JP2005140682A - 光学的測定装置及びそれを用いた特異的結合物の光学的測定方法 - Google Patents

光学的測定装置及びそれを用いた特異的結合物の光学的測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、特異的結合物をB/F分離を行わず、高速で感度及び精度よく測定
しうる光学的測定装置及びそれを用いた特異的結合物の光学的測定方法を提供する。
【解決手段】 流体試料中の特異的結合物を光学的に測定する装置であって、蛍光標識又
は光散乱標識が結合された第2の特異的結合メンバーと結合した被測定物質と、特異的に
結合して前記特異的結合物を構成しうる第1の特異的結合メンバーが、少なくとも一表面
に固定されている反応部と、出光側縁面を有する透明な導波路の一面に第一の空間層を介
して透明基材層が積層され、他面に第二の空間層を介して光吸収層が積層されており、前
記第一の空間層と第二の空間層は連通された、流体試料注入するための層であり、導波路
の屈折率が液体試料の屈折率より大きいことを特徴とする光学的測定装置。
【選択図】 図10

Description

本発明は、光学的測定装置及びそれを用いた特異的結合物の光学的測定方法に関し、詳
細には、蛍光標識又は光散乱標識によって変換又は散乱された蛍光又は散乱光を反射させ
ながら伝播する導波路の表面において、蛍光標識又は光散乱標識が結合された第2の特異
的結合メンバーと被測定物質を結合させ、更に、被測定物質と第1の特異的結合メンバー
と結合させた後、光線を照射して蛍光標識又は光散乱標識によって変換又は散乱された蛍
光又は散乱光を導波路に導入し、導波路を反射させながら伝播させ、導波路の出光側縁面
から出光した蛍光又は散乱光を測定して特異的結合物を測定し、ひいては流体試料中の被
測定物質を測定する光学的測定装置及光学的測定方法に関する。
従来から、光源からの光線を光導波路を通して全反射させながら伝播させ、抗原抗体反
応により光導波路の表面近傍に拘束された蛍光物質をエバネッセント波成分により励起し
、これにより生じる蛍光の強度を測定することにより間接的に免疫反応の程度を測定する
蛍光免疫測定装置の研究が行われている。
測定感度、測定精度の優れた蛍光免疫測定装置として、導入された励起光を全反射させ
ながら伝播させる光導波路の表面において抗原抗体反応を行なわせ、さらに蛍光物質で標
識された物質を反応させ、上記励起光のエバネッセント波成分により励起される蛍光物質
が発する蛍光を光導波路に導入し、全反射させながら伝播させ、光導波路から出射される
蛍光に基づいて免疫反応の程度を測定する蛍光免疫測定装置において、650nm近傍に
吸収のピークがある蛍光物質を用い、635nm近傍の波長の光を励起光として採用した
ことを特徴とする蛍光免疫測定装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平7−63756号公報
しかしながら、上記の蛍光免疫測定装置においては、照射する光線は特定波長のレーザ
光線を特定の角度(導波路内で全反射する角度)で照射しなければならず、白熱電球、キ
セノンランプ等の普通の光源を使用することができないので、装置が大型化し、コストが
高く且つ測定が困難であった。
又、異なる導波路を用いた特異的結合分析物の測定方法として、流体試料中の1種以上
の特異的結合分析物の存在又は量の検出方法であって、(a)(i)流体試料よりも大き
い屈折率をもつ透明エレメントと、(ii)受光縁部と、(iii)エレメントの表面の
複数の部位に固定された少なくとも1個の同系結合対の第1の特異的結合メンバーを含む
反応表面(該反応表面の他の非部位部分には特異的結合メンバーを固定しない)とを備え
る導波路デバイス(ここで、前記第1の特異的結合メンバーは、所望により中間同系結合
対を介して、少なくとも1種の分析物と特異的に結合することが可能である)を準備する
段階と、(b)前記1種以上の分析物を含む疑いのある試料と第2の同系結合対の特異的
結合メンバーに結合した光散乱ラベルとに反応表面を接触させ(ここで、該第2の同系結
合対の特異的結合メンバーは、所望により中間同系結合対を介して、サンドイッチアッセ
イの場合には前記1種以上の分析物と特異的に結合することが可能であり、競合アッセイ
の場合には前記第1の同系結合対の固定化した第1の特異的結合メンバーに結合すること
が可能である)、試料中の分析物の量に比例して複数の部位に結合した光散乱ラベル複合
体を形成する段階と、(c)導波路の内部で内部全反射を生じるのに有効な光を導波路の
受光縁部に照射し、全反応表面を同時に照射する段階と、(d)散乱光が存在する場合に
は前記表面の各部位及び非部位部分から実質的に同時に散乱光を集光する段階と、(e)
各部位の光散乱度を(i)非部位部分の光散乱度、もしくは(ii)別の部位の光散乱度
、又はその両者と比較し、各部位の光散乱を該部位の固定化特異的結合メンバーに特異的
な分析物の存在又は量と相関させる段階を含む前記方法が提案されている(例えば、特許
文献2参照。)。
特表平10−506190号公報
上記方法では、光源として、可視、紫外及び近IRスペクトルのエネルギーを含む、ほ
ぼ任意の電磁エネルギー源が可能であり、レーザ、発光ダイオード、フラッシュランプ、
アーク灯、白熱電球、蛍光放電灯等が記載されている。
しかし、導波路デバイスの受光縁部から透明エレメント内部に光線を照射するのであり
、透明エレメントの厚みは非常に薄いので、この厚みより幅の狭いスリットを通して光線
を照射しなければならず、反応表面まで届く光線の量が少なくなり、ノイズの影響を受け
易くなるという欠点があった。
又、導波路デバイスの受光縁部の面精度が低いと、全反射する光線のみならず、全反射
しない光線も反応表面まで届き、この光線が流体試料中に入光し、流体試料中に残存して
