JP2005140705A - 位置検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アブソリュートトラック用検出部が微小領域の境界付近にあるときにも、アブソリュートトラックに対するアブソリュートトラック用ヘッドの位置を検出することができるようにする。
【解決手段】 アブソリュートトラックが1つであるときにも、n+m(但し、mは1以上の整数、nは3以上の整数で且つn≧L)個のアブソリュートトラック用検出部を備えたアブソリュートトラック用ヘッドによってnビットの符号を正確に検出する際に、上記アブソリュートトラック用検出部は、互いに直列に接続され、接続中点から信号を検出する2つの直線状の線素からなり、上記アブソリュートトラックは、上記信号と同一ピッチで交番磁界が形成される領域を有し、少なくとも上記一の線素が配置され、さらに上記線素が交番磁界の境界付近にあるときを不安定領域として選択しないようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、工作機械、産業機械などにおいて、直線移動及び回転移動などによって変化した位置を検出する位置検出装置に関する。
工作機械、産業機械などにおいて、直線移動などによる位置の変化を検出する位置検出装置としては、例えば、特許文献1,2,3等に開示された位置検出装置が挙げられる。
図16に示すように、当該位置検出装置120は、1トラックのアブソリュートトラック121と、a個のアブソリュートトラック用検出部123,123,・・・123を有するABSヘッド124とを備える。なお、以下では、アブソリュートトラックをABSトラックと称し、アブソリュートトラック用検出部をABS検出部と称する。また、ABS検出部123,123,・・・123をABS検出部123〜123と称する。
ABSトラック121は、「0」で表される微小領域と「1」で表される微小領域とがa次の巡回符号に従った配列で並べられたパターンである。「1」で表される微小領域と「0」で表される微小領域とは物理的性質が異なる。例えば、位置検出装置120が磁気式でABSヘッド124の位置を検出するときには、「1」で表される微小領域が着磁され、「0」で表される微小領域が未着磁とされる。
ABSヘッド124は、図中矢印Yで示すABSトラック121の長手方向に移動可能とされている。各ABS検出部123〜123は、ABSトラック121に対向する位置に設けられている。また、ABS検出部123〜123は、微小領域のピッチをλとしたときに、それぞれ間隔がλとなるように設けられる。
以上説明した位置検出装置120では、ABSトラック121がa次の巡回符号に従った配列で並べられたパターンであるため、備えられているABSトラックが1トラックであるにも拘わらず、ABSトラック121に対するABSヘッド124の位置が変化するに従って、ABSヘッド124によって検出されるABS値が全て異なる値に変化する。したがって、位置検出装置120は、ABSヘッド124が検出するABS値により、ABSトラック121に対するABSヘッド124の位置を検出することができる。
位置検出装置120は、備えられているABSトラックが1トラックであるため、図中矢印Zで示すABSトラック121の幅方向の大きさを小さくすることができる。すなわち、位置検出装置120は、小型化を図ることが容易になる。
ところで、ABSトラックが1トラックである位置検出装置120では、ABSヘッド124の位置が変化するときに、ABS検出部123〜123のうち2つ以上のABSヘッドにおいて、出力する信号の切り替えが生じる。すなわち、ABS検出部123〜123のうち2つ以上のABSヘッドにおいて、「0」信号から「1」信号への切り替え、或いは「1」信号から「0」信号への切り替えが生じる。
しかしながら、各ABS検出部123〜123における磁界を感知する特性や信号を出力する特性などを、全く同一とすることは困難である。また、ABSトラック121を作製するときに、図中λで示す微小領域のピッチを各微小領域において全く同一とすることも困難である。
したがって、ABSヘッド124は、ABS検出部123〜123が微小領域の境界付近にあるときには、各ABS検出部123〜123毎に出力する信号のタイミングが異なってしまうために、ABSトラック121から符号を正しく検出することが困難となる。
また、ABS検出部123〜123が微小領域の境界付近にあるときには、感知する磁界は隣接する微小領域の影響を受ける。したがって、着磁している微小領域と未着磁の微小領域とが隣接しているときには、各微小領域の境界付近に、安定して「1」信号又は「0」信号を出力することが困難となる領域が生じる。
すなわち、位置検出装置120では、各ABS検出部123〜123が微小領域の境界付近にあるときには、ABSトラック121に対するABSヘッド124の位置を正しく検出することが困難となる。
ABSトラックに対するABSヘッドの位置を誤差なく検出できる位置検出装置としては、以下に説明する装置が挙げられている。
まず、特許文献4,5,6などに開示されている位置検出装置が挙げられる。当該位置検出装置は、各ABS検出部が微小領域の境界付近にあるときには各ABS検出部から出力される信号を検出せずに、各ABS検出部が微小領域の中心付近(以下、安定領域と称する。)にあるときに、各ABS検出部から出力される信号を検出する。
図17に示すように、当該位置検出装置140では、一定波長の交番磁気で構成されたパターンを有するインクリメンタルトラック142が、ABSトラック121に対して併設されている。また、位置検出装置140は、ABSヘッド124の他に、2つのインクリメンタルトラック用検出部143,143を有するインクリメンタルトラック用ヘッド144を備えている。
