JP2005140184A - トロイダル型無段変速機とその製造方法 - Google Patents

トロイダル型無段変速機とその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 異物が混入したトラクションオイルを使用した場合でも十分な転がり疲れ寿命を確保できる入力側、出力側各ディスク2、4やパワーローラ8、8を、低コストで得る。
【解決手段】 上記両ディスク2、4と上記各パワーローラ8、8とを造る場合に、浸炭処理又は浸炭窒化処理を施した後にA1 変態点以下で調質を行なう硬化熱処理を施す。そして、高周波焼き入れ前の表面の炭化物の平均粒径を3.0μm以下としてから、必要な部分に高周波焼き入れを施す。この結果、必要個所の硬度を確保しつつ、それ以外の部分の硬度が必要以上に高くなる事を防止して、上記課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、例えば自動車の自動変速機用の変速ユニットとして、或は各種産業機械用の変速機として、それぞれ利用できるトロイダル型無段変速機とその製造方法の改良に関する。
自動車用自動変速機としてトロイダル型無段変速機を使用する事が研究され、一部で実施されている。このトロイダル型無段変速機は、例えば特許文献1に記載されている様な構成を有する。図1〜2は、このトロイダル型無段変速機の基本構成を略示している。この図1〜2に示した構造では、入力軸1と同心に入力側ディスク2を支持し、この入力軸1と同心に配置された出力軸3の端部に出力側ディスク4を固定している。又、トロイダル型無段変速機を納めたケーシング(図示省略)の内側に、上記入力軸1並びに出力軸3に対し捻れの位置にある枢軸5、5を中心として揺動するトラニオン6、6を設けている。
上記各トラニオン6、6は、長さ方向(図1〜2の表裏方向)両端面に上記枢軸5、5を、各トラニオン6、6毎に互いに同心に、各トラニオン6、6毎に1対ずつ設けている。これら各枢軸5、5の中心軸は、上記各ディスク2、4の中心軸と交差する事はないが、これら各ディスク2、4の中心軸の方向に対し直角若しくはほぼ直角方向である、捩れの位置に存在する。又、上記各トラニオン6、6の中心部には支持軸7、7の基半部を支持し、上記枢軸5、5を中心として各トラニオン6、6を揺動させる事により、上記各支持軸7、7の傾斜角度の調節を自在としている。各トラニオン6、6に支持された支持軸7、7の先半部周囲には、それぞれパワーローラ8、8を回転自在に支持している。そして、これら各パワーローラ8、8を、上記入力側、出力側両ディスク2、4の内側面2a、4a同士の間に挟持している。
上記入力側、出力側両ディスク2、4の互いに対向する内側面2a、4aは、それぞれ断面が、上記枢軸5を中心とする円弧若しくはこの様な円弧に近い曲線を回転させて得られる、断面円弧状の凹面をなしている。そして、球状凸面に形成された各パワーローラ8、8の周面8a、8aを、上記内側面2a、4aに当接させている。又、上記入力軸1と入力側ディスク2との間には、ローディングカム装置9を設け、このローディングカム装置9によって上記入力側ディスク2を、出力側ディスク4に向け弾性的に押圧しつつ、回転駆動自在としている。
上述の様に構成されるトロイダル型無段変速機の使用時、入力軸1の回転に伴って上記ローディングカム装置9が上記入力側ディスク2を、上記複数のパワーローラ8、8に押圧しつつ回転させる。そして、この入力側ディスク2の回転が、上記複数のパワーローラ8、8を介して出力側ディスク4に伝達され、この出力側ディスク4に固定の出力軸3が回転する。