いる第2の同系結合対の特異的結合メンバーに結合した光散乱ラベルに到達し、散乱光が
発生するために測定精度が悪くなるという欠点があった。
更に、反応表面が広く、流体試料が広く存在すると、散乱光を測定する測定画像が大き
くなり、ノイズの影響が大きくなり、測定感度が低下するという欠点があった。
又、従来は、高感度、高精度の分析を行おうとするとB/F分離が必要であったが、B
/F分離の工程は煩雑な処理が必要であるため、高速で短時間で分析を行うことが出来な
かった。
本発明の目的は、上記欠点に鑑み、任意の光源を使用して被測定物質に光線を照射し、
蛍光標識又は光散乱標識によって変換又は散乱された蛍光又は散乱光を導波路内に導入し
、導波路内を反射させながら伝播させると共に、全反射しない蛍光又は散乱光を除去し、
全反射した蛍光又は散乱光のみを、導波路の端縁面で測定することにより、特異的結合物
を、B/F分離を行わず、、高速で感度及び精度よく測定しうる光学的測定装置及びそれ
を用いた特異的結合物の光学的測定方法を提供することにある。
請求項1記載の光学的測定装置は、流体試料中の特異的結合物を光学的に測定する装置
であって、蛍光標識又は光散乱標識が結合された第2の特異的結合メンバーと結合した被
測定物質と、特異的に結合して前記特異的結合物を構成しうる第1の特異的結合メンバー
が、少なくとも一表面に固定されている反応部と、出光側縁面を有する透明な導波路の一
面に第一の空間層を介して透明基材層が積層され、他面に第二の空間層を介して光吸収層
が積層されており、前記第一の空間層と第二の空間層は連通された、流体試料注入するた
めの層であり、導波路の屈折率が流体試料の屈折率より大きいことを特徴とする。
上記導波路は、蛍光標識又は光散乱標識によって変換又は散乱された蛍光又は散乱光が
全反射しながら伝播するのであるから、光学的に透明な材料からなるフィルム、シート状
物又は板状体であり、一側面が出光側縁面となされ、一表面が反応部となされている。
上記光学的に透明な材料としては、例えば、ガラス、石英、アクリル系樹脂、フッ素樹
脂、ポリカーボネート樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、エポキシ樹
脂、シリコン樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリイミド樹脂及びそのフッ素化物等が挙げら
れ、ガラス、石英、アクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂及びポリスチレン系樹脂が好
ましい。
上記アクリル系樹脂としては、例えば、ポリメチルメタアクリレート(屈折率=1.4
90)、ポリベンジルメタクリレート(屈折率=1.568)、ポリフェニルメタクリレ
ート(屈折率=1.571)、ポリ1−フェニルエチルメタクリレート(屈折率=1.5
49)、ポリシクロヘキシルメタクリレート(屈折率=1.507)、メチルメタアクリ
レート−ベンジルメタクリレート共重合体、メチルメタアクリレート−フェニルメタクリ
レート共重合体、メチルメタアクリレート−1,1,2−トリフルオロエチルメタクリレ
ート共重合体、メチルメタアクリレート−スチレン共重合体等が挙げられる。
導波路の屈折率は流体試料の屈折率より大きくなければならず、流体試料が水溶液の場
合、水の屈折率は1.33であるから、導波路の屈折率は1.33以上であり、好ましく
は、1.49以上である。
導波路の厚みは、蛍光標識又は光散乱標識によって変換又は散乱された蛍光又は散乱光
の波長の10〜1000倍が好ましく、一般に5〜600μmが好ましく、より好ましく
は15〜100μmである。
上記反応部は、導波路の少なくとも一表面に形成されているが、対向する他表面にも形
成されてもよい。
上記反応部には、蛍光標識又は光散乱標識が結合された第2の特異的結合メンバーと結
合した被測定物質と、特異的に結合して前記特異的結合物を構成しうる第1の特異的結合
メンバーが固定されている。
上記第1の特異的結合メンバーは、測定すべき被測定物質により異なるが、例えば、酵
素、微生物、抗原、抗体、抗体断片、レクチン、レセプター、イオノフォア、プロトンポ
ンプ、生体膜、人工生体素子、DNAの分子、RNAの分子、タンパク質、糖鎖、糖タン
パク質、メタロプロティンよりなる群から選ばれた1 種もしくはこれらの混合物等が挙げ
られる。
上記第1の特異的結合メンバーを反応部に固定する方法は、従来公知の任意の方法が採
用されてよく、例えば、反応部表面に上記第1の特異的結合メンバーと共有結合しうる反
応基を有する合成樹脂の層を被覆し、上記第1の特異的結合メンバーと共有結合させる方
法、タンパク質等の上記第1の特異的結合メンバーが吸着しうる化合物層を反応部表面に
被覆し、上記第1の特異的結合メンバーを吸着させる方法等が挙げられる。
上記蛍光標識は、光線の照射を受けた際に光線を変換することにより蛍光を発生する物
質であり、例えば、光線の照射を受けた際に蛍光を発生する化合物、この蛍光を発生する
化合物を含有する合成樹脂粒子等が挙げられる。
上記蛍光を発生する化合物としては、例えば、フルオレインイソチオシアネート、フル
オレセイン、フルオレセインN−ヒドロキシスクシンイミドエステル、6−(((4−(
4,4−ジフルオロ−5−(2−チエニル)4−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−5−イ
ンダセン−3−イル)フェノキシ)アセチル)アミノ)ヘキサン酸、スクシンイミジルエ
ステル、4−アセトアミド−4’−イソシアナトスチルベン−2,2’−ジスルホン酸、
7−アミノ−4−メチルクマリン、7-アミノ-4- トリメチルクマリン、N−(4−アニリ