当該位置検出装置140は、インクリメンタルトラック用検出部144から出力される信号に基づいて、各ABS検出部123〜123が安定領域にあることを判断し、各ABS検出部123〜123から出力される信号を検出する。
しかしながら、以上説明した位置検出装置140では、ABS用検出部123〜123がそれぞれ安定領域にないときには、ABSトラック121に対するABSヘッド124の位置が検出できない。
したがって、例えば位置検出装置140の電源を立ち上げた瞬間におけるABSトラック121に対するABSヘッド124の位置を検出するときには、電源を立ち上げた瞬間にABS検出部123〜123が安定領域にある必要が生じる。ABS検出部123〜123が安定領域にないときには、ABSトラック用検出部124が移動することによって各ABS検出部123〜123が安定領域に移動するまで、ABSトラック121に対するABSトラック用検出部121の位置を検出することができない。すなわち、位置検出装置140は、電源を立ち上げた瞬間におけるABSトラック121に対するABSヘッド124の位置を検出することが困難となる。
つぎに、特許文献7〜10において開示された位置検出装置が挙げられる。当該位置検出装置は、2つのABS検出部を1組としてa組のABS検出部を備え、2つのABS検出部のうち安定領域にある方のABS検出部から出力される信号を採用することによって、aビットの符号を検出する。
しかしながら、以上説明した位置検出装置に備えられたABSヘッドは、aビットの符号を検出するために2a個のABS検出部を備えることとなる。すなわち、当該位置検出装置では、ABSヘッドが検出する符号のビット数に対して、備えるABS検出部の数が多くなってしまう。このため、ABSヘッドが大型化する虞や、配線が増加することなどによって回路が複雑化する虞がある。したがって、当該位置検出装置は小型化が困難なものとなる。また当該位置検出装置は、製造が複雑になり、コストを低減することが困難となる。
さらに、特許文献11には、略等間隔に配置されたa+α(但し、αは1以上の整数。)個のABS検出部を備えたABSヘッドにより、aビットの符号を検出する位置検出装置が開示されている。
当該位置検出装置は、ABSヘッドをABSトラックに対して移動させるときに、最大で1個のABS検出部が隣接する微小領域との境界付近に位置するように各ABS検出部を配置し、出力が不安定であるABS検出部も含めてABSヘッドによって検出される符号を想定し、測定有効長内に1つの符号が1度発生するように、αを決定している。
また、当該位置検出装置においてa=8のときにα<7としたときには、測定有効長内に1つの符号が2回発生してしまう。したがって、α<7としたときには、当該位置検出装置はABSトラックの使用範囲が一部のみとなり、測定有効長が減るために位置を検出できる範囲が狭くなる。
特開昭50−99564号公報 特開昭63−177019号公報 特開平1−152314号公報 特開平2−21216号公報、 特許第2679207号、 特開平1−152314号公報 特許第2571393号、 特許第2571394号、 特許第3063044号、 特許第3103266号 特開平2−284025号公報
ところで、上述した従来の位置検出装置におけるABS検出部123は、直列に接続された抵抗との中点電位を出力する信号とする。この抵抗とABS検出部123との間でいわゆるブリッジを形成した場合には、かかる抵抗とABS検出部123間における温度特性の差異に応じて中点電位が変動し、安定した出力信号を得ることができないという問題点が生じる。また、かかる信号からコードを読みとる場合において、誤った判別をする可能性が大きくなるという問題点も生じる。
また従来の検出方法において、アブソリュートコード1ビットを検出するMRセンサは、λ/4ずれた2本の素子を1組として用いる。これは、1本の素子でMRセンサを構成した場合に、連続した情報として検出する部分に逆の信号が出力されてしまうからである。
かかる2本の素子を1組としたMRセンサから出力される信号は、上記2本の素子の抵抗変化が平均化されることになるので、“0”から“1”、又は“1”から“0”へ変化する領域における変化の割合が小さくなる。このため、信号読み取りの確実性が減少してしまい、誤検出の要因ともなる。
また従来の方法では、インクリトラックの記録波長は2λとなるのに対し、アブソリュートトラックの記録部では、その記録波長がλとなる。この場合、アブソリュートトラックでは記録波長がインクリトラックと比べて半分となるため、スケールからの漏洩磁場がより小さくなり、得られる信号が小さくなってしまうという問題点も生じる。また、これらの問題点を解決すべく、検出器をスケールに近づける必要があるが、スペーシングが減少してしまい、故障の要因ともなる。
更に、このような波長が異なるということは、異なるスペーシング特性を持つことを意味し、それぞれに適した設計が必要となるため、困難性が増し、ひいては位置検出装置全体の安定性も低下してしまう。
本発明は以上のような従来の実情を鑑みて提案されたものであり、アブソリュートトラックが1つであるときにも、n+m(但し、nは3以上の整数であり、mは1以上の整数である。)個のアブソリュートトラック用検出部を備えたアブソリュートトラック用ヘッドによってnビットの符号を正確に検出することにより、アブソリュートトラック用検出部が微小領域の境界付近にあるときにも、アブソリュートトラックに対するアブソリュートトラック用ヘッドの位置を検出することができる位置検出装置を提供することを目的とする。また、本発明は、更に波長の違いによるスペーシングの減少を防止し、さらに温度や磁場による抵抗変化による影響を軽減させた位置検出装置を提供することを目的とする。
