JP2005139501A - 耐熱性に優れた銅合金およびその製法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 歪み取り焼鈍などの熱処理を行った場合でも強度低下を殆ど起こすことのない耐熱性に優れた銅合金とその製法を提供すること。
【解決手段】 Feを含み、500℃で1分間焼鈍した後のCube方位の方位密度が50%以下であり、且つ更に500℃で1分間焼鈍した後の平均結晶粒径が30μm以下である耐熱性に優れた銅合金であり、この様な銅合金は、Feを含む銅合金を熱間圧延したのち冷間圧延して冷延銅合金を製造する際に、熱間圧延と最終冷間圧延の間に冷間圧延と焼鈍を少なくとも2回ずつ実施すると共に、1回当りの冷間圧延を50〜80%の加工率で行い、最終冷間圧延時の加工率を30〜85%とすることによって製造できる。

Description

本発明は、たとえば成形加工後に歪取り焼鈍などの熱処理を行った場合でも強度低下が少なく、耐熱性に優れた銅合金とその製法に関するもので、この銅合金は、優れた耐熱特性を活かし、電気・電子分野や機械分野を始めとして様々の分野で幅広く有効に活用できる。
近年、電子機器等を始めとする各種機器の小型化・薄肉軽量化が進むにつれて、それらの機器を構成するリードフレームや端子、コネクタ等として用いられる銅合金部品の小型・軽量化も急速に進んできている。
例えば半導体リードフレーム用銅合金としては、少量のFeを含む銅合金が一般的に使用されており、特にFe:2.1〜2.6%(質量%を意味する;化学成分の場合は以下同じ)とP:0.015〜0.15%、およびZn:0.05〜0.20%を含む銅合金(CDA194合金)は、銅合金の中でも強度、導電性、熱伝導性などに優れていることから、国際標準銅合金として汎用されている。
ところで、リードフレーム等への加工を行う際には、上述した様な化学組成の銅合金板を使用し、スタンピングすることによって多ピン形状とするのが一般的である。しかし最近では、前述した如く電気・電子部品の小型化・薄肉軽量化に対応するため、原材料として用いる銅合金板の薄肉化や多ピン化が進んでおり、それに伴って、スタンピング後の加工品に歪み応力が残留し易くピンが不揃いになる傾向がある。そこで通常は、スタンピングして得られる多ピン形状の銅合金板に、熱処理(歪取り焼鈍)を施して歪を除去することが行われる。ところがこの様な熱処理を行うと材料が軟化し易く、熱処理前の機械的強度を維持することができない。また製造工程面からすると、生産性向上の観点から前記熱処理をより高温・短時間で行うことが求められており、高温での熱処理後も高強度を維持し得る耐熱性が強く求められている。
こうした課題に対し、これまでにもFe,P,Zn等の合金元素や、その他Sn,Mg,Ca等の微量添加元素を含有させ、或はそれらの添加量を調整する等の改善策が講じられてきた。しかし、この様な成分調整だけでは、銅合金部品の小型・軽量化や耐熱強度特性などに十分対応しきれないことから、最近では銅合金の集合組織などを制御する技術が検討されている。
例えば特許文献1では、最終圧延後のX線回折強度比と最終圧延前の結晶粒径を制御することによって、強度の向上を図っている。また特許文献2には、X線回折強度比に加えてCube方位の方位密度を制御することで加工性を高める技術が開示されている。
特開2003−96526号公報 特開2002−339028号公報