ノ−1−ナフチル)マレイミド、ダンシルクロライド、4’6−ジアミジノ−2−フェニ
ルインドール、5−(4,6−ジクロトリアジン−2−イル)アミノフルオレセイン、4
,4’−ジイソチオシアナトスチルベン−2,2’−ジスルホン酸、エオシンイソチオシ
アネート、エリトロシンB、フルオレサミン、フルオレセイン−5(6)−カルボキシア
ミドカプロン酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、5−イソチオシアネート(is
othiosyanante)ジアセテート、4−メチルウンベリフェロン、o−フタル
ジアルデヒド、QFITC、ローダミンBイソチオシアネート、硫酸ローダミン101酸
クロライド、テトラメチルローダミンイソチオシアネート、2’,7’−ジフルオロフル
オレセイン、シアニン系色素、ローダミン、希土類金属錯体等が挙げられ、発光寿命の長
い希土類金属錯体が好適に使用される。
上記希土類金属錯体を構成する希土類金属としては、例えば、スカンジウム、イットリ
ウム、及び、ランタン、セリウム、プラセオジウム、ネオジム、プロメチウム、サマリウ
ム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウ
ム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム等のランタノイド族金属等が挙げられ、サマ
リウム、ユウロピウム、テルビウム及びジスプロシウムが好適に使用される。
上記希土類金属と共に希土類金属錯体を構成するリガンドとしては、希土類金属と反応
して蛍光を発生する希土類金属錯体を構成しうるものであれば、特に限定されず、例えば
、エチレンジアミン四酢酸類、4,7−ビス−(クロロスルフォフェニル)−1,10−
フェナントロリン−2,9−ジカルボキシリックアシッド、4,4’−ビス−1”,1”
,1”,2”,2”,3”,3”−ヘプタフルオロ−4”,6”−ヘキサンジオン−6”
−イル)−クロロスルホ−o−テルフェニル、ヘキサフルオロアセチルアセトン、トリフ
ェニルホスフィンオキシド、ジフェニルスルホキシド、1,10−フェナントロリン等が
挙げられる。
上記蛍光を発生する化合物を含有する合成樹脂粒子は、蛍光を発生する化合物を流体試
料に溶解した場合に比較し、発生する蛍光の強度が流体試料中の共存物質によって低下さ
れることが少ないので好ましい。
上記蛍光を発生する化合物を合成樹脂粒子に含有させる方法は従来公知の任意の方法が
採用されてよく、例えば、蛍光を発生する化合物の存在下で重合性モノマーを乳化重合、
懸濁重合等の重合方法で重合する方法が挙げられる。
上記重合性モノマーとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−ビニルト
ルエン、m−ビニルトルエン、p−ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合物;メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、
i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メ
タ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等のアクリレート類;(メタ)アクリ
ロニトリル、シアン化ビニリデン等のシアン化ビニル化合物;塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン等のハロゲン化ビニル化
合物;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステルなどが挙げられる。
上記重合性モノマーは、これらの重合性モノマーを重合する際に一般に共重合されてい
る単官能性モノマーや多官能性モノマーが共重合されてよく、単官能性モノマーとしては
、例えば、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、グリシジルアクリレート等が挙げられ
、多官能性モノマーとしては、例えば、ジビニルベンゼン、(ポリ)エチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記合成樹脂粒子中の蛍光を発生する化合物の含有量は、少なくなると蛍光の発生量が
少なくなり測定感度が低下し、多くなると蛍光を発生する化合物を溶解しているのと同様
になるので、合成樹脂粒子中5〜80重量%が好ましく、より好ましくは15〜60重量
%である。
上記合成樹脂粒子は大きくなるとさはなるべく小さいのが好ましく、10μm以下が好
ましく、より好ましくは20nm〜500nmであり、更に好ましくは30nm〜200
nmである。
このような粒子径の小さい合成樹脂粒子を合成するには、重合性モノマーの微小液滴を
作製し重合すればよく、例えば、重合性モノマーと乳化剤、分散剤、重合開始剤等の必要
成分との混合液をホモジナイザー、マイクロミキサー、マイクロチャンネル等に供給して
微小液滴を作製し常法に従って重合すればよい。
上記光散乱標識は、光線の照射を受けた際に光線を散乱しうる化合物又は微粒子であり
、例えば、金,銀など金属のコロイド微粒子凝集体、CdS、CdSeなどのカルコゲナ
イト微粒子、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ(メタ)アクリル樹脂など
のポリマー微粒子、シリカゲル、アルミナ、酸化チタンなどの無機酸化物微粒子、これら
の2種以上の組合せによるコアシェル微粒子等が挙げられる。又、上記ポリマー微粒子及
び無機酸化物微粒子は、染色されていてもよいし、蛍光分子や金属ナノ粒子が分散されて
いてもよい。