入力軸1と出力軸3との回転速度を変える場合で、先ず入力軸1と出力軸3との間で減速を行なう場合には、枢軸5、5を中心として前記各トラニオン6、6を揺動させ、上記各パワーローラ8、8の周面8a、8aが図1に示す様に、入力側ディスク2の内側面2aの中心寄り部分と出力側ディスク4の内側面4aの外周寄り部分とにそれぞれ当接する様に、前記各支持軸7、7を傾斜させる。反対に、増速を行なう場合には、上記各トラニオン6、6を揺動させ、上記各パワーローラ8、8の周面8a、8aが図2に示す様に、入力側ディスク2の内側面2aの外周寄り部分と出力側ディスク4の内側面4aの中心寄り部分とに、それぞれ当接する様に、上記各支持軸7、7を傾斜させる。これら各支持軸7、7の傾斜角度を図1と図2との中間にすれば、入力軸1と出力軸3との間で、中間の変速比を得られる。
上述の様に構成し作用するトロイダル型無段変速機の運転時に、上記両ディスク2、4の内側面2a、4aと上記各パワーローラ8、8の周面8a、8aとの転がり接触部(トラクション部)には、トラクションオイルの油膜を介在させる。このトラクションオイルは、このトラクション部で動力の伝達を行なわせる役目の他、各転がり軸受等の可動部を潤滑する役目を有する為、構成各部材から離脱したバリや摩耗粉等の硬質金属製の異物が混入する事が避けられない。この様な異物の存在は、上記トラクション部を構成する上記各面2a、4a、8aの転がり疲れ寿命を低下させる原因となる。この為、異物が混入したトラクションオイルを使用した場合にも上記各面2a、4a、8aの転がり疲れ寿命を確保する為に従来から、上記両ディスク2、4及び上記各パワーローラ8、8の表面の残留オーステナイト量を高くする事が行なわれている。そして、この残留オーステナイト量を高くする為に、従来からトロイダル型無段変速機以外の分野で広く行なわれていた、浸炭処理や浸炭窒化処理の熱処理を、上記各部材2、4、8の表面処理にもそのまま利用していた。
一方、トロイダル型無段変速機を構成する上記各部材2、4、8には、特に高い表面硬度と深い硬化層深さが必要とされる為、上述の様に残留オーステナイト量を高くする為の、浸炭処理や浸炭窒化処理を、長時間に亙って行なう必要がある。この為、上記各部材2、4、8の生産性が悪く、これら各部材2、4、8、延てはこれら各部材2、4、8を組み込んだトロイダル型無段変速機の製造コストが嵩む原因になっている。しかも、長時間に亙る熱処理に伴って、上記各部材2、4、8に、粒界酸化層や粗大な初析炭化物が生成され易くなる。この様な粒界酸化層や粗大な初析炭化物は、割れや亀裂等の損傷が発生する原因ともなる為、生成される事は好ましくない。
又、上記各部材2、4、8に浸炭処理や浸炭窒化処理を施した場合、施した部材の表面から芯部にかけての硬度分布は、形状の影響を除けば、表面全体に亙ってほぼ同様になり、場所によって硬度を調整する事は困難である。具体的には、剛性、耐摩耗性、耐疲労性等があまり必要でない部分も必要以上に硬化される。この為、熱処理後に、切削、研磨等の後加工が必要な部分が硬くなる事で、この後加工が行ないにくくなり、上記各部材2、4、8の生産性が低下すると言った不具合が生じる。更には、何らの対策も施さない場合には、例えば遅れ破壊が懸念されるネジ部等、高硬度であってはならない部分も同様に硬化される。この様な部分は、硬化防止の為に防炭剤を塗布して高硬度化を防ぐ必要があるが、防炭処理は煩雑である為生産性に乏しいだけでなく、必ずしも均一にその効果を得る事ができず、品質を安定させる事が難しいと言った問題を生じる。