本発明を適用した位置検出装置は、上述した問題点を解決するために、 物理的性質が異なる2つの微小領域をそれぞれ数字の「0」又は「1」の2つの符号で表すときに、「0」で表される微小領域と「1」で表される微小領域とが、L(但し、Lは3以上の整数。)ビットの符号を与える配列で一列に並べられたアブソリュートトラックと、上記アブソリュートトラックと対向して一列に配置された(n+m)個(但し、mは1以上の整数、nは3以上の整数で且つn≧L)のアブソリュートトラック用検出部を備え、上記アブソリュートトラックに対して移動可能とされており、上記アブソリュートトラックの物理的性質を検出するアブソリュートトラック用ヘッドと、上記微小領域における上記各アブソリュートトラック用検出部の位置を検出する微小領域内位置検出手段と、上記微小領域内位置検出手段によって検出された結果に基づいて、上記各アブソリュートトラック用検出部が出力した(n+m)個の信号のうちn個を選択する信号選択手段と、上記信号選択手段により選択されたアブソリュートトラック用検出部が出力した信号に基づいて、nビットの符号を決定する符号決定手段とを備え、上記アブソリュートトラック用検出部のうち1個目に備えられたアブソリュートトラック用検出部と(n+m)個目に備えられたアブソリュートトラック用検出部との間隔λを、(n−1)λ+2δ<λ(但し、λ>0且つδ>0であり、λは各アブソリュートトラック用検出部が出力する信号の最小分解能長であり、δは不安定領域におけるアブソリュートトラック用ヘッドの移動方向の長さである。)を満たす条件とするとともに、上記各アブソリュートトラック用検出部間の間隔λを、2δ<λ<λ−2δを満たす条件とし、上記アブソリュートトラック用検出部は、互いに直列に接続され、接続中点から信号を検出する2つの直線状の線素からなり、上記アブソリュートトラックは、上記信号と同一ピッチで交番磁界が形成される領域を有し、少なくとも上記一の線素が配置され、さらに上記線素が交番磁界の境界付近にあるときを不安定領域として選択しないことを特徴とする。
アブソリュートトラックが1つであるときにも、n+m(但し、nは3以上の整数であり、mは1以上の整数である。)個のアブソリュートトラック用検出部を備えたアブソリュートトラック用ヘッドによってnビットの符号を正確に検出することにより、アブソリュートトラック用検出部が微小領域の境界付近にあるときにも、アブソリュートトラックに対するアブソリュートトラック用ヘッドの位置を検出することができる。また波長の違いによるスペーシングの減少を防止し、さらに温度や磁場による抵抗変化による影響を軽減させることができる。
以下、本発明を適用した位置検出装置を実施するための最良の形態について説明をする。
図1に示すように、本発明を適用したリニアエンコーダ1は、アブソリュートトラック(以下、ABSトラックと称する。)2と、インクリメンタルトラック(以下、INCトラックと称する。)3と、アブソリュートトラック用ヘッド(以下、ABSヘッドと称する。)4と、インクリメンタルトラック用ヘッド(以下、INCヘッドと称する。)5とを備えている。
ABSトラック2は、「0」で表される微小領域と「1」で表される微小領域とが、n(但し、nは3以上の整数。)次の巡回符号に従った配列で並べられた磁気パターンである。また、1つの微小領域は1ビットを示す。本実施の形態では、巡回符号として、4次の原始多項式によって生成された最大周期系列を使用している。すなわち、ABSトラック2は、ABSトラック2から4ビットの符号を1ビットずつ移動させながら順次読みとると、同一の4ビットの符号が測定有効長内に2度発生しない磁気パターンとされている。
ABSトラック2においては、「0」で表される微小領域が未着磁部とされており、「1」で表される微小領域が着磁部とされている。本実施の形態では、「1」で表される微小領域は、図1中に示すように、隣接した微小領域との一方の境界線から他方の境界線にかけてN←S、S→Nとなるように磁化されている。ちなみに、このABSトラック2には、INCトラックと同一ピッチで交番磁界が形成された部分を有する。
また、隣接する微小領域との境界付近には、図2に示すように、隣接する微小領域の影響を受ける領域Sが生じる。以下では、隣接する微小領域の影響を受ける領域Sを不安定領域Sと称し、隣接する微小領域の影響を受けない領域Tを安定領域Tと称する。また、ABSトラック2の長手方向の不安定領域Sの長さをδとする。なお、δはλ/5〜λ/30程度で、本実施の形態では、δ=λ/20とする。ちなみに、このABSトラック2では、1ビット長がλとなる。
INCトラック3は、記録波長が2λの交番磁気で構成された磁気パターンであり、ABSトラック2に併設される。ちなみに、このINCトラック3における出力信号波長はλである。
ABSヘッド4は、ABSトラック2からnビットの符号を検出する。本実施の形態では、ABSヘッド4は、4ビットの符号を検出する。ABSヘッド4は、ABSトラック2の長手方向に移動可能に設けられている。ABSヘッド4は、(n+m)(但し、mは1以上の整数。)個のアブソリュートトラック用検出部10,10,・・・10n+m−1,10m+nを備える。なお、以下では、アブソリュートトラック用検出部をABS検出部と称し、ABS検出部10,10,・・・10n+m−1,10n+mをABS検出部10〜10n+mと総称する。なお、ABSヘッド4については、詳細を後述する。