上記光散乱標識粒子の大きさは、特に限定されるものではないが、一般に10nm〜1
0μmであり、好ましくは50nm〜500nmであり、更に好ましくは70〜200n
mである。
上記第2の特異的結合メンバーは、測定すべき被測定物質に特異的に結合しうるもので
あり、第1の特異的結合メンバーと第2の特異的結合メンバーの間に被測定物質をサンド
ウィッチすることができるものである。
従って、第2の特異的結合メンバーとしては、被測定物質及び第1の特異的結合メンバ
ーに対応して異なるが、例えば、酵素、微生物、抗原、抗体、抗体断片、レクチン、レセ
プター、イオノフォア、プロトンポンプ、生体膜、人工生体素子、DNAの分子、RNA
の分子、タンパク質、糖鎖、糖タンパク質、メタロプロティンよりなる群から選ばれた1
種もしくはこれらの混合物等が挙げられる。
従って、免疫測定方法の場合には、被測定物質が抗体又は抗原であり、第1の特異的結
合メンバーと第2の特異的結合メンバーとしては、それに特異的に反応する抗原又は抗体
が使用される。
反応部で発生した蛍光又は散乱光が導波路内を反射して導波路の出光側縁面まで伝播す
る間に、導波路内を全反射しない蛍光又は散乱光を除去するのであるから、全反射しない
蛍光又は散乱光が導波路内でなるべく多く反射するのが好ましい。
従って、上記反応部から出光側縁面までの距離は、蛍光又は散乱光が導波路内を全反射
して伝播する1往復の距離の2倍以上であることが好ましく、より好ましくは20倍以上
である。
上記透明基材層は、導波路の一面に第一の空間層を介して積層されており、特異的結合
物を光学的に測定する際に、光源からの光線はこの層を透過して反応部に照射されるので
あり、光学的に透明な材料で形成される。
上記光学的に透明な材料としては、前述の導波路を形成するのに使用された光学的に透
明な材料が好適に使用される。
上記光吸収層は、導波路の他面に第二の空間層を介して積層されており、導波路から出
射してきた蛍光又は散乱光を吸光する層であり、吸光することにより、導波路内の全反射
しない蛍光又は散乱光をなくすのであるから、着色された、特に、黒色に着色された合成
樹脂層が好ましい。
上記合成樹脂としては、例えば、オレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン
系樹脂、アクリル系樹脂、ABS樹脂、フッ素系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエ
ステル系樹脂、ポリアリレート系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコン系樹脂、ポリイミド系
樹脂等の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂及び光硬化性樹脂が挙げられる。
着色は、上記合成樹脂に着色剤を練りこんでもよいし、合成樹脂層の表面に着色剤層を
積層してもよく、該着色剤としては、例えば、アゾ系、フタロシアニン系、スレン系、染
料レーキ系等の有機系着色剤;カーボンブラック、酸化物系、クロム酸モリブデン系、硫
化物・セレン化物系、フェロシアン化物等の無機系着色剤が挙げられ、カーボンブラック
が好ましい。
上記第一の空間層及び第二の空間層は、流体試料を注入するための層であり、両層は流
体試料を一度に注入できるように連通されている。又、両層は、特異的結合物を光学的に
測定する際に、流体試料が注入され、導波路を伝播する蛍光又は散乱光のうち全反射しな
い蛍光又は散乱光が入光する層である。
上記第一の空間層及び第二の空間層の厚みは、特に限定されるものではないが、薄くな
ると水等の流体試料を導入しにくくなり、厚くなると導波路と光吸収層との積層が困難に
なるので、0.6〜2000μmが好ましい。
空間層の厚みが薄すぎるとエバネッセント波が光吸収層まで到達する恐れがあるため、
10〜1500μmがより好ましく、100〜1000μmが更に好ましい。 又、空間
層の厚みが10μm程度以下の時は、光吸収層を流体試料の屈折率より大きくするのが好
ましい。
上記透明基材層は、反応部に対応する位置以外は光線が透過する必要はなく、むしろ導
波路から出射してくる光線を吸収するほうが好ましいので、透明基材層の外表面に、反応
部に対応する位置を除いて遮光層が積層されているのが好ましく、更に、遮光層が光吸収
性を有しているのが好ましい。
上記遮光層としては、遮光性を有していればよく、例えば、アルミニウム箔、アルミニ
ウム蒸着合成樹脂フィルム、着色合成樹脂フィルム、不透明の紙、不透明の布等が挙げら
れる。又、前述の光吸収層も遮光性及び光吸収性を有しているので好適に使用できる。
又、透明基材層には、流体試料を第一の空間層に供給するための連通孔が穿設されてい
るのが好ましい。
更に、反応部に照射された光線が反射され、再度反応部に照射されて、蛍光標識又は光
散乱標識によって変換又は散乱された蛍光又は散乱光の強度が向上するように、光吸収層
の第二の空間層側であって、反応部に対応する位置に光反射層が積層されているのが好ま
しい。
上記光反射層としては、光線が反射するものであれば、特に限定されず、例えば、鏡、
アルミニウムシート等が挙げられる。
次に、本発明の光学的測定装置を図面を参照して説明する。図1は、本発明の光学的測
定装置の一例を示す模式図であり、図2は、図1におけるA−A断面図である。
図中1は透明な導波路であり、一表面に、蛍光標識又は光散乱標識が結合された第2の
特異的結合メンバーと結合した被測定物質と、特異的に結合して前記特異的結合物を構成
しうる第1の特異的結合メンバー11が固定されて反応部12が形成され、反応部12か
ら遠い側縁面が出光側縁面13となされている。
導波路1の反応部12側には、導波路1の端部と透明基材層2の端部が両面テープより
なるスペーサー3’、3’により接着され、導波路1と透明基材層2の間に第一の空間層