上記特許文献1に開示された方法は、無酸素銅に少量の銀を添加した銅合金を素材として使用し、熱間圧延の後、冷間圧延と再結晶焼鈍を繰り返し、最終の冷間圧延における加工度と、最終冷間圧延前の再結晶焼鈍後の平均結晶粒径、および最終焼鈍前の冷間圧延加工度をコントロールすることによって、最終圧延後のX線回折強度比と最終圧延前の結晶粒径を制御し、高強度化を図っている。またこの文献によると、立方体集合組織が発達すると強度が低下し、且つエッチング性に異方性が現れることから、こうした観点からもX線回折強度は適切に制御されるべきであるとしている。更に、この銅合金は耐熱性においても優れたものであることが記載されている。ところが、この文献で推奨する圧延・焼鈍条件をそのまま適用しても、後述する本発明で意図する様な高レベルの耐熱性を得ることはできず、一層の改善が求められる。
また特許文献2によれば、(200)面と(220)面のX線回折強度比とCube方位の方位密度を適正範囲に制御することで、加工性や成形性の改善された電子部品用銅合金が得られると記載されている。しかしこの技術でも、本発明で意図する高レベルの耐熱性を保障するまでには至らない。
本発明は上記の様な公知技術に鑑みてなされたものであって、その目的は、高価な合金元素を配合せずとも、また、特に電気・電子部品用銅合金材の小型・軽量化にも適合すべく、熱処理(歪取り焼鈍など)を行った場合でも高強度を維持し得る耐熱性を備えた銅合金を提供すると共に、その様な銅合金をより確実に製造することのできる方法を提供することにある。
上記課題を解決することのできた本発明に係る耐熱性に優れた銅合金とは、Feを含み、500℃で1分間焼鈍した後のCube方位の方位密度が50%以下であり、好ましくは更に平均結晶粒径が30μm以下であることを特徴とする。
本発明の銅合金は、上記の様に安価な合金元素として少量のFeを必須成分として含有するもので、その含有率は特に制限されないが、好ましいのは0.01%以上、4%以下である。その他に含有されることのある元素としては0.03%程度以下のリン(P)や0.1%程度の亜鉛などが挙げられるが、その他の元素については不可避不純物量に抑えることが望ましい。
また本発明に係る製法は、上記耐熱性に優れた銅合金をより確実に製造することのできる方法として位置付けられるもので、Feを含む銅合金を熱間圧延したのち冷間圧延して冷延銅合金を製造するに際し、熱間圧延と最終冷間圧延の間に冷間圧延と焼鈍を少なくとも2回ずつ実施すると共に、1回当りの冷間圧延を50〜80%の加工率で行い、最終冷間圧延時の加工率を30〜85%とするところに特徴を有している。
本発明によれば、500℃×1分焼鈍後のCube方位密度を50%以下に抑えることで、安定して優れた耐熱性を示す銅合金を得ることができ、従来材に指摘されていた歪取り焼鈍などを目的とする熱処理後の強度劣化を可及的に低減できる。その結果、例えばスタンピング処理などで歪応力が残留して寸法精度の低下が懸念される様な場合でも、歪取り焼鈍などにより強度低下を抑えつつ寸法精度の低下を防止することができ、安定した品質の銅合金を提供できる。
本発明に係る耐熱性に優れた銅合金は、上記の様に少量のFeを含む銅合金からなるもので、500℃で1分間焼鈍した後のCube方位の方位密度が50%以下であるところに第1の特徴を有し、より好ましくは該方位密度に加えて、500℃で1分間焼鈍した後の平均結晶粒径が30μm以下であるところに第2の特徴を有している。
上記の様に500℃で1分間焼鈍した後のCube方位密度を50%以下と定めたのは、下記の理由による。即ち本発明者らが種々の実験で確認したところによると、少量のFeを含む銅合金では、加熱焼鈍後のCube方位の方位密度が大きいものほど、熱処理による強度低下の度合いが大きく、該方位密度が小さいものほど熱処理による強度低下が少なくて耐熱性に優れたものであること、そして該方位密度の定量的基準は、加熱焼鈍を「500℃×1分間」に設定した時の焼鈍後のCube方位密度を基準にして評価することができ、その値が50%を超えると、熱処理による強度低下の度合いが明らかに大きくなり、該方位密度が50%以下、より好ましくは40%以下であるものは、安定して優れた耐熱性を示すことが確認された。