これに対して、高周波焼き入れにより、必要な部分のみ硬化させる熱処理を行なえば、浸炭処理や浸炭窒化処理と比較して、処理時間を非常に短くして、優れた生産性を得られる。又、任意の場所のみを硬化させる事ができる為、例えば熱処理後に加工する部分を硬化させなければ、後加工の面からも生産性を向上させる事ができる。但し、高周波焼き入れ処理の際に行なう高周波加熱は、加熱時間が短く、所謂ずぶ焼き入れと比較して、母相に炭化物が十分に固溶しない。又、軸受の構成部品用として使用される高周波焼き入れ用素材は、一般的には炭素濃度が0.4〜0.6重量%程度のものである場合が多いが、この様な材料では、母相の固溶炭素量が少なくなる。この為、処理した部材の表面の残留オーステナイト量を高くする事が困難であり、前記各部材2、4、8の熱処理に適用した場合、異物混入寿命に伴う、前記各面2a、4a、8aの転がり疲れ寿命を、浸炭処理や浸炭窒化処理を行なった場合程は確保する事ができない。
更に、上述した各技術を組み合わせた熱処理技術として、特許文献2、3には、トロイダル型無段変速機の構成部品に浸炭処理又は浸炭窒化処理を施した後、更に高周波焼き入れを行なう技術が記載されている。この様な特許文献2、3に記載された技術によれば、浸炭処理や浸炭窒化処理に要する時間を従来よりも短縮して、生産性を向上させると共に、粒界酸化層や粗大な初析炭化物の生成を抑えると言った効果を得られる。但し、上記特許文献2、3に記載された、改良された従来技術の場合、浸炭処理や浸炭窒化処理後の金属組織に就いては特に考慮されていない。この為、例えば浸炭処理や浸炭窒化処理の後に行なわれる高周波焼き入れ後に得られる硬度や硬度分布、残留オーステナイト量等が安定しない可能性がある。又、上記各部材2、4、8の熱処理を浸炭処理や浸炭窒化処理のみとした場合と同様に、熱処理後に切削加工や研削加工が施される部分も硬化される為、加工性、生産性に乏しく、コストが嵩むと言った問題点は依然として残る。
特開2003−222216号公報 特許第3028688号公報 特開平10−103440号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、異物が混入したトラクションオイルを使用した場合でも十分な転がり疲れ寿命を確保できる入力側、出力側各ディスクやパワーローラを、低コストで得る事を目的としている。具体的には、表面の残留オーステナイト量が高い入力側、出力側各ディスクやパワーローラの生産性を、熱処理時間を短縮する事で向上させると共に、割れや亀裂等の損傷の原因となる粒界酸化層や粗大な初析炭化物の形成を抑制できる構造及び製造方法を実現する事を目的としている。更には、硬度が必要な所望個所のみを硬化させ、それ以外の部分は必要以上に硬化させずに、熱処理後に行なう切削加工や研削加工に適した程度の硬さにできて、これら切削加工や研削加工の加工性を向上させる事も目的としている。
本発明の対象となるトロイダル型無段変速機は、それぞれが断面円弧状の凹面である、それぞれが鋼製である入力側、出力側両ディスクの内側面に、それぞれが部分球面状である、鋼製の複数のパワーローラの周面を、トラクションオイルの油膜を介して転がり接触させる事により、上記入力側ディスクと上記出力側ディスクとの間で動力を伝達する。
特に、請求項1に記載したトロイダル型無段変速機に於いては、上記両ディスクと上記各パワーローラとの少なくとも一方の部材が、浸炭処理又は浸炭窒化処理を施した後にA1 変態点以下で調質を行なう硬化熱処理を施されて、高周波焼き入れ前の表面の炭化物の平均粒径を3.0μm以下とされてから、必要な部分に高周波焼き入れを施されたものである。
又、請求項5に記載したトロイダル型無段変速機の製造方法は、上記両ディスクと上記各パワーローラとの少なくとも一方の部材を、浸炭処理又は浸炭窒化処理を施した後にA1 変態点以下で調質を行なう硬化熱処理を施す事により表面の炭化物の平均粒径を3.0μm以下とした後、必要な部分に高周波焼き入れを施す。