4が形成されている。
又、21は、流体試料を空間層4に注入するための貫通孔であり、透明基材層2に穿設
されている。尚、出光側縁面13側のスペーサー3’は、導波路1と接触する面積が少な
いほうが、測定に与える影響が少ないため、線接触となるようにするのが好ましい。
又、導波路1の反応部12と反対側は、導波路1の端部と光吸収層6の端部が両面テー
プよりなるスペーサー3’、3’により接着され、導波路1と光吸収層6の間に第二の空
間層5が形成されている。
更に、透明基材層2と光吸収層6は第一の空間層4及び第二の空間層5に満たす液体試
料が漏れないようにスペーサー3、3等により容器状となるように封止されている(一部
図示せず。)。
又、液漏れ防止として導波路の出光側側縁と透明基材層2と光吸収層6を、光学的な影
響の少ないフィルム等で封止しても良い。
又、第一の空間層4と第二の空間層5は、図2に示したように両側部で連通されており
流体試料が流入する構造となっている。
光学的測定は、注入口21から液体試料を注入し、第一の空間層4及び第二の空間層5
に液体試料を満たし、光源から反応部12に光線を照射し、導波路1の出光側縁面13か
ら出光した蛍光又は散乱光を出光側縁面13の付近に設置した受光素子で測定することよ
り行われる。
上記光学的測定装置において、反応部12に光源から光線を照射する際には、光源と反
応部12の間にスリットを設置し、光線が反応部12のみに照射されるようにするのが好
ましい。
図3は、本発明の光学的測定装置の異なる例を示す模式図であり、図4は図3の平面図
である。図3に示した光学的測定装置は、いわば、図1及び2で示した光学的測定装置の
縦型の光学的測定装置である。
図中1は透明な導波路であり、一表面の下方に、蛍光標識又は光散乱標識が結合された
第2の特異的結合メンバーと結合した被測定物質と、特異的に結合して前記特異的結合物
を構成しうる第1の特異的結合メンバー11が固定されて反応部12が形成され、反応部
12から遠い上側縁面が出光側縁面13となされている。
透明基材層2と光吸収層6は、端部が両面テープよりなるスペーサー3、3により接着
され、底面が底蓋体31により貼付され容器状に形成されており、その中に導波路1が挿
入され、導波路1と透明基材層2の間に第一の空間層4が形成され、導波路1と光吸収層
6の間に第二の空間層5が形成されている。
そして、上端部の導波路1と透明基材層2の間、導波路1と光吸収層6の間及び導波路
1とスペーサー3との間が、液体試料の注入口22となされている。又、第一の空間層4
と第二の空間層5は、図4に示したように両側部で連通されており流体試料が流入する構
造となっている。
光学的測定は、注入口22から液体試料を注入し、第一の空間層4及び第二の空間層5
に液体試料を満たし、光源から反応部12に光線を照射し、導波路1の出光側縁面13か
ら出光した蛍光又は散乱光を出光側縁面13の上部付近に設置した受光素子で測定するこ
とより行われる。
図5は、本発明の光学的測定装置の更に異なる例を示す模式図であり、図6は図5の平
面図であり、図7は図5におけるB−B断面図である。
図5に示した光学的測定装置は、透明基材層2の外表面に遮光層7が積層されている以
外は図1に示した光学的測定装置と同一である。遮光層7には、反応部12に対応する位
置に光線入射孔71が形成されると共に貫通孔21に連通する貫通孔72が形成されてい
る。
図8は、本発明の光学的測定装置の更に異なる例を示す模式図であり、図9は図8にお
けるC−C断面図である。
図中1は透明な導波路であり、両表面の対応する位置に、蛍光標識又は光散乱標識が結
合された第2の特異的結合メンバーと結合した被測定物質と、特異的に結合して前記特異
的結合物を構成しうる第1の特異的結合メンバー11が固定されて反応部12、12が形
成され、反応部12から遠い側縁面が出光側縁面13となされている。
導波路1の一面には、導波路1の端部と透明基材層2の端部が両面テープよりなるスペ
ーサー3’、3’により接着され、導波路1と透明基材層2の間に第一の空間層4が形成
されている。21は、流体試料を第一の空間層4に注入するための貫通孔であり、透明基
材層2に穿設されている。
又、透明基材層2の外表面に遮光層7が積層されている。遮光層7には、反応部12に
対応する位置に光線入射孔71が形成されると共に貫通孔21に連通する貫通孔72が形
成されている。
又、導波路1の他面には、導波路1の端部と光吸収層6の端部が両面テープからなるス
ペーサー3’、3’により接着され、導波路1と光吸収層6の間に第二の空間層5が形成
されている。又、光吸収層6には、反応部12に対応する位置に反射層61が積層されて
いる。
第一の空間層4と第二の空間層5は、導波路1に穿設された連通孔14で連通されてい
る。連通孔14の形状は、流体試料を通すことが可能であれば良く、例えば、円形、正方
形、長方形等が挙げられ、その数は1本でもよいし、2以上の複数本であってもよい。
尚、連通孔14の位置は、反応部12以外の位置であれば任意の位置で可能であるが、
透明基材層2に穿設されている貫通孔21の真下に穿設されるのが好ましい。
請求項9記載の特異的結合物の光学的測定方法は、蛍光標識又は光散乱標識が結合され
た第2の特異的結合メンバーと、被測定物質を含む流体試料を、請求項1〜8項のいずれ
か1項に記載の光学的測定装置の第一の空間層と第二の空間層に供給し、被測定物質を介
して、蛍光標識又は光散乱標識が結合された第2の特異的結合メンバーと、反応部に固定
された第1の特異的結合メンバーとを結合させ、特異的結合物を形成した後、該特異的結
合物に光線を照射し、蛍光標識又は光散乱標識によって変換又は散乱された蛍光又は散乱
光を導波路に導入し、導波路を反射しながら伝播し、出光側縁面から出光した蛍光又は散
