JP2005139937A - 手動油圧ポンプ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 構造が簡単で部品点数が少なく、エア溜まりが生じにくい手動油圧ポンプ装置を提供する。
【解決手段】 シリンダブロック10には前面から後端部に至る複数のピストン孔13が円周方向に間隔をあけて穿設され、各ピストン孔13に球状頭部14aを一体に備え底端を閉塞したピストン14が前後方向へ摺動自在に嵌挿され、これらのピストン14の球状頭部14aをポンプハウジング2内の前部に中心軸に対し傾斜させて取り付けた斜板15に当接させ、各球状頭部14aに係止可能な係止溝18aを備えたバネ受け具17を、シャフト5の周囲に一体回転可能かつ前後動可能に斜板15と平行に傾斜させて装着し、シャフト5の周囲でシリンダブロック10との間にコイルスプリング19を縮装してバネ受け具17を介して各ピストン14を前方へ付勢している。
【選択図】 図1

Description

この発明は、小型漁船やレジャーボート、ヨットなどの主に小型船舶の操舵装置などに用いられる手動油圧ポンプ装置(手動にて油圧力を発生させるポンプ装置)に関するもので、詳しくは、シャフトの回転操作により油圧力を発生させるヘルムポンプの改良に関する。
この種の手動油圧ポンプ装置の先行技術として、例えば、図3に示すように、フロントハウジング52内の後端部にリヤハウジング53を一体に嵌着してなるポンプハウジング51内の中央部にシャフト54と一体回転可能にシリンダブロック55が配装され、このシリンダブロック55内の複数のピストン孔56に円筒状ピストン(ハッチング表示)57がスプリング58で前方へ付勢されて装填されている。ピストン57は球状部を上端に一体に備え下端を開放した円筒状で、スプリング58が図のようにスプリング受け58aを介してピストン58内に挿入されている。各円筒状ピストン57はポンプハウジング51内の前部に傾斜して配設、固定されたスラストベアリング(斜板)59に当接され、シャフト54を介してシリンダブロック55が一方へ回転されることにより、各ピストン孔56内で円筒状ピストン57が前後方向に摺動し、ポンプ作用により油圧を発生する。つまり、複数のピストン孔56のうちあるピストン孔56では円筒状ピストン57はスプリング58に抗して後方へ摺動し、吐出口より圧油を吐出する一方、別のピストン孔56では球状ピストン57がスプリング58の付勢力で前方へ摺動し、吸込口より圧油を吸引する。圧油の吐出と吸込は、シリンダブロック55底部の分配弁(側板ともいう)59によって制御されるが、この側板59はポンプ50底部のリヤハウジング53側に止めねじ59aにより固定され、シリンダブロック55底部(最下面)との間で摺接(接触した状態で相対回転)する構造が公知になっている(例えば特許文献1参照)。
特開平11−222197号公報(段落番号0017および図3)
しかしながら、上記公報に記載の手動油圧ポンプ装置には、下記のような点で改良すべき課題が残されている。すなわち、
複数のシリンダ孔内にそれぞれスプリングを装填して円筒状ピストンを前方へ付勢する必要があるため、部品点数が増え、構造が複雑になる。また、円筒状ピストンの中空部内にエアが溜まり、エアが抜けにくいうえに、ピストンが後方へ摺動される際にエアが圧縮され、圧油の吐出が断続的になり、操作が不連続になるおそれがあった。さらに、分配弁は通常、円板体からなり、上記したとおりリヤハウジング側に固定され、シリンダブロックの底面に摺接されているが、分配弁にかなり高い油圧力が作用するので、圧油漏れをなくすためにシリンダブロックの底面、分配弁の前後両面およびリヤハウジングの分配弁当接面の加工に極めて高い精度が要求されている。
この発明は上述の点に鑑みなされたもので、構造が簡単で部品点数が少なく、エア溜まりが生じにくい手動油圧ポンプ装置を提供することを第1の目的としている。また、分配弁およびその当接面の加工精度を確保するのが容易であり、油漏れが起こりにくい手動油圧ポンプ装置を提供することを第2の目的としている。
上記の第1の目的を達成するために本発明の手動油圧ポンプ装置は、前方へ一部突出す