各ABS検出部10〜10n+mは、図3に示すように、互いに直列に接続された2つのMR素子101a,101bを備える。MR素子101aは、ABSトラックの磁界を感知し、抵抗値が変化する。また、MR素子101bは、ABSトラックより隔離されて配置され、磁界の影響を受けず抵抗値は変化しない。
また、リニアエンコーダ1におけるABS検出部10の出力は、ABS信号の反転となるため、図15中(d)に示す波形で信号が変化する。
また、各ABS検出部10〜10が示す抵抗変化も、この図15に示す通りとなる。すなわち、リニアエンコーダABS検出部10は図15中(e)に示す波形で信号が変化し、ABS検出部10は図15中(f)に示す波形で信号が変化し、ABS検出部10は図15中(g)に示す波形で信号が変化し、ABS検出部10から図15中(h)に示す波形で信号が変化する。
また、ABS検出部10は、図4に示す出力検出回路14を備えている。MR素子101aは、MR素子101bと直列に接続される。そして、MR素子101aと、MR素子101bとの中点電位が、ABS検出部10から出力されるABS信号となる。
INCヘッド5は、図1の矢印Bで示すINCトラック3の長手方向に移動可能に設けられている。また、INCヘッド5は、ABSヘッド4の移動と共に移動する。INCヘッド5は、図5(a)に示すように、4つのインクリメンタルトラック用検出部11,11,11,11を備える。なお、以下では、インクリメンタルトラック用ヘッドをINCヘッドと称し、INC検出部11,11,11,11をINC検出部11〜11と総称する。
各INC検出部11〜11は、INCトラック3からの磁界を感知して、信号を出力する。各INC検出部11〜11は、それぞれ1対のMR素子を備える。また、各INC検出部11〜11は、INCトラック3の長手方向に一列に、4つ隣接して配置される。
INCトラック3における微小領域幅をPとするとき、図5に示すように、各INC検出部11における1対のMR素子の間隔はP/4となる。また図5に示すように、INC検出部11から11に至るまで{(NP/2)+P/8}ずつ右にシフトした形で配設される。リニアエンコーダ1では、各INC検出部11〜11の差動出力とに基づいて、演算を行うことにより、ABS検出部10が、ABSトラック2の微小領域におけるどの位置で信号を感知したかを判断する。
INC検出部11及びINC検出部11の差動出力と、INC検出部11及びINC検出部11の差動出力をとることにより得られる2つの信号は、90°位相差を有する波長λの交番信号であり、この2つの信号によりλ内での絶対位置を計測できるため、例えば、該信号を内挿処理することによって、高精度な位置情報を取得することが可能となる。
リニアエンコーダ1は、ABSヘッド4及びINCヘッド5からの出力に基づいて、ABSトラック2に対するABS検出部5の位置を示す絶対位置信号を得る。
以下では、ABSヘッド4について詳細に説明する。
ABSヘッド4は、図6に示すように、(n+m)個のABS検出部10〜10n+mがABSトラックの長手方向に一列に配置される。各ABS検出部10〜10n+mは、ABSトラック2からの磁界を感知する。各ABS検出部10〜10は、「1」で表される微小領域と対向したときには理論値「1」を示す信号(以下、「1」信号と称する。)を出力し、「0」で表される微小領域と対向したときには理論値「0」を示す信号(以下、「0」信号と称する。)を出力する。但し、各ABS検出部10〜10は、「1」で表される微小領域と「0」で表される微小領域との境界付近の不安定領域Sでは、隣接する微小領域が検出する磁界の大きさに影響するために出力が安定しにくくなり、明確な「1」信号及び「0」信号を出力することが困難となる。各ABS検出部10〜10は、ABSトラック2からの磁界を感知することで、各ビットの符号を検出する。
また、このABSヘッド4では、5つのABS検出部10〜10がそれぞれ4λ/5の間隔で一列に配置されており、5つのABS検出部10〜10のうち4つのABS検出部によって、4ビットの符号を検出する。
mは小さい方が好ましく、大きくなると、ABSヘッド4は、検出する符号のビット数に対して備えるABS検出部の数が多くなる。ABS検出部の数が多くなると、ABSヘッド4は、大型化したり回路が複雑化する虞がある。ABSヘッド4が大型化すると、リニアエンコーダ1の小型化が困難になる。また、回路が複雑化すると、リニアエンコーダ1は、コストの低減が困難になる。
ABS検出部10とABS検出部10との間隔λは(3λ+λ/5)であり、(3λ+λ/10)より大とされている。また、各ABS検出部10〜10間の間隔λは、4λ/5であるから、λ/10より大きく9λ/10より小さい。すなわち、各ABS検出部10〜10は、式1及び式2の関係に基づいて配置されている。
3λ+λ/10<λ<4λ−λ/10・・・・・・式1
λ/10<λ<λ−λ/10 ・・・・・・式2
また、この式1、式2は、以下の式3、式4に基づくものである。
(n−1)λ+2δ<λ ・・・式3
2δ<λ<λ−2δ ・・・・・式4
但し、λ>0且つδ>0であり、λは各アブソリュートトラック用検出部が出力する信号の最小分解能長を示し、δは不安定領域におけるアブソリュートトラック用検出部の移動方向の長さを示す。