乱光を受光素子で測定することを特徴とする。
次に、請求項9記載の特異的結合物の光学的測定方法を図面を参照して説明する。図1
0は、図5〜7に示した光学的測定装置をもちいて特異的結合物の光学的測定方法の1例
を示す模式図であり、図11は、蛍光標識又は光散乱標識が結合された第2の特異的結合
メンバーと、被測定物質被測定物質と、第1の特異的結合メンバーが結合した特異的結合
物が反応部表面に固定されている状態を示す模式図である。
図中8は光源であり、遮光層7の光線入射孔71の上方に設置されている。又、9は受
光素子であり、導波路1の出光側縁面13の側方に設置されている。
上記特異的結合物の光学的測定方法において、最初の工程は、蛍光標識又は光散乱標識
が結合された第2の特異的結合メンバーと被測定物質16を混合した流体試料15を、透
明基材層2に穿設されている貫通孔21から第一の空間層4及び第二の空間層5に供給す
る工程である。
第一の空間層4及び第二の空間層5に流体試料15を供給すると、反応部12において
、被測定物質を介して、蛍光標識又は光散乱標識が結合された第2の特異的結合メンバー
と、反応部12に固定された第1の特異的結合メンバー11とが結合し、特異的結合物1
9が形成される。
即ち、流体試料15に含まれる被測定物質16よりも多量の、蛍光標識又は光散乱標識
18が結合された第2の特異的結合メンバー17と、被測定物質16を含む流体試料15
を混合すると、被測定物質16は、蛍光標識又は光散乱標識18が結合された第2の特異
的結合メンバー17と特異的に結合し、被測定物質16の結合した第2の特異的結合メン
バー17と被測定物質16の結合していない第2の特異的結合メンバー17とを含む流体
試料15が得られる。
この流体試料15を反応部12に供給すると、第2の特異的結合メンバー17と特異的
に結合している被測定物質16は、反応部12に固定された第1の特異的結合メンバー1
1とも特異的に結合し、蛍光標識又は光散乱標識18が結合された第2の特異的結合メン
バー17と被測定物質16と第1の特異的結合メンバー11が結合した特異的結合物19
が形成される。
そして、第1の特異的結合メンバー11は反応部12に固定されているので、特異的結
合物19は反応部12に固定されている。又、過剰の蛍光標識又は光散乱標識18が結合
された第2の特異的結合メンバー17は流体試料15中に浮遊している。
次に、特異的結合物19に光線を照射し、蛍光標識又は光散乱標識18により変換又は
散乱された蛍光又は散乱光を導波路1に導入し、導波路1を反射しながら伝播し、出光側
縁面13から出光した蛍光又は散乱光を受光素子9で測定する。
光源8から矢印Dのように光線入射孔71を通って反応部12(流体試料15)に光線
を照射すると、流体試料15中の蛍光標識又は光散乱標識18により変換又は散乱された
蛍光又は散乱光が発生する。
流体試料15中を浮遊している第2の特異的結合メンバー17に結合した蛍光標識又は
光散乱標識18により変換又は散乱された蛍光又は散乱光は、光線Eで示したように深い
入射角を有している光線だけが導波路1内に入射する。
光線Eは導波路の1表面で全反射しない深い角度の光線であるから、光線Eは導波路1
を通り、導波路1の他表面から第二の空間層5内の流体試料15に入射し、光吸収層6で
一部吸収されると共に一部反射される。
反射された光線Eは、再度,導波路1に入射し、導波路1の1表面から第一の空間層4
内の流体試料15に入射し、遮光層7で反射される。反射された光線Eは更に導波路1に
入射する。光線Eは、上記反射及び光吸収が繰り返され、減衰してなくなってしまう。
一方、反応部12に固定されている特異的結合物19に含まれる蛍光標識又は光散乱標
識18により変換又は散乱された蛍光又は散乱光も、浅い角度の入射角を有する光線と深
い角度入射角を有する光線があるが、深い角度入射角を有する光線は、上記光線Eと同様
に反射及び光吸収が繰り返され、減衰してなくなってしまう。
浅い角度の入射角を有する光線は、光線Fで示したように、導波路1を全反射しながら
伝播し、出光側縁面13から出光するので、出光した蛍光又は散乱光を受光素子4で受光
し、電気的処理により測定する。又、出光した光線を、蛍光又は散乱光を選択的に透過す
るフィルターを介して受光してもよい。
上記光源としては、公知の任意の光源が使用可能であり、例えば、レーザー、発光ダイ
オード、フラッシュランプ、アーク灯、白熱電球、蛍光灯、キセノンランプ、水銀灯等が
挙げられ、光線も任意の光線が使用可能であり、例えば、可視光線、紫外線、赤外線等が
挙げられる。
上記受光素子としては、光線を感知しうる任意の計測装置が使用可能であるが、一般に
フォトダイオード、CMOSカメラ、CCDカメラ等が好適に使用される。
本発明の光学的測定装置及びそれを用いた特異的結合物の光学的測定方法の構成は上述
の通りであるから、任意の光源を使用して容易に照射することができ、導波路に固定され
ていない浮遊した特異的結合物に存在する蛍光標識又は光散乱標識によって変換又は散乱
された蛍光又は散乱光は、導波路を伝播する際に減衰され光学測定装置まで到達しないの
で、B/F分離を行わず、特異的結合物を高速で、感度及び精度よく測定することができ
る。
又、導波路表面の反応部に固定された特異的結合物中の蛍光標識又は光散乱標識によっ
て変換又は散乱された蛍光又は分散光の入射角は浅いので、導波路を薄くすることができ
、出光側側縁面からの光線は明るくなり測定感度が優れ、更に、光学的測定装置は薄肉化
が可能となる。従って、流体試料中の被測定物質を高速で感度及び精度よく測定すること
ができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は下記の例に限定されるものではない。
(実施例1)
ヒトヘモグロビンに対するモノクロール抗体とヒトグリコヘモグロビンA1cに対する