また、Cube方位密度に加えて、上記500℃で1分間焼鈍した後の平均結晶粒径も耐熱性と高い相関性を有しており、該平均結晶粒径が30μm以下であるものは、一段と優れた耐熱性を示すことが確認された。
尚Cube方位とは、結晶の<001>方向が圧延方向、圧延面法線および幅方向と平行になる方位であり、圧延面には(100)面が配向する。Cube方位が発達するにつれて該Cube方位を有する結晶粒の存在比率は大きくなり、Cube方位が過度に発達すると、当該銅合金の強度は低下してくる。そして、Cube方位の方位密度を50%以下に抑えれば、本発明で意図する高レベルの耐熱性を確保できるのである。
ここでCube方位の方位密度は、EBSP(Electron Back-Scatter diffraction Pattern)法によって測定できる。即ちEBSP法では、試料表面に電子線を入射させ、この時に発生する反射電子から例えば図1に示す様な菊池パターン(Cube方位マッピング)を得る。この菊池パターンを解析すれば、電子線入射位置の結晶方位を知ることができる。そして該電子線を試料表面に2次元で走査させ、所定ピッチ毎に結晶方位を測定すれば、試料表面の方位分布を測定できる。
但し、薄肉化やスタンピング等の加工によって与えられた歪場や滑り線、転位セル境界などの欠陥が材料中に多く存在する場合は、菊池パターンが得られ難くなる。本発明の銅合金は追って詳述する如く強圧下の冷間圧延で仕上げ加工されるので、最終冷延板のままではEBSP法でCube方位の方位密度を評価することができない。そこで本発明では、500℃で1分間焼鈍した後のCube方位密度で規定している。
また、Cube方位が発達するにつれて、同じ方向に配向している結晶粒の割合は多くなるため、結晶粒界における原子の乱れが小さくなって結晶粒は明らかに粗大化する傾向がみられ、該結晶粒径が30μm以下、より好ましくは25μm以下であるものは、500℃で1分間焼鈍した後も高い強度を維持することが確認された。
本発明で用いる銅合金はFeを必須成分として含有するもので、該Feの含有率を含めて該銅合金の成分組成は特に制限されないが、本発明の効果をより有効に発揮させ、あるいは銅合金としての各種特性をより効果的に発現させるには、Fe含量が0.01%以上、4.0%以下のものを使用することが望ましい。ちなみにFe量が0.01%未満では、銅合金マトリックス内におけるFeまたはFe基金属間化合物の析出量が少ないため、リードフレームや端子、コネクタ等として要求される強度が不十分になる他、耐熱性も不十分となる。しかし、こうしたFeの作用は約4.0%で飽和し、それ以上の強度や耐熱性向上効果は得られず、むしろFeを含む粗大な晶・析出物が多量に生成し、鋳造性や熱間圧延時の加工性に悪影響を及ぼすようになるので、4.0%以下に抑えることが望ましい。強度や耐熱性と鋳造性や熱間加工性を両立させる上でより好ましいFe含量は0.03%以上、3.5%以下、更に好ましくは0.05%以上、3.0%以下である。
なお本発明の銅合金には、上記Feの他、リン(P)や亜鉛が混入してくることがあるが、リンは粗大晶出物の生成による鋳造性の低下を抑えるため0.1%程度以下に抑えるのがよい。また亜鉛は、錫や半田の剥離を抑える上で有効な元素であるが、多過ぎるとその効果が飽和し却って溶融錫や半田の濡れ広がり性を劣化させるので、1.0%程度以下に抑えることが望ましい。その他の元素については敢えて積極的に含有させる必要はないが、本発明の前記作用効果を阻害しない範囲で、例えばPb,Ni,Mn,Cr,Al,Mg,Ca,Be,Si,Zr,In等が不可避不純物量混入していてもよいし、或は少量を積極的に添加することも可能であり、それらも本発明の技術的範囲に包含される。