上述の様に構成する本発明のトロイダル型無段変速機とその製造方法の場合には、入力側、出力側両ディスクの内側面やパワーローラの周面(更には軸方向片側面に形成した内輪軌道)の表面の炭素濃度や窒素濃度が、高周波焼き入れ前に施される浸炭処理又は浸炭窒化処理により高くなっている。そして、入力側、出力側両ディスクの内側面やパワーローラの周面の残留オーステナイト量を、高周波焼き入れのみの場合と比較して高くする事ができる。又、高周波焼き入れ前の金属組織を調整する為、安定した品質を得る事ができる。
又、上記入力側、出力側両ディスクの内側面やパワーローラの周面(及び内輪軌道)以外で、熱処理後に切削や研削等の機械加工を施す部分に関しては、上記浸炭処理又は浸炭窒化処理後に調質を行なって、加工に適した硬さとする事ができる。熱処理後に上記機械加工を施す部分の硬度は、上記調質の条件を変える事により調整できる。
又、本発明の場合には、上記入力側、出力側両ディスクの内側面やパワーローラの周面(及び内輪軌道)の硬化層深さを、浸炭処理又は浸炭窒化処理後に行なう高周波焼き入れで確保している。従って、この硬化層深さを同じと仮定した場合には、前述した従来技術の様に浸炭処理又は浸炭窒化処理のみで硬化層を形成する場合に比べて、浸炭処理又は浸炭窒化処理の処理時間を短縮する事ができる。この為、粒界酸化層や粗大な初析炭化物の生成を抑制できて、割れや亀裂等の損傷を発生しにくくできる。
尚、浸炭処理と浸炭窒化処理とのうち、より好ましい処理方法は浸炭窒化処理である。浸炭処理に於いてCp(カーボンポテンシャル)値が高過ぎると、上記入力側、出力側両ディスクやパワーローラのエッジ部等、肉厚が薄くなった部分に、粒径が10μm以上の初析炭化物が形成され、製造中や使用中に欠け等の損傷が発生する可能性を生じる。これに対して、浸炭窒化処理の場合には、炭素と共に窒素を拡散させる為、Cp値を低く設定する事ができ、初析炭化物の析出を抑制できる。積極的に炭化物の粒径を縮小する為には、浸炭窒化処理時にNH3 流量を多くする事が好ましい。そして、浸炭窒化処理後の表面窒素濃度を、好ましくは0.05%以上、更に好ましくは0.2%以上とする。
何れにしても、表面に形成される炭化物の粒径が小さくなると、高周波焼き入れの様な短時間の加熱でもこの炭化物が母相に容易に固溶して、高い残留オーステナイト量を安定して得る事ができる。これに対して、上記入力側、出力側両ディスクの内側面やパワーローラの周面(及び内輪軌道)に、高周波焼き入れ前に存在する炭化物の粒径が大き過ぎると、この高周波焼き入れに伴ってオーバーヒートを引き起こし、適正な硬度及び硬度分布を得られない可能性がある。この様なオーバーヒートを引き起こさせない為に、上記高周波焼き入れ前の炭化物の平均粒径を3μm以下とする。
調質温度は、非硬化部、即ち、上記入力側、出力側両ディスクの内側面やパワーローラの周面(及び内輪軌道)以外の部分にも必要とされる硬度が得られる様に、A1 変態点以下とする。但し、上記調質温度が700℃を超えた場合には、炭化物の球状化に伴う粗大化が顕著になり、調質後に行なう高周波焼き入れ性が低下する。これに対して、250℃〜450℃の範囲では、材料成分によっては焼き戻し脆性が発現して、部材の欠けや割れ等の損傷が発生する可能性が生じる。これらの事を考慮した場合、上記調質温度の好ましい範囲は、250℃以下か、450〜700℃の、何れかの温度範囲とする。尚、調質は、高周波誘導加熱により行なっても良い。高周波誘導加熱により調質を行なえば、高周波焼き入れを行なわない部分の硬度を、任意の値に調整できる。