モノクロール抗体の作製
ヒトヘモグロビンとヒトグリコヘモグロビンA1cをフロイントコンプリートアジュバ
ントに充分に分散させた溶液(20μg/ml)100μlをBalb/cマウスに2週
間置きに4回免疫した。
免疫終了の2週間後に、免疫されたBalb/cマウスの脾臓を摘出し、106個の脾
細胞を得た。得られた脾細胞をミエローマ細胞とPEG(ポリエチレングリコール)の存
在下で融合させ培養した。増殖した細胞の上澄みを採取しELISA法により各抗体の有
無を調査した。
各抗体が陽性の細胞を限界希釈法により試験し、各抗体を産生している細胞を確認した
。この細胞を大量に培養し、Balb/cマウス腹腔に注射し、2週間後から3日おきに
腹水を採取してヒトヘモグロビンに対するモノクロール抗体とヒトグリコヘモグロビンA
1cに対するモノクロール抗体を得た。
蛍光合成樹脂粒子の作製
ガラス製重合器に、水80重量部とドデシルスルホン酸ナトリウム1.5重量部を供給
し、攪拌してドデシルスルホン酸ナトリウムを溶解した後、スチレン20重量部、希土類
金属錯体(ユウロピウムに配位したヘキサフルオロアセチルアセトン・ トリオクチルフ
ォスフィンオキシド配位子錯体)4重量部及びアゾビスイソブチロニトリル0,15重量
部を供給し、冷却しながらホモジナイザーで高速分散し、乳化液を得た。
得られた乳化液をホモジナイザーで高速分散しながら、窒素置換し、温水で80℃まで
昇温し、80℃で8時間重合して、体積平均粒子径が120nmの蛍光合成樹脂粒子を得
た。
抗ヒトグリコヘモグロビンA1c抗体吸着蛍光合成樹脂粒子の作製
0.05Mグリシン緩衝液(pH8.6)に抗ヒトグリコヘモグロビンA1c抗体を溶
解し、濃度が1mg/mlの抗体溶液を得た。
上記の得られた蛍光合成樹脂粒子を0.05Mグリシン緩衝液(pH8.6)で3回洗
浄した後、蛍光合成樹脂粒子濃度が1.0重量%になるように0.05Mグリシン緩衝液
(pH8.6)に分散し、得られた分散液1mlに対し、得られた抗体溶液0.5mlを
添加し、35℃で1時間攪拌混合した。
次に、牛血清アルブミンの1.0重量%リン酸食塩緩衝液(pH7.2)を1ml添加
し、常温で1時間攪拌混合した後、遠心分離(15000rpm、1時間)し、リン酸食
塩緩衝液(pH7.2)で洗浄した。この遠心分離及び洗浄を3回行った後、得られた抗
ヒトグリコヘモグロビンA1c抗体吸着蛍光合成樹脂粒子に2mlのリン酸食塩緩衝液(
pH7.2)を添加し、超音波ホジナイザーで攪拌し、抗ヒトグリコヘモグロビンA1c
抗体吸着蛍光合成樹脂粒子の分散リン酸食塩緩衝液を得た。
反応部の作製
導波路1として、長さ10mm、幅1mm、厚さ100μmの透明ポリメチルメタクリ
レートシートを使用し、ポリメチルメタクリレートシート(導波路1)の反応部12の位
置を蒸留水で洗浄した後、ヒトヘモグロビンに対するモノクロール抗体及びヒトグリコヘ
モグロビンA1cに対するモノクロール抗体を、濃度が1mg/mlになるように0.1
Mトリス塩酸緩衝液(pH9.0)に溶解した緩衝液を、注射針で反応部12表面に供給
し、30℃で1時間静置した。
次に、0.1Mトリス塩酸緩衝液(pH9.0)で洗浄した後、牛血清アルブミンの1
.0重量%リン酸食塩緩衝液(pH7.2)を供給し、30℃で1時間静置することによ
り、上記モノクロール抗体で被覆されていない反応部12表面を被覆した。
次いで、再度、0.1Mトリス塩酸緩衝液(pH9.0)で洗浄した後、0.1Mトリ
ス塩酸緩衝液(pH9.0)で被覆してポリメチルメタクリレートシート(導波路(A)
)上に反応部12を形成した。
光学的測定装置の作製
導波路1として、上記反応部12が作製された透明ポリメチルメタクリレートシートを
使用し、透明基材層2として、長さ10mm、幅2mm、厚さ100μmの透明ポリメチ
ルメタクリレートシートを使用し、光吸収層6及び遮光層7としてABS樹脂とカーボン
ブラックよりなる、長さ10mm、幅2mm、厚さ100μmの黒色ABS樹脂系シート
を使用した。
図5〜7に示したように、黒色ABS樹脂系シート(光吸収層6)の一面の周囲に、厚
さ0.5mm、幅0.3mmの黒色ABS樹脂系シートよりなるスペーサー3を貼付し、
その上にポリメチルメタクリレートシート(導波路1)を貼付し、第二の空間層5を形成
した。
次に、ポリメチルメタクリレートシート(導波路1)の上面の両端部に厚さ0.5mm
、幅0.3mmの黒色ABS樹脂系シートよりなるスペーサー3を貼付し、その上に直径
1mmの円形の貫通孔21が形成されているポリメチルメタクリレートシート(透明基材
層2)を貼付し第一の空間層4を形成した。
更に、ポリメチルメタクリレートシート(透明基材層2)上に直径1mmの円形の光線
入射孔71及び1辺1mmの正方形の貫通孔72が形成されている黒色ABS樹脂系シー
ト(遮光層7)を貼付し、光学的測定装置を得た。
測定用血液試料の作製
被験者の血液を採取後、直ちに全血1ml当りフッ化ナトリウム(血液抗凝固剤)10
mg添加し、次いで、血液3μlを溶血試薬に添加し150倍に希釈して、希釈血液試料
を得た。
尚、溶血試薬は、ポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル(Pharm
aceutical Inc社製、商品名「TritonX−100」)を0.1重量%
と除去試薬としてテトラポリリン酸0.1重量%を溶解してなる0.05Mリン酸緩衝液
(pH6.0)を使用した。
得られた血液試料をA1c専用測定装置(液体クロマトグラフィ、京都第一科学社製、
商品名「Hi−AutoA1cHA−8121」に供給し、ヒトグリコヘモグロビンA1
c濃度を測定し、その結果に基づいて、血液試料に、更に、上記溶血試薬を添加しヒトグ