るシャフトの基端部がポンプハウジング内の中心軸部においてシリンダブロックに一体回転可能に連結され、軸受を介し回転自在に配設され、前記シャフトを回転させることにより油圧力を発生させる手動油圧ポンプ装置において、前記シリンダブロックには前面から後端部に至る複数のピストン孔が円周方向に間隔をあけて穿設され、各ピストン孔に球状頭部を一体に備え底端を閉塞したピストンが前後方向へ摺動自在に嵌挿され、これらのピストンの前記球状頭部を前記ポンプハウジング内の前部に中心軸に対し傾斜させて取り付けた斜板(スラスト軸受)に当接させ、前記各球状頭部に係止可能な係止溝を備えたバネ受け具を、前記シャフトの周囲に一体回転可能かつ前後動可能に前記斜板と平行に傾斜させて装着し、前記シャフトの周囲で前記シリンダブロックとの間にコイルスプリングを縮装してバネ受け具を介して前記各ピストンを前方へ付勢したことを特徴とする。
上記の構成を備えた本発明の手動油圧ポンプ装置によれば、複数のピストンが中心部に配置された共通の一つのスプリングにより前方へ付勢されている。このため、複数のピストン孔にそれぞれ配置されていたスプリングは不要となり、部品点数が減り、構造が簡素化される。また、複数のピストンは中央の共通のスプリングにより同一の付勢力を受けて前方へ付勢されるので、スプリング力の違いによる付勢力のバラツキが生じない。さらに、ピストンは中空、中実を問わず、底端が塞がれているので、ピストン内にエアが溜まることがない。
上記の第2の目的を達成するための本発明の手動油圧ポンプ装置は、前方へ一部突出するシャフトの基端部がポンプハウジング内の中心軸部においてシリンダブロックに一体回転可能に連結され、軸受を介し回転自在に配設され、前記シャフトを回転させることにより油圧力を発生させる手動油圧ポンプ装置において、前記シリンダブロックの底面と底蓋との間に、略円板体状の分配弁を同分配弁の厚みより大きな空間を設け、この空間は前記ピストン孔と底蓋に設けた吐出口および吸込口との給油路に構成してこの空間内に前記分配弁を定位置(いいかえれば非回転状態に保持して)で浮遊状態(いいかえれば前後に自由に移動できる状態)に配装してスプリングにより前方へ付勢し、前部を後部に比べて外径を小さくして前後に貫通する給油孔を設けた押圧ピストン体の小径前部を分配弁側に設けた円形開口部に、大径後部を前記底蓋に設けた円形開口部にそれぞれOリングを介して前後に摺動自在に嵌挿して前記吐出口および前記吸込口からの各給油路内にそれぞれ配装して前記分配弁を前記シリンダブロック底面に押し付けるようにしたことを特徴とする。
この手動油圧ポンプ装置によれば、ポンプの作動時(シャフト回転時)には、吐出口側および吸込口側の二つの押圧ピストン体に油圧力が作用するが、これらの押圧ピストン体はいずれも前部が小径で後部が大径であることから、油圧面の面積差により前方への押圧力が発生し、分配弁をシリンダブロックの底面へ押し付ける。また、ポンプの停止時(シャフト非回転時)には、押圧ピストン体による前方への押圧力は期待できないが、分配弁はスプリングにてシリンダブロックの底面側へ付勢されているので、同様にシリンダブロックの底面へ押し付けられる。したがって、分配弁は常にシリンダブロックの底面へ押し付けられることになるから、分配弁の前面とシリンダブロックの底面の加工精度を従来の精度に比べてかなり下げても、分配弁とシリンダブロックとの隙間から圧油が漏洩するおそれがない。また、分配弁の後ろ面と底蓋の前面との加工精度についても、従来は接合して一体に固定して圧油漏れを防止する構成上から非常に高い加工精度が要求されていたが、本発明では押圧ピストン体の大径後部をOリングを介して底蓋の円形開口部に嵌挿することにより給油路を接続しているので、加工精度をかなり下げることができる。この結果、製作コストを低減でき、しかも圧油漏れを確実に阻止できる。
請求項3に記載のように、前記分配弁の前面に一対の三日月状給油口が相対向して形成され、分配弁の後面には、前記三日月状給油口に連通する一対の円形開口部が相対向して形成され、各円形開口部に前記押圧ピストン体の小径前部がOリングを介して前後に摺動
自在に嵌挿することができる。
請求項4に記載のように、前記シリンダブロックには前面から後端部に至る複数のピストン孔が円周方向に間隔をあけて穿設され、各ピストン孔に球状頭部を一体に備えたピストンが前後方向へ摺動自在に嵌挿され、これらのピストンの前記球状頭部を前記ポンプハウジング内の前部に中心軸に対し傾斜させて取り付けた斜板に当接させ、
前記各球状頭部に係止可能な係止溝を備えたバネ受け具を、前記シャフトの周囲に一体回転可能かつ前後動可能に前記斜板と平行に傾斜させて装着し、前記シャフトの周囲で前記シリンダブロックとの間にコイルスプリングを縮装してバネ受け具を介して前記各ピストンを前方へ付勢することが好ましい。