本発明を実施する場合に好ましくは、高周波焼き入れ前の金属組織にパーライトを含ませておく。
この様に構成すれば、高周波焼き入れに伴って炭化物が母相中に容易に固溶する為、残留オーステナト量を高くする事ができる。
この様に高周波焼き入れに伴う、炭化物の母相中への固溶をより効果的に行なわせるべく、上記高周波焼き入れ前の金属組織にパーライトを含ませる為に、浸炭処理や浸炭窒化処理後の冷却は、急冷よりも、炉冷や放冷により、緩徐に行なわせる事が好ましい。
必要な硬度と硬化層深さとを得る為の高周波焼き入れは、入力側、出力側両ディスクの内側面と、パワーローラの周面及び内輪軌道等、高硬度が必要とされる部分に就いて行なう。高周波焼き入れは、上記入力側、出力側両ディスクの内側面と、パワーローラの周面及び内輪軌道以外にも、高硬度が必要とされる部分に就いて行なう。この様な部分としては、何れかのディスクと当該ディスクを貫通する回転軸との間で回転力を伝達する為のスプライン溝部やキー溝部、ローディングカム装置を構成する為に入力側ディスクの外側面に形成したカム面、出力側ディスクの外周縁に形成した動力取り出し用の歯車の歯面等がある。但し、高周波焼き入れにより必要な硬度と硬化層深さとを得る処理は、この様な部分に限らず、任意の部分に関して実施できる。又、高周波焼き入れにより、焼き入れした部分の硬度及び硬度分布に関しては、高周波焼き入れの条件(コイル形状、コイルとワークとの隙間、電源出力、出力周波数、冷却方法等)を変える事により、任意に調整できる。
図3は、本発明をパワーローラ8に適用した場合に就いて、図4は同じく入力側ディスク2(又は出力側ディスク4)に適用した場合に就いて、それぞれ示している。何れの場合も、浸炭処理又は浸炭窒化処理により、表面部分10(斜格子部分)は芯部11と比較して炭素濃度、又は、炭素濃度及び窒素濃度が高くなっている。そして、何れの場合でも、調質を施した後に、高硬度が必要とされる部分12に高周波焼き入れを施している。即ち、図3に示したパワーローラ8の場合には、入力側ディスク2(又は出力側ディスク4)と接触する周面8a(トラクション面)及びスラスト玉軸受を構成する為に軸方向片側面に形成した内輪軌道13部分に高周波焼き入れを施している。又、図4に示した入力側ディスク2(又は出力側ディスク4)の場合には、上記パワーローラ8の周面8aと接触する内側面2a(4a)、及び、ローデイングカム装置を構成する為のカム面を形成した外側面14(入力側ディスク2の場合のみ)に、高周波焼き入れを施している。
尚、図3、4に示した、高周波焼き入れによる硬化した、高硬度が必要とされる部分12は単なる1例であり、必要に応じて任意の部分に高周波焼き入れを施す事ができる。例えば、出力側ディスクに出力歯車を一体形成する場合の様に、ディスク又はパワーローラに一体に造られた部分の硬度を高くする必要がある場合には、当該部分に就いても、高周波焼き入れを施す事ができる。又、図5に示す様な、ダブルキャビティ型トロイダル型無段変速機に組み込まれる、両側面15、15をパワーローラの周面を転がり接触させる為のトラクション面とした出力側ディスク16の場合、上記両側面15、15が高硬度が必要とされる部分12となる為、これら両側面15、15に、高周波焼き入れを施す。
次に、本発明の効果を確認する為に行なった実験に就いて説明する。実験では、先ず、次の表1に示した組成を有する、A〜Fの6種類の鋼材により入力側、出力側両ディスク及びパワーローラを造ってこれらを組み合わせ、動力を伝達する為のトラクションユニットを造り、これら各トラクションユニットの耐久寿命を評価した。同じトラクションユニットを構成する入力側、出力側両ディスクとパワーローラとは、同種の鋼材により造った。