リコヘモグロビンA1c濃度3%、5%、10%及び12%の測定用血液試料を作製した
測定
図8に示したように、得られた測定用血液試料に、過剰の抗ヒトグリコヘモグロビンA
1c抗体吸着蛍光合成樹脂粒子の分散リン酸食塩緩衝液を供給、混合した後、5分間静置
し、得られた混合液を光学的測定装置の貫通孔72及び21から第一の空間層4及び第二
の空間層5を満たすように供給し、反応部12に供給した。
光源8としてキセノンランプを使用して0.1J/Flashの光線を2000回/秒
の間隔で1000回光線入射孔71を通して反応部12に照射し、受光素子4としてフォ
トダイオードを使用し、導波路(A)の出光側縁面13から出光してきた波長650nm
付近の光線の強度を測定した。
得られた光線強度とヒトグリコヘモグロビンA1c濃度をグラフにプロットしたところ
直線のグラフが得られ、上記光学的測定装置でヒトグリコヘモグロビンA1c濃度を測定
することができることが分かった。
本発明の光学的測定装置の一例を示す模式図である。 図1におけるA−A断面図である。 本発明の光学的測定装置の異なる例を示す模式図である。 図3の平面図である。 本発明の光学的測定装置の更に異なる例を示す模式図である。 図5の平面図である。 図5におけるB−B断面図である。 本発明の光学的測定装置の更に異なる例を示す模式図である。 図8におけるC−C断面図である。 図5に示した光学的測定装置をもちいて特異的結合物の光学的測定方法の1例を示す模式図である。 蛍光標識又は光散乱標識が結合された第2の特異的結合メンバーと、被測定物質と、第1の特異的結合メンバーが結合した特異的結合物が反応部表面に固定されている状態を示す模式図である。
符号の説明
1 導波路
11 第1の特異的結合メンバー
12 反応部
13 出光側縁面
14 連通孔
15 流体試料
16 被測定物質
17 第2の特異的結合メンバー
18 蛍光標識又は光散乱標識
19 特異的結合物
2 透明基材層
21 貫通孔
3、3’ スペーサー
4 第一の空間層
5 第二の空間層
6 光吸収層
61 反射層
7 遮光層
71 光線入射孔
72 貫通孔
8 光源
9 受光素子

Claims (12)

  1. 流体試料中の特異的結合物を光学的に測定する装置であって、蛍光標識又は光散乱標識
    が結合された第2の特異的結合メンバーと結合した被測定物質と、特異的に結合して前記
    特異的結合物を構成しうる第1の特異的結合メンバーが、少なくとも一表面に固定されて
    いる反応部と、出光側縁面を有する透明な導波路の一面に第一の空間層を介して透明基材
    層が積層され、他面に第二の空間層を介して光吸収層が積層されており、前記第一の空間
    層と第二の空間層は連通された、流体試料注入するための層であり、導波路の屈折率が流
    体試料の屈折率より大きいことを特徴とする光学的測定装置。
  2. 透明基材層に、流体試料を空間層に供給するための連通孔が穿設されていることを特徴
    とする請求項1記載の光学的測定装置。
  3. 透明基材層の外表面に反応部に対応する位置を除いて遮光層が積層されていることを特
    徴とする請求項1又は2記載の光学的測定装置。
  4. 遮光層が光吸収層であることを特徴とする請求項3記載の光学的測定装置。
  5. 光吸収層の第二の空間層側であって、反応部に対応する位置に光反射層が積層されてい
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学的測定装置。
  6. 導波路が、ガラス、石英、アクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂及びポリスチレン系
    樹脂よりなる群から選ばれた材料よりなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項
    に記載の光学的測定装置。
  7. 光吸収層が、合成樹脂と着色剤よりなる黒色の層であることを特徴とする請求項1〜6
    のいずれか1項に記載の光学的測定装置。
  8. 導波路の出光側縁面から反応部までの距離が、蛍光又は散乱光が導波路内を全反射して
    伝播する1往復の距離の2倍以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に
    記載の光学的測定装置。
  9. 蛍光標識又は光散乱標識が結合された第2の特異的結合メンバーと、被測定物質を含む
    流体試料を、請求項1〜8項のいずれか1項に記載の光学的測定装置の第一の空間層と第
    二の空間層に供給し、被測定物質を介して、蛍光標識又は光散乱標識が結合された第2の
    特異的結合メンバーと、反応部に固定された第1の特異的結合メンバーとを結合させ、特
    異的結合物を形成した後、該特異的結合物に光線を照射し、蛍光標識又は光散乱標識によ
    って変換又は散乱された蛍光又は散乱光を導波路に導入し、導波路を反射しながら伝播し
    、出光側縁面から出光した蛍光又は散乱光を受光素子で測定することを特徴とする特異的
    結合物の光学的測定方法。
  10. 被測定物質が抗体又は抗原であり、第1の特異的結合メンバーと第2の特異的結合メン
    バーはそれに特異的に結合する抗原又は抗体であることを特徴とする請求項9記載の特異
    的結合物の光学的測定方法。
  11. 蛍光標識が、希土類金属錯体であることを特徴とする請求項9又は10記載の特異的結
    合物の光学的測定方法。
  12. 蛍光標識が、蛍光を発生する化合物を含有する合成樹脂粒子であることを特徴とする請
    求項9、10又は11記載の特異的結合物の光学的測定方法。
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