このようにすれば、請求項1記載の装置の効果と請求項2記載の装置の効果とを併せ持つことになり、装置全体の構造が簡素化され、小型化および軽量化が図られる。
本発明に係る手動油圧ポンプ装置は上記の構成からなるので、構造が簡単で部品点数が少なく、エア溜まりが生じにくく、また、分配弁の前後面およびその当接面の加工精度を確保しやすくて油漏れが起こりにくく、ポンプ装置全体の構造を簡素化して小型軽量化が容易になる。
以下、本発明に係る手動油圧ポンプ装置を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の手動油圧ポンプ装置をヘルムポンプに適用した実施例を示す中央縦断面図、図2(a)は側板の底面図、図2(b)は図2(c)のB−B線断面図、図2(c)は側板の平面図である。
図1に示すように、本例の手動油圧ポンプ装置としてのヘルムポンプ1は、小型船舶の操舵装置に用いられるもので、操船室のダッシュボード(図示せず)などに取り付けられる。ポンプハウジング2の前面中央部よりシャフト5の一部が前方へ突出し、この突出部5aの先端にステアリングホイールが装着される。
ポンプハウジング2は後部を開口したフロントハウジング3に、リアハウジング4が複数のボルト6により一体に組み合わされて構成され、ポンプハウジング2内の空間部が給油タンク7を構成している。リヤハウジング4の後部中央開口部4aには、底蓋8の前方突出部8bが嵌め込まれボルト9により一体に結合されている。底蓋8は円盤状で後部本体8aに比べて前方突出部8bは外径が小さくなっている。
ポンプハウジング2内にピストン・シリンダ機構(ポンプ機構)の主要部を構成するシリンダブロック10を備え、このシリンダブロック10はシャフト5の基端部に一体回転可能に連結され、両者は給油タンク7内の中心軸部において前後の軸受11・12を介して回転自在に支持されている。
シリンダブロック10には前面から後端部に至る複数(例えば、3〜7個)のピストン孔13が円周方向に等間隔に穿設され、各ピストン孔13にピストン14が前後方向へ摺動自在に嵌挿されている。各ピストン14は球状頭部14aを一体に備え、各球状頭部14aの根元14bがやや細く絞られている。また、ピストン14は中空体あるいは中実体のいずれであってもよいが、底端は閉塞されている。さらに、圧油タンク7(フロントハウジング3)内の前部に、スラスト軸受からなる斜板15が上部を前方へ傾斜させた状態
で支持ブラケット15aにより固定されている。
フロントハウジング3の上部前端寄りに給油口16が給油タンク7に連通して穿設され、給油口16に給油栓16aが取り外し自在に取り付けられている。
シャフト5の長手方向のほぼ中間位置にキー溝5bが設けられ、このキー溝5bにキー17aを介してスリーブ状バネ受け具17が一体回転可能かつ前後移動可能に装着され、このバネ受け具17に、円板状のリテーナ18がスラスト軸受(斜板)15と平行に傾斜させて一体に固着されている。リテーナ18には、各ピストン14の球状頭部14aの根元14bに係止可能なU形開口(係止溝)18aが円周方向に等間隔に形成されている。バネ受け具17とシリンダブロック10の前端との間にコイルスプリング19がシャフト5の周囲を囲んで縮装され、全てのピストン14が前方へ付勢されている。シリンダブロック10の前端とコイルスプリング19との間には、スペーサ20が介設されている。なお、リテーナ18はバネ受け具17に一体に形成することができる。
斜板15に前記各ピストン14の球状頭部14aを当接させている。この構成により、シャフト5を一方向に回転させると、シリンダブロック10がリテーナ18とともに回転し、各ピストン14がピストン孔13内において前方あるいは後方へ摺動する。
ポンプケーシング2内においてシリンダブロック10の底面と底蓋8の前方突出部8aの前面との間に開口空間部21が形成されており、この空間部21内には分配弁(側板ともいわれる)22が配装されている。分配弁22の厚みよりも空間部21の前後方向距離は大きく、分配弁22は空間部21の潤滑油中に浮遊状態(全方向へ移動自在な状態)で配装されている。分配弁22の前面には、図2(c)のように一対の三日月状給油口22aが相対向して形成され、分配弁22の後面(底面)には、図2(a)のように一対の円形凹部22bと一対の円形開口部22cとがそれぞれ相対向して形成され、各円形開口部22cはそれぞれ対応する三日月状給油口22aに連通している。