Figure 2005140184
又、この6種類の鋼材A〜Fに、次の表2に示した熱処理を施して、本発明に属する11種類の試料(実施例1〜11)と、本発明からは外れる5種類の試料(比較例1〜3及び従来例1、2)とを造った。
Figure 2005140184
尚、この表2中の熱処理のパターンは、それぞれ図6〜9に示した何れかとした。このうちのパターン1は、「浸炭処理→調質→高周波焼き入れ→焼き戻し」の順番に行なうもので、より具体的には、図6に示した工程で行なう。又、パターン2は、「浸炭窒化処理→調質→高周波焼き入れ→焼き戻し」の順番に行なうもので、より具体的には、図7に示した工程で行なう。又、パターン3は、「浸炭窒化処理→焼き戻し」の順番により行なうもので、より具体的には、図8に示した工程で行なう。更に、パターン4は、「高周波焼き入れ→焼き戻し」の順番により行なうもので、より具体的には、図9に示した工程で行なう。
又、高周波焼き入れの条件は、以下に述べる範囲内で、耐久寿命試験で生じる最大剪断応力深さZst位置での硬さがHv700以上となる様な硬さ勾配が得られる様に、条件を定めた。従って、入力側、出力側両ディスク及びパワーローラで、各部分での高周波焼き入れ条件は、下記の条件内で、それぞれ異なる。但し、同一部分に関しては、各実施例と比較例と従来例との間で、従来例1を除き、総て同じとした。
高周波出力: 50〜250kW
周波数: 10〜200kHZ 加熱時間: 3〜10秒
冷却方法: 60℃油冷
又、浸炭処理又は浸炭窒化処理後の冷却条件に関しては、炉冷では、300℃までの平均冷却速度を10℃/min以下とし、油冷では、処理終了直後に60℃の熱処理油中で冷却(急冷)した。
この様な条件で造った、本発明に属する11種類の試料と、本発明からは外れる5種類の試料とに就いて、入力側、出力側両ディスク及びパワーローラの調質完了後(高周波焼き入れ前)の品質、及び、完成品(高周波焼き入れ後)の品質、並びに耐久試験の結果に就いて、次の表3に示した。又、耐久試験に用いた入力側、出力側両ディスク及びパワーローラと同じ熱処理を施した(耐久試験に供したものと同材質の)ロットに就いての品質調査を行なった。
Figure 2005140184
この表3に示したデータ中、表面炭化物平均粒径を求める為に、入力側、出力側両ディスク及びパワーローラに就いて、熱処理完了後に行なう仕上加工での取代に相当する深さ位置を、金属顕微鏡で1000倍の倍率で各20視野観察した。そして、球状炭化物の平均粒経を円相当径に換算した。
パーライト組織の有無に就いても、上記表面炭化物平均粒径を求めたのと同じ位置で、パーライト組織の有無を観察した。
又、炭素濃度及び窒素濃度に就いては、EPMA(Electoric Prove Micro Analyzer)により、上記表面炭化物平均粒径を求めたのと同じ位置で、任意の3点に就いての測定を行ない、その結果の平均値を示した。
調質後の表面硬さに就いては、入力側、出力側両ディスク及びパワーローラのそれぞれに就いて、表面の任意の3点を測定し、平均値を算出した。尚、測定にはビッカース硬さ試験機を使用し、測定時には、表面粗さを良くする為に、多少の研磨加工を行なった。
完成品の表面硬さに就いては、入力側、出力側両ディスク及びパワーローラのトラクション面の、最大せん断応力位置Zst部分の、硬さの平均値を記載した。尚、硬さ測定にはビッカース硬さ試験機を用い、入力側、出力側両ディスク及びパワーローラのそれぞれに就いて、任意の3点を測定し、平均値を算出した。
