支持ができなくなる。また、支柱6が目立ってしまい、外観上も良くない。
樹木8の根鉢部13は、根鉢が埋設するよう土壌15を盛る。これにより、敷板1上に盛り土された土壌15の重量によって、安定する。また、根鉢部13は、予め、固定ベルトにより、敷板1のフレーム(型鋼材2aなど)に取り付けて、根鉢部13を緊締保持しても良い。
このように、転倒防止装置が設置された樹木8は、台風などの強風においても、樹木8の上部の枝葉が受けた風の力を支柱6により強力に支えることができ、従来の根鉢部の固定手段よりも小さな支持力によって、樹木の転倒を防止することが可能となるものである。
また、本実施例では、支柱6を樹木8の幹部9に当接して支持したが、逆に、支柱6に替えてワイヤーを設置し、型鋼材側に4方向から張設するようにしても良い。張設の引張力の調整は、例えば、ターンバックルなどを設けて調整することができる。
本発明の樹木の転倒防止装置は、屋上設置を想定したものであるが、土層を十分に確保できない場合の植樹に適用できる。例えば、舗装やコンクリート路面上に街路樹を設置する場合など、路面を損傷させることなく、強風に耐える植樹に適用可能である。
本発明による樹木の転倒防止装置の一実施例の平面図を示す。 本発明による樹木の転倒防止装置の使用例を示す概略断面図を示す。
符号の説明
1、1a、1b、1c、1d 敷板
2 型鋼材
5 支持部材
6 支柱
7 クランプ
8 幹部
9 樹木
10 フック
11 コイルバネ
13 根鉢部
14 屋上床部
15 盛土

Claims (5)

  1. 樹木の根鉢部を載置し盛土により固定するための敷板と、該敷板に一端が取り付けられ、該樹木の幹部に他端が当接して支えるための複数の支柱とで構成されていることを特徴とする樹木の転倒防止装置。
  2. 前記の敷板に型鋼材が固定され、該型鋼材に支柱が取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の樹木の転倒防止装置。
  3. 前記の型鋼材は伸縮自在であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の樹木の転倒防止装置。
  4. 樹木の幹部の外周部に支持部材を設け、該支持部材と前記の敷板又は前記の型鋼材とを複数のワイヤーで張設され、樹木が固定されることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの項に記載の樹木の転倒防止装置。
  5. 前記の支柱又は前記のワイヤーにコイルバネ等の弾性部材を連結したことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの項に記載の樹木の転倒防止装置。
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