JP2005140671A - 食パン焼色測定装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 本発明は食パンの表面色を定量化する簡便な食パン焼色測定装置を提供する。
【解決手段】 本発明は、食パン焼色を明度で判定するものである。
【選択図】 図２

Description

本発明は食パンの表面色を定量化する食パン焼色測定装置に関する。

従来、食パンの生地はコンベアに載置され、オーブンで焼かれながら搬送されている。そして、食パンの焼き具合は、一部の製品を抜打ちでサンプリングし、目視によるカラーグレーダー（焼色標準見本）との比較や、生産ラインから外れた場所において、色差計での計測を実施していた。

しかし、大量の生産ラインにおいて、目視や、ライン外における少量サンプリングだけでは、焼色のバラツキ原因を特定し、方策を講じること、更にはオーブンの違いによる特性の相違を科学的（定量的）に把握することは困難である。
そこで、本発明は、食パンラインで生産している全製品の焼色を迅速、且つ、客観的なデータで評価可能な装置を提供する。

請求項１の食パン焼色測定装置は、食パンの焼色の合否を明度で判定するものであり、簡便な装置で構成できる。
又、請求項２の食パン焼色測定装置は、予め決められた焼色に着色の基準板と食パンを明度を測定し、それらの比較値から演算された値が予め設定された範囲内であるか否かで判定するものであるから、周囲の環境変化（照明等）があっても、焼色を計算することができ、精度の向上を図ることができる。
請求項３の食パン焼色測定装置は、基準板と食パンをカバー体で覆い、間接照明で基準板と食パンの明度を測定することによって、明度の測定に最低限必要なレベル以上の照度を供するので、誤差の少ない測定ができる。

請求項１の食パン焼色測定装置は、明度で判定するので、得られた数値は客観的なデータとして取り扱うことができる。
又、請求項２の食パン焼色測定装置は、基準板と食パンを同時に測定して比較することによって、簡便な装置で構成でき、精度の向上を図ることができる。
請求項３の食パン焼色測定装置は、基準板と食パンをマイルドな光の基で測定するので、周囲の環境変化（照明等）があっても、誤差の少ない測定ができる。

本発明の食パン焼色測定装置について、全体概念を示す図１、図１の断面を示す図２を参照して説明する。

食パン５は、オーブン（図示略）で焼かれた後、適宜の間隔Ｌより長い間隔でコンベア１０に載置され搬送される。尚、前記適宜の間隔Ｌとは、個々の食パンを光電センサー等で区別可能な間隔である。
そして、この食パン５の焼色は、種々の実験の結果、明度に比例することが明らかであり、ＣＣＤカメラ１が食パン５と後述の基準板２０を撮像可能にコンベア１０の上に設けてある。尚、このＣＣＤカメラ１での撮像は、白から黒に到る２５５段階の明度で測定し、測定結果は制御装置（図示略）に入力される。

又、薄い平板状の基準板２０が、前記ＣＣＤカメラ１で食パン５と基準板２０を同時に撮像可能な位置に、後述のカバー体１５で支持され、コンベア１０の上に設けてある。尚、この基準板２０には合格品の食パン５の焼色に近い着色が塗布してあり、その明度は既知であり、焼色の定量化を図ることができる。
前記ＣＣＤカメラ１の白〜黒の２５５段階に対し、室内明度に影響されないために、外乱光を遮蔽するカバー体１５が、コンベア１０の進行方向の前後に開口部を形成し、コンベア１０の両側にまたがった状態で、且つ、両側が湾曲形状に形成され、前記測定する食パン５と基準板２０を覆って設けてある。
コンベア１０の両側には、明度の測定に最低限必要なレベル以上の照度を与える目的で、照明具（ここではＬＥＤ）２２が、前記カバー体の湾曲面で反射可能に上方向に照射可能に取り付けてある。

また、前記カバー体１５の湾曲面はサンドブラスト処理してあり、ＬＥＤの光源はそのサンドブラストを施された湾曲面等で反射させた間接照明で、カバー体１５内（測定する食パン５と基準板２０）を照明している。そのため、ＣＣＤカメラ１はマイルドな照明の基で、食パン５と基準板２０の明度を測定する。
尚、前記カバー体１５内を間接照明で測定しているとき、室内灯の全てを点灯したとき、半分消灯したとき、全て消灯したときのおける各測定精度は、実用的な範囲内であった。

前記ＣＣＤカメラ１は食パン５が通過すると、食パン５と基準板２０を同時に測定できるように、移動する食パン５を検出する検出器（図示略）がコンベア１０に設けてある。そして、この検出器の信号でＣＣＤカメラが作動して、食パン５と基準板２０に対し、予め決められた広さの範囲を撮像し、複数個の画素として２５５段階の明度に区分するデータとして測定する。

そして、制御装置では、例えば、食パン５と基準板２０の各々の２５５段階の何れかに該当する複数個の画素データの平均値を各々算出し、それらの平均値から求めた計算値が、予め設定した範囲内であればオーブン温度を変更をする必要がないが、設定範囲外になったときにはオーブン温度を調整して焼き具合を変更する。
このように、基準板２０と食パン５が並列状態のとき、同時に各々の明度を測定するため、同じ条件での測定であり、焼色測定装置は簡便に構成できるし、更に、外乱光による影響を減少させることができ、精度の安定を図ることができる。又、この焼色測定装置で得られた焼色の数値は、客観的なデータとして取り扱うことができる。

尚、前記した食パン５の焼色が明度に比例することは、種々の実験結果から、裏付けされたものであり、その明度の誤差は実用的な範囲内であり、前記明度を０〜２５５段階で測定しているが、その段階数は適宜選定できる。
又、食パン５と基準板２０は、カバー体１５で覆われた状態における間接照明の基での測定であるが、カバー体１５をスリガラスのような乱反射する材質で構成し、カバー体１５の外側から照射する間接照明であってもよい。
又、前記ＣＣＤカメラ１は食パン５と基準板２０を同じカメラで撮像しているが、同じ状態のＣＣＤカメラの２台で、各々別途に撮像するように構成してもよい。

本発明の食パン焼色測定装置の全体概念を示す図である。 図１のＡ〜Ａ断面を示す図である。

符号の説明

１ 明度センサ（ＣＣＤカメラ）
５ 食パン
１０ コンベア
２０ 基準板

Claims (3)

1. 食パンの焼色の合否を明度で判定することを特徴とする食パン焼色測定装置。
2. 予め決められた焼色に着色の基準板と食パンの明度を同時に測定し、それらの比較値が予め設定範囲内であるか否かで合否を判定することを特徴とする食パン焼色測定装置。
3. 基準板と食パンをカバー体で覆い、間接照明で基準板と食パンの明度を測定することを特徴とする請求項１又は請求項２の食パン焼色測定装置。
   

Images