又、残留オーステナイト量(γR )は、入力側、出力側両ディスクの内側面及びパワーローラ周面(トラクション面)の、表面から20μmの深さ位置での測定値の平均値を求めた。尚、測定は、入力側、出力側両ディスク及びパワーローラのトラクション面を、各3点ずつ測定して、平均値を算出した。
又、初析炭化物の有無は、図10に丸で囲んだ、入力側、出力側両ディスク及びパワーローラのうちで、薄肉となる角部の断面のミクロ組織観察を行ない、円相当径で10μmを超える初析炭化物の有無に就いて調査した。調査は、図10に丸で囲んだ部分の全ての断面に就いて、互いに直交する3方向の断面に就いての観察を行なった。
耐久試験は、前記トラクションユニットをトロイダル型無段変速機として組み立て、下記の条件で行なった。試験は、このトラクションユニットの何れかの部分に破損を生じるか、或は100時間経過するまで行なった。
入力軸回転数 : 3000min-1
入力トルク : 400Nm
トロイダル型無段変速機の変速比 : 1(等速)
潤滑油 : 市販トラクションオイル
潤滑油供給温度 : 80℃
混入異物 : 74〜147μmの鉄粉100ppm(実際のトランスミッション各部から出る異物を模して鉄粉を混入)
この様な条件で行なった耐久試験の結果、100時間経過するまでトラクションユニットの何れの部分にも破損が発生する事なく、そのまま試験を終了したものを○、それ以外のものを×として、前記表3に記載した。
この様な実験の結果から、本発明に属する各実施例の場合には、熱処理が浸炭窒化処理のみである従来例1と比較して同等以上の耐久寿命が得られ、又、高周波焼き入れのみの従来例2と比較して、残留オーステナイト量が高い為、より耐久寿命に優れる結果となっている。上記従来例1は、前述した様に、耐久性の点では特に問題はないが、製造コストが嵩むものである。
又、実施例1と実施例2との比較から、浸炭処理と浸炭窒化処理とでは、表面炭素濃度の違いから、浸炭窒化処理の方が調質完了後の炭化物の平均粒径が小さく、その為完成品における残留オーステナイト量が高くなる事が分かる。この傾向は、他の実施例でも見られており、浸炭処理よりも浸炭窒化処理の方がより好ましい事が分かる。
又、実施例2と実施例9とを比較すれば、調質温度が高い実施例9の方が炭化物の球状化が進行して、調質後の炭化物の平均粒径が大きくなっている事が分かる。この為、高周波焼き入れを行なうと、炭化物の平均粒径が大きい実施例9の方が、母相への固溶量が少なくなり、残留オーステナイト量が少なくなる。尚、調質完了後の硬さは、調質温度が700℃である実施例9の方が、同じく500℃である実施例2よりも低くなる。比較例1は実施例2の調質温度を740℃にしたものであるが、更に炭化物の球状化が進行した為、高周波焼き入れ後の残留オーステナイトが少なくなっている。そして、残留オーステナイト量が少ない為、十分な耐久寿命を得られなかった。この事から、調質温度は、700℃以下とする事が好ましい事が分かる。
又、実施例10は調質温度を160℃としたものであるが、調質完了後の硬さは、浸炭窒化処理のみの従来例1と比較して殆ど変わらない。しかし、高周波焼き入れ処理を併用した実施例10の場合には、浸炭窒化処理時間が5時間程度で足りたのに対し、従来例1の浸炭窒化処理のみの場合には、同じ硬化層深さを得る為に、浸炭窒化処理時間を40時間要した。この事から、本発明の方法によれば、熱処理に要する時間を短縮して、生産性を著しく改善できる事が分かる。
又、比較例2は、浸炭処理時のCp値を1.6にしたもので、析出した炭化物が粗大である。この為、高周波焼き入れ時に一部オーバーヒートが発生し、更に部材のエッジ部(図10に丸で囲んだ部分)に、粒径が10μm以上の析出炭化物が見られた。比較例3に就いても同様に、析出炭化物径が大きく、十分な残留オーステナイト量が得られなかった為、十分な耐久寿命を得られなかった。