式3及び式4の条件を満たす位置関係で各ABS検出部10〜10n+mを配設することにより、(n+m)個のABS検出部10〜10n+mのうち少なくともn個のABS検出部が隣接する微小領域の安定領域Tに存在することとなる。リニアエンコーダ1では、ABS検出部10〜10n+mのうち、異なるn個の安定領域Tに存在するn個のABS検出部を選択し、選択されたABS検出部から出力される信号に基づいてnビットの符号を判断する。
λが{(n−1)λ+2δ}以下となると、ABS検出部10がb(但し、bは1以上の整数。)ビット目を検出しているときに、ABS検出部10n+mが(b+n−2)ビット目を検出していることとなる。すなわち、ABSヘッド4は、最大で(n−1)ビットの符号しか検出できないこととなり、nビットの符号を検出することが不可能となる。例えば、n=4且つm=1のときには、3λ+2δ以下となり、図7に示すように、ABS検出部10が0ビット目の不安定領域Sに存在するときに、ABS検出部10が3ビット目の不安定領域Sに存在していることとなる。すなわち、ABS検出部3は3ビットの符号しか検出できないこととなり、4ビットの符号を検出することが不可能となる。
また、λが2δ以下であるときには、1つの安定領域Tに2つ以上のABS検出部が存在してしまう場合が生じ、ABS検出部10〜10n+mのうち少なくともn個が、異なるn個の安定領域Tに存在しない場合が生じることがある。例えば、図8に示すように、n=4且つm=1としたときにABS検出部10とABS検出部10との間隔が2δ以下であるときには、ABS検出部10とABS検出部10とが同一の不安定領域Sに存在する場合が生じ、4ビットの符号を検出できない場合が生じてしまう。なお、図7、8では、ABSヘッド10,10,10の図示を省略している。
さらに、λが(λ−2δ)以上であるときには、2つの隣接するABS検出部が1つの微小領域の両端に生じる2つの不安定領域Sに存在し、当該2つの不安定領域S間の安定領域Tに存在するABS検出部がなくなるために、ABS検出部3はn個の連続した微小領域を検出することができなくなる。すなわち、図9に示すように、n=4且つm=1としたときにABS検出部10とABS検出部10との間隔が(λ−2δ)以上であるときには、ABS検出部10が存在する不安定領域SとABS検出部10が存在する不安定領域Sとの間に検出されない安定領域Tが生じてしまい、ABSヘッド4は4ビットの符号を検出することができなくなる。なお、図9では、ABSヘッド10,10,10の図示を省略している。
なお、λは略同一とすることが好ましい。λを略同一とすることで、不安定領域Sに存在するABS検出部が一定の間隔で順次変化する。したがって、例えば後述するINC値などに基づいて、一定の間隔で選択するABSヘッドを変えることが可能となる。すなわち、λを略同一とすることによって、ABS検出部の選択を簡易に行うことが可能となり、例えば、選択信号作成部25などの回路構成を簡略化することなどが可能となる。
以下では、当該ABSヘッド4の移動に応じた各ABS検出部10〜10の移動、及びABSヘッド4の移動に応じて選択されるABS検出部の変化について説明する。
なお、以下では、微小領域におけるABS検出部10の位置をθで示し、ABS検出部10が移動によって微小領域の境界に対してδ手前の位置となったとき、すなわち、λ/20手前の位置となったときをθ=0とする。
図10(A)に示すように、0<θ≦λ/5のときには、ABS検出部10が不安定領域Sにあり、ABS検出部10,10,10,10が安定領域にある。したがって、0<θ≦λ/5のときには、ABS検出部10,10,10,10が選択されることによって、符号「1101」が得られる。
また、図10(B)に示すように、λ/5<θ≦2λ/5のときには、ABS検出部10が不安定領域Sにあり、ABS検出部10,10,10,10が安定領域にある。したがって、λ/5<θ≦2λ/5のときには、ABS検出部10,10,10,10が選択されることによって、符号「1101」が得られる。
さらに、図10(C)に示すように、2λ/5<θ≦3λ/5のときには、ABS検出部10が不安定領域Sにあり、ABS検出部10,10,10,10が安定領域Tにある。したがって、2λ/5<θ≦3λ/5のときには、ABS検出部10,10,10,10が選択されることによって、符号「1101」が得られる。
さらにまた、図10(D)に示すように、3λ/5<θ≦4λ/5のときには、ABS検出部10が不安定領域Sにあり、ABS検出部10,10,10,10が安定領域Tにある。したがって、3λ/5<θ≦4λ/5のときには、ABS検出部10,10,10,10が選択されることによって、符号「1101」が得られる。
さらにまた、図10(E)に示すように、4λ/5<θ≦λ(0)のときには、ABS検出部10が不安定領域Sにあり、ABS検出部10,10,10,10が安定領域Tにある。したがって、4λ/5<θ≦λのときには、ABS検出部10,10,10,10が選択されることによって、符号「1101」が得られる。
即ち、このABS検出部10では、ビット長λ区間の動作に応じて符号「1101」が得られる。以降、同様のヘッド選択を行うことによって、スケール全域に亘って絶対位置を知ることができる。
ちなみに、上述したABS検出部10並びにINC検出部11の各出力は、図11に示すような絶対位置検出部6へ送信されて演算されることになる。以下では、この絶対位置検出部6に備えられた各要素について説明する。
第1の検出回路20は、INC検出部11及びINC検出部11間の差動出力、並びにINC検出部11及びINC検出部11間の差動出力をとる。INC検出部11及びINC検出部11間の差動出力とINC検出部11及びINC検出部11間の差動出力とは、位相が90°ずれている。