各ピストン孔13の底部から空間部21へシリンダブロック10の底部を貫通する給油孔23が穿設されており、これらの給油孔23の底端は対向する組ごとに環状溝23aで連通されている。そして、対向する一対の環状溝23aは三日月状給油口22aに連通可能な位置にある。一方、底蓋8の後ろ面(底面)には、吐出口25と吸込口26が設けられ、それぞれ底蓋8の前面に相対向して設けられた一対の円形開口部27に給油孔28を介して連通されている。底蓋8の前面には、コイルスプリング29を保持するための一対の円形凹所30が相対向して設けられている。
上記の空間部21内の分配弁22を二つの押圧ピストン体31がシリンダブロック10の底面側へ押し付ける。これらの押圧ピストン体31は後部が大径部31aからなり、この大径後部31a上に小径前部31bが一体に形成され、中央部を給油孔31cが前後に貫通して設けられている。押圧ピストン体31は分配弁22側の円形開口部22cと底蓋8側の円形開口部27とに跨って介装され、円形開口部22c内には小径前部31bがOリング32を介して、また円形開口部27には大径後部31aがOリング33を介してそれぞれ前後方向に摺動自在に嵌挿されている。一方、コイルスプリング29は分配弁22側の円形凹部22bと底蓋8側の円形凹所30に跨って配置され、円形凹所30内には、円柱体のバネ受け34がOリング35を介して前後に摺動可能に嵌め込まれ、このバネ受け34にコイルスプリング29の一端が当接されて分配弁22を前方へ付勢している。円形凹所30内には、底蓋8の底面からバネ強さ調整用ボルト36が貫通したネジ孔37に螺合して挿入され、このボルト36の先端がバネ受け34に当接されており、ボルト36を回転させることによりコイルスプリング29のバネ強さが調整でき、固定用ナット38を締め付けることにより固縛できるようになっている。
以上のようにしてヘルムポンプ1が構成される。このヘルムポンプ1は、従来と同様にシャフト(操舵の場合はステアリングシャフト)5を一方向へ回転させることにより、シリンダブロック10が回転してピストン14が前後方向へ摺動し、一方の吐出口25から給油タンク7内の潤滑油が高圧下で吐出され、吸込口26から圧油がヘルムポンプ1内に吸い込まれる。ポンプ1の作動中には、上記した二つの押圧ピストン体31のうちの一方の小径前部31b端面に吐出圧力が作用し、他方の押圧ピストン体31の大径後部31a端面に吸込圧力が作用するが、両油圧力は単位面積当たりの圧力が等しく、それぞれ均等に作用するので、面積の大きい大径後部31a端面側の油圧力が小径前部31b端面側に比べて勝り、分配弁22は前方へ付勢されてシリンダブロック10の底面に押し付けられる。また、ポンプ1の停止時、つまりシャフト5を回転させていない時には、いずれの押圧ピストン体31にも油圧力が作用しないが、上記した二つのコイルスプリング29による比較的弱いバネ力が作用し、分配弁22は常に前方へ付勢されているために、分配弁22はシリンダブロック10の底面に押し付けられている。このようにしてヘルムポンプ11から圧油が操舵装置本体(図示せず)へ吐出され、操舵装置本体からの圧油がヘルムポンプ1内の給油タンク7に吸い込まれて循環され、操舵されることになる。
なお、シャフト5を逆方向へ回転させると、上記の吐出口25が吸込口となり、吸込口26が吐出口となって圧油が操舵装置本体を逆方向に流れ、逆向きに操舵されるが、その他の動作は共通するので説明を省略する。
さて、本例のヘルムポンプ1は、複数のピストン14を一つのリテーナ18と一本のコイルスプリング29とによって同時に前方へ付勢するとともに、各ピストン14の球状頭部14aをリテーナ18のU形開口18aで支持しているので、ピストン14の本体にコイルスプリング用の取付孔を設ける必要がなく、コイルスプリングの本数も最小限の一本に減って構造が簡素化される。しかも、従来はピストン14のコイルスプリング用取付孔内にエアが溜まることがあり、この影響を受けて操舵時の吐出圧が断続的に操舵装置に作用するおそれがあったが、そのようなエア溜まり箇所をなくすことができた。
さらに、上記の分配弁22についても底蓋8等にネジ止めしていた従来の構造では、圧油漏れをなくすためにシリンダブロック10の底面、分配弁22の前後両面および底蓋8の前面の加工に極めて高い精度が要求されていたが、本例のヘルムポンプ1では分配弁22を浮遊状態に配装してポンプ作動時に発生する油圧力および補助バネ力を利用してシリンダブロック10の底面に押し付けるようにしたので、分配弁22等の加工精度を下げても圧油漏れを確実に防止でき、製作が容易になり、製造コストも低減できる。