以上に述べた様な実験結果から明らかな通り、本発明によれば、トロイダル型無段変速機のトラクション部を構成する入力側、出力側両ディスク及び各パワーローラの耐久寿命を確保して生産性を向上させ、トロイダル型無段変速機の低廉化に寄与できる。
本発明の対象となるトロイダル型無段変速機の基本的構成を、最大減速時の状態で示す側面図。 同じく最大増速時の状態で示す側面図。 本発明をパワーローラに適用した場合を示す断面図。 同じく入力側ディスクに適用した場合を示す断面図。 同じく出力側ディスクに適用した場合を示す断面図。 熱処理パターンの第1例を示す工程図。 同第2例を示す工程図。 同第3例を示す工程図。 同第4例を示す工程図。 初析炭化物の有無を観察した部分を示す、入力側、出力側両ディスク及びパワーローラの断面図。
符号の説明
1 入力軸
2 入力側ディスク
2a 内側面
3 出力軸
4 出力側ディスク
4a 内側面
5 枢軸
6 トラニオン
7 支持軸
8 パワーローラ
8a 周面
9 ローディングカム装置
10 表面部分
11 芯部
12 高硬度が必要とされる部分
13 内輪軌道
14 外側面
15 側面
16 出力側ディスク

Claims (8)

  1. それぞれが断面円弧状の凹面である、それぞれが鋼製である入力側、出力側両ディスクの内側面に、それぞれが部分球面状である複数の鋼製のパワーローラの周面を、トラクションオイルの油膜を介して転がり接触させる事により、上記入力側ディスクと上記出力側ディスクとの間で動力を伝達するトロイダル型無段変速機に於いて、これら両ディスクと上記各パワーローラとの少なくとも一方の部材が、浸炭処理又は浸炭窒化処理を施した後にA1 変態点以下で調質を行なう硬化熱処理を施されて、高周波焼き入れ前の表面の炭化物の平均粒径を3.0μm以下とされてから、必要な部分に高周波焼き入れを施されたものである事を特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. 高周波焼き入れ前の組織にパーライトを含む、請求項1に記載したトロイダル型無段変速機。
  3. 浸炭処理又は浸炭窒化処理後に炉冷又は放冷による冷却を施した、請求項1〜2の何れかに記載したトロイダル型無段変速機。
  4. 所望部分に高周波誘導加熱を施す事により調質を行なった、請求項1〜3の何れかに記載したトロイダル型無段変速機。
  5. それぞれが断面円弧状の凹面である、入力側、出力側両ディスクの内側面に、それぞれが部分球面状である複数のパワーローラの周面をトラクションオイルの油膜を介して転がり接触させる事により、上記入力側ディスクと上記出力側ディスクとの間で動力を伝達するトロイダル型無段変速機のうち、これら両ディスクと上記各パワーローラとの少なくとも一方の部材を、浸炭処理又は浸炭窒化処理を施した後にA1 変態点以下で調質を行なう硬化熱処理を施す事により表面の炭化物の平均粒径を3.0μm以下とした後、必要な部分に高周波焼き入れを施すトロイダル型無段変速機の製造方法。
  6. 高周波焼き入れ前の組織にパーライトを含ませる、請求項5に記載したトロイダル型無段変速機の製造方法。
  7. 浸炭処理又は浸炭窒化処理後に炉冷又は放冷による冷却を施す、請求項5〜6の何れかに記載したトロイダル型無段変速機の製造方法。
  8. 所望部分に高周波誘導加熱を施す事により調質を行なう、請求項5〜7の何れかに記載したトロイダル型無段変速機の製造方法
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