内挿部21は、INC検出部11及びINC検出部11間の差動出力と、INC検出部11及びINC検出部11間の差動出力とに基づいて、INC値を検出する。INC値は、微小領域内におけるABS検出部10の絶対位置を示す値である。図12に示すように、微小領域はABSトラック2の長手方向にw(但し、wは自然数。)等分され、w等分された各領域には、一方の境界側から順にそれぞれ0,1,2,・・・,w−1のINC値が付与される。なお、INC値は、例えば、特許第2571394号に記載された方法などにより決定される。
選択信号作成部22は、INC値に基づいて選択するABS検出部を判断し、判断した結果から選択信号を作成して信号選択部24へ供給する。本実施の形態では、INC値よりθの値を決定し、0≦θ<λ/5であるときにはABS検出部10,10,10,10を選択し、λ/5≦θ<2λ/5であるときにはABS検出部10,10,10,10を選択し、2λ/5≦θ<3λ/5であるときにはABS検出部10,10,10,10を選択し、3λ/5≦θ<4λ/5であるときにはABS検出部10,10,10,10を選択し、4λ/5≦θ<λ(0)であるときにはABS検出部10,10,10,10を選択する。
第2の検出回路23は、各ABS検出部10〜10の信号を「1」「0」に変換し、信号選択部24へ供給する。
信号選択部24は、選択信号に基づいて、第2の検出回路23から供給された信号を選択する。選択された信号は、nビットの符号としてROM25へ供給される。本発明では、信号選択部24は、4ビットの符号をROM25へ供給する。
ROM25は、信号選択部24から供給されたnビットの符号とABSトラック2に対するABS検出部5の位置を区間で表す区間絶対位置信号との関係を示すデータを記憶している。ROM25は、記憶されているデータに従って、nビットの符号を区間絶対位置信号に変換する。
演算部26は、INC値と区間絶対位置信号とを加算して出力する。INC値と区間絶対位置信号とを加算することにより、ABSトラック2に対するABSヘッド4の位置を、区間絶対位置信号の1/wの精度で示した絶対位置信号が得られる。
以上説明したリニアエンコーダ1の動作は、以下に説明する通りとなる。
先ず、第1の検出回路20が、INC検出部11及びINC検出部11間の差動出力を検出するとともに、INC検出部11及びINC検出部11間の差動出力を検出する。
次に、内挿部21が、INC検出部11及びINC検出部11間の差動出力と、INC検出部11及びINC検出部11間の差動出力とに基づいて、INC値を検出する。INC値は、選択信号作成部22と演算回路26とに供給される。
そして、選択信号作成部22が、INC値に基づいて、各ABS検出部10〜10から出力された信号のうちどのABS検出部から出力された信号を選択するかを示す選択信号を作成する。選択信号は、信号選択部24へ供給される。
一方、第2の検出回路23は、各ABS検出部10〜10の信号を「1」「0」に変換し、信号選択部24へ供給する。
そして、信号選択部24では、選択信号作成部22から供給された選択信号に基づいて、第2の検出回路23から供給された5個の信号から4個の信号を選択し、選択した信号を4ビットの符号としてROM25へ供給する。
次に、ROM25が、信号選択部24から供給された4ビットの符号を、区間絶対位置信号に変換する。
そして、演算部26が、INC値と区間絶対位置とを加算し、絶対位置信号を出力する。
ところで、リニアエンコーダにおいて高精度化及び高分解能化を図る方法の1つに、微小領域のピッチを狭くする方法が挙げられる。微小領域のピッチが狭くなるとλの値が小さくなる。しかしながら、λの値が小さくなってもδは比例して小さくはならない。すなわち、ピッチが狭くなると、微小領域において不安定領域Sが占める割合が大きくなり、微小領域のピッチが半分となったときには、δ=λ/10となる。
δ=λ/10となったABSトラックに対して、ABSヘッド4を配置すると、図13(A)、(B)に示すように、5つのABS検出部10〜10のうち隣接する2つが1つの微小領域の両端に形成された2つの不安定領域Sに存在し、当該2つの不安定領域の間に存在する安定領域TにはABS検出部が存在しないこととなる。すなわち、ABSヘッド4は、δ=λ/10であるABSトラックから4ビットの符号を検出することが不可能となる。
即ち、ヘッド選択においては、本発明の如き4ビットの符号を検出するリニアエンコーダ1において、λ/5毎にコード境界にあるヘッドが切り替わるため、λ/5にあるときが好適となる。
以上説明した場合には、各ABS検出部10〜10を、式3及び式4とともに以下に示す式5を満たす関係で配置することによって、各ABS検出部10〜10の配置を簡易に決定できる。
sλ−2δ≦λ≦sλ+2δ・・・式5
但し、sは自然数であり、各ABS検出部10〜10のうち2つのABS検出部がそれぞれ異なる不安定領域S内に存在するときに、当該異なる不安定領域Sの間に存在する安定領域Tの数を示す。
本発明を適用したリニアエンコーダ1は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、例えば上記nをL(n≧L)に変えて、各ABS検出部10において決定するnビットと異なる場合を含むようにしてもよい。
即ち、上記実施の形態では、スケールに4ビットの巡回符号を使用して磁気パターンとし、5つのABSヘッド10〜10を介して4ビットを決定している。これに対して、3次の原始多項式によって生成された最大周期系列を使用して3ビットの巡回符号を用い磁気パターンを形成する。