次に、前掲のCube方位密度や平均結晶粒径を満たす耐熱性に優れた銅合金を得るための製法について説明する。
本発明の銅合金を製造するに当っては、熱間圧延ののち最終冷間圧延を行うまでの過程で、冷間圧延と焼鈍を少なくとも2回ずつ繰り返し、最後に冷間圧延で所定の厚さに仕上げる。従来法で一般的に採用されているのは、生産性およびコストの面から、熱延後の冷間圧延と焼鈍を必要最低限(例えば、熱延→冷延→焼鈍→最終冷延)に抑えて実施する方法である。ところが本発明者らが確認したところによると、1回当りの冷間圧延時の加工率を高め過ぎるとCube方位の核が形成され、加工製品を焼鈍する際にCube方位が発達し易くなり、逆に1回当りの冷間圧延時の加工率が低過ぎると、B方位({011}<211>)やS方位({123}<634>)などの圧延集合組織の発達が抑えられ、冷間圧延前(即ち、熱延終了時点)に残存していたCube方位やその核が多数残されたままの状態になることが分かった。
ところが、熱間圧延と最終冷間圧延の間に、適正な加工率範囲で冷間圧延と焼鈍を少なくとも2回ずつ繰り返すと、Cube方位の発達および核の形成が大幅に抑制される。ちなみに、1回当りの冷間圧延時の加工率が50%を下回ったり80%を超えたりすると、製品を焼鈍したときにCube方位が著しく成長し易くなり、500℃で1分間焼鈍した後のCube方位密度が上記好適範囲を超える。しかも、Cube方位の発達に伴って結晶粒が異常成長し、平均結晶粒径も30μmを超え、延いては耐熱性を劣化させる原因になる。そこで本発明では、冷間圧延1回当りの加工率を50〜80%とし、且つ該冷間圧延と焼鈍を少なくとも2回ずつ実施することを必須とする。
なお、熱間圧延後に行われる上記冷間圧延と焼鈍の繰り返しによりCube方位の発達と核形成を十分に抑制することで、寸法調整に主眼を置く最終冷間圧延時の許容加工率範囲は若干広がるが、最終冷間圧延工程でのCube方位の発達と核形成も確実に抑えるには、最終冷間圧延時の加工率を30%以上、85%以下、より好ましくは35%以上、80%以下に抑えることが望ましい。
本発明は以上の様に構成されており、所定条件で加熱した後のCube方位密度を50%以下に特定することで、加熱焼鈍時の強度低下が少なくて耐熱性に優れた銅合金を得ることができ、且つ熱間圧延から最終冷間圧延の間に行われる所定加工率の冷間圧延と焼鈍の繰返しと、最終冷間圧延時における加工率の適切な制御によって、高耐熱性の銅合金を確実に製造できる。
かくして得られる本発明の銅合金は、上記の様に優れた耐熱性を有しており、歪取り焼鈍などの熱処理を加えても強度の低下が少ないので、例えばICリードフレーム、端子、コネクターなどの如く、最終加工後に寸法調整などのため歪取り焼鈍などの熱処理が施される銅合金製品の素材として有効に活用できる。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらも当然本発明の技術的範囲に包含される。
実施例
下記表1に示す化学成分の銅合金を各々コアレス炉で溶製し、半連続鋳造法で造塊して厚さ50mm×幅200mm×長さ500mmの鋳塊を得た。得られた各鋳塊を加熱してから厚さ12mmにまで熱間圧延したのち面削し、更に冷間圧延と焼鈍を繰返し、最後に最終圧延を行って厚さ約0.2mmの銅合金板を得た。
得られた銅合金板を、500℃の塩浴炉で1分間焼鈍してから組織観察用の試験片を採取し、機械研磨およびバフ研磨を行った後、電解研磨して表面を調整した。得られた各試験片について、日本電子社製のSEM(型番「JEOL JSM 5410」)と、TSL社製のEBSP測定・解析システムOIM(Orientation Imaging Macrograph)を用いて500μm×500μmの領域を1μmの間隔で測定した。その後、同システムの解析ソフト(ソフト名「OIM Analysis」)を用いて、Cube方位の方位密度(理想方位から15°以内)と平均結晶粒径を求めた。