本発明の油圧ポンプ装置をヘルムポンプに適用した実施例を示す中央縦断面図である。 図2(a)は側板の底面図、図2(b)は図2(c)のB−B線断面図、図2(c)は側板の平面図である。 従来の一般的なヘルムポンプの一例を示す中央縦断面図である。
符号の説明
1 ヘルムポンプ(手動油圧ポンプ装置)
2 ポンプハウジング
3 フロントハウジング
4 リアハウジング
5 シャフト(ステアリングシャフト)
7 給油タンク
8 底蓋
10 シリンダブロック
11・12 軸受
13 ピストン孔
14 ピストン(プランジャー)
14a球状頭部
15 斜板(スラスト軸受)
16 給油口
17 スリーブ状バネ受け具
18 円板状リテーナ
19 コイルスプリング
20 スペーサ
21 開口空間部
22 分配弁(側板)
22a三日月状給油口
22b円形凹部
22c円形開口部
25 吐出口
26 吸込口
27 円形開口部
30 円形凹所
31 押圧ピストン体
31a大径後部
31b小径前部
31c給油孔
32・33 Oリング
34 円柱体状バネ受け

Claims (4)

  1. 前方へ一部突出するシャフトの基端部がポンプハウジング内の中心軸部においてシリンダブロックに一体回転可能に連結され、軸受を介し回転自在に配設され、前記シャフトを回転させることにより油圧力を発生させる手動油圧ポンプ装置において、
    前記シリンダブロックには前面から後端部に至る複数のピストン孔が円周方向に間隔をあけて穿設され、各ピストン孔に球状頭部を一体に備え底端を閉塞したピストンが前後方向へ摺動自在に嵌挿され、これらのピストンの前記球状頭部を前記ポンプハウジング内の前部に中心軸に対し傾斜させて取り付けた斜板に当接させ、
    前記各球状頭部に係止可能な係止溝を備えたバネ受け具を、前記シャフトの周囲に一体回転可能かつ前後動可能に前記斜板と平行に傾斜させて装着し、前記シャフトの周囲で前記シリンダブロックとの間にコイルスプリングを縮装してバネ受け具を介して前記各ピストンを前方へ付勢したことを特徴とする手動油圧ポンプ装置。
  2. 前方へ一部突出するシャフトの基端部がポンプハウジング内の中心軸部においてシリンダブロックに一体回転可能に連結され、軸受を介し回転自在に配設され、前記シャフトを回転させることにより油圧力を発生させる手動油圧ポンプ装置において、
    前記シリンダブロックの底面と底蓋との間に、略円板体状の分配弁を同分配弁の厚みより大きな空間を設け、この空間は前記ピストン孔と底板に設けた吐出口および吸込口とを接続する給油路の一部に構成しこの空間内に前記分配弁を定位置で浮遊状態に配装してスプリングにより前方へ付勢するとともに、前部の外径を後部に比べて小さくして前後に貫通する給油孔を設けた押圧ピストン体の小径前部を分配弁側に設けた円形開口部に、大径後部を前記底蓋に設けた円形開口部にそれぞれOリングを介して前後に摺動自在に嵌挿し前記吐出口および前記吸込口からの各給油路内にそれぞれ配装して前記分配弁を前記シリンダブロック底面に押し付けるようにしたことを特徴とする手動油圧ポンプ装置。
  3. 前記分配弁の前面に一対の三日月状給油口が相対向して形成され、分配弁の後面には、前記三日月状給油口に連通する一対の円形開口部が相対向して形成され、各円形開口部に前記押圧ピストン体の小径前部がOリングを介して前後に摺動自在に嵌挿されている請求項2記載の手動油圧ポンプ装置。
  4. 前記シリンダブロックには前面から後端部に至る複数のピストン孔が円周方向に間隔をあけて穿設され、各ピストン孔に球状頭部を一体に備えたピストンが前後方向へ摺動自在に嵌挿され、これらのピストンの前記球状頭部を前記ポンプハウジング内の前部に中心軸に対し傾斜させて取り付けた斜板に当接させ、
    前記各球状頭部に係止可能な係止溝を備えたバネ受け具を、前記シャフトの周囲に一体回転可能かつ前後動可能に前記スラスト軸受と平行に傾斜させて装着し、前記シャフトの周囲で前記シリンダブロックとの間にコイルスプリングを縮装してバネ受け具を介して前記各ピストンを前方へ付勢した請求項2又は3記載の手動油圧ポンプ装置。
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