そして、上記各ABS検出部10〜10をそのまま用い、連続する4ビットを検出することについては同様であるが、検出した4ビットの信号のうち連続する3ビットの信号を用いることによりコードを決定することができる。かかる場合において、残りの1ビットについては、上記3ビットの信号により決定したコードの検査に用いることが可能である。即ち、上記3ビットで得られたコードと、上記3次の原始多項式を用いて論理的に上記1ビットの信号を決定することができる。これと実際に検出器より得られた上記1ビットの信号が合致していれば、全ての測定が正確に行われた可能性が高いことを示している。逆にこれが異なる場合には、いずれかの検出において誤りがあることとなり、正確な検出ができていないことを示している。かかる場合には、得られた各ビットの信号を用いようにすることにより、検出ミスを防ぐことが可能となる。
同様な原理構成で、スケールに記録する磁気パターンを(n−1)次の原始多項式から(n−1)ビットの巡回符号を用いて作成し、上記式1〜式5記載の条件の下、n+m個のABS検出部により、n個の連続する信号を検出し、連続する(n−1)個の信号で(n−1)ビットのコードを決定し、(n−1)次の原始多項式から求めた論理値と、残りの1ビットを比較して、検出の正否を判別することができる。
同様にして、スケールに記録する磁気パターンを(n−2)ビットの巡回符号を用いて作成し、2つのビットで検査するようにしてもよい。一般に検査に用いるビット数が増加すれば、検出の信頼性を向上させることが可能となる。
ちなみに、4ビットの巡回符号で“1”が2以上連続する部分では、例えば最初のビットをN←Sと記録した場合に、次のビットはS→Nと記録する。ここで1つのビットはインクリメンタルトラックにおける1波長と同等となるため、かかる連続する部分においてインクリ記録と同等の記録波長で交番磁界が記録されることになる(インクリ出力1波長は記録波長の1/2である)。
ところで、このように記録した信号を上述したABS検出部10〜10により検出する場合には、図15(a)のようになる。即ち、“1”の連続部間の境界では磁界が反転するため抵抗変化をする方向の磁場がなく、信号が“0”側に変化してしまう。
ところが、先の選択方法により、ABS検出部10〜10が、かかる連続部間の境界において、当該ABS検出部10〜10は選択されないので、1連続ビット部間のビット境界において、0に変化した信号があっても、問題なく正しいコードを得ることができる。
これにより、アブソリュートトラックと、インクリトラックの記録波長(磁化長さ)を等しくすることができ、ひいては、アブソリュートトラックのインクリトラックに対する記録波長が半分になることに伴うスペーシング低減を改善することができる。即ち、双方のトラックにおいて同じスペーシング特性が得られる結果、安定した信号が得られることになり、位置検出装置全体の安定性をも向上させることができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、例えば、ABS検出部10についてMR素子101bにつき、図14に示すようにINCトラック3上に設けたリニアエンコーダ80に適用してもよい。かかる場合において、MR素子101aが連続的に抵抗変化する位相と同位相で変化するように移動方向が制御された状態でMR素子101bが配設されることになる。なお、各ABS検出部10〜10n+mは同一の構成とされているため、以下において、ABS検出部10〜10n+mの構成に関しては、ABS検出部10の説明を援用する。
このような図14に示す構成により、MR素子101a、MR素子101bともに同一傾向の下、抵抗が変化する。このため、上述した中点電位は変化することはない。一方、ABSトラック2における無記録部分では、MR素子101aの抵抗は変化しないが、MR素子101bの抵抗は変化することとなる。このため、ABSトラック2における無記録部分が連続する領域においては、出力されるABS信号は変化することになる。その結果、上述した図1に示す構成を採用する場合と比較して、ABS反転した信号を得ることができる。
また、特にこの図14に示す構成では、MR素子101bをINCトラック3上に配置することができるため、装置全体の小型化を図ることが可能となる。
次に、上述の構成からなるリニアエンコーダ1,80から出力されるABS信号につき説明をする。
例えば、ABSヘッド4、INCヘッド5をトラックに対して相対移動させると、各ヘッドを構成するMR素子抵抗は図15に示すように変化する。この図15では、横軸をヘッド及びスケールの相対位置としたとき、図15中(a)に示す波形でMR素子101aの抵抗値が変化する。また、リニアエンコーダ80におけるMR素子101bは、INCトラックの磁界を感知し、図15中(b)に示す波形で抵抗値が変化する。
またリニアエンコーダ80におけるABS検出部10の出力は、MR素子101aとのMR素子101bとの差分となるため、図15中(c)に示す波形で信号が変化する。
即ち、上述した動作に基づく本発明では、MR線素につき、交番磁界の境界付近にあるときを不安定領域として選択しないように制御することができる。
なお、n個のABS検出部を選択するための選択信号は、INC値に基づいて作成されなくても良い。例えば、所定位置に付けたインデックスやマークを検出し、検出した結果に基づいて作成されても良い。
なお、本実施の形態では、本発明をリニアエンコーダに適用した場合について説明したが、本発明はリニアエンコーダ以外の位置検出装置に対しても適応することが可能であり、例えば、ロータリエンコーダに対して適応することも可能である。