図1は、表1に示した符号1について上記「EBSP測定・解析システムOIM」を用いたCube方位マッピングであり、黒色に現れる領域がCube方位である。よって、この様なCube方位マッピングを上記解析ソフトにより画像解析すれば、Cube方位密度を求めることができる。また図2は、同じく符号1について同解析ソフトで求めた結晶粒径のヒストグラムであり、この様な結晶粒径と各面積比率のヒストグラムから平均結晶粒径を求めることができる。
また各供試材の耐熱性は、焼鈍による硬さの低下度合いで評価した。硬さの測定は、最終圧延を終えた製品銅合金板と、これを500℃で1分間焼鈍した後の板から、各々任意に試験片(厚さ0.2mm×幅10mm×長さ10mm)を採取し、松沢精機社製のマイクロビッカース硬度計(商品名「微小硬度計」)を用いて0.5kgの荷重を加えて行った。
結果を表1に一括して示す。
Figure 2005139501
表1において、符号1〜7は本発明の規定要件を満たす実施例であり、何れも500℃×1分間焼鈍後のCube方位密度が50%以下で平均結晶粒径は30μm以下であり、且つ焼鈍前後の硬さの低下量は全て40Hv以下で優れた耐熱性を有していることがわかる。
これらに対し符号8〜16は、下記の如く本発明で定める規定要件の何れかを欠く比較材であり、何れもCube方位密度が50%を超えると共に平均結晶粒径が30μmを超えており、焼鈍前後の強度低下量が大きく耐熱性が十分とはいえない。
符号8:熱間圧延後の最終圧延の間に行われる冷間圧延の最高加工率が80%を超えている。
符号9:熱間圧延後の最終圧延の間に行われる冷間圧延の最高加工率が80%を超えている他、最終圧延時の加工率も85%を超えている。
符号10:熱間圧延後の最終圧延の間に行われる冷間圧延の最高加工率が80%を超えている。
符号11:熱間圧延後の最終圧延の間に行われる冷間圧延の最低加工率が50%未満である。
符号12:最終圧延時の加工率が85%を超えている。
符号13:熱間圧延後の最終圧延の間に行われる冷間圧延の最高加工率が80%を超えている他、最終圧延時の加工率も85%を超えている。
符号14:熱間圧延後の最終圧延の間に行われる冷間圧延の最低加工率が50%未満であるばかりでなく、最終圧延時の加工率も30%に達していない。
符号15:熱間圧延後の最終圧延の間に行われる冷間圧延の最低加工率が50%未満である他、最終圧延時の加工率が85%を超えている。
符号16:熱間圧延後の最終圧延の間に行われる冷間圧延と焼鈍の繰返し回数が1回だけである。
実施例で得た銅合金板の「EBSP測定・解析システムOIM」を用いたCube方位マッピングである。 同じく実施例で得た銅合金板のSEM写真から求めた結晶粒径のヒストグラムである。

Claims (4)

  1. Feを含み、500℃で1分間焼鈍した後のCube方位の方位密度が50%以下であることを特徴とする耐熱性に優れた銅合金。
  2. Feを含み、500℃で1分間焼鈍した後のCube方位の方位密度が50%以下であり、且つ更に500℃で1分間焼鈍した後の平均結晶粒径が30μm以下であることを特徴とする耐熱性に優れた銅合金。
  3. Fe含量が0.01〜4質量%である請求項1または2に記載の銅合金。
  4. Feを含む銅合金を熱間圧延したのち冷間圧延して冷延銅合金を製造するに当り、熱間圧延と最終冷間圧延の間に冷間圧延と焼鈍を少なくとも2回ずつ実施すると共に、1回当りの冷間圧延を50〜80%の加工率で行い、最終冷間圧延時の加工率を30〜85%とすることを特徴とする耐熱性に優れた銅合金の製法。
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