なお、本実施の形態では、本発明を磁気式の位置検出装置に適用した場合について説明したが、本発明は磁気式以外の位置検出装置に対しても適用することが可能であり、例えば、光学式や静電容量式の位置検出装置に対して適用することも可能である。
本発明を適用したリニアエンコーダを示す模式図である。 不安定領域及び安定領域を説明するための模式図である。 本実施の形態における各ABS検出部の配置を示した模式図である。 差動出力用検出部の出力検出回路を示す回路図である。 ABSヘッドの構成例を示す図である。 INCヘッドの構成例を示す図である。 λが(n−1)λ+2δ以下であるときのABS検出部の位置関係を説明する模式図である。 λが2δ以下であるときの隣接する2つのABS検出部の位置関係を説明する模式図である。 λが2δ以上であるときの隣接する2つのABS検出部の位置関係を説明する模式図である。 ABSヘッドの移動と各ABS検出部の位置との関係を示した模式図である。 各ABS検出部の出力検出回路を示す回路図である。 INC値を説明するための模式図である。 微小領域のピッチの長さの変化に応じて不安定領域が占める割合が変化することを示す模式図である。 本発明を適用したリニアエンコーダにおける他の構成例につき説明するための図である。 各ABS検出部から出力される信号を示す波形図である。 1トラックのアブソリュートトラックを有する従来の位置検出装置の模式図である。 1トラックのアブソリュートトラックを有し、且つインクリメンタルトラックが併設された従来の位置検出装置の模式図である。
符号の説明
1 リニアエンコーダ、2 ABSトラック、3 INCトラック、4 ABSヘッド、5 INCヘッド、6 絶対位置検出回路、10〜10n+m ABS検出部、11〜11 INC検出部、15 検出回路、16 抵抗、17 検出回路、18 抵抗、20 第1の検出回路、21 INC値検出部、22 選択信号作成部、23 第2の検出回路、24 信号選択部、25 ROM、26 演算部、40 ABSヘッド

Claims (5)

  1. 物理的性質が異なる2つの微小領域をそれぞれ数字の「0」又は「1」の2つの符号で表すときに、「0」で表される微小領域と「1」で表される微小領域とが、L(但し、Lは3以上の整数。)ビットの符号を与える配列で一列に並べられたアブソリュートトラックと、
    上記アブソリュートトラックと対向して一列に配置された(n+m)個(但し、mは1以上の整数、nは3以上の整数で且つn≧L)のアブソリュートトラック用検出部を備え、上記アブソリュートトラックに対して移動可能とされており、上記アブソリュートトラックの物理的性質を検出するアブソリュートトラック用ヘッドと、
    上記微小領域における上記各アブソリュートトラック用検出部の位置を検出する微小領域内位置検出手段と、
    上記微小領域内位置検出手段によって検出された結果に基づいて、上記各アブソリュートトラック用検出部が出力した(n+m)個の信号のうちn個を選択する信号選択手段と、
    上記信号選択手段により選択されたアブソリュートトラック用検出部が出力した信号に基づいて、nビットの符号を決定する符号決定手段とを備え、
    上記アブソリュートトラック用検出部のうち1個目に備えられたアブソリュートトラック用検出部と(n+m)個目に備えられたアブソリュートトラック用検出部との間隔λを、(n−1)λ+2δ<λ(但し、λ>0且つδ>0であり、λは各アブソリュートトラック用検出部が出力する信号の最小分解能長であり、δは不安定領域におけるアブソリュートトラック用ヘッドの移動方向の長さである。)を満たす条件とするとともに、
    上記各アブソリュートトラック用検出部間の間隔λを、2δ<λ<λ−2δを満たす条件とし、
    上記アブソリュートトラック用検出部は、互いに直列に接続され、接続中点から信号を検出する2つの直線状の線素からなり、
    上記アブソリュートトラックは、上記信号と同一ピッチで交番磁界が形成される領域を有し、少なくとも上記一の線素が配置され、
    さらに上記線素が交番磁界の境界付近にあるときを不安定領域として選択しないこと
    を特徴とする位置検出装置。
  2. 上記アブソリュートトラックに併設されてなり、波長2λの交番磁気で構成されたインクリトラックに、上記他の一の線素が配置されること
    を特徴とする請求項1記載の位置検出装置。
  3. 上記各アブソリュートトラック用検出部間の間隔λを、略同一とすること
    を特徴とする請求項1又は2記載の位置検出装置。
  4. 上記アブソリュートトラック用検出部の配列は、上記各アブソリュートトラック用検出部のうち2つのアブソリュートトラック用検出部間の間隔λを(sλ−2δ)以上(sλ+2δ)以下とし(但し、sは自然数であり、上記各アブソリュートトラック用検出部のうち2つのアブソリュートトラック用検出部がそれぞれ異なる不安定領域内に存在するときに、当該異なる不安定領域の間に存在する安定領域の数を示す。)、λの間隔で配置された2つのアブソリュートトラック用検出部の間に、s個のアブソリュートトラック用検出部が並べられた配置とされていること
    を特徴とする請求項1又は2記載の位置検出装置。
  5. 上記(n+m)個アブソリュートトラック用検出部の配置は、最大でm個のアブソリュートトラック用検出部が異なる不安定領域に存在する配置とされていること
    を特徴とする請求項1又は2記載の位置検出装置。
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